JP4948225B2 - 連続鋳造2次冷却比水量のストランド別制御による健全な内部組織を有する鋳片の製造方法 - Google Patents

連続鋳造2次冷却比水量のストランド別制御による健全な内部組織を有する鋳片の製造方法 Download PDF

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本発明は、鋼の連続鋳造法に関わり、詳しくは1台の連続鋳造装置の複数のストランドにおける各水冷鋳型から抜き出した鋳片を、2次冷却帯のスプレーノズルから噴射される冷却水によって冷却し、各ストランドの鋳片のバルジングを抑制して、健全な内部組織を有する鋳片を製造する方法に関する。
溶鋼を連続的に鋳造するためには、水冷鋳型、冷却水噴射ノズル群および引抜き装置などを備えた連続鋳設備を使用する。その鋳造状況を完全垂直式連続鋳造装置の例で説明すると、先ず、溶鋼が1次冷却帯である水冷鋳型に鋳込まれ、目的とする鋳片サイズにほぼ成形される。この鋳片の内部はまだ未凝固であるので、水冷鋳型から鋳片を引抜きながら2次冷却帯である冷却水噴射スプレーノズル群を通過させて冷却し、さらに引抜き装置のロール群の間で冷却することで、完全な凝固体の鋳片とされる。したがって、得られた鋳片は、その間までの冷却状態に応じて中心偏析、気孔、センターポロシティなどの種々の内部状態を呈することになる。
これらの内部状態は、鋳片を後に圧延して鋼材などの製品にした際に、それらの品質に重大な影響を与える。この内部状態のうち、中心偏析と呼ばれる内部欠陥の発生は、偏析部分における靭性の低下や水素誘起割れの原因となることが知られており、深刻な問題となる。
このような中心偏析の発生原因は、凝固末期における樹枝状晶間にC、Mn、S、Pなどの成分元素が濃化した溶鋼が残り、鋳片の厚み方向中心部でそのまま凝固すること、および、凝固時の収縮またはバルジングと呼ばれる鋳片の膨れによる溶鋼流動により、最終凝固部の凝固完了点に向かって鋳片内部の未凝固の溶鋼がマクロ的に移動して凝固することにある。
したがって、中心偏析の防止対策としては、樹枝状晶間の濃化溶鋼の移動を少なくすることおよび濃化溶鋼の局部的な集積を防止することが有効である。
この方法の一つの技術は、2次冷却帯より後流側で鋳片に圧下を加えながら凝固させる方法である。この圧下については、従来より多くの技術が開発され、凝固末期に鋳片をロールで軽く圧下し、凝固収縮に基づく濃化溶鋼の流動を抑え、中心偏析やセンターポロシティを改善する凝固末期における軽圧下方法が開示されている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
また、凝固末期の鋳片をロールあるいは金型で大きく圧下して中心偏析を改善したり、濃化溶鋼を絞り出し中心部に負偏析を生成させる方法が開示されている(例えば、特許文献5、6、非特許文献1参照)。
これらの圧下技術を用いれば、ある程度中心偏析が改善され、センターポロシティも消失するが、中心偏析改善の効果を十分得るためには、適正な圧下量に制御する必要がある。
さらに、連続鋳造においては、1台の連続鋳造装置につき、「鋳型+2次冷却帯群+ローラー群からなる引抜き装置」のセット(以下、このセットを「ストランド」という。)が一般的に1〜4つある。このうち複数のストランドを有する1台の連続鋳造装置では、ストランド毎に鋳片の温度が異なることが、例えば、図2に示す低炭素鋼の連続鋳造において、3ストランドを有する1台の連続鋳造装置の場合のように真ん中のストランド2に対して両側のストランド1およびストランド3では鋳片温度が低いことが、確かめられている。これはストランドによって、タンディッシュから水冷鋳型に流れ込む溶鋼の温度が異なってくること、さらに隣り合うストランドの鋳片の相対する面の側が、お互いの鋳片から発散する熱で保温効果を及ぼしあっているためであると考えられる。しかし、従来の技術では、このストランド間の温度差から来る各鋳片のバルジング量の違いに関して、対策を講じた方法はなかった。
特開昭59−16862号公報 特許請求の範囲 特開昭59−39225号公開 特許請求の範囲 特開昭62−34460号公開 特許請求の範囲 特開平02−56982号公開 特許請求の範囲 特開昭61−13224号公開 特許請求の範囲 特開昭63−183765号公開 特許請求の範囲 「鉄と鋼」第60号 第875〜884頁
