JP4892202B2 - 石英ガラス管の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造装置の炉芯管等の半導体治工具用部材等で使用される石英ガラス管の製造方法とその製造装置に関する。
半導体ウエーハには、酸化、拡散、気相成長等の熱処理が施され、その表面に酸化膜、絶縁膜、単結晶膜等を生成される。この熱処理は、高温雰囲気で実施されるため、炉芯管等の材料としては高純度で、化学的に安定な石英ガラス管が使用されている。また、半導体チップの高集積化および微細化ならびに歩留向上の観点から石英ガラス製治具に起因するウエーハの汚染を防止するというニーズが高くなっており、石英ガラス管製造時の汚染防止に対する関心が高まっている。このような石英ガラス管には、良好な表面性状および純度、更には寸法精度が要求される。
このような石英ガラス管を製造する方法として、下記のような製造方法が提案されている。
特許文献1には、表面性状を改善する手段として、石英ガラスシリンダを回転させながら加熱軟化させ、内部から加圧し、石英ガラスシリンダ外周を炭素材料等で製作されたリング状のダイス内に通して回転引き抜きし、石英ガラス管を製造する方法が提案されている。この方法では、リング状のダイスを回転引き抜きする石英ガラス管と同期駆動回転させることにより、リング状のダイスと石英ガラス管との摺擦を軽減し、最終的にはツールマークを軽減することとしている。
特許文献2には、石英ガラスシリンダを回転させながら加熱軟化させ、内部から加圧し、石英ガラス管外表面を接触させることにより外径規制させた状態で、石英ガラス管を製造する方法において、外径設定治具接触手前位置で膨張部を形成させ、更に膨張部を外径設定治具に侵入させながら石英ガラス管の外径規制を行い寸法精度の改善をはかる方法が提案されている。この方法では、加熱軟化領域にある膨張部の外径を制御することによって製造される石英ガラス管の寸法精度を向上させることとしている。
特許第2798466号公報 特開平10−101353号公報
石英ガラスシリンダが加熱される温度は、2000℃以上であるため、ダイスが消耗しやすい。消耗したダイスと石英ガラス管とが摺擦すると、ツールマークが発生するとともに、石英ガラス管外周面が汚染される。
特許文献1に記載の方法では、リング状のダイスを回転引き抜きする石英ガラス管と同期駆動回転させることとしているので、周方向のツールマークは大幅に低減されると予想される。しかし、軸方向のツールマークを抑制するには至らず、これに伴って不純物汚染も進行する。また、特許文献1に記載の方法は、石英ガラス管の外径寸法は、ダイス内径の寸法によって規制されるが、製造中にダイスが消耗すると、ダイス内径が変化するため、外径が安定していない。
特許文献2に記載の方法においては、膨張部が非接触状態で形成されるため、加熱温度その他の製造条件の変動により膨張部の外径が変化する。このため、寸法精度を向上させるのは困難である。また、膨張部が外径設定治具に侵入する際、急激に大きな抵抗を受けるため、石英ガラス管の表面性状が損なわれる。さらに、外径設定治具は通常の炭素材で作られているものと解され、特許文献1に記載の方法と同様にツールマーク発生等の問題は解消されていない。
石英ガラス管は通常使用前にフッ化水素酸水溶液で洗浄して使用されるので、石英ガラス管表面に発生したツールマークが微細であっても、フッ化水素酸水溶液中で選択的にエッチングされ、大きな凹凸や傷になる。従って、微細なツールマークすら発生しない石英ガラス管の製造方法が求められている。
上記のいずれの公報に記載される方法も、ダイスの消耗等に起因する表面性状の悪化および石英ガラス管外表面の不純物による汚染を完全に抑制するには至らず、また、同じダイスを用いて高い寸法精度で石英ガラス管の製造を続けることが困難であり、量産に不向きである。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、石英ガラス管を良好な表面性状および純度、更には高い寸法精度で製造する方法およびその方法に用いるのに適した製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記の(1)〜(4)に示す石英ガラスの製造方法および下記(5)および(6)に示す製造装置を要旨とする。
