JP4887601B2 - 偽造防止ラベル - Google Patents

偽造防止ラベル Download PDF

Info

Publication number
JP4887601B2
JP4887601B2 JP2004076911A JP2004076911A JP4887601B2 JP 4887601 B2 JP4887601 B2 JP 4887601B2 JP 2004076911 A JP2004076911 A JP 2004076911A JP 2004076911 A JP2004076911 A JP 2004076911A JP 4887601 B2 JP4887601 B2 JP 4887601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
resin
label
layer
additive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004076911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005266147A (ja
Inventor
弘人 中村
章夫 大渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2004076911A priority Critical patent/JP4887601B2/ja
Publication of JP2005266147A publication Critical patent/JP2005266147A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4887601B2 publication Critical patent/JP4887601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、偽造防止ラベルに関するものである。
近年、知的財産を侵害する粗悪な模倣品被害が大きな社会問題となっている。そこで、模倣品対策として、真正品であることを証明するための認証ラベルを真正品又はそのパッケージに貼り付けることが広く知られている。この認証ラベルには、例えば、特殊インク、特殊印刷、ホログラム、磁気記録等、多くの偽造防止手段が施されている。しかし、これら偽造防止手段が認証ラベルに施されたとしても、認証ラベルを真正品から剥がし取り、模倣品に再貼り付けを行うといった不正行為が頻繁に行われている。このようなことから、認証ラベルの再貼り付けを防止することを目的として、同ラベルを剥がし難くさせるための方法が、特許文献1〜3に開示されている。
特開平10−204363号公報 特開2000−293108号公報 特開2002−72889号公報
しかし、特許文献1〜3によると、真正品から認証ラベルを剥がすことに成功しさえすれば、その認証ラベルを模倣品に再貼り付けすることにより、不正行為が容易になされるという問題があった。
本発明は、再利用できなくすることにより、セキュリティ性を高めることが容易な偽造防止ラベルを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、支持体と、印刷層と、粘接着剤からなる接着層とを備え、被着体に貼着される偽造防止ラベルであって、前記粘接着剤として油性接着剤を用いるとともに、同油性接着剤に難溶性の添加剤として水性材料を分散状態で含有させることをその要旨とする。
本発明によれば、粘接着剤には、同粘接着剤に難溶性の添加剤が含有されている。この場合、添加剤が粘接着剤に溶けずに存在することによって、偽造防止ラベルを被着体から引き剥がしたときに、粘接着剤からなる接着層の剥離面に無数の凹凸を形成することができる。この凹凸によって、一旦引き剥がされた偽造防止ラベルの粘着力を大幅に低下させることができる。又、一旦引き剥がされた偽造防止ラベルが被着体に貼り付けられたとしても、接着層の剥離面に形成された凹凸を印刷層に浮き立たせることで、同ラベルが不正に引き剥がされたことを証明する痕跡を明確にすることができる。
さらに、本発明によれば、油性接着剤である粘接着剤に水性材料からなる添加剤が含有されている。この場合、粘接着剤と添加剤とが互いに混じり合わないため、偽造防止ラベルを被着体から引き剥がしたときに、粘接着剤からなる接着層の剥離面に無数の凹凸を形成することが容易となる。
本発明は、前記水性材料は、親水性溶媒及び親水性微粒子のうち少なくともいずれか1種であることをその要旨とする。
本発明によれば、親水性溶媒、親水性微粒子と油性接着剤である粘接着剤とが互いに混じり合うことはないため、偽造防止ラベルを被着体から引き剥がしたときに、粘接着剤からなる接着層の剥離面に無数の凹凸を形成することがより容易となる。
本発明は、前記親水性溶媒は、水、エタノール、アルコール、グリコールのうち少なくともいずれか1種であることをその要旨とする。
本発明によれば、水、エタノール、アルコール、グリコールはいずれも親水性に富み、かつ取り扱いが容易な物質であるため、被着体から引き剥がされた偽造防止ラベルの接着層の剥離面に無数の凹凸を形成することがより一層容易となる。
