JP4920818B2 - パンチング装置およびパンチングシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックスグリーンシートや樹脂シートの所定位置に穿孔を行うパンチング装置およびパンチングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やデジタルカメラ、ノート型パソコン等の小型化、高機能化、軽量化に伴って、これらに使用されるセラミックチップやフレキシブルケーブル(フレキシブル基板)に形成されるスルーホールの小径化と高密度化、高精度化が強く求められている。従来、セラミックチップの製造に用いられるセラミックスグリーンシートやポリイミド樹脂フィルムの表面に銅等をコーティングしてなるフレキシブル基板の穿孔は、パンチヘッドとして、例えば、1個の電磁コイルに1本のパンチピンを取り付けたヘッドエレメントを二次元的に縦横に配置してなるパンチング装置を用いて行われている。また、電磁コイルに代えて、圧電素子の変位を拡大してパンチピンを駆動するヘッドエレメントを用いた装置も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電磁コイルや圧電素子を用いたヘッドエレメントを二次元的に配置してなるパンチヘッドでは、形状の大型化と重量化は避けられず、パンチング装置自体が大型化する問題がある。
【0004】
そして、このような大型のパンチヘッドを用いた場合には、被処理体の固定機構とパンチヘッドを被処理体に当接/離隔するための昇降移動機構を別々に設けざるを得ず、その結果として駆動システムが複雑となり、複数の駆動機構を逐次駆動させる間のロスタイムが高速処理を妨げるという問題も生ずる。
【0005】
また、従来はパンチピンの折損の検出には、被処理体と当接するパンチピンの突出面の状態を光学式センサ等で検知することにより行われていたが、パンチピンの突出面と被処理体との間の間隔が狭いために、穿孔を行っている間にリアルタイムにパンチピンの折損検出を行うことは困難である。従って、パンチピンの状態を検査するためにパンチヘッドを被処理体から離隔した場合には、当然にパンチング作業は中止され、しかも、もしパンチピンが折損していた場合には、それまでに処理していた被処理体が不良品となる問題があった。
【0006】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、パンチヘッドを小型軽量化して、高速での穿孔が可能であるパンチング装置を提供することを1つの目的とする。また、本発明は統合可能な駆動機構を統合して制御を簡単なものにすることによって、高速での穿孔を可能としたパンチング装置を提供することを目的とする。さらに、本発明はパンチピンの折損発生を瞬時に判断することにより処理不良の発生を防止することを可能としたパンチング装置を提供することを目的とする。さらにまた、本発明はこのようなパンチング装置を用いたパンチングシステムを提供することを目的とする。
【0007】
即ち、本発明によれば、シート状の被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチング装置であって、積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなる所定数のパンチエレメントを密接させて1方向に配列してなるパンチヘッドと、前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、前記被処理体を1方向に送る送り機構と、前記送り機構により送られた被処理体を所定位置で保持する被処理体固定機構部と、を具備し、前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチング装置、が提供される。
ここで、被処理体固定機構部は、好適には被処理体を押さえて固定する押圧プレートと押圧プレートを昇降させる昇降機構から構成される。
【0008】
また、本発明によれば、シート状の被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチング装置であって、積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなる所定数のパンチエレメントを密接させて1方向に配列してなるパンチヘッドと、前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、前記被処理体を1方向に送る送り機構と、前記送り機構により送られた被処理体を所定位置で固定し、かつ、前記パンチピンと所定のクリアランスで嵌合するガイドが形成され、前記ガイド内を貫通するように上面に前記パンチヘッドが配設された押圧プレートと、前記押圧プレートを昇降させる昇降機構と、を具備し、前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチング装置、が提供される。
【0009】
