JP2007088741A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 面積階調方式を用いて表された画像領域においても、裏写りを良好に除去する。
【解決手段】 画像処理装置11の画像処理部2は、画像入力装置12から取得した画像データについて、各画素の画像属性を判断する。その後、画像処理部2は、網点画像であると判断された画像領域を印字領域と非印字領域に分類し、非印字領域の各画素について、その表色値を白色または原稿の背景色を表す表色値に近づける補正を行う。この処理が終了したら、画像処理装置11は画像データを画像出力装置13に供給する。画像出力装置13は画像データに応じた画像を用紙に形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 画像処理装置11の画像処理部2は、画像入力装置12から取得した画像データについて、各画素の画像属性を判断する。その後、画像処理部2は、網点画像であると判断された画像領域を印字領域と非印字領域に分類し、非印字領域の各画素について、その表色値を白色または原稿の背景色を表す表色値に近づける補正を行う。この処理が終了したら、画像処理装置11は画像データを画像出力装置13に供給する。画像出力装置13は画像データに応じた画像を用紙に形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、いわゆる裏写りを除去するための画像処理に係り、特に、面積階調方式を用いて表された画像領域から裏写りを除去する技術に関する。
薄手の用紙を原稿としてスキャンする場合などに、用紙の裏側にある画像が薄く写り込んでしまうことがある。この現象は、一般に「裏写り」と呼ばれている。裏写りした画像成分(以下「裏写り成分」という。)は本来不要な画像成分であり、また、裏写り成分は本来の原稿の表面にあった画像の判読性を低下させるため、裏写り成分を画像処理によって除去することが従来より行われている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開平11−55524号公報
特開2001−94804号公報
特開2001−169080号公報
特開2002−77607号公報
特開2002−232674号公報
しかしながら、上述の特許文献1〜5に記載された技術によっては、網点や万線を用いて表現された画像領域、すなわち面積階調方式を用いて表現された画像領域からは裏写り成分を良好に除去することが不可能であった。例えば、特許文献4に記載された技術においては、網点部、すなわち網点を用いて表現された画像領域を検出した後、その網点部以外の低濃度領域にのみ下地除去処理を行うため、そもそも面積階調方式を用いて表現された画像領域は処理対象となっていない。また、特許文献3、5に記載された技術のようにエッジ強度に基づいて裏写り成分を除去した場合には、濃度の変化が緩やかな画像領域に対しては効果が得られないため、効果が認められるのは文字や線画のような画像領域のみであった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、面積階調方式を用いて表された画像領域においても裏写りを良好に除去することが可能な技術を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、原稿を表す複数画素の画像データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された画像データの各画素の表色値と所定の閾値とを比較することにより、各画素を印字領域または非印字領域のいずれかに分類する分類手段と、前記分類手段により非印字領域であると分類された各画素の表色値を、それぞれの色差が小さくなるような値に補正する補正手段と、前記補正手段により前記非印字領域の表色値が補正された画像データを出力する出力手段とを備える画像処理装置を提供する。
かかる画像処理装置によれば、画像が面積階調方式で形成されているか否かによらず、各画素が画像が形成されている領域(印字領域)と画像が形成されていない領域(非印字領域)のいずれかに分類され、非印字領域について裏写り成分を除去ないし低減させるための補正処理が実行される。そのため、面積階調方式を用いて表された画像領域であっても、裏写りを良好に除去することが可能となる。
かかる画像処理装置によれば、画像が面積階調方式で形成されているか否かによらず、各画素が画像が形成されている領域(印字領域)と画像が形成されていない領域(非印字領域)のいずれかに分類され、非印字領域について裏写り成分を除去ないし低減させるための補正処理が実行される。そのため、面積階調方式を用いて表された画像領域であっても、裏写りを良好に除去することが可能となる。
また、本発明に係る画像処理装置において、前記補正手段は、前記分類手段により非印字領域であると分類された各画素の表色値を白色を表す表色値に補正する構成であってもよい。あるいは、例えばルックアップテーブルを用いるなどして、非印字領域であると分類された各画素の表色値を白色を表す表色値に近づける補正を行ってもよい。一般に、原稿の背景色は白色であることがほとんどであるため、非印字領域の各画素が白色ないしそれに近い色になる補正を行うことで、裏写りを良好に除去できる。
