JP4892015B2 - 車輪逸走防止装置 - Google Patents

車輪逸走防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4892015B2
JP4892015B2 JP2009004922A JP2009004922A JP4892015B2 JP 4892015 B2 JP4892015 B2 JP 4892015B2 JP 2009004922 A JP2009004922 A JP 2009004922A JP 2009004922 A JP2009004922 A JP 2009004922A JP 4892015 B2 JP4892015 B2 JP 4892015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
guard member
fixing
prevention device
guard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009004922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010163755A (ja
Inventor
義信 山口
将之 楠田
隆昭 入江
敏博 森
祐貴 巖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
West Japan Railway Co
Original Assignee
West Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by West Japan Railway Co filed Critical West Japan Railway Co
Priority to JP2009004922A priority Critical patent/JP4892015B2/ja
Publication of JP2010163755A publication Critical patent/JP2010163755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4892015B2 publication Critical patent/JP4892015B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、鉄道車両が脱線した場合でも、車両が軌道から大きく逸走しないように本線レールに沿って配置される車輪逸走防止装置に関する。
従来、図21(a) に示すように、バラスト203を敷いてまくらぎ204を軌道に配設する場合、軌道沈下を防止するために、最も荷重のかかる本線レール201の直下付近のバラスト202を密にし、本線レール201の直下以外のバラスト203は比較的粗な状態にしている。しかし、本線レール201を介して受ける垂直方向の大荷重によって、図21(b) に示すように、レール直下付近のバラスト203が時間の経過と共に徐々に粗の状態になろうとするので、本線レール201の真下付近のバラスト203は、所定の期間等で図示しないタイタンパーやマルチプルタイタンパー等(以下、これらを総称して「突き固め機」という)で密に突き固めて充填密度が粗にならないようにしている。
また、図22(a),(b) に示すように、曲線軌道などを列車が走行した場合に、車輪が本線レール201から外れても、脱線した車両が軌道外側に大きく逸走するのを防いで脱線の被害を最小限にする目的で、安全レール205を本線レール201に沿って設ける場合がある。この安全レール205は、本線レール201の軌道内側に設ける場合や、落石および降雪の多い箇所、あるいは特に必要な箇所では、本線レール201の外側に設ける場合がある。
さらに、図23に示すように、上記本線レール201には、曲線軌道等の場合、車輪が本線レール201から外れないようにガードするガード部材206を本線レール201と平行に軌間内に配置することがある。
一方、図23に示す斜線部分が上記突き固め機による作業範囲であり、突き固め機によるバラスト202の突き固め作業は、本線レール201の近傍において本線レール201の真下付近を突き固めるように行う必要がある。しかし、この作業範囲には上記ガード部材206や安全レール205が存在するため、突き固め機による作業前には、これらの構造物を斜線部分以外の場所へ一時的に撤去させる必要がある。そして、一時的に撤去させた構造物は、作業終了後には元に戻さなければならない。
しかし、従来のガード部材206は、ボルトとナットの組み合わせを多数用いた締結構造であるため、ガード部材206の脱着に非常に手間がかかり煩雑である。また、本線レール201から離れた場所まで重量物であるガード部材206を人手で移動させる作業は、非常に時間と労力を要する作業となる。
この点は、上記安全レール205も同様であり、突き固め機による作業時に作業の障害になるので、重量物である安全レール205を作業に支障をきたさないように本線レール201から離れた場所まで人手によって移動させるには、非常に時間と労力とを要する作業が必要となる。
また、本線レール201は、列車の快適な乗り心地が得られるように、所定期間毎(例えば、1年に1〜2回程度)に保守作業が行われている。この保守作業は、走行時の車両の振動の大小や揺れの方向などのデータで客観的に評価し、基準値を超えた本線レール201は、その本線レール201上をレール削正車で走行しながら所定形状に本線レール201を削るレール削正作業が行われる。
そして、このレール削正作業時も、本線レール201に沿って設けられたガード部材206や安全レール205が作業の障害になるので、重量物であるそれらガード部材206や安全レール205を本線レール201から離れた場所まで人手によって移動させる必要があるが、その作業は非常に時間と労力を要する。
なお、この種の従来技術として、本線レール間に傾斜したガードレールを本線レールに沿って設け、車両が脱線した場合でも内側の車輪をこのガードレールで止めて、車両が軌道から大きく逸脱しないようにしようとするものがある(特許文献1参照)。
特開2006−112215号公報
ところで、近年の鉄道車両には種々の機能を備えさせるための構成が設けられており、それらの多くが床下に配置されている。そして、そのような構成は、車両の床面高さを変更させることは駅ホームの高さとの間に段差を生じるため困難であり、多くの構成が車両下部に設けられている。
