JP4934071B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、CCDラインセンサで原稿を走査することで画像情報を読み取るスキャナやデジタル複写機などに用いられる画像処理装置および画像処理方法に関するものである。
従来、縮小光学系に用いられるCCDラインセンサは、1列のラインセンサで構成されたラインセンサと、赤(以下、Rとも記す)、緑(以下、Gとも記す)、および、青(以下、Bとも記す)の色フィルタをそれぞれ3つのラインセンサの表面に配置した3列のラインセンサで構成されたセンサが一般的である(例えば、特許文献1および2参照。)。
この3列のCCDラインセンサは、基本的にカラー原稿読取に使用される。この場合、光源としては、発振波長400nmから700nmの可視光領域を十分カバーする分光特性を有するものを使用し、R、G、Bの色情報の分離は各ラインセンサの表面に配置された色フィルタで行う。
また、この3列のCCDラインセンサを用いてモノクロ原稿を読み取る場合には、3列のCCDラインセンサのうち、1つの出力、すなわち、一般的には朱色の捺印を確実に読み取る目的でGのCCDラインセンサの出力を用いる方式と、3列のCCDラインセンサの出力を全て用いて白/黒情報を生成する方式がある。
これによれば、例えば、赤、緑、青の色フィルタをそれぞれ3つのラインセンサの表面に配置した3列のラインセンサを用いて入力原稿がカラー原稿であるか、モノクロ原稿であるかを判定し、プリンタに出力時にカラー原稿であればカラー出力を行い、モノクロ原稿であればモノクロの出力を行う。
特開2003−274115号公報 特開平11−187266号公報
しかし、背景のみがカラーで構成されているような原稿では、カラーとして有用な情報ではないにも関わらず、カラー画素が多く存在する為カラー出力となり、不要にトナーを消費する事となる。
一方、このような原稿をモノクロ出力とした場合には、モノクロ情報は、

(赤情報+青情報+緑情報)/3

により算出することができる。
この処理を用いると、例えば、下地の色が青の上に黒文字で情報が構成されている場合、下地の青情報読取時の各ラインセンサの出力が、(赤:青:緑)=(40:60:120)、黒文字情報読取時の各ラインセンサの出力が(赤:青:緑)=(40:40:40)であった場合に、