上記本発明に係るパンチング装置においては、パンチエレメントは平板状の構造を有し、かつ、パンチヘッドはこの平板状パンチエレメントを厚み方向に1列に密に配列した構造を有するものが好適に用いられる。このようなパンチヘッドは複数のパンチエレメントから構成されるにもかかわらず、パンチエレメントが薄いために小型で軽量なものとすることが可能となる。
【0010】
本発明によれば、さらに、シート状の被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチング装置であって、積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなるパンチエレメントと、前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、前記被処理体を1方向に送る送り機構と、前記送り機構により送られた被処理体を所定位置で固定する押圧プレートと、前記押圧プレートを昇降させる昇降機構と、を具備し、前記パンチエレメントは前記押圧プレート上に配設されて前記押圧プレートと一体的に昇降され、前記押圧プレートに前記パンチピンと所定のクリアランスで嵌合するガイドが形成されており、前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチング装置、が提供される。
【0011】
パンチヘッドと押圧プレートは従来は別体として構成され、それぞれが被処理体と当接/離隔するための昇降機構を有していたが、上記パンチング装置ではパンチヘッドと押圧プレートとを一体的な構造とすることが可能であり、これによって、被処理体と当接/離隔するための昇降機構が1つで足り、処理速度を上げることができるようになる。
【0012】
このような本発明のパンチング装置において好適に用いられる変位拡大機構としては、積層型圧電素子を積層型圧電素子の伸張方向において挟持する保持部と、この保持部と連結された連結部を支点として積層型圧電素子の伸張変位を支点回りの回転変位に変換するように開閉する2本の脚部材と、これら脚部材の略先端部間に跨設された板バネとを有しており、この板バネは脚部材が閉脚した状態で脚部材と板バネとの接合点より積層型圧電素子側に所定距離だけ凸になるように設定され、脚部材が開脚した場合にはこの所定距離が減ずるように構成されているもの、を挙げることができる。板バネの中央にはパンチピンが取り付けられており、積層型圧電素子の伸張変位発生時にはパンチピンに所定の圧力が与えられてパンチピンが突出し、積層型圧電素子の伸張変位が除去された場合には、パンチピンに所定の引張力が与えられてパンチピンが後退する構造となっている。
【0013】
このような変位拡大機構はパンチピンの長さ方向軸に対して対称な構造を有しており、そのためにパンチピンの変位はパンチピンの長さ方向における直線的な変位となる。これは他の変位拡大機構にない特徴である。一般に変位拡大をテコの原理で行う場合には、拡大された変位はある回転中心の回りの回転運動になっているが、本発明のパンチング装置の場合には、穿孔動作に伴ってパンチピンに加わる力が大変大きいために、回転運動でパンチピンを駆動した場合にはパンチピンが座屈してしまうことが多くなる。従って、本発明のパンチング装置には、テコの原理を用いて回転運動によりパンチピンを駆動する変位拡大機構を用いることは好ましいものではない。
【0014】
さて、穿孔動作を繰り返し行った場合のパンチピンの摩耗速度は一般に大きく、そのために数万ショットから数十万ショットでパンチピンの交換が必要となる。一方、変位拡大機構の寿命は数億ショットから数十億ショットであり、パンチピンと変位拡大機構の寿命のショット数には103倍から104倍の差がある。従って、パンチエレメント全体を交換することなく、パンチピンのみを簡易的に交換することが可能であると、装置コストやランニングコストが低減され、好ましい。そこで、本発明においては、パンチピンを変位拡大機構の板バネにねじ止めして固定する構造が好適に用いられる。この場合には、パンチピンの折損時の交換作業も容易である。
【0015】
穿孔に必要なエネルギは、被処理体に形成される孔の外周の長さと被処理体の厚みの積に比例するが、このエネルギの発生源である積層型圧電素子については、発生するエネルギの大きさは積層型圧電素子の伸張方向に垂直な断面の面積、つまり、通常は変位面の面積、に比例する。また、前述したようにパンチエレメントを密着させても1回の穿孔動作でパンチエレメントの厚み以下のピッチで穿孔することはできないので、パンチエレメントの厚みは可及的に薄い方が種々の穿孔ピッチに容易に対応できることとなり、望ましい。従って、積層型圧電素子としては、パンチエレメントの厚みの要求による制限の範囲内において所要の変位面の面積を確保するために、変位面の形状が1方向に極端に長い長方形であって所定の変位を得るために適度な高さを有するものが必要となるが、このような形状の積層型圧電素子の発生変位はポアソン比の影響で変位面全体で均一とならずに変位面の中央部のみで大きな変位が生ずるようになり、望ましいものではない。
【0016】