本発明は、前記親水性微粒子は、水性アクリル系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、セルロース誘導体系樹脂、でんぷん誘導体系樹脂のうち少なくともいずれか1種を含むことをその要旨とする。
本発明によれば、水性アクリル系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、セルロース誘導体系樹脂、でんぷん誘導体系樹脂はいずれも親水性に富む物質であるため、油性接着剤である粘接着剤と互いに混じり合うことはない。このため、被着体から引き剥がされた偽造防止ラベルの接着層の剥離面に無数の凹凸を形成することがより一層容易となる。
本発明は、前記油性接着剤は、油性アクリル樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン樹脂のうち少なくともいずれか1種を含むことをその要旨とする。
本発明によれば、油性アクリル樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン樹脂はいずれも親油性に富む物質であるため、水性材料からなる添加剤と互いに混じり合うことはない。このため、被着体から引き剥がされた偽造防止ラベルの接着層の剥離面に無数の凹凸を形成することが更に容易となる。
本発明は、前記添加剤は油性樹脂からなる壁材により被覆されていることをその要旨とする。
本発明によれば、水性樹脂からなる添加剤は油性樹脂からなる壁材により被覆されているため、粘接着剤中の添加剤の非凝集性・分散性を高く保つことができる。つまり、添加剤を粘接着剤中に偏在させることなく、より均一に分散させることができる。このため、被着体から引き剥がされた偽造防止ラベルの接着層の剥離面に凹凸を満遍なく形成することができる。
本発明は、前記油性樹脂は、ワックス類、ポリエチレン類、天然高分子類、アクリル酸エステル類のうち少なくともいずれか1種であることをその要旨とする。
本発明によれば、ワックス類、ポリエチレン類、天然高分子類、アクリル酸エステル類はいずれも親油性に富み、かつ加熱や有機溶剤に晒されることで溶融し易い物質である。このため、粘接着剤中の添加剤の非凝集性・分散性を高く保つことができる。それと共に、加熱や有機溶剤に晒されることで、壁材が溶融し破壊され易くなることから、添加剤が粘接着剤に速やかに放出される。
本発明は、前記添加剤はマイクロカプセルのコアとして構成されていることをその要旨とする。
本発明によれば、添加剤はマイクロカプセルのコアとして構成されているため、粘接着剤中において、同添加剤を個々に独立した球体として存在させることが可能となる。よって、被着体から引き剥がされた偽造防止ラベルの接着層の剥離面に無数の凹凸を満遍なく形成することがより一層容易となる。
本発明は、前記印刷層は、光学的特性を有するインク、蛍光インク、燐光インクのうち少なくともいずれか1種のインクにより印刷されていることをその要旨とする。
本発明によれば、光学的特性を有するインク、蛍光インク、燐光インクを用いて印刷することにより、偽造防止ラベルについて、被着体から不正に引き剥がされたことを証明することが容易となる。
本発明は、前記印刷層の表面全体を被覆するように保護層が形成されていることをその要旨とする。
本発明によれば、保護層によって、印刷層の変質及び劣化を抑制することができる。
本発明は、有機溶剤に対し易溶性のインクが前記印刷層及び前記接着層のうち少なくともいずれか一方に含有されていることをその要旨とする。
本発明によれば、有機溶剤を用いて偽造防止ラベルを被着体から引き剥がしたときに、印刷層及び前記接着層のうち少なくともいずれか一方に含有された染料が染み出すことによって、不正に引き剥がされたことを証明するのがより一層容易となる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1及び図2に示すように、偽造防止ラベル11は、支持体12と、印刷層13と、保護層14と、接着層15とを備えている。偽造防止ラベル11は、支持体12と、その表面に印刷又は塗布された印刷層13及び同印刷層13を保護する保護層14と、同支持体12の裏面に塗布された接着層15とを一体に形成したものである。従って、偽造防止ラベル11は、図2に示すように、保護層14、印刷層13、支持体12及び接着層15の順に積層されている。本実施形態の偽造防止ラベル11は、被着体16、又は被着体16の中に梱包される製品が真正品であることを証明するための認証ラベルとして使用される。被着体16としては、例えば、プラスチックパッケージ、プラスチックフィルム、コートボール紙等の梱包材、電気製品、日用品、生活雑貨等の工業製品、一般工業部品等が挙げられる。
支持体12は、剛性を有する樹脂材料からなり、略四角状をなすシート状に形成されている。樹脂材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。支持体12の角部には、それぞれ同支持体12の外縁から中央部に向けて延びるように切込み部12aが形成されている。