青下地情報をモノクロ化した場合、(40+60+120)/3=73
黒文字情報をモノクロ化した場合、(40+40+40)/3=40

となる。
よって、このようなカラー原稿をモノクロ複写した場合、ほぼ同一濃度となることが分かる。したがって従来のカラー原稿、モノクロ原稿を判定し2通りの方法で出力を行う場合では、不要にトナーを消費することや、モノクロ出力の場合に潰れやかすれが生じる。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、画像読み取り装置により読み込まれた画像に対して、原稿ごと(例えば1枚毎)にカラー原稿とモノクロ原稿を特定し、それぞれに適した処理を用いることで、視認性の良い画像を得ることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る画像処理装置は、複数色からなる多色カラー原稿についてカラー画像形成処理を行うカラー処理部と、一つの色からなる単色カラー原稿についてモノクロ画像形成処理を行う第1モノクロ処理部であって、単色カラー原稿の画像情報のRGB信号に基づいて、画像情報の下地を除去した下地除去済みRGB信号を出力する下地除去処理部と、単色カラー原稿の画像情報の前記RGB信号に基づいて各画素の色相が有彩色か否かを判定する色相判定部と、各画素の色相判定結果を用いて各画素が背景色か否かを判定する背景色特定部と、前記RGB信号、前記下地除去済みRGB信号、色相判定結果、および背景色判定結果に基づいてモノクロ信号を生成して出力するモノクロ信号生成処理部であって、画素が有彩色でありかつ背景色である場合、前記下地除去済みRGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成し、画素が有彩色でありかつ非背景色である場合、前記RGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成するモノクロ信号生成処理部と、を備える第1モノクロ処理部と、モノクロ原稿について第1モノクロ処理部によるモノクロ画像形成処理とは異なるモノクロ画像形成処理を行う第2モノクロ処理部と、前記カラー処理部と前記第1モノクロ処理部と前記第2モノクロ処理部とを原稿ごとに使い分けることができる選択部とを備えてなることを特徴とするものである。
また、本発明の一態様に係る画像処理装置のコンピュータにより行われる画像処理方法であって、複数色からなる多色カラー原稿についてカラー画像形成処理を行うカラー処理ステップと、一つの色からなる単色カラー原稿についてモノクロ画像形成処理を行う第1モノクロ処理ステップであって、単色カラー原稿の画像情報のRGB信号に基づいて、画像情報の下地を除去した下地除去済みRGB信号を出力する下地除去処理ステップと、単色カラー原稿の画像情報の前記RGB信号に基づいて各画素の色相が有彩色か否かを判定する色相判定ステップと、各画素の色相判定結果を用いて各画素が背景色か否かを判定する背景色特定ステップと、前記RGB信号、前記下地除去済みRGB信号、色相判定結果、および背景色判定結果に基づいてモノクロ信号を生成して出力するモノクロ信号生成処理ステップであって、画素が有彩色でありかつ背景色である場合、前記下地除去済みRGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成し、画素が有彩色でありかつ非背景色である場合、前記RGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成するモノクロ信号生成処理ステップと、を備える第1モノクロ処理ステップと、モノクロ原稿について第1モノクロ処理ステップによるモノクロ画像形成処理とは異なるモノクロ画像形成処理を行う第2モノクロ処理ステップと、前記カラー処理ステップと前記第1モノクロ処理ステップと前記第2モノクロ処理ステップとを原稿ごとに使い分けることができる選択ステップとを備えてなることを特徴とするものである。
以上に詳述したように本発明によれば、画像読み取り装置により読み込まれた画像に対して、原稿ごと(例えば1枚毎)にカラー原稿とモノクロ原稿を特定し、それぞれに適した処理を用いることで、視認性の良い画像を得ることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における画像読取装置の構成を示している。この画像読取装置(後述の画像読取部)120において、原稿orgが原稿台ガラス44の上に下向きに置かれる。開閉自在に設けられた原稿固定用のカバー15が閉められると、原稿orgは原稿台ガラス44の上に押さえつけられる。原稿orgは光源1で照射され、原稿orgからの反射光は、第1ミラー3、第2ミラー5、第3ミラー6、及び集光レンズ8を介し、CCDセンサ基板10に実装されたCCDラインセンサ9のセンサ面上に結像される。
原稿orgは光源1と第1ミラー3で構成される第1キャリジ4と、第2ミラー5と第3ミラー6で構成される第2キャリジ7が図示しないキャリジ駆動用モータで移動され、原稿orgの上を光源1からの照射光が走査することとなる。この場合、第1および第2キャリッジの移動に関し、第1キャリジ4の移動速度は第2キャリジ7の移動速度の2倍に設定されているので、原稿orgからCCDラインセンサ9までの光路長が一定になるように制御されている。
このようにして原稿台ガラス44の上に置かれた原稿orgは1ライン毎に順次読み取られ、CCDラインセンサ9によって、反射光である光信号の強度に応じたアナログ電気信号に変換される。その後、変換されたアナログ電気信号は、デジタル信号に変換され、ハーネス12を介しCCDセンサ関連の制御信号を扱う制御基板11に引き渡される。制御基板11においては、集光レンズ8による低周波歪みや、CCDラインセンサ9の感度バラツキにより生じる高周波歪みを補正するシェーディング(歪み)補正等のデジタル信号処理が施される。また、上述のアナログ電気信号をデジタル信号に変換する処理は、CCDセンサ基板10で行ってもハーネス12を介して接続される制御基板11で行ってもよい。
上述のシェーディング補正を行う際、黒の基準となる信号と白の基準となる信号が必要となり、前者の黒基準信号は光源1を消灯状態として、CCDラインセンサ9に光が照射しない状態でのCCDラインセンサ9の出力信号とし、後者の白基準信号は光源1を点灯状態として白基準板13を読取った際のCCDラインセンサ9の出力信号とする。また、この基準信号を生成する際は、特異点や量子化誤差による影響を低減させるために複数ライン分の信号を平均化することが一般的に行われている。
次に、図2および図3を参照して図1で示されるCCDラインセンサの構成と動作について説明を行う。図2は本実施の形態の1例である、受光面に青色、緑色、赤色(以下、それぞれB、G、Rと記す)の色フィルタをそれぞれ配置した3つのラインセンサ、すなわち、ラインセンサBと、ラインセンサGと、ラインセンサRからなる3ラインCCDセンサの概略構成図を示す。ラインセンサB、G、Rはフォトダイオードアレイからなり、光電変換動作が行われる。
原稿orgは、例えばA4サイズの原稿の場合、長手方向に297mm、短手方向に210mmの面積を有する。そして、長手方向を主走査方向、短手方向を副走査方向として原稿読取動作を行う場合、CCDラインセンサ9のフォトダイオードアレイの有効画素の数は最低でも7016画素だけ必要となる。一般的には7500画素のセンサとなる。また、CCDラインセンサは図3に示すように、有効画素7500画素の前段に光が入射しないようにフォトダイオードアレイの一部にアルミ等で遮光した光シールド画素部分、有効画素の前後にダミー画素部分、空送り部分があるため、CCDラインセンサに蓄積した電荷全てを外部に出力するためには7500画素を超える転送CLK数が必要となる。
ここで、有効画素領域外の光シールド画素部分と、空送り部分と、ダミー画素部分の合計を転送CLKの数で500個とすると、1ライン分のCCDラインセンサに蓄積された電荷を全てCCDラインセンサの外部に出力するためには8000個の転送CLK分の時間が必要となり、その時間が1ラインの光蓄積時間(tINT)となる。
また、CCDラインセンサの出力信号の特徴として、電気的基準レベル(GND)に対し、ある一定オフセットを履いた電圧レベルを基準に信号が出力される。この基準となる電圧レベルを信号出力直流電圧(オフセットレベル:Vos)と呼ぶ。図3に示す1ライン光蓄積時間(tINT)内のSH信号が“L”レベル時にラインセンサに照射された光エネルギーはフォトダイオードに電荷として蓄積され、SH信号が“H”レベル時に蓄積された電荷はフォトダイオードに隣接したシフトゲートを通り更に隣接したアナログシフトレジスタに転送される。この転送動作が終了したらSH信号を“L”レベルにしてシフトゲートを操作し、電荷がフォトダイオード外に漏れないようにし、再度フォトダイオードで電荷蓄積動作をはじめる。
アナログシフトレジスタに転送された電荷は画素単位で転送CLKの周期で外部に転送されていく。この動作のため、SH信号によりフォトダイオードからシフトゲートを通り電荷がアナログシフトレジスタに移動している期間は転送CLKを停止するように印加する(図3参照のこと)。また、転送CLKを常時入力し、CCDラインセンサ内部でSH信号に合わせて転送CLKを停止する場合も内部の電荷転送動作は同様となる。また、CCDラインセンサにより、SH信号及び転送CLKの極性は図3と異なる場合もあるが、センサの内部動作は同様である。
上述した8000個の転送CLK分の時間とは、SH信号時の転送CLK停止状態に関わらず、CLKの数ではなく時間として説明している。例えば、4ラインCCDセンサの画像転送周波数f=20MHzと仮定すると、1ライン分のラインCCDセンサに蓄積された電荷を全て外部に出力するためには、

