JP4885409B2 - アクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置 - Google Patents

アクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、自動変速機を搭載したガソリン自動車、電気自動車の如き自動車にブレーキを掛けるつもりが誤ってアクセルペダルを踏み込んでも自動車が加速されるのを防止するアクセル誤操作防止装置を搭載した自動車に関し、特に、この種の自動車が通常の走行を行っている際に、追い越し走行や登り坂の走行などの目的で加速するためにアクセルペダルを通常の踏み込み以上に踏み込んでも、アクセル誤操作防止装置が機能しないようにして通常走行を確保する自動車の通常走行確保装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転において、自動車にブレーキを掛けるためにブレーキを踏むべきところ、誤ってアクセルペダルを踏み込んでも自動車が加速されることがないようにした種々の装置が提案されているが、本出願人は、このように誤ってアクセルペダルを踏み込んだ際に自動車が加速されることがない実用的な装置を提案している(例えば、WO95/31349号参照及び米国特許第5,797,467号参照)。
【0003】
この装置は、自動車のアクセルペダルに連動するアクセル連動部材とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材とこのアクセル連動部材と加速機能追従部材とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段と、アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだ時にはアクセル連動部材と加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段とを備えている。
【0004】
この装置は、アクセルペダルを通常の加速の目的で踏み込んでも加速機能を損なうことがないが、ブレーキと誤って異常な踏み込み力でアクセルペダルを踏み込んだときに、この踏み込み力でアクセル連動部材と加速機能追従部材との磁気的結合を解除して自動車が加速されることがないようにしている。
【0005】
この磁気的結合の解除は、異常な踏み込み力でアクセルペダルを踏んだときの衝撃力で行われる場合と、アクセルペダルの異常な踏み込み力で第1のストッパが変形して通常の加速機能に必要な変位量を越えた変位が発生し、加速機能追従部材が第2のストッパに衝合して行われる場合とがある。
【0006】
特に、第1のストッパは、アクセルペダルが通常走行時の踏み込み量を越えて大きな力で踏み込まれた時にアクセルペダル又はその連動部材が衝合して変形することによってアクセルの誤操作を検出するので、単に踏み込み量のみを検出して誤操作を防止する従来のアクセル誤操作防止装置に比べて実用的である。
【0007】
また、本出願人が提案しているこの装置は、アクセル連動部材と加速機能追従部材とが磁気的に結合しているので、アクセル誤操作に気付いてアクセルペダルから足を離すと、アクセル連動部材及びスロットル側等の加速機能追従部材に通常付与されているばね付勢によって両者が再び磁気的に結合して原状復帰するため、原状復帰のために装置の特別修復作業を行う必要がなく、実際の使用上で高い便宜性を有する。
【0008】
この装置は、アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合して結合解除手段が機能しないようにするロック手段を備えているが、このロック手段は、運転者が自己の意志で切換スイッチ等によって手動によって操作するので、アクセル誤操作を起こすことがない確信に基づいてロック状態で使用される。
【0009】
アクセル誤操作は、自動車の停止時又は発進時に運転者が錯誤によって発生し、通常の走行状態に入ると、運転者はアクセルペダルを意識して操作するので、アクセル誤操作を起こすことがない。従って、このように通常の走行状態に入れば、アクセル誤操作防止装置が機能する必要はなく、また高速道路等で高速走行中に追い越しを行う場合や登坂走行中に追い越しを行う場合などのように、アクセルペダルを素早くしかも大きな力で踏み込むことがあり、これらの場合に、ロック手段を手動で操作することは面倒であり、またこのような場合に、ロック操作を看過して自動車を走行することは避けなければならない。
【0010】
本発明の目的は、アクセル誤操作を起こすことがない通常の走行時にアクセル誤操作防止機能が作用することがないようにしたアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置を提供することにある。
【発明の開示】
【0011】
本発明の第1の特徴は、自動車のアクセルペダルに連動するアクセル連動部材とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段と、アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだときにアクセル連動部材と加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段と、アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合して結合解除手段が機能しないようにするロック手段とを備え、このロック手段は、アクセル連動部材と加速機能追従部材との間に跨って設けられてアクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合したりこの結合を解放したりするように電気的に制御されて作動するアクチュエータから成っているアクセル誤操作防止装置付き自動車において、自動車の車速を検出する車速検出手段と、車速検出手段が所定の車速を検出した後所定の時間遅れをもってロック手段をロック状態に保持するロック起動手段とを備え、このロック起動手段は、アクチュエータをアクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動する結合信号を発生する結合信号発生回路から成り、この結合信号発生回路は、車速検出手段から所定の車速に相応する車速検出信号を受けた後所定の時間遅れをもって結合信号を発生することを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置を提供することにある。
【0012】
本発明の第2の特徴は、自動車のアクセルペダルに連動するアクセル連動部材とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段と、アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだときにはアクセル連動部材と加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段と、アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合して結合解除手段が機能しないようにするロック手段とを備え、このロック手段は、アクセル連動部材と加速機能追従部材との間に跨って設けられてアクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合したりこの結合を解放したりするように電気的に制御されて作動するアクチュエータ(68)から成っているアクセル誤操作防止装置付き自動車において、自動車の車速を検出する車速検出手段と、自動車が所定の車速より低い状態から加速し始めた後の走行時間を検出する走行時間検出手段と、車速検出手段が所定の車速を検出し且つ走行時間検出手段が所定の走行時間を検出した時にロック手段をロック状態に保持するロック起動手段とを備え、このロック起動手段は、アクチュエータをアクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動する結合信号を発生する結合信号発生回路から成り、この結合信号発生回路は、車速検出手段から所定の車速に相応する車速検出信号と走行時間検出手段から加速後の所定の走行時間を検出する走行時間検出信号を受けた時結合信号を発生することを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置を提供することにある。
【0013】
本発明の第3の特徴は、自動車のアクセルペダルに連動するアクセル連動部材とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段と、アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだときにはアクセル連動部材と加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段と、アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合して結合解除手段が機能しないようにするロック手段とを備え、このロック手段は、アクセル連動部材と加速機能追従部材との間に跨って設けられてアクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合したりこの結合を解放したりするように電気的に制御されて作動するアクチュエータから成っているアクセル誤操作防止装置付き自動車において、自動車の車速を検出する車速検出手段と、アクセルペダルの誤操作と正常運転とを識別するように車速検出手段が所定の車速を検出した後自動車が所定距離以上走行したことを検出したときにロック手段をロック状態に保持するロック起動手段とを備え、このロック起動手段は、アクチュエータをアクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動する結合信号を発生する結合信号発生回路から成り、この結合信号発生回路は、車速検出手段から所定の車速に相応する車速検出信号を受けた後所定の距離の走行後結合信号を発生することを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置を提供することにある。