本発明が解決しようとする課題は、複数のストランドを有する1台の連続鋳造装置を用い、ストランド間の鋳片の温度差ならびにバルジング量の差がなくなるように制御し、全てのストランドで、健全な内部組織を有する鋳片が製造でき、鋳込速度の高速度化が達成でき、連続鋳造装置の生産性の向上を図る方法を提供することである。
上記の課題を解決するための手段は、複数のストランドを有する1台の連続鋳造装置における鋼の連続鋳造における2次冷却帯の冷却水の比水量を、ストランド毎の鋳片温度に応じて変化させ、ストランド毎の鋳片のバルジング量を一定に制御する方法である。すなわち、上記方法において、ストランド数が3つ以上である1台の連続鋳造装置では、両端以外に位置するストランドの鋳片が相対的に温度が高く、鋳片のバルジング量が大きいことから、両端以外のストランドの比水量を、両端の2つのストランドと比較して、15〜30%増加させることで、両端以外に位置するストランドの鋳片のバルジングを抑制する。
なお、ここでいう冷却水の比水量とは、鋳片の単位質量当たりに注水される冷却水の量を表す。例えば、比水量1L/kgであれば、鋳片1kg当たり1Lの冷却水が注水されていることを示す。
本発明の上記の手段とすることで、複数のストランドを有する1台の連続鋳造装置の各鋳片のバルジングを抑制することにより、健全な内部組織を有する鋳片を製造することができ、この結果、全てのストランドで鋳造速度の高速度化が可能となり、連続鋳造の生産性が向上するなど、本発明は、従来に無い優れた効果を奏するものである。
以下、3本のストランドを有する連続鋳造装置の図面を参照して本発明の実施形態について説明する。先ず、図1に示すように、取鍋2から溶鋼1をタンディッシュ3に注湯し、タンディッシュ3からのノズルにより水冷鋳型4に注湯し、水冷鋳型4から鋳片7を引き抜き、さらに冷却水噴霧スプレーノズル群からなる2次冷却帯5で噴霧冷却を受けながら通過した未凝固状態の鋳片7に対して、その凝固末期で軽圧下ロール6による軽圧下を行った。この場合上記したように軽圧下ロール6よりも上流側である2次冷却帯5において、鋳片7の周囲の4面の各面より、計7段階のスプレーノズルで冷却水を噴射して2次冷却した。このとき、この3ストランドを有する1台の連続鋳造装置では、真中に位置するストランドの比水量を他の両側のストランドの比水量よりも15〜30%増量させ、真中のストランドの鋳片7の外周を強く冷却し、そのストランドの鋳片7を両隣のストランドの鋳片7よりもバルジングすることを抑制した。さらに、軽圧下ロール6で軽圧下した鋳片7を切断機8で切断して鋳片11とし、この鋳片11を搬送機9で送給して加熱炉10で加熱後に圧延した。
表1に示す仕様の3ストランドを有する完全垂直式のブルームの連続鋳造装置により、軸受鋼の溶鋼を連続鋳造によりそれぞれのストランドの鋳片7を製造した。この際、本発明における連続鋳造方法により2次冷却帯の冷却水の比水量を真中のストランドの冷却水の比水量を両隣の冷却水の比水量よりも30%増量して噴霧した。この結果、鋳片の中心偏析が改善されているばかりでなく、表面割れ、内部割れの少ない鋳片を製造できることができた。また、連続鋳造の最大鋳込速度は、設備仕様では表1に示す最大0.65m/minであるが、2ストランドの品質上の制約で制限されていた。それを偏析の改善により、最大鋳込速度を約4%向上させることができ、生産性の向上も図ることができた。
Figure 0004948225
本発明における3本のストランドを有する連続鋳造装置を示す図である。 連続鋳造装置の鋳造の進行方向に対する各ストランド間の鋳片温度の差を示すグラフである。
符号の説明
1 溶鋼
2 取鍋
3 タンディッシュ
4 水冷鋳型(1次冷却)
5 2次冷却帯
6 軽圧下ロール
7 鋳片
8 切断機
9 搬送機
10 加熱炉
11 鋳片(切断片)

Claims (1)

  1. 複数のストランドを有する1台の連続鋳造装置における鋼の連続鋳造における2次冷却帯の冷却水の比水量をストランド間の鋳片の温度差ならびにバルジング量の差に応じて制御する方法において、複数のストランドが3ストランド以上で、2次冷却帯の冷却水の比水量が両端以外のストランドの冷却水の比水量を両端のストランドの冷却水の比水量よりも15〜30%増量して制御することを特徴とする健全な内部組織を有する鋳片の製造法。
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