8000(CLKs)×(1/20MHz)=400μs

の時間が必要となり、この時間がラインセンサの副走査方向1ライン分の光蓄積時間となる。
以下、転送CLK(周期t0)の周波数を20MHz,1ライン光蓄積時間tINTを400μsとして、ラインCCDセンサ9から出力されるアナログ信号振幅の関係を説明するが、製品仕様によってはこれらの転送CLK周波数、1ライン光蓄積時間は当然異なるものである。
図4にCCDラインセンサR、G、Bの分光感度特性を示す。CCDラインセンサ9は、前述のように色フィルタを配置したラインセンサR、G、Bで構成されていて、これらのラインセンサに光源からの光を一様に照射した場合、ラインセンサRまたはラインセンサG、またはラインセンサBは特定領域の波長にしか感度を持たない。CCDラインセンサ9から出力される信号は図5に示す通り、B、G、Rが同期して出力される。また、CCDラインセンサ9の全ての有効画素領域が画像として用いられるのではなく、その領域の内、読取り画像に適した画素数を有効画像領域(HDEN信号の“L”レベルの期間)として選択する。参考としてキセノン光源の分光分布の一例を図6に示す。
図7(a)は、CCDラインセンサ9から出力されるアナログ信号のアナログ処理回路の概略構成を示すブロック図、図7(b)は、図7(a)で示される処理回路におけるアナログ波形を説明するタイムチャートである。CCDラインセンサ9から出力されるアナログ信号のための各種アナログ処理回路11C(図8参照)は、一般的に、カップリングコンデンサ20、相関二重サンプリング回路であるCDS(Correlated Double Sampling)回路またはサンプルホールド回路21、ゲインアンプ部22、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAC(Digital Analog Converter)部23と、直流成分を除去するためオフセット除去回路24と、アナログ信号をデジタル信号に変換するADC(Analog Digital Converter)部25から構成される。
次に、図7(b)を用いて図7(a)の回路の具体的な動作を説明する。CCDラインセンサ9からの出力信号は図3にも示したように信号出力直流電圧(Vos)を基準に出力される。この信号出力直流電圧(Vos)はCCDラインセンサ9により異なり、+12V電源を使用するCCDラインセンサの場合、3〜8V程度のバラツキを持つ。この不確定なレベルを有する信号の直流成分を除去する目的で直列にカップリングコンデンサ20を接続する。この際、CDS回路またはサンプリング回路21の処理のため、図3に示したダミー画素部分、または光シールド部分の電位を基準電位(Vref)に合わせこむ処理を行う。
次に、上記直流成分が除去されたCCDラインセンサからのアナログ信号を後段のADC部25の入力レンジに合わせこむ処理を行う。その際、直流成分を入力レンジに合わせこむためにDAC部23で直流電圧を生成し、その直流電圧にCCDセンサの光シールド部の電圧が合うように、再度相関二重サンプリング回路であるCDS(Correlated Double Sampling)回路またはサンプルホールド回路21とオフセット除去回路24で直流成分の調整を行う。
図7(b)で示されるように、ADC25の変換に必要な‘H’レベル側の基準電圧をADC基準1(ref(+))、‘L’レベル側の基準電圧をADC基準2(−)とし、この電圧範囲内に入るように処理を行う。この際、ADC基準1(ref(+))を上回ったり、ADC基準2(ref(−))を下回る信号が入力されるとADC25の出力が飽和してしまうため、絶対にこれら基準を超えないようにする。
図8において、図1で示された制御基板11およびCCDセンサ基板10の概略構成を示す。制御基板11は、CPU等の処理IC(CPU)11Aと、各種タイミング生成回路11Bと、図7(a)に示した各種アナログ処理回路11Cと、ラインメモリ回路11Dと、画像処理回路11Eで構成される。処理IC11Aは、CCDラインセンサ9の信号処理系を制御する他に、アドレスバスとデータバス等の制御信号を用い、光源1の制御を行う光源制御回路17や第1キャリジ4と第2キャリジ7を移動させるためのモータ19を制御するための駆動系制御回路18の制御も行う。
各種タイミング生成回路11Bにおいては、図3で示したSH信号や転送CLK1、2等、CCDラインセンサ9を駆動するために必要な信号と、図7(a)に示した各種アナログ処理に必要な信号を生成する。各種タイミング生成回路11Bで生成したCCDラインセンサ9の駆動に必要な信号はCCDセンサ制御回路10Aでタイミング調整を行い、信号振幅レベル合せ、または、波形整形のためのCCDドライバ10Bを介しCCDラインセンサ9に入力される。ここで、CCDセンサ制御回路10Aは各種タイミング生成回路11Bに含まれていても問題ない。CCDラインセンサ9からの出力は各種アナログ処理回路11Cに入力され、図7(a)に示した回路により各種アナログ処理が行われる。また、図8では、この各種アナログ処理回路11Cを制御基板11の構成要素として記載したが、CCDセンサ基板10に配置しても機能的に問題はない。
CCDラインセンサ9は、図2に示したように、各ラインセンサが物理的に離れて配置されているため、各ラインセンサの読取り位置にはズレが生じている。ラインメモリ回路11Dでその読取り位置ズレを補正する。画像処理回路11Eでは、ラインメモリ回路11Dの制御を行う他に、デジタル信号に変換された画像信号を用いて行うシェーディング補正、LOG変換等の処理が行われる。各種処理がなされたRGB信号は、図9に示す画像処理基板に組み込まれた画像処理部14へ出力される。
図9は画像読取装置(スキャナ部)と画像を紙に形成するプリンタ部からなるデジタル複写機の概略図である。図9に示すプリンタ部130は、スキャナ部120で読み取った原稿からモノクロ画像を生成する構成の一例として示している。プリンタ部130は、画像を生成するために必要な処理、例えば、スキャナ部120のCCDラインセンサ9で読取った画像データに対して、フィルタ処理、階調処理などを行い図示しない半導体レーザ等の発光素子の制御信号に変換する処理を行う画像処理部14と、感光体ドラム37の上に潜像を形成するための半導体レーザ等の発光素子が配置されたレーザ光学系ユニット15と、画像形成部16から構成される。
