JP2004266461A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行う。
【解決手段】原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得し、取得した各色の色情報から明度情報および色差情報を取得し、取得した明度情報に基づいてその周辺の領域の明度を明度検出部203によって検出し、検出した明度が所定の値を超える場合に、注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみシャープネス調整のためのフィルタ処理をフィルタ処理部202によって行う。
【選択図】 図3
【解決手段】原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得し、取得した各色の色情報から明度情報および色差情報を取得し、取得した明度情報に基づいてその周辺の領域の明度を明度検出部203によって検出し、検出した明度が所定の値を超える場合に、注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみシャープネス調整のためのフィルタ処理をフィルタ処理部202によって行う。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イメージセンサまたはスキャナ装置などによって読み取られた原稿の画像のシャープネス調整を行う画像処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機において、原稿の画像をイメージセンサで読み取り、これを何の補正または処理を行うことなくそのまま記録用紙(コピー用紙)に複写すると、文字や線画の部分の輪郭がぼけて見にくくなってしまうという問題がある。スキャナ装置で読み取った画像をディスプレイ装置に表示した場合にも、同様の画像の劣化が生じる。そこで、従来より、読み取った画像に対してシャープネスの調整を行い、輪郭をはっきりとさせる方法が提案されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1に記載の発明によると、画像の明度情報を用いてシャープネスの調整を行う。この際に、画像入力装置のMTFが適用されるように、調整の際に用いる係数を設定する。また、特許文献2に記載の発明によると、画像の最低輝度と最高輝度との比を一定に保つようにコントラスト補償をしつつ、シャープネスの調整を行う。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−94808号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−347642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、2に記載の発明をはじめ従来のシャープネスの調整の手法によると、文字や線画の部分の輪郭が鮮明になるという効果は得られるが、その背景の部分またはハイライトの部分の画像の粒状性が悪くなったり、ノイズが鮮明に現れたりするというような不具合が生じてしまう。そうすると、原稿の画像全体がざらざらした(粒状性の悪い)印象を与えるものになってしまう。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑み、原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理方法は、入力された原稿の画像に対してシャープネス調整の処理を施す画像処理方法であって、前記原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得し、取得した前記各色の色情報から明度情報および色差情報を取得し、取得した明度情報に基づいて前記周辺の領域の明度を検出し、検出した明度が所定の値を超える場合に、前記注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみシャープネス調整のためのフィルタ処理を行う。
【0009】
本発明に係る画像処理装置は、入力された原稿の画像に対して画像処理を施す画像処理装置であって、前記原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得する色情報取得手段と、前記色情報取得手段によって取得された前記各色の色情報から明度情報および色差情報を取得する明度色差情報取得手段と、前記明度色差情報取得手段によって取得された明度情報に基づいて前記周辺の領域の明度を検出する明度検出手段と、前記明度検出手段によって検出された明度に対応するフィルタ係数を用いて、前記注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみにフィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、を有してなる。
【0010】
