JP4904028B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ビードエーペックスゴムを小型化して軽量化を図ったタイヤにおいて、乗り心地性を損ねることなく操縦安定性を向上でき、しかも耐久性を高く確保しうる空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤでは、通常、図4示すように、カーカスaのプライ本体部a1とプライ折返し部a2との間に、ビードコアbから半径方向外方にのびる断面三角形状のビードエーペックスゴムcを配置し、これによってタイヤ剛性を高め操縦安定性を確保している。そして近年、タイヤの軽量化の観点から、前記ビードエーペックスゴムcのビードコアbからの半径方向高さh1を10mm以下とするなどビードエーペックスゴムcを小型化し、ビード部をスリム化することが強く望まれている。
しかし、ビードエーペックスゴムcの小型化は、タイヤ剛性の低下を伴うため操縦安定性を著しく低下させるという問題がある。そこで、サイドウォールゴムのゴム硬度を高めことが提案されるが、この場合、ゴムの柔軟性が損なわれて、サイドウォール外面にクラックが生じやすくなるなど耐久性の低下を招く。又タイヤ横剛性とともにタイヤ縦剛性も増加するため、乗り心地性が低下するという問題も招く。
そこで本発明者は、操縦安定性にはタイヤ横剛性だけでなく、回転方向の捩じれ剛性すなわち周方向剛性も大きく関与していることに着目し、サイドウォールゴムをタイヤ軸方向内側のゴム層と外側のゴム層との2層構造とし、内側ゴム層にタイヤ半径方向の複素弾性率を低く維持しながら周方向の複素弾性率を大幅に高めた異方性を有するゴムを用いることを提案した。これによりタイヤの捩じれ剛性が効果的に高まり、操縦安定性を向上させながらタイヤ縦剛性を低く維持させることを可能とし、しかも外側のゴム層によってサイドウォール外面でのクラックの発生を抑制でき耐久性の低下を抑えうることを究明し得た。
即ち本発明は、ビードエーペックスゴムを小型化し、軽量化を図ったタイヤにおいて、乗り心地性を損ねることなく操縦安定性を向上でき、しかも耐久性を高く確保しうる空気入りタイヤの提供を目的としている。
なおサイドウォールゴムを2層構造とする、あるいはサイドウォールゴムの内側に補強ゴム層を配するものとして、特許文献1〜3のものがある。
特開平6−255321号公報 特開平8−231772号公報 特開平10−109506号公報
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、トレッド部の内方かつ前記カーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、前記ビードコアから半径方向外方に向かってのびるビードエーペックスゴムとを有する空気入りタイヤであって、
前記ビードエーペックスゴムは、その半径方向外端のビードコアからの半径方向高さh1を10mm以下とし、
かつ前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配されるサイドウォールゴムは、前記サイドウォール部の外面をなす外側ゴム層と、この外側ゴム層のタイヤ軸方向内側に位置する内側ゴム層とからなるとともに、
前記サイドウォールゴムは、半径方向内方部が、前記ビード部の外面をなすチェーファゴムまでのびるとともに、
半径方向外方部が、前記ベルト層のタイヤ軸方向外端部と半径方向内側で重複し、
前記内側ゴム層は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%、動歪±1%の条件で測定したタイヤ周方向の複素弾性率E* 1cを7〜15Mpaの範囲、かつタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1rの1.5倍以上としたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記内側ゴム層は、短繊維を配合した短繊維配合ゴムからなり、かつ短繊維は、紙を粉砕してなる紙繊維からなることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記内側ゴム層は、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に接して配されるとともに、外側ゴム層と内側ゴム層とはタイヤ軸方向内外で重なりつつ半径方向内外にのびることを特徴としている。
又請求項の発明では、前記内側ゴム層は、その半径方向外端から内側ゴム層に沿って10mm隔たる外端近傍位置Poと、半径方向内端から内側ゴム層に沿って10mm隔たる内端近傍位置Piとの間の領域範囲における平均厚さtiを、前記領域範囲におけるサイドウォールゴム全体の平均厚さTの0.1〜0.8倍の範囲であることを特徴としている。