例えば、近年の高速車両では、高速走行状態からの安定した停止ができるように電子油圧制御ブレーキ(Electronically Controlled Brake System)を備えさせる場合があり、この電子油圧制御ブレーキのディスクは、車両下部から下向きに突出して設けられており、車輪下端と約30mm以上の差となる位置まで突出して設けられている。
そのため、このように車両下部から下向きに大きく突出した構成がある車両が脱線した場合、上記特許文献1の技術では、その突出した構成がガードレールに接触して傷つくおそれがある。
そこで、本発明は、車両下部から下向きに突出する構成を具備した車両が本線レールから脱線した場合でも、車両下部から下向きに突出する構成を傷付けることなく車両が軌道から大きく逸走するのを防止できる車輪逸走防止装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車両下部から下向きに突出する構成を具備した車両が本線レールから脱線しても軌道外方に逸走しないように、該本線レールに沿ってまくらぎ又はスラブ軌道に配置する車輪逸走防止装置であって、前記本線レール間の中央部に、前記まくらぎ又はスラブ軌道に固定される固定部と、前記本線レールと平行に配置される逸走防止部とを備え、前記固定部は、前記車両の脱線時に該車両の下部に具備された構成と所定の隙間を有する高さに形成され、前記逸走防止部は、前記車両の脱線時に該車両の下部に具備された構成と所定の隙間を有する高さに形成された車輪受面を具備している。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「車両下部から下向きに突出する構成」は、上記電子油圧制御ブレーキのディスク等をいう。これにより、車両が脱線したとしても、その車両下部から下方に突出する構成を傷付けることなく、その構成との間に所定の隙間を有した状態で車輪を本線レール間の中央部に設けた逸走防止部の車輪受面で受けて、車両が軌道から大きく逸走するのを防止することができる。
また、前記車輪受面は、前記まくらぎ又はスラブ軌道から所定高さの垂直面に形成されていてもよい。このようにすれば、脱線して回転している車輪の内側を垂直面で安定して受けて、安定した逸走防止を図ることができる。
さらに、前記逸走防止部は、前記固定部の両側部に前記車輪受面を具備した所定長さのガード部材を有し、前記固定部は、前記ガード部材を該固定部の所定位置に配置する配置部を具備していてもよい。このようにすれば、所定長さのガード部材を固定部の配置部に配置すれは逸走防止部を形成することができるので、各構成の取扱いが容易な逸走防止装置を構成することができる。
また、前記固定部は、前記配置部に配置したガード部材の位置を決める位置決め部を有し、該位置決め部は、前記固定部に固定した水平方向に傾斜する傾斜面と、前記配置部に固定したガード部材が当接する当接面と、前記傾斜面とガード部材との間に挿入して該ガード部材を前記当接面に向けて水平方向に押圧する楔部材とを具備していてもよい。このようにすれば、固定部の傾斜面と配置部の当接面に当接したガード部材との間に楔部材を挿入し、この楔部材の楔作用によってガード部材を当接面に押圧して水平方向の位置決めを確実に行うことができる。
さらに、前記固定部を、前記まくらぎ上又は前記スラブ軌道の本線レール固定部上に設けて前記ガード部材の長手方向に位置する固定部間を空間としてもよい。このようにすれば、まくらぎ又はスラブ軌道に本線レールを固定している線上にのみ車輪逸走防止装置の固定部が配置されるので、ガード部材の固定部間を空間にしてバラストの保守等が容易に行えるようにできる。
また、前記所定長さのガード部材の連結部に、該ガード部材の端部をまくらぎに向けて押圧する押え部材を設け、該押え部材とガード部材の端分との間に、該ガード部材の軸方向変位を吸収する変位吸収部を具備させてもよい。このようにすれば、ガード部材が温度変化の影響によって軸方向に伸縮したとしても、その端部位置の変位を変位吸収部で吸収してガード部材の端部が構造物に当接することなどを防止できる。
さらに、前記固定部は、前記まくらぎの上面にガード支持材を配置し、該ガード支持材とガード部材とに挿通させた固定具で該ガード部材をまくらぎに固定する構造となっていてもよい。このようにすれば、ガード部材をまくらぎに固定する作業を、ガード部材とガード支持材とに挿通させた固定具で効率良く行うことができる。
また、前記ガード部材は、前記固定部の両側部に配置する車輪当接部材と、該車輪当接部材間を連結する剛性部材とを具備していてもよい。このようにすれば、ガード部材全体の剛性を高めることができる。
本発明は、以上説明したような手段により、本線レールから脱線した車両の下部から下向きに突出する構成を傷付けることなく、該車両が軌道から大きく逸走するのを防止することが可能となる。
本発明の第1実施の形態に係る車輪逸走防止装置を配置した軌道の平面図である。 図1に示す車輪逸走防止装置を配置した軌道の正面図である。 (a) は、図1に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。 図2に示す楔部材の平面図である。 (a) は、図1に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。 図5(b) に示すVI−VI矢視図である。 図5(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。 (a) 〜(c) は、図1に示す車輪逸走防止装置による作用の説明図である。 本発明の第2実施の形態に係る車輪逸走防止装置を用いた軌道の平面図である。 (a) は、図9に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。 (a) は、図9に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。 図11(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。 本発明の第3実施の形態に係る車輪逸走防止装置を用いた軌道の平面図である。 (a) は、図13に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。 (a) は、図13に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。 図15(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。 本発明の第4実施の形態に係る車輪逸走防止装置を用いた軌道の平面図である。 (a) は、図17に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。 (a) は、図17に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。 図19(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。 (a),(b) は、従来の一般的な本線レールのレール直下およびその近傍のバラストの粗密状態の一例を示す図である。 (a),(b) は、本線レールに沿って配置される安全レールの一例を示す平面図である。 図21に示すバラストの突き固め機による作業範囲と、本線レールと脱線防止ガードレールの配置とを示す平面図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施の形態に係る車輪逸走防止装置を配置した軌道の平面図であり、図2は、図1に示す車輪逸走防止装置を配置した軌道の正面図である。図3(a) は、図1に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。図4は、図2に示す楔部材の平面図である。図5(a) は、図1に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。図6は、図5(b) に示すVI−VI矢視図であり、図7は、図5(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。図1,2に示す左右方向が軌道の幅方向であり、図2に示す上下方向が軌道の長手方向である。また、以下の実施の形態では、軌道の幅方向に配設されたまくらぎの中央部に設けた車輪逸走防止装置を例に説明する。
図1,2に示すように、この実施の形態の車輪逸走防止装置1は、本線レール3が固定金具4によって固定されたまくらぎ2の中央部に固定される固定部5と、この固定部5の両側部で本線レール3に沿って平行に逸走防止部6とが備えられている。上記固定部5は、まくらぎ2の幅方向中央部に固定される固定部材7と、この固定部材7の両側部で上記逸走防止部6の車輪受面8となって車輪の逸走を防止するガード部材9を配置する配置部10とを具備している。この実施の形態のガード部材9は、H型断面の形鋼が用いられ、ウエブ部9aの高い形鋼を横向きにした状態で本線レール3に沿って平行に固定することにより、このガード部材9のフランジ部9bの外側面が車輪受面8となるようにしている。上記ガード部材9は、製造上及び搬送上の制限があるので、それらに適した長さで、まくらぎ2の配置ピッチに応じた長さの物が連続するように配置されている。
図1では、図の最下部に示すまくらぎ2から3本目のまくらぎ2までが一体のガード部材9となっている。この3本目のまくらぎ2でガード部材9が分割されており、図示する下側のガード部材9の端部と上側のガード部材9の端部とが、押え部材11を固定ボルト12でまくらぎ2に固定することによって固定されている。この部分が、ガード部材分割部であり、詳細は後述する。また、図1に示す最下部のまくらぎ2の部分では、ガード部材9の端部が押え部材11を固定ボルト12でまくらぎ2に固定することによって固定されている。さらに、図示する最下部から2本目と4本目のまくらぎ2の部分では、ワッシャ13を介して固定ボルト14によってガード部材9がまくらぎ2に固定されている。この部分の詳細も、後述する。
このように、まくらぎ2の中央部に固定された固定部材7に、ガード部材9が本線レール3と平行に設けられ、これによってガード部材9の車輪受面8が本線レール3に沿って上記固定部5の両側部で連続する逸走防止部6を形成している。
図3(a),(b) に示すように、この実施の形態では、上記固定部材7に上記配置部10が一体的に形成されている。固定部材7は、中央部にまくらぎ2に固定するための固定穴15を有し、その両側部にガード部材9が配置される上記配置部10が張り出すように形成されている。また、固定部材7の中央部には、上記固定穴15から配置部側に離れた対称位置に支持壁16が突設され、これらの支持壁16は取付壁17によって連結されている。そして、支持壁16の配置部10側の面には、配置部10との距離が水平方向に変化する傾斜面18が形成されている。この実施の形態では、固定部材7の中央部に設けられた固定穴15に対して上記傾斜面18を対称配置とすることにより、これらの傾斜面18に作用する楔部材30(後述)の反力を打消すようにしている。また、上記取付壁17には、楔部材30を取付けるためのボルト穴19が設けられている。
さらに、この固定部材7の両側部に形成された上記配置部10は、この実施の形態におけるガード部材9がH型断面の部材を横向きにして配置する構成であるため、そのガード部材9のウエブ部9aを下側から受けるように上向きに突出した受部20と、この受部20と上記支持壁16との間にガード部材9のフランジ部9b(図2)が入り込む切欠き部21とを具備している。この受部20の支持壁16側が、ガード部材9のフランジ部9bの内側面が接する当接面22となっている。この当接面22と支持壁16との間が、上記傾斜面18とガード部材9との間に挿入される楔部材30(後述)によってガード部材9を幅方向に位置決めする位置決め部23となる。
また、上記配置部10には、上記ガード部材9をまくらぎ2に固定するための貫通長穴24が設けられている。さらに、固定部材7の下面は、中央部に上記まくらぎ2の上面形状に沿うような中央平面部25が形成され、この中央平面部25から両側部に向けて上向き傾斜の斜面部26に形成されている。
図4に示すように、上記楔部材30は、片面が上記支持壁16の傾斜面18と同一角度の傾斜面31に形され、他面が上記ガード部材9と接する平面32に形成された楔部33と、傾斜面31の広がる側に形成された取付フランジ34とを有している。この取付フランジ34には、楔部材30を上記位置決め部23に向けて押込む取付ボルト35(図1,2)を挿通させるボルト穴36が設けられている。
