JP4911809B2 - 顧客誘導システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客誘導システムに関し、特に、金融機関等の営業店に来店した顧客を最適な窓口へ案内するのに有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来の顧客誘導システムは、顧客誘導装置とサーバ(上位制御装置)が、受付構成内で待ち順序決定する構成又は上位制御装置で順序付けするように1対1で構成されているため、店舗には顧客誘導装置を1台のみ設置させて運用するのが一般的であり、1対の顧客誘導装置とサーバ(上位制御装置)とで1 式のコントローラ等を含めた専用のシステムとして構築され、誘導は主に表示によっておこなっていた。また、この表示出力とともに音声出力をするようにしたシステムも考えられていたが、音声出力用のデータは、表示出力用のデータとは別に作成して記憶させておくようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の顧客誘導システムでは、専用のシステムによって表示出力用のデータと音声出力用のデータを別々に記憶させておかなければならなかったため、記憶資源の効率化にそぐわず、また、データ管理も煩雑になってしまう問題がある。特に、顧客誘導装置を操作中の顧客に対してセールス情報を表示または音声出力させるようにしたシステムを構築したとしても、サービス情報の記憶量が莫大になってしまい、管理も煩雑になってしまう問題がある。
【0004】
さらにまた、上述のように1対1で構成されているため、顧客が応対を希望するオペレータを指示したとしても、直ぐに対応できず、サービスを差別化するのが困難となり、一般顧客以上にコミュニケーションが必要な重要顧客に対して、サービスやセールスを行う機会を失ってしまい、顧客サービスの向上に繋がらない問題がある。また、大規模店等のように多くの顧客が来店する店舗では顧客誘導装置の前に待ち行列が発生して、顧客の待ち時間が増大し、顧客に負担を強いてしまう問題がある。これらの問題に対処するために顧客誘導装置を複数台設置する場合には、顧客誘導装置を制御するコントローラ等を含めたシステムを2式設置する必要があったため、結果的にコストが嵩むという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の顧客誘導システムは、金融機関等の営業店に少なくとも2台設置され、顧客が操作することで顧客の用件を受け付ける顧客受付装置と、複数台の顧客受付装置からの依頼を並行処理して顧客を案内する最適な窓口を決定するサーバと、顧客が重要顧客であるかどうかの情報を含む顧客情報を蓄積したデータベースと、前記営業店のオペレータが操作する複数の窓口端末とを備え、前記サーバは、窓口端末からの通知により顧客に対応可能なオペレータを対応可能オペレータ情報として管理するオペレータ状況監視管理手段を備え、前記窓口端末は、入出金・振込の比較的単純で早く終わる処理を行うハイカウンタと、新規・解約・諸届・各種相談の比較的時間がかかる処理や重要顧客を受け付ける相談カウンタのそれぞれの窓口に設けられ、それぞれの顧客受付装置をオペレータの操作するすべての窓口端末に接続して、すべてのオペレータがすべての顧客と応対可能な状態にし、前記各顧客受付装置は、応対するオペレータを顧客に指名させて前記サーバに通知し、前記オペレータ状況監視管理手段は、その顧客に指名されたオペレータが応対可能か否かを判断し、前記顧客受付装置は、応対可能であれば、そのオペレータの窓口に顧客を誘導させ、応対不可能であれば、その旨を顧客に報知し、前記サーバは顧客が顧客受付装置で入力した用件等の情報を取得すると前記データベースから該当顧客の顧客情報を取得し、取得した顧客情報により前記顧客が取引関係の深い重要顧客の場合、用件がハイカウンタの窓口で処理する用件であっても相談カウンタの窓口にキューイングすることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項2に記載の顧客誘導システムは、請求