【0014】
このように、自動車の正常運転による所定値以上の車速を検出したときに、アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動するロック手段をロック状態に保持すると、自動車の通常の走行状態では、運転者が手動で切り替える面倒な操作を必要とすることなく、アクセル誤操作防止装置が機能しなくなるようにすることができる。従って、特に、高速道路等で高速走行中に追い越し走行や登坂走行などを行う場合のように、アクセルペダルを素早くしかも大きな力で踏み込んでも、アクセル誤操作防止装置が動作することがなく、追い越しを素早く行うことができる。
【0015】
また、所定値以上の車速を検出したときのみでなく、更に所定の車速に達してから所定の時間遅れをもって、又は所定の車速より低い速度で走行している状態から加速開始後の所定の走行時間を経過したときにロック手段をロック状態に保持するようにするので、所定値以上の車速がアクセルの誤操作による短時間での加速と識別することができ、従ってアクセル誤操作の防止機能に支障を来すことがない。
【0016】
本発明の第4の特徴は、第1乃至第3の特徴のいずれかによるアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置であって、磁気的結合手段と結合解除手段とロック手段とは、車体に取り付けられるべきケーシング内に配置され、磁気的結合手段の加速機能追従部材とアクセル連動部材とは、このケーシング内に枢支され、アクセル連動部材は、ケーシングの貫通孔を貫通する連結部材によってアクセルペダルが取り付けられたアクセルアームに連結されていることを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置を提供することにある。
【0017】
このように、磁気的結合手段と結合解除手段とロック手段とが車体に取り付けられるべきケーシング内に配置されていると、アクセル誤操作防止装置が車体とは独立して着脱することができるので、アクセルアームに磁気的結合手段のアクセル連動部材を取り付ける作業が不要となって好ましいが、このケーシング内では磁気的結合手段の加速機能追従部材とアクセル連動部材とがケーシングに吸支されているので、これらの部材を直線運動によって結合及びその解除が行われる場合に生ずる両部材の結合音の発生をなくすと共に、両部材の結合及びその解除を円滑及び正確に行うことができる。
【0018】
特に、ケーシング内に加速機能追従部材の非加速状態で加速機能追従部材が衝合する加速機能側緩衝部材とアクセル連動部材の最加速位置を越えた位置でアクセル連動部材が衝合するアクセル側緩衝部材とが設けられていると、両部材の結合時の音のみでなく、最大加速時、加速機能停止時に両部材の衝合音の発生を抑制することができ、誤操作防止を含む自動車のアクセルペダルの操作による音の発生を有効に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、本発明のアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置の概略系統が第1図に示され、アクセル誤操作防止装置10は、自動車のアクセルペダル14に連動するアクセル連動部材26とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段12に協働する加速機能追従部材28とから成り、通常ではこれらの部材26、28を磁気的に結合する磁気的結合手段30と、アクセルペダル14をブレーキペダルと誤って踏み込んだときにはアクセル連動部材26と加速機能追従部材28との磁気的結合を解除する結合解除手段46とを備えている。
【0020】
アクセル誤操作防止装置10は、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを機械的に結合して結合解除手段46が機能しないようにするロック手段62を更に備えている。なお、このロック手段62は、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とが実質的に連結されてアクセル誤操作防止装置10を機械的に無能化する状態になれば、どのような形態(構造)でもよいし、またどの位置にあってもよい。
【0021】
ガソリン自動車に適用されるアクセル誤操作防止装置10の具体的な実施の形態が第2図乃至第6図に示されており、このアクセル誤操作防止装置10は、WO95/31349号及び米国特許第5,797,467号に記載されたものと同じであるが、その概要を以下に説明する。
【0022】
アクセル連動部材26は、第2図及び第3図に示すように、アクセルペダル14が取り付けられたレバー形態のアクセルアーム16の上半部16Aの自由端16aの背面(第1図の左側の面)にこのアクセルアーム16を横切る方向に延びるように溶接等によって取り付けられた鉄等の磁性材料の吸着板32から成っている。従って、この形態では、アクセルアーム16の上半部16Aがアクセル連動部材26の一部を構成している。なお、第2図及び第3図において、符号23は、支持軸24に巻き付けられて基体22とアクセルアーム16との間に掛け渡されてアクセルアーム16を加速方向と反対方向に戻すように作用する戻しばねである。
【0023】
また、加速機能追従部材28(ガソリン自動車ではスロットル連動部材である)は、図示しないスロットルバルブを開閉するスロットルケーブル18のアウターケース18A内のケーブル本体18Bの先端に接続されており、アクセルアーム16の上半部16Aの長さに相応する長さを有し下端水平延長部35で支持軸24によってアクセルアーム16と共に枢支された溝形鋼のケーブルホルダ34と、吸着板32に対向するようにケーブルホルダ34の1対の立ち上がり壁34a、34bに跨って溶接等によって固定された磁石取付板36と、この磁石取付板36に固定された2つの永久磁石38とから成っている。永久磁石38は、吸着板32に対向する面を除く面を覆う鉄製の磁性カバー40を有する。2つの永久磁石38は、アクセルアーム16の両側に対称的に配置されている。
【0024】
スロットルケーブル18のケーブル本体18Bは、第2図に示すように、車体20の壁20Aの貫通孔20a及びケーブルホルダ34の貫通孔34cを貫通し、その前端(第1図の右側の端部)にはケーブル本体18Bがケーブルホルダ34から抜け出さないようにケーブルホルダ34に係止する球状の抜止め部材44が取り付けられている。第7図に示すように、磁気的結合手段30が支持軸24を中心に枢動する際に、ケーブル本体18Bの前端が折り曲がることがないように、貫通孔34cは、内向き(第2図の左向き)に向けて次第に内径が大きくなるようにテーパ状に形成されている。
【0025】
磁気的結合手段30のアクセル連動部材26の吸着板32は、通常では、第2図に示すように、スロットル連動部材28の永久磁石38によって吸着されてアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを一体に結合しており、従ってアクセルペダル14を踏み込むと、アクセルアーム16を介して磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材28が第4図に示すように支持軸24を中心に第4図の時計方向に枢動し、加速機能追従部材28に連結されているスロットルケーブル18のケーブル本体18Bを牽引し、アクセルペダル14の踏み込みの程度に応じてスロットルバルブが開いてエンジンを加速する。
【0026】
磁気的結合手段30は、アクセルペダル14にブレーキペダルと同程度又はそれ以上の踏み込み力が急激にかけられたときに、アクセル連動部材26が加速機能追従部材28から直ちに解放されるように磁気的に設定されている。従って、通常では、吸着板32に磁気的に吸引して結合されているアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを一緒に移動する前に、スロットルケーブル18にかけられている第2図の左方向への付勢と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28全体の質量とアクセルアーム16の梃子作用と永久磁石38に設定された磁力とに応じて、アクセルアーム16及びアクセル連動部材26は、第6図に示すように、加速機能追従部材(スロットル連動部材)28を車体20の壁20Aに接近した当初の位置(アクセルペダル14を踏み込まないときの位置に相応する位置)に残したまま、アクセルペダル14の踏み込みに応じて枢動する。
【0027】
結合解除手段46は、アクセル連動部材26が通常のアクセル操作の最大踏み込み位置を越えるアクセル踏み込み位置で加速機能追従部材28の移動を停止ししてアクセル連動部材26のみが更に変位することによって加速機能追従部材28とアクセル連動部材26との結合を解除するように機能する。
【0028】
この結合解除手段46は、第1には、上記したように、アクセルアーム16の梃子機能によって達成される。この梃子機能は、吸着板32を永久磁石38の上側の部分から順次剥離するように吸着板32を変位せしめるので、アクセルアーム16が通常のアクセル操作のようにゆっくりではなく、ブレーキペダルと誤った時のように急激に枢動すると、吸着板32を保持しているアクセルアーム16が永久磁石38を残したまま容易に移動してアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との磁気結合が解放される。