しかしながら、例えば、原稿が着色紙であるような場合にこのような補正を行うと、原稿本来の背景色が失われてしまったり、あるいは、裏写りの除去が必要以上に行われて却って目立ってしまうこともある。このような場合のために、本発明に係る画像処理装置は、前記取得手段により取得された画像データの各画素の表色値に基づいてヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムのピークから前記画像データの背景色を示す表色値を推定する背景色推定手段を備え、前記補正手段は、前記分類手段により非印字領域であると分類された領域の表色値を、前記背景色推定手段により推定された表色値との色差が小さくなる値に補正する構成であってもよい。かかる構成とすれば、背景色推定手段により推定された色に基づいて裏写り成分の除去を行うので、原稿の背景色を反映させることができる。
しかしながら、例えば、原稿が着色紙であるような場合にこのような補正を行うと、原稿本来の背景色が失われてしまったり、あるいは、裏写りの除去が必要以上に行われて却って目立ってしまうこともある。このような場合のために、本発明に係る画像処理装置は、前記取得手段により取得された画像データの各画素の表色値に基づいてヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムのピークから前記画像データの背景色を示す表色値を推定する背景色推定手段を備え、前記補正手段は、前記分類手段により非印字領域であると分類された領域の表色値を、前記背景色推定手段により推定された表色値との色差が小さくなる値に補正する構成であってもよい。かかる構成とすれば、背景色推定手段により推定された色に基づいて裏写り成分の除去を行うので、原稿の背景色を反映させることができる。
また、本発明に係る画像処理装置において、前記分類手段は、前記読取手段により生成された画像データのうちの画像が面積階調方式で形成されている領域の各画素を、前記原稿に用いられた色材の色を表す表色値を有する印字画素、白色または前記原稿の背景色を表す表色値を有する非印字画素、または、前記印字画素の表色値と前記非印字画素の表色値の中間にある表色値を有する中間画素のいずれかに分類する第1の分類手段と、前記第1の分類手段により分類された各画素について、前記中間画素のうちの決められた値以上の表色値を有する画素と前記印字画素とを前記印字領域に分類し、前記中間画素のうちの前記決められた値よりも小さい表色値を有する画素と前記非印字画素とを前記非印字領域に分類する第2の分類手段とを備える構成であってもよい。また、この場合において、前記決められた値をユーザに選択させるための入力手段を備える構成であると、より好適である。かかる構成とすれば、裏写りを除去するレベルを任意に設定可能となるので、用途等に応じて最適なレベルを選択することが可能となる。
なお、本発明は、画像処理装置やコンピュータが行う画像処理方法としても特定され得るものである。すなわち、この画像処理方法とは、原稿を表す複数画素の画像データを取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された画像データの各画素の表色値と所定の閾値とを比較することにより、各画素を印字領域または非印字領域のいずれかに分類する分類ステップと、前記分類ステップにおいて非印字領域であると分類された領域の表色値を、白色または前記原稿の背景色のいずれかを表す表色値との色差が小さくなる値に補正する補正ステップと、前記補正ステップにおいて前記非印字領域の表色値が補正された画像データを出力する出力ステップとを有する画像処理方法である。
以下においては、本発明に係る好適な実施形態を挙げ、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の一態様である画像形成装置100を示したブロック図である。同図に示すように、画像形成装置100の構成は、画像処理装置11と、画像入力装置12と、画像出力装置13とに大別される。
画像入力装置12はいわゆるスキャナであり、原稿を照明する光源と、原稿からの反射光の光路を形成する光学系部材と、原稿からの反射光に基づいてアナログの画像信号を生成する撮像素子と、画像信号にAD変換やシェーディング補正等の処理を施し、この処理の結果生成される画像データを出力する画像出力部とを備える。画像入力装置12が出力する画像データは、各画素がR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)各色8ビットで表されたカラー画像データである。
なお、本実施形態における原稿は、少なくとも一部の画像が面積階調方式で形成されているものとする。この画像は網点により形成されていてもよいし、万線により形成されていてもよいが、それぞれのドットやラインは画像入力装置12が読み取ることが可能な程度のサイズであるとする。なお、画像入力装置12の入力解像度が600dpi(dots per inch)ないしそれ以上であれば、一般的な175lpi(line per inch)程度のスクリーン線数であっても十分に読み取り可能であると言える。