そして、図5(a),(b) に示すように、上記固定部材7は、まくらぎ2との間に防振ゴム43(図2)が挟まれた状態で上記固定穴15に固定ボルト27が挿通されて、まくらぎ2に設けられたネジ穴37に螺合されて固定される。図5(a),(b) は、図1に示すガード部材9の分割部(継目構造)を示しており、この部分では、図6に示すように、固定部材7に設けられた配置部10の上部にガード部材9の端部がそれぞれ配置され、両ガード部材9のウエブ部9aの端部を配置部10に向けて押圧する押え部材11によって配置部10に固定されている。
この押え部材11は、ガード部材9のウエブ部9aの端部を押える押え部38と、この押え部38がウエブ部9aに接した状態で、固定部材7の斜面部26の上面に接する脚部39を有する略T字状に形成されている。この脚部39は、ガード部材9との間にこのガード部材9の熱膨張/収縮(温度変化)分の変位を吸収することができる間隔Uが形成される大きさとなっている。この間隔Uが変位吸収部であり、この間隔Uでガード部材9の端部が押え部材11(構造物)に当接して跳ね上がるのを防止している。この脚部39の中央部に、固定ボルト12が貫通する固定穴40が設けられている。この押え部材11の固定穴40に固定ボルト12を挿通し、この固定ボルト12をまくらぎ2のネジ穴41に螺合することによってガード部材9が固定部材7に固定されている。
そして、図5(a),(b) に示すように、このようにガード部材9を固定した状態で、支持壁16の傾斜面18とガード部材9のフランジ部9bとの間に楔部材30が挿入され、この楔部材30の取付フランジ34と上記取付壁17との間にスペーサ45を配置した状態で、取付フランジ34に設けられたボルト穴36と取付壁17に設けられたボルト穴19とに取付ボルト35が挿通される。その後、取付フランジ34の外側からナット42を取付ボルト35にねじ込むことにより、楔部材30の楔部33が分割部におけるガード部材9の両端部を外向きに押圧して、上記配置部10の当接面22にガード部材9のフランジ部内面に密着させる。この時、上記したように取付フランジ34と取付壁17との間にスペーサ45を配置しているので、楔部材30によるガード部材9の押圧はスペーサ45の密着によって止まり、配置部10に配置されたガード部材9が配置部10の当接面22に向けて強固に押圧されることなく、ほぼ密着した状態で固定される。このようにすることにより、ガード部材9が温度変化の影響によって軸方向に伸縮したとしても、その端部位置の伸縮(変位)を上記押え部材11の脚部39とガード部材9の端部との間隔Uの範囲で許容して吸収し、ガード部材9の端部が押え部材11(構造物)に当接することを防止している。
一方、図7に示すように、上記図1,2に示すガード部材9の長手方向分割部以外では、まくらぎ2の上部に固定された上記固定部材7の配置部10にガード部材9が配置され、このガード部材9のウエブ部9aに設けられた固定長穴44(図1)の上方からワッシャ13を介して挿通された固定ボルト14をまくらぎ2のネジ穴41に螺合することにより、ガード部材9が配置部10に固定されている。
そして、この部分でも、支持壁16の傾斜面18とガード部材9との間に楔部材30が挿入されて固定されている。これにより、楔部材30の楔部33がガード部材9を外向きに押圧して、上記配置部10の当接面22にガード部材9のフランジ部内面が押圧されて確実に固定される。このように、ガード部材9の分割部以外では、楔部材30によって配置部10に配置されたガード部材9を外向きに押圧して確実に配置部10の当接面22に密着させて固定している。
図8(a) 〜(c) は、図1に示す車輪逸走防止装置による作用の説明図である。以上のように構成された車輪逸走防止装置1によれば、図8(a) に示すように、車輪Wが本線レール3から脱線したとしても、車両の下部から突出する構成Dは車輪逸走防止装置1に当接することはなく、また、図8(b) に示すように、脱線した車輪Wが軌道Rの中央部へ移動したとしても、高さが低く抑えられた車輪逸走防止装置1に構成Dが当接することはない。そして、図8(c) に示すように、車輪Wが車輪逸走防止装置1の車輪受面8に当接して外側の車輪Wがまくらぎ2から外れて車両が軌道から逸走するのを防止している状態でも、車両から下向きに突出する構成Dと車輪逸走防止装置1(固定部5及び逸走防止部6)との間には所定の隙間S(例えば、約30mm以上)が設けられているので当接することはない。この実施の形態では、固定部5及び逸走防止部6が構成Dと同様の隙間Sを有するようにしているが、固定部5は更に大きな隙間Sとなるようにしてもよい。
したがって、この車輪逸走防止装置1によれば、車両下部から下向きに突出する構成Dを備えた車両でも、その構成Dが車輪逸走防止装置1に当接して傷付くことはなく、脱線した車両の軌道逸走を確実に防止することができる。
なお、この実施の形態の車輪逸走防止装置1によれば、固定部材7の両側部に固定するガード部材9を小さく分割すれば、持ち運びが容易で作業性良く取付け作業を行うことができる。
図9は、本発明の第2実施の形態に係る車輪逸走防止装置を用いた軌道の平面図であり、図10(a) は、図9に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。図11(a) は、図9に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。図12は、図11(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。なお、上記第1実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように、この第2実施の形態の車輪逸走防止装置50も、まくらぎ2の長手方向中央部に固定される固定部材52を具備した固定部51と、この固定部51の両側部に本線レール3と平行にガード部材54が配置される逸走防止部53とが備えられている。
図10(a),(b) に示すように、この実施の形態の固定部材52は、中央部に上記まくらぎ2に固定するための固定穴55を有し、その両側部にガード部材54を配置する配置部56が張り出すように一体的に設けられている。また、この実施の形態では、固定部材52の中央部に設けられる支持壁57と取付壁58との上部に上記固定穴55が設けられた上板59が一体的に形成されている。この上板59に設けられる上記固定穴55は、支持壁57と取付壁58との上端から固定ボルト60(図11(a) )の頭部が突出しないような窪み部61に設けられている。さらに、上記支持壁57には、上述した実施の形態と同様に、楔部材30(図4と同様の構成)が接する傾斜面62が形成されている。この傾斜面62に楔部材30が接してガード部材54を幅方向に位置決めする部分が、位置決め部63である。