項1において、前記サーバは、窓口端末からの通知により顧客に対応可能なオペレータを対応可能オペレータ情報として管理するオペレータ状況監視管理手段を備え、前記顧客受付装置は、応対するオペレータを顧客に指名させて前記サーバに通知し、前記オペレータ状況監視管理手段は、その顧客に指名されたオペレータが応対可能か否かを判断し、前記顧客受付装置は、応対可能であれば、そのオペレータの窓口に顧客を誘導させ、応対不可能であれば、その旨を顧客に報知するようにしたことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3に記載の顧客誘導システムは、請求項1または請求項2において、前記顧客受付装置は、指名されたオペレータが応対不可能なときには、指名可能なオペレータの一覧を前記サーバから受信して顧客に報知することを特徴とする。本発明の請求項4に記載の顧客誘導システムは、請求項1〜請求項3のいずれか1項において、前記サーバに、現在の待ち件数の情報を保有させると共に、取引別に標準的な取引時間を設定した取引別標準取引時間テーブルを備え、前記サーバは、前記顧客受付装置で受付けた顧客の窓口での待ち時間を前記現在の待ち件数と取引別標準取引時間テーブルを参照して予想し、その予想した待ち時間を前記顧客受付装置に通知して顧客に報知するようにしたことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項5に記載の顧客誘導システムは、請求項1〜請求項4のいずれか1項において、責任者端末を設け、前記サーバは、重要顧客来店通知手段を備え、この重要顧客来店通知手段は、前記該当顧客の顧客情報に重要顧客である情報があった場合には、重要顧客が来店した旨を前記責任者端末に通知するようにしたことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項6に記載の顧客誘導システムは、請求項1〜請求項3のいずれか1項において、前記サーバは、少なくとも2種類のセールス情報を管理し、顧客情報に応じてセールス情報を選択して窓口端末に送ることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、これによりこの発明が限定されるものではない。
図1は顧客誘導システムのブロック構成図であり、図2に顧客受付装置の接客面側の外観概念図を示す。 この顧客誘導システム100は、顧客受付装置10(1)〜10(n)と、サーバ20と、データベース30(1)〜30(m)と、窓口端末40(1)〜40(k)と、顧客呼出装置50(1)〜50(j)と、責任者用端末60とを備え、前記サーバ20には、前記顧客受付装置10(1)〜10(n)と、前記データベース30(1)〜30(m)とが接続し、また、前記窓口端末40(1)〜40(k)と、前記顧客呼出装置50(1)〜50(j)と、前記責任者用端末60とがLAN70を介して接続している。
【0015】
前記顧客受付装置10は、金融機関等の店舗に来店した顧客自身に操作させて顧客を誘導する機能を有し、図2に示すように、表示部1と、カード情報入力部2と、通帳MS情報入力部3と、番号票出力部4と、音声案内出力部5とを備えている。前記表示部1は、例えば、タッチパネルディスプレイであり、顧客が直接触れることによって入力を行える機能を有する。前記カード情報入力部2は、顧客が持参したカードを吸入して、内部に備えるカードリード/ライト装置によって、カードに付帯する磁気ストライプの内容の読み取り、又は、必要に応じて書き込みを行う機能を有する。なお、カードとしては、キャッシュカード、デビットカード、クレジットカード又はICカード等のいずれでもよい。前記通帳MS情報入力部3は、内部に備える通帳MSリード/ライト装置によって、顧客の入力の手間を省くために顧客が持参した通帳を吸入して通帳に付帯する磁気ストライプの内容を読み取り、又は、必要に応じて書き込みを行う機能を有する。前記番号票出力部4は、内部に備えるプリンタによって、待ち行列番号を印刷して、顧客に対して出力する機能を有する。前記音声案内出力部5は、顧客受付端末10に対する操作を誘導するための音声を出力する機能を有する。例えば、表示部1の操作、カード情報入力部2へのカードの挿入、カード情報入力部2から排出されるカードの受け取り、通帳MS情報入力部3への通帳の挿入、通帳MS情報入力部3から排出される通帳の受け取り、番号票出力部4から出力される番号票の受け取り等を音声によって誘導する。
