JP2011224607A - 金属の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割ロールを有する垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた場合であっても、矯正帯の入側に到達する直前の連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な金属の連続鋳造方法を提供する。
【解決手段】連続鋳造鋳片30の長辺面を支持するサポートロール16が分割ロールとされた垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた金属の連続鋳造方法であって、サポートロール26が連続鋳造鋳片30の引き抜き方向に間隔を開けて複数配列され、このサポートロール26間から連続鋳造鋳片30の前記長辺面に向けて冷却流体を噴出する2次冷却手段が設けられており、矯正帯16の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間においては、前記2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いて、断面矩形状をなす連続鋳造鋳片を製出する金属の連続鋳造方法に関するものであり、特に、連続鋳造鋳片の長辺面の2次冷却方法に関するものである。
例えば特許文献1に記載されているように、垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機においては、鋳型から引き抜かれた連続鋳造鋳片を挟持するサポートロールが連続鋳造鋳片の進行方向に間隔を開けて複数配列されており、これらのサポートロールの間に、連続鋳造鋳片を冷却する2次冷却手段としてスプレーノズル等が配設されている。
このような垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた金属の連続鋳造方法においては、鋳型から引き抜かれる連続鋳造鋳片は、完全に凝固しておらず内部に未凝固部を有している。このため、鋳型内の溶融金属の静圧によって連続鋳造鋳片が膨らむように変形するいわゆるバルジング変形が発生するおそれがある。
このバルジング変形を抑制する手段として、サポートロールの間隔を狭くすることによって、前述の静圧をサポートロールで確実に受けるように構成したものが提案されている。しかしながら、ロール間隔を狭くするためには、サポートロールのロール径を小さくする必要があり、ロール径に対してロール長さが相対的に長くなってしまい、サポートロールの剛性を確保できなくなるといった問題があった。
このため、例えば特許文献2に示すように、連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールとして、連続鋳造鋳片の幅方向(長辺方向)で分割した分割ロールを用いた連続鋳造機が提案されている。サポートロールを分割ロールとすることで、ロール長さが短くなり、ロール径を小さくしてもサポートロールの剛性を確保できるのである。
特開2003−025051号公報 特開平08−290251号公報
ところで、特許文献2に記載されたように、分割ロールを用いた場合には、連続鋳造鋳片に向けて噴出された2次冷却水の一部が分割ロールの分割部を通過して垂れて垂れ水となる。この垂れ水部分で冷却能が大幅に増加することになるため、連続鋳造鋳片の幅方向で温度のばらつきが生じるおそれがあった。
このような温度ばらつきが生じた場合には、最終凝固位置が幅方向で異なることになり、中心偏析が悪化することになる。
特に、垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機においては、曲げられた連続鋳造鋳片を巻き戻す矯正帯を有しており、この矯正帯では、鋳片の上面に垂れ水が滞留することによって幅方向の温度ばらつきがさらに顕著となり、上述の中心偏析の悪化が顕著となる。また、連続鋳造鋳片が割れ感受性の高い鋼種であった場合には、温度ばらつきが生じた状態で矯正することで、割れが発生してしまうおそれがあった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、分割ロールを有する垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた場合であっても、矯正帯の入側に到達する直前の連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な金属の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る金属の連続鋳造方法は、連続鋳造鋳型から引き抜かれた断面矩形状をなす連続鋳造鋳片を湾曲させる湾曲帯と、湾曲させた前記連続鋳造鋳片を曲げ戻す矯正帯と、を有し、前記連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールが分割ロールとされた垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた金属の連続鋳造方法であって、前記連続鋳造鋳片の前記長辺面を支持するサポートロールが前記連続鋳造鋳片の引き抜き方向に間隔を開けて複数配列され、このサポートロール間から前記連続鋳造鋳片の前記長辺面に向けて冷却流体を噴出する2次冷却手段が設けられており、 前記矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間においては、前記2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内に設定することを特徴としている。