又請求項の発明では、前記外側ゴム層は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%、動歪±1%の条件で測定したタイヤ周方向の複素弾性率E * 2c 外側ゴム層のタイヤ半径方向の複素弾性率E* 2rと実質的に等しく、かつ前記内側ゴム層のタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1r以下としたことを特徴としている。
又本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組しかつ50kPaの内圧を充填した50kPa内圧状態で特定される値とする。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
本発明は叙上の如く構成しているため、ビードエーペックスゴムを小型化し、軽量化を図ったタイヤにおいて、乗り心地性を損ねることなく操縦安定性を向上でき、しかも耐久性を高く確保しうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤが、乗用車用タイヤである場合の前記50kPa内圧状態を示す子午断面図である。
図1において、空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7、及び前記ビードコア5から半径方向外方にのびるビードエーペックスゴム8を具える。又空気入りタイヤ1には、前記ベルト層7の外側に配されかつトレッド部2の外面をなすトレッドゴム10、前記カーカス6の外側に配されかつサイドウォール部3の外面をなすサイドウォールゴム11、及び前記ビード部4に配されその外面をなすチェーファゴム12が設けられる。
前記ベルト層7は、スチールコード等の高強力のベルトコードがタイヤ周方向に対して例えば10〜45°の角度で配列するコード配列体を用いた少なくとも2枚、本例で2枚のベルトプライ7A、7Bから形成される。このベルト層7は、前記ベルトコードがプライ相互で互いに交差することによりベルト剛性を高め、トレッド部2の略全巾をタガ効果を有して補強する。
又前記カーカス6は、カーカスコードがタイヤ周方向に対して例えば75〜90度の角度で配列するコード配列体を用いた少なくとも1枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスコードとして、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維コードが軽量化の観点から好適に採用される。
又前記カーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両側に、該ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内方から外方に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具える。そして、この前記プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびる断面三角形状の硬質ゴムからなるビードエーペックスゴム8が設けられ、ビード部4を補強しかつ必要なビード剛性等を確保している。該ビードエーペックスゴム8のゴム硬度Hsbは、従来的なタイヤと同様、70〜110°の範囲が採用される。
ここで、前記ビードエーペックスゴム8は、図2に示すように、その半径方向外端のビードコア5からの半径方向の高さh1が10mm以下と低く設定される。これにより、ビード部4をスリム化して軽量化を図りうる。又生タイヤ形成において、プライ折返し部6bをタイヤフォーマ上で折り返す際の作業が容易となり、生産性の向上にも有利となる。前記高さh1は、ほぼ0mm近くまで減じることができるが、ビード剛性等の確保や、ビードコア5とカーカスのプライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間で生じる空気溜まりの抑制の観点から、ビードエーペックスゴム8を完全に削除することは好ましくない。
又カーカス6のプライ折返し部6bは、前記ビードエーペックスゴム8を超えて半径方向外方に延在する。本例では、プライ折返し部6bが、タイヤ最大幅位置Pmよりも半径方向内方、さらには前記チェーファゴム12の外端よりも半径方向内方で終端するローターンアップ(LTU)構造としている。これによりプライ折返し部6bの外端を、硬質のチェーファゴム12で保護しコードルースなどの損傷を抑制している。
