JP3845509B2 - 画像処理装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、カラー画像の複製画像を形成するデジタル式のカラー複写機などの画像形成装置において原稿から読取ったカラー画像を処理する画像処理装置、および、この画像処理装置を用いたデジタル式のカラー複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写対象となる原稿は様々であり、複製画像の用途に応じて必ずしも原稿を忠実に再現すればよいわけではない。たとえば、新聞やノートのように、下地の濃度が濃い原稿の場合、その下地濃度を忠実に再現すると、文字部のコントラストが低下し、非常に読みにくい複製画像となってしまう。
【0003】
また、雑誌などでは、紙が薄い場合には裏のページが透けて見える場合が多く、そのような画像を複写すると、複写したい画像とともに裏のページも複写され、いわゆる裏写りが起きてしまう。
【0004】
したがって、通常、新聞、ノート、雑誌などを複写する場合は、複写濃度をマニュアル調整して薄くし、下地や裏写りを少なくなるように設定して複写を行なっている。
【0005】
上記説明した濃度の設定は自動で行なわれる場合もある。たとえば、特開平3−88569号公報では、画像全体の濃度分布特性を検出し、その濃度分布特性をパラメータとして濃度変換特性を設定することで、自動的に濃度調整レベルを設定する。そうすれば、ユーザは原稿ごとに下地濃度を考慮して濃度設定する必要がなく、簡単に複写作業が行なえる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、新聞、ノート、雑誌などの下地や裏写りのある原稿を複写する場合は、複写濃度をマニュアル調整して薄くし、下地や裏写りを少なくなるように設定して複写を行なうことが可能である。
【0007】
しかしながら、新聞などの下地のある原稿を複写濃度を調整して薄くして複写した場合、下地は薄くなるが、同時に文字の濃度も薄くなり、必ずしも読みやすく、きれいな複写画像が得られるわけではない。また、裏写りのある原稿に対して同様な操作を行なった場合も同様である。
【0008】
さらに、上述した濃度の設定が自動で行なわれる場合も同様であり、ユーザは原稿ごとに下地濃度を考慮して濃度設定する必要がなく、簡単に複写作業が行なえるが、下地は薄くなると同時に、文字の濃度も薄くなってしまう。
【0009】
ところが、カラー複写を行なう場合は別の問題が起きる。通常、カラー原稿は下地の色を意図的に付けている場合が多く、下地の色を除去することは必ずしも好ましくない。新聞のように下地を除去すべき原稿と、色の付いた用紙に書かれた印刷物のように下地除去すべきでない原稿とを区別し、下地を除去すべき原稿の場合のみ下地除去することが必要となる。
【0010】
また、写真を含む原稿の場合には、下地の除去や裏写りの除去を画像全体に対して一律に行なうと、本来は写真部は忠実な濃度再現が必要であるが、写真の濃度が低下してしまう。すなわち、写真領域に対しては、下地や裏写りの処理がなされないようにすることが必要となる。
【0011】
前述した特開平3−88569号公報では、原稿画像の文字部と写真部を画素ごとに判別し、それぞれに適した濃度変換特性で濃度変換することを行なっている。この方法では、写真領域の濃度変換は適切に行なうことが可能になるが、依然、下地を含む文字領域については、下地除去したくない原稿であっても、下地の色は常に除去されてしまう。
【0012】
一方、カラー原稿で、特に問題が顕著となる裏写りのあるカラー原稿において、下地濃度を薄くすることで裏写りを少なくする場合、下地色の無い原稿では効果があるが、下地に色が付いている原稿を複写する場合は、裏写りが少なくはなるが、下地の色が変化してしまい、問題となる。したがって、下地色のあるカラー原稿の場合は、下地色を保存したまま裏写りを消去することが課題となる。
【0013】
また、カラー原稿、特に下地色のあるカラー原稿の場合は、原稿全体に対して大部分の面積を占める下地領域は、一般的な記録装置の記録特性では濃度のむらが目立ちやすい。たとえば、デジタル複写機において、下地領域を検出して、下地濃度を一定に出力すれば、下地濃度むらも抑制することが可能となる。
【0014】
そこで、本発明は、下地のある原稿を複写する場合に、下地濃度を調整して下地濃度を薄くして複写しても、文字が読みにくくなったり、薄くなることはなく、高画質に複写可能な画像処理装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、原稿画像の濃度を示す画像データR、G、Bを入力し、該画像データに基づき原稿画像の濃度分布を前記画像データR、G、Bのそれぞれについて算出する濃度分布算出手段と、前記濃度分布算出手段にて算出された前記画像データR、G、Bの各濃度分布において、低濃度領域で最も大きな頻度を有する濃度を下地濃度レベルとして算出する下地濃度レベル算出手段と、前記下地濃度レベル算出手段にて算出された下地濃度レベルに基づいて、前記画像データの全てあるいは一部を他の値に変換して出力する変換手段と、前記下地濃度レベル算出手段にて、前記画像データR,G,Bそれぞれについて算出された下地濃度レベルが全て第1所定値以下で、かつ、各レベル間の差が第2所定値より小さいとき、前記原稿を下地除去すべき原稿と判定する判定手段と、を具備し、前記変換手段は前記判定手段により下地除去すべきと判断された原稿の画像データのみに対して前記変換を行う。
【0039】
本発明によれば、下地のある原稿を複写する場合に、下地濃度を調整して下地濃度を薄くして複写しても、文字が読みにくくなったり、薄くなることはなく、高画質に複写可能である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0043】
図1は、本発明に係るカラー画像の複製画像を形成するデジタル式カラー複写機などの画像形成装置の内部構成を概略的に示している。この画像形成装置は、大別して、原稿上のカラー画像を読取る画像読取手段としてのカラースキャナ部1と、読取ったカラー画像の複製画像を形成する画像形成手段としての4連タンデム方式のカラープリンタ部2とから構成されている。
【0044】
カラースキャナ部1は、その上部に原稿台カバー3を有し、閉じた状態にある原稿台カバー3に対向配設され、原稿がセットされる透明ガラスからなる原稿台4を有している。原稿台4の下方には、原稿台4上に載置された原稿を照明する露光ランプ5、露光ランプ5からの光を原稿に集光させるためのリフレクタ6、および、原稿からの反射光を図面に対して左方向に折り曲げる第1ミラー7などが配設されている。露光ランプ5、リフレクタ6、および、第1ミラー7は、第1キャリッジ8に固定されている。第1キャリッジ8は、図示しない歯付きベルトなどを介して図示しないパルスモータによって駆動されることにより、原稿台4の下面に沿って平行移動されるようになっている。
【0045】
第1キャリッジ8に対して図中左側、すなわち、第1ミラー7により反射された光が案内される方向には、図示しない駆動機構(たとえば、歯付きベルト並びに直流モータなど)を介して原稿台4と平行に移動可能に設けられた第2キャリッジ9が配設されている。第2キャリッジ9には、第1ミラー7により案内される原稿からの反射光を図中下方に折り曲げる第2ミラー11、および、第2ミラー11からの反射光を図中右方向に折り曲げる第3ミラー12が互いに直角に配置されている。第2キャリッジ9は、第1キャリッジ8に従動されるとともに、第1キャリッジ8に対して1/2の速度で原稿台4に沿って平行移動されるようになっている。
【0046】
第2,第3ミラー11,12で折り返された光の光軸を含む面内には、第3ミラー12からの反射光を所定の倍率で結像させる結像レンズ13が配置され、結像レンズ13を通過した光の光軸と略直交する面内には、結像レンズ13により集束性が与えられた反射光を電気信号に変換するCCD形カラーイメージセンサ(光電変換素子)15が配設されている。
【0047】
しかして、露光ランプ5からの光をリフレクタ6により原稿台4上の原稿に集光させると、原稿からの反射光は、第1ミラー7、第2ミラー11、第3ミラー12、および、結像レンズ13を介してカラーイメージセンサ15に入射され、ここで入射光がR(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の光の3原色に応じた電気信号に変換される。
