JP4913976B2 - 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水性顔料分散液及び,該水性顔料分散液の製造方法に関し,特にインクジェット記録用水性顔料インク組成物の製造に適した水性顔料分散液,および水性顔料分散液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録用の水性インクは印字画像の耐水性や耐光性向上のために顔料を用いたインクが提案され,その特性の改良が種々なされている。例えば特開平4−18461にはカーボンブラックと酸価が250以上の水溶性樹脂を含有することを特長とするインクジェット記録用インクが記載されており,またインク中に溶解している前記水溶性樹脂の量が2重量%以下である時に吐出安定性が増すことが記載されている。通常このように顔料を用いたインクジェット記録用インクは吐出安定性,高解像度の印字品質を確保するため,一般的な顔料インクに比べて樹脂成分の含有量が極めて少ない。このためインク組成物の保存安定性が低下しやすいという問題がある。また,樹脂の水溶性が高く,さらに樹脂成分の含有量が少ないことによって,印字画像の耐擦性や耐水性が不十分となりがちである。
【0003】
したがって吐出安定性とともに,保存安定性に優れ印字画像の耐水性,耐擦性に優れたインクジェット記録用水性顔料インク組成物の実現が重要となった。
しかし上記要求を満たすために単に,樹脂の水溶性を低くしただけでは,耐水性,耐擦性は向上するものの,インク組成物の分散性が落ち保存安定性が低下しやすい。また単に樹脂成分の含有量を増やしただけでは耐擦性,耐水性は向上し,保存安定性も向上するものの,インクの粘度が上昇しやすく,またノズル目詰まり等による吐出の不安定が発生しやすい。そのためこれら諸特性を同時に満足した水性顔料分散液が求められている。
【0004】
そのような問題を解決するために,特に画像耐水性の改善例として例えば,特開平8−231906には,スチレン系共重合体を含むインクジェット記録用水性インクが提案されており,「樹脂酸価」を20〜70mg/KOHおよび「塩基性化合物含有量」を40%以上120%未満に調整された組成物が記載されている。
【0005】
さらにまた耐擦性や耐水性を高めるための他のアプローチとして,コロイダルシリカなどの無機酸化物コロイドをインク組成物に添加することが提案されており,例えば,特開平11−12516にはインク組成物にコロイダルシリカとアルカリ金属水酸化物を添加した例が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記の文献に記載された方法では,耐水性,耐擦性を向上させることには効果があるが,水性顔料分散液の保存安定性を同時に改良することは難しく,良好な吐出性,良好な保存安定性と耐水性,耐擦性を同時に,満たすことはできなかった。特にサーマル方式での吐出特性,保存安定性の両立に関しては満足出来るものではなかった。
【0007】
更に,印字画像の耐擦性や耐水性の改善として,インク中に多量のポリマーエマルジョン等を添加する試みがなされているが,インク組成物の粘度の増大や吐出安定性に問題がある。これら全ての特性を満足するインクは未だ得られておらず,依然改良する試みが行われている。
【0008】
本発明の目的は,保存安定性とくに長期保存安定性と印字画像の耐水性を同時に満足するインクジェット記録用水性顔料インク組成物を作製可能な水性顔料分散液および該水性顔料分散液の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは,上記課題を解決すべく鋭意検討した結果,少なくとも顔料,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分とを重合してなる共重合樹脂,水溶性有機溶剤を含有する水性顔料分散液において,前記共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含有率を特定範囲とし,前記水性顔料分散液中に,無機酸化物微粒子を含有させることにより,長期保存安定性と印字画像の耐水性,耐擦性に優れたインクジェット記録用水性顔料インク組成物を作製可能な水性顔料分散液が得られることを見いだした。
【0010】
すなわち本発明は、顔料,水溶性有機溶剤,及びスチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂,を含有する水性顔料分散液であって,該共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含有率が50〜90重量%であり,かつ前記顔料に対して0.01〜10重量%の無機酸化物微粒子を含有することを特徴とする水性顔料分散液を提供する。