【0029】
この結合解除手段46は、第2には、正常なアクセル操作ではアクセルペダル14の以上の踏み込みを阻止して最大踏込み量を設定する第1のストッパ48と、アクセルペダル14が正常なアクセル操作の最大踏込み量を越えて踏み込まれると、この第1のストッパ48が歪んで加速機能追従部材28がそれ以上アクセル踏み込み位置に移動することがなくアクセル連動部材26との磁気的結合が解除されるように加速機能追従部材28の係止部材42に係止する第2のストッパ50とから成っている。
【0030】
図示の形態では、第1のストッパ48は、第2図及び第3図に示すように、基体22から垂下してアクセルアーム16に対向するように延びる固定延長片52とこの固定延長片52に固定されたストッパ部材54とから成り、ストッパ部材54は、アクセルペダル14の正常なアクセル操作の最大踏み込み量を超える踏み込みによって弾性的に変形する硬質ゴム等の弾力性材料から作られているが、これは、例えば、第8図に示すように、アクセルペダル14の正常なアクセル操作の最大踏み込み量を超える踏み込みによって塑性変形してアクセルアーム16の変位を許す硬質ガラス等の塑性変形材料から作られている円筒形部材その他適宜の形状の部材であってもよい。この円筒形部材は、その周面にアクセルアーム16の後面が衝合するように配置してもよいが、その軸線方向の端面にアクセルアーム16の後面が衝合するように配置されるのが好ましい。
【0031】
第2のストッパ50は、第2図に示すように、車体20に適宜の手段で固定されたストッパ部材56から成り、このストッパ部材56は、アクセルペダル14の正常なアクセル操作の踏み込みでは加速機能追従部材28の係止部材42が係止することがないが(第4図参照)、アクセルペダル14の正常なアクセル操作の最大踏み込み量を超えてアクセルアーム16が第1のストッパ48を変形して変位すると、加速機能追従部材28の係止部材42が係止する位置に設定されている(第5図参照)。
【0032】
加速機能追従部材28が第2図の位置よりも更に左に変位することがないように、その位置を規制する位置規制手段58が設けられ、この位置規制手段58は、基体22から延びるロッド状のストッパ部材60から成り、このストッパ部材60は、基体22から後方に延び加速機能追従部材28のケーブルホルダ34の後面に係止するように曲げられて延びている。
【0033】
ロック手段62の一例が第9図乃至第11図に示されており、このロック手段62は、第10図及び第11図に示すように、加速機能追従部材28のケーブルホルダ34の側面に取り付けられたブラケット64の支持孔64aにピン65によって枢動自在に支持され先端に鈎部66aを有するロックアーム66と、このロックアーム66をロック位置とロック解放位置との間を駆動するアクチュエータ68とから成っている。
【0034】
ロックアーム66は、ブラケット64の支持孔64aの内壁面に取り付けられロックアーム66の内面に係合するばね70によって通常ではロックが解放された位置に保持されている(第10図の実線参照)。アクチュエータ68は、第10図に示すように、ブラケット64から側方に延びる延長部64Aに取り付けられたプッシュ式直線ソレノイド72から成り、そのアマチュア72aに一体に設けられているプッシュロッド72bは、ロックアーム66の自由端に係合している。
【0035】
従って、通常では、第10図の実線で示すように、ばね70によってロックアーム66は、ロック解放位置にあり、このため、後に詳細に述べるように、アクセル誤操作防止装置10は、アクセルの誤操作を防止することができるが、直線ソレノイド72を励磁すると、アマチュア72aが第10図の下向きに吸引されてこのアマチュア72aに一体のプッシュロッド72bがロックアーム66をばね70に抗して押し、第10図の点線で示すように、ロックアーム66の先端鈎部66aは、アクセルアーム16に掛け止められるので、磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28とはその結合が解除されることがなく、恰もアクセルアーム16がスロットルケーブル18と一体となった状態となる。
【0036】
なお、図示のロック手段62は、一例にすぎず、例えば、電源の消耗を低減するために、ソレノイド72の消磁でロック手段が動作する(ロック状態となる)形態であってもよく、また既に述べたように、ロックすべき位置やロックする構造は任意に選択することができる。
【0037】
アクセル誤操作防止装置10は、アクセルが誤操作されたときに、これを運転者に警報する誤操作警報手段76を更に備えている。この誤操作警報手段76は、第2図に示すように、加速機能追従部材28のケーブルホルダ34の立ち上がり壁34a、34bに溶接等によって固定された支持台78に保持されアクセルアーム16の上半部16Aの後面に対向するスイッチ素子80と、このスイッチ素子80にリード線81によって接続されてこのスイッチ素子80によって駆動される警報回路82とから成っている。スイッチ素子80は、アクセル誤操作防止装置が働くと、第5図に示すように、アクセルアーム16の上半部16Aの後面から離反して警報回路82を動作する。
【0038】
この警報回路82は、ブザー等の警報器82Aと共に、例えば、「ペダルから足を離して下さい。ペダルから足を離して下さい。(その繰り返し)」、「ブレーキと踏み間違えています。ペダルから足を離して下さい。ペダルから足を離して下さい。(その繰り返し)足を離すと元に戻ります。」等の音声を発生する音声合成システム82Bを含んでいるのが好ましい。リード線81の一部には、加速機能追従部材28がスイッチ素子80を伴って支持軸24を中心に枢動する際に、リード線81が伸縮するのを許すリード線伸縮部81Aが設けられている。
【0039】
本発明の通常走行確保装置100は、第1図に示すように、自動車の正常な運転による所定車速以上の走行時にロック手段62をロック状態に保持するロック起動手段110を備えている。
【0040】
本発明の1つの実施形態では、第12図に示すように、通常走行確保装置100は、ロック起動手段110を起動するために、自動車の正常な運転による所定車速以上の車速を検出する車速検出手段120を備えている。
【0041】
ロック起動手段110は、第12図に示すように、ロック手段62のアクチュエータ68であるソレノイド72を励磁してアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを機械的に結合するように駆動する結合信号Sbを発生する結合信号発生回路112と結合信号発生回路112の前段に配置されて結合信号発生回路112に起動信号Sdを供給するタイマスイッチ114とを含んでいる。
【0042】
タイマスイッチ114は、車速検出手段120が所定の車速Vaに相応する車速信号Vsを受けてカウンタを開始し、所定数カウントすると(所定の時限Tdを経過すると)、信号発生回路112に起動信号Sdを供給する。
【0043】
車速検出手段120は、第12図に示すように、トランスミッションの車軸側に同期して回転するマグネットリング122とMRE(磁気抵抗素子)124との組合せ又はその他の適宜の手段によって車速V(第13図参照)を測定し、この車速信号Svをタイマスイッチ114に出力する車速センサ126から成っている。
【0044】
自動車が停止状態(または低速走行状態)から加速されて所定の車速Vaに達すると、車速センサ126は、ロック起動手段110のタイマスイッチ114にこの所定の車速Vaに相応する車速信号Svを供給し、タイマスイッチ114は、この車速信号Svの受領後所定時限Tdの経過後に結合信号発生回路112に起動信号Sdを供給し、結合信号発生回路112は、結合信号Sbを発生する。この信号は、ロック手段62の直線ソレノイド72に直接的又は間接的に供給されてこのソレノイド72を励磁する。間接的とは、結合信号Sbによってソレノイド72を励磁する励磁信号を電源から供給するように動作するスイッチ回路を介してソレノイド72を励磁することを意味する。この結合信号Sbは、一旦発生すると、車速Vが所定の値Vaを下まわらない限り、消滅することがなく、従ってロック手段62のロック状態は継続する。
【0045】
第13図の所定の車速Vaは、自動車が停止状態から加速し、徐行運転を越える正常な通常走行状態に入る値、例えば10〜20km/hであるが、一例として20km/hに設定される。この所定の車速Vaを越える車速で運転している状態では、運転者は、通常アクセルペダルに足を接触したままアクセルの踏み込み具合を意識的に加減しながら走行しており、アクセルペダルをブレーキペダルと誤って走行することはない。また、前を走行する車がブレーキを踏んで減速したり、カーブにさしかかったりする場合のように、減速すべき状態を把握すると、運転者は通常の運転感覚でアクセルペダルをブレーキペダルに踏み替えて減速し、この減速すべき状態が解消したと判断すると、再び通常の運転状態に戻る。
【0046】
従って、車が20km/h以下の車速で走行しているか停車している場合には、ロック起動手段110がロック手段62をロックすることがなく、アクセル誤操作防止装置10が作動することができる状態にある。このため、運転者が車を停車しているか、徐行速度の如き比較的低い車速で車を走行しているときに、運転者が車を直ちに停止すべき緊急事態を感知してブレーキペダルを踏み込む積もりが誤ってアクセルペダルを急ブレーキの感覚で強く踏み込むと、既に述べたように、磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との結合が解除され、車が加速されることはない。
【0047】