印刷層13は、支持体12の表面に公知の印刷法により積層形成されている。印刷法としては、例えばシルクスクリーン印刷、グラビア印刷、活版印刷、オフセット印刷、パッド印刷等が挙げられる。印刷層13は、偽造防止ラベル11の意匠面11aを構成するものである。印刷層13には、例えば、製造元やブランド名を表示する文字17等が表示されている。又、この印刷層13には、偽造防止ラベル11の複製品が容易に製造されないようにするため、オバート技術やコバート技術等の偽造防止手段が施されている。
オバート技術としては、例えば液晶材料等、光学的特性を有する特殊インク19(図3参照)を用いることにより、文字17やその背景17a等を印刷する方法が挙げられる。このオバート技術を施すことで、特殊インク19で印刷された文字17やその背景17a等の色相が見る角度に応じて変化する効果(カラーシフト効果)を、偽造防止ラベル11の意匠面11aに持たせている。又、コバート技術としては、例えば蛍光インクや燐光インク等の特殊インクを用いて、隠し文字18を印刷する方法が挙げられる。このコバート技術を施すことによって、隠し文字18は、通常の太陽光や蛍光灯の光では確認できないが、ブラックライトやUV光や赤外線光等の光を照射することにより確認可能となる。これら偽造防止手段を併用することによって、偽造防止ラベル11が偽物であるか否かの判別が容易となる。
又、印刷層13には、ベンジン、ベンゼン等の有機溶剤(剥離剤)に対し易溶性の染料が含有されている。この場合、有機溶剤を用いて偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、印刷層13に含有された染料が染み出すことによって、同ラベル11が不正に引き剥がされたことを明確にする。
保護層14は、印刷層13の表面に公知の塗付法を用いることにより積層形成されている。保護層14は、印刷層13を外部から保護するものであり、同印刷層13の表面全体を被覆するように形成されている。塗付法としては、例えば、リバースロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、エアーナイフコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコーター等が挙げられる。これら塗付法の替わりに、上述した印刷法を用いることにより保護層14を形成してもよい。
接着層15は、支持体12の裏面に、上述した各種塗付法を用いることにより積層形成されている。接着層15は、偽造防止ラベル11を被着体16に接着させるためのものであり、支持体12の裏面全体に塗着されている。接着層15は、自己粘着性を有する粘接着剤21により構成されている。本実施形態において、粘接着剤21は、強力な接着力を発揮する油性接着剤が用いられている。油性接着剤は、例えば石油等を原料とした合成樹脂を主成分としている。合成樹脂としては、例えば油性アクリル樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレンー酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン樹脂等が挙げられる。
図2に示すように、粘接着剤21には添加剤20が添加されている。この添加剤20は、油性接着剤である粘接着剤21に難溶性な水性材料により形成されている。水性材料としては、例えば水、エタノール、アルコール、グリコール等の親水性溶媒や、水性アクリル系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、セルロース誘導体系樹脂、でんぷん誘導体系樹脂を主成分とする親水性微粒子等が挙げられる。この場合、ポリエチレンオキシド系樹脂としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール類等が挙げられる。又、セルロース誘導体系樹脂としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。又、でんぷん誘導体系樹脂としては、ヒドロキシアルキルでんぷん、酢酸でんぷん、架橋でんぷん、デキストリン、デキストラン等が挙げられる。更には、親水性溶媒と、親水性微粒子とを混合し調整したものを、添加剤20として用いてもよい。
添加剤20は、マイクロカプセル22のコア(芯材)として構成されている。ここで、マイクロカプセル22とは、コアと、このコアを被覆する壁材としてのシェル24とにより構成された微小な球体のことを指す。添加剤20は、マイクロカプセル22のコアとして構成されることで、個々に独立した球体として粘接着剤21中に存在することが可能となっている。
一方、シェル24は、油性接着剤である粘接着剤21に可溶性な油性樹脂により形成されている。このため、マイクロカプセル22の外表面は、油性接着剤である粘接着剤21に対する親和性が高く保たれている。このように、シェル24は、その内部空間に、水性材料からなる添加剤20を閉じ込めて保持すると共に、同添加剤20を、油性接着剤である粘接着剤21に分散させ易くする機能を有している。