【0011】
本発明の水性顔料分散液は,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂を含有し,該共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含有比率が50〜90重量%であるので,印字画像の被膜の耐水性,耐擦性が高い。通常このようにスチレンモノマー成分の比率が高い樹脂を含有する場合,水性顔料分散液の分散性が低下するが,本発明の水性顔料分散液は無機酸化物微粒子を含有しているため分散性が低下することがなく,また該水性顔料分散液の長期保存安定性を高い水準に維持することができる。
【0012】
さらに水性顔料分散液中に無機酸化物微粒子を含有するため,吐出安定性の維持のため水性顔料分散液中の樹脂量を低減しても顔料の保存安定性を実現することができ,インクジェット記録用水性顔料インク組成物を形成したときの吐出性と長期保存安定性を同時に満たすことができる。
また,本発明の水性顔料分散液は,スチレンの如き非水溶性モノマー成分の比率が多いのでインクジェット記録用水性顔料インクを作製した場合,たとえインク組成物中の樹脂量が少ない場合でも,印字画像の耐擦性や耐水性,発色性の優れたインクジェット記録用水性顔料組成物とすることができる。
【0013】
本発明の水性顔料分散液の製造方法においては顔料と,水溶性有機溶剤と,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂とを含有する混合物を作製した後,これを分散して水性顔料分散液を得た後に,無機酸化物微粒子を添加してもよいが,顔料と,水溶性有機溶剤と,無機酸化物微粒子と,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂とを含有する混合物を作製した後,これを分散して作製する製造方法を用いると,水性顔料分散液の沈降物の発生がより抑制されるため好ましい。
【0014】
本発明の水性顔料分散液を水性媒体に希釈する工程を経て,インクジェット記録用水性顔料インク組成物を製造することにより,吐出性,長期保存安定性,印字画像の耐水性と耐擦性に優れたインクジェット記録用水性顔料インク組成物を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の水性顔料分散液に使用するスチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂としては,酸基を有するモノマーが(メタ)アクリル酸系モノマーであることが好ましい。酸基を有するモノマーとして(メタ)アクリル酸系モノマーを使用することにより水性顔料分散液の分散性をより向上させることができる。
【0016】
本願発明の水性顔料分散液には,通常インクジェット記録用に使用される顔料を中心に広い範囲の顔料を使用することができるが,特に顔料がキナクリドン系顔料あるときに効果が大きく,吐出性,長期保存安定性,印字画像の耐水性,耐擦性に優れたインクジェット記録用水性顔料インク組成物を製造することができる。
【0017】
本発明の水性顔料分散液においては,顔料と,水溶性有機溶剤と,無機酸化物微粒子と,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂とを含有する混合物を作製した後,これを分散して作製されたものであると保存安定性がより向上するため好ましい。
顔料と,水溶性有機溶剤と,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分とを重合してなる共重合樹脂とを含有し,さらに無機酸化物微粒子を含有する水性顔料分散液を作製する場合において,無機酸化物微粒子を含む上記構成材料の全ての混合物を分散する工程を有する水性顔料分散液の製造方法では,顔料への,樹脂および無機酸化物微粒子の吸着がより効果的に行われ,無機酸化物微粒子の分散安定剤化効果がとしてより有効に発現する。
【0018】
以下本発明をより詳細に説明する。
本発明で使用する無機酸化物微粒子としては,例えば酸化珪素,酸化チタン,酸化アルミニウム,等が挙げられるが,顔料の色調を変化させないよう無色,もしくは白色に近い物が望ましく,アモルファスシリカやアルミナが好ましく特にアモルファスシリカが好ましい。
【0019】
無機酸化物微粒子の粒径は1〜300nm程度が好ましい。また,無機酸化物微粒子を水または水と良好な相溶性を有する有機溶媒に分散させたものを適時使用してもよい。そのような有機溶媒としては,例えばエチレングリコール,ジエチレングリコール,メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,n−プロパノール等およびそれらの混合溶媒があげられ,市販のものを利用することも可能である。
【0020】
無機酸化物微粒子の含有量は顔料に対して0.01〜10重量%であることが水性顔料分散液の分散性を向上させ,保存安定性をより改善する上で好ましい。また,無機酸化物微粒子の含有量が10重量%以下であることが,インクジェット記録用水性顔料インク組成物を作製したときのインクの色調または印字画像の色調が無機酸化物微粒子の影響を受けること無く,さらに1〜4.5重量%以下であることが保存安定性向上効果とインキの色調変化への影響を考慮した上で好ましい。
【0021】
このような分散系において,無機酸化物微粒子は顔料の分散に安定化効果を及ぼし,インクジェット記録用水性顔料インク組成物を作製したときに,長期保存安定性に優れ,かつ耐水性が極めて良好な水性顔料分散液を実現出来ると考えられる。
【0022】
本発明に用いることのできる顔料は特に制限はなく,公知慣用のものがいずれも使用できる。例えばカーボンブラック,チタンブラック,チタンホワイト,硫化亜鉛,ベンガラ等の無機顔料や,フタロシアニン顔料,モノアゾ系,ジスアゾ系等のアゾ顔料,フタロシアニン顔料,キナクリドン顔料等の有機顔料等が用いられ、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと,C.I.ピグメントレッド9,48:2,48:3,48:4,57:1,122,146,166,176,184,185,202,242,253,254,255,256,257,263,264,269,C.I.ピグメントバイオレット19,23,29,32,C.I.ピグメントイエロー17,74,83,86,93,97,109,110,117,120,126,128,139,147,151,154,155,C.I.ピグメントブルー56,60,61,76,15:1,15:2,15:3,15:4,C.I.ピグメントオレンジ16,36,C.I.ピグメントグリーン7,36,C.I.ピグメントブラック6,7等が挙げられる。 これらの顔料は1種類もしくは数種類を適宜選択し,併用してもよい。
【0023】
本願発明の水性顔料分散液においては無機酸化物微粒子を上記顔料の分散安定剤として含有することが好ましいが,とりわけ分散安定性の確保が難しいキナクリドン系顔料の分散液において効果的であって,インクジェット記録用水性顔料インク組成物を形成したときの,保存安定性,吐出性,印刷画像の耐水性,耐擦性にとりわけ大きな効果を発揮する。
【0024】
水溶性有機溶剤は,樹脂に応じて適宜選択することができ,例えばエチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,テトラエチレングリコール,プロピレングリコール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,およびそれらの誘導体のようなグリコールと,ブタンジオール,ペンタンジオール,ヘキサンジオール,および同族のジオールのようなジオールと,ラウリン酸プロピレングリコールのようなグリコールエステルと,エチレングリコールモノブチルエーテル,カルビトールのようなジエチレングリコールエーテル,ジエチレングリコールモノエチル,ブチル,ヘキシルの各エーテル,プロピレングリコールエーテル,ジプロピレングリコールエーテル,およびトリエチレングリコールエーテルを含むセロソルブのようなモノグリコールエーテルおよびジグリコールエーテルと,ブチルアルコール,ペンチルアルコール,および同族のアルコールのような長鎖アルコールとスルホラン,エステル,ケトン,γ−ブチロラクトンのようなラクトン,N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリドンのようなラクタム,およびグリセリンおよびその誘導体のような他の溶剤を挙げることができるが,これらに限定されるものではない。
【0025】
本発明の水性顔料分散液の製造方法においては,水溶性有機溶剤と共重合樹脂と顔料と,好ましくは無機酸化物微粒子等を添加して混合,粉砕又は分散して水性顔料分散液を得るのであるが,この工程における作業効率の点,樹脂の溶解性若しくは膨潤性の点からいえば高沸点,低揮発性且つ高表面張力の多価アルコール類が好ましい。特にジエチレングリコール,トリエチレングリコール等のグリコール類が好ましい。グリコール類は一般的にインク組成物に含まれている場合が多く,最終製品中に残留しても問題がない。
【0026】
本発明における水溶性有機溶剤としては,顔料分散における効果的な樹脂の膨潤作用を引き起こすという点から1,5−ペンタンジオールもしくはジエチレングリコールが好ましい。なお,これら前述の水溶性有機溶剤は1種類もしくは数種類を適宜選択し,併用してもよい。
【0027】
これら水溶性有機溶剤の添加量の増加は酸基を有するモノマー成分の過溶解,過膨潤を引き起こし,また,水性顔料分散液粘度を増大させることから,このような水溶性有機溶剤の含有量としては共重合樹脂中のスチレンモノマーの含有率によっても若干異なるが,(A)顔料と(B)水溶性有機溶剤の比率が(A):(B)=1:0.1〜1:5であることが好ましく,より好ましくは(A):(B)=1:0.5〜1:3である。
【0028】
本発明に用いられるスチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂において,使用される酸基を有するモノマー成分としては,カルボン酸,スルホン酸,リン酸などを含むものを例示することができるが,特に分散安定性,長期保存安定性の点から,カルボキシル基を含むモノマーが好ましく,例えば(メタ)アクリル酸,無水マレイン酸などが挙げられる。
本発明においては,分散安定性,長期保存安定性の点から,特に(メタ)アクリル酸に由来する構造を有している(メタ)アクリル酸系モノマーを用いると好ましい。
【0029】
したがって本発明に用いられるスチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂はスチレンモノマー成分と(メタ)アクリル酸系モノマー成分から成る共重合樹脂であることが好適であるが,スチレンモノマーに代わって,その他の非水溶性モノマー成分を使用したものを併用しても良い。
【0030】
このような非水溶性モノマー成分としては,
メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
フェニル(メタ)アクリレート,ベンジル(メタ)アクリレート,フェニルエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリルエステル;
スルホエチル(メタ)アクリレート,スルホプロピル(メタ)アクリレートなどのスルホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有の(メタ)アクリル酸エステル;
スチレン,αメチルスチレン,ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;
アクリロニトニル;アクリルアミド;酢酸ビニル;塩化ビニル;ビニルピロリドン;ビニルアルコール;エチレン;およびその誘導体等が挙げられる。
これらは1種または2種以上併用して用いることができる。
なお,本発明において(メタ)アクリレートとは,アクリレート及び/またはメタアクリレートを示し,(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及び/またはメタアクリル酸を示す。
【0031】
また,前記水性顔料分散液中の前記共重合樹脂の含有量は顔料に対して50重量%以下であることが,インクジェット記録用水性顔料インク組成物を作製したときの吐出性がより良好となる傾向があり好ましい。
共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含有率は,樹脂の顔料への吸着力および顔料の分散安定性の点からすれば,50〜90質量%であることが好ましい。
さらに擦過性および耐水性の点からすれば共重合樹脂中のスチレンモノマー成分と(メタ)アクリル酸系モノマー成分の合計の含有率が80〜100質量%であることが好ましい。
【0032】
また,長期的な保存安定性の点からは,樹脂の酸価は60〜300mgKOH/gが好ましく,特に100〜190mgKOH/gの範囲が好ましい。酸価が60より小さいと分散効果が小さく,良好な分散液が得られない傾向がある。一方,酸価が300より大きいと顔料の凝集が発生しやすい。
なお酸価とは,樹脂1gを中和するに必要な水酸化カリウム(KOH)のミリグラム(mg)数を言い,mgKOH/gで表す。
【0033】
樹脂の分子量範囲は特に制限はないが,重量平均分子量で,3000以上4万以下の分子量範囲が好ましい。低分子量樹脂は初期的な分散性が優れているが,長期的な保存安定性の点から5000以上が好ましく,樹脂の溶解性の点から考えると,樹脂の分子量は2万以下が好ましい。
また,樹脂酸価が100〜190mgKOH/gの共重合樹脂を用いることで,顔料と樹脂の親和性および樹脂と水との親水性のバランスが保たれ,顔料が樹脂に内包された状態で水媒体中に存在することが可能となり高速吐出に優れたインクとなる。
【0034】
本発明の水性顔料分散液においては,分散性を良好にするために含有される樹脂の酸性基の全部もしくは一部を中和することが好ましい。さらに水性顔料分散液が酸性を示すと,インクジェット記録用インク組成物として用いる場合に,インク容器あるいはインク使用部材に対する腐食等を引き起こす可能性がある。これを防止するためにも,樹脂溶液の一部又は全部を中和させることが必要である。
【0035】
このような中和操作を行うには,水性顔料分散液製造後にアルカリ剤を用いてもよいが,水性顔料分散液の製造工程において水分散と同時にアルカリ剤を添加する事が好ましい。こうすることにより,共重合樹脂は顔料を核にそのまわりをスチレンモノマーのような非水溶性モノマー成分で被覆したマイクロカプセルを生じる
【0036】
酸基を有するモノマー成分を中和するアルカリ剤としては,例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物,アンモニア,トリエチルアミン,モルホリン等の塩基性物質の他,トリエタノールアミン,ジエタノールアミン,N−メチルジエタノールアミン等のアルコールアミン,N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン,N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン等のエチレンジアミン,水酸化テトラメチルアンモニウム,水酸化テトラエチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩等の塩基が使用可能である。
【0037】
樹脂の酸価に対するアルカリ剤の添加量(本発明ではこれを以下の式に示す中和率と呼称する。)は,分散時の顔料の粒子径で示されると分散安定性から40〜200モル%相当が好ましく,特に50〜140モル%が好ましい。中和率が40モル%より小さいと分散効果が少なく顔料粒径が充分に小さくならない。一方中和率が200モル%より大きいと分散安定性が悪化し,長期放置においてはゲル状に変化することもある。
【0038】
ここで中和率は下記の式によって計算された値である。
【式1】
【0039】
本発明の水性顔料分散液の製造方法においては,共重合樹脂と顔料と水,水溶性有機溶剤から混合物を作製し,顔料を粉砕かつ分散して水性顔料分散液を得た後に,無機酸化物微粒子を添加するが,顔料の0.01〜10重量%の無機酸化物微粒子を該混合物に含有させて分散を行い,水性顔料分散液を得ることが好ましい。
【0040】
顔料を分散させる方法としては,メディアを使った分散方装置が効果的であるが,公知公用の分散装置を用いることが出来る。例えば,超音波ホモジナイザー,ペイントシェーカー,ボールミル,ロールミル,サンドミル,サンドグラインダー,ダイノーミル,ディスパーマット,SCミル,スパイクミル,ナノマイザー,アジテーターミル,プラネタリ等が挙げられる。
【0041】
このようにして製造された本発明の水性顔料分散液は,分散安定性に優れ,インクジェット記録用水性顔料インク組成物としたときに,長期保存安定性と印刷画像の耐水性,耐擦性に優れるものである。
【0042】
なお,本発明の水性顔料分散液を特にインクジェット記録用水性顔料インク組成物として使用する場合は,前記の高沸点の水溶性有機溶剤はインクの乾燥防止剤としても機能するものである。また,必要に応じて更に乾燥防止性や浸透性を有する有機溶剤を加えて調整し,均一に攪拌、調整後に所望の粒径のフィルターで濾過してもよい。
【0043】
インクの調整は,例えば,前記乾燥防止剤や浸透性を有する有機溶剤の添加,濃度調整・粘度調整があり,pH調整剤,界面活性剤,防腐剤,キレート剤,可塑剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤等を必要に応じて添加する。
【0044】
特にインクにおける浸透性は,記録媒体へのインクの侵透性や記録媒体上でのドット径の調整を行うために必要な特性である。浸透性を示す水溶性有機溶剤としては,例えばエタノール,イソプロピルアルコール等の低級アルコール,エチレングリコールヘキシルエーテルやジエチレングリコールブチルエーテル等のアルキルアルコールのエチレンオキシド付加物やプロピレングリコールプロピルエーテル等のアルキルアルコールのプロピレンオキシド付加物等がある。
【0045】
本発明の製造方法によって得られた水性顔料分散液を適宜調製することにより,オンデマンド方式,例えばピエゾ方式,サーマル方式等の公知慣用のインクジェット記録用インクに好適に使用することができ,各方式のプリンターにおいて極めて安定したインク吐出が可能となるのである。
【0046】
【実施例】
以下実施例によって更に詳細に説明する。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお,以下の実施例中における「部」は『質量部』を表わす。また,粒径の測定および長期保存安定性の評価方法、印刷試験、印刷画像濃度の測定および印刷画像の耐水性の測定は次の通りである。
【0047】
(1)分散性の評価(粒径の測定):マイクロトラック粒度分布計(日機装株式会社製「UPA−150」)を使用し,精製水で希釈した記録液について測定した。装置の測定条件は,測定温度:25℃,サンプルの屈折率:1.51,サンプルの密度:1.30(gm/cm3)とした。
【0048】
(2)長期保存安定性評価:水性顔料分散液をガラス製バイアルに入れ,加速試験のために70℃の恒温槽中に1週間静置した後に,上記(1)の方法で体積平均粒径(A)を測定した。恒温槽に入れる前の体積平均分子量(B)からの変化率を下記の式によって計算した。得られた数値が10%以下であれば長期保存安定性良好と見なした。
【0049】
【式2】
変化率(%)=(A/B−1)×100
【0050】
(3)印刷試験:インクジェットプリントカートリッジ(hp51645a/日本ヒューレットパッカード株式会社)を用いてサーマル方式インクジェットプリンタ (HP deskjet 957c/日本ヒューレットパッカード株式会社)で印刷した。印刷用紙はXerox 4024 Paper(Substance 20(75g/m2),White, Xerox Corporation )を用いた。
【0051】
(4)印刷画像濃度の測定:マクベス濃度計RD−918型を用いて印刷画像濃度を測定した。
【0052】
(5)印刷画像の耐水性試験:印刷後1時間放置した印刷画像を60℃の温水に24時間浸した。上記(4)の方法で印字画像濃度(C)を測定した。60℃の温水に24時間浸す前の印字画像濃度(D)からの変化率を下記の式によって計算した。得られた数値が−2%以上であれば耐水性良好と見なした。
【0053】
【式2】
変化率(%)=(C/D−1)×100
【0054】
(実施例1)
スチレン(77部)・アクリル酸(10部)・メタクリル酸(13部),酸化=151mgKOH/g,重量平均分子量7000,からなる樹脂10部にMEK10部,水酸化カリウム1.51部,水60部を加え攪拌した後,MEKを減圧下(70゜C,150P a)で蒸留して固形分20.0質量%を含む樹脂溶液(I)を得た。
【0055】
次にこの溶液を用い,
・樹脂溶液(I):7.5部
・ファストゲンスーパーマゼンタRTS(C.I.ピグメント レッド122,大日本インキ化学工業株式会社製):10部
・フタルイミドメチル化−3,10−ジクロロキナクリドン(平均フタルイミド基数1.4C−1):0.5部
・ジエチレングリコール:20部
・精製水:2.5部
ジルコニアビーズ(1.25mm径):400部
シーホスターKE−E10 (アモルファスシリカエチレングリコール分散体,固形分20wt%,日本触媒製,):2部
の組成の仕込みを行った後,ペイントシェーカーを用いて3時間攪拌を行い水性顔料分散液(II)を得た。この水性顔料分散液(II)に精製水25部を加え,ペイントシェーカーを用いて更に1時間攪拌を行った後,水性顔料分散液(III)を得た。
【0056】
次に,水性顔料分散液(III)28部に2−ピロリジノン5部,1,5−ペンタンジオール5部,トリエチレングリコール2部、ジエチレングリコール5部,精製水55部を加え混合した後、0.5μmメンブランフィルタでろ過し、インクジェット記録用水性顔料インクとした。得られた水性顔料インクは凝集もなく良好な分散性を示した。この体積平均粒径は132nmであった。
【0057】
このインクは70゜C,336時間の加速安定性試験後の粒径変化率は2%であり、保存安定は良好であった。サーマル方式インクジェットプリンタを用いた印刷試験では,製造直後および加速安定性試験後のいずれのインクでも,ノズル目詰まりはなく安定しており,良好な画像が得られた。また,この印刷画像濃度は1.10であり,耐水性試験後の印刷画像濃度の変化率は0%で変化無く,良好な耐水性を示した。
【0058】
(実施例2)
実施例1記載の樹脂溶液(I)を用い,
・樹脂溶液(I):7.5部
・ファストゲンスーパーマゼンタRTS(C.I.ピグメント レッド122,大日本インキ化学工業株式会社製):10部
・フタルイミドメチル化−3,10−ジクロロキナクリドン(平均フタルイミド基数1.4C−1):0.5部
・ジエチレングリコール:20部
・精製水:2.5部
ジルコニアビーズ(1.25mm径):400部
シーホスターKE−W10 (アモルファスシリカ水分散体,固形分15.6wt%,日本触媒製,):2.6部
の組成の仕込みを行った後,ペイントシェーカーを用いて3時間攪拌を行い水性顔料分散液(IV)を得た。この水性顔料分散液(IV)に精製水24.3部を加え,ペイントシェーカーを用いて更に1時間攪拌を行った後,を加え水性顔料分散液(V)を得た。
【0059】
次に,水性顔料分散液(V)28部に2−ピロリジノン5部,1,5−ペンタンジオール5部,トリエチレングリコール2部、ジエチレングリコール5部,精製水55部を加え混合した後、0.5μmメンブランフィルタでろ過し、インクジェット記録用水性顔料インクとした。得られた水性顔料インクは凝集もなく良好な分散性を示した。この体積平均粒径は135nmであった。
【0060】
このインクは70゜C,336時間の加速安定性試験後の粒径変化率は1%であり、保存安定は良好であった。サーマル方式インクジェットプリンタを用いた印刷試験では,製造直後および加速安定性試験後のいずれのインクでも,ノズル目詰まりはなく安定しており,良好な画像が得られた。また,この印刷画像濃度は1.11であり,耐水性試験後の印刷画像濃度の変化率は0%で変化無く,良好な耐水性を示した。
【0061】
(実施例3)
実施例1記載の樹脂溶液(I)を用い,
・樹脂溶液(I):7.5部
・ファストゲンスーパーマゼンタRTS(C.I.ピグメント レッド122,大日本インキ化学工業株式会社製):10部
・フタルイミドメチル化−3,10−ジクロロキナクリドン(平均フタルイミド基数1.4C−1):0.5部
・ジエチレングリコール:20部
・精製水:2.5部
ジルコニアビーズ(1.25mm径):400部
シーホスターKE−P10 (アモルファスシリカ,固形分99.7wt%,日本触媒製,):0.4部
の組成の仕込みを行った後,ペイントシェーカーを用いて3時間攪拌を行い水性顔料分散液(VI)を得た。この水性顔料分散液(VI)に精製水27部を加え,ペイントシェーカーを用いて更に1時間攪拌を行った後,水性顔料分散液(VII)を得た。
【0062】
次に,水性顔料分散液(VII)28部に2−ピロリジノン5部,1,5−ペンタンジオール5部,トリエチレングリコール2部、ジエチレングリコール5部,精製水55部を加え混合した後、0.5μmメンブランフィルタでろ過し、インクジェット記録用水性顔料インクとした。得られた水性顔料インクは凝集もなく良好な分散性を示した。この体積平均粒径は132nmであった。
【0063】
このインクは70゜C,336時間の加速安定性試験後の粒径変化率は−2%であり、保存安定は良好であった。サーマル方式インクジェットプリンタを用いた印刷試験では,製造直後および加速安定性試験後のいずれのインクでも,ノズル目詰まりはなく安定しており,良好な画像が得られた。また,この印刷画像濃度は1.10であり,耐水性試験後の印刷画像濃度の変化率は0%で変化無く,良好な耐水性を示した。
【0064】
(実施例4)
実施例1記載の樹脂溶液(I)を用い,
・樹脂溶液(I):7.5部
・ファストゲンスーパーマゼンタRTS(C.I.ピグメント レッド122,大日本インキ化学工業株式会社製):10部
・フタルイミドメチル化−3,10−ジクロロキナクリドン(平均フタルイミド基数1.4C−1):0.5部
・ジエチレングリコール:20部
・精製水:2.5部
ジルコニアビーズ(1.25mm径):400部
の組成の仕込みを行った後,ペイントシェーカーを用いて3時間攪拌を行い水性顔料分散液(VIII)を得た。この水性顔料分散液(VIII)に精製水25部を加え,ペイントシェーカーを用いて更に1時間攪拌を行い,シーホスターKE−E10 (アモルファスシリカエチレングリコール分散体,日本触媒製,):2部を加え混合し,水性顔料分散液(IX)を得た。
【0065】
次に,水性顔料分散液(IX)28部に2−ピロリジノン5部,1,5−ペンタンジオール5部,トリエチレングリコール2部、ジエチレングリコール5部,精製水55部を加え混合した後、0.5μmメンブランフィルタでろ過し、インクジェット記録用水性顔料インクとした。得られた水性顔料インクは凝集もなく良好な分散性を示した。この体積平均粒径は134nmであった。
【0066】
このインクは70゜C,336時間の加速安定性試験後の粒径変化率は0%であり、保存安定は良好であった。サーマル方式インクジェットプリンタを用いた印刷試験では,製造直後および加速安定性試験後のいずれのインクでも,ノズル目詰まりはなく安定しており,良好な画像が得られた。この印刷画像濃度は1.09であった。耐水性試験後の印刷画像濃度の変化率は−0.9%で変化無く,良好な耐水性を示した。なお実施例1、2、3と実施例4とを比較すると、分散時から無機酸化微粒子を添加し、該微粒子の存在下で分散を行って作製した水性顔料分散液の方がさらに長期にわたる長期保存安定性試験を行ったときに沈降物の発生が抑えられる傾向にあり好ましい。
【0067】
( 比較例1)
実施例1でのシーホスターKE−E10 (アモルファスシリカエチレングリコール分散体,日本触媒製) 2.5部を精製水に置き換え実施した。実施例1と同工程で水性顔料分散液(X)を得た。
【0068】
次に,水性顔料分散液(X)28部に2−ピロリジノン5部,1,5−ペンタンジオール5部,トリエチレングリコール2部、ジエチレングリコール5部,精製水55部を加え混合した後、0.5μmメンブランフィルタでろ過し、インクジェット記録用水性顔料インクとした。この体積平均粒径は129nmであった。
このインクは70゜C,336時間の加速安定性試験後の粒径変化率は12%であり、沈降物が認められた。
【0069】
( 比較例2)
実施例1でのシーホスターKE−E10 (アモルファスシリカエチレングリコール分散体,固形分20wt%,日本触媒製) 2.5部をエポスタMX030W(ポリメタクリル酸メチル系架橋物,固形分10wt%,日本触媒製)5部に置き換え,また,水性顔料分散液(XI)に加えた精製水25部を,精製水22.5部に置き換え実施した。実施例1と同工程で水性顔料分散液(XII)を得た。
【0070】
次に,水性顔料分散液(XII)28部に2−ピロリジノン5部,1,5−ペンタンジオール5部,トリエチレングリコール2部,ジエチレングリコール5部,精製水55部を加え混合した後,0.5μmメンブランフィルタでろ過し,インクジェット記録用水性顔料インクとした。この体積平均粒径は131nmであった。
このインクは70゜C,336時間の加速安定性試験後の粒径変化率は15%であり,沈降物が認められた。
なお比較例1、2とも耐水性は良好であった。
【0071】
【発明の効果】
本発明の水性顔料分散液の製造方法によれば,分散安定性,長期保存安定性に優れたインクを提供可能であり,水性インク,記録液等に好適に用いることができる。
Claims (9)
- 顔料,水溶性有機溶剤,及びスチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分からなる共重合樹脂,を含有する水性顔料分散液であって,該共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含有率が50〜90重量%であり,かつ前記顔料に対して0.01〜10重量%の無機酸化物微粒子を含有し,各色に一液を用いて印刷する方式のインクジェット記録用水性顔料インク組成物の製造に用いられることを特徴とする水性顔料分散液。
- 無機酸化物微粒子を顔料に対して1〜4.5重量%含有する請求項1に記載の水性顔料分散液。
- 酸基を有するモノマーが(メタ)アクリル酸系モノマーである請求項1または2に記載の水性顔料分散液。
- 顔料に対する樹脂の比率が50重量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性顔料分散液。
- 顔料がキナクリドン系顔料である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性顔料分散液。
- 前記無機酸化物微粒子はアモルファスシリカである請求項1〜5のいずれか1項に記載の水性顔料分散液。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の水性顔料分散液より作製されたインクジェット記録用水性顔料インク組成物。
- 各色に一液を用いて印刷する方式のインクジェット記録用水性顔料インク組成物の製造に用いられる水性顔料分散液の製造方法であって,顔料,水溶性有機溶剤,スチレンモノマーと酸基を有するモノマー成分とを重合してなる共重合樹脂,及び前記顔料に対して0.01〜10重量%の無機酸化物微粒子を含有する混合物を分散する工程を有し,該共重合樹脂中のスチレンモノマー成分の含有率が50〜90重量%であることを特徴とする水性顔料分散液の製造方法。
- 請求項7に記載のインクジェット記録用水性顔料インク組成物を,ピエゾ方式,またはサーマル方式の,各色に一液を用いて印刷する方式のインクジェットプリンタを用い,記録媒体に吐出して印刷画像を形成することを特徴とする印刷画像形成方法。
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