そこで、このような問題を解決するために、本発明においては、複数個の積層型圧電素子を並列に配設する方法が好適に用いられる。つまり、パンチエレメントにおいて積層型圧電素子を同じ方向に同量変位するように並列に配設し、その配設数を変化させることで、パンチピンの変位量を変化させずに発生エネルギを変化させる。これにより、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えて、広範な材料の穿孔が可能となる。また、同一形状の変位拡大機構に異なる数の積層型圧電素子を配設することができるようにしておくことで、パンチング装置の他の部分の構造を一切変更することなく、発生エネルギの異なる変位拡大機構へ交換することが容易に行うことができるようになる。
【0017】
本発明のパンチング装置においては、送り機構としては、被処理体が1方向に間歇的に送られる機構が好適に用いられ、送り方向と直交する方向での位置決めの必要がない。こうして、従来の被処理体のX−Y方向での複雑な位置決め制御を行う必要がなく、制御系が簡略化される。また、パンチヘッドおよび押圧プレートおよび下金型を被処理体の送り方向に対して直交する方向にスライド自在に構成することで、被処理体の任意位置に穿孔が可能となる。
【0018】
ところで、積層型圧電素子は駆動素子であると同時に圧力を検知するセンサでもある。積層型圧電素子のこのような特性を利用して、積層型圧電素子を駆動する駆動回路に、積層型圧電素子の実作動時の電流波形および/または電圧波形を検出して、予め測定されたパンチピンに折損なく正常に行われた穿孔動作時に得られる積層型圧電素子の電流波形および/または電圧波形と比較することにより、パンチピンの折損を検出する監視回路を併設すると、リアルタイムにパンチピンの折損を検知することが可能となり、被処理体への穿孔不良を防止することが可能となる。
【0019】
さて、以上の特徴を有するパンチング装置を用いることにより、小型で制御性に優れたパンチングシステムの提供が可能となる。即ち、本発明によれば、シート状の被処理体に穿孔を行うパンチングシステムであって、捲回された未処理の被処理体が1方向に送り出されるように回転自在に配置された巻き出し部と、前記被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチ部と、前記巻き出し部から前記パンチ部へ未処理の被処理体を1方向に送り出す送り部と、前記パンチ部において穿孔された被処理体を巻き取る捲回機構を有する巻き取り部と、を有し、前記パンチ部は、積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなる所定数のパンチエレメントを密接させて1方向に配列してなるパンチヘッドと、前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、前記送り部により送られた被処理体を所定位置で固定し、かつ、前記パンチピンと所定のクリアランスで嵌合するガイドが形成され、前記ガイド内を貫通するように上面に前記パンチヘッドが配設された押圧プレートと、前記押圧プレートを昇降させる昇降機構と、を具備し、前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチングシステム、が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明のパンチング装置およびパンチングシステムについて説明する。図1は本発明のパンチング装置の一実施形態を示す正面図、図2はパンチエレメント11の一実施形態を示す平面図であり、図2において紙面に垂直な方向をY方向、パンチピン14の長さ方向をZ方向、Y方向とZ方向の両方向と直交する方向をX方向と規定する。パンチング装置1に用いられるパンチヘッド10は、積層型の圧電素子12および圧電素子12の発生変位を拡大する変位拡大機構13ならびに変位拡大機構13に取り付けられたパンチピン14からなる所定数のパンチエレメント11を密接させて1列に配列した構造を有している。
【0021】
パンチエレメント11に配設される積層型の圧電素子12は、圧電体と金属電極とが交互に積層され、この金属電極が一層おきに接続されて一対の分極用かつ駆動用の電極が形成された構造を有しており、この駆動用電極に分極方向と同じ方向に電界が掛かるように所定の電圧を印加することにより、圧電体が33モードの縦変位を起こして積層方向に伸張するものである。
【0022】
本発明においては、小さい電圧で所定の大きい変位量が得られる圧電セラミックスを用いた一体焼成型の圧電素子が好適に用いられる。圧電素子12は、電磁コイルと比較して小型軽量であり、これによりパンチヘッド10の小型軽量化が促進される。また、圧電素子12は、電磁コイルよりも高い周波数での高速駆動が可能であり、応答性にも優れているので、高速動作を行うに適している。しかも電気/機械エネルギ変換効率が大きいために消費電力が小さく、ランニングコストを低く抑えることも可能となる。
【0023】