次に、本発明の通常走行確保装置100を備えた自動車の運転状態を述べると、自動車が停車し又は停車にほぼ近い状態で走行している場合には、アクセルアーム16は、磁気的結合手段30を介してスロットケーブル18に接続されているので、正常なアクセル操作で加速すると、スロットルケーブル18を第2図の状態から第4図の状態に向けて引き出し、スロットルバルブを開き、エンジンの回転速度及び自動車の走行速度を上昇する。アクセルペダル14を最大踏み込み量で踏み込んでも、ストッパ手段46の第1のストッパ48にアクセルアーム16が衝合するだけであり、アクセルアーム16がそれ以上変位することがない。従って、アクセル誤操作防止装置10が機能することができる状態にあっても正常なアクセル操作によってエンジンの回転速度及び車速を上昇することができる。
【0048】
一方、自動車が停車しているか停車に近い状態からブレーキを掛ける積もりが誤ってアクセルペダル14をブレーキペダルと同程度かそれ以上の踏み込み力で急激に掛けられると、既に述べたように、結合解除手段46の2つの解除方法のいずれかによって磁気的結合手段30が解放される。
【0049】
即ち、アクセルペダル14をブレーキペダルと同程度かそれ以上の踏み込み力又は衝撃力で誤操作すると、スロットルケーブル18にかけられている第2図の左方向への付勢と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28全体の質量と永久磁石38の設定された磁力等による慣性モーメントとアクセルアーム16の梃子機能とによって、吸着板32を永久磁石38の上側の部分から順次剥離するように吸着板32を変位せしめ、吸着板32を保持しているアクセルアーム16が永久磁石38を残したまま移動してアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との磁気結合が解放される。
【0050】
また、もし、この慣性モーメントと梃子作用とによってアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との磁気結合が解放されなかったとしても、アクセル連動部材26側のアクセルアーム16がストッパ手段46の第1のストッパ48である弾性ストッパ部材54を歪ませるので、アクセル連動部材26である吸着板32が第2のストッパ56を越えて移動し、一方加速機能追従部材(スロットル連動部材)28の係止部材42は、この第2のストッパ56に衝合してこの第2のストッパ56を越えて移動することができないため、アクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との磁気結合が解放される。
【0051】
磁気的結合手段30がアクセルアーム16の梃子作用及び慣性モーメントによって解放される場合には、加速機能追従部材28が殆ど加速方向に変位しないため、アクセルペダルを踏み続けたとしても、自動車が加速されることがなく、また磁気的結合手段30がストッパ手段46によって解放された場合には、加速機能追従部材28に通常では作用している減速方向への付勢によって加速機能追従部材28が減速位置に復帰し、同様に自動車が加速されることがなく、従ってアクセル誤操作を有効に防止することができる。
【0052】
いずれの場合も、磁気的結合手段30が解放されると、誤操作警報手段76のスイッチ素子80がアクセルアーム16から離反して閉じるので、警報回路82が駆動され、ブザーが鳴ったり、「ペダルから足を離して下さい。」等の音声が発生したりし、アクセル誤操作を認識することができる。従って、運転者は、直ちに、ブレーキペダルに踏み替えて自動車を減速し又は停止することができる。
【0053】
運転者がアクセル誤操作を認識してアクセルペダル14から足を離すと、アクセルアーム16は、コイルばね23の働きによって、第2図に示すように、磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とが再び結合する。このように、アクセルペダル14から足を離しただけで磁気的結合手段30が原状に復帰するので、再び通常の運転を行うことができると共に、停車状態又は停車に近い低速走行状態でアクセル誤操作防止装置10が機能する状態となる。
【0054】
一方、車が第13図、第15図に示すように、停車状態から「徐々に加速する」正常な運転(第15図のTa、Tb参照)によって所定の車速Va例えば徐行速度を越える車速で走行すると、この車速Vaを越えたときに(第14図(A)の場合時間Tt)、ロック起動手段110の結合信号発生回路112が結合信号Sbを発生し、ロック起動手段110は、ロック手段62をロックするように動作する。従って、既に述べたように、ロックアーム66がアクセルアーム16の上半部16Aに掛け止めされて磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との結合が解除されることがないように結合解除手段46をロックする。
【0055】
このように、車が所定の車速Vaを越える車速Vで通常の走行状態に入ると、恰もアクセルペダル14とスロットルケーブル18とが一体となってアクセル誤操作防止装置10が取り付けられていないのと同じ状態となる。これは、車が通常の走行中や登坂走行中に追い越し運転を行う場合に、アクセル誤操作防止装置10が作用しないことを意味する。追い越し運転に際して追い越そうと思って反対側の車線に入ったところ、反対側の車がこちらに向かってくるのが確認されると、追い越しを一層迅速に行おうと、アクセルペダルを強く踏み込むことがある。同じことは登坂運転中の追い越しの場合にも生ずる。このような状態では、磁気的結合手段30の磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との結合が解除されることは避けなければならないが、ロック起動手段110がロック手段62をロックしているので、磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との結合が解除されることはなく、通常の追い越し運転及び登坂中の追い越し運転を安全に行うことができる。
【0056】
運転者がアクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込むのは、例えば、自動変速機のトランスミッションがリバース位置に入っていたことに気付かないで前進するつもりが誤って後進していることに気付いた場合とか、その逆の場合とか、車が停車しているに拘わらず、隣に駐車している車が動くと、自分の車が自然と動いたと錯覚する場合とか、徐行運転している車の前を人や車が急に横切った場合等のように運転者がパニック状態になる場合であるが、これは、正常な運転で加速して通常の走行状態にあるときではなく、車が停車しているかほぼ停車に近い速度で走行している徐行運転以下の場合に生ずる。従って、ロック起動手段110が起動してロック手段62がロック作動状態にするのに適合した車速Vは、運転者がパニック状態に陥ることがない通常の走行状態の速度、即ち徐行運転とされる速度の如き所定の速度以上の車速である。なお、上記実施の形態では、所定の車速Vaは、20km/hとしたが、実際にはそれよりも低い値、例えば10km/hであってもよいし、また逆にそれよりも高い値、例えば25km/hであってもよい。要するに、これは、運転者が低速走行でパニック状態になる蓋然性がある速度であり、従ってこの車速Vaは、必ずしも先に述べた10〜20km/hに限定されない。
【0057】
第1図及び第12図に示すように、本発明の通常走行確保装置100の結合信号発生回路112には、手動スイッチ74が並列に設けられており、従ってこの手動スイッチ74を手動で閉じて停車状態又は停車にほぼ近い低速走行状態でも常にアクセル誤操作防止装置10が機能しないようにすることもできる。
【0058】
本発明の通常走行確保装置100は、車速検出手段120と結合信号発生回路112との間にタイマスイッチ114を配置しているが、これは、アクセルペダル14の踏み込みが誤操作によるものか正常走行によるものかを識別する機能を有する。
【0059】
即ち、所定の車速Vaは、上記したように設定され、一方、所定の時限Tdは、アクセルペダル14の踏み込みが誤操作によるものか正常走行によるものかを識別する値に設定されるが、これを第14図を参照して述べる。
【0060】
第14図(A)に示すように、例えば停車状態から発進する際に、アクセルペダル14の踏み込みが正常な走行による場合であると、時間の経過と共に上昇する車速Vは、既に述べたように、第14図(A)の正常走行曲線Ta、Tbの如く緩やかな曲線を描いて上昇するが、もし、アクセルペダル14の踏み込みがブレーキペダル操作と間違えて行われる誤操作による場合には、第14図(A)の仮想走行曲線Txに示すように、短時間で車速が上昇する。仮想走行曲線Txは、ブレーキペダルと誤ってアクセルペダル14を踏み込んでアクセル操作し続けた場合に車速Vが上昇する状態を仮想的に示した曲線である。所定の車速Vaは、既に述べたように、例えば10km/h〜20km/hの範囲の適宜の値に設定し、また所定の時限Tdは、所定の車速Vaよりも低いがそれに近い車速から正常な運転以外の運転(アクセル誤操作による運転)によって仮想走行曲線(この場合には第14図(A)の仮想走行曲線Txよりも右方に変位する)上に沿ってアクセル誤操作防止装置が働くのを許すのに必要な時間、例えば、1乃至10秒の範囲、好ましくは2〜5秒の範囲内にある適宜の値に設定するが、これらは、自動車の排気量、車両重量その他の条件に応じて異なる場合がある。
【0061】