この構成の金属の連続鋳造方法においては、連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールが分割ロールとされていることから、2次冷却手段から噴出された冷却水の一部が分割ロールの分割部から垂れて垂れ水となる。ここで、連続鋳造鋳片が矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間において、2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内と、比較的低く設定していることから、この区間において噴出された冷却水が蒸発しやすく、垂れ水の発生が抑制され、垂れ水による鋳片の幅方向の温度ばらつきの発生を抑制することができる。
また、鋳型直下から湾曲帯までの2次冷却では、垂れ水によって連続鋳造鋳片の幅方向で温度ばらつきが生じることになる。ここで、矯正帯に入る直前の少なくとも2分間以上の区間において平均水量密度を上述のように設定することで、連続鋳造鋳片が復熱することになり、連続鋳造鋳片の幅方向での温度ばらつきが解消されることになる。
よって、矯正帯の入側に到達する直前の連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能となる。
なお、2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W1が30L/min/mを超えた場合には、垂れ水の影響が大きくなり、連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを十分に抑制することができない。以上のことから、連続鋳造鋳片が矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間において、2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内に設定している。
また、上述の冷却条件とする区間が、連続鋳造鋳片が矯正帯の入側に到達する直前の2分間未満であった場合には、鋳型直下からの冷却時に発生した垂れ水による過冷却部分の復熱が不十分となり、温度ばらつきを解消することができなくなる。よって、矯正帯に入る直前の少なくとも2分間以上の区間において、2次冷却手段からの冷却水を上述の平均水量密度となるように設定しているのである。
ここで、前記連続鋳造鋳型の直下から少なくとも5分間以上の区間においては、前記2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W2を、90L/min/m≦W2≦300L/min/mの範囲内に設定することが好ましい。
上述のように、前記矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間において、2次冷却手段の冷却水の平均水量密度を低減した場合には、連続鋳造鋳片の冷却が不十分となって、バルジング変形を生じるおそれがある。そこで、連続鋳造鋳型の直下から少なくとも5分間以上の区間における2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W2を、90L/min/m≦W2≦300L/min/mの範囲内に設定することにより、凝固シェルを十分に成長させることができ、バルジング変形の発生を抑制することができる。
なお、2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W2が300L/min/mを超えた場合には、垂れ水による連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきが大きくなり、前記矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間において2次冷却水の平均水量密度を低減して連続鋳造鋳片を復熱させても、この温度ばらつきを十分に解消することができなくなるおそれがある。一方、冷却水の平均水量密度W2が90L/min/m未満である場合には、凝固シェルの成長が不十分となってバルジング変形の発生を十分に抑制することができなくなるおそれがある。以上のことから、2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W2を、90L/min/m≦W2≦300L/min/mの範囲内に設定しているのである。
また、上述の冷却条件とする区間が、連続鋳造鋳型の直下から5分間未満であった場合には、凝固シェルの成長が不十分となってバルジング変形が発生するおそれがある。よって、連続鋳造鋳型の直下から少なくとも5分間以上の区間において、2次冷却手段からの冷却水を上述の平均水量密度となるように設定することが好ましい。
このように、本発明によれば、分割ロールを有する垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた場合であっても、矯正帯の入側に到達する直前の連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な金属の連続鋳造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態である金属の連続鋳造方法を実施する垂直曲げ型連続鋳造機の概略説明図である。 図1に示す垂直曲げ型連続鋳造機に備えられたサポートロールの概略説明図である。 図1に示す垂直曲げ型連続鋳造機に備えられたサポートロール及び2次冷却手段の配置図である。 本発明の一実施形態である金属の連続鋳造方法の2次冷却条件を示すグラフである。
以下に、本発明の一実施形態である金属の連続鋳造方法について、添付した図面を参照して説明する。
まず、本実施形態である金属の連続鋳造方法を実施する連続鋳造設備10について説明する。