また、画像形成部16は、電子写真プロセスで画像を生成するのに必要な感光体ドラム37、帯電器38と、現像器39と、転写チャージャ30と、剥離チャージャ31と、クリーナ32と、用紙Pを搬送するための用紙搬送機構33と、定着器34で構成される。画像形成部16で画像が形成された用紙Pは、排出ローラ35を介して、排紙トレイ36に排出される。
また、本実施の形態におけるカラー原稿とモノクロ原稿の判定及びそれらに対する処理も画像処理部14にて行われる。詳細については後述する。
図10は、図9に示されるように、画像読取装置と画像形成装置から構成した画像処理装置の全体のシステム構成を概略的に示すブロック図である。このシステムは、スキャナ部(画像読取装置)120と、記録媒体であるメモリ51Mと、各種の画像処理を行なう画像処理部14と、半導体レーザを用いたレーザ光学系15と、電子写真プロセスを用いてトナーで画像を形成する画像形成部16とを備えると共に、それらの制御を行うシステム制御部59とユーザが直接入力を行うコントロールパネル58とを備えている。レーザ光学系15と画像形成部16とは画像形成装置(プリンタ部)130を構成している。
ここで、画像処理部14は、本発明の画像処理装置に対応している。なお、本実施の形態では、画像処理部14を画像読取装置(スキャナ部)120と別に設けたが、これらを一体的にした画像読取装置を提供することもできれば、画像処理部14を画像形成装置130と一体的にした画像形成装置を提供することもできることは言うまでもない。
図11は、図10のシステムを複写機として使用した場合の説明図、図12は、図10のシステムをネットワークに接続して外部コンピュータPC1、PC2、PC3、・・・からスキャナとして使用する場合の説明図である。
図11では、装置としてはシステム制御部59を介してネットワークに接続しているが、動作としては複写装置単体で動作する。まず、ユーザが画像読取装置であるスキャナ部120に複写したい原稿orgをセットし、コントロールパネル58から所望の設定を行う。
コントロールパネル58は、画像処理装置を複写装置として複写作業を行うか、画像読取装置であるスキャナとして使用するかを設定するためのコピー/スキャナ・ボタンと、原稿モードを指定する原稿モード指定ボタンと、拡大/縮小処理や、設定した枚数を表示するための表示部と、所望の枚数を入力するためのキーボタンと、入力した数値をクリアするためのクリアボタンからなる複写枚数設定部と、コントロールパネルで設定した条件を初期化するためのリセットボタンと、コピー動作またはスキャナ動作を途中で中止するためのストップボタンと、コピー動作またはスキャナ動作を開始するスタートボタンとから構成されている。また、コントロールパネル上の各種設定ボタンは、例えば液晶を用いたタッチパネルで構成され表示部に併用されていてもよい。
本発明の実施の形態におけるカラー/モノクロ混載モード(Auto Color Select:ACSモード)の指定もこのコントロールパネルにより設定される。ACSモードについての説明は後述する。なお、コントロールパネル58は本発明のカラー原稿混載モード設定部(設定手段)を構成している。
そして、原稿orgをセットしたら原稿押えカバー15を閉じ、コントロールパネル58を使用して、原稿の種類、原稿サイズに対して出力する用紙サイズ、1枚の原稿について複写する枚数等を設定し、スタートボタンを押下することで複写動作が開始する。
この際、スキャナ部120で読み取った画像情報は、記憶媒体(装置)であるメモリ51Mに一時的に蓄積される。このメモリは、最大複写可能なサイズの画像情報を全て格納できる容量より大きな容量を持つページメモリで構成される。このメモリから出力される画像信号は画像処理部14でフィルタ処理、階調処理等の処理を行い、半導体レーザの制御信号に変換され、後段のレーザ光学系15に入力される。レーザ光学系15で画像信号が半導体レーザの光出力となり、画像形成部16の感光体37へ照射する。画像形成部16は電子写真プロセスにより画像を形成する。
図12を用いて、スキャナ部120で読み取った画像情報をシステム制御部59を介してネットワーク接続によるコンピュータに画像を出力するネットワークスキャナとして動作する例について説明する。ユーザがスキャナ部120に原稿orgをセットし、コントロールパネル58で原稿orgの種類、サイズ、コピー動作かスキャナ動作かどうかを設定する。また、ネットワークで接続してある画像情報の送り先であるコンピュータPC1のアドレスを設定し、スタートボタンを押下することで動作が開始する。スキャナ部120で読み取った画像情報はメモリ51Mに格納され、その後、後段の画像処理部14で本実施の形態における処理と共に、必要に応じてJPEG、PDF形式のような所望の圧縮処理が行われる。その圧縮された画像情報はシステム制御部59を介し、ネットワークを通り外部コンピュータPC1に転送される。
本発明の実施の形態における画像処理部の構成を図13を用いて説明する。スキャナ部120より出力されるカラー信号(RGB信号)は、ページメモリ(以降PMと省略する)71に保存されると同時に、カラー画素判定部72に入力される。PM71に入力されたRGB信号による画像(RGB画像)は、モノクロ原稿を処理するためのモノクロ原稿用処理部(第2モノクロ処理部又は第2モノクロ処理手段)73と、単色カラー原稿を処理するためのカラー原稿用モノクロ処理部(第1モノクロ処理部又は第1モノクロ処理手段)74と、複数色を有する原稿である多色カラー原稿を処理するためのカラー処理部(カラー処理手段)77へそれぞれ入力され、それぞれの処理結果をセレクタ76により選択してプリンタ部130へ出力する。CPU75は、カラー画素判定部72からの出力信号に基づき、セレクタ76への切り替え信号を出力する。ここでCPU75は、本発明の選択部(選択手段)を構成している。
コントロールパネルにより、上述のACSモードが選択された場合には、スキャナ部120から出力されるRGB信号を用いて、原稿一枚毎にカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかをカラー画素判定部72により判定し、カラー原稿とモノクロ原稿それぞれに適した処理を行う。
カラー画素判定部72は、入力されたRGB信号に対して1画素ごとに、|R−G|,|G−B|,|B−R|を算出する。算出した|R−G|,|G−B|,|B−R|に対して、5×5領域単位に平均値を算出する。
算出した平均値(それぞれave(|R−G|), ave(|G−B|), ave(|B−R|)と定義する)に対して、以下の条件式を用いてカラー画素の総数を算出する。