【0048】
カラープリンタ部2は、周知の減色混合法に基づいて、各色成分ごとに色分解された画像、すなわち、イエロウ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およよび、ブラック(K)の4色の画像をそれぞれ形成する第1〜第4の画像形成部10y,10m,10c,10kを有している。
【0049】
各画像形成部10y,10m,10c,10kの下方には、各画像形成部により形成された各色ごとの画像を図中矢印a方向に搬送する搬送手段としての搬送ベルト21を含む搬送機構20が配設されている。搬送ベルト21は、図示しないモータにより矢印a方向に回転される駆動ローラ91と、駆動ローラ91から所定距離離間された従動ローラ92との間に巻回されて張設され、矢印a方向に一定速度で無端走行される。なお、各画像形成部10y,10m,10c,10kは、搬送ベルト21の搬送方向に沿って直列に配設されている。
【0050】
各画像形成部10y,10m,10c,10kは、それぞれ搬送ベルト21と接する位置で外周面が同一の方向に回転可能に形成された像担持体としての感光体ドラム61y,61m,61c,61kを含んでいる。各感光体ドラム61y,61m,61c,61kは、図示しないモータにより所定の周速度で回転されるようになっている。
【0051】
各感光体ドラム61y,61m,61c,61kは、その軸線が互いに等間隔になるように配設されているとともに、その軸線は搬送ベルト21により画像が搬送される方向と直交するよう配設されている。なお、以下の説明においては、各感光体ドラム61y,61m,61c,61kの軸線方向を主走査方向(第2の方向)とし、感光体ドラム61y,61m,61c,61kの回転方向、すなわち、搬送ベルト21の回転方向(図中矢印a方向)を副走査方向(第1の方向)とする。
【0052】
各感光体ドラム61y,61m,61c,61kの周囲には、主走査方向に延出された帯電手段としての帯電装置62y,62m,62c,62k、除電装置63y,63m,63c,63k、主走査方向に同様に延出された現像手段としての現像ローラ64y,64m,64c,64k、下撹拌ローラ67y,67m,67c,67k、上撹拌ローラ68y,68m,68c,68k、主走査方向に同様に延出された転写手段としての転写装置93y,93m,93c,93k、主走査方向に同様に延出されたクリーニングブレード65y,65m,65c,65k、および、排トナー回収スクリュ66y,66m,66c,66kが、それぞれ感光体ドラム61y,61m,61c,61kの回転方向に沿って順に配置されている。
【0053】
なお、各転写装置93y,93m,93c,93kは、対応する感光体ドラム61y,61m,61c,61kとの間で搬送ベルト21を狭持する位置、すなわち、搬送ベルト21の内側に配設されている。また、後述する露光装置50による露光ポイントは、それぞれ帯電装置62y,62m,62c,62kと現像ローラ64y,64m,64c,64kとの間の感光体ドラム61y,61m,61c,61kの外周面上に形成される。
【0054】
搬送機構20の下方には、各画像形成部10y,10m,10c,10kにより形成された画像を転写する被画像形成媒体としての用紙Pを複数枚収容した用紙カセット22a,22bが配置されている。
【0055】
用紙カセット22a,22bの一端部であって、従動ローラ92に近接する側には、用紙カセット22a,22bに収容されている用紙Pをその最上部から1枚ずつ取出すピックアップローラ23a,23bが配置されている。ピックアップローラ23a,23bと従動ローラ92との間には、用紙カセット22a,22bから取出された用紙Pの先端と画像形成部10yの感光体ドラム61yに形成されたYトナー像の先端とを整合させるためのレジストローラ24が配置されている。
【0056】
なお、他の感光体ドラム61y,61m,61cに形成されたトナー像は、搬送ベルト21上を搬送される用紙Pの搬送タイミングに合せて各転写位置に供給される。
【0057】
レジストローラ24と第1の画像形成部10yとの間であって、従動ローラ92の近傍、すなわち、実質的に搬送ベルト21を挟んで従動ローラ92の外周上には、レジストローラ24を介して所定のタイミングで搬送される用紙Pに静電吸着力を付与するための吸着ローラ26が配設されている。なお、吸着ローラ26の軸線と従動ローラ92の軸線とは、互いに平行になるように設定されている。
【0058】
搬送ベルト21の一端であって、駆動ローラ91の近傍、すなわち、実質的に搬送ベルト21を挟んで駆動ローラ91の外周上には、搬送ベルト21上に形成された画像の位置を検知するための位置ずれセンサ96が配設されている。位置ずれセンサ96は、たとえば、透過形あるいは反射形の光センサにより構成される。
【0059】
駆動ローラ91の外周上であって、位置ずれセンサ96の下流側の搬送ベルト21上には、搬送ベルト21上に付着したトナーあるいは用紙Pの紙かすなどを除去するための搬送ベルトクリーニング装置95が配置されている。
【0060】
搬送ベルト21を介して搬送された用紙Pが駆動ローラ91から離脱されて、さらに搬送される方向には、用紙Pを所定温度に加熱することにより用紙Pに転写されたトナー像を溶融し、トナー像を用紙Pに定着させる定着装置80が配設されている。定着装置80は、ヒー卜ロ一ラ対81、オイル塗付ローラ82,83、ウェブ巻取りローラ84、ウェブローラ85、ウェブ押付けローラ86とから構成されている。用紙P上に形成されたトナーを用紙に定着させ、排紙ローラ対87により排出される。
【0061】
各感光体ドラム61y,61m,61c,61kの外周面上にそれぞれ色分解された静電潜像を形成する露光装置50は、後述する画像処理装置36にて色分解された各色ごとの画像データ(Y,M,C,K)に基づいて発光制御される半導体レーザ発振器60を有している。半導体レーザ発振器60の光路上には、レーザビーム光を反射、走査するポリゴンモータ54に回転されるポリゴンミラー51、および、ポリゴンミラー51を介して反射されたレーザビーム光の焦点を補正して結像させるためのfθレンズ52,53が順に設けられている。
【0062】
fθレンズ53と各感光体ドラム61y,61m,61c,61kとの間には、fθレンズ53を通過した各色ごとのレーザビーム光を各感光体ドラム61y,61m,61c,61kの露光位置に向けて折り曲げる第1の折り返しミラー55y,55m,55c,55k、および、第1の折り返しミラー55y,55m,55cにより折り曲げられたレーザビーム光を更に折り曲げる第2および第3の折り返しミラー56y,56m,56c、57y,57m,57cが配置されている。
【0063】
なお、黒用のレーザービーム光は、第1の折り返しミラー55kにより折り返された後、他のミラーを経由せずに感光体ドラム61k上に案内されるようになっている。
【0064】
図2は、図1に示したデジタル複写機の電気的接続および制御のための信号の流れを概略的に表わすブロック図を示している。図2において、制御系は、主制御部30内のメインCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)91、カラースキャナ部1のスキャナCPU100、および、カラープリンタ部2のプリンタCPU110の3つのCPUで構成される。
【0065】
メインCPU91は、プリンタCPU110と共有RAM(ランダム・アクセス・メモリ)35を介して双方向通信を行なうものであり、メインCPU91は動作指示をだし、プリンタCPU110は状態ステータスを返すようになっている。プリンタCPU110とスキャナCPU100はシリアル通信を行ない、プリンタCPU110は動作指示をだし、スキャナCPU100は状態ステータスを返すようになっている。
【0066】
操作パネル40は、液晶表示部42、各種操作キー43、および、これらが接続されたパネルCPU41を有し、メインCPU91に接続されている。
【0067】
主制御部30は、メインCPU91、ROM(リード・オンリ・メモリ)32、RAM33、NVRAM34、共有RAM35、画像処理装置36、ページメモリ制御部37、ページメモリ38、プリンタコントローラ39、および、プリンタフォントROM121によって構成されている。
【0068】
メインCPU91は、全体的な制御を司るものである。ROM32は、制御プログラムなどが記憶されている。RAM33は、一時的にデータを記憶するものである。
【0069】
NVRAM(持久ランダム・アクセス・メモリ:nonvolatile RAM)34は、バッテリ(図示しない)にバックアップされた不揮発性のメモリであり、電源を遮断しても記憶データを保持するようになっている。
【0070】
共有RAM35は、メインCPU91とプリンタCPU110との間で、双方向通信を行なうために用いるものである。
【0071】
ページメモリ制御部37は、ページメモリ38に対して画像情報を記憶したり、読出したりするものである。ページメモリ38は、複数ページ分の画像情報を記憶できる領域を有し、カラースキャナ部1からの画像情報を圧縮したデータを1ページ分ごとに記憶可能に構成されている。
【0072】
プリンタフォントROM121には、プリントデータに対応するフォントデータが記憶されている。プリンタコントローラ39は、パーソナルコンピュータなどの外部機器122からのプリントデータを、そのプリントデータに付与されている解像度を示すデータに応じた解像度でプリンタフォントROM121に記憶されているフォントデータを用いて画像データに展開するものである。
【0073】
カラースキャナ部1は、全体の制御を司るスキャナCPU100、制御プログラムなどが記憶されているROM101、データ記憶用のRAM102、前記カラーイメージセンサ15を駆動するCCDドライバ103、前記第1キャリッジ8などを移動する走査モータの回転を制御する走査モータドライバ104、および、画像補正部105などによって構成されている。
【0074】
画像補正部105は、カラーイメージセンサ15から出力されるR,G,Bのアナログ信号をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換回路、カラーイメージセンサ15のばらつき、あるいは、周囲の温度変化などに起因するカラーイメージセンサ15からの出力信号に対するスレッショルドレベルの変動を補正するためのシェーディング補正回路、および、シェーディング補正回路からのシェーディング補正されたデジタル信号を一旦記憶するラインメモリなどから構成されている。
【0075】
カラープリンタ部2は、全体の制御を司るプリンタCPU110、制御プログラムなどが記憶されているROM111、データ記憶用のRAM112、前記半導体レーザ発振器60を駆動するレーザドライバ113、前記露光装置50のポリゴンモータ54を駆動するポリゴンモータドライバ114、前記搬送機構20による用紙Pの搬送を制御する搬送制御部115、前記帯電装置、現像ローラ、および、転写装置を用いて帯電、現像、転写を行なうプロセスを制御するプロセス制御部116、前記定着装置80を制御する定着制御部117、および、オプションを制御するオプション制御部118などによって構成されている。
【0076】
なお、画像処理装置36、ページメモリ38、プリンタコントローラ39、画像補正部105、レーザドライバ113は、画像データバス120によって接続されている。
【0077】
図3は、前記画像処理装置36の構成を概略的に示している。図3において、カラースキャナ部1から出力されるカラー画像データR,G,Bは、それぞれ位置合せ補間部151に送られる。位置合せ補間部151は、カラー画像データR,G,Bに対して位置合せ補間を行なう。すなわち、一般に、原稿から読取られた画像の拡大、縮小の際には、主走査方向に読取られた画像に対してはデジタル処理、副走査方向に読取られた画像に対してはスキャナキャリッジの移動速度を変えることで行なうが、カラーイメージセンサ15としてRGBの3ラインCCDセンサ(8ラインピッチ)を用いた場合、等倍/整数倍時は問題ないが、その他の倍率時ではR,G,B間で副走査方向に位置ずれが生じる。位置合せ補間部151では、このずれ量を基に画素値を補間して位置ずれを補なうようになっている。
【0078】
位置合せ補間部151から出力されるカラー画像データR,G,Bは、ACS152、モノクロ生成部153、画像処理部154、および、マクロ識別部155にそれぞれ送られる。
【0079】
ACS152は、読取る原稿がカラー原稿であるのか、モノクロ原稿であるかを判定するものである。プリスキャン時に上記判定を行ない、本スキャン時にカラー処理とモノクロ処理とのいずれかに切換るようになっている。
【0080】
モノクロ生成部153は、モノクロ複写モード時にR,G,Bのカラー画像データからモノクロの画像データを生成する。画像処理部154は、下地のある原稿に対する下地除去処理などを行なうもので、その詳細については後で説明する。
【0081】
マクロ識別部155は、読取る原稿中の写真領域と文字領域とを判定する。すなわち、原稿をプリスキャンしてページメモリ38に入力されたラン画像を基に大局的に判定する。マクロ識別部155での判定結果は、一旦、識別メモリ156に格納され、本スキャン時に、ミクロ識別部160に出力されるようになっている。
【0082】
画像処理部154の出力は、色変換部157に送られる。カラースキャナ部1からの入力信号はR,G,Bであるが、カラープリンタ部2での信号はC,M,Y,Kであるため、色信号の変換が必要である。そこで、色変換部157では、R,G,Bの画像データをC,M,Yの画像データに変換するもので、ユーザの好みによる色調整も色変換パラメータを切換えることで行なわれる。
【0083】
色変換部157の出力(カラー画像データC,M,Y)は、低域通過フィルタ(LPF)158、高域強調フィルタ(HEF)159、および、ミクロ識別部160にそれぞれ送られる。
【0084】
低域通過フィルタ158、高域強調フィルタ159は、原稿中のノイズ除去、モアレ除去、エッジ強調などの空間フィルタ処理を行なう。低域通過フィルタ158の出力は合成部161に送られ、高域強調フィルタ159の出力は文字強調部162に送られる。
【0085】
ミクロ識別部160は、原稿中の写真領域と文字領域とを判定する。ここでは、たとえば、3×3画素程度の局所領域を参照して判定を行なう。この判定結果に基づき、合成部161、文字強調部162、墨入れ部169、黒文字生成部170、セレクタ171、記録処理部173、スクリーン処理部175における各処理を切換えるようになっている。
【0086】
文字強調部162は、文字部の強調処理を行ない、その処理結果を合成部161に送る。合成部161は、低域通過フィルタ158の出力と文字強調部162の出力とを合成し、その合成結果を拡大・縮小部163に送る。拡大・縮小部163は、主走査方向の拡大/縮小処理を行なう。
【0087】
なお、たとえば、電子ソートや画像の回転処理などでは、画像データをページメモリ38に一旦蓄積し、各処理部では処理対象の必要部分を随時ページメモリ38から読出して処理実行を行なうため、画像の任意領域を一定レートで読出す必要がある。したがって、ページメモリ38に画像データを蓄積する際には、まず、YIQ変換部164、誤差拡散部165で固定長の圧縮/伸長処理を行なうようになっている。
【0088】
YIQ変換部164では、C,M,Yの画像データをY,I,Qデータに変換して色成分の冗長性を削除し、誤差拡散部165では、誤差拡散により階調性を保存しつつビット削減を行なう。ページメモリ38から圧縮された画像データを読出す際には、CMY変換部166にて画像データの伸長とY,I,QデータからC,M,Yデータへの変換を行なうようになっている。
【0089】
ページメモリ38だけでは容量が不充分な電子ソート機能の動作時には、ハードディスク装置(HDD)167に画像データを蓄積するようになっている。その際、ハードディスク装置167へのアクセス速度には制限があるため、できるだけ圧縮効率のよい可変長圧縮処理を可変長圧縮部168にて行なうようになっている。
【0090】
拡大・縮小部163の出力は、墨入れ部169および黒文字生成部170にそれぞれ送られる。墨入れ部169は、画像データC,M,Yから墨信号Kを生成し、その墨信号Kを画像データC,M,Yに付加する墨入れ処理を行なう。
【0091】
黒文字生成部170は、画像データC,M,Yを重ねて墨信号Kを生成するようになっている。しかし、黒文字は、画像データC,M,Yを重ねて記録するよりも黒一色で記録した方が色と解像性の両面で高画質となる。したがって、セレクタ171では、墨入れ部169の出力と黒文字生成部170の出力とをミクロ識別部160から出力される識別信号にて切換えて、γ補正部172に出力するようになっている。
【0092】
γ補正部172は、プリンタ部2のγ特性の補正を行なう。この補正の際には、画像データC,M,Y,Kごとに設定されているγテーブルを参照して行なうようになっている。
【0093】
γ補正部172の出力は、記録処理部173に送られる。記録処理部173は、誤差拡散などの階調処理を行ない、たとえば、入力8ビットの画像データを階調性を損なわずに4ビット程度のデータに変換するようになっている。
【0094】
たとえば、4連タンデム方式の画像形成装置の場合、4色の画像信号を記録する位相がそれぞれ異なるため、ダイレクトメモリ174にて、各画像信号に対し、その位相に見合う遅延を施すようになっている。
【0095】
また、4連タンデム方式の画像形成装置の場合、各色の画像信号を同じ万線構造で出力すると、各色の僅かなスキュや倍率誤差などでモアレや色誤差が生じる。そのため、スクリーン処理部175では、記録処理部173の出力に対して、各色のスクリーンに角度を付け、モアレや色誤差の発生を抑制するようになっている。
【0096】
スクリーン処理部175の出力は、パルス幅変換部176に送られる。パルス幅変換部176は、上記各部で画像処理される信号レベルと記録濃度とがリニアでないため、プリンタ部2のレーザ変調部のパルス駆動時間を制御し、リニアな特性となるようパルス幅を変換し、プリンタ部2に送るようになっている。
【0097】
図4は、第1の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。なお、図4以降は説明を簡略化するため、画像処理部154以外は図示を省略して記述する。
【0098】
図4において、カラースキャナ部1から出力されるカラー画像データR,G,Bは、位置合せ補間部151を介して濃度分布算出部201に送られる。濃度分布算出部201は、入力されるカラー画像データR,G,Bを基に、原稿の色特徴として原稿の有する色の濃度分布を算出し、その算出結果を下地濃度レベル算出部202に送る。下地濃度レベル算出部202は、濃度分布算出部201で算出された濃度分布を基に、原稿の下地濃度レベルを算出し、その算出結果を濃度変換テーブル作成部203に送る。濃度変換テーブル作成部203は、下地濃度レベル算出部202で算出された下地濃度レベルを基に、画像変換部204で変換する際に使用する濃度変換テーブルを作成する。画像変換部204は、濃度変換テーブル作成部203にて作成された濃度変換テーブルを基に、入力されるカラー画像データR,G,Bの画像濃度を変換する。
【0099】
以下、各部について詳細に説明する。
【0100】
まず、濃度分布算出部201について説明する。濃度分布算出部201は、原稿の有する色の濃度分布を算出するもので、図5に示すような多値化手段としての多値化部181と、図6に示すようなヒストグラム作成手段としてのヒストグラム作成部182とによって構成されるヒストグラム抽出手段からなる。
【0101】
多値化部181は、入力された画像データR,G,Bを所定の閾値Th1 〜Thn−1 と比較することにより多値化処理を行ない、多値化画像信号Rg,Gg,Bgを出力するもので、図5に示すように、n−1 個の閾値Th1 〜thn−1 をそれぞれ記憶する閾値メモリ183、入力される画像データR(G,B)と閾値メモリ183内の閾値Th1 〜Thn−1 とをそれぞれ比較するn−1 個の比較器1841 〜比較器184n−1 、および、比較器1841 〜比較器184n−1 の各比較結果をコード化するエンコーダ185によって構成される。
【0102】
なお、図5では、画像データRに対する回路のみを示してあるが、実際には画像データG,Bに対しても、これと同様な回路が設けられており、図示は省略してある。
【0103】
ここで、多値化レベル数をnとして、多値化部181の動作を説明する。まず、入力された画像データRは、比較器1841 〜比較器184n−1 にて、閾値メモリ183内の閾値Th1 〜Thn−1 と比較することにより多値化処理を行ない、多値化画像信号Rgを出力する。すなわち、入力された画像データRが閾値Th1 よりも小さければ、多値化画像信号Rgとして“0”を出力し、大きければTh2 と比較し、Th2 よりも小さければ“1”を出力する。以下、入力される画像データRが閾値TH2 よりも大きく、閾値Th3 よりも小さければ“2”を出力する、という具合に閾値Thn−1 まで順次比較する。この比較処理を下記式に示す。
【0104】
Figure 0003845509
なお、画像データG,Bについても、上記説明した画像データRの場合と同様にそれぞれについて演算を行ない、多値化画像信号Gg,Bgを算出する。
【0105】
ヒストグラム作成部182は、多値化部181から出力される多値化画像信号Rg,Gg,Bgに基づきヒストグラム情報を作成するもので、図6に示すように、入力される多値化画像信号Rg(Gg,Bg)をデコードするデコーダ186、n個の加算器1870 ,1871 〜187n−1 、および、n個のレジスタ1880 ,1881 〜188n−1 によって構成される。
【0106】
なお、図6では、多値化画像信号Rgに対する回路のみを示してあるが、実際には多値化画像信号Gg,Bgに対しても、これと同様な回路が設けられており、図示は省略してある。
【0107】
ここで、ヒストグラム作成部182の動作を説明する。レジスタ1880 〜188n−1 は、たとえば、A3サイズ、400dpiの画像を入力する場合、25ビットが必要である。各レジスタ1880 〜188n−1 は、あらかじめ「0」にクリアされており、多値化画像信号Rgが“0”であれば、レジスタ1880 に「1」がカウントアップされる。多値化画像信号Rgが“1”であれば、レジスタ1881 が、多値化画像信号Rgが“2”であれば、レジスタ1882 がカウントアップされる。これらの処理は、多値化画像信号Rg,Gg,Bgそれぞれに対して独立に実施され、その結果、レジスタ1880 〜188n−1 にはヒストグラム情報が作成される。
【0108】
以上は、順次入力される画素ごとに処理が繰り返され、1頁の画像が入力終了するまで繰り返し続けられる。以下、レジスタ1880 (高濃度部)からレジスタ188n−1 (低濃度部)に累積した画像情報の頻度(ヒストグラム情報)を、画像データRについてはそれぞれRH(0),RH(1)…RH(n−1 )、画像データG,BについてはそれぞれGH(0),GH(1)…GH(n−1 )、BH(0),BH(1)…BH(n−1 )、として説明する。
【0109】
ヒストグラム作成部182では、図7に示すようなヒストグラム情報が生成される。図7は代表的なモノクロ原稿の例(n=8)であり、RH,GH,BHはそれぞれほぼ同様の頻度を示しており、それぞれ高濃度部および低濃度部に大きな頻度を持っている。
【0110】
色特徴の抽出では、本来はR,G,Bそれぞれの値を基に(つまり、R,G,B独立ではなく)求めるものであり、下記式のごとく大量のレジスタが必要となる。
【0111】
Figure 0003845509
つまり、n3 個のレジスタが必要となる。
【0112】
なお、ここで説明した濃度分布算出部201では、画像データR,G,Bそれぞれに対して独立にヒストグラム情報を求めるものであるが、本発明の用途を満たす色特徴を抽出することが可能であり、大幅なメモリ削減ができる。
【0113】
次に、下地濃度レベル算出部202について説明する。下地濃度レベル算出部202は、濃度分布算出部201にて算出された濃度分布情報を基に、読取った原稿の下地濃度レベル(または、各色の色レベル)を算出する。
【0114】
以下、図8に示すモノクロ原稿をモノクロで読取った例を用いて下地濃度レベル算出部202の説明を行なう。図8の例は、横軸は濃度を表わし、縦軸は頻度を表わしている。すなわち、下地に相当する低濃度レベルは左側に、文字に相当する高濃度レベルは右側に位置する。下地濃度レベル算出部202は、たとえば、以下の判定式にて下地濃度レベルを判定する。
【0115】
Hmax=max(H(0),H(1),……H(Bmax))…(3)
bl:Hmax値を持つH(n) ……(4)
ここで、Hmaxは最大の濃度分布値、blは算出された下地濃度レベル、H(n)は濃度分布算出部201にて算出された濃度分布、Bmaxは下地領域の範囲を示す。すなわち、(3)式では、濃度「0」からBmaxの範囲で最大の濃度分布値Hmaxを求め、(4)式は、その最大濃度分布値を有する濃度レベルを求める。すなわち、図8に示す例では、H(1)が最大の濃度分布を有し、そのときの濃度レベル、つまり算出された下地濃度レベルblは、bl=1となる。
【0116】
図9は、下地濃度レベル算出部202をハードウェアで実施した場合の具体的な回路構成の一例を示すもので、3つの比較器301,302,303、および、3つのセレクタ304,305,306によって構成されており、この例ではBmax=3の場合の例を示している。
【0117】
比較器301には、濃度分布H(0)とH(1)が入力され、その大きい方のH(n)値および大きい方の選択信号が出力される。セレクタ304は、濃度分布H(0)およびH(1)の濃度信号lv0、lv1が入力され、比較器301から出力される選択信号により、濃度分布値の大きい方の濃度値が選択されて出力される。図8の濃度分布の例では、濃度分布値としてH(1)が、濃度値として「1」が出力される。
【0118】
比較器302、セレクタ305についても同様に動作し、図8の例では、濃度分布値としてH(2)、濃度値として「2」が出力される。比較器303、セレクタ306は、それぞれ比較器301,302の各出力、セレクタ304,305の各出力が入力され、比較器301,302、セレクタ304,305と同様の動作をし、図8の例では、最大濃度分布値HmaxとしてH(1)が、下地濃度レベルblとして「1」が出力される。
【0119】
次に、濃度変換テーブル作成部203について説明する。濃度変換テーブル作成部203は、下地濃度レベル算出部202にて作成された下地濃度レベルを基に、濃度変換テーブルを作成する。
【0120】
図10(a),(b)は、濃度変換テーブルの一例を示している。下地濃度レベル算出部202にて算出された下地濃度レベルblを基に、8ビット(256レベル)の入力信号を変換するためのテーブル(256バイト、カラーRGBの場合は256×3バイト)を作成する。
【0121】
図10(a)の場合は、入力濃度レベルDiが下地濃度レベルbl以下の場合は出力Doが「0」、入力濃度レベルDiが下地濃度レベルbl以上の場合、出力Doは、Do=(255−bl)/255となる。
【0122】
図10(b)の場合は、入力濃度レベルDiが「1」以下の場合は出力Doが「0」、入力濃度レベルDiが下地濃度レベルbl以上の場合、出力Doは、Do=Diとなる。いずれの場合も、入力濃度レベルDiが下地濃度レベルbl以下の場、出力濃度レベルは「0」となり、下地を除去することが可能となる。
【0123】
次に、画像変換部204について説明する。画像変換部204は、濃度変換テーブル作成部203にて作成された濃度変換テーブルを基に画像濃度を変換する。画像変換部204は、たとえば、8ビット×256=256バイトのRAM(カラーRGBの場合は256×3バイト)で構成され、入力画像濃度をアドレスとしてRAMの内容を読出すことにより、出力画像濃度を得るようになっている。
【0124】
以上の構成により、下地濃度を除去することができる。
【0125】
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0126】
第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態では下地濃度レベルを算出していたのに対して、下地濃度分布の広がりを考慮して下地濃度レベルを算出するものである。
【0127】
図11は、第2の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第1の実施の形態と異なる点は、下地濃度分布レベル算出部202の代わりに下地濃度分布算出部205を用いている点にあり、その他は第1の実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0128】
図12は、下地濃度分布算出部205の具体的な構成例を示すもので、3つの比較器301,302,303、3つのセレクタ304,305,306、および、加算器307によって構成されている。
【0129】
比較器301には、濃度分布H(0)とH(1)が入力され、その大きい方のH(n)値および大きい方の選択信号が出力される。セレクタ304は、濃度分布H(0)およびH(1)の濃度信号lv0、lv1が入力され、比較器301から出力される選択信号により、濃度分布値の大きい方の濃度値が選択されて出力される。図8の濃度分布の例では、濃度分布値としてH(1)が、濃度値として「1」が出力される。
【0130】
比較器302、セレクタ305についても同様に動作し、図8の例では、濃度分布値としてH(2)、濃度値として「2」が出力される。比較器303、セレクタ306は、それぞれ比較器301,302の各出力、セレクタ304,305の各出力が入力され、比較器301,302、セレクタ304,305と同様の動作を行なう。
【0131】
加算器307は、セレクタ306の出力に対して一定のレベルlを加算する。その結果、図8の例では、l=1とした場合、最大濃度分布値HmaxとしてH(1)が、下地濃度レベルとして「2」が出力される。
【0132】
以上の構成により、下地の濃度にある程度むらがあった場合でも、良好に下地を除去することができる。
【0133】
次に、第3の実施の形態について説明する。
【0134】
第3の実施の形態は、前述した第1,第2の実施の形態では濃度変換テーブルに基づき画像濃度を変換していたのに対して、全てハードウェア演算にて行なうものである。
【0135】
図13は、第3の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第2の実施の形態と異なる点は、濃度変換テーブル作成部203を削除するとともに、画像変換部204の代わりに下地濃度変換部206を用いている点にあり、その他は第2の実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0136】
図14(a),(b)は、下地濃度変換部206の具体的な構成例を示すものである。図14(a)の場合は、入力濃度レベルDiと下地濃度レベルblとの間で減算を行なう減算器308、および、減算器308の出力と所定値「255」との間で除算を行なう除算器309によって構成されていて、
Figure 0003845509
となる。
【0137】
図14(a)の場合は、入力濃度レベルDiと下地濃度レベルblとの比較を行なう比較器310、および、比較器310の比較結果により、入力濃度レベルDiあるいは所定値「0」のいずれか一方を選択するセレクタ311によって構成されていて、
Figure 0003845509
となる。
【0138】
次に、第4の実施の形態について説明する。
【0139】
第4の実施の形態は、カラー原稿の場合に、下地の色のある原稿で下地除去を行なうのではなく、下地の濃度むらや裏写りを抑制する場合に有効な構成である。
【0140】
図15は、第4の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第3の実施の形態と異なる点は、下地濃度変換部206の代わりに下地濃度むら抑制部207を用いている点にあり、その他は第3の実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0141】
図16は、下地濃度むら抑制部207の具体的な第1の構成例を示すもので、下地濃度レベルblと入力濃度レベルDiとの比較を行なう比較器312、および、比較器312の比較結果により、下地濃度レベルblあるいは入力濃度レベルDiのいずれか一方を選択するセレクタ313によって構成されている。
【0142】
すなわち、下地濃度むら抑制部207は、図17に示す濃度の変換を行なうもので、下地濃度分布算出部205の出力する下地濃度レベルblを基に、
Figure 0003845509
とする。この演算により、下地濃度以下の画像濃度は下地濃度レベルblに一律に置き換えられ、下地の濃度むらや裏写りが抑制できる。
【0143】
図18は、下地濃度むら抑制部207の具体的な第2の構成例を示すもので、下地濃度レベルblと一定レベルlとの間で減算を行なう減算器314、下地濃度レベルblと一定レベルlとの間で加算を行なう加算器315、減算器314の出力と入力濃度レベルDiとを比較する比較器316、加算器315の出力と入力濃度レベルDiとを比較する比較器317、比較器316,317の各出力の論理積をとるアンド回路318、および、アンド回路318の出力により、下地濃度レベルblあるいは入力濃度レベルDiのいずれか一方を選択するセレクタ319によって構成されている。
【0144】
すなわち、下地濃度むら抑制部207は、カラー原稿の場合に、下地の色のある原稿で下地除去を行なうのではなく、下地の濃度むらや裏写りを抑制する場合に有効な構成であるが、さらに、下地よりも薄いもの(たとえば、白抜き文字や原稿よりも外側の原稿抑えカバーの白領域など)図ある場合に、特に有効な構成である。
【0145】
図18の下地濃度むら抑制部207は、図19に示す濃度の変換を行なうもので、下地濃度分布算出部205の出力する下地濃度レベルblを基に、
入力濃度レベルDi<下地濃度レベルbl−1:出力レベルDo=Di
入力濃度レベルDi≧下地濃度レベルbl
かつDi<bl:出力レベルDo=bl
入力濃度レベルDi≧下地濃度レベルbl+1:出力レベルDo=Di
……(8)
とする。この演算により、下地濃度付近の画像濃度は下地濃度レベルblに一律に置き換えられ、下地の濃度むらや裏写りが抑制できる。さらに、下地濃度よりも薄く画像濃度を保存すべきものについては、その濃度が保存される。
【0146】
次に、第5の実施の形態について説明する。
【0147】
第5の実施の形態は、画像の濃度分布の下地濃度のピーク位置および下地の濃度の広がりを示す濃度分布のすそ位置を検出し、ピーク位置およびすそ位置から下地濃度を変換するものである。
【0148】
図20は、第5の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第3の実施の形態と異なる点は、下地濃度分布算出部205の代わりに下地位置検出部208およびすそ位置検出部209を用いている点にあり、その他は第3の実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0149】
以下、図21に示す濃度分布を例にすそ位置検出部209の説明を行なう。すそ位置は、ピーク位置1に対して連続的に単調減少している頻度値に対して、
H(n)≧lmax×k ……(9)
を満たす最小および最大の濃度レベルをすそ位置として求める。図21の例では、最小blminは「0」、最大blmaxは「3」となる。
【0150】
図22は、ピーク位置blおよびすそ位置blmin,blmaxを基に濃度変換する例であり、実線および一点鎖線のような濃度変換が考えられる。前述のように、下地ピーク位置に対して一律にそのレベルをシフトする方法に対して、このようにすれば、画像の濃度むらに応じて下地の分布のすそ、つまりシフト量が算出できるので、より精度の高い画像濃度変換が可能となる。
【0151】
また、すそ位置blmin,blmaxは、以下の式(10)のようにオフセット値を与えることも効果がある。
【0152】
Figure 0003845509
以上説明した例では、下地ピーク位置は濃度分布算出部201の濃度分割数に依存して、その位置精度が決定する。すなわち、分割数がnであれば、位置情報は、
±256/2/n ……(11)
となる。すなわち、ピーク位置がpの場合、画像濃度に対応する下地ピーク濃度blは、
bl=(256/n)*p+256/n/2 ……(12)
となる。
【0153】
しかしながら、下地ピーク位置の前後の濃度分布を利用して、下地ピーク位置を精度よく算出することが可能である。たとえば、下地ピーク位置pの頻度H(p)を下地ピーク位置の前後の頻度H(p−1)とH(p+1)で重み付けを行ない、
Figure 0003845509
とすることができる。
【0154】
ところが、この演算方法では、図21に示すように、下地ピーク位置が「1」以上の場合は精度よく補正できるが、図23(a)に示すように、下地ピーク位置が「0」の場合は、「0」以下の分布がないため、たとえば、これを頻度「0」として演算することもできるが、精度が悪い。特に、カラー画像の場合、画像データR,G,BまたはC,M,Y,Kごとに、その分布が図21のケースや図23(a)のケースのように異なっていると、カラーのチャンネルのバランスが崩れ、正確な下地除去、さらには画像濃度全体の濃度変換が正確に行なわれず、下地に色が残ってしまったり、画像全体の色相が変化してしまったりする。
【0155】
したがって、図23(b)に示すように、下地ピーク位置が「0」である場合は、画像濃度「0」以下の頻度を仮想的に作成し、画像濃度「0」以下の頻度H(−1)も利用して、(13)式の演算を行なうことにより、正確な画像濃度変換を行なうことができる。
【0156】
次に、第6の実施の形態について説明する。
【0157】
下地除去処理は、対象原稿に応じて、その処理を講じた方が良いケースと悪いケースとが存在する。たとえば、新聞のように低コストで仕上げるために安い紙を使用しているため、色の付いた紙を使わざろう得ない場合では、下地除去は有効であるが、広告のように意図的に色の付いた印刷用紙を使う場合もある。この場合は、下地除去は好ましくない。
【0158】
そこで、第6の実施の形態では、下地除去をすべきか否かを判定し、下地除去すべき原稿の場合は下地除去を行なう場合の構成である。
【0159】
図24は、第6の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第3の実施の形態と異なる点は、下地除去すべきか否かを判定する下地有無判定部210が追加された点にあり、その他は第3の実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0160】
図25は、下地有無判定部210の構成を示すもので、カラー画像データR,G,Bそれぞれの下地濃度レベルblr,blg,blbと所定の閾値th1とを比較する比較器321,322,323、下地濃度レベルblrとblgとの間で減算を行なう減算器324、下地濃度レベルblgとblbとの間で減算を行なう減算器325、下地濃度レベルblbとblrとの間で減算を行なう減算器326、減算器324,325,326の各出力と所定の閾値th2とを比較する比較器327,328,329、比較器321,322,33の各出力の論理積をとるアンド回路330、比較器327,328,329の各出力の論理積をとるアンド回路331、および、アンド回路330,331の各出力の論理和をとるオア回路332によって構成されていて、以下に示す(14),(15)式にしたがって下地除去すべきか否かを判定する。
【0161】
Figure 0003845509
を満たすときに下地除去を行なう。すなわち、画像データR,G,Bそれぞれの下地濃度レベルblr,blg,blbが所定の頻度以下で、かつ、3チャンネルのレベル差が小さいときに下地除去を行なう。
【0162】
以上の構成により、下地除去すべき原稿を判定し、原稿の種類に応じて適切に下地除去の処理が行なわれる。
【0163】
次に、第7の実施の形態について説明する。
【0164】
第7の実施の形態は、対象原稿から文字/下地領域を判定し、その判定結果を基に下地濃度を変換するものである。
【0165】
図26は、第7の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第7の実施の形態は、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206、および、領域判定手段としての文字/下地領域を判定する文字/下地判定部211によって構成されている。なお、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、および、下地濃度変換部206は、前述した第3の実施の形態と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0166】
すなわち、文字/下地判定部211は、入力された画像データR,G,Bから文字/下地領域を判定する。濃度分布算出部201は、文字/下地判定部211により文字/下地領域と判定された領域に対して、入力された画像データR,G,Bの濃度分布を算出する。下地濃度分布算出部205は、濃度分布算出部201により算出された濃度分布に基づき原稿の下地濃度分布を算出する。下地濃度変換部206は、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を変換する。
【0167】
次に、第8の実施の形態について説明する。
【0168】
第8の実施の形態は、対象原稿から非写真領域を判定し、その判定結果を基に下地濃度を変換するものである。
【0169】
図27は、第8の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第8の実施の形態は、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206、および、領域判定手段としての非写真領域を判定する非写真判定部212によって構成されている。なお、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、および、下地濃度変換部206は、前述した第3の実施の形態と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0170】
すなわち、非写真判定部212は、入力された画像データR,G,Bから非写真領域を判定する。濃度分布算出部201は、入力された画像データR,G,Bの濃度分布を算出する。下地濃度分布算出部205は、濃度分布算出部201により算出された濃度分布に基づき原稿の下地濃度分布を算出する。下地濃度変換部206は、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの非写真判定部212により非写真領域と判定された領域に対して下地濃度を変換する。
【0171】
次に、第9の実施の形態について説明する。
【0172】
第9の実施の形態は、対象原稿から文字/下地領域を判定し、その判定結果を基に下地濃度を変換するものである。
【0173】
図28は、第9の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第9の実施の形態は、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206、および、文字/下地判定部211によって構成されている。なお、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206、および、文字/下地判定部211は、前述した第7の実施の形態と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0174】
すなわち、文字/下地判定部211は、入力された画像データR,G,Bから文字/下地領域を判定する。濃度分布算出部201は、入力された画像データR,G,Bの濃度分布を算出する。下地濃度分布算出部205は、濃度分布算出部201により算出された濃度分布に基づき原稿の下地濃度分布を算出する。下地濃度変換部206は、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの文字/下地判定部211により文字/下地領域と判定された領域に対して下地濃度を変換する。
【0175】
次に、第10の実施の形態について説明する。
【0176】
第10の実施の形態は、対象原稿から文字/下地領域と写真領域を判定し、文字/下地領域と写真領域とで異なる方法で下地濃度を変換するものである。
【0177】
図29は、第10の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第10の実施の形態は、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206a,206b、文字/下地、写真判定部213、および、セレクタ214によって構成されている。なお、濃度分布算出部201、および、下地濃度分布算出部205は、前述した第3の実施の形態と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0178】
すなわち、文字/下地、写真判定部213は、入力された画像データR,G,Bから文字/下地領域と写真領域を判定する。濃度分布算出部201は、入力された画像データR,G,Bの濃度分布を算出する。下地濃度分布算出部205は、濃度分布算出部201により算出された濃度分布に基づき、原稿の下地濃度分布を算出する。
【0179】
下地濃度変換部206aは、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を変換する。下地濃度変換部206bは、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を、下地濃度変換部206aとは異なる方法で変換する。セレクタ214は、文字/下地、写真判定部213により文字/下地領域と判定されたときは下地濃度変換部206aの出力を選択し、文字/下地、写真判定部213により写真領域と判定されたときは下地濃度変換部206bの出力を選択する。
【0180】
次に、第11の実施の形態について説明する。
【0181】
第11の実施の形態は、対象原稿がカラー原稿かモノクロ原稿かを手動で設定し、カラー原稿とモノクロ原稿とで異なる方法で下地濃度を変換するものである。
【0182】
図30は、第11の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第11の実施の形態は、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206a,206b、セレクタ214、および、対象原稿がカラー原稿かモノクロ原稿かを手動で設定するカラー/モノクロ設定部215によって構成されている。なお、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206a,206b、および、セレクタ214は、前述した第10の実施の形態と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0183】
すなわち、まず、カラー/モノクロ設定部215により、対象原稿がカラー原稿かモノクロ原稿かを設定する。濃度分布算出部201は、入力された画像データR,G,Bの濃度分布を算出する。下地濃度分布算出部205は、濃度分布算出部201により算出された濃度分布に基づき、原稿の下地濃度分布を算出する。
【0184】
下地濃度変換部206aは、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を変換する。下地濃度変換部206bは、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を、下地濃度変換部206aとは異なる方法で変換する。セレクタ214は、カラー/モノクロ設定部215によりカラー原稿と設定されたときは下地濃度変換部206aの出力を選択し、カラー/モノクロ設定部215によりモノクロ原稿と設定されたときは下地濃度変換部206bの出力を選択する。
【0185】
次に、第12の実施の形態について説明する。
【0186】
第12の実施の形態は、対象原稿がカラー原稿かモノクロ原稿かを自動的に判定し、カラー原稿とモノクロ原稿とで異なる方法で下地濃度を変換するものである。
【0187】
図31は、第12の実施の形態に係る画像処理装置36の要部の構成を概略的に示している。第12の実施の形態は、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206a,206b、セレクタ214、および、対象原稿がカラー原稿かモノクロ原稿かを自動的に判定するカラー/モノクロ原稿判定部216によって構成されている。なお、濃度分布算出部201、下地濃度分布算出部205、下地濃度変換部206a,206b、および、セレクタ214は、前述した第11の実施の形態と同一であるので、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0188】
すなわち、カラー/モノクロ原稿判定部216は、入力された画像データR,G,Bにより、対象原稿がカラー原稿かモノクロ原稿かを判定する。濃度分布算出部201は、入力された画像データR,G,Bの濃度分布を算出する。下地濃度分布算出部205は、濃度分布算出部201により算出された濃度分布に基づき、原稿の下地濃度分布を算出する。
【0189】
下地濃度変換部206aは、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を変換する。下地濃度変換部206bは、下地濃度分布算出部205により算出された下地濃度分布に基づき、入力された画像データR,G,Bの下地濃度を、下地濃度変換部206aとは異なる方法で変換する。セレクタ214は、カラー/モノクロ原稿判定部216によりカラー原稿と判定されたときは下地濃度変換部206aの出力を選択し、カラー/モノクロ設定部215によりモノクロ原稿と判定されたときは下地濃度変換部206bの出力を選択する。
【0190】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、下地のある原稿を複写した場合であっても、下地濃度を調整して下地濃度を薄くしても、文字が読みにくくなったりして、薄くなることはなく、高画質に複写可能であり、しかも、裏写りのある原稿に対しても同様な効果が得られる画像処理装置および画像形成装置を提供できる。
【0191】
また、本発明によれば、写真が混在する原稿であっても、写真部分の濃度は忠実に保存され、色や濃度が変わってしまうことのない画像処理装置および画像形成装置を提供できる。
【0192】
さらに、本発明によれば、下地色がある原稿でも、下地の色は保存したまま裏写りを抑制することが可能であり、同時に下地の濃度むらも少なくすることができる画像処理装置および画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の内部構成を模式的に示す側面図。
【図2】図1に示した画像形成装置の電気的接続および制御のための信号の流れを概略的に示すブロック図。
【図3】画像処理装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図4】第1の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図5】濃度分布算出部を構成する多値化部の構成を示すブロック図。
【図6】濃度分布算出部を構成するヒストグラム作成部の構成を示すブロック図。
【図7】ヒストグラム情報の例を示す図。
【図8】ヒストグラム情報の例を示す図。
【図9】下地濃度レベル算出部の構成を示すブロック図。
【図10】濃度変換テーブルの一例を示す図。
【図11】第2の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図12】下地濃度分布算出部の構成を示すブロック図。
【図13】第3の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図14】下地濃度変換部の構成を示すブロック図。
【図15】第4の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図16】下地濃度むら抑制部の第1の構成例を示すブロック図。
【図17】図16の下地濃度むら抑制部が行なう濃度変換を説明する図。
【図18】下地濃度むら抑制部の第2の構成例を示すブロック図。
【図19】図18の下地濃度むら抑制部が行なう濃度変換を説明する図。
【図20】第5の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図21】濃度分布の例を示す図。
【図22】濃度変換を説明する図。
【図23】濃度分布の例を示す図。
【図24】第6の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図25】下地有無判定部の構成を示すブロック図。
【図26】第7の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図27】第8の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図28】第9の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図29】第10の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図30】第11の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【図31】第12の実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を概略的に示すブロック図。
【符号の説明】
1……カラースキャナ部(画像読取手段)、2……カラープリンタ部(画像形成手段)、30……主制御部、91……メインCPU、36……画像処理装置、154……画像処理部、181……多値化部(多値化手段)、182……ヒストグラム作成部(ヒストグラム作成手段)、201……濃度分布算出部(濃度分布算出手段)、202……下地濃度レベル算出部(下地濃度レベル算出手段)、203……濃度変換テーブル作成部(濃度変換テーブル作成手段)、204……画像変換部(画像変換手段)、205……下地濃度分布算出部(下地濃度分布算出手段)、206,206a,206b……下地濃度変換部(下地濃度変換手段)、207……下地濃度むら抑制部(下地濃度むら抑制手段)、208……下地位置検出部(下地位置検出手段)、209……すそ位置検出部(すそ位置検出手段)、210……下地有無判定部(判定手段)、211……文字/下地判定部(領域判定手段)、212……非写真判定部(領域判定手段)、213……文字/下地、写真判定部(領域判定手段)、214……セレクタ、215……カラー/モノクロ設定部(設定手段)、216……カラー/モノクロ原稿判定部(判定手段)。

Claims (5)

  1. 原稿画像の濃度を示す画像データR、G、Bを入力し、該画像データに基づき原稿画像の濃度分布を前記画像データR、G、Bのそれぞれについて算出する濃度分布算出手段と、
    前記濃度分布算出手段にて算出された前記画像データR、G、Bの各濃度分布において低濃度領域で最も大きな頻度を有する濃度を下地濃度レベルとして算出する下地濃度レベル算出手段と、
    前記下地濃度レベル算出手段にて算出された下地濃度レベルに基づいて、前記画像データの全てあるいは一部を他の値に変換して出力する変換手段と、
    前記下地濃度レベル算出手段にて、前記画像データR,G,Bそれぞれについて算出された下地濃度レベルが全て第1所定値以下で、かつ、各レベル間の差が第2所定値より小さいとき、前記原稿を下地除去すべき原稿と判定する判定手段と、を具備し、
    前記変換手段は前記判定手段により下地除去すべきと判断された原稿の画像データのみに対して前記変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記変換手段は前記下地濃度レベル算出手段により算出された前記下地濃度レベル以下の入力画像データを値”0”に変換する手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記変換手段は前記下地濃度レベル算出手段により算出された前記下地濃度レベル以下の入力画像データを一定値に変換する手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記変換手段は前記下地濃度レベル算出手段により算出された前記下地濃度レベルを含む所定濃度範囲に含まれる入力画像データのみを一定値に変換し、他の入力画像データはそのまま出力する手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 原稿の画像を読取って画像データR、G、Bを出力する画像読取手段と、
    前記読取り手段により得られる画像データR、G、Bを入力し、該画像データに基づき原稿画像の濃度分布を前記画像データR、G、Bのそれぞれについて算出する濃度分布算出手段と、
    前記濃度分布算出手段にて算出された前記画像データR、G、Bの各濃度分布において低濃度領域で最も大きな頻度を有する濃度を下地濃度レベルとして算出する下地濃度レベル算出手段と、
    前記下地濃度レベル算出手段にて算出された下地濃度レベルに基づいて、前記画像データの全てあるいは一部を他の値に変換して出力する変換手段と、
    前記下地濃度レベル算出手段にて、前記画像データR,G,Bそれぞれについて算出された下地濃度レベルが全て第1所定値以下で、かつ、各レベル間の差が第2所定値より小さいとき、前記原稿を下地除去すべき原稿と判定する判定手段と、を具備し、
    前記変換手段は前記判定手段により下地除去すべきと判断された原稿の画像データのみに対して前記変換を行うことを特徴とする画像形成装置。
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