(1)石英ガラスシリンダを加熱しつつ、その内部を加圧し、この石英ガラスシリンダを回転させながら、拡管して、外周成形具に挿入して、石英ガラス管を製造する方法であって、外周成形具の石英ガラスシリンダと接触する部分がかさ密度1.5Mg/m以下の炭素材で構成されており、外周成形具を介して石英ガラスシリンダ外周面に不活性ガスを供給することを特徴とする石英ガラス管の製造方法。
(2)不活性ガスの供給量が100〜400L/minであることを特徴とする上記(1)に記載の石英ガラス管の製造方法。
(3)外周成形具は、その内面に棒状突起部を有し、石英ガラスシリンダの外周面が棒状突起部に接触して外径寸法が規制されることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の石英ガラス管の製造方法。
(4)棒状突起部のみがかさ密度1.5Mg/m以下の炭素材で構成されることを特徴とする上記(3)に記載の石英ガラス管の製造方法。
(5)石英ガラスシリンダを回転可能な状態で保持するチャックと、石英ガラスシリンダを加熱する加熱装置と、石英ガラスシリンダの外径より大きい内径を有し、石英ガラスシリンダの外径寸法を規制する外周成形具とを有する石英ガラス管の製造装置であって、外周成形具の石英ガラスシリンダと接触する部分がかさ密度1.5Mg/m以下の炭素材で構成されており、外周成形具を介して石英ガラスシリンダ外周面に不活性ガスを供給することを特徴とする石英ガラス管の製造装置。
(6)外周成形具が、その内面に棒状突起部を有することを特徴とする上記(5)に記載の石英ガラス管の製造装置。
本発明によれば、良好な表面性状および純度、更には高い寸法精度の石英ガラス管を製造することができるので、半導体製造装置用炉心管などに用いるのに適した石英ガラス管を提供できる。
図1は、本発明に係る石英ガラス管の製造装置を示す模式図である。本発明の石英ガラス管の製造装置は、石英ガラスシリンダ1を回転可能な状態で保持するチャック2-1、2-2と、石英ガラスシリンダ1を加熱するヒータ3と、石英ガラスシリンダ1内部を加圧する加圧装置(図示しない)と、石英ガラスシリンダ1の外径寸法を規制する外周成形具4とを有する石英ガラス管の製造装置である。
通常、石英ガラスシリンダ1は、予めダミー材5-1と溶着されており、ダミー材5-1はシリンダ内を加圧するために利用される空洞を有し、さらにダミー材5-1の入側には、密閉状態を維持するためのホルダ6が設置されている。なお、製造開始前は、通常、石英ガラスシリンダ1と出側のダミー材5-2とは溶着されていない。
ダミー材5-1を介してチャック2-1で保持された石英ガラスシリンダ1は、徐々に下流に移動し、回転が与えられた状態で、ヒータ3内に挿入され、加熱される。一方、チャック2-2で保持されたダミー材5-2は、回転が与えられた状態で、上流側に移動し、ヒータ3内に挿入され、加熱される。石英ガラスシリンダ1およびダミー材5-2が十分に加熱されたところで、これらを溶着させる。
その後、石英ガラスシリンダ1内に図示しない加圧装置により窒素、アルゴン、空気などの加圧用ガスを導入し、これにより、石英ガラスシリンダ1の内圧が上昇して、加熱炉3内で拡径され、石英ガラスシリンダ1の外周が外周成形具4と接触する。石英ガラスシリンダ1内に導入するガスの圧力、石英ガラスシリンダ1の回転速度、移動速度、加圧条件、加熱温度などを調整することにより、石英ガラスシリンダ1の外周と外周成形具4との接触開始位置を決めることができる。
接触開始位置があまりに上流側過ぎると、外周成形具前で膨張して外径制御が困難となり、また、下流側過ぎると、逆に、外周成形具との接触時間が不十分となり外径のばらつきが大きくなる。接触開始位置の調整は、目視観察、画像処理その他の方法により確認しながら、加圧条件等を調整することにより行えばいい。
なお、図1では石英ガラスシリンダの右側(すなわち、先端)を閉塞し、左側(すなわち、後端)から圧力ガスを導入しているが、左右入れ替えてもその原理には何ら変わりはない。
ここで、本発明においては、かさ密度1.5(Mg/m3)以下の炭素材で構成される外周成形具を用いることを最大の特徴とする。その理由は、下記の(1)〜(3)に示す通りである。