好ましくは、前記フィルタ処理手段は、前記フィルタ処理を行う際に、前記フィルタ係数として、前記明度検出手段によって検出された明度が低いほど先鋭度の高いフィルタ係数を用いる。または、前記明度検出手段は、前記周辺の領域の各画素の明度の平均値、中央値、最大、または最小値のいずれかを求めることによって、当該周辺の領域の明度を検出する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る画像処理装置100が適用されるディジタルカラー複写機1の概略構成の例を示す図である。図1に示すように、ディジタルカラー複写機1は、画像読取り装置1Aおよび画像記録装置1Bによって構成される。
【0012】
画像読取り装置1Aは、光源1A1、ミラー1A2、レンズ1A3、CCD(電荷結合素子)1A4、CPU1A5、原稿セット台1A6、操作パネル1A7、および画像処理装置100などによって構成される。
【0013】
このような構成によって、画像読取り装置1Aは、光源1A1からの光を原稿セット台1A6にセットされた原稿P1に照射し、原稿P1の原稿面からの反射光を、ミラー1A2およびレンズ1A3を含む縮小光学系を介して、リニアイメージセンサであるCCD1A4に結像させる。CCD1A4は、色分解、光電変換、および電荷転送を行い、原稿P1の画像をアナログ信号に変換する。つまり、原稿画像をスキャンする。例えば、CCD1A4の解像度は400dpi、最大原稿サイズはA3である。この場合に、主走査方向の1ラインは約5000ドットである。
【0014】
CCD1A4によって得られたアナログ信号は、画像処理装置100に送られる。画像処理装置100は、そのアナログ信号をディジタルデータに変換した後、変倍または後に説明する画質補正などの画像処理を行う。そして、処理後のディジタルデータは、画像読取り装置1Aからディジタル画像データDT9として画像記録装置1Bに出力される。
【0015】
原稿P1の読取りにおける走査は、CCD1A4を構成する素子の走査方向(CCD1A4の長手方向)を主走査方向、これと垂直の方向を副走査方向として行われる。画像信号は主走査方向の1ラインごとに順次転送される。
【0016】
操作パネル1A7は、複写の際の拡大または縮小の設定、用紙サイズの選択、解像度の設定、印刷の枚数の設定、または原稿モードの設定などのために用いられる。操作パネル1A7によって入力された設定および選択の情報はCPU1A5に伝えられる。CPU1A5は、この情報に基づいて画像読取り装置1Aおよび画像記録装置1Bの各部の制御を行う。
【0017】
画像記録装置1Bは、レーザダイオード駆動ユニット1B1、レーザダイオード1B2、ポリゴンミラー1B3、および感光体ドラム1B4などによって構成される。
【0018】
このような構成によって、画像記録装置1Bは、画像読取り装置1Aから出力されたディジタル画像データDT9をレーザダイオード駆動ユニット1B1でアナログ信号に変換し、さらにレーザダイオード1B2で光に変換し、ポリゴンミラー1B3を介して感光体ドラム1B4に結像させる。レーザダイオード1B2に入力される電流が制御され、その光量が画素単位で制御される。これによって感光体ドラム1B4上に潜像が形成され、これがトナーで現像された後、記録用紙P2に転写される。このように、電子写真方式によって、400dpi、256階調の画像が形成される。
【0019】
図2は画像処理装置100の全体の構成の例を示すブロック図、図3はシャープネス調整部105の構成の例を示すブロック図、図4は明度検出部203の構成の例を示すブロック図、図5は注目画素の周辺の領域の例を示す図、図6は明度−セレクト信号関数sel(Yc)の例を示す図、図7はフィルタ処理部202の構成の例を示すブロック図、図8はフィルタ係数La〜Lgの例を示す図である。
【0020】
図2に示すように、画像処理装置100は、画像取得部101、A/D変換部102、シェーディング補正部103、明度色差分離部104、シャープネス調整部105、HVC調整部106、色空間変換部107、MTF補正処理部108、およびスクリーン処理部109などの回路によって構成される。
【0021】
画像取得部101は、CCD1A4から出力されたアナログ信号、すなわち、加色系のR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色のカラー画像信号を取得する。A/D変換部102は、R、G、Bのカラー画像信号をそれぞれ8ビットのディジタルデータ(256階調の濃度データ)であるR、G、Bカラー画像データに変換する。得られたR、G、Bカラー画像データは、シェーディング補正部103によって、いわゆるスキャナむら(CCDの各画素の感度のばらつきおよび配光むらなど)を補正するシェーディング補正が施された後、明度色差分離部104に入力される。
【0022】
明度色差分離部104は、R、G、Bカラー画像データを、マトリクス演算などによってY(明度)、Cr(赤色差)、Cb(青色差)を示すデータ(例えば256階調のディジタルデータ)に変換する。つまり、明度情報と色差情報とに分離する。以下、得られたY、Cr、およびCbを示すデータをそれぞれ「明度データDTy」、「色差データDTcr」、および「色差データDTcb」と記載することがある。
【0023】
シャープネス調整部105は、図3に示すように、ラインメモリ201、フィルタ処理部202、および明度検出部203などによって構成され、明度データDTyにフィルタ処理を施し、原稿P1の画像の先鋭度の調整(シャープネス)または平滑度の調整(スムージング)を行う。これらの処理は、次のような手順で行う。
【0024】
