JP4904303B2 - スリッタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は一対のスリッタ刃の協働または、接触回転によって金属箔、樹脂、紙等のシート状の製品、即ち幅の広い長尺体を、一定の幅にスリットする長尺体のスリッタ装置に関するもので、特に、スリッタでスリットする際に発生する切り粉を有効に除去するスリッタ装置に関するものである。
金属箔、樹脂、紙等のシート状の製品は、通常、所定幅にスリットされ、ロール状に巻き取られた状態で市場に供給される。例えば、長尺の銅箔をスリットするスリッタ装置(以下スリッタと称することがある)としては、連続して送られる長尺の銅箔を受けるスペーサに組み込まれた受け刃(下刃とも称する)と、この受け刃との協働によって銅箔をスリットする円盤形状のスリット刃(上刃とも称する)とを用いるものがある。両刃はいずれも回転可能に軸支持されている。このスリッタでは、連続的に送られる銅箔の送り速度に合わせて一対の刃を回転させながら銅箔を切断して所定幅にスリットし、目的の幅の銅箔条を得る。
ところで、長尺体を所定幅にスリットするときに、切断屑(切り粉)が発生し、該切り粉が所定幅にスリットされた長尺体の表面に付着することがある。
例えば、銅箔は、プリント配線板の材料として多用されるが、この銅箔の表面に切り粉が付着した状態で樹脂基板と接着されると、接着工程の後に行われる回路形成のためのエッチング工程でこの切り粉を除去できず、除去されずに残った切り粉は、隣り合った回路を導通させてショート回路を形成する等、プリント配線板が組み込まれた電子機器等に誤動作を生じさせる等の動作不良の原因になる場合がある。したがって、金属箔、特に銅箔のスリットでは、切り粉の発生を除去することが必要不可欠である。
これらの問題を解決するために、特許文献1の段落0006には、スリッタ刃の表面を吸引し粉塵物を吸い込む方法がある、と紹介されているが具体的な記載はなく、吸引力に限度があり、スリッタ刃に強く付着したものは、取り除かれ難い、と開示している。
また、特許文献2には切り粉対策として潤滑剤を刃先に噴霧する方法が開示されているが、潤滑剤が製品に付着する等の不具合が発生する恐れがある。
また、工作機械において切り粉を吸引により取り除く装置は、例えば特許文献3等に記載されているように多数提案されているが、これらの切り粉除去装置をスリッタに適切に応用することはできない。
このため、従来はスリッタで切断後に切り粉を超音波振動により浮かせて吸引除去する方法、切断後に付着した切り粉を粘着ロールで粘着除去する方法、あるいは切断箇所をエアーブローで吹き飛ばす方法等で長尺体の表面に付着する切り粉を除去しているが、完全に取り除くことができない場合があり。また、装置が複雑、あるいは大掛かりとなる、等の問題点があった。
特開2001−179687公報 特開2003−117886公報 実開平07−043367公報
本発明は、以上のような背景の下になされたものであり、スリッタ装置において、長尺体の品質を維持しながら発生した切り粉を容易に除去することができる長尺体のスリッタ装置を提供することを課題とする。
本発明のスリッタ装置は、上刃と下刃からなる一対のスリッタ刃を噛み合わせ、該噛み合わせ部に長尺体を通過させて、長尺体を切断するスリッタ装置であって、前記下刃は中空回転軸に装着され、該回転軸に装着の内側リングと円筒体間に前記下刃と上刃が噛み合う部分に上刃が入り込む隙間が設けられて狭持されており、前記内側リングの下刃と対向する面に、前記回転軸に達する複数の吸引溝が設けられて、前記円筒体と内側リングとの間に回転軸に達する複数の空気流通孔が形成され、前記内側リングの下刃と対向する面に、前記複数の吸引溝を連通する円周状の溝が設けられ、該円周状溝にジャイロ機構を有する一部欠裁リングが挿入され、前記ジャイロ機構を有する一部欠裁リングは前記複数の流通孔の刃の噛み合い部分を除く下方側に位置する流通孔を閉塞するように配置され、前記吸引溝は前記中空回転軸に設けられた中空孔と導通し、中空回転軸の中空孔を通して上刃と下刃の噛み合い部分を減圧吸引し、切り粉を除去するように構成したものである。