また、第14図(B)に示すように、所定の車速Va未満で低速走行している状態からアクセルペダル14の正常な走行による踏み込みで加速すると、同様にして、時間の経過と共に上昇する車速Vは、第14図(B)の正常走行曲線Ta’、Tb’の如く緩やかな曲線を描いて上昇するが、アクセルペダル14の踏み込みがブレーキペダル操作と間違えて行われる誤操作による場合には、第14図(B)の仮想走行曲線Tx’に示すように、短時間で車速が上昇する。仮想走行曲線Tx’は、第14図(A)の仮想走行曲線Txと同様に、ブレーキペダルと誤ってアクセルペダル14を踏み込んでアクセル操作し続けた場合に車速Vが上昇する状態を仮想的に示した曲線である。この場合に、所定の車速Va(例えば、10km/h〜20km/hの範囲の適宜の値)に達してからロック手段62を動作すべき時間までの所定の時限Td’は、既に述べたTdと同様に設定されるが、停車状態から加速する場合に比べて所定の車速Vaに近いので、Tdよりも若干長い時間例えば3〜7秒程度に設定される。
【0062】
従って、いずれの場合も、ロック起動手段110は、運転者がブレーキペダル操作と間違えてアクセルペダル14を踏み込んで瞬間的に所定の仮想車速Vaに達しても、正常な運転によって所定の車速Vaに達する場合とは確実に識別されるので、前者の場合には、ロック手段62が起動する前に、アクセル誤操作防止装置10が働いて自動車を加速することがなく、アクセル誤操作を有効に防止することができる。
【0063】
一方、自動車が停車している状態から正常な運転方法で走行を開始したり、低速で走行している状態から正常な運転方法でアクセルペダルを意識して踏み込んだりした場合には、ロック起動手段110が起動するのは、アクセル誤操作があり得る時間を考慮した時限終了後であり、この時限を終了すると、アクセル誤操作が生じることなく、所定の車速Vaから通常の加速が行われていると判断される。これらの場合も、車速が所定の値Vaに達してから所定の時限Tdだけ遅れてロック起動手段110の結合信号発生回路112から結合信号Sbが発生し、ロック起動手段110が起動してロック手段62を動作し、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とが機械的に連結されるが、これは、ロック起動手段110が実際に起動するのは所定の車速Vaよりも更に加速された時であり、これは、通常の運転による走行に支障を来すことはない。
【0064】
自動車が停車しているか所定値未満の低速で走行している場合には、ロック手段62は、第10図の実線で示すように、ロック解放状態にあってアクセル連動部材26と加速機能追従部材(スロットル連動部材)28との間にはアクセル誤操作防止装置10が機能している状態で介在しているが、磁気結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とは、永久磁石38と吸着板32との磁気的結合によって一体化した状態にある。
【0065】
従って、停車状態又は所定の車速未満で走行している状態からアクセルペダル14を意識的に踏み込んで加速しながら正常な運転を行うと、車速Vは、第14図の正常走行曲線Ta、Tb又はTa’、Tb’等に沿って時間Tの経過と共に比較的に緩やかに上昇し、車速検出手段120が所定の車速Vaを検出すると、この車速Vaに相応する車速信号Svがタイマスイッチ114に供給され、タイマスイッチ114は、所定の時限Tdの経過後、ロック起動手段110の結合信号発生回路112に起動信号Sdを入力し、これに基づいて、結合信号発生回路112は、結合信号Sbを発生し、ロック手段62をロック状態に保持する。
【0066】
このようにして、自動車が正常な運転状態に入ると、ロック手段62が磁気的結合手段30をバイパス(無効化)してアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを機械的に連結し、アクセル誤操作防止装置10が機能しない状態となる。従って、例えば、高速道路等でアクセルペダルを大きく急激に踏み込んで追い越し運転を行おうとしたり、登坂走行中に追い越し運転を行おうとしたりする際に、磁気的結合手段30の磁気的結合が解除されることはなく、追い越しや登坂走行を安全に行うことができる。
【0067】
この結合信号Sbは、車速Vが所定の値Vaを下まわらない限り、消滅することがない。一方、タイマスイッチ114は、時限Tdを経過してロック起動手段110がロック手段62を起動したときにリセットされて自動車がその後停車し又は所定の車速Va未満に減速した後に、次のアクセルペダル14の加速操作に備える。
【0068】
なお、車速Vが所定の値Vaに達してタイマスイッチ114がカウントを開始するが、このカウントの開始後、アクセルペダル14がブレーキペダルと誤って踏み込んだために、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とが離れてアクセル誤操作防止機能が働いた場合には、タイマスイッチ114にリセット信号Srが与えられてタイマスイッチ114はリセットされる。もし、タイマスイッチ14がリセットされないと、アクセル誤操作防止機能が働いた後に、タイマスイッチ114がカウントし続けて時限の経過後に起動信号Sdを発生するためロック手段62のアマチュア72aに一体のプッシュロッド72bが突出することになる。このため、運転者がアクセル誤操作に気付いてアクセルペダル14から足を離したり、ブレーキペダルに踏み替えたとき、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とが再び元のように永久磁石38によって結合しようとしても、プッシュロッド72bが邪魔になってこれらの部材26、28が再結合することができなくなる。
アクセル誤操作防止機能が働いたときに、リセット信号Srによってタイマスイッチ114をリセットするのはこのようなプッシュロッド72bが突出して両部材26、28の再結合の邪魔になるのを防止するためである。
【0069】
このように、正常な運転を行っている状態で、所定の車速Va以上で適宜増速又は減速している間は、第15図に示すように、車速Vが適宜波動しながら自動車が走行される。しかし、信号機を有する交差点等で停車したり、停車にほぼ近い状態で走行したりするようになると、自動車は、所定の車速Va以下に減速され、車速信号Svは、第15図の右側にあるVa以下の部分の曲線で示すように、次第に減少し、停車又は停車に近い走行状態となる。時間Tsで車速信号Svが所定の車速値Va未満となると、結合信号発生回路112から結合信号Sbが消滅してロック手段62の直線ソレノイド72が消磁し、ロックが外れてアクセル誤操作防止装置10が機能することができる状態となる。
【0070】
その後、再び、正常運転を開始して加速すると、先の動作と同じようにして、所定の車速Vaに達した後、時限Tdの経過後、結合信号発生回路112から結合信号Sbが発生し、ロック手段62を起動して磁気的結合手段30をバイパスしてアクセル誤操作防止装置10が機能しない状態となる。
【0071】
第12図の通常走行確保装置100においては、アクセル誤操作防止装置10が動作したときには、タイマスイッチ114がリセットされるか、その他の方法で、ロック起動手段110が動作しないようにすることが望ましい。その理由は、誤操作防止装置100が働いた後に、タイマスイッチ114が所定の時限Td又はTd’をカウントしてロック起動手段110の信号発生回路112が結合信号Sbを発生すると、ロック手段62のロックアーム66が第10図の点線で示すようにロック位置になるため(実際はアクセルアーム16の上半部16Aは、ロックアーム66がロック位置になる前に第10図の位置から右方に変位しているので、ロックはされない)、運転者がアクセルペダルを離してアクセルアーム16の上半部16Aが第10図の実線位置に戻ろうとすると、ロックアーム66が邪魔になって戻ることができなくなるからである。ロック手段62が起動しなければ、このような障害を生ずることはない。
【0072】
なお、上記実施の形態では、車速Vaに達した後、ロック起動手段110の結合信号発生回路112が所定の時限を経過してから結合信号Sbを発生するためにタイマスイッチ114を用いたが、結合信号発生回路112が遅延回路を含んでいて同様の目的を達成することができるようにしてもよい。
【0073】
本発明の他の実施の形態による通常走行確保装置100が第16図に示されており、この通常走行確保装置100は、ロック起動手段110を起動するために、自動車の車速Vを検出する車速検出手段120の外に、自動車が停車状態から発進し始めた後又は自動車の車速が所定の車速Vaより低い車速で走行している状態からアクセルペダル14を加速方向に踏み込み始めた後の走行時間を検出する走行時間検出手段130を備えており、ロック起動手段110は、車速検出手段120が所定の車速Vaを検出し且つ走行時間検出手段130が所定の走行時間Tt又はTt’(第17図参照)を検出したときにロック手段62をロック状態に保持するように機能する。車速検出手段120は、第12図の実施の形態で用いられているのと同じものとすることができる。
【0074】
走行時間検出手段130が検出すべき走行時間Ttは、後に述べるように自動車の停車状態から加速し始めて所定の車速Vaに達するまでの時間であり、また走行時間Tt’は、自動車が所定の車速Va未満で走行している状態から加速し始めて所定の車速Vaに達するまでの時間である。
【0075】
走行時間検出手段130は、自動車が停車している状態から発進し始めた後の走行時間Tt(第17図(A)参照)又はアクセルペダル14を所定の低い速度から加速方向に踏み込み始めた後の走行時間Tt’(第17図(B)参照)を検出する走行時間検出信号Stを出力するタイマ132から成っている。このタイマ132は、(1)ロック起動手段110がロック手段62をロック状態に起動したとき、(2)車速検出手段120が後に述べる所定の車速Vaを検出することなく、停車状態から加速後の所定の時間Ttが経過したとき、又は(3)車速検出手段120が所定の車速Vaを検出することなく、所定の低い速度(車速Va未満の速度)から加速方向に踏み込み始めた後の走行時間Tt’が経過したときにリセットされる。従って、タイマ132は、自動車がその後停車し、再び走行を開始し又は所定の速度Va未満に減速した後加速するとカウンタを開始する。