圧電素子12は、図2においては2直列3並列で配設されている。つまり、2個の圧電素子12をその伸張方向(Z方向)に直列に接続したものを、伸張方向に垂直な方向(X方向)に3列に並列に配設した平面的な配置としている。圧電素子12の直列接続数は、変位拡大機構13によってパンチピン14が所定長さほど突出できるように設定され、1個の圧電素子12の変位量が大きければ直列接続数は1、つまり直列方向には接続しなくともよく、逆に、1個の圧電素子12の変位量が小さければ、直列接続数は2以上とすればよい。
【0024】
圧電素子12の並列接続数を変化させても、直列接続数が同じであれば変位量は変化しないので、パンチピン14の突出長さは変化しない。しかし、並列接続数を多くすると、それだけ圧電素子12の変位によって発生する発生エネルギが大きくなるので、より大きな力でパンチピン14を突出させることができるようになる。従って、圧電素子12の並列配設数を多くすることで、被処理体が同材質の場合にはより厚みの厚いものを穿孔することが可能となり、同一厚みの場合にはより固い材料の穿孔が可能となる。
【0025】
このように、配設する圧電素子12の数を変化させても変位拡大機構13の形状は同じであるから、パンチング装置1の他の部分の構造を一切変更することなく、発生エネルギの異なるパンチエレメント11を用いてパンチヘッド10を構成することが可能である。また、複数の圧電素子12を並列に配設して用いた場合には、変位面の形状がX方向に極端に長くY方向に短い長方形となっている1個の圧電素子を用いた場合と比較して、圧電素子12における変位の均一性が確保され、好ましい。なお、図2に示すように、圧電素子12を直並列に接続するための第1接続治具31aおよび第2接続治具31bを用いて圧電素子12を接続した場合には、第1接続治具31aに圧電素子12の電極を接続する役割を担わせることが可能である。また、第2接続治具31bを配設することによって、圧電素子12の変位を均一に後述する脚部材34へ伝えることが可能となっている。
【0026】
さて、変位拡大機構13は圧電素子12を圧電素子の伸張方向であるZ方向において挟持する保持部32を有している。保持部32には、複数の変位拡大機構13をその厚み方向であるY方向において1列に接続して配列するために、ボルト等を貫通させナット等により締め付ける治具15を取り付けるための孔部32aが形成されている。
【0027】
圧電素子12の伸張方向の一端は保持部32において幅広に形成されている部分に固定されている。一方、圧電素子12の伸張方向の他端では、2本の脚部材34が、保持部32と第1連結部33aにより連結され、かつ、第2接続治具31bと第2連結部33bにより連結されている。
【0028】
圧電素子12を変位させた場合、圧電素子12のZ方向変位は、矢印S1に示すように第2連結部33bにおいてZ方向に直線的に脚部材34に伝達されるが、第1連結部33aの存在により、第2連結部33bに加わるZ方向の直線的変位は、矢印S2で示されるように、第1連結部33aを支点とした支点回りの回転変位に変換される。こうして、圧電素子12のZ方向変位は、第1連結部33a回りの回転変位に変換され、脚部材34が開脚する。当然に、圧電素子12に電圧が印加されていない状態では脚部材34は閉脚した状態に戻る。つまり、圧電素子12の駆動に対応して脚部材34が開閉する。
【0029】
脚部材34の先端部(第1・第2連結部33a・33bのZ方向反対側)の間には板バネ35が跨設されており、板バネ35の中央部にはパンチピン14がその長さ方向がZ方向となるように取り付けられている。ここで、例えば、板バネ35の中央に台座36を設けておき、一方、パンチピン14は台座36とねじ37等を用いて脱着可能な台金38と一体的に形成され、または取り付けられた構造とすると、パンチエレメント11を作製する際のパンチピン14の取り付け作業やパンチピン14の摩耗または折損時の交換作業が容易となる。
【0030】
特に、穿孔動作を繰り返し行った場合のパンチピンの摩耗速度は一般に大きく、そのために数万ショットから数十万ショットでパンチピンの交換が必要となる一方で、変位拡大機構の寿命は数億ショットから数十億ショットであり、パンチピンと変位拡大機構の寿命のショット数には103倍から104倍の差があることから、パンチエレメント11全体を交換することなく、パンチピン14のみの交換が可能であると、装置コストやランニングコストが低減され、好ましい。
【0031】
図2に示すように、この板バネ35は脚部材34が閉脚した状態では、脚部材34と板バネ35との接合点より圧電素子12側に所定距離だけ凸になるように設定されている。そして、脚部材34が圧電素子12の駆動、伸張により開脚したときには、この所定距離が減じてパンチピン14が突出するように、つまり圧電素子12と板バネ35の中央部との間隔が拡がるように動作する。こうしてパンチピン14が突出することにより、パンチピン14の先端前方に位置する被処理体21が穿孔される。このような変位拡大機構13は、圧電素子12の変位を2段階に拡大して大きな変位を得ることができるだけでなく、パンチピン14の長さ方向軸に対して対称な構造を有しており、パンチピン14の変位はその長さ方向に一致した直線的な一軸方向変位となっているという特徴を有する。従って、一般的なテコの原理を用いた回転変位を直接に用いた変位拡大機構を用いる場合と比較して、パンチピン14の座屈が起こらないという特徴を有する。