【0016】
図1に戻って、また、この顧客受付装置10は、特に、来店顧客情報入力手段11と、音声案内出力手段12と、オペレータ指名手段13と、番号票出力手段14とを有している。なお、各手段は、図示しないCPUが図示しないメモリや各種記憶媒体に格納されるプログラムを実行することにより実現することができる。
【0017】
前記来店顧客情報入力手段11は、顧客用件を入力することを目的とし、表示部1にガイダンス等を含む誘導画面を表示して各種情報を顧客に入力させる機能を実現する手段であり、例えば、階層型構造の表示画面で構成し、メニュー画面から顧客選択項目毎に案内画面を切り替えてゆき、カード、通帳、プリンタ等の媒体による入力又は出力時には操作誘導ガイダンスを表示する。前記音声案内出力手段12は、各種情報の入力や移動する窓口等を音声案内出力部5から出力する音声によって案内する機能を実現する手段であり、例えば、来店顧客情報入力手段11と並行して音声出力により誘導を行う。画面表示、音声はブラウザに画面や音声等で構成されるWebコンテンツ等を反映するのが好ましいが、ブラウザに限定するものではない。前記オペレータ指名手段13は、後述するように、応対するオペレータを顧客に指名させ、サーバ20にその顧客に指名されたオペレータが応対可能か否かを判断させ、応対可能であれば、そのオペレータの窓口に顧客を誘導させ、応対不可能であれば、その旨を顧客に報知させる手段である。なお、指名されたオペレータが応対不可能なときには、サーバ20から指名可能なオペレータの一覧を受信し顧客に報知させる。前記番号票出力手段14は、番号票出力部4から印刷した番号票を出力する機能を実現する手段であり、例えば、前記サーバ20から指示を受けて窓口別待ち行列番号を印刷する。
【0018】
前記サーバ20は、Webサーバ機能実現手段21と、顧客情報取得手段22と、受付窓口決定手段23と、取引別標準取引時間テーブル24と、キュー処理手段25と、窓口端末−顧客呼出装置連動手段26と、顧客別セールス情報編集手段27と、オペレータ状況監視手段28と、重要顧客来店通知手段29とを備えている。なお、各手段は、図示しないCPUが図示しないメモリや各種記憶媒体に格納されるプログラムを実行することにより実現することができる。
【0019】
前記Webサーバ機能実現手段21は、顧客受付装置10上のブラウザとインタフェースをとるための機能である。前記顧客情報取得手段22は、データベース30(1)〜30(n)に対して顧客情報を要求・取得する手段である。前記受付窓口決定手段23とは、顧客受付装置10から入力された内容やデータベース30から取得した顧客属性情報により顧客を案内する窓口を決定する手段である。このとき、複数の顧客受付装置から同時に依頼を受けた場合も並行処理を行えるようにするのが好ましい。前記取引別標準取引時間テーブル24には、取引別に標準的な取引時間の一覧を設定しておく。前記キュー処理手段25は、窓口別の待ち行列に繋げる(又は順番が来たときには行列から取り出す)とともに受付番号を取得する手段である。前記窓口端末−顧客呼出装置連動編集手段26は、窓口端末40からの呼出要求発生時に窓口別(例えばハイカウンタと相談窓口別)の待ちキューより次呼出顧客の受付番号を取り出し、顧客呼出装置50に番号を送信するとともに、顧客受付装置10にてカード、通帳または画面入力により口座番号や顧客番号が入力されている場合は該情報をキーとして各種データベース30をアクセスし該当顧客情報を取得する手段である。前記顧客別セールス情報編集手段27とは、前記窓口端末−顧客呼出装置連動編集手段26により取得済の顧客情報に加え顧客に見合うセールスすべき商品、注意事項等の情報を付加しオペレータが見易いようにコンテンツを自動編集する手段である。前記オペレータ状況監視手段28とは、窓口端末40からのオペレータ交代等が発生した場合に通知される情報を保持しておき顧客受付装置10に反映するための手段である。重要顧客来店通知手段29とは、顧客来店時にデータベース30より取り出した顧客情報内に「重要顧客である。」旨の情報があったときに責任者端末60に情報を送付する手段である。