又、マイクロカプセル22は、何らかの外部要因によりシェル24が破壊されることで、添加剤20を外部に放出するようになっている。前記外部要因とは、例えば外部から熱が加えられることや、シェル24が有機溶剤に晒されたりすること等が挙げられる。このため、シェル24を構成する油性樹脂としては、加熱されたり有機溶剤に晒されたりすることで、溶解され易い材料が使用される。油性樹脂としては、例えばワックス類、ポリエチレン類、天然高分子類、アクリル酸エステル類等が挙げられる。
又、この接着層15には、前記印刷層13と同様に、ベンジン、ベンゼン等の有機溶剤に対し易溶性の染料が含有されている。この場合、前記有機溶剤を用いて偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、接着層15に含有された染料が染み出すことによって、同ラベル11が不正に引き剥がされたことを明確にする。
次に、偽造防止ラベル11の作用について図3(a)〜(c)に従って説明する。
図3(a)に示すように、被着体16(真正品)の表面(平坦面)には、偽造防止ラベル11が接着層15により接着されている。このとき、マイクロカプセル22は、粘接着剤21中にエマルジョン状態となって存在している。つまり、粘接着剤21には、添加剤20がシェル24(図2参照)に被覆された状態で、個々に独立した微小な球体として存在している。このとき、被着体16の表面は平坦面であるため、特殊インク19で印刷された文字17やその背景17a等(図1参照)の色相が、見る角度に応じて綺麗に変化するようになっている。尚、図中Aは入射光を示し、Bは反射光を示している。
図3(b)に示すように、例えば有機溶剤や加熱等により、偽造防止ラベル11が被着体16から引き剥がされたとき、接着層15を構成する粘接着剤21が軟化すると共に、マイクロカプセル22のシェル24(図2参照)が溶融し破壊される。そして、マイクロカプセル22から添加剤20が速やかに放出される。しかし、添加剤20は、粘接着剤21に溶融せずにそのまま存在し続けている。その結果、接着層15の剥離面15aには、添加剤20によって無数の凹凸25が形成される。
図3(c)に示すように、被着体16から引き剥がされた偽造防止ラベル11を、別の被着体(模倣品)26に再度貼り付けたとしても、接着層15の剥離面15aには無数の凹凸25が形成されているため、粘接着剤21による接着力が大幅に低下している。これにより、接着層15の接着力が有効に発揮されなくなり、偽造防止ラベル11を別の被着体26に再貼り付けするのが困難となる。
更に、接着層15の剥離面15aに粘接着剤21を追加して塗着し、偽造防止ラベル11を再利用しようとしたとしても、粘接着剤21には添加剤20が残存しているため、接着層15を元の状態に戻し難くなっている。これにより、接着層15の接着力が有効に発揮され難くなり、偽造防止ラベル11を別の被着体26に再貼り付けするのが困難となる。
仮に、偽造防止ラベル11が別の被着体26(模倣品)に再貼り付けされたとしても、接着層15の剥離面15aには無数の凹凸25が形成されているため、印刷層13を平坦な状態に維持することができなくなる。このため、特殊インク19で印刷された文字17やその背景17a等の色相が、見る角度に応じて綺麗に変化しなくなる。これにより、偽造防止ラベル11について、被着体16(真正品)から不正に引き剥がされたことを明確に判別することが可能となる。
上記実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)粘接着剤21は油性接着剤であり、この粘接着剤21には水性材料からなる添加剤20が含有されている。この場合、添加剤20が粘接着剤21と混じり合わずに、そのまま存在し続ける。このことによって、偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、粘接着剤21からなる接着層15の剥離面15aに無数の凹凸25を形成することができる。そして、この凹凸25によって、一旦引き剥がされた偽造防止ラベル11の粘着力を大幅に低下させることができる。又、一旦引き剥がされた偽造防止ラベル11が被着体26(模倣品)に貼り付けられたとしても、接着層15の剥離面15aに形成された凹凸25を印刷層13に浮き立たせることで、同ラベル11が不正に引き剥がされたことを証明する痕跡を明確にすることができる。よって、偽造防止ラベル11を再利用できなくすることにより、セキュリティ性を高めることが容易となる。
(2)添加剤20を構成する水性材料としては、例えば水、エタノール、アルコール、グリコール等の親水性溶媒や、水性アクリル系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、セルロース誘導体系樹脂、でんぷん誘導体系樹脂を含む親水性微粒子等が挙げられる。これらは、いずれも親水性に富む物質であることから、油性接着剤である粘接着剤21と添加剤20とが互いに混じり合うことはない。このため、粘接着剤21に添加剤20を存在させることによって、偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、粘接着剤21からなる接着層15の剥離面15aに無数の凹凸を形成することが容易となる。