【0032】
上述したパンチエレメント11としては、例えば、圧電素子12として、X方向幅3mm×Y方向厚み1.4mm×Z方向高さ9mmの形状のものを用い、圧電素子12をZ方向に2直列に接続し、X方向に3並列に接続し、変位拡大機構13のY方向厚みを2mmとして、変位拡大機構13の厚み内に圧電素子12が納まるように配設し、変位拡大機構13により、圧電素子12を100Vで駆動した場合に、パンチピン14が350μm変位するものを用いることができる。
【0033】
このようなY方向を厚み方向として平板状に形成されたパンチエレメント11を変位拡大機構13の孔部32aを用いてY方向に複数配列した場合には、異なる変位拡大機構13に配設された圧電素子12どうしが接触することないので、パンチエレメント11どうしを強固に固定することが可能となる。また、パンチエレメント11が平板状に薄く形成されることで、複数のパンチエレメント11を孔部32aを用いてY方向に1列に配列させた場合にも小型で軽量なパンチヘッド10とすることができる。
【0034】
次に、パンチング装置1におけるパンチヘッド10以外の構成について説明する。パンチヘッド10は、穿孔の際に被処理体が固定されるように被処理体を所定の圧力で押し付けて固定する押圧プレート16の上面に配設されている。このような構造を実現するために、押圧プレート16にはパンチピン14と所定のクリアランスで嵌合するガイド(図示せず)が形成されており、パンチピン14は、例えば、その先端が押圧プレート16の下面と一致するように、ガイド内に挿入されている。
【0035】
押圧プレート16は昇降機構17により昇降される。従って、昇降機構17によりパンチヘッド10も押圧プレート16とともに昇降する。従来は、パンチヘッドが大型で重量も大きいものであったために、押圧プレートの昇降機構とパンチヘッドの昇降機構を別々に設けて、相互のタイミングを調整した昇降動作が必要であったが、本発明においては、パンチヘッド10が小型軽量であるためにパンチヘッド10を押圧プレート16に配設して、昇降機構を統合することが可能であり、これにより装置構成が簡略化され、装置制御も簡単なものとすることが可能となっている。
【0036】
なお、パンチピン14の先端が押圧プレート16の下面から突出せず、また、押圧プレート16内に深く入り込まずに、押圧プレート16の下面とほぼ同じ位置にあるようにすることで、押圧プレート16の昇降ギャップを小さくすることができ、これによって押圧プレート16の昇降に必要な時間が短縮され、より高速で穿孔を行うことが可能となる。
【0037】
押圧プレート16の下には、パンチピン14の突出時にパンチピン14の先端部と所定のクリアランスで嵌合する孔部(図示せず)が形成された下金型18が配設されている。被処理体のパンチングにより打ち抜かれた部分は、下金型18に形成された孔部から下方に落下し、回収される。また、下金型18には、押圧プレート16を貫通するようにガイド柱19が建てられており、このガイド柱19により、押圧プレート16の垂直方向移動がより確実に行われるようになっている。
【0038】
下金型18の上面を穿孔を行う被処理体21が移動可能であるように、パンチング装置1には、被処理体21を一軸方向に送る送り機構(図示せず)が配設されている。この送り方向は好適にはX方向とされ、送り機構としては、押圧プレート16の昇降タイミングとパンチヘッド10の動作に合わせて、間歇的に一定距離ほど被処理体21を送るものが好適に用いられる。被処理体21は、シート状の形態を有するものであり、例えば、セラミックスグリーンシートや樹脂シート等を挙げることができ、その厚みは材質により異なる。
【0039】
このような被処理体21を1方向に移動させる簡単な送り機構を用いて被処理体21の位置合わせを容易なものとすることにより、従来のように、可撓性を有するために位置合わせが行い難い被処理体21のX−Y方向での位置合わせといった複雑な制御を行う必要がなくなり、これによって制御系が簡略化されるとともに、位置合わせ時間が短縮される。なお、後述するパンチングシステム50に示すように、このような送り機構は直接にパンチング装置に配設しなければならないものではない。
【0040】
さて、上述した送り機構を用いた場合には、パンチヘッド10の位置が固定であると、Y方向にはパンチエレメント11の配列ピッチでのみ穿孔が可能となり、X−Y平面の任意位置に穿孔を行うことができない。そこで、パンチング装置1においては、送り機構を固定し、被処理体21は常にY方向には移動せずにX方向に送られる構造とした状態で、下金型18、ガイド柱19、押圧プレート16、パンチヘッド10の全体がサーボモータ等を用いたY方向移動機構により、Y方向にスライド自在となるように構成する。これにより、被処理体21の任意位置に穿孔を行うことが可能となる。なお、Y方向移動機構はパンチヘッド10のみをY方向に移動させるように構成しても構わない。この場合には下金型18に形成するパンチヘッド10のY方向移動ピッチに合わせて孔部を形成しておく。