前記チェーファゴム12は、ビードヒール部分から半径方向外方に立ち上がりビード部4の外面をなす立ち上がり部12aを少なくとも有し、本例では、前記ビードヒール部分からタイヤ軸方向内方にのびビード底面をなす底面部12bを延設している。このチェーファゴム12は、ゴム硬度(デュロメータA硬さ)Hscを60〜80°の範囲かつ前記ビードエーペックスゴム8のゴム硬度Hsbよりも小とした耐摩耗性に優れるゴムからなり、リムずれによる損傷を防止する。特に本例では、剛性の均一化を図り、タイヤ走行時にビード部4からサイドウォール部3に至る略全体を、バランス良く均一に変形させるために、前記チェーファゴム12の外面12sがリムフランジから離間する離間位置P1と、前記外面12sの外端位置P2との間の領域範囲において、前記チェーファゴム12の厚さTC(装飾や刻印等の局部的な凹凸は含まない)をほぼ一定としている。「ほぼ一定」とは、前記領域範囲において、厚さTCの最大値TCmax と最小値TCmin との差(TCmax −TCmin )が、前記最大値TCmax の10%以下であることを意味する。なお前記チェーファゴム12の外端のビードベースラインBLからの半径方向高さH1は、タイヤ断面高さH0の25〜35%の範囲が好ましい。又乗用車用タイヤの場合、前記厚さTCは2.0〜7.0mm程度である。
次に本実施形態のタイヤ1では、前記サイドウォールゴム11を、サイドウォール部3の外面をなす外側ゴム層11oと、この外側ゴム層11oのタイヤ軸方向内側に位置する内側ゴム層11iとの2層構造としている。これにより前記内側ゴム層11iに使用するゴムの自由度を増すことができる。なお内側ゴム層11iは、前記カーカス6のタイヤ軸方向外側に接して配され、かつ外側ゴム層11oと内側ゴム層11iとは、その全域に亘ってタイヤ軸方向内外で重なりつつ半径方向内外に延在する。
そして、この内側ゴム層11iに、複素弾性率がタイヤ周方向とタイヤ半径方向とで相違する異方性のゴムを使用し、そのタイヤ周方向の複素弾性率E* 1cを7〜15Mpaの範囲、しかもタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1rの1.5倍以上に設定している。
このように内側ゴム層11iにおいて、タイヤ周方向の複素弾性率E* 1cを7〜15Mpaの範囲に高めている。そのため、タイヤの周方向剛性、即ちタイヤ回転時の捻り剛性を効果的に高めることができ、操縦安定性を向上しうる。他方、タイヤ周方向の複素弾性率E* 1cをタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1rの1.5倍以上、言い換えると、タイヤ半径方向の複素弾性率E* 1rをタイヤ周方向の複素弾性率E* 1cの2/3倍以下に減じている。従って、タイヤ縦剛性を低く抑えることができ、操縦安定性を向上しつつ乗り心地性の悪化を抑制することが可能となる。
前記異方性は、例えばゴム中に短繊維を配合した短繊維配合ゴムを用い、しかも短繊維を周方向に配向させることによって得ることができる。
ここで、タイヤ周方向の複素弾性率E* 1cが7.0Mpa未満では、タイヤの捻り剛性が不足して操縦安定性の向上効果が十分発揮できない。従って、複素弾性率E* 1cの下限値は7.5Mpa以上、さらには8.0Mpa以上がより好ましい。逆に複素弾性率E* 1cが15Mpaを超えると短繊維の配合量が過大となって耐疲労性が低下し、繰り返しの曲げ変形によって短繊維(周方向)に沿って亀裂損傷が起こりやすくなる。しかもタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1rの上昇を伴うため、乗り心地性の維持にも不利となる。又前記複素弾性率の比(E* 1c/E* 1r)が1.5より小となると、異方性が不充分となり、乗り心地性の維持と操縦安定性の向上との両立が困難となる。なお前記複素弾性率の比(E* 1c/E* 1r)の上限は特に規制されないが、コスト、生産性、短繊維の配向精度の観点から3.0以下が好ましい。なお複素弾性率は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%、動歪±1%として測定した値としている。
又内側ゴム層11iは、短繊維配合ゴムによって形成されるが、このとき短繊維として、紙を粉砕してなる紙繊維を用いることが好ましい。
短繊維の材料としては、無機繊維、有機繊維、金属繊維など種々なものが挙げられるが、軽量化、補強効果、ゴム基材との接着性、亀裂損傷の発生などの観点から有機繊維のうち植物繊維、特に前述の紙繊維がコストの点でも好ましく使用できる。これは、植物繊維はフィブリル化の度合いが高く、ゴム基材と複雑に絡まるため、補強効果や接着強度を高めるとともに亀裂損傷の発生や成長を著減できるからである。特に、いったん製紙された植物繊維、即ち前記紙繊維はフィブリル化の度合がより強く、又安価でかつ入手も容易であることから好ましい。紙繊維の原料となる紙としては、例えば新聞・印刷用紙、筆記・図画用紙、梱包用紙、薄葉紙等があるが、特に梱包用紙、中でもクラフト紙は、他の洋紙と比較して針葉樹パルプの含有率が高いため引っ張り強度が高く、補強効果の点でより好適に採用しうる。