If(ave(|R-G|) > th1 or ave(|G-B|) > th2 or ave(|B-R|) > th3)
カラー画素としてカウント→col_cnt=col_cnt+1
else カウントしない

ここで、col_cntの初期値は0、原稿1枚毎に初期化を行うこととする。
また、カラー画素判定部72ではカラー画素総数の算出と合わせて1画素毎に色相判定を行い、Black/Red/Yellow/Green/Cyan/Blue/Magenta/Whiteのどの色相に相当するかを決定する。この色相判定方法については、後述するカラー原稿用モノクロ処理で用いている方法と同じとする。
1画素毎に色相判定を行った結果に対して、次に5×5サイズの領域を参照し、その領域内に存在する最大頻度の色相を5×5領域の代表色相とする。この代表色相を原稿全領域に対して算出し、各代表色相の出現総数をCPU75へ出力する。
このようなカラー画素判定処理を原稿全領域に対して行う事により、原稿に存在するカラー画素の総数と、カラー画素として用いられているカラー色相の総数が判明する。
カラー画素数を示すcol_cntと、カラー色相出現総数を示すred_cnt/yellow_cnt/green_cnt/cyan_cnt/blue_cnt/magenta_cntをCPU75に出力し図14に示すフローによりモノクロ原稿、単色カラー原稿及びカラー原稿の判定を行う。
図14に示される処理では、CPU75では予め設定されている閾値colthとcol_cnt値を比較することで、カラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判定する(ステップS1)。カラー画素数がcolth未満の値であれば、CPUはモノクロ原稿であると判断し(ステップS2)、セレクタ76に対してモノクロ原稿用処理部73を選択するように指示を行う(ステップS8)。
次にカラー画素数がcolth以上の場合には、Black及びWhiteを除く各色相から頻度の最大値を抽出する(ステップS3)。この最大値と閾値Hue_maxと比較し(ステップS4)、閾値以上であれば単色カラー原稿であると仮判定を行う。次に、Black及びWhiteと最大頻度となる色相を除く色相の頻度に対して、閾値Hue_minと比較を行う。比較結果が全て閾値hue_min未満であれば、単色カラー原稿として判定する(ステップS5)。この場合には、CPUはカラー原稿用モノクロ処理部74を選択するようにセレクタ76に指示を行う(ステップS8)。
ステップS4において、最大頻度の色相がHue_max未満及び、その他の色相の頻度のいずれか1つでもHue_min以上の頻度を持つ場合には、複数色を用いたカラー原稿であると判断し(ステップS7)、カラー処理部77を選択するようにセレクタ76に指示を行う(ステップS8)。
この様に閾値Hue_minとの比較を行うのは、カラー原稿でも文字のみで構成されている場合には、モノクロ出力としてトナー消費量を低減させる為である。一般的に原稿全画素に存在する文字の割合は10%程度であり、カラーで構成された文字が存在した場合でも、モノクロ出力が可能である。一方、原稿中にカラーの写真が存在した場合には、上記条件以外となるのでカラー文字の原稿であるか、カラー写真の原稿であるかを判定することができる。モノクロ原稿、単色カラー原稿及びカラー原稿の判定に用いるcolth、Hue_max、Hue_minの閾値はコントロールパネルにより調整可能な仕組みとしても良い。
次に、CPU75によりモノクロ原稿、単色カラー原稿及び多色カラー原稿と判定された後の動作について説明する。
モノクロ原稿と判定された場合には、モノクロ原稿用処理部73を用いてPM71から入力されたRGB信号に対して、RGB平均化処理を行うことでモノクロ信号を生成する。モノクロ信号に対して、下地除去処理やフィルタ処理、2値誤差拡散処理などを行いセレクタ76に出力する。モノクロ用の処理は一般的に知られている技術であるため、ここでの説明は省略する。
次に、入力原稿が単色カラー原稿と判定された場合には、カラー原稿用モノクロ処理部74が選択される。カラー原稿用モノクロ処理部74では、図15に示すようにPM71からのRGB信号それぞれは個別に下地除去処理部51〜53へ入力される。
図15および図16を参照して、本実施の形態におけるカラー原稿用モノクロ処理部74の構成について説明する。スキャナ部120より出力されるカラー信号(RGB信号)は、RGB信号それぞれ区別されて独立(個別)に下地除去処理部51,52,53へ入力される。
下地除去処理部51,52,53では、入力された信号に対して副走査1ライン毎にヒストグラムを算出し、最大頻度となる信号値を白基準値として算出する。算出された白基準値と予め設定した黒基準値を用いて再規格化演算を行うことにより、下地除去処理を行う。再規格化演算式は以下の通りである。

