JP2006124584A - インクジェット記録用水系インク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 黄色有機顔料(A)と、下記式(1)で表される1種以上のアゾ化合物(B)とを含有する水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体であって、該水不溶性ビニルポリマーが、ベンジル(メタ)アクリレート等に由来する構成単位を有するインクジェット記録用水分散体、及びそれを含有する水系インクである。
【化1】
(式中、R10及びR20は、置換基を有していてもよい、炭素数6〜50のアリール基を示し、少なくとも一方のアリール基は、酸性基を有する。)
【選択図】 なし
Description
その中でも、印字物の耐候性や耐水性の観点から、着色剤に顔料系インクを用いるものが主流となってきている(例えば、特許文献1〜6参照)。
特許文献1には、ビニルポリマーに顔料を含有させた水系インクであって、高印字濃度を付与するために、ビニルポリマーとしてマクロマーを用いたグラフトポリマーが開示されている。
特許文献2には、顔料、スルホン酸基含有顔料誘導体、及びノニオン活性剤を、水性媒体中に分散してなる水性顔料分散体を含有するインクジェット用記録液が開示されている。
特許文献3〜6には、置換基を有する黄色アゾ顔料を用いたインクジェット記録用着色組成物が開示されている。
これらのインクジェット用記録液は、インク特性がある程度改善されているが、更に高レベルの優れた性能が求められている。
すなわち、本発明は、黄色有機顔料(A)と、下記式(1)で表される1種以上のアゾ化合物(B)とを含有する水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体であって、該水不溶性ビニルポリマーが、下記式(2)で表される構成単位を有するインクジェット記録用水分散体及びそれを含有する水系インクを提供する。
本発明に用いられる黄色有機顔料(A)としては、アゾレーキ系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、多環系顔料、金属錯体系顔料等の黄色有機顔料が挙げられる。
アゾレーキ系顔料としては、アセト酢酸アリリド系顔料等が挙げられ、より具体的には、C.I.ピグメント・イエロー133,168,169等が挙げられる。
不溶性アゾ系顔料としては、アセト酢酸アリリド系モノアゾ顔料、アセト酢酸アリリド系ジスアゾ顔料、ピラゾロン系顔料等が挙げられる。
アセト酢酸アリリド系モノアゾ顔料としては、ハンザ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料等が挙げられる。ハンザ系顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー1,2,3,5,6,49,63,65,73,74, 75, 87,90,97,98,106, 111, 114, 116, 121,124,126、127,130, 136,152,165,167,170,174,176,188等が挙げられ、ベンズイミダゾロン系顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー120,151,154,156,175,180,181,194,等が挙げられる。
アセト酢酸アリリド系ジスアゾ顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー12,13,14,17,55,81,83, 113,171,172 等が挙げられる。
ピラゾロン系顔料等としては、C.I.ピグメント・イエロー10,60 等が挙げられる。
多環系顔料としては、イソインドリノン系顔料、フラバンスロン系顔料、キノフタロン系顔料が挙げられる。イソインドリノン系顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー109,110,173等、フラバンスロン系顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー24等、キノフタロン系顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー138等が挙げられる。
金属錯体系顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー117,129,150,153,177,179,257,271等が各々挙げられる。
その他、C.I.ピグメント・イエロー139,185等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメント・イエロー99,108,123,147,193,199等のアントラキノン系顔料が挙げられる。
これらの中では、C.I.ピグメント・イエロー74及び97等のハンザ系顔料や、C.I.ピグメント・イエロー151等のベンズイミダゾロン系顔料等の不溶性アゾ系顔料;C.I.ピグメント・イエロー93及び128等の縮合アゾ系顔料;C.I.ピグメント・イエロー110等のイソインドリノン系顔料等の多環系顔料が好ましく、特にC.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー97等が好ましい。