【0041】
次に、本発明のパンチング装置1に好適に用いられるパンチピン14の折損検出方法について説明する。圧電素子12は、穿孔を行う駆動素子であると同時に、圧力を検出するセンサでもある。換言して説明すれば、圧電素子12を動作させて穿孔を行った場合には、パンチピン14が被処理体21を打ち抜く際にパンチピン14に所定の圧力が加わるが、パンチピン14が折損して被処理体21を打ち抜くことができない場合には、このような圧力はパンチピン14に加わらない。
【0042】
ここで、圧電素子12に所定の圧力が加わった場合には、圧電素子12には印加された力の大きさに応じて電圧が発生する。そこで、圧電素子12の駆動時の電圧波形および/または電流波形を測定すると、パンチピン14が被処理体21を打ち抜くか否かによって圧電素子12の電圧波形および/または電流波形が異なる形態を示す。
【0043】
図3は、被処理体21として厚み70μmのグリーンシートの穿孔を行った場合の圧電素子12の電圧波形および電流波形と、被処理体21を下金型18上に配置しないでパンチヘッド10を駆動させた、いわゆる空打ちの場合の圧電素子12の電圧波形および電流波形とを比較して示した説明図である。電流波形では第1と第2の谷の大きさとその大小の出方の順番が異なっており、電圧波形では第2の山の出方とその大きさや、第2の谷の大きさに大きな差が認められる。
【0044】
このような圧電素子12の電流波形および/または電圧波形に現れる特徴を利用して、圧電素子12を駆動する駆動回路に、圧電素子12の実作動時の電流波形および/または電圧波形を検出して、その波形を予め測定されたパンチピン14に折損なく正常に行われた穿孔動作時に得られる圧電素子12の電流波形および/または電圧波形と比較、監視する回路を併設すると、リアルタイムにパンチピン14の折損を検知することが可能となり、被処理体21への穿孔不良を防止することが可能となる。このようなパンチピン14の折損検出方法は、圧電素子12からパンチピン14までが一体的に結合された構造であることにより、初めて可能になる特徴である。
【0045】
続いて、図4の側面図を参照しながら、上述したパンチング装置1を用いた小型で制御性に優れたパンチングシステム50とその駆動形態について説明する。パンチングシステム50は、捲回された未処理の被処理体21が1方向に送り出されるように回転自在に配置された巻き出し部51と、被処理体21の所定位置に穿孔を行うパンチ部53と、巻き出し部51からパンチ部53へ未処理の被処理体21を1方向に送り出す送り部52と、パンチ部53において穿孔された被処理体21を巻き取る捲回機構57を有する巻き取り部54とを有している。
【0046】
巻き出し部51には、種々の方法を用いて作製されたグリーンシートや樹脂シート等の被処理体21がロール状に捲回され、その捲回軸55を中心に回転するように配設されている。被処理体21は巻き出し部51から引き出され、パンチ部53の前後に配設されている送り部52を通してパンチ部53に送られる。
【0047】
送り部52には、例えば、ステッピングモータ等によって回転するロール56の間に被処理体21が所定の圧力で接するように通し、このロール56を回転させることで、間歇的に被処理体21が所定長さほど送られる送り機構が設けられる。また送り部52において、被処理体21のテンションの調節が、例えば、被処理体21の送り速度と巻き取り部54における捲回機構57の回転速度を調節することで行われる。被処理体21のテンションの調節は、被処理体21が送られる途中に被処理体21の行路長が変化するように、被処理体21の表面に垂直な方向に押圧するロール等を配設することによっても行うことができる。
【0048】
パンチ部53には先に詳細に説明したパンチング装置1が配設されている。但し、被処理体21の送り機構は送り部52に配設されているので、パンチング装置1自体に送り機構を設けることは不要である。送り部52に配設された送り機構によりパンチ部53に送られた被処理体21は、送り機構を停止させた後に昇降機構17により押圧プレート16およびパンチヘッド10を降下させることで、所定の圧力で下金型18に押し付けられ、固定される。そして、パンチヘッド10の所定のパンチエレメント11を駆動させて、所定位置に穿孔を行う。
【0049】
Y方向に穿孔を行う必要がない場合には、昇降機構17により押圧プレート16を上昇させて、送り機構により所定長さほど被処理体21を送り、再び押圧プレート16およびパンチヘッド10を降下させて所定位置に穿孔を行う。一方、Y方向の異なる位置に穿孔を行う必要がある場合には、昇降機構17により押圧プレート16を上昇させ、パンチング装置1自体をY方向移動機構を用いて所定距離ほどY方向に移動させ、押圧プレート16およびパンチヘッド10を降下させて、所定位置に穿孔を行う。
【0050】
以下、さらに被処理体21のY方向の異なる位置に穿孔を行う必要がある場合と必要がない場合について前記手順を繰り返す。これにより被処理体21の任意位置への穿孔が可能となる。パンチ部53で穿孔された被処理体21は、巻き取り部54において捲回機構57によって再びロール状に捲回され、次工程、例えば、電極印刷工程等へと送られる。