(1)成形過程にある石英ガラスシリンダは、ヒータ内で少なくとも軟化点以上に加熱されており、粘度も4.5×106Pa・s以下と比較的軟らかい状態にある。一方、従来、ダイスは、かさ密度が1.8Mg/m3程度で硬さが60HS(ショア硬さ)程度である。従って、このような高温環境下で、石英ガラスと硬質の炭素材とを接触させると、接触箇所にツールマークが発生する。この観点からは、かさ密度が1.5Mg/m3以下の軟質の炭素材を用いる必要がある。
(2)成形過程にある石英ガラスシリンダは、高温環境において、炭素材で構成される外周成形具と接触する。このため、接触箇所において比較的容易に石英ガラスと炭素材とが反応してSiCが形成され、石英ガラス管表面にツールマークおよび不純物による汚染が発生しやすい。しかし、かさ密度1.5Mg/m3以下の炭素材は、極めて気孔率が高いため、炭素材内部に不活性ガスを導入すれば、そのガスが石英ガラスとの接触域全域に均等に流れ、接触域を不活性雰囲気に維持することができ、SiCの発生を防止することができる。しかも、炭素材の消耗を極限まで抑制することができる。
(3)成形過程にある石英ガラスシリンダは、ヒータ内で加熱され、その後、外周成形具内で、冷却されつつ成形されるが、このときの冷却速度が遅い場合には、微少な変形が発生する可能性がある。しかし、かさ密度1.5Mg/m3以下の炭素材を用いた外周成形具であれば、前述のように、内部から不活性ガスを導入させることができるので、成形途中だけでなく、成形完了後も継続的に不活性雰囲気ガスを供給することができる。このため、石英ガラスの冷却を促進でき、微少な変形を防止することができる。
このように、本発明においては、外周成形具としては、硬さおよび気孔率の関係からかさ密度1.5Mg/m3以下である炭素材を用いる。また、炭素材の硬さは、かさ密度と関係がある。炭素材の硬さとしては、20HS以下であることが望ましい。
なお、外周成形具内に不活性ガス導入用管を配設するとともに、接触面に複数の孔を設けて、石英ガラス表面に不活性ガスを導入することも考えられるが、この方法では、石英ガラスとの接触部分全域にわたって不活性ガス雰囲気とすることができず、SiC発生の防止も、石英ガラスの冷却も不十分となる。
外周成形具に導入する不活性ガスの量は、製造する石英ガラス管の寸法によるが、100〜400L(リットル)/minとすることが望ましい。これは、不活性ガスの量が100L/min未満の場合、接触部分全域を十分に不活性雰囲気とすることが困難となり、外周成形具の消耗を抑制が不十分となるおそれがある。また、SiCの発生およびそれに伴う不純物による汚染も十分に防止できない場合がある。一方、不活性ガスの量が400L/minを超える場合には、ヒータ内が過冷却状態となって、溶融時間が長くなるおそれがある。
なお、不活性ガスとしては、特に限定されないが、アルゴンガス、ヘリウムガスおよび窒素ガス、またはこれらの混合ガスを用いるのがよい。
外周成形具としては、リング状のダイスとしてもよいが、図2に示すような構成のものであるのが望ましい。この構成とすることで、石英ガラスシリンダと炭素材(外周成形具)との接触を最小限に抑えることができる。
図2は、本発明に用いることができる外周成形具の例を示す模式図であり、(a)は石英ガラス長手方向に垂直な断面図、(b)は(a)中のA−A断面図、(c)は(a)中のア部拡大図である。図2に示すように、外周成形具4は、リング状の外枠4-1と、棒状突起部4-2とから構成されるものが望ましい。そして、この外周成形具4を用いる場合には、図2(c)に示すように、石英ガラスシリンダ1は、棒状突起部4-2の内面と接することで、外径が形成される。
従って、外周成形具をリング状のダイスとする場合と比較して、接触面積が減少し、また、外周成形具と石英ガラスシリンダとの間に一定の隙間ができることで、石英ガラスシリンダの冷却が進みやすく、外周成形具の酸化、消耗が低減されるからである。
図3は、外周成形具の棒状突起部の例を示す模式図である。図3に示すように、棒状突起部4-2の内部には、空間7が形成されており、この空間7内に不活性ガスが導入される。そして、棒状突起部4-2は、例えば、その一端は閉鎖されており、他端は不活性ガス導入管を設置するためのネジ加工が施されているものである。