画像出力装置13はいわゆるプリンタである。画像出力装置13が画像を形成する方式は特に問わないが、本実施形態においては、感光体ドラムや露光器、現像器等を備えた電子写真方式であるとする。画像出力装置13は画像処理装置11から出力された画像データを2値化してC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のトナー像を形成し、これらが重ね合うように用紙に転写し、定着させる。
画像処理装置11は、制御部1と、画像処理部2と、記憶部3と、操作部4と、入出力部5とを備える。制御部1はCPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えた演算装置であり、画像形成装置100全体の動作を制御する。画像処理部2は画像処理を行うための専用のASIC(Application Specific Integrated Circuit)であり、入力された画像データに対して後述する画像処理を実行する。記憶部3はハードディスク等の記憶装置であり、制御部1が実行するプログラムや画像処理部2が実行する画像処理に必要なデータをあらかじめ記憶している。操作部4はタッチパネル式の入力装置やスタートボタン等の操作ボタンを備え、ユーザによる操作指示を受け付ける。入出力部5は画像データを入力あるいは出力するためのインターフェースである。
以上の構成のもと、画像形成装置100は画像入力装置12で読み取った原稿から画像データを生成し、この画像データに対して画像処理装置11で種々の画像処理を施した後に画像出力装置13に供給し、用紙に画像を形成させる。以下では、画像処理装置11が行う画像処理について、図2の機能ブロック図を参照しながら詳細に説明する。なお、同図に示した機能ブロック図は、入力された画像データに対して画像処理装置11の画像処理部2が行う処理を順番に示したものである。
[ステップS1]まず、画像処理部2は、画像入力装置12から取得した画像データに対して色変換処理を行う。ここでは、画像処理部2は、RGB表色系の画像データをCIELAB表色系の画像データに変換する。CIELAB表色系の画像データに変換することで、知覚的な色差が均等になる均等色空間で画像処理を行うことが可能となる。
[ステップS2]続いて、画像処理部2は、CIELAB表色系に変換された画像データに対して網点検出やエッジ判定等の周知の処理を施し、各画素の画像属性を判断する。このとき画像処理部2は、例えば、画像データの各画素を「文字・線画」、「網点画像」、「階調画像」、「背景」といった属性のいずれかに分類する。ここで「文字・線画」とは、文字や線画が単色の濃度(ベタ)で表現されている画像領域のことである。「網点画像」とは、写真画像が網点や万線等を用いた面積階調方式で表現されている画像領域のことである。「階調画像」とは、例えば印画紙に形成された写真画像のように、階調が連続的に変化している画像領域のことである。また、「背景」とは、上述した属性のいずれにも分類されない画像領域のことである。画像処理部2は、このような画像属性を各画素に付与する。
また、このステップにおいて、画像処理部2は、「網点画像」に分類された画像領域をさらに「印字領域」と「非印字領域」に分類する。このとき画像処理部2が行う処理は、例えば以下のような処理である。
図3は、網点と画素の関係を例示した模式図である。図3(1)に示すように、原稿上の「網点画像」であると判断される領域には、インクやトナー等の色材により形成された網点を示す部分A1と、網点の形成されていない部分、すなわち用紙そのものの色(背景色)を示す部分A0とが存在する。この領域を画像入力装置12が読み取ると、画像入力装置12は画素単位で原稿を読み取るため、図3(2)に示すように、網点の色を示す画素P1と、背景色を示す画素P0と、網点の色と背景色とが混色した色を示す画素P2とが生成される。この画素P2のことを、以下では特に「中間画素P2」という。
ここで、画素P1および画素P0は、いずれもほぼ一定の表色値となる。そのため、画素P1は印字領域に分類され、画素P0は非印字領域に分類される。しかし、中間画素P2の表色値は一定とならず、網点の面積比率に応じて異なった値となる。すなわち、画素P1、画素P0のある特定の色成分の表色値をそれぞれd1、d0とすると、同じ色成分の中間画素P2の表色値d2は、d0<d2<d1を満たすいずれかの値となる。
そのため、本実施形態においては、d0<dth<d1を満たす閾値dthを設け、d2<dthとなる中間画素P2を非印字領域、dth<d2となる中間画素P2を印字領域に分類する処理を行う。閾値dthの値は任意の値であり、ユーザが操作部4を介して選択することも可能である。裏写りを除去する効果を高めたい場合には、閾値dthを網点の表色値d1に近い値とすればよい。画像処理部2はこのようにして印字領域と非印字領域の分類を行う。
なお、このとき選択される色成分は、網点の色に応じた任意の色成分でよい。また、この処理を行うに際して、画像データを2値化してもよい。