下記式(1)で表される一種以上のアゾ化合物(B)(以下、単に「アゾ化合物(B)」という)は、黄色有機顔料(A)の表面処理剤としての機能を有し、黄色有機顔料(A)の分散安定性を向上させるために用いられる。
特に黄色有機顔料(A)、アゾ化合物(B)及び水不溶性ビニルポリマーの組合せによって、顔料分散体の凝集、結晶成長等が妨げられ(最大吸収波長の変化が少なくなり)、得られる水系インクが優れた熱的安定性を有する。
式(1)中、アリール基は、好ましく炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30であり、好ましい置換基としては、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、エーテル基、エステル基、ニトロ基、水酸基、ハロゲン基、アミド基、アミノ基、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホキシド基(−SO−)、スルホン基(−SO2−)、トリアジン基(トリアジンからプロトンを1又は2個除去したもの)等が挙げられる。
なお、式(1)は、異性体として下記式で表すこともできる。
上記の酸性基の中では、分散安定性の点から、スルホン酸基が好ましい。
スルホン酸基を導入してなる顔料誘導体としては、スルホン酸類及びそのナトリウム、アルミニウム、カルシウム等の金属塩類、並びにそのアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、ジドデシルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム等のアンモニウム塩類等を導入してなる顔料誘導体が挙げられる。
上記式(1)で表されるアゾ化合物(B)の具体例、及びその製造方法としては、公知の方法、例えば、特開平2003−253188号公報、特開平2004−182952号公報、特許第3055673号公報に記載された具体例、及び製造方法等を挙げることができる。特に好ましい具体例としては、下記式(10)及び(11)の化合物が挙げられる。
上記の黄色有機顔料(A)及びアゾ化合物(B)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
黄色有機顔料(A)とアゾ化合物(B)の混合比率は、分散安定性、色調などの観点から、黄色有機顔料(A)100重量部に対して、アゾ化合物(B)が1〜30重量部が好ましく、1〜20重量部がより好ましく、1〜10重量部が更に好ましい。アゾ化合物(B)の混合量が1重量%未満では、黄色有機顔料(A)表面への吸着点が少なすぎて、分散安定性が向上せず、30重量%を越える場合には、吸着しない顔料誘導体が増える為、保存安定性が低下する。
黄色有機顔料(A)とアゾ化合物(B)を混合する場合は、それらを同一の合成槽で合成混合してもよいし、黄色有機顔料(A)とアゾ化合物(B)を別に合成し、その後の乾燥工程、粉砕工程、分級工程、及び顔料分散工程等のいずれかの工程で混合してもよい。一次粒子径が整った着色剤を得る観点、及び初期の分散安定性を高める観点から、両者を同一の合成槽で合成することが好ましい。
本発明で用いられる水不溶性ビニルポリマーと着色剤の量比については、印字濃度を高める観点から、水不溶性ビニルポリマーの固形分100重量部に対して、着色剤20〜1,000重量部が好ましく、50〜900重量部がより好ましく、100〜800重量部が更に好ましい。
一方、アゾ化合物(B)の分子量は、良好な分散安定性を発揮する観点から、好ましくは400〜4500、より好ましくは400〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
黄色有機顔料(A)とアゾ化合物(B)の好ましい分子量比[アゾ化合物(B)/黄色有機顔料(A)]は、1.3〜3であり、より好ましくは1.3〜2.5であり、更に好ましくは1.5〜2.5である。
本発明に用いられる水不溶性ビニルポリマーは、下記式(2)で表される構成単位を有する。下記式(2)で表される構成単位を有する水不溶性ビニルポリマー粒子に、黄色有機顔料(A)及びアゾ化合物(B)を含有させてなる水系インクを用いることで、特に、専用紙に印字した際に優れた光沢性を発現することができる。
R2の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基(フェニルエチル基)、フェノキシエチル基、ジフェニルメチル基、トリチル基等が挙げられる。
置換基の具体例は、好ましくは炭素数1〜9の、アルキル基、アルコキシ基若しくはアシロキシ基、水酸基、エーテル基、エステル基又はニトロ基等が挙げられる。
式(2)で表される構成単位としては、高光沢性を発現させる観点から、特にベンジル(メタ)アクリレートに由来する構成単位が好ましい。
CH2=CR3COOR4 (2−1)
(式中、R3、R4は、前記と同じである。)
具体的には、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フタルイミドメチル(メタ)アクリレート、p−ニトロフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸等を重合することで、式(1)で表される構成単位を有するポリマーを合成することができる。これらの中では、特にベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