【0051】
以上、本発明のパンチング装置およびパンチングシステムについて説明してきたが、本発明が上記実施の形態に限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、パンチヘッド10として、複数のパンチエレメント11を1列に厚み方向に密接させた形態について説明したが、この場合には、1回の穿孔動作ではY方向にパンチエレメント11の配列ピッチよりも小さいピッチで穿孔することはできない。そこで、パンチエレメント11を1列に密接させたものを複数ほどY方向に所定長さほどずらしてX方向に配設したパンチヘッドを用いることで、Y方向においてより短いピッチで穿孔することを可能とすることができる。この場合には、パンチヘッドのY方向移動機構を必要としない構造とすることも可能となる。
【0052】
また、被処理体21を固定する機構として、押圧プレート16を用いた場合について説明したが、押圧プレート16を用いることなく、例えば真空吸着機構等を用いて被処理体21を固定することも可能である。この場合には、押圧プレート16は、パンチピン14のガイドが可能であり、また、パンチヘッド10を搭載することができる最小限の大きさにまで小型軽量化することができる。
【0053】
【発明の効果】
上述の通り、本発明のパンチング装置においては、複数の平板状パンチエレメントが1列に配列された小型軽量のパンチヘッドが用いられているため、パンチング装置が小型軽量化される。これによりパンチング装置を用いたパンチングシステムの小型軽量化も可能となる。また、パンチヘッドと被処理体の押さえを行うための押圧プレートの昇降動作が1つの昇降機構を用いて行われることにより、装置構造が簡略化され、従来よりも高速な穿孔が可能となり、これにより生産効率が向上するとともに、駆動制御も簡単なものとなる。さらに、パンチエレメントにおいて積層型圧電素子を同じ方向に同量変位するように並列に配設し、その配設数を変化させることで、パンチピンの変位量を変化させずに発生エネルギを変化させることにより、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えて、広範な材料の穿孔が可能となる。さらにまた、パンチピンを駆動する圧電素子をパンチピンの折損検知センサとして用いることにより、パンチピンの折損発生をリアルタイムに判断することが可能であり、これにより穿孔不良の発生を防止して、生産効率を向上させることができる等、様々な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパンチング装置の一実施形態を示す正面図。
【図2】本発明のパンチング装置のパンチヘッドに用いられるパンチエレメントの構造を示す平面図。
【図3】本発明のパンチング装置に用いられる圧電素子の電圧波形および電流波形を被処理体の有無で比較した説明図。
【図4】本発明のパンチングシステムの一実施形態を示す側面図。
【符号の説明】
1;パンチング装置
10;パンチヘッド
11;パンチエレメント
12;圧電素子
13;変位拡大機構
14;パンチピン
15;治具
16;押圧プレート
17;昇降機構
18;下金型
19;ガイド柱
21;被処理体
32;保持部
32a;孔部
34;脚部材
35;板バネ
50;パンチングシステム
51;巻き出し部
52;送り部
53;パンチ部
54;巻き取り部
Claims (11)
- シート状の被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチング装置であって、
積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなる所定数のパンチエレメントを密接させて1方向に配列してなるパンチヘッドと、
前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、
前記被処理体を1方向に送る送り機構と、
前記送り機構により送られた被処理体を所定位置で保持する被処理体固定機構部と、
を具備し、
前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチング装置。 - 前記被処理体固定機構部は、被処理体を押さえて固定する押圧プレートと、前記押圧プレートを昇降させる昇降機構からなることを特徴とする請求項1に記載のパンチング装置。
- シート状の被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチング装置であって、
積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなる所定数のパンチエレメントを密接させて1方向に配列してなるパンチヘッドと、
前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、
前記被処理体を1方向に送る送り機構と、
前記送り機構により送られた被処理体を所定位置で固定し、かつ、前記パンチピンと所定のクリアランスで嵌合するガイドが形成され、前記ガイド内を貫通するように上面に前記パンチヘッドが配設された押圧プレートと、