また、本発明のスリッタ装置は、上刃と下刃からなる一対のスリッタ刃を噛み合わせ、該噛み合わせ部に長尺体を通過させて、長尺体を切断するスリッタ装置であって、前記上刃は該上刃と下刃との噛み合う部分を除いてハウジングで覆われ、該ハウジング内を減圧することで上刃と下刃の噛み合い部分を減圧吸引し、前記下刃は中空回転軸に装着され、該回転軸に装着の内側リングと円筒体間に前記下刃と上刃が噛み合う部分に上刃が入り込む隙間が設けられて狭持されており、前記内側リングの下刃と対向する面に、前記回転軸に達する複数の吸引溝が設けられて、前記円筒体と内側リングとの間に回転軸に達する複数の空気流通孔が形成され、前記内側リングの下刃と対向する面に、前記複数の吸引溝を連通する円周状の溝が設けられ、該円周状溝にジャイロ機構を有する一部欠裁リングが挿入され、前記ジャイロ機構を有する一部欠裁リングは前記複数の流通孔の刃の噛み合い部分を除く下方側に位置する流通孔を閉塞するように配置され、前記吸引溝は前記中空回転軸に設けられた中空孔と導通し、中空回転軸の中空孔を通して上刃と下刃の噛み合い部分を減圧吸引し、切り粉を除去するように構成したものである。
前記スリッタ装置において、好ましくは、前記中空回転軸の外周面長手方向に1乃至複数本の溝を設け、該溝から軸の中空部分に貫通する1乃至複数の貫通孔を設け、前記長手方向の溝が前記スペーサに放射線状に設けた溝と導通するように構成するとよい。
本発明は、一対の切断刃の直ぐ近傍及び、遠心力方向を吸引して切り粉を除去することができるスリッタ装置であり、長尺体の品質を維持しながら発生した切り粉を容易に除去することができる長尺体のスリッタ装置を提供することができる。
また、ジャイロ機構を備えた一部欠裁リングで流通孔の一部を閉塞することで吸引力を刃の噛み合い部分に集中することができ、切り粉を効率良く除去することができる。
先ず、本発明に関連するスリッタ装置につき説明する。なお、以下の説明は、複数の上刃が共通なシャフトに固定され、シャフトと共に回転(上刃が接触回転でない)する構成のスリッタ装置についての説明である。なお、複数の上刃を共通のシャフトに固定しシャフトの回転に伴って回転する構成とは別に、個々の上刃に単独の回転機構をもたせる形式のスリッタ装置もある。本発明は共通のシャフトに上刃をセットするタイプ、単独の回転機構にそれぞれの上刃をセットするタイプにも対応できるものである。
図1に示すスリッタ装置は、長尺体11を連続して切断して所定幅の製品とするスリッタ装置であり、切断前の長尺体11が巻かれている巻ロールを支持する巻出し部2と、巻出し部2から繰出された長尺体11を切断する刃を備えた切断部(スリッタ)3と、切断された製品としての長尺体12をロール状に巻き取る巻取り部4、5と、切り取った部分(耳)13を巻き取る巻取り部6とを備える。また、装置1は、巻出し部2から繰出された長尺体11を所定の経路に沿って送るためのローラや、長尺体11に適当なテンションを付与するテンションローラ等、複数のローラを備えている。
長尺体11は、巻出し部2に搬入された巻ロールから繰出された後、テンションローラ等のローラによって所定の経路に沿って送られ、切断部3に送り込まれて所定の幅に切断される。所定幅に切断された製品となる長尺体12および切り取られた耳13は、それぞれの巻取り部4、5、6に送られて巻き取られる。なお、ここで説明した、巻出し部2から巻取り部4、5、6に長尺体を送る経路は従来のスリッタ装置で用いられているものであり、詳細な説明は省略する。
切断部3は、図2に示すように、繰出し側から巻取り側に連続的に送られる長尺体11が接するスペーサ20と、長尺体11の切断に用いられる円盤形状の上刃31とを有しており、該上刃31と、後述する下刃22との協働によって長尺体11を連続的に切断する。なお、上刃31やスペーサ20を回転させるモータ(回転動力)については図示を省略する。
スペーサ20は、長手方向に延びる円筒形状の中空回転軸21と、該回転軸21の外周に着脱可能に取り付けられた円筒体24と、内側リング23と外側リング(下刃)22とを有する。円筒体24の外周面は鏡面に仕上げられており、テンションローラ等によって所定のテンションがかけられて連続的に送られる長尺体11がその全幅に亘って円筒体24の外周面に接触しても、長尺体11に擦り傷等が着かないようになっている。そして、円筒体24は回転軸21の回転に従って回転可能である。