[ステップS3]また、ステップS1の色変換処理と並行して、画像処理部2は背景色を推定する処理を行う。具体的には、画像処理部2はRGB表色系の画像データから各画素の表色値に関するヒストグラムを生成し、低濃度側にあるピークから背景色を推定する。一般に、生成されたヒストグラムのピークは有限の幅を持っているが、画像処理部2はこの中から適当な表色値を選択し、背景色とする。このとき推定される背景色は、ほとんどの場合は白色であるが、原稿が着色紙、すなわち着色された用紙や漂白されていない用紙である場合には、その用紙の色が背景色となる。
[ステップS4]続いて画像処理部2は、ステップS2において判断された画像属性とステップS3において推定された背景色とを用いて、画像データ(RGB表色系)から裏写り成分を除去する処理を行う。具体的には、画像処理部2は、“「網点画像」であり、かつ「非印字領域」であると判断された領域”および“「背景」であると判断された領域”の画像データに対して、その表色値を背景色の表色値に近づける補正を行う。補正の方法としては、例えば、非印字領域の表色値を全て背景色の表色値に置換する方法や、ルックアップテーブルを用いて非印字領域の表色値を背景色の表色値に近づくように補正する方法がある。
このような処理を行うことで、非印字領域の各画素の表色値の色差が小さくなる。その結果、非印字領域の裏写り成分が除去されるか、あるいは低減される。なお、本実施形態において、画像処理部2は、“「網点画像」であり、かつ「非印字領域」であると判断された領域”と“「背景」であると判断された領域”以外の画像データに対しては、この処理を行わない。
[ステップS5]裏写り成分の除去を行ったら、画像処理部2はRGB表色系の画像データをCIELAB表色系の画像データに変換する。この処理は上述したステップS1の処理と同様である。
[ステップS6]続いて画像処理部2は、CIELAB表色系の画像データに対して色相および彩度を調整する処理を行う。CIELAB表色系においては色度成分(a*、b*)が色相と彩度に相関があるため、これらの成分の調整を行う。この調整は、画像処理部2が自動的に行ってもよいし、ユーザからの指示によって行ってもよい。
[ステップS7]色相および彩度の調整を行ったら、画像処理部2はCIELAB表色系の画像データを画像出力装置13に応じた表色系に変換する処理を行う。本実施形態においては、画像出力装置13はC、M、Y、Kの4色のトナーを用いて画像を形成するため、はじめにCIELAB表色系の画像データをCMY表色系の画像データに変換し、その後、周知のUCR(Under Color Removal)処理を施してK成分を発生させ、CMYK表色系の画像データとする。
[ステップS8]画像データをCMYK表色系に変換したら、画像処理部2は画像属性に応じたフィルタ処理を行う。例えば、画像属性が「文字・線画」であれば、画像処理部2はその領域に対してエッジを強調するような空間フィルタを適用し、画像属性が「網点画像」や「階調画像」、「背景」であれば、その領域を平滑化(スムージング)する空間フィルタを適用する。
[ステップS9]続いて、画像処理部2はフィルタ処理が行われた画像データに対して階調補正を行う。具体的には、画像処理部2は画像入力装置12の入力特性と画像出力装置13の出力特性に応じたTRC(Tone Reproduction Curve)を作成し、画像データの階調性を画像出力装置13の出力特性に対して最適化する。もちろん、画像入力装置12の入力特性と画像出力装置13の出力特性があらかじめ定められているものであれば、TRCはあらかじめ記憶されていてもよい。これらの処理が終了したら、画像処理部2は画像データを画像出力装置13に出力する。
以上の処理を行うことで、画像データの「非印字領域」から裏写り成分が除去される。このような画像データを用いると、裏写りが目立たない画像が形成される。本実施形態においては、「網点画像」の「印字領域」や、「文字・線画」、「階調画像」といった画像属性を有する画像領域に対しては特別な処理を行っていないが、このような処理であっても裏写りの除去効果は十分に認められる。以下にその理由を説明する。
図4(1)は、裏写りが生じている画像データを模式的に示した図であり、網点画像と背景の一部に文字「F」が反転してに写り込んでいる状態を示している。すなわち、この文字「F」は、原稿の裏面に印字されている画像である。一般に、裏写りとは原稿の裏面にある画像が用紙や色材を透過して表れてしまう現象であり、裏写り成分は用紙や色材にある程度遮られてから表れる成分であるため、裏面にある実際の濃度よりかなり低い濃度で表れる。
ここで、画像が形成されている領域と形成されていない領域とで裏写りの程度を比較すると、画像が形成されている領域においては用紙に加えて色材も裏写り成分を遮っているため、画像が形成されていない領域よりも裏写りが目立ちにくく、色材によってはほとんど見えなくなる。逆に言えば、画像が形成されていない領域の裏写り成分は、画像が形成されている領域のそれよりも目立ちやすいということである。
本発明者はこの事実に着目し、画像が形成されていない領域についてのみ裏写り成分を除去する処理を行うこととした。この処理を行った結果は図4(2)のようになる。このように、画像が形成されていない領域の裏写り成分を除去するだけで、画像データ全体としては裏写りの影響をほとんどなくすことが可能となる。画像が形成されている領域からは裏写り成分が除去されていないので、この領域には裏写りの影響が残っているものの、もともとこの領域の裏写り成分はほとんど目立たないため、この裏写り成分が見た目に与える影響はごくわずかである。