【0020】
前記データベース30とは、取引のある顧客情報31や各種セールス情報32を蓄積したものであり、複数台に分散させたり、業務別に複数種類だけ分散させるようにしてもよい。
前記窓口端末40とは、一般的に金融機関の窓口のオペレータ用端末であり、ハイカウンタ(比較的単純で早く終わる処理、例えば、入出金・振込等)や相談カウンタ(新規・解約・諸届・各種相談等比較的時間がかかる、または、重要顧客を受け付けるカウンタ)に複数台設置されるものであり、通常、図示しないディスプレイ部、図示しない通帳/伝票印字プリンタ、図示しないキーボード、図示しないカードリーダ、図示しない制御部からなる。本発明の処理を行うために、次顧客呼出手段41と、顧客別セールス情報取得&表示手段42と、オペレータ状況通知手段43とを有している。なお、各手段は、図示しないCPUが図示しないメモリや各種記憶媒体に格納されるプログラムを実行することにより実現することができる。
【0021】
前記次顧客呼出手段41とは、オペレータが次顧客を呼び出す場合にキー若しくは画面操作にて操作すると、サーバ20に対し呼び出し要求を行う手段である。前記顧客別セールス情報取得&表示手段とは、次顧客呼出手段41に基づく操作によりサーバ20から送られてきた該当顧客に関するコンテンツを受け取り画面表示する手段である。前記オペレータ状況通知手段43とは、操作中であるオペレータ情報(通常オペレータ別に保有するカード内IDや氏名)を変更があるたびに(例えば、昼食等で交代する場合)サーバ20へ通知する手段である。
【0022】
前記顧客呼出装置50とは、表示ボードと音声出力構成からなり、次の順番待ち顧客を番号表示と音声案内で呼び出すための装置であり、これを実現するために音声案内手段51と、番号表示案内手段52とを備える。なお、各手段は、図示しないCPUが図示しないメモリや各種記憶媒体に格納されるプログラムを実行することにより実現することができる。
【0023】
図3は、顧客誘導システムのシーケンス図である。まず、来店顧客は、顧客受付装置10にて用件画面に向かい、顧客情報を入力する(S110)。用件画面には、例えば、新規ご来店、既設口座有無等の顧客情報のメニューがあり、新規であれば当然媒体も無いためそのままサーバ20へ通知する。また、既存顧客であれば、階層型画面で顧客の操作を誘導し、次画面にてカード、通帳を持っていれば入力するよう画面と音声で案内する(S111)。媒体を持参していない顧客に対しては口座番号等を入力するよう数字キーパッドを画面に表示するようにしてもよい。さらに、画面には、現在在籍中のオペレータ名を表示し、顧客が馴染みのオペレータを指定させる。以上のようにして入力された情報(用件、媒体読取データ、指定オペレータ)は、サーバ20へ通知される。
【0024】
そして、サーバ20は、入力情報を取得すると(S120)、新規顧客であれば、相談窓口等新規受付を行う窓口キューと判断した後に(S120)、キューイング依頼を行う(S123,S124)。また、既存顧客の場合は、入力された情報に基づいて窓口の決定を行うが、その前に一旦データベース30より顧客情報31を所得する。その結果、取引関係の深い重要顧客である場合は(S122)、用件がハイカウンタであっても相談窓口グループへキューイングを行うようにする(S123,S124)。また、データベース30上に、過去に来店したことのある顧客を接客したオペレータ情報がある場合、また、オペレータ指名がなされていた場合は、用件に関わらず指名されたオペレータの窓口端末40が属する窓口グループのキューにキューイングする(S123,S124)。
【0025】