また、この実施の形態では、上記したように支持壁57及び取付壁58と一体的に上板59が形成されているため、固定部材52をまくらぎ2に固定した状態では固定穴55の周囲が塞がれた状態となるので、上記楔部材30の取付ボルト64の頭部を挿入させるT字状のボルト穴65が取付壁58に設けられている。このT字状のボルト穴65により、取付ボルト64の頭部をボルト穴65に挿入し、その取付ボルト64を水平方向外側にずらすことによりボルト頭部の基部をT字状ボルト穴65で回動阻止している。
さらに、この実施の形態の配置部56は、ガード部材54が長方形状断面の角柱材で形成された車輪当接部材66と、この車輪当接部材66を連結する連結部材67,68(剛性部材)とで構成されているため(図12)、車輪当接部材66の下面を配置する平面状に形成されている。この配置部56には、まくらぎ2にガード部材54を固定する固定ボルト71(図9)を挿通するための貫通長穴73が設けられている。
図11(a) ,(b) に示すように、この実施の形態の車輪逸走防止装置50によれば、固定部材52がまくらぎ2のネジ穴77に固定ボルト60で固定され、この固定部材52の配置部56にガード部材54が配置される。図示するガード部材54は分割部を示しており、固定部材52の上部において、角柱材の車輪当接部材66の中空部分に押え部材69(厚板材)が挿入され、この押え部材69の中央部に設けられた固定穴70に固定ボルト71が挿通されてまくらぎ2のネジ穴72に固定されることにより、ガード部材54が配置部56に固定されている。
そして、このガード部材54と支持壁57の傾斜面62との間に楔部材30が挿入され、この楔部材30が取付壁58のボルト穴65に頭部が挿入された取付ボルト64にナット74をねじ込むことにより取付けられる。これにより、ガード部材54が幅方向外側に押圧されて固定穴70等のガタ付きをなくして配置部56に確実に固定される。この実施の形態では、車輪当接部材66の外側面が車輪受面78となる。
一方、図12に示すように、上記ガード部材54の分割部以外では、ガード部材54の車輪当接部材66間がまくらぎ2の配置ピッチと同一ピッチで設けられた角柱状の連結部材68と板状の連結部材67とによって連結されている(図9)。板状の連結部材67が設けられた位置では、まくらぎ2の中央部にガード支持材75が固定され、このガード支持材75の上部に連結部材67が配置され、この連結部材67がガード支持材75を貫通する固定ボルト76(固定具)によってまくらぎ2のネジ穴77に固定されている。
以上のように構成された車輪逸走防止装置50によっても、上記第1実施の形態と同様に、車輪が脱線したとしても、上述した図8(a) 〜(c) と同様に、車両の下部から下方に突出する構成Dは車輪逸走防止装置50に当接することはなく、脱線した車両の車輪Wが車輪逸走防止装置50の車輪受面78に当接した状態では、外側の車輪Wがまくらぎ2から外れないようにして車両の逸走を防止することができる。このように、この車輪逸走防止装置50によっても、車両下部から下方に向けて突出する構成Dが車輪逸走防止装置50に当接することなく、脱線した車両の逸走を確実に防止することができる。
しかも、この車輪逸走防止装置50によれば、図9に示すように、ガード部材54の間の連結部材間に空間79が形成されるので、この空間79からまくらぎ2の間のバラストを掻き出したり、ならしたりすることができるので、ガード部材54の取付け状態でも作業性良く保守点検等を行うことが可能となる。
また、この実施の形態の車輪逸走防止装置50によれば、上記連結部材67を利用して、ガード部材54の搬送時や取付時等に吊下げることができるので、作業性の良い据付けや保守等を行うことができる。
図13は、本発明の第3実施の形態に係る車輪逸走防止装置を用いた軌道の平面図であり、図14(a) は、図13に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。図15(a) は、図13に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。図16は、図15(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。なお、上記第1,2実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図13に示すように、この第3実施の形態の車輪逸走防止装置80も、まくらぎ2の長手方向中央部に固定される固定部材82を具備した固定部81と、この固定部81に本線レール3と平行に固定されるガード部材84が配置される逸走防止部83とが備えられている。
図14(a),(b) に示すように、この実施の形態の固定部材82も、中央部に上記まくらぎ2に固定するための固定穴85を有し、その両側部にガード部材84を配置する配置部86が張り出すように一体的に設けられている。また、この実施の形態では、固定部材82の中央部に設けられる支持壁87と取付壁88との上部に上記固定穴85が設けられた上板89が一体的に形成されている。この上板89の固定穴85は、支持壁87と取付壁88との上端から固定ボルト90(図15(a) )の頭部が突出しないような窪み部91に設けられている。さらに、上記支持壁87には、上述した実施の形態と同様に、楔部材30(図4と同様の構成)が接する傾斜面92が形成されている。この傾斜面92に楔部材30が接してガード部材84を位置決めする部分が、位置決め部93である。
また、この実施の形態では、上記したように支持壁87及び取付壁88と一体的に上板89が形成されているため、固定部材82をまくらぎ2に固定した状態では固定穴85の周囲が塞がれた状態となるので、上記楔部材30の取付ボルト94(図13)の頭部を挿入させるT字状のボルト穴95が取付壁88に設けられている。このT字状のボルト穴95により、取付ボルト94の頭部をボルト穴95に挿入し、その取付ボルト94を水平方向外側にずらすことによりボルト頭部の基部をT字状ボルト穴95で回動阻止している。