以上のように、本実施形態の画像形成装置100によれば、面積階調方式で形成された画像を含む原稿を用いた場合であっても、裏写りが良好に除去された画像を形成することが可能となる。また、本実施形態の画像形成装置100は、裏写りの影響の出やすい領域に対してだけ裏写りを除去する処理を行い、その他の領域については処理を行わないので、少ない時間でより効率的に裏写りを除去することが可能となる。
さらに、本実施形態の画像形成装置100は、印字領域と非印字領域の境界にある画素、すなわち中間画素について、この画素をどの程度裏写りの除去対象にするかをユーザが選択できるように構成されている。そのため、本実施形態の画像形成装置100によれば、裏写り除去の効果の程度(レベル)を柔軟に変化させることが可能となる。
なお、上述の実施形態は本発明の実施の一態様であって、本発明はかかる態様に限定されるものではない。例えば、原稿の背景色があらかじめ明らかとなっているのであれば、背景色を推定するステップS3の処理は省略することができる。一般に、原稿に用いられる用紙は白色であることが多いから、白色を背景色の既定値としてあらかじめ記憶しておいてもよい。もちろん、背景色をユーザが直接入力したり、画像形成装置が提示するいくつかの選択肢から選択する態様であってもよい。
また、上述の実施形態においては、裏写りを除去するための処理は画像処理部2というハードウェアを用いて実現されているが、本発明は、同様の処理を記述したプログラムをコンピュータに実行させることによっても実現することができる。
100…画像形成装置、11…画像処理装置、1…制御部、2…画像処理部、3…記憶部、4…操作部、5…入出力部、12…画像入力装置、13…画像出力装置
Claims (6)
- 原稿を読み取ることで得られた画像データを取得する取得手段と、
前記原稿の背景色を表す表色値を特定する特定手段と、
前記取得手段により取得された画像データを構成する画素のなかから、面積階調方式によるドットないしラインが形成されている印字領域に属する画素と、画像が形成されていない非印字領域に属する画素とを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により非印字領域として抽出された各画素の表色値を、前記特定手段により特定された表色値に近づく値に補正する補正手段と、
前記補正手段により前記非印字領域の表色値が補正された画像データを出力する出力手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記特定手段は、
前記取得手段により取得された画像データの各画素の表色値に基づいてヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムのピークから前記画像データの前記背景色を示す表色値を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記特定手段は、
あらかじめ記憶された表色値を読み出し、当該表色値を前記背景色の表色値として特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記抽出手段は、
前記取得手段により取得された画像データのうち、面積階調方式によるドットないしラインの集合により画像が形成されている領域の各画素を、前記原稿に用いられた色材の色を表す表色値を有する印字画素、前記特定手段により特定された背景色を表す表色値を有する非印字画素、または、前記印字画素の表色値と前記非印字画素の表色値の中間にある表色値を有する中間画素のいずれかに分類する第1の分類手段と、
前記第1の分類手段により分類された各画素について、前記中間画素のうちの決められた値以上の表色値を有する画素と前記印字画素とを前記印字領域に分類し、前記中間画素のうちの前記決められた値よりも小さい表色値を有する画素と前記非印字画素とを前記非印字領域に分類する第2の分類手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記決められた値をユーザに選択させるための入力手段を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 原稿を読み取ることで得られた画像データを取得する取得ステップと、
前記原稿の背景色を表す表色値を特定する特定ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された画像データを構成する画素のなかから、面積階調方式によるドットないしラインが形成されている印字領域に属する画素と、画像が形成されていない非印字領域に属する画素とを抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて非印字領域として抽出された各画素の表色値を、前記特定ステップにおいて特定された表色値に近づく値に補正する補正ステップと、
前記補正ステップにおいて前記非印字領域の表色値が補正された画像データを出力する出力ステップと
を有することを特徴とする画像処理方法。
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