図1に示すように、連続鋳造設備10は、水冷鋳型11と、この水冷鋳型11の下方に位置する複数のサポートロール26からなるサポートロール群20と、を備えており、水冷鋳型11から製出された連続鋳造鋳片30を下方へと引き抜かれる垂直帯14と、連続鋳造鋳片30を湾曲させる湾曲帯15と、湾曲させた連続鋳造鋳片30を曲げ戻す矯正帯16と、連続鋳造鋳片30を水平方向へ搬送する水平帯17と、を有する垂直曲げ型連続鋳造機とされている。
水冷鋳型11は、矩形孔を有する筒状をなしており、この矩形孔の形状に合わせた断面の連続鋳造鋳片30が製出されることになる。例えば、この矩形孔の長辺長さ(連続鋳造鋳片30の幅に相当)は700〜2300mmとされ、矩形孔の短辺長さ(連続鋳造鋳片30の厚さに相当)は240〜300mmとされており、本実施形態では、長辺長さ約2250mm、短辺長さ約300mmとされている。
また、この水冷鋳型11には、矩形孔内の溶鋼を冷却するための1次冷却手段(図示なし)が備えられている。
サポートロール群20は、連続鋳造鋳片30を下方へと引き抜く垂直帯14に位置するピンチロールユニット21と、連続鋳造鋳片30を湾曲させる湾曲帯15に位置するベンディングロールユニット22と、湾曲させた連続鋳造鋳片30を曲げ戻す矯正に位置する矯正ロールユニット23と、連続鋳造鋳片30を水平方向へ搬送する水平帯17に位置する水平ロールユニット24と、を備えている。
ここで、これらのサポートロール26は、連続鋳造鋳片30の幅方向に延在しており、連続鋳造鋳片30の長辺面を支持する構成とされている。
そして、サポートロール26は、図2に示すように、連続鋳造鋳片30の幅方向において2以上に分割された分割ロールとされている。詳述すると、サポートロール26は、連続鋳造鋳片30の長辺面に接触させられるロール本体部27と、このロール本体部27よりも小径とされて連続鋳造鋳片30の長辺面から離間させられる中間軸受部28と、を備えており、この中間軸受部28によって長手方向に分割されているのである。
このようなサポートロール26は、図2に示すように、連続鋳造鋳片30の進行方向Xに隣接するサポートロール26同士において、中間軸受部28の位置(連続鋳造鋳片30の幅方向位置)が重複しないように配列されている。
ここで、連続鋳造鋳片30の進行方向Xに間隔を開けて配列されたサポートロール26の間には、図3に示すように、連続鋳造鋳片30の長辺面に対して冷却水を噴出するスプレーノズル19が配設されている。このスプレーノズル19から噴出された冷却水は、図3に示すように、連続鋳造鋳片30の長辺面に沿って流れることになるが、ロール本体部27が接している部分では、このロール本体部27によって冷却水の流れが止められる。一方、ロール本体部27よりも小径とされた中間軸受部28が位置する部分では、連続鋳造鋳片30の長辺面に沿って流れていき、いわゆる垂れ水Wとなる。
このような構成とされた連続鋳造設備10においては、水冷鋳型11内に挿入された浸漬ノズル12を介して水冷鋳型11内に溶鋼が注入され、この溶鋼が1次冷却手段によって周囲から冷却されることにより、凝固シェル31が成長し、水冷鋳型11の下方から連続鋳造鋳片30が引き出されることになる。このとき、連続鋳造鋳片30の内部には、未凝固部32が存在している。
この連続鋳造鋳片30は、図1に示すように、ピンチロールユニット21によって下方に向けて引き抜かれるとともにベンディングロールユニット22によって湾曲させられる。そして、矯正ロールユニット23によって巻き戻され、水平ロールユニット24によって水平方向に搬送されることになる。
このとき、ピンチロールユニット21、ベンディングロールユニット22、矯正ロールユニット23等のサポートロール26間に設けられた2次冷却手段としてのスプレーノズル19から冷却水が連続鋳造鋳片30に向けて噴出され、連続鋳造鋳片30が冷却されて凝固シェル31がさらに成長していく。
そして、連続鋳造鋳片30が水平方向に引き出される水平帯17において、連続鋳造鋳片30が完全に凝固することになる。
ここで、図4に示すように、スプレーノズル19から噴出される冷却水条件を変化させている。
詳述すると、水冷鋳型11の直下から少なくとも5分間以上の区間では、スプレーノズル19から噴出される冷却水の平均水量密度W2を、90L/min/mW2≦300L/min/mの範囲内となるように設定しており、本実施形態では、W2=110〜190L/min/mに設定している。なお、好ましくは、水冷鋳型11の直下から 5分間以上14分間以下の区間において、上述のように冷却水の平均水量密度W2を設定することが好ましい。
また、矯正帯16の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間では、スプレーノズル19から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内に設定しており、本実施形態では、W1=4.54〜8.06L/min/mに設定している。なお、好ましくは、矯正帯16の入側に到達する直前の2分間以上11分間以下の区間において、上述のように冷却水の平均水量密度W1を設定することが好ましい。
以上のような構成とされた本実施形態である金属の連続鋳造方法によれば、連続鋳造鋳片30が矯正帯16の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間において、スプレーノズル19から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内に設定し、具体的にはW1=4.54〜8.06L/min/mに設定している。