【0076】
ロック起動手段110の結合信号発生回路112は、車速検出手段120からの所定の車速Va以上の車速信号Svと走行時間検出手段130からの所定の走行時間Tt又はTt’の走行速度検出信号Stとを受けた時に結合信号Sbを発生するように構成されている。
【0077】
所定の車速Vaは、第12図の実施の形態と同様に設定されるが、所定の走行時間Tt又はTt’は、アクセルペダル14の踏み込みが誤操作によるものか正常走行によるものかを識別する値に設定され、これについては、第17図を参照して詳細に述べる。
【0078】
第17図(A)及び第17図(B)は、第14図(A)及び第14図(B)の曲線と同様の曲線Ta、Tb及びTx、Ta’、Tb’及びTx’をそれぞれ示し、所定の走行時間Tt、Tt’は、例えば、3乃至30秒の範囲、好ましくは5〜10秒の範囲内の適宜の値に設定するが、これは、自動車の排気量、車両重量その他の条件に応じて異なる場合がある。
【0079】
この実施の形態による装置では、自動車が停車している状態から正常な運転方法で走行を開始したり、低速で走行している状態から正常な運転方法でアクセルペダルを踏み込んだりした場合には、所定の車速Vaと第17図の適宜立ち上がりの正常走行曲線、例えばTb、Tb’の正常運転識別境界線L、L’と交差する時間Tt、Tt’で結合信号発生回路112から結合信号Sbが発生し、ロック起動手段110がロック手段62を動作し、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを機械的に連結する。
【0080】
即ち、停車状態又は所定の車速未満で走行している状態からアクセルペダル14を踏み込んで加速しながら正常な運転を行うと、車速Vは、第17図の正常走行曲線Ta、Tb又はTa’、Tb’等に沿って時間Tの経過と共に比較的に緩やかに上昇するが、例えば正常走行曲線Tb、Tb’で車速Vが所定の値Va以上に達する時間Tt又はTt’に達した時、ロック起動手段110の結合信号発生回路112に所定の車速信号Svと所定の走行時間検出信号Stとが入力されるため、結合信号発生回路112は、結合信号Sbを発生し、この信号は、ロック手段62を動作する。
【0081】
従って、ロック手段62が磁気的結合手段30をバイパス(無効化)してアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とを機械的に連結し、アクセル誤操作防止装置10が機能しない状態となる。このため、高速道路等での追い越し運転や登坂走行中での追い越し運転を安全に行うことができる。
【0082】
結合信号Sbは、車速Vが所定の値Vaを下まわらない限り、消滅しないことは、先に述べた第12図の実施の形態と同じである。また、走行時間検出手段130のタイマ132は、所定の走行時間Tt又はTt’を経過してロック起動手段110がロック手段62を起動した時にリセットされて自動車がその後停車し又は所定の車速Va未満に減速した後に、次のアクセルペダル14の加速操作に備える。
【0083】
タイマ132は、既に述べたように、ロック起動手段110がロック手段62をロック状態に起動したときの他に、車速センサ116からの車速信号Svが所定の車速Vaに達することなく、加速後の所定の時間Tt又はTt’を経過した時にリセットされる。もし、タイマがリセットされないと、加速後所定の車速Va未満で所定の走行時間Tt又はTt’を越えて長い時間徐行運転している状態からブレーキペダルと誤ってアクセルペダル14を急激に踏み込むことがあると、走行時間は既に所定の値Tt又はTt’に達しているので、誤操作運転による加速を正常運転による加速と識別することができなくなって誤操作運転であるにも拘わらずロック手段62をロックする虞があるためである。タイマ132がTt又はTt’を経過しても車速がVaに達していない時にリセットされると、上記のように誤操作運転と正常運転とを確実に識別することができる。
【0084】
第12図の実施の形態と同様の理由で、誤操作防止装置10が動作したときには、タイマ132がリセットされるか、その他の方法で、ロック起動手段110が動作しないようにすることが望ましい。
【0085】
本発明の更に他の実施の形態による通常走行確保装置100が第18図に示されており、この実施の形態の通常走行確保装置100は、第12図の実施の形態による通常走行確保装置100に類似しているが、自動車が所定の車速Vaに達してからの時限ではなく、自動車が所定の車速Vaに達した後自動車が所定の距離だけ走行したことを検出したときに、ロック起動手段110が起動するようになっている。
【0086】
更に詳細に述べると、この通常走行確保装置100は、ロック起動手段110の結合信号発生回路112には、車速検出手段120と共に走行距離検出手段140が接続されている。走行距離検出手段140は、タコメータの如き走行距離計142から成っている。ロック起動手段110の結合信号発生回路112は、車速検出手段120から車速Vaに相応する信号を受けた後、走行距離計142の出力の測定を開始し、その出力が所定の距離Daに達したときに(第20図参照)、結合信号Sbを発生するように構成されている。
【0087】
所定の車速Vaは、先の実施の形態と同様に設定されるが、所定の距離Daは、第20図に示すように、正常な運転以外の運転(アクセル誤操作による運転)によって仮想走行曲線Tx上に沿ってアクセル誤操作防止装置が働くのを許すのに必要な距離、例えば、10m乃至100mの範囲、好ましくは50〜100mの範囲内の適宜の値に設定するが、これらは、自動車の排気量、車両重量その他の条件に応じて異なる場合がある。なお、第20図において横軸の走行距離Dは、車速が大きくなれば、大きくなるので、横軸の目盛は、等間隔ではなく、実際には対数目盛で表示されることになる。このように、所定の距離Daは、第12図の所定の時限Tdや第16図の所定の走行時間Ttを設定する場合と同様の理由で、所定の車速Vaに近いがそれよりも低い車速からアクセル誤操作することがあった場合に、それを防止することができる値に設定される。
【0088】
この第18図の装置の動作は、先に述べた2つの実施の形態から理解されることと思われるので、その詳細な説明は省略するが、ロック起動手段110は、運転者がブレーキペダル操作と間違えてアクセルペダル14を踏み込んで瞬間的に所定の仮想車速Vaに達しても、所定の走行距離Daをおいて遅れをもって起動するようにしているので、正常な運転によって所定の車速Vaに達する場合とは確実に識別される。前者の場合には、ロック手段62が起動する前に、アクセル誤操作防止装置10が働いて自動車を加速することがなく、アクセル誤操作を有効に防止することができる。
【0089】
第18図の通常走行確保装置100の走行距離計142に代えて、第19図に示すように、自立航法(推測航法)とグローバルポジショニングシステム(GPS)と組み合わせて自動車の衛星ナビゲータ144を利用することもできる。衛星ナビゲータ144は、自動車の走行距離を含む走行状態を常に監視しているので、所定の車速Vaに達した後の自動車の走行距離Dに相応する距離信号Sdをロック起動手段110の結合信号発生回路112に入力することができる。
【0090】
アクセル誤操作防止装置10及び通常走行確保装置100は、アクセルペダル14と共に1つの組立体として製造販売することができ、従って既存の自動車にも容易に組み付けることができる。既存の自動車は、スロットルケーブル18がアクセルアーム16に直接接続されているが、このスロットルケーブル18をアクセルアーム16から取り外し、この既存の自動車のアクセルペダルとアクセルアームとを本発明の装置組立体と交換し、スロットルケーブル18を本発明の装置の加速機能追従部材(スロットル連動部材)28に連結して組み付けることができる。
【0091】
上記実施の形態では、磁気的結合手段30がアクセルアーム16に直接取り付けられて梃子作用及び慣性モーメントで磁気的結合を解除する形態に適用した例を掲げたが、再公表公報W95/31349号及び米国特許第5,797,467号の第9図乃至第14図に示すように吸着板32が水平運動する形態のもの、第15図乃至第24図に記載された形態のものに同様に本発明を適用することができる。
【0092】
また、ロック手段62は、第9図及び第10図の形態のように、ロック時にソレノイド72が励磁される形態のものではなく、ロック時にソレノイド72が消磁される形態の場合には、結合信号Sbは、零信号であり、非ロック時にこの零信号がなくなって(励磁信号が発生して)ソレノイドが励磁されるように構成される。
【0093】
本発明を適用することができるアクセルペダル誤操作防止装置の他の好ましい実施の形態が第21図乃至第23図に示されている。
【0094】
この実施の形態は、再公表公報W95/31349号及び米国特許第5,797,467号の第9図乃至第14図に示されたものに類似するが、アクセル連動部材26と加速機能追従部材28とがケーシング内で水平運動するのではなく、枢動運動する点でこれらの公報の第9図乃至第14図に記載のものと異なる。
【0095】
この実施の形態に用いられるアクセル誤操作防止装置10を詳細に述べると、第21図乃至第23図に示すように、磁気的結合手段30と結合解除手段46とロック手段62とは、車体に取り付けられるべきケーシング84内に配置されている。ケーシング84内には基台86が設けられており、磁気的結合手段30のアクセル連動部材26と加速機能追従部材28とは、基台86に共通の支持軸88によって蝶番状に枢支されている。なお、ケーシング84は、箱状の本体84Aと蓋体84Bとからなっており、本体84A内に装置の主要部分を収納した後、蓋体84Bによって閉じられる。