さらに、この実施の形態の配置部86は、ガード部材84がH型断面の型材で固定部材82の両側部に車輪受面96(図15(a) )を形成するようにしているので、このガード部材84のウエブ部84aを受ける受部98と、ガード部材84の分割部に設けられた受板97が入り込む切欠き部99とを有している。この受板97は、図15(a) に示すように、ガード部材84の分割部において、固定部材82の部分の上方が開放するように切り欠かれた部分の上記支持壁87の傾斜面92と対向する位置に設けられている。
図15(a),(b) に示すように、この実施の形態の車輪逸走防止装置80によれば、固定部材82がまくらぎ2のネジ穴100に固定ボルト90で固定され、この固定部材82の配置部86にガード部材84が配置される。このガード部材84は分割部であり、ガード部材84の端部は、ウエブ部84aの端部を配置部86に向けて押圧する押え部材101の中央部に設けられた固定穴102に固定ボルト103が挿通されてまくらぎ2のネジ穴104に固定されることにより、ガード部材84が配置部86に固定されている。この実施の形態の押え部材101は、上記第1実施の形態の押え部材11(図6)と同様に略T字状に形成されているが、脚部高さはウエブ部84aの高さとなっている。
そして、固定部材82の支持壁87に形成された傾斜面92と上記受板97との間に楔部材30が挿入され、この楔部材30が取付壁88のボルト穴95に頭部が挿入された取付ボルト94にナット105をねじ込むことにより取付けられる。これにより、ガード部材84が幅方向外側に押圧されて配置部86に確実に固定される。
一方、図16に示すように、上記ガード部材84の分割部以外では、まくらぎ2の中央部にガード支持材106が固定され、このガード支持材106の上部にガード部材84が配置され、このガード部材84のウエブ部84aに設けられた固定長穴107(図13)の上方からワッシャ108を介して挿通された固定ボルト109(固定具)をまくらぎ2のネジ穴110に螺合することにより固定されている。この実施の形態の固定部によれば、ガード部材84とガード支持材106とに挿通させた固定ボルト109を締付ける作業によって、効率良くガード部材84の固定作業を行うことができる。
以上のように構成された車輪逸走防止装置80によっても、上記第1実施の形態と同様に、車輪Wが脱線したとしても、上述した図8(a) 〜(c) と同様に、車両の下部から下方に突出する構成Dは車輪逸走防止装置80に当接することはなく、脱線した車両の車輪Wが車輪逸走防止装置80の車輪受面96に当接した状態では、外側の車輪Wがまくらぎ2から外れないようにして車両の逸走を防止することができる。このように、この車輪逸走防止装置80によっても、車両下部から下方に向けて突出する構成Dが車輪逸走防止装置80に当接することなく、脱線した車両の逸走を確実に防止することができる。
しかも、この車輪逸走防止装置80によれば、固定部材82の両側部に設ける車輪受面96を一体的なガード部材84で形成しているので、このガード部材84を一体的に取替えることで、迅速な取替え作業が可能となる。
図17は、本発明の第4実施の形態に係る車輪逸走防止装置を用いた軌道の平面図であり、図18(a) は、図17に示す固定部材の正面図であり、(b) は、同固定部材の平面図である。図19(a) は、図17に示す車輪逸走防止装置のガード部材分割部における正面図であり、(b) は、同車輪逸走防止装置の平面図である。図20は、図19(a) に示す車輪逸走防止装置の正面図と異なる位置の正面図である。なお、上記第1,2実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図17に示すように、この第4実施の形態の車輪逸走防止装置120も、まくらぎ2の長手方向中央部に固定される固定部材122を具備した固定部121と、この固定部121に本線レール3と平行に固定されるガード部材124が配置される逸走防止部123とが備えられている。
図18(a),(b) に示すように、この実施の形態の固定部材122も、中央部に上記まくらぎ2に固定するための固定穴125を有し、その両側部にガード部材124を配置する配置部126が張り出すように一体的に設けられている。また、この実施の形態では、固定部材122の中央部に設けられる支持壁127と取付壁128との上部に上記固定穴125が設けられた上板129が一体的に形成されている。この上板129に設けられる上記固定穴125は、支持壁127と取付壁128との上端から固定ボルト130(図19(a) )の頭部が突出しないような窪み部131に設けられている。さらに、上記支持壁127には、上述した実施の形態と同様に、楔部材30(図4と同様の構成)が接する傾斜面132が形成されている。この傾斜面132に楔部材30が接してガード部材124を幅方向に位置決めする部分が、位置決め部133である。
また、この実施の形態でも、上記したように支持壁127及び取付壁128と一体的に上板129が形成されているため、固定部材122をまくらぎ2に固定した状態では固定穴125の周囲が塞がれた状態となるので、上記楔部材30の取付ボルト134の頭部を挿入させるT字状のボルト穴135が取付壁128に設けられている。このT字状のボルト穴135により、取付ボルト134の頭部をボルト穴135に挿入し、その取付ボルト134を水平方向外側にずらすことによりボルト頭部の基部をT字状ボルト穴135で回動阻止している。
さらに、この実施の形態の配置部126は、ガード部材124がH型断面の形鋼で形成された車輪当接部材136と、この車輪当接部材136を連結する棒状の連結部材137(剛性部材)とで構成されているので(図17)、車輪当接部材136のウエブ部136aを受ける受部138と、そのフランジ部136bが入り込む切欠き部139とを有している(図18,図19)。この配置部126には、まくらぎ2にガード部材124を固定する固定ボルト144(図17)を挿通するための貫通長穴147が設けられている。この実施の形態では、この車輪当接部材136の外側面が車輪受面140となっている(図19(a) )。また、この実施の形態のガード部材124は、2本の車輪当接部材136とこれらを連結する剛性部材である連結部材137で一体化しているので、剛性の高いガード部材124となっている。