このように、矯正帯16の入側に到達する直前の区間においては、冷却水の平均水量密度が比較的低く設定されているので、この区間において噴出された冷却水が蒸発しやすく、この区間で噴出された冷却水が分割ロールの中間軸受部28の部分から垂れることが抑制されることになり、垂れ水Wによる連続鋳造鋳片30の幅方向の温度ばらつきの発生を抑制することができる。
また、水冷鋳型11の直下から湾曲帯15までの区間においてスプレーノズル19によって冷却した場合、分割ロールの中間軸受部28(分割部)で発生した垂れ水Wによって連続鋳造鋳片30の幅方向で温度ばらつきが生じることになる。ここで、矯正帯16の入側に到達する直前の区間において平均水量密度を上述のように低く設定しているので、連続鋳造鋳片30が復熱することになり、水冷鋳型11の直下から湾曲帯15までの区間におけるスプレーノズル19の冷却によって発生した連続鋳造鋳片30の幅方向の温度ばらつきを解消することができる。
さらに、水冷鋳型11の直下から少なくとも5分間以上の区間、さらに好ましくは水冷鋳型11の直下から5分間以上14分間以下の区間において、スプレーノズル19から噴出される冷却水の平均水量密度W2が、90L/min/m≦W2≦300L/min/mの範囲内に設定され、具体的にはW2=110〜190L/min/mに設定されている。
このように、水冷鋳型11の直下の区間においては、冷却水の平均水量密度が比較的高く設定されているので、水冷鋳型11から引き出された連続鋳造鋳片30の凝固シェル31を十分に成長させることができ、バルジング変形の発生を抑制することができる。
ここで、スプレーノズル19から噴出される冷却水の平均水量密度W2が300L/min/m以下とされているので、垂れ水Wによる連続鋳造鋳片30の幅方向の温度ばらつきが抑えられ、矯正帯16の入側に到達する直前の区間において復熱させることで、幅方向の温度ばらつきを十分に解消することができる。
以上のことから、本実施形態によれば、矯正帯16の入側に到達する直前の連続鋳造鋳片30の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片30を製出することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態である金属の連続鋳造方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、垂直曲げ型連続鋳造機を用いた金属の連続鋳造方法として説明したが、これに限定されることはなく、湾曲型連続鋳造機を用いたものであってもよい。
また、図2に示すように一つの中間軸受部によって分割された分割ロールを備えたものとして説明したが、これに限定されることはなく、2以上の中間軸受部によって分割された分割ロールを用いたものであってもよい。
さらに、2次冷却の平均水量密度パターンは、図4に示すものに限定されることはなく、矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間において、平均水量密度W1が、W1≦30L/min/mの範囲内に設定されていればよい。
ここで、本発明の効果を確認すべく実施した確認実験の結果について説明する。
表1に示す化学成分の溶鋼を、表2に示す条件で、垂直曲げ型連続鋳造機を用いて鋳造を実施した。連続鋳造鋳片の幅を2250mm,厚さを300mmとした。また、鋳造速度を1.2m/minとした。また、水冷鋳型11の直下から矯正帯の入側手前の区間までの平均水量密度は、150L/min/mとした。
得られた連続鋳造鋳片の表面温度を幅方向の複数の点(15mm間隔で150点)で測定した。そして、下記の式で示すばらつき指数Dを算出した。結果を表2に示す。
ばらつき指数D=(温度差の最大値)/(幅方向の最高温度)[%]
Figure 2011224607
Figure 2011224607
本発明例1−7においては、比較例に対して、連続鋳造鋳片の幅方向における温度ばらつきが抑制されていることが確認される。特に、矯正帯の入側に到達する直前の2分間以上11分間以下の区間において、2次冷却水の平均水量密度W1を制御した本発明例1−5では、ばらつき指数Dが低く抑えられている。
以上のことから、本発明例によれば、製出された連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを低減することが可能であることが確認された。
11 水冷鋳型(連続鋳造鋳型)
15 矯正帯
19 スプレーノズル(2次冷却手段)
26 サポートロール
30 連続鋳造鋳片

Claims (2)

  1. 連続鋳造鋳型から引き抜かれた断面矩形状をなす連続鋳造鋳片を湾曲させる湾曲帯と、湾曲させた前記連続鋳造鋳片を曲げ戻す矯正帯と、を有し、前記連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールが分割ロールとされた垂直曲げ型連続鋳造機または湾曲型連続鋳造機を用いた金属の連続鋳造方法であって、
    前記連続鋳造鋳片の前記長辺面を支持するサポートロールが前記連続鋳造鋳片の引き抜き方向に間隔を開けて複数配列され、このサポートロール間から前記連続鋳造鋳片の前記長辺面に向けて冷却流体を噴出する2次冷却手段が設けられており、
    前記矯正帯の入側に到達する直前の少なくとも2分間以上の区間においては、前記2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W1を、W1≦30L/min/mの範囲内に設定することを特徴とする金属の連続鋳造方法。
  2. 前記連続鋳造鋳型の直下から少なくとも5分間以上の区間においては、前記2次冷却手段から噴出される冷却水の平均水量密度W2を、90L/min/m≦W2≦300L/min/mの範囲内に設定することを特徴とする請求項1に記載の金属の連続鋳造方法。
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