【0096】
第23図に示すように、図示の形態では、アクセル連結部材26と加速機能追従部材28とは、ほぼ矩形状の板から成っており、図示の形態では、例えば2つの矩形状の永久磁石38が加速機能追従部材28側にその支持軸88から離れた位置に取り付けられている。
【0097】
加速機能追従部材28は、ケーシング84の貫通孔84aを貫通してケーシング84内に延びるスロットルケーブル18のケーブル本体18Bに連結され、アクセル連動部材26は、ケーシング84の貫通孔84bを貫通する連結部材90によってアクセルペダル14が取り付けられたアクセルアーム16の上半部16Aに連結されている。
【0098】
従って、アクセル連動部材26は、第2図乃至第6図の形態と異なってアクセルアーム16の上半部16Aではなく、永久磁石38に吸着される吸着板32自体から構成されている。
【0100】
加速機能追従部材28及びアクセル連動部材26は、ケーシング84内で水平運動ではなく、支持軸88の軸線を中心に角度運動(枢動)するので、ケーブル本体18Bと連結部材90とは、第7図と同様に、加速機能追従部材28及びアクセル連動部材26の支持軸88から離れた端部付近に相互に反対方向に末広がりとなるテーパ孔28a、26aを貫通し、その相互に相対する端部に抜け止め部材44が取り付けられており、加速機能追従部材28及びアクセル連動部材26の角度運動に拘わらず、ケーブル本体18B及び連結部材90とがこれらの部材28、26に対して角度調節することができるようになっている。
【0101】
また、加速機能追従部材28及びアクセル連動部材26の角度運動(枢動)に応じてケーブル本体18B及び連結部材90は、垂直方向に変位するので(第21図及び第22図を比較参照)、ケーブル本体18B及び連結部材90が貫通するケーシング貫通孔84a、84bは、これらの部材が貫通孔84a、84b内で垂直方向に変位することができるように縦長に形成されている。
【0102】
図示の形態では、連結部材90がワイヤの如き可撓性を有するワイヤ90Wから成っているため、アクセル連動部材26にアクセル戻りばね23が作用しないので、アクセル連動部材26と基台86との間に別個の戻りばね23‘を配置してアクセル連動部材26に戻り作用を付与している。アクセル連動部材26とアクセルアーム16との間を連結する連結部材90がワイヤではなく、剛直性のある連結桿から成っている場合には、アクセルアーム16に付与されているばね戻り力によってアクセル連動部材26が自動的に戻るので、別個の戻りばねは不要である。
【0103】
第21図乃至第23図の形態では、加速機能追従部材28とアクセル連動部材26との両方に基台86から立ち上がって相互に接近する方向に水平に延びる位置規制部材58A、58‘Aから成るそれぞれ位置規制手段58、58‘がケーシング84内に設けられている。位置規制手段58は、位置規制部材58Aの先端に取り付けられ加速機能追従部材28の非加速状態で加速機能追従部材28が衝合する加速機能側緩衝部材58Bを有し、また位置規制手段58’は、位置規制部材58‘Aの先端に取り付けられアクセル連動部材26の最加速位置を越えた位置でアクセル連動部材26が衝合するアクセル側緩衝部材58’Bを有する。なお、第21図に示すように、基体22にアクセルアーム用のストッパ部材60が設けられているが、これは、連結部材90が剛直性のある連結桿から成っている場合には、必ずしもなくてもよい。
【0104】
結合解除手段46の第1のストッパ48は、第2図乃至第6図の形態と全く同じであるが、第2のストッパ50のストッパ部材54は、基台86の立ち上がり部分の上端から位置規制部材58Aの上方でそれと平行に延びるアーム58Cの先端に設けられている。
【0105】
ロック手段62は、アクセル連動部材26である吸着板32の背面(加速機能追従部材28に面する側とは反対側の面)に取り付けられた直線ソレノイド72と加速機能追従部材28の中間付近に取り付けられ吸着板32の対応する貫通孔32aを貫通するロックアーム66とから成っており、ロックアーム66は、ソレノイド72のアーマチュアに設けられたプッシュロッド72bが係入する係入孔66bを有する。アクセル誤操作防止機能が行われる際に、加速機能追従部材28がアクセル連動部材26から離反する際に、ロックアーム66がアクセル連動部材26に干渉することがないように、貫通孔32aは、テーパ孔となっている。
【0106】
この実施の形態のアクセル誤操作防止機能は、第2図乃至第6図の形態のものと全く同じであるので、詳細な説明を省略するが、この形態では、磁気的結合手段30と結合解除手段46とロック手段62とが車体に取り付けられるべきケーシング84内に配置されているので、アクセル誤操作防止装置10が車体とは独立して着脱することができる。これは、先に提案しているWO95/31349号及び米国特許第5,797,467号の第9図乃至第14図の形態と同様に、アクセルアーム16が磁気的結合手段30の一部を構成していないので、アクセル誤操作防止装置10の組付けが一層容易となって好ましいが、このケーシング84内では磁気的結合手段30の加速機能追従部材28とアクセル連動部材26とがケーシング84内で枢支されているので、これらの部材28、26を直線運動によって結合、解除が行われる場合に生ずる両部材の結合音の発生をなくすと共に、両部材28、26の結合及びその解除を円滑及び正確に行うことができる。
【0107】
特に、ケーシング84内に加速機能追従部材28の非加速状態で加速機能追従部材28が衝合する加速機能側緩衝部材58Bとアクセル連動部材26の最加速位置を越えた位置でアクセル連動部材26が衝合するアクセル側緩衝部材58‘Bとが設けられていると、両部材28、26の結合時の音のみでなく、加速機能停止時、誤操作防止時の両部材28、26の衝合音の発生を抑制することができ、誤操作防止を含む自動車のアクセルペダル14の操作による音の発生を有効に防止することができる。
【0108】
本発明は、ガソリン自動車以外に、電気自動車にも同様にして適用することができるが、電気自動車に適用する場合には、加速機能追従部材28は、ガソリン自動車のスロットルケーブルではなく、速度調整用可変抵抗の如き速度調整器に協働し、また磁気的結合手段が解放されるとスイッチ素子80に相応するようなスイッチ素子から誤操作信号を発生して電気自動車の原動機であるモータの動作を不能にするようにすることを除いてガソリン自動車の場合と同様の構成を有する。
【0109】
更に、ロック手段のアクチュエータ68は、図示の形態では、電磁的に作動するソレノイド72から成っていたが、例えば、電動モータ又は油圧モータ等の如き電気的に制御することができる他の任意のアクチュエータとすることができる。また、第21図乃至第23図の形態では、アクセル連動部材26及び加速機能追従部材28がケーシング84の床付近に数詞されているが、アクセルアーム16の動きに追従して枢動することができれば、その枢支位置は、任意に設定することができる。
【0110】
本発明によれば、自動車の正常運転によって所定値以上の車速を検出したときに、アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動するロック手段をロック状態に保持するので、自動車の通常の走行状態では、運転者が手動で切り替える面倒な操作を必要とすることなく、アクセル誤操作防止装置が機能しなくなるようにすることができ、従って、特に、高速道路等で高速走行中に追い越し運転する場合や登坂走行中に追い越し運転する場合などのように、アクセルペダルを素早くしかも大きな力で踏み込んでも、アクセル誤操作防止装置が動作することがなく、安全に追い越しを行うことができる。
【0111】
また、所定値以上の車速を検出したときのみでなく、更に加速後所定の走行時間を検出したとき又は所定の車速に達した後に時間遅れをもってロック手段をロック状態に保持するようにするので、所定値以上の車速がアクセルの誤操作による短時間での加速とは確実に識別することができ、従ってアクセル誤操作の防止機能に支障を来すことがない。
【0112】
更に、磁気的結合手段の加速機能追従部材とアクセル連動部材とがケーシング内で枢支されていると、これらの部材を直線運動によって結合、解除が行われる場合に生ずる傾向がある両部材の結合音の発生を有効になくすことができると共に、両部材の結合及びその解除を円滑及び正確に行うことができる。
【0113】
特に、ケーシング内に加速機能追従部材の非加速状態で加速機能追従部材が衝合する加速機能側緩衝部材とアクセル連動部材の最加速位置を越えた位置でアクセル連動部材が衝合するアクセル側緩衝部材とが設けられていると、両部材の結合時の音のみでなく、加速機能停止時、誤操作防止時に両部材の衝合音の発生を抑制することができ、誤操作防止を含む自動車のアクセルペダルの操作による音の発生を有効に防止することができる産業上の利用可能性 本発明は、ブレーキペダルと誤ってアクセルペダルを踏み込んだ誤操作を防止する装置を備えた自動車の通常走行状態で追越し走行や登坂走行の目的で加速する機能を有効に果たし、アクセル誤操作機能と通常走行機能とを自動的に、確実に使い分けることができる自動車に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