なお、データベース30から取り出した顧客情報31内に「重要顧客」という情報があった場合には、責任者端末60へ即時に顧客情報31を転送する(S122)。これを受けて、責任者端末60ではこの情報を画面に割り込み表示し責任者へ知らしめることにより責任者は直ちに重要顧客へのサービス・セールスを開始できるようにする(S160)。ここで、サービスとは、来店の御礼、応接コーナーへの誘導、取引履歴情報による前回取引の御礼等である。また、責任者への通知は、重要顧客に限るものではなく、要注意人物等の情報であってもよい。
【0026】
また、キュー処理時には、キューイング依頼に従いシーケンシャルな番号を採番するとともに該番号、入力情報等をキューイングした後、さらに、現在の待ち件数と用件より取引別標準取引時間テーブル24を参照し待ち時間を推測し、顧客受付装置10に番号並びに予想待ち時間を返却する(S123)。これを受けて、顧客受付装置10では、サーバ20にて採番された番号をプリンタにて印刷し、顧客に受け取ってもらうように、画面・音声誘導を行うとともに予想待ち時間を画面表示し顧客に知らしめるようにする(S112)。
【0027】
次に、窓口端末40のオペレータは、次顧客を呼び出す際に、次顧客呼出操作を行う(S140)。操作は、キーボード上に割り当てた呼出キーをさせたり、タッチパネルの画面をタッチさせたりすることで行う。本操作によりサーバ20に対し自端末IDを通知する。すると、サーバ20は通知を受けた後、端末IDを参照しその窓口端末40がどの窓口グループに属するか判断しそのキューよりキュー取り出しを行う(S124)。取り出した情報が既存顧客の場合はデータベース30からセールス情報32を取得するとともに、既に取得してある顧客情報31をもとに顧客に対するセールス画面を自動編集する。例えば、過去における取引履歴、家族構成、年収、重要顧客等の顧客情報にもとづき、流動性預金が多い客には定期性預金を勧めたり、キャンペーン中の商品セールス等のセールス情報を編集する。それらのコンテンツを編集したのち窓口端末40へ編集済画面を返送する。同時に、顧客呼出装置50へ呼出番号を通知する(S125,S126)。これを受けて、顧客呼出装置50では、音声案内とともに、番号表示案内を行う(S150,S151)。また、窓口端末40では、顧客別セールス情報を取得し、そのセールス情報を表示してオペレータに認識させる(S141)。
【0028】
なお、キュー取出し処理から顧客呼出までのシーケンスは必ずしも本例の通りでなくてもよい。以上により、オペレータから見たとき顧客呼出装置50が作動する前後に窓口端末40の画面上に顧客情報セールス情報が表示されていることとなるため、オペレータは顧客サービスを顧客に応じて行うことができるようになる。呼出専用のスイッチを設けなくても、窓口端末40からの呼出操作ができるようになる。また、窓口端末40のディスプレイに顧客情報を表示可能としため、顧客サービス向上に繋がる。なお、セールス情報は、顧客受付装置10や顧客呼出装置50やその他の表示・音声出力する機能を備えることが可能な機器により顧客に直接報知させるようにしてもよい。
【0029】
図4に、オペレータ指名処理のシーケンス図を示す。例えば、窓口端末10(1)は、通常オペレータ保有のカード(オペレータカード)によりログイン/ログオフを行う(S240)。これは、一つの端末装置を複数人のオペレータで共有し、現金等の管理をオペレータ別に明確にすることを目的とする仕組みであるが、この仕組みを応用し、顧客受付装置10に現在対応可能なオペレータ情報を表示する。以下、ログオフの場合を説明する。例えば、オペレータ(Aさん)が昼食のため、窓口端末40を離れる場合に、窓口端末40に対しログオフ操作を行う(S241(S240))。そうすると、窓口端末40よりサーバ20に対しオペレータ(Aさん)がログオフした旨を通知する。サーバ20では、該情報を受け取り、内部に保有する対応可能オペレータ情報よりオペレータ(A)情報を消去する(S241(S220))。次に、顧客受付装置10より顧客がオペレータ指名操作を行ったとき、顧客受付装置10はサーバ20に対し指名可能オペレータ画面コンテンツを要求する(S210)。サーバ20では、要求に対し、データベース30を参照し、対応可能オペレータ情報より指名可能オペレータ一覧画面コンテンツを作成し(S241(S221))、顧客受付装置10へ応答する(S211)。これにより、顧客が指名したいオペレータを選択する場合に、オペレータが窓口にいないという事象が発生することを回避することができることにより、顧客に不快感を与えることを防ぐことが可能となる。