OUTimg = (INimg−黒基準値)/(白基準値−黒基準値)×255

ここで、OUTimgは再規格化の出力信号であり、INimgは入力画像信号である。
色相判定処理部54ではRGB信号を用いて、図16に示すように色相/彩度を算出する。具体的にはRGB信号から、色相信号算出部54Aおよび彩度信号算出部54Bにより、下記演算式を用いて色相信号/彩度信号を算出する。

色相信号=tan-1((R−G)/(G−B)*180)/π
彩度信号=Max(|R−G|,|G−B|)

ここで、Max(|R−G|,|G−B|)とは、R−Gの絶対値とG−Bの絶対値を比較し大きい方の値を出力することを意味する。
算出された色相/彩度信号から色相判定部54Cにより色相を判定する。具体的には算出された彩度信号を閾値thcと濃度閾値thdを比較し、有彩色とBlack及びWhiteの判定を行う。

彩度信号<thc 且つ MAX(R,G,B)<thd ならば Black
彩度信号<thc 且つ MAX(R,G,B)≧thd ならば White
彩度信号≧thc ならば 有彩色
その判定の結果、有彩色と判定された場合は、色相信号を用いて色相を判定する。具体的には、色相信号は図17の色相円板に示すように、Redを0°として、Yellow(約90°)、Green(180°)、Blue(270°)と角度により色相を表すことができる。よって求められた色相信号を下記条件式により比較することで、色相を判定することができる。
条件式;
色相信号≦thh1 or 色相信号>thh6 ならば Red
thh1<色相信号≦thh2 ならば Yellow
thh2<色相信号≦thh3 ならば Green
thh3<色相信号≦thh4 ならば Cyan
thh4<色相信号≦thh5 ならば Blue
thh5<色相信号≦thh6 ならば Magenta

以上の判定により、1画素毎の色相を判定する。
色相判定部54Cにより判定された色相結果を背景色特定部54Dに入力する。背景色特定部54Dでは、主走査7016画素×副走査3ライン(処理ラインの前後1ラインずつ)の領域でのBlack/Red/Yellow/Green/Cyan/Blue/Magenta/Whiteの色相頻度総数を算出する。算出された各色相の頻度総数を所定の閾値と比較することにより、処理ラインの背景となる色を特定(決定)する。具体的には以下の条件により特定する。
条件式
Black頻度総数>bg_th1ならば Black色相が背景
Black頻度総数≦bg_th1ならば Black色相が非背景
Red頻度総数>bg_th2ならば Red色相が背景
Red頻度総数≦bg_th2ならば Red色相が非背景