前記紙繊維の平均長さ(L)は、10〜1000μm、特に50〜1000μmの範囲が好ましく、又この平均長さ(L)に対する太さ(D)の比(L/D)は10〜2000、特に20〜2000の範囲が好ましい。フィブリル化している場合、紙繊維の前記太さDは、最も太い根幹における太さを意味する。これら平均長さ(L)や比(L/D)等が前記範囲から外れると、補強効果が低下したり、配向性を損ねてゴムの異方性を減じたり、又亀裂損傷等に対する耐久強度の低下を招く。
次に、前記外側ゴム層11oには低弾性のゴムが使用され、柔軟性を有することによりしなやかに屈曲変形し、サイドウォール外面でのクラック発生を抑制する。そのために本例では、前記外側ゴム層11oを、そのタイヤ周方向の複素弾性率E* 2cと、タイヤ半径方向の複素弾性率E* 2rとが実質的に等しい等方性のゴムで形成するとともに、この外側ゴム層11oの複素弾性率E* 2cを、前記内側ゴム層11iのタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1r以下と低く設定している。又クラックの抑制をより確実とするために、前記複素弾性率E* 2cを複素弾性率E* 1rよりも小に、さらにはその差(E* 2c−E* 1r)を2.0Mpa以上確保するのが好ましい。
ここで、前記サイドウォールゴム11では、図2の如く、その半径方向内方部Eiは、前記チェーファゴム12まで延在する。このとき、外側ゴム層11oだけでなく内側ゴム層11iも、前記チェーファゴム12の半径方向上端面12Uに接合している。これにより前記内方部Eiにおける剛性段差の発生を抑制している。なお該上端面12Uは、半径方向外方に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜している。又サイドウォールゴム11の半径方向外方部Eoは、図3に示すように、前記ベルト層7のタイヤ軸方向外端部7eとは、その半径方向内側で重複している。この時、重複部Jにおいて低弾性の外側ゴム層11oが外端部7eに接して応力を緩和するため、該外端部7eでのコードルース等の損傷を抑制できる。又高弾性の内側ゴム層11iも前記外端部7eと重複するため、外方部Eoにおける剛性段差の発生も抑制できる。
このように、内側ゴム層11iが、半径方向内側ではチェーファゴム12と接合しかつ半径方向外側ではベルト層7と重複しているため、ビード部4からサイドウォール部3に至る全域をバランス良く補強できる。そのため荷重負荷時におけるタイヤの局部的な曲げ変形がなくなり、カーカスコードの各部に充分かつ均等な張力を付与させることが可能となる。その結果、カーカスコードが有する本来の性能を最大限に発揮させうるなど、カーカス6全体の荷重支持能力を高めることができ、しかも局部的な変形が抑えられリニヤリティが高まること、さらには前述のタイヤ周方向剛性(捻り剛性)か高まることと相俟って、操縦安定性をいっそう向上させることができる。
そのために、内側ゴム層11iの半径方向外端から内側ゴム層11iに沿って10mm隔たる外端近傍位置Poと、半径方向内端から内側ゴム層11iに沿って10mm隔たる内端近傍位置Piとの間の領域範囲(便宜上サイドウォール主部という場合がある)において、前記内側ゴム層11iの平均厚さtiを、サイドウォールゴム11全体の平均厚さTの0.1〜0.8倍の範囲、さらには0.3〜0.7倍の範囲とするのが好ましい。このとき、サイドウォール主部における前記内側ゴム層11iの厚さtを、その最大値(tmax )と最小値 (tmin ) との差( tmax −tmin )を最大値(tmax )の10%以下としたほぼ一定厚さとするのが望ましい。なお前記平均厚さtiが平均厚さTの0.1倍未満では、内側ゴム層11iによる補強効果が十分発揮されず、逆に0.9倍を超えると外側ゴム層11oによる保護効果が不充分となり、耐久性が低下する。なお前記「平均厚さti」とは、前記サイドウォール主部における内側ゴム層11iの全断面積を、サイドウォール主部に沿ったサイドウォール主部の長さで除した値を意味し、前記「平均厚さT」とは、前記サイドウォール主部におけるサイドウォールゴム11の全断面積を、サイドウォール主部に沿ったサイドウォール主部の長さで除した値を意味する。
なお前記平均厚さtiは、乗用車用タイヤの場合、0.5〜4.0mmの範囲が好ましく、又前記重複部Jタイヤ軸方向巾Wjを5〜10mmの範囲とするのが好ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