【0030】
図5に、セールス処理のシーケンス図を示す。まず、窓口端末40では、ブラウザ機能を使用して、オペレータが呼出キーの押下や画面入力を行って、対応する顧客の顧客情報をダウンロードする指示を入力し(S340)、サーバ20に対し要求を上げる処理を行う(S341)。すると、サーバ20では、データベース30から顧客情報31やセールス情報32を取得し、顧客情報に相応したセールス情報を決定し、セールス画面を作成し窓口端末40に送る(S320,S321,S322)。例えば、サーバ20は、住所、氏名、生年月日、職業、年収、過去の取引履歴等の顧客情報に基づき、顧客に最適な商品やキャンペーン商品等のセールス情報を決定し、ウェブ技術により、個人別の画面コンテンツを自動作成し、窓口端末40に送る。これを受けて、窓口端末40では、セールス情報を含む顧客情報画面を表示させる(S342)。また、上述したように、セールス情報は、顧客受付装置10等にダウンロードさせて顧客自身に報知させるようにしてもよい。
【0031】
これにより、オペレータは、顧客との応対の前に、住所、氏名、生年月日、職業、年収、過去の取引履歴、顧客に最適な商品、キャンペーン商品等の顧客情報・セールス情報を入手することができるため、顧客との親密感が増大し、適切なセールスが可能となる効果が望める。
上記実施の形態によると、ウェブ技術を利用して営業店に来店する顧客を最適な窓口へ案内するようにしたため、表示および音声出力データを同一のものとして記憶しておけばよくなり、したがって、記憶資源を効率よく使用できるとともにデータ管理も容易になる効果が得られる。また、システム数を増設することなく、複数の顧客受付装置を低コストで備えることができるため、複数の顧客受付装置を備えた場合には、顧客が応対を希望するオペレータを指示したとしても、直ぐに対応でき、サービスを差別化するのが容易になり、一般顧客以上にコミュニケーションが必要な重要顧客に対して、必要に応じてサービスやセールスを行うことができるようになり、顧客サービスが向上する効果が期待できる。また、大規模店等のように多くの顧客が来店する店舗でも、同様に複数の顧客受付装置を設置することで、顧客の待ち時間を減少させることが可能になる。
【0032】
なお、上記実施の形態の顧客誘導システムは、顧客に通帳を発行している金融機関の営業店における場合を例に説明したが、これに限らず、例えば、病院来院受付やレストラン受付等の施設での受付誘導にも同様に実施することができるため、説明を省略する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の顧客誘導方法および顧客誘導システムによると、ウェブ技術を利用して営業店に来店する顧客を最適な窓口へ案内するようにしたため、表示および音声出力データを同一のものとして記憶しておけばよくなり、したがって、記憶資源を効率よく使用できるとともにデータ管理も容易になる効果が得られる。また、システム数を増設することなく、複数の顧客受付装置を低コストで備えることができるため、複数の顧客受付装置を備えた場合には、顧客が応対を希望するオペレータを指示したとしても、直ぐに対応でき、サービスを差別化するのが容易になり、一般顧客以上にコミュニケーションが必要な重要顧客に対して、必要に応じてサービスやセールスを行うことができるようになり、顧客サービスが向上する効果が期待できる。また、大規模店等のように多くの顧客が来店する店舗でも、同様に複数の顧客受付装置を設置することで、顧客の待ち時間を減少させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顧客誘導システムのブロック構成図
【図2】顧客受付装置の接客面側の外観概念図
【図3】顧客誘導システムのシーケンス図