(3)粘接着剤21を構成する油性接着剤としては、例えば油性アクリル樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレンー酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらはいずれも親油性に富む物質であることから、粘接着剤21と水性樹脂からなる添加剤20とが互いに混じり合うことはない。このため、粘接着剤21に添加剤20を存在させることによって、偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、粘接着剤21からなる接着層15の剥離面15aに無数の凹凸を形成することがより一層容易となる。
(4)添加剤20は、マイクロカプセル22のコアとして構成されている。そして、コアを被覆するシェル24が、粘接着剤21に可溶性な油性樹脂により形成されている。この場合、添加剤20と粘接着剤21との間にシェル24を介在させることによって、添加剤20を個々に独立した球体として粘接着剤21中に存在させることが可能となる。それと共に、添加剤20と粘接着剤21との親和性を高くすることができ、同添加剤20の非凝集性・分散性を高く保つことができる。つまり、水性材料からなる添加剤20を油性接着剤である粘接着剤21に偏在させることなく、より均一に分散させることができる。よって、偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、同ラベル11の接着層15の剥離面15aに凹凸25を満遍なく形成することができる。従って、被着体16から引き剥がされた偽造防止ラベル11の粘着力を更に大幅に低下させることができ、同ラベル11の再利用をより一層困難にすることができる。
(5)シェル24を構成する油性樹脂としては、例えばワックス類、ポリエチレン類、天然高分子類、アクリル酸エステル類等が挙げられる。この場合、例えば有機溶剤や加熱等により偽造防止ラベル11が被着体16から引き剥がされたとき、シェル24が速やかに破壊されることから、添加剤20が粘接着剤21に放出され易くなっている。このように、有機溶剤や加熱等により、偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたとしても、接着層15の剥離面15aには、添加剤20による無数の凹凸25を確実に形成することができる。よって、有機溶剤や加熱等の手段を用いて、偽造防止ラベル11を被着体16から綺麗に引き剥がしたとしても、同ラベル11の再利用をできなくすることができる。
(6)印刷層13は、光学的特性を有する特殊インク19を印刷することにより形成されている。この場合、偽造防止ラベル11が別の被着体26に再貼り付けされたとしても、接着層15の剥離面15aに形成された無数の凹凸25により、文字17やその背景17aについて色相が綺麗に変化しなくなる。これにより、偽造防止ラベル11について、被着体16(真正品)から不正に引き剥がされたことを明確に判別することが可能となる。
(7)印刷層13及び接着層15には、ベンジン、ベンゼン等の有機溶剤に易溶性の染料が含有されている。この場合、有機溶剤を用いて偽造防止ラベル11を被着体16から引き剥がしたときに、印刷層13及び接着層15に含有された染料が染み出すことによって、同ラベル11が不正に引き剥がされたことをより明確にすることができる。
(8)印刷層13には、蛍光インクや燐光インク等により隠し文字18が印刷されている。これにより、偽造防止ラベル11について、被着体16(真正品)から不正に引き剥がされたことを容易に証明することができる。
(9)印刷層13の表面には保護層14が積層形成されている。この保護層14によって、印刷層13の変質及び劣化を抑制することができ、セキュリティ性を長期間に亘って高く保つことができる。
(10)支持体12の角部には切込み部12aが形成されている。この場合、切込み部12aが切れ易くなっているため、偽造防止ラベル11を被着体16から綺麗に引き剥がし難くすることができ、同ラベル11の再利用をできなくすることができる。
以下、前記実施形態に対する変形例を記載する。
(変形例1)本実施形態において、添加剤20はマイクロカプセル22のコアとして構成されていたが、同添加剤20を直接粘接着剤21に添加してもよい。この場合、粘接着剤21中において、水性材料からなる添加剤20同士が凝集するのを防ぐために、その他の成分として界面活性剤等を添加するのが好ましい。
(変形例2)本実施形態において、粘接着剤21は油性接着剤であり、添加剤20は水性材料により形成されていたが、同粘接着剤21を水性接着剤とし、添加剤20を油性樹脂により形成してもよい。水性接着剤としては、例えば天然高分子糊剤やにかわ等が挙げられる。
(変形例3)本実施形態において、支持体12は略四角形状であったが、図4(a)〜(c)に示すように、同支持体12を星型、丸型、菱形に変更してもよい。