図19(a),(b) に示すように、この実施の形態の車輪逸走防止装置120によれば、固定部材122がまくらぎ2のネジ穴141に固定ボルト130で固定され、この固定部材122の配置部126にガード部材124の車輪当接部材136が配置される。図示するガード部材124は分割部であり、ガード部材124の端部は、車輪当接部材136のウエブ部136aの端部を配置部126に向けて押圧する押え部材142の中央部に設けられた固定穴143に固定ボルト144が挿通されてまくらぎ2のネジ穴145に固定されることにより、ガード部材124が配置部126に固定されている。この実施の形態の押え部材142は、上記第1実施の形態の押え部材11(図6)と同様に略T字状に形成されているが、脚部高さはウエブ部136aの高さとなっている。
そして、固定部材122の支持壁127に形成された傾斜面132と上記ガード部材124の車輪当接部材136におけるフランジ部136bとの間に楔部材30が挿入され、この楔部材30が取付壁128のボルト穴135に頭部が挿入された取付ボルト134にナット146をねじ込むことにより取付けられる。これにより、車輪当接部材136が幅方向外側に押圧されて配置部126に確実に固定され、ガード部材124が固定部材122に確実に固定される。
一方、図20に示すように、上記ガード部材124の分割部以外では、固定部材122の配置部126上に配置された車輪当接部材136の固定長穴148(図17)に、ワッシャ149を介して挿通された固定ボルト144をまくらぎ2のネジ穴145に螺合することにより固定されている。
以上のように構成された車輪逸走防止装置120によっても、上記第1実施の形態と同様に、車輪Wが脱線したとしても、上述した図8(a) 〜(c) と同様に、車両の下部から下方に突出する構成Dは車輪逸走防止装置120に当接することはなく、脱線した車両の車輪Wが車輪逸走防止装置120の車輪受面140に当接した状態では、外側の車輪Wがまくらぎ2から外れないようにして車両の逸走を防止することができる。このように、この車輪逸走防止装置120によっても、車両下部から下方に向けて突出する構成Dが車輪逸走防止装置120に当接することなく、脱線した車両の逸走を確実に防止することができる。
しかも、この車輪逸走防止装置120によれば、ガード部材124の車輪当接部材136間を連結する連結部材137により、ガード部材124の搬送時や取付時等に連結部材137を吊下げて作業できるので、作業性の良い据付けや保守等を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、いずれも固定部5,51,81,121をまくらぎ2に固定する例を説明したが、スラブ軌道においても同様に設けることができ、本発明はまくらぎ2に設ける装置に限定されるものではない。
また、上述した実施の形態は一例を示しており、上述した各実施の形態の構成を適宜組合わせることもでき、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係る車輪逸走防止装置は、車輪間の車両下部に下方へ突出する構成が設けられた鉄道車両が走行する路線において利用できる。
1…車輪逸走防止装置
3…本線レール
5…固定部
6…逸走防止部
7…固定部材
8…車輪受面
9…ガード部材
10…配置部
11…押え部材
16…支持壁
17…取付壁
18…傾斜面
23…位置決め部
30…楔部材
33…楔部
34…取付フランジ
35…取付ボルト(固定具)
38…押え部
39…脚部
45…スペーサ
50…車輪逸走防止装置
51…固定部
52…固定部材
53…逸走防止部
54…ガード部材
56…配置部
57…支持壁
58…取付壁
62…傾斜面
63…位置決め部
66…車輪当接部材
67…連結部材(剛性部材)
69…押え部材
78…車輪受面
80…車輪逸走防止装置
81…固定部
82…固定部材
83…逸走防止部
84…ガード部材
86…配置部
87…支持壁
88…取付壁
92…傾斜面
93…位置決め部
96…車輪受面
101…押え部材
120…車輪逸走防止装置
121…固定部
122…固定部材
123…逸走防止部
124…ガード部材
126…配置部
127…支持壁
128…取付壁
132…傾斜面
133…位置決め部
136…車輪当接部材
137…連結部材(剛性部材)
140…車輪受面
142…押え部材
D…構成
S…隙間
U…間隔(変位吸収部)
R…軌道
W…車輪

Claims (8)

  1. 車両下部から下向きに突出する構成を具備した車両が本線レールから脱線しても軌道外方に逸走しないように、該本線レールに沿ってまくらぎ又はスラブ軌道に配置する車輪逸走防止装置であって、
    前記本線レール間の中央部に、前記まくらぎ又はスラブ軌道に固定される固定部と、前記本線レールと平行に配置される逸走防止部とを備え、
    前記固定部は、前記車両の脱線時に該車両の下部に具備された構成と所定の隙間を有する高さに形成され、
    前記逸走防止部は、前記車両の脱線時に該車両の下部に具備された構成と所定の隙間を有する高さに形成された車輪受面を具備していることを特徴とする車輪逸走防止装置。
  2. 前記車輪受面は、前記まくらぎ又はスラブ軌道から所定高さの垂直面に形成されている請求項1に記載の車輪逸走防止装置。
  3. 前記逸走防止部は、前記固定部の両側部に前記車輪受面を具備した所定長さのガード部材を有し、
    前記固定部は、前記ガード部材を該固定部の所定位置に配置する配置部を具備している請求項1又は請求項2に記載の車輪逸走防止装置。
  4. 前記固定部は、前記配置部に配置したガード部材の位置を決める位置決め部を有し、
    該位置決め部は、前記固定部に固定した水平方向に傾斜する傾斜面と、前記配置部に固定したガード部材が当接する当接面と、前記傾斜面とガード部材との間に挿入して該ガード部材を前記当接面に向けて水平方向に押圧する楔部材とを具備している請求項3に記載の車輪逸走防止装置。
  5. 前記固定部を、前記まくらぎ上又は前記スラブ軌道の本線レール固定部上に設けて前記ガード部材の長手方向に位置する固定部間を空間とした請求項3又は請求項4に記載の車輪逸走防止装置。
  6. 前記所定長さのガード部材の連結部に、該ガード部材の端部をまくらぎに向けて押圧する押え部材を設け、該押え部材とガード部材の端分との間に、該ガード部材の軸方向変位を吸収する変位吸収部を具備させた請求項3〜5のいずれか1項に記載の車輪逸走防止装置。