ここで、Yellow、Green、Cyan、Blue、Magenta、Whiteそれぞれに対して同様に閾値判定を行う。
モノクロ信号生成処理部55(図15)では、下地除去処理部51,52,53から出力されたRGB信号(それぞれrng_R、rng_G、rng_Bと定義する)と、スキャナ部120から出力されたRGB信号と、色相判定処理部54から出力される各画素の色相判定結果およびライン単位の背景色判定結果を用いて、モノクロ信号を生成する。具体的には以下の表1に示す条件により出力するモノクロ信号を決定する。
Figure 0004934071
モノクロ出力信号がそれぞれ255から減算されているのは、RGB信号系では白が“255”で黒が“0”で表されるが、モノクロ信号としては白を“0”、黒を“255”で表すので減算を行っている。
以上の様に背景と非背景で異なるRGB信号を用いるのは、例えばRed色相の場合を例に挙げると、赤色の原稿を読み込んだ場合には、理想的な状態ではスキャナから出力されるRGB信号は、Red=255、Green=0、Blue=0である。ここで背景の場合にはRed信号を用いることで、モノクロ化した場合には背景の値が“0”となる。
また、非背景の場合つまり文字の場合には、モノクロ化した時に黒として出力する必要があるので、Green及びBlue信号を用いる。Green、Blue信号が“0”である為モノクロ化した場合には、黒“255”となる。実際のスキャナではこの様な理想状態で信号が出力されることが無いので、背景と判定された色相については、下地除去処理を行った信号を用いることでモノクロ化した時のかぶり(非背景の背景との同化)を抑制している。
この様にモノクロ化した信号に対して、下地除去処理部56にて下地除去処理を行うことで更なる背景の除去を行うことも可能である。下地除去処理部56での処理方法は先に示した下地除去処理部51,52,53の場合と同様である。後処理部57は、下地除去処理部56から出力された信号に対して、フィルタ処理や2値誤差拡散などの階調処理を行い、セレクタ76に出力する。
また、カラー原稿と判定された場合ではカラー処理部77を用いて、RGB信号に対して色変換、フィルタ処理、墨入れ処理、階調処理を行い、セレクタ76へ出力する。カラーの処理についても、一般的に知られている技術である為、詳細は省略する。
以上のようにカラー原稿とモノクロ原稿のみの判定ではなく、更にカラー原稿として用いられている色相の出現頻度を参照することで、単一色で再現されているカラー原稿の判定が可能となる。このような、単色カラー原稿ではカラー原稿用のモノクロ処理を用いることで、モノクロ出力を行った場合でも、図18や図19に示すように視認性を低下する事無く良好なモノクロ再現が可能である。また、カラー出力を行わないので、トナーを不要に消費する事も無い。
図18によれば、かぶりやつぶれの無い画像を実現できることが明らかである。すなわち、図18(a)に示されるカラーの元画像が従来の画像処理装置によると、図18(b)に示されるように、クリアに印刷されないが、上述の実施例の画像処理装置によれば、図18(c)のようにクリアに印刷される。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2として、CCDラインセンサ(画像読取部、画像読取手段)を図20に示すような4ラインセンサを用いた場合について説明する。スキャナ部120ではラインセンサ以外は同じ構成であり、プリンタ部130も同じ構成である。
図20は受光面に色フィルタを配置しないラインセンサKと、受光面に青色、緑色、赤色(以下、それぞれB、G、Rと記す)の色フィルタをそれぞれ配置した3つのラインセンサ(ラインセンサBと、ラインセンサGと、ラインセンサR)の合わせて4つのラインセンサからなる4ラインCCDセンサの概略構成図を示す。
ラインセンサK、B、G、R部はフォトダイオードアレイからなり、光電変換動作が行われる。4ラインCCDセンサから出力された信号はアナログ処理等がなされ、またシェーディング補正やLog変換などの処理が行われ、図21に示す画像処理部に入力される。
図21は実施の形態2における画像処理部(画像処理装置に対応)の構成を示すブロック図である。この画像処理部では、入力されたK信号を用いてモノクロ原稿用処理をモノクロ原稿用処理部(第2モノクロ処理部)73Aが行い、また同時に入力されるRGB信号を用いて、カラー原稿用モノクロ処理部(第1モノクロ処理部)74Aが単色カラー原稿用処理(カラー原稿用モノクロ処理)を行う。それぞれの処理が行われたモノクロ2値画像はPM71Aに同時に格納される。
RGB信号はカラー画素判定部72Aにも入力され、1ページ毎にカラー画素数をカウントし、カラー画素数をCPU75Aに出力する。CPU75A(選択部、選択手段)では、カラー画素数を所定の閾値と比較して多色カラー原稿であるか、単色カラー原稿であるか、モノクロ原稿であるかの判定を行い、PM71Aに同時に格納されたカラー(単色及び多色カラー)原稿用の画像データとモノクロ原稿用の画像データのいずれかを選択してセレクタ76Aにおいて選択してプリンタ部130に出力する。
このような構成を用いることで、PM71Aに一旦モノクロ原稿と判定された場合の画像データと、単色カラー原稿と判定された場合のモノクロ画像データを格納することができる。なお、多色カラー原稿と判定された場合は、PM71に格納された多色カラーデータを用いてカラー処理部77Aが画像処理を行う。
このような構成をとることにより、CPU75AはPM71Aに格納されたデータを読み出し、コントロールパネルに画像を表示することが可能となり、ユーザが紙に出力する前に仕上がりを確認することができる。仕上がりを確認した後、ユーザは出力するモードをモノクロ出力、単色カラー原稿用モノクロ出力、多色カラー出力の3通りから所望の出力画像を選択することができる。ユーザの選択結果とCPU75Aでの判定結果が不一致の場合には、例えばユーザの選択結果を優先して画像出力を行うようにすることができる。この構成により、カラー原稿をモノクロ出力又はカラー出力した場合の仕上がりをユーザが印刷前に確認することが可能となり、ミスコピーを防止することができる。
なお、上述の特許文献1においては、4列のラインセンサを用いた読取装置については述べられているが、カラー信号を用いたモノクロ信号の補正は行なっていない。また、特許文献2においては、下地除去方法を開示しているが、RGB信号に対して濃度補正を行なう構成であって、本発明の技術とは異なるものである。
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
本発明の実施の形態における画像読取装置の概略構成を示す側面図である。 図1の画像読取装置のラインセンサの構成を説明するための図である。 図2で示されるラインセンサの駆動を説明するためのタイムチャートである。 図2で示されるラインセンサR,G,Bの入射光波長に対する相対感度を示すグラフである。 図2のラインセンサR,G,Bからの出力信号のタイミングを説明するためのタイムチャートである。 キセノン光源の分光分布特性を示すグラフである。 (a)は、CCDラインセンサの出力信号を処理するアナログ処理回路を示すブロック図、(b)は、(a)の回路による処理を説明するためのタイムチャートである。 図1において示されるCCDセンサ基板および制御基板を詳細に示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるデジタル複写装置を示す構成図である。 図9で示された複写装置のシステム全体を示すブロック図である。 複写装置が単独で動作しているところを説明するためのブロック図である。 ネットワークスキャナとして、スキャナ部で読み取った画像情報をシステム制御部を介するネットワーク接続でコンピュータに画像情報を出力する状態を説明するためのブロック図である。 図9で示された画像処理部の構成を示すブロック図である。 画像処理部のCPUで行われる原稿判定処理を示すフローチャートである。 図13で示されたカラー原稿用モノクロ処理部の構成を示すブロック図である。 図15で示された色相判定処理部の構成を示すブロック図である。 色相を判定するのに用いられる色相円板を示す図である。 (a)は、画像処理のために読み取られるカラーの元画像を示す図、(b)は、従来の画像処理によって印刷された結果を示す図、(c)は、本発明の実施の形態による画像処理によって印刷された結果を示す図である。 本実施の形態の効果を示す図である。 本発明の実施の形態2における4ラインCCDセンサの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における画像処理部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
120 画像読取装置、org 原稿、44 原稿台ガラス、15 カバー、1 光源、3 第1ミラー、5 第2ミラー、6 第3ミラー、8 集光レンズ、10 CCDセンサ基板、9 CCDラインセンサ、71 ページメモリ、72 カラー画素判定部、73 モノクロ原稿用処理部、74 カラー原稿用モノクロ処理部、77 カラー処理部、76 セレクタ、130 プリンタ部、75 CPU。

Claims (13)