(変形例4)本実施形態において、偽造防止ラベル11は、保護層14、印刷層13、支持体12及び接着層15の順に積層されていたが、保護層14、支持体12、印刷層13及び接着層15の順に積層されてもよい。この場合、支持体12は、印刷層13を透過可能とするため、透明色であるのが好ましい。
(変形例5)本実施形態において、印刷層13は、光学的特性を有する特殊インク19、蛍光インク、燐光インク等により印刷されていたが、普通インクにより印刷してもよい。
(変形例6)本実施形態において、偽造防止ラベル11は保護層14を備えていたが、この保護層14を省略してもよい。
(変形例7)本実施形態において、印刷層13及び接着層15の両方について、有機溶剤に易溶性の染料が含有されていたが、前記両層13、15のうち少なくいずれか一方に含有されていてもよい。又、いずれの層13,15にも含有されなくてもよい。
(変形例8)本実施形態において、支持体12の角部には切込み部12aが形成されていたが、これを省略してもよい。
本実施形態における偽造防止ラベルの斜視図。 同じく偽造防止ラベルの模式断面図。 (a)は被着体に貼り付けられた偽造防止ラベルの模式断面図、(b)は被着体から引き剥がされた偽造防止ラベルの模式断面図、(c)は被着体に再貼り付けされた偽造防止ラベルの模式断面図。 (a)〜(c)は変形例の偽造防止ラベルの平面図。
符号の説明
11…偽造防止ラベル、12…支持体、13…印刷層、14…保護層、15…接着層、16…被接着体、20…添加剤、21…粘接着剤、22…マイクロカプセル。

Claims (11)

  1. 支持体と、印刷層と、粘接着剤からなる接着層とを備え、被着体に貼着される偽造防止ラベルであって、
    前記粘接着剤として油性接着剤を用いるとともに、同油性接着剤に難溶性の添加剤として水性材料を分散状態で含有させることを特徴とする偽造防止ラベル。
  2. 前記水性材料は、親水性溶媒及び親水性微粒子のうち少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止ラベル。
  3. 前記親水性溶媒は、水、エタノール、アルコール、グリコールのうち少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項に記載の偽造防止ラベル。
  4. 前記親水性微粒子は、水性アクリル系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、セルロース誘導体系樹脂、でんぷん誘導体系樹脂のうち少なくともいずれか1種を含むことを特徴とする請求項または請求項に記載の偽造防止ラベル。
  5. 前記油性接着剤は、油性アクリル樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン樹脂のうち少なくともいずれか1種を含むことを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の偽造防止ラベル。
  6. 前記添加剤は油性樹脂からなる壁材により被覆されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の偽造防止ラベル。
  7. 前記油性樹脂は、ワックス類、ポリエチレン類、天然高分子類、アクリル酸エステル類のうち少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項に記載の偽造防止ラベル。
  8. 前記添加剤はマイクロカプセルのコアとして構成されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の偽造防止ラベル。
  9. 前記印刷層は、光学的特性を有するインク、蛍光インク、燐光インクのうち少なくともいずれか1種のインクにより印刷されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の偽造防止ラベル。
  10. 前記印刷層の表面全体を被覆するように保護層が形成されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項に記載の偽造防止ラベル。
  11. 有機溶剤に対し易溶性のインクが前記印刷層及び前記接着層のうち少なくともいずれか一方に含有されていることを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の偽造防止ラベル。
JP2004076911A 2004-03-17 2004-03-17 偽造防止ラベル Expired - Fee Related JP4887601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004076911A JP4887601B2 (ja) 2004-03-17 2004-03-17 偽造防止ラベル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004076911A JP4887601B2 (ja) 2004-03-17 2004-03-17 偽造防止ラベル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005266147A JP2005266147A (ja) 2005-09-29