明度色差分離部104(図2参照)から入力された明度データDTyは、フィルタ処理部202および明度検出部203における処理のために、ラインメモリ201によってライン遅延データとして保持される。そして、適当なタイミングでフィルタ処理部202および明度検出部203に送られる。例えば、5×5画素のサイズについてフィルタ処理を行う場合は、図3のように4個のラインメモリ201が用いられ、5ライン分の明度データDTy(DTy0〜DTy4)が送られる。
【0025】
明度検出部203は、図4に示すように、走査窓401、演算器402、およびLUT(ルックアップテーブル)403などによって構成される。このような構成によって、明度検出部203は、フィルタ処理の対象となる画素(以下、「注目画素」と記載する。)の周辺の領域にある画素(例えば、図5において太線で示すように、注目画素およびそれを囲む24個の画素)の明度を求め、フィルタ処理の際に用いるフィルタ係数を選択するため信号を出力する。
【0026】
すなわち、まず、注目画素が5×5の走査窓401の中央に来るようにして、走査窓401の各セルに注目画素およびそれを囲む各画素の明度を代入する。演算器402は、代入された25個の明度の値に基づいて所定の計算式などによって周辺の領域の明度を算出する。
【0027】
例えば、25個の画素の平均値、メジアン値(中央値)、最大値、または最小値のうちのいずれかを算出し、これを周辺の領域の明度とする。オペレータが操作パネル1A7(図1参照)によって選択した原稿モードに応じて、周辺の領域の明度の算出の方法を変えてもよい。例えば、文字モード(特許明細書や学術論文などのように主に文字からなる原稿のモード)が選択されているときは最小値を算出し、印刷写真モードのときは平均値を算出するようにしてもよい。
【0028】
LUT403は、算出された明度の値Ycと図6および次の(1)式に示す明度−セレクト信号関数sel(Yc)とに基づいて、2ビットのセレクト信号selをフィルタ処理部202に出力する。
【0029】
【数1】
図3に戻って、フィルタ処理部202は、図7に示すように、4つのフィルタ301(301A〜301D)およびセレクタ302などの回路によって構成される。フィルタ301A〜301Dは、並列処理が可能なように構成される。また、フィルタ301A〜301Dには、それぞれ異なるフィルタ係数が設定される。
【0030】
図8(a)〜(g)に示すようなフィルタ係数La〜Lgを予め用意しておき、オペレータが操作パネル1A7によって選択した原稿モードに応じて、各フィルタ301のフィルタ係数の設定を変更するようにしてもよい。例えば、原稿モードとして文字モードが選択された場合は、フィルタ301A〜301Dのフィルタ係数にフィルタ係数La、Lb、Lc、Ldをそれぞれ設定する。または、フィルタ係数La、Lc、Ld、Lfとしてもよい。印刷写真モードが選択された場合は、フィルタ係数Lg、Ld、Le、Lfをそれぞれ設定する。文字写真モード(文字と写真とが画像に含まれている原稿のモード)が選択された場合は、フィルタ係数Lb、Lc、Lg、Leをそれぞれ設定する。
【0031】
なお、フィルタ係数La、Lb、Lcは、先鋭度(強調度)の調整すなわちシャープネス調整を行うための係数であり、La、Lb、Lcの順に強調度が増す。フィルタ係数Ld、Le、Lfは、円滑度の調整すなわちスムージング調整を行うための係数であり、Lf、Le、Ldの順に円滑度が増す。フィルタ係数Lgは、いずれの処理も行わない場合(スルーする場合)の係数である。
【0032】
図7のフィルタ301へのフィルタ係数の設定の際には、フィルタ301A、301B、…の順に強調(先鋭)の効果が強く現れるものを選んでおく。また、フィルタ301D、301C、…の順に円滑の効果が強く現れるものを選んでおく。
【0033】
さらに、あるフィルタ301(例えばフィルタ301B)にスムージング調整のためのフィルタ係数を設定した場合は、それより下のフィルタ301(フィルタ301C、301D)にもスムージング調整のためのフィルタ係数を設定しておく。また、例えばフィルタ301Cにシャープネス調整のためのフィルタ係数を設定した場合は、それより上のフィルタ301A、301Bにもシャープネス調整のためのフィルタ係数を設定しておく。
【0034】
フィルタ301A〜301Dは、それぞれに設定されたフィルタ係数およびラインメモリ201から入力された5×5の画素の明度を用いて、注目画素の明度の調整を行う。フィルタ係数La、Lb、Lcのいずれかが設定されている場合はシャープネス調整を行い、フィルタ係数Ld、Le、Lfのいずれかが設定されている場合はスムージング調整を行う。
【0035】
セレクタ302は、フィルタ301A〜301Dから得られる4つのフィルタ処理の結果(フィルタ処理を施した後の注目画素の明度の値)のうちのいずれか1つを選択する。係る選択は、明度検出部203から得られるセレクト信号selに基づいて行う。すなわち、セレクト信号selが「00」、「01」、「10」、「11」の場合は、それぞれ、フィルタ301A、301B、301C、301Dのフィルタ処理の結果を選択する。
【0036】
図2に戻って、HVC調整部106は、明度色差分離部104によって得られた色差データDTcr、DTcbに係数を乗じるなどして色相および彩度の調整を行う。
【0037】