回転軸21には円筒体24と、必要により円筒体24の位置決めを行う内側リング23と、内側リング23の外側に離間設置された外側リング(下刃)22とが載置される。両リング22、23の間には、下刃22と上刃31が噛み合う部分の上刃31が入り込む幅約1mmの隙間(環状溝)Eが形成されている。なお、円筒体24、リング22、23は回転軸21に対して着脱可能であり、交換可能である。したがって、適当な回転軸方向寸法の円筒体24などを採用することで得られる製品の切断幅を所望の寸法に調節することができる。
円盤形状の上刃31は、例えばロータリーカッターであり、図2に示すように、中空回転軸21の長手方向と平行状態で延びるシャフト32(リニヤーレール)に固定され上刃31の刃先がスペーサ20の環状溝Eに入り込ませた状態で用いられる。上刃31を支持するシャフト32は、回転可能である。また、シャフト32は上下移動機構を有し各スペーサ20に対して接近離隔移動自在に設置されており、シャフト32のスペーサ20に対する位置を調節し、上刃31の環状溝Eへの進入距離(上刃31と下刃22との重なり合う領域の深さ距離)を調節する。また、上刃31はシャフト32(リニヤーレール)に沿って移動可能である。したがって、円筒体24の長さを変更すると共に下刃22の位置を変更した場合は、それに応じて上刃31の位置も変更できる。
スリッタ装置1で長尺体11を切断して所定幅の長尺体(製品)12を得る場合は、当該幅寸法に応じた円筒体24、内側リング23および下刃22を取り付けると共に、上刃31をシャフト32の対応する位置に固定し、シャフトの上下移動機構により上刃31の環状溝Eへの進入距離を調節する。このようにして両刃22、31のセッティングを行った後、スペーサ20の外周面および上刃31の周速を一致させた状態で、長尺体11を繰出し側から巻取り側に送り出すことで、長尺体11を連続的に切断し、目的の幅の長尺体(製品)12が得られる。
本発明はかかるスリッタ装置10に装備し長尺体11を切断したときに発生する切り粉を除去する装置で、その第一実施形態を、図3、図4を参照して詳細に説明する。なお、第一実施形態は、複数の上刃が共通なシャフトに固定され、シャフトと共に回転(上刃が接触回転でない)する構成のスリッタ装置である。本第一実施形態は複数の上刃を共通のシャフトに固定しシャフトの回転に伴って回転する構成とは別に、個々の上刃に単独の回転機構をもたせる形式のスリッタ装置にも適用可能であるが、詳細な説明は重複するので省略する。
図3(a)は本第一実施形態における上刃131と下刃122からなる一対の刃がセットされたスリッタ装置10の前記刃の部分を断面で示す一部断面側面図であり、図3(b)は図3(a)のA−B線断面図であり、図3(c)は中空回転軸121の断面側面図である。
本第一実施形態のスリッタ装置(スリッタ)10は上刃131と下刃122を協働回転させて長尺体11を切断する。切断する長尺体11としては金属箔、樹脂、紙等のシート状の製品である。
本第一実施形態において、下刃122はドーナツ状であり、中空の回転軸121に装着されている。
スペーサ120は切断幅を決める円筒体124と下刃(外側リング)122と面取りをした内側リング123とで構成されている。即ち、下刃122は円筒体124の端面と内側リング123の端面とで挟み付けられた状態で取り付けられ、回転軸121の回転に伴って回転する。
前記スリッタ装置1では、内側リング23と外側リング(下刃)22との間に幅約1mmの環状溝Eを形成したが、本第一実施形態のスリッタ装置10においては、環状溝Eの代わりに内側リング123の上周面をいわゆるRと呼ばれる面取り部126を設け、該R面取り部126に上刃131の切っ先が入るように構成している。なお、前記面取り部126はいわゆるR面取りとしたが、L字状に面取りしてもよく、あるいは環状溝Eが生じる幅の円盤を下刃122と内側リング123との間に挿入して上刃131の切っ先が入るように構成してもよい、
切断する長尺体11は回転するスペーサ120(円筒体124、外側リング122、内側リング123)上に案内され、上刃131と下刃122により切断(スリット)されて巻取り部(巻取りドラム)により引き取られ、所定の幅となる。