第1図は、本発明に係わる通常走行確保装置を備えたアクセル誤操作防止装置の概略系統図、第2図は、本発明の装置が適用されるアクセル誤操作防止装置の一部を断面で示す側面図、第3図は、第1図の装置の正面図、第4図は、第1図と同様に一部を断面にして示すが、第1図に示された装置の通常アクセル操作の最大踏み込み位置にある側面図、第5図は、第1図と同様に一部を断面にして示すが、第1図の装置の通常アクセル操作の最大踏み込み位置を越えて磁気結合手段が解放されている状態の側面図、第6図は、第1図と同様に一部を断面にして示すが、第1図の装置を備えたアクセル系統のアクセルペダルをブレーキペダルと誤って急激に踏み込んだため、アクセル連動部材が加速機能追従部材をほぼ元の位置に残したままアクセルペダルに連動して移動した状態の側面図、第7図は、第4図のケーブルホルダのスロットルケーブルを貫通する貫通孔の拡大断面図、第8図は、アクセル誤操作防止装置に用いられる第1ストッパの変形例の斜視図、第9図は、第2図乃至第6図のアクセル誤操作防止装置に用いられるロック手段の拡大正面図、第10図は、第9図のロック手段の一部を水平断面にして示す上面図、第11図は、第10図の11−11線で示すロックアームの側面図、第12図は、本発明の1つの実施の形態による通常走行確保装置の概略系統図、第13図は、第12図の装置の動作を説明するための車速Vと走行時間Tとの関係を示す線図、第14図は、第12図の装置の動作を説明するための車速Vと走行時間Tとの関係を示し、同図(A)は、停車状態から加速するときの状態を示す線図、同図(B)は低速走行状態から加速するときの状態を示す線図、第15図は、第14図と同じであるが、自動車が車速を変更しながら走行する場合に本発明の通常走行確保装置が動作する状態を説明する線図、第16図は、本発明の他の好ましい実施の形態による通常走行確保装置の概略系統図、第17図は、第16図の装置の動作を説明するための車速Vと走行時間Tとの関係を示し、同図(A)は、停車状態から加速するときの状態を示す線図、同図(B)は低速走行状態から加速するときの状態を示す線図、第18図は、本発明の更に他の実施の形態による通常走行確保装置の概略系統図、第19図は、第18図の実施の形態の変形による通常走行確保装置の概略系統図、第20図は、第18図及び第19図の装置の動作を説明するための車速Vと走行距離Dとの関係を示す線図、第21図は、本発明が適用されるアクセル誤操作防止装置の他の好ましい形態の一部を断面で示すが、アクセルペダルをブレーキペダルと誤って操作した状態の概略系統図、第22図は、第21図と同一であるが、アクセル誤操作防止装置のロック手段が動作してアクセル誤操作防止装置が機能していない状態の概略系統図、第23図は、第22図に示された装置の内部構造の正面図である。

Claims (5)

  1. 自動車のアクセルペダル(14)に連動するアクセル連動部材(26)とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材(28)と前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段(30)と、前記アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだときに前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段(46)と、前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合して前記結合解除手段が機能しないようにするロック手段(62)とを備え、前記ロック手段は、前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材との間に跨って設けられて前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合したりこの結合を解放したりするように電気的に制御されて作動するアクチュエータ(68)から成っているアクセル誤操作防止装置付き自動車において、前記自動車の車速を検出する車速検出手段(120)と、アクセルペダルの誤操作と正常運転とを識別するように前記車速検出手段が所定の車速Vaを検出した後所定の時間遅れをもって前記ロック手段をロック状態に保持するロック起動手段(110)とを備え、前記ロック起動手段は、前記アクチュエータを前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動する結合信号を発生する結合信号発生回路(112)から成り、前記結合信号発生回路は、前記車速検出手段から所定の車速Vaに相応する車速検出信号を受けた後所定の時間遅れをもって前記結合信号を発生することを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置。
  2. 自動車のアクセルペダル(14)に連動するアクセル連動部材(26)とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材(28)と前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段(30)と、前記アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだときには前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段(46)と、前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合して前記結合解除手段が機能しないようにするロック手段(62)とを備え、前記ロック手段は、前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材との間に跨って設けられて前記アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合したりこの結合を解放したりするように電気的に制御されて作動するアクチュエータ(68)から成っているアクセル誤操作防止装置付き自動車において、前記自動車の車速を検出する車速検出手段(120)と、前記自動車が所定の車速Vaより低い状態から加速し始めた後の走行時間を検出する走行時間検出手段(130)と、前記車速検出手段が前記所定の車速Vaを検出し且つ前記アクセルペダルの誤操作と正常運転とを識別するように前記走行時間検出手段が所定の走行時間を検出した時に前記ロック手段をロック状態に保持するロック起動手段(110)とを備え、前記ロック起動手段は、前記アクチュエータを前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動する結合信号を発生する結合信号発生回路(112)から成り、前記結合信号発生回路は、前記車速検出手段から所定の車速 Vaに相応する車速検出信号と前記走行時間検出手段から加速後の所定の走行時間を検出する走行時間検出信号を受けた時前記結合信号を発生することを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置。
  3. 自動車のアクセルペダル(14)に連動するアクセル連動部材(26)とガソリン自動車のスロットルバルブ又は電気自動車の速度可変信号発生器の如き速度調節手段に協働する加速機能追従部材(28)とを通常では磁気的に結合する磁気的結合手段(30)と、前記アクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏み込んだときには前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材との磁気的結合を解除する結合解除手段(46)と、前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合して前記結合解除手段が機能しないようにするロック手段(62)とを備え、前記ロック手段は、前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材との間に跨って設けられて前記アクセル連動部材と加速機能追従部材とを機械的に結合したりこの結合を解放したりするように電気的に制御されて作動するアクチュエータ(68)から成っているアクセル誤操作防止装置付き自動車において、前記自動車の車速を検出する車速検出手段(120)と、前記アクセルペダルの誤操作と正常運転とを識別するように前記車速検出手段が所定の車速Vaを検出した後前記自動車が所定距離以上走行したことを検出したときに前記ロック手段をロック状態に保持するロック起動手段(110)とを備え、前記ロック起動手段は、前記アクチュエータを前記アクセル連動部材と前記加速機能追従部材とを機械的に結合するように駆動する結合信号を発生する結合信号発生回路(112)から成り、前記結合信号発生回路は、前記車速検出手段から所定の車速Vaに相応する車速検出信号を受けた後所定の距離の走行後前記結合信号を発生することを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置であって、前記磁気的結合手段と結合解除手段とロック手段とは、車体に取り付けられるべきケーシング(84)内に配置され、前記磁気的結合手段の加速機能追従部材とアクセル連動部材とは、前記ケーシング内に枢支され、前記アクセル連動部材は、前記ケーシングの貫通孔を貫通する連結部材(90)によって前記アクセルペダルが取り付けられたアクセルアーム(16)に連結されていることを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置。
  5. 請求項4に記載のアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置であって、前記ケーシング内には前記加速機能追従部材の非加速状態で前記加速機能追従部材が衝合する加速機能側緩衝部材(58B)と前記アクセル連動部材の最加速位置を越えた位置で前記アクセル連動部材が衝合するアクセル側緩衝部材(58‘B)とが設けられていることを特徴とするアクセル誤操作防止装置付き自動車の通常走行確保装置。
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