  1. 複数色からなる多色カラー原稿についてカラー画像形成処理を行うカラー処理部と、
    一つの色からなる単色カラー原稿についてモノクロ画像形成処理を行う第1モノクロ処理部であって、単色カラー原稿の画像情報のRGB信号に基づいて、画像情報の下地を除去した下地除去済みRGB信号を出力する下地除去処理部と、単色カラー原稿の画像情報の前記RGB信号に基づいて各画素の色相が有彩色か否かを判定する色相判定部と、各画素の色相判定結果を用いて各画素が背景色か否かを判定する背景色特定部と、前記RGB信号、前記下地除去済みRGB信号、色相判定結果、および背景色判定結果に基づいてモノクロ信号を生成して出力するモノクロ信号生成処理部であって、画素が有彩色でありかつ背景色である場合、前記下地除去済みRGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成し、画素が有彩色でありかつ非背景色である場合、前記RGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成するモノクロ信号生成処理部と、を備える第1モノクロ処理部と、
    モノクロ原稿について第1モノクロ処理部によるモノクロ画像形成処理とは異なるモノクロ画像形成処理を行う第2モノクロ処理部と、
    前記カラー処理部と前記第1モノクロ処理部と前記第2モノクロ処理部とを原稿ごとに使い分けることができる選択部と、
    を備えてなる画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記選択部は、読み取られて取得された原稿ごとに、該原稿が多色カラー原稿であるのか、単色カラー原稿であるのか、モノクロ原稿であるのかを判定し、該判定結果に基づいて、前記カラー処理部と前記第1モノクロ処理部と前記第2モノクロ処理部の出力の少なくともいずれか一つを選択することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記選択部の判定処理は、入力信号から彩度を表す信号を生成し、彩度信号を所定の閾値と比較し、原稿中に存在するカラー画素の総数を算出し、カラー画素の総数を所定の閾値と比較することでモノクロ原稿であるのか否かを判定し、モノクロ原稿でないと判定した場合に、入力信号から色相を示す信号を生成し、色相信号を用いて原稿中に存在する色相の頻度を算出し、色相頻度を所定の閾値と比較することで、多色カラー原稿であるのか、単色カラー原稿であるのかを判定することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記選択部は、単色カラー原稿であるか多色カラー原稿であるかを判定する場合に、色相として、Red、Yellow、Green、Cyan、Blue、Magenta、Black、Whiteの少なくとも8状態に分類することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    単色カラー原稿と多色カラー原稿であるかの判定は、Black、Whiteを除く色相における最大頻度を有する色相について、所定の第1閾値と比較し、またBlack、Whiteと最大頻度となる色相を除く全ての色相について、所定の第2閾値と比較することで、単色カラー原稿であるか複数色のカラー原稿であるかを判定することを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    RGB信号とモノクロ信号を読み取ることができる画像読取部を備え、
    前記カラー処理部と前記第1モノクロ処理部とはRGB信号を用いて処理を行い、前記第2モノクロ処理部はモノクロ信号を用いて処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記選択部による判定動作を原稿ごとに行わせるモードをカラー原稿混載モードとしてユーザに設定させることができるカラー原稿混載モード設定部を備えることを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置において、
    前記選択部は、前記カラー原稿混載モード設定部によるカラー原稿混載モードが設定されたときには、前記第1モノクロ処理部と前記第2モノクロ処理部のそれぞれによって形成された画像を記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶した画像を表示することを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項8に記載の画像処理装置において、
    前記選択部は、前記表示部により表示した前記第1モノクロ処理部と前記第2モノクロ処理部のそれぞれによって形成された画像を、ユーザに選択させることを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項9に記載の画像処理装置において、
    前記選択部は、さらに前記第1モノクロ処理部と前記第2モノクロ処理部のそれぞれによって形成された画像に代わり、前記カラー処理部により処理される画像を選択させることができることを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項8に記載の画像処理装置において、
    RGB信号とモノクロ信号を読み取ることができる画像読取部を備え、
    前記第1モノクロ処理部はRGB信号を用いて画像形成処理を行い、
    前記第2モノクロ処理部はモノクロ信号を用いて画像形成処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  12. 画像処理装置のコンピュータにより行われる画像処理方法であって、
    複数色からなる多色カラー原稿についてカラー画像形成処理を行うカラー処理ステップと、
    一つの色からなる単色カラー原稿についてモノクロ画像形成処理を行う第1モノクロ処理ステップであって、単色カラー原稿の画像情報のRGB信号に基づいて、画像情報の下地を除去した下地除去済みRGB信号を出力する下地除去処理ステップと、単色カラー原稿の画像情報の前記RGB信号に基づいて各画素の色相が有彩色か否かを判定する色相判定ステップと、各画素の色相判定結果を用いて各画素が背景色か否かを判定する背景色特定ステップと、前記RGB信号、前記下地除去済みRGB信号、色相判定結果、および背景色判定結果に基づいてモノクロ信号を生成して出力するモノクロ信号生成処理ステップであって、画素が有彩色でありかつ背景色である場合、前記下地除去済みRGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成し、画素が有彩色でありかつ非背景色である場合、前記RGB信号を用いて該画素についてモノクロ信号を生成するモノクロ信号生成処理ステップと、を備える第1モノクロ処理ステップと、
    モノクロ原稿について第1モノクロ処理ステップによるモノクロ画像形成処理とは異なるモノクロ画像形成処理を行う第2モノクロ処理ステップと、
    前記カラー処理ステップと前記第1モノクロ処理ステップと前記第2モノクロ処理ステップとを原稿ごとに使い分けることができる選択ステップと、
    を備えてなる画像処理方法。
  13. 請求項12に記載の画像処理方法において、
    前記選択ステップは、読み取られて取得された原稿ごとに、該原稿が多色カラー原稿であるのか、単色カラー原稿であるのか、モノクロ原稿であるのかを判定し、該判定結果に基づいて、前記カラー処理ステップと前記第1モノクロ処理ステップと前記第2モノクロ処理ステップの少なくともいずれか一つを実行することを特徴とする画像処理方法。
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