【図4】オペレータ指名処理のシーケンス図
【図5】セールス処理のシーケンス図
【符号の説明】
100 顧客誘導システム
1 表示部
2 カード情報入力部
3 通帳MS情報入力部
4 番号票出力部
5 音声案内出力部
10 顧客受付装置
11 来店顧客情報入力手段
12 音声案内出力手段
13 オペレータ指名処理手段
14 番号票出力手段
20 サーバ
21 Webサーバ機能実現手段
22 顧客情報取得手段
23 受付窓口決定手段
24 取引別標準取引時間テーブル
25 キュー処理手段
26 窓口端末−顧客呼出装置連動手段
27 顧客別セールス情報編集手段
28 オペレータ状況監視手段
29 重要顧客来店通知手段
30 データベース
31 顧客情報
32 セールス情報
40 窓口端末
41 次顧客呼出手段
42 顧客別セールス情報取得&表示手段
43 オペレータ状況通知手段
50 顧客呼出装置
51 音声案内手段
52 番号表示案内手段
60 責任者用端末
61 重要顧客来店表示手段
70 バス
Claims (5)
- 金融機関等の営業店に少なくとも2台設置され、顧客が操作することで顧客の用件を受け付ける顧客受付装置と、複数台の顧客受付装置からの依頼を並行処理して顧客を案内する最適な窓口を決定するサーバと、顧客が重要顧客であるかどうかの情報を含む顧客情報を蓄積したデータベースと、前記営業店のオペレータが操作する複数の窓口端末とを備え、
前記サーバは、窓口端末からの通知により顧客に対応可能なオペレータを対応可能オペレータ情報として管理するオペレータ状況監視管理手段を備え、
前記窓口端末は、入出金・振込の比較的単純で早く終わる処理を行うハイカウンタと、新規・解約・諸届・各種相談の比較的時間がかかる処理や重要顧客を受け付ける相談カウンタのそれぞれの窓口に設けられ、
それぞれの顧客受付装置をオペレータの操作するすべての窓口端末に接続して、すべてのオペレータがすべての顧客と応対可能な状態にし、
前記各顧客受付装置は、応対するオペレータを顧客に指名させて前記サーバに通知し、
前記オペレータ状況監視管理手段は、その顧客に指名されたオペレータが応対可能か否かを判断し、
前記顧客受付装置は、応対可能であれば、そのオペレータの窓口に顧客を誘導させ、応対不可能であれば、その旨を顧客に報知し、
前記サーバは顧客が顧客受付装置で入力した用件等の情報を取得すると前記データベースから該当顧客の顧客情報を取得し、取得した顧客情報により前記顧客が取引関係の深い重要顧客の場合、用件がハイカウンタの窓口で処理する用件であっても相談カウンタの窓口にキューイングすることを特徴とする顧客誘導システム。 - 請求項1において、
前記顧客受付装置は、前記指名されたオペレータが応対不可能なときには、指名可能なオペレータの一覧を前記サーバから受信して顧客に報知することを特徴とする顧客誘導システム。 - 請求項1または請求項2において、
前記サーバに、現在の待ち件数の情報を保有させると共に、取引別に標準的な取引時間を設定した取引別標準取引時間テーブルを備え、
前記サーバは、前記顧客受付装置で受付けた顧客の窓口での待ち時間を前記現在の待ち件数と取引別標準取引時間テーブルを参照して予想し、その予想した待ち時間を前記顧客受付装置に通知して顧客に報知するようにしたことを特徴とする顧客誘導システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、
責任者端末を設け、
前記サーバは、重要顧客来店通知手段を備え、
この重要顧客来店通知手段は、前記該当顧客の顧客情報に重要顧客である情報があった場合には、重要顧客が来店した旨を前記責任者端末に通知するようにしたことを特徴とする顧客誘導システム。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項において、
前記サーバは、少なくとも2種類のセールス情報を管理し、顧客情報に応じてセールス情報を選択して窓口端末に送ることを特徴とする顧客誘導システム。
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