なお、図2および3では棒状突起部が2個の場合を示したが、個数には特に制限はない。ただし、不活性ガスの流動の観点からは個数は少ない方がよい。また、外枠も図2に示すリング状のものでなくてもよいが、あまりに石英ガラスシリンダとの隙間が大きくなるようなものであると、冷却が不十分となったり、ヒータの温度を低下させたりする。このため、外枠としては、図2に示すリング状のものであって、所望の石英ガラス管の外径より1.0〜5.0mm大きい内径を有するものがより望ましい。
棒状突起部を用いる場合、棒状突起部だけをかさ密度1.5Mg/m3以下の炭素材で構成し、外枠は、通常の炭素材(かさ密度1.8Mg/m3程度またはそれ以上)を用いるのがよい。これは、石英ガラスと接触する棒状突起部は、柔らかくて、気孔が多く不活性ガスを通しやすい材料とする必要があるが、石英ガラスと接触しない外枠は、むしろ機械的強度が高い方がよいためである。
本発明の製造方法において、石英ガラスシリンダの回転数は、製造する石英ガラス管の寸法によるが、10〜30rpmとすることが望ましい。回転数が10rpm未満の場合には、石英ガラスシリンダの均熱性が損なわれやすくなる。特に、製造される石英ガラス管の肉厚が薄い場合には石英ガラス管の寸法精度に悪影響を及ぼす。また回転数が30rpmを超える場合には、遠心力の影響が大きくなり、石英ガラス管の寸法精度に悪影響を及ぼす。
入側のチャックの走行速度と出側チャック走行速度との比は、石英ガラスシリンダの断面積と製造される石英ガラス管の断面積の比の逆数と一致するように設定すればよい。また、入側チャックの回転速度と出側チャックの回転速度とは、基本的には速度差を持たせないことが望ましい。また速度差を持たせる場合でも1rpm以下に制限するのがよい。
石英ガラスシリンダを形成する石英ガラス素材としては、VAD法などで製造される合成石英ガラスのみではなく、天然石英ガラスその他の石英ガラスを用いてもよい。
加工時の石英ガラスシリンダの温度は、軟化点を左右するOH基、Cl基等の濃度との関係で設定すればよい。加熱炉内は、酸化防止のため不活性雰囲気であるのがよい。これらの温度域に適用できる外周成形具としては、酸化アルミナ系の酸化物、タングステン、モリブデン等の金属、炭素材等を用いればよい。この中でも高温域での強度並びに純度の面から炭素材を用いるのが最も好ましい。
高純度のSiCl4を酸水素火炎中で加水分解反応させて、SiO2微粒子を堆積成長させた多孔質体を焼結、透明化して、合成石英ガラスインゴットとし、この合成石英ガラスインゴットを出発素材として、石英ガラス素材としての外径160mm、肉厚35mm、長さ2000mmの石英ガラスシリンダを作製した。そして、この石英ガラスシリンダを用いて、各種方法により石英ガラス管を製造し、外表面の性状および外表面の純度を調査した。
(本発明例)
上記の石英ガラスシリンダを図1に示す製造装置を用いて、外径200mm、肉厚10mm、長さ約4350mmの石英ガラス管に加工した。このとき、ヒータ温度は2300℃、回転速度は20rpm、石英ガラスシリンダの内圧は104,000〜105,500Pa(作製開始時:101,325Pa)、石英ガラスシリンダの送り込み速度は22.05mm/min、石英ガラス管の引き抜き速度は50.77mm/minに設定した。なお、石英ガラスシリンダの接触開始位置は、石英ガラスシリンダの内圧を上記の範囲で変更して調整した。なお、外周成形具としては、図2に示す形状のものを用いた。この外周成形具において、外枠4-1としては、かさ密度が1.8Mg/m3であり、硬さが60HSであるものを用い、棒状突起部4-2としては、かさ密度が1.1Mg/m3であり、硬さが5HSであるものを用いた。
得られた石英ガラス管の外径を長手方向100mmピッチ、円周方向2点(90゜ピッチ)測定したところ、外径は199.87〜199.99mm(平均199.94mm)であり、長手方向全長にわたり外径変動が小さい良好な石英ガラス管が得られた。また、得られた石英ガラス管の外表面の状態を観察したところ、外周成形具との接触によって発生する傷の類は一切確認されなかった。また、この石英ガラス管をフッ化水素酸水溶液で洗浄したが、選択的にエッチングされることにより発生する凹凸や傷の類は一切確認されなかった。