JP4887601B2 true JP4887601B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=35090785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004076911A Expired - Fee Related JP4887601B2 (ja) 2004-03-17 2004-03-17 偽造防止ラベル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4887601B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5965603B2 (ja) 2011-09-29 2016-08-10 凸版印刷株式会社 ラベル、粘着ラベル及び印刷物
JP5848935B2 (ja) * 2011-09-29 2016-01-27 凸版印刷株式会社 ラベル、粘着ラベル及び印刷物
JP5965602B2 (ja) 2011-09-29 2016-08-10 凸版印刷株式会社 ラベル、粘着ラベル及び印刷物
KR101536259B1 (ko) * 2013-09-17 2015-07-13 동아출판(주) 플라스틱 병에 부착되는 라벨
CN103730049A (zh) * 2013-12-13 2014-04-16 中山市美高力印刷有限公司 一种荧光标贴
JP7113709B2 (ja) * 2018-09-20 2022-08-05 テルモ株式会社 再封緘防止用ラベルおよび再封緘防止用ラベル付き箱体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05238179A (ja) * 1992-02-29 1993-09-17 Oji Paper Co Ltd 再剥離性感圧接着葉書
JPH06151301A (ja) * 1992-11-09 1994-05-31 Nitto Denko Corp レジスト膜画像の除去方法、及びそれに用いる感圧性接着剤あるいは接着シート類
JP2000293108A (ja) * 1999-04-02 2000-10-20 Kuramoto Sangyo:Kk 偽造防止用ラベル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005266147A (ja) 2005-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2204694T3 (es) Lamina de transferencia para aplicar una disposicion de capa decorativa sobre un sustrato.
JP7331997B2 (ja) ホットスタンピング箔および積層光学装飾体付印刷体
JP4887601B2 (ja) 偽造防止ラベル
ES2558139T3 (es) Etiqueta de capas múltiples
JP2006123526A (ja) 保護層熱転写フィルムおよび印画物
JP4693125B2 (ja) 液晶付きシート部材及びその製造方法
JP4900150B2 (ja) 脆質ラベル及びその製造方法
KR100844544B1 (ko) 스크래치용 홀로그램 라벨
JP3868064B2 (ja) 配送伝票
JP5760443B2 (ja) 偽造防止媒体
JP2005119106A (ja) 偽造防止策が施された物品およびその製造方法
JP3635928B2 (ja) スクラッチ隠蔽層付印刷物
JP2004532748A (ja) 複合材料
JP2017003804A (ja) 巻付けラベル連続体、及び巻付けラベル
JP4549524B2 (ja) 情報が隠蔽されたシートの製造方法
CN218214478U (zh) 一种利用易碎特性防伪的标签
JP5811717B2 (ja) 隠蔽はがき
CN216311181U (zh) 一种防伪标签
JP2002067480A (ja) 記録用シート
EP1705001A1 (en) Security label
JP7358891B2 (ja) カード
JP4763395B2 (ja) 放置車両確認標章ラベル
JP2022060160A (ja) 紙ラベル積層体及び紙ラベル積層体の製造方法
JP2004258089A (ja) 感熱記録層を有する再使用防止ラベル
JP2001109384A (ja) 積層型ラベル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4887601

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees