JP4929981B2 - 固体撮像素子 - Google Patents

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Description

本発明は固体撮像素子に係り、特にリング状絶縁ゲート型トランジスタを有するCMOS型の固体撮像素子に関する。
撮像装置に使用される代表的な固体撮像素子としてはCCD(Charge Coupled Device)型固体撮像素子がある。しかしながら、消費電力の問題から近年の高画素・高速読出し化の要求に応えるのが困難になってきている。一方、CMOS(Complementary MOS)型固体撮像素子は、低電圧駆動が可能であり前記の要求に対応することが容易であり、また製造工程においてCMOSプロセスを使用でき、同一チップ内に撮像素子部の制御回路や撮像部より読み出した光信号の処理回路などの周辺回路を混載することが可能であり、低消費電力で、小型化にも有利である。このことからCMOS型固体撮像素子は、ディジタルカメラやビデオカメラ用として、注目されている。
このCMOS型固体撮像素子としては、種々の画素構成を有するものが知られているが、代表的な例では、受光量に応じた電荷を生成する光電変換素子であるフォトダイオードと、このフォトダイオードの信号電荷を検出するためのフローティングディフュージョンと、フォトダイオードの信号電荷をフローティングディフュージョンに転送する転送トランジスタ(転送ゲート)と、フローティングディフュージョンの電位変動を検出して電気信号を出力する増幅トランジスタと、フローティングディフュージョンの電位を電源電位にリセットするリセットトランジスタと、増幅トランジスタを活性化して出力信号線に接続する選択トランジスタとを設けたものが提供されている。
図6は、このような従来のCMOS型固体撮像素子の一画素の一例の構造を示す断面図である。このCMOS型固体撮像素子は、半導体基板101の上層部に素子形成領域としてのPウェル領域102が形成され、Pウェル領域102にフォトダイオード(PD)103、絶縁ゲート型トランジスタで構成された転送ゲート(トランジスタ)104、リセットトランジスタ106、増幅トランジスタ107、選択トランジスタ108が形成されている。それらのトランジスタ104〜108のゲート電極は、半導体基板101の上にゲート絶縁膜109を介してポリシリコンで形成され、また、転送ゲート、リセットトランジスタの間にフローティングディフュージョン105が設けられている。その上層には層間絶縁膜110を介して多層配線層111、112、113が形成されている。そして、この多層配線層111〜113のうち最上層の配線層113の配線膜が遮光膜として形成されている。
また、図6では省略しているが、フローティングディフュージョン105の上層にはコンタクトが設けられ、多層配線層111〜113を介して増幅トランジスタ107のゲート電極に接続されている。また、配線層113の上には、色フィルタ111及びマイクロレンズ112の順に積層されている。
しかし、この従来のCMOS型固体撮像素子ではフォトダイオード103で光電変換された電荷を信号として出力するために一つの画素につき4つのトランジスタ104、106〜108、場合によってはそれ以上のトランジスタ数を必要としていた。そのため、一つの画素に占めるフォトダイオード103の面積が小さくなり、感度が低くなる課題がある。
一方、従来、この課題を解決したCMOS型撮像素子が本出願人により開示されている(例えば、特許文献1参照)。このCMOS型撮像素子では図6のCMOS型撮像素子の課題を解決するために、図7(A)の断面図、図7(B)の平面図に示すように、1つの画素部において、P型の領域203を有するフォトダイオードと、リング状ゲート電極209を有するリング状絶縁ゲート型トランジスタとが隣接して形成され、それらの間にゲート電極208を有する転送用ゲートが設けられ、リング状絶縁ゲート型トランジスタの直下に電荷蓄積領域が形成されている。
図7(A)は同図(B)の平面図のX−X’線に沿う断面図である。図7(A)、(B)において、P型のエピタキシャル層206が表面に形成されているP型の半導体基板201に段差を持ったN型ウェル202が形成されている。N型ウェル202の深い方の領域に埋め込まれたP型の領域203が形成されており、フォトダイオードを構成している。このフォトダイオードに隣接してN型ウェル202の浅い方の領域にリング状ゲート電極209と、ドレイン領域217と、リング状ゲート電極209の中央開口部の位置に設けられたソース領域211とにより構成されているリング状絶縁ゲート型トランジスタが形成され、フォトダイオードとリング状絶縁ゲート型トランジスタとの間に転送ゲート電極208が設けられている。リング状ゲート電極209と転送ゲート電極208は、N型ウェル202の浅い方の領域の表面にゲート酸化膜210を介して形成されている。
更に、リング状ゲート電極209の下部には、ソース領域211を取り囲み、かつ、リング状ゲート電極209の外周に達しないように、電荷蓄積のためのP型領域205が形成されている。また、リング状ゲート電極209と転送ゲート電極208の上方には層間絶縁膜212を介して多層配線層213、214、215が形成されている。そして、この多層配線層213〜215のうち最上層の配線層215の配線膜が遮光膜として形成されている。また、層間絶縁膜212の上には、色フィルタ218及びマイクロレンズ219の順に積層されている。
このCMOS型固体撮像素子は、マイクロレンズ219、色フィルタ218、層間絶縁膜212、ゲート酸化膜210を介してフォトダイオードを構成するP型領域203に入射した光で発生しP型領域203に蓄積された電荷は、転送ゲートをオンすることにより、転送ゲート電極208直下のN型ウェル202を通してリング状ゲート電極209の下部のP型領域205に転送される。このとき、全ての画素で同時に電荷を転送することができるために、一括シャッタが可能となる。
そして、リング状ゲート電極209の下部のP型領域205に転送された電荷は電荷の量に応じ、リング状絶縁ゲート型トランジスタのしきい値電圧をシフトさせる。このときリング状絶縁ゲート型トランジスタのリング状ゲート電極209を適当な電位にし、ソース・ドレインに電流を流し、ソースに負荷をつなぐことにより、光信号を得ることができる。また、リング状ゲート電極209の下部のP型領域205に蓄積された電荷は、ソース領域211の電位を高くすることにより、直ぐ下のN型ウェル202の電位を乗り越え、基板、すなわちP型エピタキシャル層206へ排出され、リセットをすることができる。
ここで、図7(A)に示すように、リング状ゲート電極209の中央開口部付近のN型ウェル202とエピタキシャル層206との境界にはP+層204が形成されており、リセットを容易にしている。この時、リング状ゲート電極209の下部のP型領域205に蓄積された電荷は全て基板(P型エピタキシャル層206)へ排出されるためにリセットノイズの発生を抑えることができる。
また、各画素が、転送ゲート208をゲート電極とし、その転送ゲート直下のN型ウェル202をゲート領域、P型領域203をソース領域、P型領域205をドレイン領域とするPチャネル型の転送トランジスタと、リング状ゲート電極209をゲート電極とし、そのリング状ゲート電極209直下のP型領域205をゲート領域、N型のソース領域211をソース、N型ウェル202をドレインとするNチャネル型のリング状絶縁ゲート型トランジスタの、計2つのトランジスタだけでフォトダイオードからの電荷を電気信号に変換しリセットノイズなしに取り出すことができる構成であるため、大きなフォトダイオード面積を確保でき、低ノイズで、高ダイナミックレンジで高感度な固体撮像素子を提供することができる。また、図7に示した従来の固体撮像素子によれば、フォトダイオードに一旦蓄積された電荷を同時にリング状ゲート電極209の下部のP型領域205に転送することで、図6に示した従来の固体撮像素子ではできない、一括シャッタも可能となっている。
特開2006−100761号公報
ところで、CCD型固体撮像素子ではその1画素の構成は図8の断面図に示すように、半導体基板301の表面にフォトダイオード(PD)302が形成され、フォトダイオード302に隣接して半導体基板301上にCCDを構成する転送ゲート303が形成され、更にその上に遮光膜304が形成されている。また、遮光膜304の上方には色フィルタ又は平坦化層317が形成されており、その上にはマイクロレンズ318が形成されている。これにより、マイクロレンズ318により集光された入射光は、色フィルタ又は平坦化層317を透過して遮光膜304で覆われていないフォトダイオード302に入射して光電変換される。光電変換されて得られた入射光量に応じた量の電荷は転送ゲート303の直下の半導体基板301内で所定方向に転送される。
このCCD型固体撮像素子では、フォトダイオード302の直近まで遮光膜304を落とし込む構造になっているため、効果の高い遮光構造が可能である。しかし、図6、図7に示した従来のCMOS型固体撮像素子においては、画素も周辺回路と同じCMOSプロセスを用いて作られており、例えば、図6の固体撮像素子では、多層配線層111〜113のうち最上層の配線層113の配線膜が遮光膜として形成されているが、その配線層113の下方に配線層112、111があるため、各配線層112、111で光が乱反射してしまう。このため、図6の各トランジスタ104、106、107、108やフローティングディフュージョン105に散乱光が漏れ込んでしまい、適正な画像の検出が妨げられるという問題がある。
また、図6の従来のCMOS型固体撮像素子の課題を解決した、図7の従来のCMOS型固体撮像素子においては、電荷蓄積領域であるP型領域205はリング状ゲート電極209の下部に設けられているが、リング状ゲート電極209は0.1〜1μm程度の厚みのポリシリコンで形成され、可視域の波長の光は殆ど吸収されずに透過してしまうため、金属の配線層213〜215で乱反射した光はリング状ゲート電極209を透過して、その下部のP型領域205に達してしまい、適正な画像の検出が妨げられるという問題がある。更に、図6の従来のCMOS型固体撮像素子に比べ、電荷蓄積領域であるP型領域205の面積が大きいため、乱反射した光が入射する影響が非常に大きく、固体撮像素子の性能を劣化させている。
また、この従来のCMOS型固体撮像素子の利点として一括シャッタ動作があるが、その反面この一括シャッタ動作ではリング状ゲート電極209の下部のP型領域205での電荷蓄積保持時間が長くなるため、光の漏れこみが画質を大幅に劣化させてしまう。また、信号電荷を蓄積保持する時間が短くても、太陽のような高輝度の被写体の入射光が入ったときには、その間に電荷蓄積領域であるP型領域205の電位が大幅に変動し、出力される撮像信号が正常でなくなる。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、配線層での散乱、回折などで漏れた光が電荷蓄積領域に入ることを殆ど完全に遮光することが可能で、しかもフォトダイオード面積を確保でき低ノイズで、高感度な固体撮像素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明は、入射光を光電変換して電荷を生成する、基板部の表面に形成された光電変換領域と、光電変換領域とは離間して基板部の表面上に形成された遮光性のリング状ゲート電極と、基板部の表面における、リング状ゲート電極の中央開口部に対応する領域に形成されたソース領域と、ソース領域の周囲にリング状ゲート電極の外周に達しないように、かつ、ソース領域に接続するように基板部に形成され、光電変換領域から転送された電荷を蓄積するソース近傍領域と、光電変換領域、リング状ゲート電極、ソース領域、及びソース近傍領域に離間して基板部の表面に形成されたドレイン領域と、基板部の表面上における、光電変換領域とリング状ゲート電極との間の領域に、リング状ゲート電極の一部を絶縁層を介して覆うように形成され、光電変換領域で生成された電荷をソース近傍領域に転送する遮光性の転送ゲート電極と、リング状ゲート電極及び転送ゲート電極の上方に形成され、少なくともソース領域にコンタクト配線を介して接続する配線層と、基板部の表面上で、かつ、絶縁層よりも下側の領域であって、光電変換領域、リング状ゲート電極、ドレイン領域、及び転送ゲート電極が形成されている領域を除く領域に、リング状ゲート電極に電気的に接続しないように間隙を有して形成された第1の遮光膜と、絶縁層上で、かつ、配線層よりも下側の領域に、間隙を覆うように間隙に沿って形成された第2の遮光膜と、を備えていることを特徴とする。
この発明では、光電変換領域を除く殆どの領域を遮光するようにしたため、配線層での散乱、回折などで漏れた光を、ほぼ完全に遮光することができる。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明は、第1の発明におけるリング状ゲート電極及び第1の遮光膜が、第1のポリシリコン層の上面に第1の金属シリサイド層が積層された第1の多層膜をパターニングすることで一度に形成され、転送ゲート電極及び第2の遮光膜が、第2のポリシリコン層の上面に第2の金属シリサイド層が積層された第2の多層膜をパターニングすることで一度に形成されていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、第3の発明は、光電変換領域に対応する領域に開口部を有する第3の遮光膜が、配線層の上方に形成されていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、第4の発明は、第3の発明の構成に加えて、入射光を光電変換領域に向けて集光するレンズ部が、第3の遮光膜の上方に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、少なくともリング状ゲート電極に遮光特性を持たせることにより、配線層での散乱、回折などで漏れた光が電荷蓄積領域に入射することを、電荷蓄積領域に近接した位置にあるリング状ゲート電極により効果的に防止するようにしたため、電荷蓄積部への光の入射による出力画像の画質の劣化や、強い光が入射することにより引き起こされる信号異常を防止することができる。
また、本発明によれば、リング状ゲート電極、転送用ゲート電極、その周辺の領域などフォトダイオードを除いた全ての領域に遮光特性を持たせるようにした場合は、最上層の遮光膜を省いても十分な遮光効果を得ることができ、配線層を薄くて、効率の良い集光が可能となり、感度を向上させることができる。
次に、本発明の固体撮像素子の実施の形態について図面と共に説明する。図1(A)、(B)、(C)は本発明になる固体撮像素子の第1の実施の形態の1画素当りの断面図、平面図及び部分拡大断面図を示す。図1(A)は図1(B)のXーX’線に沿う縦断面図である。同図(A)、(B)において、本実施の形態の固体撮像素子は、P+基板11上にP-型エピタキシャル層12を1μmから10μm成長させてある。このP-型エピタキシャル層12内に段差を持ったNウェル13があり、Nウェル13上にはゲート酸化膜14を挟んで第1のゲート電極である平面形状がリング状のゲート電極15が形成されている。
段差を持ったNウェル13は条件の異なるイオン注入を複数回行うことにより形成される。リング状ゲート電極15は、図1(C)に示すように、半導体基板13に絶縁ゲートとなる0.002μm〜0.05μmの厚みのゲート酸化膜14を介して下層が0.05μm〜0.5μmの厚みのポリシリコン層15a、上層が0.05μm〜0.5μmの厚みのタングステン(W)シリサイド、チタン(Ti)シリサイド、コバルト(Co)シリサイド、ニッケル(Ni)シリサイドなどの金属シリサイド15bの2層構造で形成される。この金属シリサイド15bは光を透過しないため、リング状ゲート電極15に遮光効果を持たせることができる。
リング状ゲート電極15の中央開口部のNウェル13の表面にはn+型のソース領域16があり、また、このソース領域16を取り囲み、かつ、リング状ゲート電極15の外周に達しないようにP型のソース近傍領域17がNウェル13内に形成されている。これらのソース領域16、ソース近傍領域17は複数回の異なるマスクのフォトリソグラフィ工程と異なる条件のイオン注入により形成することができる。
リング状ゲート電極15からやや離れたNウェル13の表面には、図1(B)に示すようにN+型のドレイン領域26(これは図1(A)の断面図からは外れた位置にある)がある。また、リング状ゲート電極15が形成されている、Nウェル13中のリング状ゲート電極15の外側の隣接した領域には埋め込みのP-型領域18が形成されており、このP-型領域18はNウェル13と共にフォトダイオードを形成している。
また、フォトダイオードを構成するP-型領域18とリング状ゲート電極15との間のNウェル13上にはゲート酸化膜14を挟んで第2のゲート電極である転送ゲート電極19が形成されている。この転送ゲート電極19はポリシリコンにより、リング状ゲート電極15形成の後、絶縁層を挟んで形成され、リング状ゲート電極15及びフォトダイオードのP-型領域18と一部重なっている。P-型領域18により光電変換して得られた電荷は、転送ゲート電極19の直下のNウェル13を通してソース近傍領域17に蓄積される。すなわち、ソース近傍領域17は電荷蓄積領域となる。
リング状ゲート電極15、ソース領域16、転送ゲート電極19にはそれぞれメタル配線20が接合されている。この実施の形態では2層のメタル配線が形成されている。配線層の最上部には遮光膜21が形成されている。リング状ゲート電極15、ソース領域16、転送ゲート電極19、メタル配線20、遮光膜21はそれぞれ絶縁層22の内部に設けられ、絶縁層22の上部には色フィルタ23が設けられ、色フィルタ23の上部で、かつ、フォトダイオードの上方の位置にはマイクロレンズ24が配置されている。
この実施の形態では、各画素が、転送ゲート電極19直下のNウェル13をゲート領域、P+型領域18をソース領域、ソース近傍領域17をドレイン領域とするPチャネル型の転送トランジスタと、リング状ゲート電極15直下のソース近傍領域17をゲート領域、N型のソース領域16をソース領域、N型ウェル13に設けられたドレイン領域26をドレイン領域とするNチャネル型のリング状絶縁ゲート型トランジスタの、計2つのトランジスタだけでフォトダイオードからの電荷を電気信号に変換しリセットノイズなしに取り出すことができる構成であるため、大きなフォトダイオード面積を確保でき、低ノイズで、高ダイナミックレンジで高感度な固体撮像素子を提供することができる。
図2は本発明になる固体撮像素子の一実施の形態の全体構成のブロック図を示す。同図において、画素部41は、図1に示した1画素が縦方向と横方向に複数個ずつマトリクス状に配列された構成である。また、画素部41の周囲には垂直制御信号発生回路42、水平制御信号発生回路44、光信号処理回路43が配置され、図1のメタル配線20でつながれている。
図1に示した本実施の形態によれば、図7に示したCMOS型固体撮像素子と同様の特長を有すると共に、配線層20での散乱、回折などで漏れた光がソース近傍領域17に入ることを防ぐことができる。すなわち、図2の画素部41の各画素を構成する図1(A)のマイクロレンズ24、色フィルタ23、絶縁膜22、ゲート酸化膜14を介してフォトダイオードを構成するP-型領域18に入射した光は、ここで光電変換されて電荷として一旦蓄積された後、画素部41の全画素の転送ゲートトランジスタを同時にオンすることにより、各画素の転送ゲート電極19直下のNウェル13を通してリング状ゲート電極15の下部のソース近傍領域17に転送されて蓄積される。このとき、全ての画素で同時に電荷を転送することができるために、一括シャッタが可能となる。
そして、ソース近傍領域17に転送された電荷は電荷の量に応じ、リング状絶縁ゲート型トランジスタのしきい値電圧をシフトさせる。このときリング状絶縁ゲート型トランジスタのリング状ゲート電極15を適当な電位にし、ソース・ドレインに電流を流し、ソースに負荷をつなぐことにより、光信号を得ることができる。また、リング状ゲート電極15の下部のソース近傍領域17に蓄積された電荷は、ソース領域16の電位を高くすることにより、直ぐ下のNウェル13の電位を乗り越え、基板、すなわちP型エピタキシャル層12へ排出され、リセットをすることができる。
ここで、図1(A)に示すように、リング状ゲート電極15の中央開口部付近のNウェル13とエピタキシャル層12との境界にはP+層25が形成されており、リセットを容易にしている。この時、ソース近傍領域17に蓄積された電荷は全て基板(P型エピタキシャル層12)へ排出されるためにリセットノイズの発生を抑えることができる。また、この実施の形態では、各画素は計2つのトランジスタだけでフォトダイオードからの電荷を電気信号に変換しリセットノイズなしに取り出すことができる構成であるため、大きなフォトダイオード面積を確保でき、低ノイズで、高ダイナミックレンジで高感度な固体撮像素子を提供することができる。
更に、本実施の形態では、遮光膜21で遮光されずに遮光膜21の下方に設けられた金属の配線層20での散乱、回折などで漏れて、電荷蓄積領域であるソース近傍領域17へ向かう光は、ソース近傍領域17の直ぐ真上に近接して設けられた、ソース近傍領域17よりも面積の大きな2層構造のリング状ゲート電極15を構成している図1(C)に示した金属シリサイド15bにより遮光され、また、リング状ゲート電極15の中央開口部はソース領域16のコンタクト配線で遮光されるため、ソース近傍領域17へ光が入射することを防止することができる。従って、本実施の形態によれば、電荷蓄積領域であるソース近傍領域17への光の漏れこみによる出力画像の画質の劣化や、強い光が入射することにより引き起こされる信号異常を防止できる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3(A)、(B)、(C)は本発明になる固体撮像素子の第2の実施の形態の1画素当りの断面図、平面図及び部分拡大断面図を示す。図3(A)は図3(B)のXーX’線に沿う縦断面図である。図3(A)〜(C)中、図1(A)〜(C)と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態は、図3(C)に示すように、転送ゲート電極28もリング状ゲート電極15と同様に、下層が0.05μm〜0.5μmの厚みのポリシリコン層28aであり、上層が0.05μm〜0.5μmの厚みのWシリサイド、Tiシリサイド、Coシリサイド、Niシリサイドなどの金属シリサイド28bの2層構造で形成した点に特徴がある。
本実施の形態は、転送ゲート電極28の金属シリサイド28bが光を透過しないため、転送ゲート電極28もリング状ゲート電極15と同様の遮光特性を有するため、リング状ゲート電極15の金属シリサイド15bによる遮光効果とあいまって、第1の実施の形態よりもより一層遮光効果を高めることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図4(A)、(B)は本発明になる固体撮像素子の第3の実施の形態の1画素当りの断面図及び平面図を示す。図4(A)は図4(B)のXーX’線に沿う縦断面図である。図4(A)、(B)中、図1(A)、(B)と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態は、遮光効果がある2層構造のリング状ゲート電極15の形成時に、リング状ゲート電極15と同一のポリシリコンと金属シリサイドの2層構造の膜29が、図4(B)にクロスハッチングを付して示すように、リング状ゲート電極15、転送ゲート電極19、フォトダイオードを構成するP-型領域18及びドレイン領域26を除くNウェル13上の領域を、リング状ゲート電極15と電気的に接続しないように0.1〜1μmの隙間を開けて形成されている。従って、マイクロレンズ24で集光された入射光のみがP-型領域18に入射すると共に、金属の配線層20で乱反射した迷光をほぼ完全に遮光することができ、第2の実施の形態よりも遮光効果を高めることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図5(A)、(B)は本発明になる固体撮像素子の第4の実施の形態の1画素当りの断面図及び平面図を示す。図5(A)は図5(B)のXーX’線に沿う縦断面図である。図5(A)、(B)中、図3(A)、(B)と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態は、第3の実施の形態でのリング状ゲート電極15と同様に、リング状ゲート電極15の形成時に、リング状ゲート電極15と同一のポリシリコンと金属シリサイドの2層構造の遮光膜30を、図5(B)にクロスハッチングを付して示すように、リング状ゲート電極15、転送ゲート電極19、フォトダイオードを構成するP-型領域18及びドレイン領域26を除くNウェル13上の領域に、リング状ゲート電極15と電気的に接続しないように0.1〜1μmの隙間を開けて形成した後、図5(A)、(B)に示すように0.01〜0.05μmの絶縁層31を介してそれぞれ2層構造の転送ゲート28と遮光膜32を形成した構造である。
ここで、転送ゲート28と遮光膜32は、リング状ゲート電極と同様に、下層が0.05μm〜0.5μmの厚みのポリシリコン、上層が0.05μm〜0.5μmのWシリサイド、Tiシリサイド、Coシリサイド、Niシリサイドなどの金属シリサイドの2層構造である。また、遮光膜32は、リング状ゲート電極15とその周辺のリング状ゲート電極15と同時に形成した遮光膜30との間の隙間の上方を覆う位置に形成される。なお、この遮光膜32は遮光効果をもった転送ゲート28と同時に形成することもできる。
これにより、本実施の形態によれば、光電変換領域であるP-型領域を除く殆どの領域をリング状ゲート電極15と同じポリシリコンと金属シリサイドの2層構造の膜で遮光することが可能となり、上記の各実施の形態よりもより一層遮光効果が高い、ほぼ完全な遮光が可能となる。この実施の形態では、最上層の遮光層21を省き、配線層20を薄くすることにより、より高感度にすることが可能である。
本発明の固体撮像素子の第1の実施の形態の1画素当りの断面図、平面図及び部分拡大断面図である。 本発明の固体撮像素子の一実施の形態の全体構成のブロック図である。 本発明の固体撮像素子の第2の実施の形態の1画素当りの断面図、平面図及び部分拡大断面図である。 本発明の固体撮像素子の第3の実施の形態の1画素当りの断面図及び平面図である。 本発明の固体撮像素子の第4の実施の形態の1画素当りの断面図及び平面図である。 従来のCMOS型固体撮像素子の一画素の一例の構造を示す断面図である。 本出願人が開示した従来のCMOS型固体撮像素子の一画素の一例の構造を示す断面図及び平面図である。 CCD型固体撮像素子の1画素の構造を示す断面図である。
符号の説明
13 Nウェル
14 ゲート酸化膜
15 2層構造のリング状ゲート電極
15a、28a ポリシリコン層
15b、28b 金属シリサイド
16 ソース領域
17 ソース近傍領域
18 フォトダイオードを構成するP-型領域
19 転送ゲート電極
20 メタル配線
21 遮光膜
26 ドレイン領域
28 2層構造の転送ゲート電極
29、30、32 2層構造の遮光膜
31 絶縁層

Claims (4)

  1. 入射光を光電変換して電荷を生成する、基板部の表面に形成された光電変換領域と、
    前記光電変換領域とは離間して前記基板部の表面上に形成された遮光性のリング状ゲート電極と、
    前記基板部の表面における、前記リング状ゲート電極の中央開口部に対応する領域に形成されたソース領域と、
    前記ソース領域の周囲に前記リング状ゲート電極の外周に達しないように、かつ、前記ソース領域に接続するように前記基板部に形成され、前記光電変換領域から転送された前記電荷を蓄積するソース近傍領域と、
    前記光電変換領域、前記リング状ゲート電極、前記ソース領域、及び前記ソース近傍領域に離間して前記基板部の表面に形成されたドレイン領域と、
    前記基板部の表面上における、前記光電変換領域と前記リング状ゲート電極との間の領域に、前記リング状ゲート電極の一部を絶縁層を介して覆うように形成され、前記光電変換領域で生成された電荷を前記ソース近傍領域に転送する遮光性の転送ゲート電極と、
    前記リング状ゲート電極及び前記転送ゲート電極の上方に形成され、少なくとも前記ソース領域にコンタクト配線を介して接続する配線層と、
    前記基板部の表面上で、かつ、前記絶縁層よりも下側の領域であって、前記光電変換領域、前記リング状ゲート電極、前記ドレイン領域、及び前記転送ゲート電極が形成されている領域を除く領域に、前記リング状ゲート電極に電気的に接続しないように間隙を有して形成された第1の遮光膜と、
    前記絶縁層上で、かつ、前記配線層よりも下側の領域に、前記間隙を覆うように前記間隙に沿って形成された第2の遮光膜と、
    を備えていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記リング状ゲート電極及び前記第1の遮光膜は、第1のポリシリコン層の上面に第1の金属シリサイド層が積層された第1の多層膜をパターニングすることで一度に形成され、
    前記転送ゲート電極及び前記第2の遮光膜は、第2のポリシリコン層の上面に第2の金属シリサイド層が積層された第2の多層膜をパターニングすることで一度に形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 前記光電変換領域に対応する領域に開口部を有する第3の遮光膜が、前記配線層の上方に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 前記入射光を前記光電変換領域に向けて集光するレンズ部が、前記第3の遮光膜の上方に形成されていることを特徴とする請求項3記載の固体撮像素子。
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