内側リング123には図3(a)、(b)に示すように下刃122と対峙する面にR面取り部126に連通する複数本の溝128が放射状に設けられている。また、該複数溝128の下端、即ち中空回転軸121と接する部分には複数の放射線状溝128に連通する円周状の溝127が設けられている。なお、本実施形態では円周状の溝127を中空回転軸121と接する部分に設けたが、前記放射線状溝128の中間部分に設けても同じ効果が得られる。
前記円周状の溝127にはジャイロ機構を有する一部欠裁リング150が挿入されている。一部欠裁リング150は図5に示すように刃の噛み合い部下方側に位置する複数溝128を閉塞するように回転自在に配置される。なお、複数溝128を閉塞するのは、ジャイロ機構によるが、できるだけ刃の噛み合い部分近傍まで覆うように設計することが好ましい。
図示するように、外側リング22と内側リング23とを接触させて回転軸に装着すると、内側リングに設けた複数溝128は空気の流通孔1281となる。また、内側リングに設けた円周状の溝127は円周状の空隙1271となる。ジャイロ機構を備えた一部欠裁リング150は該空隙1271に回動自在に挿入され、かつ、空気の流通孔を閉塞するように構成されている。即ち、一部欠裁リング150は内側リングと外側リングとが回転軸の回転にしたがって回転するが、一部欠裁リング150はジャイロ機構を備えているために回転軸の回転に反して回動せず、そのため、空気流通孔1281の刃の噛み合い部分を除く周辺(下方部分)の流通孔1281を常に閉塞するように作用する。
本発明において、ジャイロ機構を備えた、とは一部欠裁リング150が内側リングと外側リングとが回転軸の回転にしたがって回転しても、一部欠裁リング150は回転軸の回転に反して回動しない、構成である。
一部欠裁リング150にジャイロ機構を備えさすには、一部欠裁リング150の底部に重心を置くように、低部の重量を重くする、等の構成でジャイロ機構を付与することができる。
また、一部欠裁リング150を空隙1271に回動自在に挿入することで常に姿勢を制御して空気流通孔1281の刃の噛み合い部分を除く周辺部を閉塞するが、一部欠裁リング150の姿勢制御をより確実にし、かつ、空気流通孔1281をより確実に閉塞するために、図5に示すようにベアリング151により接触抵抗を低減する構成とすることもでき、より効果的である。
中空回転軸121は図3、図4に示すように軸の側面に長さ方向に溝125が設けられ、該溝125から軸121の中空孔に貫通する貫通孔129が穿設されている。回転軸121に設けられる溝125は、該溝125と内側リング123に設けた円周状溝127とが、軸121に内側リング123を組付けたときに一致するように設けられている。
中空回転軸121の表面に溝125を設けるのは長尺体11をスリットする幅を任意に変えるために内側リング123の位置と中空回転軸121に設ける貫通孔129との位置合わせを不要とするためで、貫通孔129は図示するように一定の間隔をあけて円周方向に設けることが好ましい。
なお、内側リング123の円周状の溝127と中空回転軸121に穿設する貫通孔129の位置が一致する場合には、軸121に穿設する溝125は不要となる。また、図示しないが、溝125は長手方向に短い長さの溝を所定間隔で設け、該短尺溝それぞれに貫通孔129を設けるように構成することもできる。
また、図示するように回転軸121には(長尺の)溝125が円周方向に等間隔に4本設けられているが、装置の大きさ、スリットする材質等により、1本、又は4本以上と任意に選択することができ、軸121に穿設する貫通孔129の数も任意に選択することができる。
中空回転軸121の中空孔は図示しない真空装置等で吸引される。回転軸121の中空部を吸引することで貫通孔129、内側リング123の溝127、128を通して下刃122の直ぐ近傍が減圧吸引される。
本第一実施形態のスリッタ装置10は上述したように上刃131と下刃122とが噛み合う部分の直下及び、遠心力方向を減圧吸引する。このため、上刃131と下刃122との噛み合い部分で長尺体11を切断(スリット)したときに発生する切り粉は、噛み合い部分の直下を減圧吸引する気流に伴われて内側リング123に設けた溝127,128から中空回転軸121に設けた溝125、貫通孔129を通って外部に搬出され、製品となる長尺体12に切り粉が付着するようなことがなくなる。