なお、本明細書にいう「(メタ)アクリ」とは、「アクリ」、「メタクリ」又はそれらの混合物を意味する。
R6は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜9のアルキル基を有してもよいフェニル基を示す。R6は、高い印字濃度及び良好な保存安定性の観点から、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましい。また、炭素数1〜8のアルキル基を有していてもよい、フェニル基が好ましい。炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
R4O及びR5Oはランダム付加又はブロック付加している。R4O及びR5Oが、ブロック付加している場合、-COO-(R4O)x-(R5O)y-R6、又は-COO-(R5O)y -(R4O)x -R6の何れであってもよい。x、yは、平均付加モル数を表し、xは1〜30の数であり、2〜30が好ましく、3〜20が更に好ましく、3〜15が特に好ましい。yは0〜30の数であり、0〜20が好ましく、0〜15が更に好ましい。y個のR5Oは同一でも異なっていてもよい。
CH2=CR3COO−(R4O)x−(R5O)y−R6 (3−1)
(式中、R3、R4O、R5O、R6、x、及びyは、前記と同じである。)
式(3)の中でも、下記式(4)又は(5)で表される構成単位が、高い印字濃度を与えるために好ましく、本発明に用いられる水不溶性ビニルポリマーは、下記式(4)と下記式(5)で表される構成単位を両方有していてもよい。
式(4)は、式(3)において、yが0の場合である。
式(4)で表される構成単位は、下記式(4−1)で表されるモノマーを重合することによって得ることが好ましい。
CH2=CR3COO−(CH2CH(CH3)O)x−R6 (4−1)
(式中、R3、R6、及びxは、前記と同じである。)
具体的には、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、特にポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
CH2=CR3COO−(CH2CH(CH3)O)x−(CH2CH2O)z−R6 (5−1)
CH2=CR3COO−(CH2CH(CH3)O)x−((CH2)4O)z−R6 (5−2)
(式中、R3、R6、x及びzは、前記と同じである。(CH2CH(CH3)O)と(CH2CH2O)、及び(CH2CH(CH3)O)と((CH2)4O)は、ランダム付加又はブロック付加しており、ブロック付加の場合、CH2=CR3COO−(CH2CH(CH3)O)x−(CH2CH2O)z−R6 又はCH2=CR3COO−(CH2CH2O)z−(CH2CH(CH3)O)x−R6 の何れであってもよく、CH2=CR3COO−(CH2CH(CH3)O)x−((CH2)4O)z−R6 又はCH2=CR3COO−((CH2)4O)z−(CH2CH(CH3)O)x−R6 の何れであってもよい。)
塩生成基含有モノマー(a)としては、(a−1)アニオン性モノマー及び(a−2)カチオン性モノマーが好ましい。
不飽和カルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
不飽和スルホン酸モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコネート等が挙げられる。
不飽和リン酸モノマーとしては、例えば、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記のアニオン性モノマーの中では、インク粘度及び吐出性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
不飽和3級アミン含有モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン等が挙げられる。
不飽和アンモニウム塩含有モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート四級化物等が挙げられる。
上記のカチオン性モノマーの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びビニルピロリドンが好ましい。
上記の(a)塩生成基含有モノマーは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
スチレン系マクロマー(b)は、例えば、片末端に重合性官能基を有するスチレン単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有する、スチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。片末端に存在する重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、これらを共重合させることで、スチレン系マクロマー由来の構成単位を有する水不溶性ビニルポリマーを得ることができる。
(2)(メタ)アクリレート類としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書にいう「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、「イソ」又は「ターシャリー」で表される枝分かれ構造が存在している場合と存在しない場合(ノルマル)の両者を示すものである。
また、(3)スチレン以外の芳香環含有モノマーとしては、例えば、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート等の炭素数6〜22の芳香環を有するビニルモノマーが挙げられる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
スチレン系マクロマー(b)の数平均分子量は、保存定性を高めるために共重合比を高めつつ、粘度を低く抑えるという観点から、1000〜10、000が好ましく、2000〜8000が更に好ましい。
スチレン系マクロマーの数平均分子量は、標準物質としてポリスチレンを用い、溶媒として50mmol/Lの酢酸を含有するテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したときの値である。
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、例えば、東亜合成株式会社の商品名、AS−6、AS−6S、AN−6、AN−6S、HS−6、HS−6S等が挙げられる。
疎水性モノマー(c)としては、(c−1)炭素数1〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリレート又は(c−2)下記式(6)で表されるモノマーが好ましい。
CH2=C(R7)−R8 (6)
(式中、R7 は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、R8は炭素数6〜22の芳香環含有炭化水素基を示す。)
(c−1)炭素数1〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、ベへニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(c−2)式(5)で表されるモノマーとしては、印字濃度の観点から、スチレン、ビニルナフタレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレンから選ばれた一種以上が好ましい。これらの中では、印字濃度及び保存安定性の観点から、スチレン、α−メチルスチレン、及びビニルトルエンからなる群から選ばれる一種以上であるスチレン系モノマーがより好ましい。
CH2=C(CH3)−COOC3H6−〔Si(CH3)2O〕t− Si(CH3)3 (7)
(式中、tは8〜40の数を示す)
モノマー混合物における前記式(3−1)で表されるモノマー含有量、又は水不溶性ビニルポリマーにおける前記式(3)で表される構成単位の含有量は、水系インクとした際の印字濃度と光沢性の向上、耐擦過性及び良好な分散安定性の観点から、好ましくは5〜60重量%、更に好ましくは8〜55重量%、特に好ましくは10〜50重量%である。
[式(2)で表される構成単位/塩生成基含有モノマー(a)由来の構成単位]の重量比は、水不溶性ビニルポリマーの分散性及び印字濃度を向上させる観点から、好ましくは10/1〜1/1、更に好ましくは5/1〜1/1である。
モノマー混合物におけるスチレン系マクロマー(b)の含有量、又は水不溶性ビニルポリマーにおけるスチレン系マクロマー(b)に由来する構成単位の含有量は、水系インクとした際の印字濃度の観点から、好ましくは0〜40重量%、更に好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは5〜30重量%である。
モノマー混合物における疎水性モノマー(c)の含有量、又は水不溶性ビニルポリマーにおける疎水性モノマー(c)に由来する構成単位の含有量は、水系インクとした際の印字濃度及び分散安定性の観点から、好ましくは0〜40重量%、更に好ましくは0〜20重量%である。
当該水不溶性ビニルポリマーは、塩生成基含有モノマー由来の塩生成基を、後述する中和剤により中和して用いる。塩生成基の中和度は、10〜200%であることが好ましく、さらに20〜150%、特に50〜150%であることが好ましい。
ここで中和度は、塩生成基がアニオン性基である場合、下記式によって求めることができる。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーの酸価 (KOHmg/g)×ポリマーの重量(g)/(56×1000)]}×100
塩生成基がカチオン性基である場合、下記式によって求めることができる。
[[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーのアミン価 (HCLmg/g)×ポリマーの重量(g)/(36.5×1000)]]×100
酸価やアミン価は、水不溶性ビニルポリマーの構成単位から、計算で算出することができる。または、適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン)にポリマーを溶解して、滴定する方法でも求めることができる。
なお、水不溶性ビニルポリマーの重量平均分子量は、溶媒として60mmol/Lのリン酸及び50mmol/Lのリチウムブロマイド含有ジメチルホルムアミドを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
溶液重合法で用いる溶媒としては、特に限定されないが、極性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン又はこれらの1種以上と水との混合溶媒が好ましい。
ラジカル重合開始剤の量は、モノマー混合物1モルあたり、好ましくは0.001〜5モル、より好ましくは0.01〜2モルである。
重合の際には、さらに重合連鎖移動剤を添加してもよい。重合連鎖移動剤の具体例としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、3−メルカプト‐1、2−プロパンジオール、メルカプトコハク酸等のメルカプタン類;チウラムジスルフィド類;炭化水素類;不飽和環状炭化水素化合物;不飽和ヘテロ環状化合物等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成した水不溶性ビニルポリマーを単離することができる。また、得られた水不溶性ポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
本発明の水分散体は、次の工程(1)及び(2)により得ることが好ましい。
工程(1):水不溶性ビニルポリマー、有機溶媒、着色剤、水、及び必要により中和剤を含有する混合物を、分散処理する工程
工程(2):前記有機溶媒を除去する工程
前記工程(1)では、まず、前記水不溶性ビニルポリマーを有機溶媒に溶解させ、次に着色剤、中和剤、水、及び必要に応じて界面活性剤等を、前記有機溶媒に加えて混合し、水中油型の分散体を得る。混合物中、着色剤は、5〜50重量%が好ましく、有機溶媒は、10〜70重量%が好ましく、水不溶性ビニルポリマーは、2〜40重量%が好ましく、水は、10〜70重量%が好ましい。水不溶性ビニルポリマーが塩生成基を有する場合は中和剤を用いることが好ましいが、中和度には、特に限定がない。通常、最終的に得られる水分散体の液性が中性、例えば、pHが4.5〜10であることが好ましい。前記水不溶性ビニルポリマーの望まれる中和度により、pHを決めることもできる。
アルコール系溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましく、特に、メチルエチルケトンが好ましい。これらの溶媒は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
中和剤としては、水不溶性ビニルポリマー中の塩生成基の種類に応じて、酸又は塩基を使用することができる。
中和剤としては、塩酸、酢酸、プロピオン酸、リン酸、硫酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グリセリン酸等の酸、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン等の塩基が挙げられる。
混合物を予備分散させる際には、アンカー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができる。混合撹拌装置の中では、ウルトラディスパー〔浅田鉄鋼株式会社、商品名〕、エバラマイルダー〔荏原製作所株式会社、商品名〕、TKホモミクサー、TKパイプラインミクサー、TKホモジェッター、TKホモミックラインフロー、フィルミックス〔以上、特殊機化工業株式会社、商品名〕、クリアミックス〔エム・テクニック株式会社、商品名〕、ケイディーミル〔キネティック・ディスパージョン社、商品名〕等の高速攪拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ビーズミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモゲナイザー〔株式会社イズミフードマシナリ、商品名〕、ミニラボ8.3H型〔Rannie社、商品名〕に代表されるホモバルブ式の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー〔Microfluidics 社、商品名〕、ナノマイザー〔ナノマイザー株式会社、商品名〕、アルティマイザー〔スギノマシン株式会社、商品名〕、ジーナスPY〔白水化学株式会社、商品名〕、DeBEE2000 〔日本ビーイーイー株式会社、商品名〕等のチャンバー式の高圧ホモジナイザー等が挙げられる。これらの中では、混合物に含まれている顔料の小粒子径化の観点から、高圧ホモジナイザーが好ましい。
着色剤を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体は、着色剤を含有する水不溶性ポリマーの固体分が水を主溶媒とする中に分散しているものである。ここで、着色剤を含む水不溶性ポリマー粒子の形態は特に制限はなく、少なくとも着色剤と水不溶性ポリマーにより粒子が形成されていればよい。例えば、水不溶性ポリマーに着色剤が内包された粒子形態、水不溶性ポリマー中に着色剤が均一に分散された粒子形態、水不溶性ポリマー粒子表面に着色剤が露出された粒子形態等が含まれる。
得られる水分散体及び水系インクにおける、着色剤を含有する水不溶性ビニルポリマー粒子の平均粒径は、プリンターのノズルの目詰まり防止及び分散安定性の観点から、好ましくは0.01〜0.5μm、より好ましくは0.03〜0.3μm、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。なお、平均粒径は、大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)で測定することができる。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333) を入力する。また標準物質としてセラディン(Seradyn) 社製のユニフォーム・マイクロパーティクルズ (平均粒径204nm)を用いる。
本発明の水分散体及び水系インク中の水の含有量は、好ましくは30〜90重量%,より好ましくは40〜80重量%である。
本発明の水分散体及び水系インクの好ましい表面張力(20℃)は、水分散体としては30〜65mN/m、さらに好ましくは35〜60mN/mであり、水系インクとしては、25〜50mN/mであり、さらに好ましくは27〜45mN/mである。
本発明の水分散体の10重量%の粘度(20℃)は、水系インクとした際に好ましい粘度とするために、2〜6mPa・sが好ましく、2〜5mPa・sが更に好ましい。また、本発明の水系インクの粘度(20℃)は、良好な吐出性を維持するために、2〜12mPa・sが好ましく、2.5〜10mPa・sが更に好ましい。
合成例1
水960gと35%塩酸327g(3.139モル)との混合溶液中に、3−ニトロ−4−トルイジン162.6g(1.07モル)と下記式(9)で表されるモノアゾ黄色有機顔料17.01g(0.03モル)を加えて、撹拌して分散させた。この分散液に、氷を約700g加えて冷却後、水130gに亜硝酸ソーダ87g(1.27モル)を溶解した液を加え、10℃以下を保持しつつ1時間撹拌し、スルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ化液とした。
2−メトキシ−4−ニトロ−アニリン55.0部とp−トルイジン−m−スルホン酸3.2部とを、水1,300部及び35%塩酸290部の混合物中に加えて攪拌した後、0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ80部を加えてジアゾ化した。別に2−メトキシアセトアセトアニライド74.4部を水5,000部中に加え、水酸化ナトリウム48部と共に溶かし、次いで酢酸196部と水196部との混合液を添加することによって析出させてカップリング成分の懸濁液を得る。澄明になったジアゾ溶液をよく撹拌しながら、15℃において1時間30分〜2時間以内に上記のカップリング成分の酢酸酸性懸濁液に流下し添加した。カップリング終了後、ロジン45部を加えて顔料処理を施し、得られた顔料組成物を濾過、水洗、乾燥、粉砕し、133.0部のC.I.ピグメント・イエロー74のアリール基にスルホン基を導入した黄色アゾ顔料誘導体b2(前記式(1)で表される化合物)にスルホン)とC.I.ピグメント・イエロー74を含有した着色剤を得た。
表1に示すモノマー、有機溶媒(メチルエチルケトン)、重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)、重合開始剤(V−65)の10%を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
一方、滴下ロートに、残りの90%を用い、75℃攪拌下、滴下しながら重合を行った。滴下終了から75℃で約2時間経過後、モノマー成分(100部)に対してメチルエチルケトン(40部)に溶解した2, 2' −アゾビス(2, 4−ジメチルバレロニトリル)(0.9部)を加えて、その後80℃で1時間熟成させ、未反応モノマーを追い切り、ポリマー溶液を得た。得られたポリマーの重量平均分子量を表1に示す。なお、ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、前記の方法により測定した。
表1に示す化合物の詳細は、以下のとおりである。
前記式(2)の化合物
・(2)ベンジルメタクリレート:和光純薬工業株式会社製、試薬
前記式(3)の化合物
・(3)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート:
プロピレンオキシドの付加モル数=平均12モル、末端水酸基
前記式(2)(3)以外の化合物
・メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:
エチレンオキシドの付加モル数=平均4モル、末端メトキシ基
・(a)メタクリル酸:和光純薬工業株式会社製、試薬
・(b)スチレンマクロマー:
東亜合成株式会社製、商品名:AS−6S、数平均分子量:6000 、重合性官能基:メタクリロイルオキシ基
・(c)スチレン:和光純薬工業株式会社製、試薬
・V−65:
和光純薬工業株式会社製、重合開始剤、2, 2' −アゾビス(2, 4−ジメチルバレロニトリル)
製造例1で得られたポリマー溶液Aをメチルエチルケトンで50%に調整した溶液77部にメチルエチルケトン90部、及び中和剤(5N水酸化ナトリウム水溶液)を所定量加えてメタクリル酸を中和(中和度75%)したのち、イオン交換水370部、更に合成例1で得られた着色剤を90部加え、ディスパー混合し、更に分散機(マイクロフルイダイザーM−140K、150MPa)で20パス処理した。
得られた水分散体に、イオン交換水100部を加え、攪拌した後、減圧下、60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去した後、5μmのフィルター〔アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製〕を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ〔テルモ株式会社製〕で濾過し、粗大粒子を除去し、水分散体を得た(固形分として25%)。
得られた水分散体に、表2に示す成分を加えて水系インクを調製した。
なお、表2に示す化合物の詳細は、以下のとおりである。
・グリセリン:花王株式会社製
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル、和光純薬工業株式会社製(浸透剤)
・サーフィノール465:ノニオン活性剤、エアプロダクツ社製
・Ploxel XL2(S):抗菌剤、アビシア株式会社製
実施例1において、合成例1で得られた着色剤の替わりにC.I.ピグメント・イエロー74を用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
比較例2
実施例1において、製造例1で得られたポリマー溶液Aの替わりに、製造例2で得られたポリマー溶液B(上記式(2)で表される構成単位を含まない)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
実施例2
実施例1において、合成例1で得られた着色剤の替わりに、合成例2で得られた着色剤を用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
実施例1及び比較例1及び2で得られた水系インクの物性を下記方法に基づいて評価した。その結果を表2に示す。
(1)ポリマー粒子の平均粒径
実施例及び、比較例で得られた水系インクをレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析、大塚電子株式会社製)で測定した。
セイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンター(型番:EM−930C)を用い、普通紙〔両面上質普通紙、セイコーエプソン株式会社製、商品名:KA4250NT〕にベタ印字し、25℃で1日放置後、印字濃度をマクベス濃度計(グレタグマクベス社製、品番:RD914)で測定(25℃)した。
(3)光沢性
前記(1)と同様のプリンターを用いを用い、専用紙〔セイコーエプソン株式会社製、商品名:KA450PSK、写真用紙(光沢)、モード:フォト〕にベタ印字し、25℃で1日放置後、光沢度を光沢計(日本電飾工業株式会社製、品番:PG−1M) で測定(25℃)した。
特に実施例1の水系インクは、分散安定性(インクを密閉容器に入れ、90℃の恒温槽に5日間保存後、大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000を用いて平均粒径を測定し、保存前後の平均粒径を比較した値)、及び吸収波長安定性(インクを密閉容器に入れ、90℃の恒温槽に5日間保存後、粒径分布測定器U−3010(株式会社日立製作所製)を用いて保存前と保存後の吸収波長の吸収スペクトルを測定した値の変化が428.5nm(0日目)から430.0nm(5日目))に優れている。
Claims (8)
- 黄色有機顔料(A)100重量部に対して、前記アゾ化合物(B)が1〜30重量部である請求項1に記載のインクジェット記録用水分散体。
- 黄色有機顔料(A)の分子量が300〜1500であり、黄色有機顔料(A)と前記アゾ化合物(B)の分子量比[アゾ化合物(B)/黄色有機顔料(A)]が1.3〜3である請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水分散体。
- 前記アゾ化合物(B)の酸性基がスルホン酸基である請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
- 前記式(2)で表される構成単位を10〜80重量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
- 前記式(2)で表される構成単位が、ベンジル(メタ)アクリレートに由来する構成単位ある請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
- 水不溶性ビニルポリマーの重量平均分子量が、5,000〜500,000である請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク。
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