(比較例)
上記の石英ガラスシリンダを、外周成形具の形状・材質を除き、図1に記載の製造装置と同様の製造装置を用いて、外径200mm、肉厚10mm、長さ約4300mmの石英ガラス管に加工した。このとき、ヒータ温度は2300℃、回転速度は20rpm、石英ガラスシリンダの内圧は104,000〜105,500Pa(作製開始時:101,325Pa)、石英ガラスシリンダの送り込み速度は22.05mm/min、石英ガラス管の引き抜き速度は50.77mm/minに設定した。なお、石英ガラスシリンダの接触開始位置は、石英ガラスシリンダの内圧を上記の範囲で変更して調整した。なお、外周成形具としては、かさ密度が1.8Mg/m3であり、硬さが60HSの炭素材からなる通常のダイスを用いた。
得られた石英ガラス管の外径を長手方向100mmピッチ、円周方向2点(90゜ピッチ)測定したところ、外径は199.92〜200.69mm(平均200.34mm)であり、全体的に目標値を超え、また石英ガラス管の製作が進行するにしたがって、外径が大きくなっていた。これは製作が進むにつれてダイスに使用されているカーボンが消耗し、次第にダイス内径の寸法が大きくなったためであると思われる。また、得られた石英ガラス管の外表面の状態を観察したところ、ダイス内面との接触によって発生したと推察される筋状のスリ傷が長手方向全長にわたり確認された。また、この石英ガラス管をフッ化水素酸水溶液で洗浄すると、洗浄前に確認された筋状のスリ傷が選択的にエッチングされることにより更に際立って確認された。
本発明によれば、良好な表面性状および純度、更には高い寸法精度の石英ガラス管を製造することができるので、半導体製造装置用炉心管などに用いるのに適した石英ガラス管を提供できる。
本発明に係る石英ガラス管の製造装置を示す模式図である。 本発明に用いることができる外周成形具の例を示す模式図であり、(a)は石英ガラス長手方向に垂直な断面図、(b)は(a)中のA−A断面図、(c)は(a)中のア部拡大図である。 外周成形具の棒状突起部の例を示す模式図である。
符号の説明
1.石英ガラスシリンダ
2-1.入側チャック
2-2.出側チャック
3.ヒータ
4.外周成形具
4-1.外枠
4-2.棒状突起部
5-1.入側ダミー材
5-2.出側ダミー材
6.ホルダ
7.空間

Claims (6)

  1. 石英ガラスシリンダを加熱しつつ、その内部を加圧し、この石英ガラスシリンダを回転させながら、拡管して、外周成形具に挿入して、石英ガラス管を製造する方法であって、外周成形具の石英ガラスシリンダと接触する部分がかさ密度1.5Mg/m以下の炭素材で構成されており、外周成形具を介して石英ガラスシリンダ外周面に不活性ガスを供給することを特徴とする石英ガラス管の製造方法。
  2. 不活性ガスの供給量が100〜400L/minであることを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス管の製造方法。
  3. 外周成形具は、その内面に棒状突起部を有し、石英ガラスシリンダの外周面が棒状突起部に接触して外径寸法が規制されることを特徴とする請求項1または2に記載の石英ガラス管の製造方法。
  4. 棒状突起部のみがかさ密度1.5Mg/m以下の炭素材で構成されることを特徴とする請求項3に記載の石英ガラス管の製造方法。
  5. 石英ガラスシリンダを回転可能な状態で保持するチャックと、石英ガラスシリンダを加熱する加熱装置と、石英ガラスシリンダ内部を加圧する加圧装置と、石英ガラスシリンダの外径より大きい内径を有し、石英ガラスシリンダの外径寸法を規制する外周成形具とを有する石英ガラス管の製造装置であって、外周成形具の石英ガラスシリンダと接触する部分がかさ密度1.5Mg/m以下の炭素材で構成されており、外周成形具を介して石英ガラスシリンダ外周面に不活性ガスを供給することを特徴とする石英ガラス管の製造装置。
  6. 外周成形具が、その内面に棒状突起部を有することを特徴とする請求項5に記載の石英ガラス管の製造装置。
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