また、内側リングの複数の溝128の刃の噛み合い部分を除く大部分は一部欠裁リング150により閉塞されるので、減圧吸引する力は刃の噛み合い部分に集中し、切り粉をより確実に吸引除去することができる。
また、切り粉の除去は上下の刃の噛み合い部分を減圧とするだけであるため、製品に傷等をつける恐れもなく、品質の安定した長尺体として出荷することができる。
本第一実施形態のスリッタ装置10は内側リング123と中空回転軸121に溝あるいは貫通孔を設け、内側リングの円周状溝127にジャイロ機構を備えた一部欠裁リング150を挿入するだけであるため、従来の設備に多少の改良を加えるだけで実施することも可能である。
図6は本発明の第二実施形態に関するスリッタ装置100で、上刃の部分にも吸引機構を備えた実施例である。第二実施形態として、複数の上刃が共通なシャフトに固定され、シャフトと共に回転(上刃が接触回転でない)する構成のスリッタ装置につき以下に説明する。なお、本第ニ実施形態は複数の上刃を共通のシャフトに固定しシャフトの回転に伴って回転する構成とは別に、個々の上刃に単独の回転機構をもたせる形式のスリッタ装置にも適用可能であるが、詳細な説明は重複するので省略する。
上述したように、第一実施形態のスリッタ装置10で、上刃131と下刃122との噛み合い部分で長尺体11を切断(スリット)したときに発生する切り粉は、噛み合い部分の直下を減圧吸引する気流に伴われて内側リング123に設けた溝127,128から中空回転軸121に設けた溝125、貫通孔129を通って外部に搬出され、製品となる長尺体12に切り粉が付着するようなことがなくなる。しかし、製品となる長尺体12の上表面(上刃側)に飛び出した切り粉を完全に除去することができない恐れもある。
図6に示す第二実施形態は、上刃部分近傍についても減圧吸引する吸引機構を設けたスリッタ装置100である
なお、図6において下刃部分の吸引機構は前記した第一実施形態と同じであるため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図6において、上刃131はハウジング141により覆われている。ハウジング141は上刃131が下刃122と噛み合う近傍部分を除いて上刃131を覆っている。ハウジング141内は図示しない真空装置で真空に引かれ、上刃131が下刃122と噛み合う部分を減圧吸引する。
本第二実施形態のスリッタ装置100では、中空回転軸121の中空部を図示しない真空装置等で吸引し、回転軸121の中空部、貫通孔129、内側リング123の溝127、128を通して下刃122の直ぐ近傍(下方)を減圧吸引すると同時に、ハウジング141内を真空装置で減圧することで上刃131の直ぐ近傍(上方)を減圧吸引する。このため、上刃で巻き上げられた切り粉はハウジング141内に吸い上げられて、真空装置の吸引による気流に乗ってハウジング外部に導かれ、図示しないフィルタ装置により捕獲される。
本第二実施形態のスリッタ装置100は上述したように上刃131と下刃122とが噛み合う部分の直上と直下を同時に減圧吸引する。このため、上刃131と下刃122との噛み合い部分で長尺体11を切断(スリット)したときに発生する切り粉は、噛み合い部分の直上と直下及び、遠心力方向を減圧吸引する気流に伴われて搬出され、製品となる長尺体12に切り粉が付着するようなことがなくなる。
また、切り粉の除去は上下の刃の噛み合い部分を減圧とするだけであるため、製品に傷等をつける恐れもなく、品質の安定した長尺体として出荷することができる。
本第二実施形態のスリッタ装置100は、第一実施形態の装置10の上刃にハウジング141を設けることで実施可能であり、従来の設備に多少の改良と負荷を加えることで実施することが可能である。
本実施形態のスリッタ装置は、内側リング123の環状溝(R面取り部)Eに上刃131の刃先を入り込ませ、該上刃131と中空回転軸121に取り付けられた下刃122との両刃の刃先の一部を重ね合わせた状態で、両刃を回転させながら長尺体11を連続的に切断し、目的の幅に長尺体11をスリットする。そのとき、中空回転軸121の中空回転軸内を真空引きする真空装置とハウジング141内を真空引きする真空装置とを稼動させて両刃の噛み合う部分を上下から真空吸引し、長尺体11のスリット(切り分け)時に発生する切り粉を真空装置で吸引除去する。