前記押圧プレートを昇降させる昇降機構と、
を具備し、
前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチング装置。 - 前記パンチエレメントは平板状の構造を有し、かつ、前記パンチヘッドは前記平板状パンチエレメントを厚み方向に1列に密に配列した構造を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のパンチング装置。
- シート状の被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチング装置であって、
積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなるパンチエレメントと、
前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、
前記被処理体を1方向に送る送り機構と、
前記送り機構により送られた被処理体を所定位置で固定する押圧プレートと、
前記押圧プレートを昇降させる昇降機構と、
を具備し、
前記パンチエレメントは前記押圧プレート上に配設されて前記押圧プレートと一体的に昇降され、前記押圧プレートに前記パンチピンと所定のクリアランスで嵌合するガイドが形成されており、
前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチング装置。 - 前記変位拡大機構は、
前記積層型圧電素子を前記積層型圧電素子の伸張方向において挟持する保持部と、
前記保持部と連結された連結部を支点として前記積層型圧電素子の伸張変位を当該支点回りの回転変位に変換するように開閉する2本の脚部材と、
前記脚部材の略先端部間に跨設された板バネと、
を有し、
前記板バネは、前記脚部材が閉脚した状態では前記脚部材と前記板バネとの接合点より前記積層型圧電素子側に所定距離だけ凸になるように設定されており、前記脚部材が開脚した場合には前記所定距離が減ずるように構成され、かつ、前記板バネの中央に配設されたパンチピンの長さ方向軸に対して対称な平板状の構造を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパンチング装置。 - 前記パンチピンを前記変位拡大機構にねじ止めして固定することにより、前記パンチピンが容易に脱着可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のパンチング装置。
- 前記送り機構により、被処理体が一軸方向に間歇的に送られることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のパンチング装置。
- 前記パンチヘッドおよび前記押圧プレートおよび前記下金型を前記被処理体の送り方向と直交する方向にスライド自在に構成され、前記被処理体の任意位置に穿孔が可能であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のパンチング装置。
- 前記積層型圧電素子を駆動する駆動回路が、前記積層型圧電素子の実作動時の電流波形および/または電圧波形を検出して、予め測定されたパンチピンに折損なく正常に行われた穿孔動作時に得られる積層型圧電素子の電流波形および/または電圧波形と比較することにより、パンチピンの折損を検出する監視回路を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のパンチング装置。
- シート状の被処理体に穿孔を行うパンチングシステムであって、
捲回された未処理の被処理体が1方向に送り出されるように回転自在に配置された巻き出し部と、
前記被処理体の所定位置に穿孔を行うパンチ部と、
前記巻き出し部から前記パンチ部へ未処理の被処理体を1方向に送り出す送り部と、
前記パンチ部において穿孔された被処理体を巻き取る捲回機構を有する巻き取り部と、
を有し、
前記パンチ部は、
積層型圧電素子および前記積層型圧電素子の発生変位を拡大する変位拡大機構ならびに前記変位拡大機構に取り付けられたパンチピンからなる所定数のパンチエレメントを密接させて1方向に配列してなるパンチヘッドと、
前記パンチピンの突出時に前記パンチピンの先端部と所定のクリアランスで嵌合する下金型と、
前記送り部により送られた被処理体を所定位置で固定し、かつ、前記パンチピンと所定のクリアランスで嵌合するガイドが形成され、前記ガイド内を貫通するように上面に前記パンチヘッドが配設された押圧プレートと、
前記押圧プレートを昇降させる昇降機構と、
を具備し、
前記パンチエレメントにおける前記積層型圧電素子の伸張方向に垂直な方向の配設数を変化させることにより、前記パンチピンの変位を変化させずに発生エネルギを変化させることで、穿孔が可能な被処理体の限界厚みまたは材質を変えることを特徴とするパンチングシステム。
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