タイヤサイズが195/65R15であり、かつ図1に示す構造をなす乗用車用ラジアルタイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、各試供タイヤの操縦安定性、乗り心地性、耐久性、重量をテストし互いに比較した。表1に記載の仕様は、実質的に同仕様である。
(1)操縦安定性および乗り心地性;
各試供タイヤをリム(6×15JJ)、内圧(200kPa)の条件下で車両(2000cc)の全輪に装着し、タイヤテストコースのドライアスファルト路面上にて、ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する操縦安定性の特性、および乗り心地性をドライバーの官能評価により従来例を100とする指数で表示している。指数の大きい方が良好である。
(2)耐久性;
ドラム試験機を用い、リム(15×6JJ)、内圧(150kPa)、負荷荷重(6.96KN)の条件に基づいて、速度(70km/h)で走行させ、サイドウォール部に損傷が生じた時の走行距離を測定した。完走は15000kmとした。
(3)重量:
タイヤ1本当たりの重量を、従来例を100とする指数で表示している。指数の小な方が軽量である。
Figure 0004904028
本発明の空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。 そのビード部を拡大して示す部分断面図である。 トレッドショルダー部分を拡大して示す部分断面図である。 従来タイヤのビード部の構造を示す部分断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
8 ビードエーペックスゴム
11 サイドウォールゴム
11i 内側ゴム層
11o 外側ゴム層
12 ビードクリンチゴム

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、トレッド部の内方かつ前記カーカスの半径方向外側に配されるベルト層と、前記ビードコアから半径方向外方に向かってのびるビードエーペックスゴムとを有する空気入りタイヤであって、
    前記ビードエーペックスゴムは、その半径方向外端のビードコアからの半径方向高さh1を10mm以下とし、
    かつ前記カーカスのタイヤ軸方向外側に配されるサイドウォールゴムは、前記サイドウォール部の外面をなす外側ゴム層と、この外側ゴム層のタイヤ軸方向内側に位置する内側ゴム層とからなるとともに、
    前記サイドウォールゴムは、半径方向内方部が、前記ビード部の外面をなすチェーファゴムまでのびるとともに、
    半径方向外方部が、前記ベルト層のタイヤ軸方向外端部と半径方向内側で重複し、
    前記内側ゴム層は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%、動歪±1%の条件で測定したタイヤ周方向の複素弾性率E* 1cを7〜15Mpaの範囲、かつタイヤ半径方向の複素弾性率E* 1rの1.5倍以上としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記内側ゴム層は、短繊維を配合した短繊維配合ゴムからなり、かつ短繊維は、紙を粉砕してなる紙繊維からなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記内側ゴム層は、前記カーカスのタイヤ軸方向外側に接して配されるとともに、外側ゴム層と内側ゴム層とはタイヤ軸方向内外で重なりつつ半径方向内外にのびることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記内側ゴム層は、その半径方向外端から内側ゴム層に沿って10mm隔たる外端近傍位置Poと、半径方向内端から内側ゴム層に沿って10mm隔たる内端近傍位置Piとの間の領域範囲における平均厚さtiを、前記領域範囲におけるサイドウォールゴム全体の平均厚さTの0.1〜0.8倍の範囲であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記外側ゴム層は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%、動歪±1%の条件で測定したタイヤ周方向の複素弾性率E * 2c が外側ゴム層のタイヤ半径方向の複素弾性率E * 2r と実質的に等しく、かつ前記内側ゴム層のタイヤ半径方向の複素弾性率E * 1r 以下としたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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