なお、吸引された切り粉は真空装置の前方に設けられたフィルタにより捕獲される。
以上詳述したように、本発明のスリッタ装置においては、長尺体の品質を維持しながら発生した切り粉を容易に除去することができる、製品への切り粉の付着を防止した長尺体のスリッタ装置を提供することができる。
スリッタ装置の概要を示す説明図である。 スリッタ装置の上刃と下刃の関連を示す説明図である。 本発明の第一実施形態を示すもので、図3(a)は一部欠裁側面図である。図3(b)は図3(a)のA−B線断面図である。図3(c)は中空回転軸を示す断面図である。 中空回転軸を示す側面図である。 ジャイロ機構を備えた一部欠裁リングを示す説明図である。 本発明の第二実施形態に関する上刃と下刃の部分を示す説明図である。
符号の説明
1 スリッタ装置
3 切断部
10 スリッタ装置
11 長尺体
12 長尺体
13 耳
20 スペーサ
21 中空回転軸
22 外側リング(下刃)
23 内側リング
24 円筒体
31 上刃
32 シャフト
100 スリッタ装置
120 スペーサ
121 中空回転軸
122 外側リング(下刃)
123 内側リング
124 円筒体
125 溝
127 円周状溝
128 放射線状溝
129 貫通孔
131 上刃
141 ハウジング
150 一部欠裁リング
151 ベアリング
1271 空隙
1281 空気流通孔
E 環状溝

Claims (3)

  1. 上刃と下刃からなる一対のスリッタ刃を噛み合わせ、該噛み合わせ部に長尺体を通過させて、長尺体を切断するスリッタ装置であって、
    前記下刃は中空回転軸に装着され、該回転軸に装着の内側リングと円筒体間に前記下刃と上刃が噛み合う部分に上刃が入り込む隙間が設けられて狭持されており、
    前記内側リングの下刃と対向する面に、前記回転軸に達する複数の吸引溝が設けられて、前記円筒体と内側リングとの間に回転軸に達する複数の空気流通孔が形成され、
    前記内側リングの下刃と対向する面に、前記複数の吸引溝を連通する円周状の溝が設けられ、
    該円周状溝にジャイロ機構を有する一部欠裁リングが挿入され、
    前記ジャイロ機構を有する一部欠裁リングは前記複数の流通孔の刃の噛み合い部分を除く下方側に位置する流通孔を閉塞するように配置され、
    前記吸引溝は前記中空回転軸に設けられた中空孔と導通し、中空回転軸の中空孔を通して上刃と下刃の噛み合い部分を減圧吸引し、
    切り粉を除去するように構成したスリッタ装置。
  2. 上刃と下刃からなる一対のスリッタ刃を噛み合わせ、該噛み合わせ部に長尺体を通過させて、長尺体を切断するスリッタ装置であって、
    前記上刃は該上刃と下刃との噛み合う部分を除いてハウジングで覆われ、該ハウジング内を減圧することで上刃と下刃の噛み合い部分を減圧吸引し、
    前記下刃は中空回転軸に装着され、該回転軸に装着の内側リングと円筒体間に前記下刃と上刃が噛み合う部分に上刃が入り込む隙間が設けられて狭持されており、
    前記内側リングの下刃と対向する面に、前記回転軸に達する複数の吸引溝が設けられて、前記円筒体と内側リングとの間に回転軸に達する複数の空気流通孔が形成され、
    前記内側リングの下刃と対向する面に、前記複数の吸引溝を連通する円周状の溝が設けられ、
    該円周状溝にジャイロ機構を有する一部欠裁リングが挿入され、
    前記ジャイロ機構を有する一部欠裁リングは前記複数の流通孔の刃の噛み合い部分を除く下方側に位置する流通孔を閉塞するように配置され、
    前記吸引溝は前記中空回転軸に設けられた中空孔と導通し、中空回転軸の中空孔を通して上刃と下刃の噛み合い部分を減圧吸引し、
    切り粉を除去するように構成したスリッタ装置。
  3. 前記中空回転軸の外周面長手方向に1乃至数本の溝を設け、該溝から軸の中空部分に貫通する1乃至複数の貫通孔を設け、前記長手方向の溝が前記内側リングに設けた複数の吸引溝と導通している請求項1または2に記載のスリッタ装置。
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