色空間変換部107は、シャープネス調整部105およびHVC調整部106によって調整された注目画素の明度値(明度データDTy)および色差データDTcr、DTcbに基づいて、減色系のY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色のカラー画像信号を取得する。すなわち、YMCK系の色空間への注目画素の値の変換を行う。例えば、Y、Cr、Cbの値に基づいてCIE−Lab系の色空間の値を算出し、これをYMCK系の値に変換してもよい。または、RGB系の色空間の値を算出し、これをYMCK系の値に変換してもよい。
【0038】
そして、原稿P1の画像の各画素を注目画素として、上記の明度色差分離部104から色空間変換部107までの処理を繰り返し行うことによって、原稿P1の画像全体の調整がなされる。
【0039】
さらに、MTF補正処理部108は、調整がなされた原稿P1の画像に対してエッジ強調処理を行う。例えば、画像の中から黒文字または黒線のエッジの領域を判別し、その領域についてエッジ強調を行う。スクリーン処理部109は、エッジ強調された原稿P1の画像に対して、ディジタルカラー複写機1の特性(例えば、Y、M、C、Kのそれぞれの色のトナーの特性、スキャニングの特性、またはレンズの特性など)および操作パネル1A7によって設定された設定値(解像度、拡大率、または原稿モードなど)に基づいてスクリーン処理を行う。
【0040】
以上のような処理によって調整された原稿P1の画像のディジタル画像データDT9は、画像形成部である画像記録装置1Bに送られる。そして、原稿P1の調整された画像が画像記録装置1Bによって形成され、記録用紙P2に転写される。
【0041】
本実施形態によると、原稿の画像のうち明度の低い部分ほど、より先鋭度の高いフィルタ係数を用いてシャープネス調整を行う。また、明度の高い部分(背景などのハイライトな部分)は先鋭度の低いフィルタ係数を用いてシャープネス調整を行いまたはスムージング調整を行う。これによって、原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行うことができる。
【0042】
本実施形態においては、図7に示すように4つのフィルタ処理の結果のうちのいずれかを選択するように構成したが、5つ以上のフィルタ処理の結果から選択するように構成してもよい。または、2つまたは3つのフィルタ処理の結果から選択するようにするように構成してもよい。
【0043】
図6および式(1)において、定数ya、yb、ycの値を原稿モードなどに応じて適宜変更するようにしてもよい。図8に示すフィルタ係数のほかにも種々のフィルタ係数を用意しておいてもよい。
【0044】
図2に示す画像取得部101ないしスクリーン処理部109の全てまたは一部分の処理をパーソナルコンピュータまたはワークステーションなどで行うことも可能である。この場合は、画像取得部101ないしスクリーン処理部109の処理を実行するためのプログラムをハードディスクにインストールしておく。そして、必要に応じてプログラムをRAMにロードし、CPUによってプログラムを実行する。原稿の画像は、例えば、スキャナ装置からRS−232CまたはUSBなどのインタフェースを介して読み込めばよい。調整を施した画像は、ディスプレイ装置またはプリンタ装置によって出力すればよい。
【0045】
本実施形態においては、複数のフィルタ301(図7参照)にそれぞれ異なるフィルタ係数を設定しておき、フィルタ処理を同時に並行して行い、得られた複数の処理結果のうちのいずれか1つを選択したが、明度検出部203によって得られた明度に応じていずれか1つのフィルタ301を選択し、そのフィルタ301の処理のみを実行するようにしてもよい。
【0046】
その他、ディジタルカラー複写機1、画像読取り装置1A、画像記録装置1B、画像処理装置100の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、処理を実行するタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によると、原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置が適用されるディジタルカラー複写機の概略構成の例を示す図である。
【図2】画像処理装置の全体の構成の例を示すブロック図である。
【図3】シャープネス調整部の構成の例を示すブロック図である。
【図4】明度検出部の構成の例を示すブロック図である。
【図5】注目画素の周辺の領域の例を示す図である。
【図6】明度−セレクト信号関数の例を示す図である。
【図7】フィルタ処理部の構成の例を示すブロック図である。
【図8】フィルタ係数の例を示す図である。
【符号の説明】
100 画像処理装置
101 画像取得部(色情報取得手段)
104 明度色差分離部(明度色差情報取得手段)
202 フィルタ処理部(フィルタ処理手段)
203 明度検出部(明度検出手段)
P1 原稿
【発明の属する技術分野】
本発明は、イメージセンサまたはスキャナ装置などによって読み取られた原稿の画像のシャープネス調整を行う画像処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機において、原稿の画像をイメージセンサで読み取り、これを何の補正または処理を行うことなくそのまま記録用紙(コピー用紙)に複写すると、文字や線画の部分の輪郭がぼけて見にくくなってしまうという問題がある。スキャナ装置で読み取った画像をディスプレイ装置に表示した場合にも、同様の画像の劣化が生じる。そこで、従来より、読み取った画像に対してシャープネスの調整を行い、輪郭をはっきりとさせる方法が提案されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1に記載の発明によると、画像の明度情報を用いてシャープネスの調整を行う。この際に、画像入力装置のMTFが適用されるように、調整の際に用いる係数を設定する。また、特許文献2に記載の発明によると、画像の最低輝度と最高輝度との比を一定に保つようにコントラスト補償をしつつ、シャープネスの調整を行う。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−94808号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−347642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、2に記載の発明をはじめ従来のシャープネスの調整の手法によると、文字や線画の部分の輪郭が鮮明になるという効果は得られるが、その背景の部分またはハイライトの部分の画像の粒状性が悪くなったり、ノイズが鮮明に現れたりするというような不具合が生じてしまう。そうすると、原稿の画像全体がざらざらした(粒状性の悪い)印象を与えるものになってしまう。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑み、原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理方法は、入力された原稿の画像に対してシャープネス調整の処理を施す画像処理方法であって、前記原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得し、取得した前記各色の色情報から明度情報および色差情報を取得し、取得した明度情報に基づいて前記周辺の領域の明度を検出し、検出した明度が所定の値を超える場合に、前記注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみシャープネス調整のためのフィルタ処理を行う。
【0009】
本発明に係る画像処理装置は、入力された原稿の画像に対して画像処理を施す画像処理装置であって、前記原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得する色情報取得手段と、前記色情報取得手段によって取得された前記各色の色情報から明度情報および色差情報を取得する明度色差情報取得手段と、前記明度色差情報取得手段によって取得された明度情報に基づいて前記周辺の領域の明度を検出する明度検出手段と、前記明度検出手段によって検出された明度に対応するフィルタ係数を用いて、前記注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみにフィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、を有してなる。
【0010】
好ましくは、前記フィルタ処理手段は、前記フィルタ処理を行う際に、前記フィルタ係数として、前記明度検出手段によって検出された明度が低いほど先鋭度の高いフィルタ係数を用いる。または、前記明度検出手段は、前記周辺の領域の各画素の明度の平均値、中央値、最大、または最小値のいずれかを求めることによって、当該周辺の領域の明度を検出する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る画像処理装置100が適用されるディジタルカラー複写機1の概略構成の例を示す図である。図1に示すように、ディジタルカラー複写機1は、画像読取り装置1Aおよび画像記録装置1Bによって構成される。
【0012】
画像読取り装置1Aは、光源1A1、ミラー1A2、レンズ1A3、CCD(電荷結合素子)1A4、CPU1A5、原稿セット台1A6、操作パネル1A7、および画像処理装置100などによって構成される。
【0013】
このような構成によって、画像読取り装置1Aは、光源1A1からの光を原稿セット台1A6にセットされた原稿P1に照射し、原稿P1の原稿面からの反射光を、ミラー1A2およびレンズ1A3を含む縮小光学系を介して、リニアイメージセンサであるCCD1A4に結像させる。CCD1A4は、色分解、光電変換、および電荷転送を行い、原稿P1の画像をアナログ信号に変換する。つまり、原稿画像をスキャンする。例えば、CCD1A4の解像度は400dpi、最大原稿サイズはA3である。この場合に、主走査方向の1ラインは約5000ドットである。
【0014】
CCD1A4によって得られたアナログ信号は、画像処理装置100に送られる。画像処理装置100は、そのアナログ信号をディジタルデータに変換した後、変倍または後に説明する画質補正などの画像処理を行う。そして、処理後のディジタルデータは、画像読取り装置1Aからディジタル画像データDT9として画像記録装置1Bに出力される。
【0015】
原稿P1の読取りにおける走査は、CCD1A4を構成する素子の走査方向(CCD1A4の長手方向)を主走査方向、これと垂直の方向を副走査方向として行われる。画像信号は主走査方向の1ラインごとに順次転送される。
【0016】
操作パネル1A7は、複写の際の拡大または縮小の設定、用紙サイズの選択、解像度の設定、印刷の枚数の設定、または原稿モードの設定などのために用いられる。操作パネル1A7によって入力された設定および選択の情報はCPU1A5に伝えられる。CPU1A5は、この情報に基づいて画像読取り装置1Aおよび画像記録装置1Bの各部の制御を行う。
【0017】
画像記録装置1Bは、レーザダイオード駆動ユニット1B1、レーザダイオード1B2、ポリゴンミラー1B3、および感光体ドラム1B4などによって構成される。
【0018】
このような構成によって、画像記録装置1Bは、画像読取り装置1Aから出力されたディジタル画像データDT9をレーザダイオード駆動ユニット1B1でアナログ信号に変換し、さらにレーザダイオード1B2で光に変換し、ポリゴンミラー1B3を介して感光体ドラム1B4に結像させる。レーザダイオード1B2に入力される電流が制御され、その光量が画素単位で制御される。これによって感光体ドラム1B4上に潜像が形成され、これがトナーで現像された後、記録用紙P2に転写される。このように、電子写真方式によって、400dpi、256階調の画像が形成される。
【0019】
図2は画像処理装置100の全体の構成の例を示すブロック図、図3はシャープネス調整部105の構成の例を示すブロック図、図4は明度検出部203の構成の例を示すブロック図、図5は注目画素の周辺の領域の例を示す図、図6は明度−セレクト信号関数sel(Yc)の例を示す図、図7はフィルタ処理部202の構成の例を示すブロック図、図8はフィルタ係数La〜Lgの例を示す図である。
【0020】
図2に示すように、画像処理装置100は、画像取得部101、A/D変換部102、シェーディング補正部103、明度色差分離部104、シャープネス調整部105、HVC調整部106、色空間変換部107、MTF補正処理部108、およびスクリーン処理部109などの回路によって構成される。
【0021】
画像取得部101は、CCD1A4から出力されたアナログ信号、すなわち、加色系のR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色のカラー画像信号を取得する。A/D変換部102は、R、G、Bのカラー画像信号をそれぞれ8ビットのディジタルデータ(256階調の濃度データ)であるR、G、Bカラー画像データに変換する。得られたR、G、Bカラー画像データは、シェーディング補正部103によって、いわゆるスキャナむら(CCDの各画素の感度のばらつきおよび配光むらなど)を補正するシェーディング補正が施された後、明度色差分離部104に入力される。
【0022】
明度色差分離部104は、R、G、Bカラー画像データを、マトリクス演算などによってY(明度)、Cr(赤色差)、Cb(青色差)を示すデータ(例えば256階調のディジタルデータ)に変換する。つまり、明度情報と色差情報とに分離する。以下、得られたY、Cr、およびCbを示すデータをそれぞれ「明度データDTy」、「色差データDTcr」、および「色差データDTcb」と記載することがある。
【0023】
シャープネス調整部105は、図3に示すように、ラインメモリ201、フィルタ処理部202、および明度検出部203などによって構成され、明度データDTyにフィルタ処理を施し、原稿P1の画像の先鋭度の調整(シャープネス)または平滑度の調整(スムージング)を行う。これらの処理は、次のような手順で行う。
【0024】
明度色差分離部104(図2参照)から入力された明度データDTyは、フィルタ処理部202および明度検出部203における処理のために、ラインメモリ201によってライン遅延データとして保持される。そして、適当なタイミングでフィルタ処理部202および明度検出部203に送られる。例えば、5×5画素のサイズについてフィルタ処理を行う場合は、図3のように4個のラインメモリ201が用いられ、5ライン分の明度データDTy(DTy0〜DTy4)が送られる。
【0025】
明度検出部203は、図4に示すように、走査窓401、演算器402、およびLUT(ルックアップテーブル)403などによって構成される。このような構成によって、明度検出部203は、フィルタ処理の対象となる画素(以下、「注目画素」と記載する。)の周辺の領域にある画素(例えば、図5において太線で示すように、注目画素およびそれを囲む24個の画素)の明度を求め、フィルタ処理の際に用いるフィルタ係数を選択するため信号を出力する。
【0026】
すなわち、まず、注目画素が5×5の走査窓401の中央に来るようにして、走査窓401の各セルに注目画素およびそれを囲む各画素の明度を代入する。演算器402は、代入された25個の明度の値に基づいて所定の計算式などによって周辺の領域の明度を算出する。
【0027】
例えば、25個の画素の平均値、メジアン値(中央値)、最大値、または最小値のうちのいずれかを算出し、これを周辺の領域の明度とする。オペレータが操作パネル1A7(図1参照)によって選択した原稿モードに応じて、周辺の領域の明度の算出の方法を変えてもよい。例えば、文字モード(特許明細書や学術論文などのように主に文字からなる原稿のモード)が選択されているときは最小値を算出し、印刷写真モードのときは平均値を算出するようにしてもよい。
【0028】
LUT403は、算出された明度の値Ycと図6および次の(1)式に示す明度−セレクト信号関数sel(Yc)とに基づいて、2ビットのセレクト信号selをフィルタ処理部202に出力する。
【0029】
【数1】
図3に戻って、フィルタ処理部202は、図7に示すように、4つのフィルタ301(301A〜301D)およびセレクタ302などの回路によって構成される。フィルタ301A〜301Dは、並列処理が可能なように構成される。また、フィルタ301A〜301Dには、それぞれ異なるフィルタ係数が設定される。
【0030】
図8(a)〜(g)に示すようなフィルタ係数La〜Lgを予め用意しておき、オペレータが操作パネル1A7によって選択した原稿モードに応じて、各フィルタ301のフィルタ係数の設定を変更するようにしてもよい。例えば、原稿モードとして文字モードが選択された場合は、フィルタ301A〜301Dのフィルタ係数にフィルタ係数La、Lb、Lc、Ldをそれぞれ設定する。または、フィルタ係数La、Lc、Ld、Lfとしてもよい。印刷写真モードが選択された場合は、フィルタ係数Lg、Ld、Le、Lfをそれぞれ設定する。文字写真モード(文字と写真とが画像に含まれている原稿のモード)が選択された場合は、フィルタ係数Lb、Lc、Lg、Leをそれぞれ設定する。
【0031】
なお、フィルタ係数La、Lb、Lcは、先鋭度(強調度)の調整すなわちシャープネス調整を行うための係数であり、La、Lb、Lcの順に強調度が増す。フィルタ係数Ld、Le、Lfは、円滑度の調整すなわちスムージング調整を行うための係数であり、Lf、Le、Ldの順に円滑度が増す。フィルタ係数Lgは、いずれの処理も行わない場合(スルーする場合)の係数である。
【0032】
図7のフィルタ301へのフィルタ係数の設定の際には、フィルタ301A、301B、…の順に強調(先鋭)の効果が強く現れるものを選んでおく。また、フィルタ301D、301C、…の順に円滑の効果が強く現れるものを選んでおく。
【0033】
さらに、あるフィルタ301(例えばフィルタ301B)にスムージング調整のためのフィルタ係数を設定した場合は、それより下のフィルタ301(フィルタ301C、301D)にもスムージング調整のためのフィルタ係数を設定しておく。また、例えばフィルタ301Cにシャープネス調整のためのフィルタ係数を設定した場合は、それより上のフィルタ301A、301Bにもシャープネス調整のためのフィルタ係数を設定しておく。
【0034】
フィルタ301A〜301Dは、それぞれに設定されたフィルタ係数およびラインメモリ201から入力された5×5の画素の明度を用いて、注目画素の明度の調整を行う。フィルタ係数La、Lb、Lcのいずれかが設定されている場合はシャープネス調整を行い、フィルタ係数Ld、Le、Lfのいずれかが設定されている場合はスムージング調整を行う。
【0035】
セレクタ302は、フィルタ301A〜301Dから得られる4つのフィルタ処理の結果(フィルタ処理を施した後の注目画素の明度の値)のうちのいずれか1つを選択する。係る選択は、明度検出部203から得られるセレクト信号selに基づいて行う。すなわち、セレクト信号selが「00」、「01」、「10」、「11」の場合は、それぞれ、フィルタ301A、301B、301C、301Dのフィルタ処理の結果を選択する。
【0036】
図2に戻って、HVC調整部106は、明度色差分離部104によって得られた色差データDTcr、DTcbに係数を乗じるなどして色相および彩度の調整を行う。
【0037】
色空間変換部107は、シャープネス調整部105およびHVC調整部106によって調整された注目画素の明度値(明度データDTy)および色差データDTcr、DTcbに基づいて、減色系のY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色のカラー画像信号を取得する。すなわち、YMCK系の色空間への注目画素の値の変換を行う。例えば、Y、Cr、Cbの値に基づいてCIE−Lab系の色空間の値を算出し、これをYMCK系の値に変換してもよい。または、RGB系の色空間の値を算出し、これをYMCK系の値に変換してもよい。
【0038】
そして、原稿P1の画像の各画素を注目画素として、上記の明度色差分離部104から色空間変換部107までの処理を繰り返し行うことによって、原稿P1の画像全体の調整がなされる。
【0039】
さらに、MTF補正処理部108は、調整がなされた原稿P1の画像に対してエッジ強調処理を行う。例えば、画像の中から黒文字または黒線のエッジの領域を判別し、その領域についてエッジ強調を行う。スクリーン処理部109は、エッジ強調された原稿P1の画像に対して、ディジタルカラー複写機1の特性(例えば、Y、M、C、Kのそれぞれの色のトナーの特性、スキャニングの特性、またはレンズの特性など)および操作パネル1A7によって設定された設定値(解像度、拡大率、または原稿モードなど)に基づいてスクリーン処理を行う。
【0040】
以上のような処理によって調整された原稿P1の画像のディジタル画像データDT9は、画像形成部である画像記録装置1Bに送られる。そして、原稿P1の調整された画像が画像記録装置1Bによって形成され、記録用紙P2に転写される。
【0041】
本実施形態によると、原稿の画像のうち明度の低い部分ほど、より先鋭度の高いフィルタ係数を用いてシャープネス調整を行う。また、明度の高い部分(背景などのハイライトな部分)は先鋭度の低いフィルタ係数を用いてシャープネス調整を行いまたはスムージング調整を行う。これによって、原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行うことができる。
【0042】
本実施形態においては、図7に示すように4つのフィルタ処理の結果のうちのいずれかを選択するように構成したが、5つ以上のフィルタ処理の結果から選択するように構成してもよい。または、2つまたは3つのフィルタ処理の結果から選択するようにするように構成してもよい。
【0043】
図6および式(1)において、定数ya、yb、ycの値を原稿モードなどに応じて適宜変更するようにしてもよい。図8に示すフィルタ係数のほかにも種々のフィルタ係数を用意しておいてもよい。
【0044】
図2に示す画像取得部101ないしスクリーン処理部109の全てまたは一部分の処理をパーソナルコンピュータまたはワークステーションなどで行うことも可能である。この場合は、画像取得部101ないしスクリーン処理部109の処理を実行するためのプログラムをハードディスクにインストールしておく。そして、必要に応じてプログラムをRAMにロードし、CPUによってプログラムを実行する。原稿の画像は、例えば、スキャナ装置からRS−232CまたはUSBなどのインタフェースを介して読み込めばよい。調整を施した画像は、ディスプレイ装置またはプリンタ装置によって出力すればよい。
【0045】
本実施形態においては、複数のフィルタ301(図7参照)にそれぞれ異なるフィルタ係数を設定しておき、フィルタ処理を同時に並行して行い、得られた複数の処理結果のうちのいずれか1つを選択したが、明度検出部203によって得られた明度に応じていずれか1つのフィルタ301を選択し、そのフィルタ301の処理のみを実行するようにしてもよい。
【0046】
その他、ディジタルカラー複写機1、画像読取り装置1A、画像記録装置1B、画像処理装置100の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、処理を実行するタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によると、原稿の画像の粒状性が損なわれないように、原稿の画像のシャープネスの調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置が適用されるディジタルカラー複写機の概略構成の例を示す図である。
【図2】画像処理装置の全体の構成の例を示すブロック図である。
【図3】シャープネス調整部の構成の例を示すブロック図である。
【図4】明度検出部の構成の例を示すブロック図である。
【図5】注目画素の周辺の領域の例を示す図である。
【図6】明度−セレクト信号関数の例を示す図である。
【図7】フィルタ処理部の構成の例を示すブロック図である。
【図8】フィルタ係数の例を示す図である。
【符号の説明】
100 画像処理装置
101 画像取得部(色情報取得手段)
104 明度色差分離部(明度色差情報取得手段)
202 フィルタ処理部(フィルタ処理手段)
203 明度検出部(明度検出手段)
P1 原稿
Claims (4)
- 入力された原稿の画像に対してシャープネス調整の処理を施す画像処理方法であって、
前記原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得し、
取得した前記各色の色情報から明度情報および色差情報を取得し、
取得した明度情報に基づいて前記周辺の領域の明度を検出し、
検出した明度が所定の値を超える場合に、前記注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみシャープネス調整のためのフィルタ処理を行う、
ことを特徴とする画像処理方法。 - 入力された原稿の画像に対して画像処理を施す画像処理装置であって、
前記原稿の画像の中の注目画素の周辺の領域の画像からRGB系の各色の色情報を取得する色情報取得手段と、
前記色情報取得手段によって取得された前記各色の色情報から明度情報および色差情報を取得する明度色差情報取得手段と、
前記明度色差情報取得手段によって取得された明度情報に基づいて前記周辺の領域の明度を検出する明度検出手段と、
前記明度検出手段によって検出された明度に対応するフィルタ係数を用いて、前記注目画素の明度情報および色差情報のうち明度情報に対してのみにフィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、
を有してなることを特徴とする画像処理装置。 - 前記フィルタ処理手段は、前記フィルタ処理を行う際に、前記フィルタ係数として、前記明度検出手段によって検出された明度が低いほど先鋭度の高いフィルタ係数を用いる、
請求項2記載の画像処理装置。 - 前記明度検出手段は、前記周辺の領域の各画素の明度の平均値、中央値、最大、または最小値のいずれかを求めることによって、当該周辺の領域の明度を検出する、
請求項2または請求項3に記載の画像処理装置。
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2003
- 2003-02-28 JP JP2003053136A patent/JP2004266461A/ja active Pending
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