  7. 前記固定部は、前記まくらぎの上面にガード支持材を配置し、該ガード支持材とガード部材とに挿通させた固定具で該ガード部材をまくらぎに固定する構造となっている請求項3に記載の車輪逸走防止装置。
  8. 前記ガード部材は、前記固定部の両側部に配置する車輪当接部材と、該車輪当接部材間を連結する剛性部材とを具備している請求項3に記載の車輪逸走防止装置。
JP2009004922A 2009-01-13 2009-01-13 車輪逸走防止装置 Active JP4892015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004922A JP4892015B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 車輪逸走防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004922A JP4892015B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 車輪逸走防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010163755A JP2010163755A (ja) 2010-07-29
JP4892015B2 true JP4892015B2 (ja) 2012-03-07

Family

ID=42580128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009004922A Active JP4892015B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 車輪逸走防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4892015B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102380590B1 (ko) 2021-09-14 2022-03-30 충남대학교산학협력단 격자프레임을 이용한 철도용 일탈방호시설 및 그 시공방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5854942B2 (ja) * 2012-07-13 2016-02-09 西日本旅客鉄道株式会社 軌道逸脱防止装置
JP5968730B2 (ja) * 2012-08-31 2016-08-10 公益財団法人鉄道総合技術研究所 線路用逸脱防止ガードの継手構造
JP5840276B1 (ja) * 2014-10-14 2016-01-06 大阪市 鉄道車両逸脱防止装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3393032B2 (ja) * 1997-03-13 2003-04-07 財団法人鉄道総合技術研究所 車両脱線時の転倒防止装置
JP3859220B2 (ja) * 2002-02-13 2006-12-20 財団法人鉄道総合技術研究所 鉄道車両軌道逸脱防止装置、及び鉄道車両の軌道逸脱防止方法
JP3944100B2 (ja) * 2003-02-03 2007-07-11 財団法人鉄道総合技術研究所 鉄道車両における軌道逸脱防止装置
JP4832797B2 (ja) * 2004-09-15 2011-12-07 東海旅客鉄道株式会社 安全レール装置
WO2007105672A1 (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Central Japan Railway Company 台車横移動規制システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102380590B1 (ko) 2021-09-14 2022-03-30 충남대학교산학협력단 격자프레임을 이용한 철도용 일탈방호시설 및 그 시공방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010163755A (ja) 2010-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5203686B2 (ja) 車輪ガード装置
JP4892015B2 (ja) 車輪逸走防止装置
EP1895053B1 (en) Safety device of vehicle
JP2011026889A (ja) 車輪ガード装置
KR101272472B1 (ko) 탄성수지 고정방식의 저진동 철도교
JP4587660B2 (ja) 鉄道車両用軌道
KR101670587B1 (ko) 철도궤도용 z형상 프리캐스트 콘크리트 슬래브 패널을 이용한 철도궤도구조
KR101588228B1 (ko) 철도차량의 탈선 방지 장치
JP5808715B2 (ja) 軌道スラブ
JP4723284B2 (ja) 車輪ガード装置
KR101192660B1 (ko) 연결 장치를 구비한 모노레일용 가이드 레일
JP2014031707A (ja) 車輪ガード装置
JP4832797B2 (ja) 安全レール装置
JP4723282B2 (ja) 脱線防止ガード
JP5932559B2 (ja) 無道床軌道用脱線防止ガード
KR101342913B1 (ko) 차륜 열차용 레일에 자기부상 열차용 레일이 설치된 복합 레일 및 그 설치방법
KR101230381B1 (ko) 다용도 겸용 레일바이크 궤도
KR100383578B1 (ko) 철도 레일 방진장치
JP6202668B2 (ja) 枠型スラブ軌道用車輪ガード装置
JP3195311U (ja) 脱輪復帰スロープ固定金具
JP2006316552A (ja) 脱線防止レール
JP6886876B2 (ja) 縦まくらぎ構造及び車両用軌道
JP3943246B2 (ja) 補強桁取付装置
JP2550785B2 (ja) レール敷設構造
KR200404784Y1 (ko) 분리형 철도 침목

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4892015

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250