JP4881019B2 - 制振構造 - Google Patents

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本発明は、建物等の構造物に設けられる制振構造に関する。
建物の制振構造の一例として、特許文献1に記載の技術が知られている。
この特許文献1に記載の制振構造は、上構造部に剛性一体的に固着されて上構造部の下方に突出される下方突出体と、下構造部に剛性一体的に固着されて下構造部の上方に突出される上方突出体と、振れ動き体とが備えられ、下方突出体と上方突出体とは、上下の構造部間の中間高さ位置で上下方向において対向され、振れ動き体は、その高さ方向中間部領域において、下方突出体と上方突出体とにそれぞれ枢結され、かつ、振れ動き体と下方突出体との枢結高さ位置よりも上方において、振れ動き体と、下方突出体又は/及び上構造部とが振動減衰手段を介して連結されると共に、振れ動き体と上方突出体との枢結高さ位置よりも下方において、振れ動き体と、上方突出体又は/及び下構造部とが振動減衰手段を介して連結されたものである。
このような制振構造では、振れ動き体が、その高さ方向中間部領域において、下方突出体と上方突出体とにそれぞれ枢結保持されているから、振れ動き体に要求される振動方向における剛性も低くすることができて、振れ動き体についても、これを振動方向においてコンパクトに構成することができる。従って、振動方向においてコンパクトな制振構造を実現することができる。
しかも、各突出体と振れ動き体との枢結位置を異ならせて、枢結部間の間隔寸法を大小異ならせることで、テコの原理で振動減衰手段に伝えられる振動の大きさを大小異ならせることができて、同じ性能の振動減衰手段を用いながら、大きな振動を減衰できる構造に構成したり、小さな振動を減衰できる構造に構成したりすることができる。
また、前記特許文献1には、上記のような振動減衰手段の一例として粘弾性体を使用することが開示されており、この粘弾性体によって振れ動き体の振動エネルギを吸収することによって、構造物の振動を制振している。
特開2000−297556号公報
ところで、上記のような粘弾性体は、直接振れ動き体と、下方突出体および上方突出体に固着されている。したがって、粘弾性体を現場で直接接着等によって固着しなければならないので、手間がかかる。
また、振れ動き体や突出体の位置や大きさによって粘弾性体の大きさや取り付け位置を決めなければならず、粘弾性体を部品として共通化できない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、現場で構造物や、この構造物に取り付けられかつ該構造物の振動によって振動する振動部材に容易に取り付けることができる制振部品を備えた制振構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図に示すように、制振構造であって、上部構造部67に固定されて、この上部構造部67の下方に突出する上支持部66と、下部構造部71に固定されて、この下部構造部71の上方に突出する下支持部70と、これら上支持部66と下支持部70との双方に枢結された揺動体75とを備え、
前記上部構造部67を構成する互いに対向する柱64,65の上端部に、前記上支持部66が固定されており、前記柱64,65の下端部に前記下支持部70が固定されており、
前記揺動体75は、前記上部構造部67と下部構造部71との間の中間部より上方位置において、前記上支持部66と下支持部70との双方に枢結され、
前記揺動体75の前記上支持部66と下支持部70との枢結位置より、上方位置において、前記揺動体75と、前記上支持部66とが粘弾性体82を有する制振部品88を介して連結されており、
前記制振部品88は、十字状に配置された長方形板状の一方および他方のプレート80,83と、これらプレート80,83によって挟み付けられ、かつ、当該プレート80,83に固着された前記粘弾性体82とを備え、
前記一方のプレート80が前記揺動体75に取り付けられ、前記他方のプレート83が前記上支持部66に取り付けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、一方のプレート80を揺体75に取り付け、他方のプレート83を上支持部66に取り付けることによって、揺動体75が振り子のように振動した場合に、十字状に配置されたプレート80,83の交差部に配置された粘弾性体82が効果的にせん断変形し、よって揺動体75の振動エネルギを効果低に吸収できる。
また、プレート80,83十字状に配置されているので、それぞれの両端部にボルト穴を形成することができ、このボルト穴によってプレート80,83を揺動体75および上支持部66に容易に取り付けることができる。
請求項に記載の発明は、例えば図5〜図8に示すように、制振構造であって、上部構造部67に固定されて、この上部構造部67の下方に突出する上支持部66と、下部構造部71に固定されて、この下部構造部71の上方に突出する下支持部70と、これら上支持部66と下支持部70との双方に枢結された揺動体95とを備え、
前記上部構造部67を構成する互いに対向する柱64,65の上端部に、前記上支持部66が固定されており、前記柱64,65の下端部に前記下支持部70が固定されており、
前記揺動体95は、前記上部構造部67と下部構造部71との間の中間部より上方位置において、前記上支持部66と下支持部70との双方に枢結され、
前記揺動体95の前記上支持部66と下支持部70との枢結位置より、上方位置において、前記揺動体95と、前記上支持部66とが粘弾性体92を有する制振部品97を介して連結されており、
前記制振部品97は、縦長矩形の縦プレート98と、この縦プレート98を挟むようにして離間配置された横長矩形の一対の横プレート99,99と、前記縦プレート98と前記一対の横プレート99,99との間に設けられ、かつ、これら縦プレート98と横プレート99,99に固着された前記粘弾性体92,92とを備え、
前記縦プレート98が前記揺動体95に取り付けられ、前記一対の横プレート99,99が前記上支持部66にこれを挟むようにして取り付けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、横プレート99,99を上支持部66に取り付け、プレート98を揺体95に取り付けることによって、この揺動体95が振り子のように振動した場合に、プレート98と、横プレート99,99の交差部に配置された粘弾性体92が効果的にせん断変形し、よって揺動体95の振動エネルギを効果低に吸収できる。
また、プレート98には2つの粘弾性体92,92が固着されているので、揺動体の振動エネルギを効果的に吸収できる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の制振構造において、
前記粘弾性体は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合したものであることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、粘弾性体に適切な、歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができるので、制振機能を十分に発揮させることができる。
本発明によれば、制振部品を現場で上支持部や揺動体に容易に取り付けることができるとともに、粘弾性体が劣化した場合は、新たな制振部品に取り替えることによって粘弾性体の取り替えを容易に行える。
また、制振部品を工場等で予め製造しておくことができるので、粘弾性体のプレートへの固着を確実に精度良く行える。
上支持部や揺動体への取付位置や取付スペースが様々であっても、粘弾性体は同様の形状、大きさとしておき、プレートの形状や大きさを変更することによって、粘弾性体を部品として共通化できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第の実施の形態)
図1〜図4は第の実施の形態を説明するものである。
図1において符号61は、構造物の一例である建物の骨組みを示している。この骨組み61は上梁62、下梁63、柱64、間柱65を備えており、これら上梁62、下梁63、柱64、間柱65で囲まれた架構面内に制振構造が組み込まれている。
すなわち、前記架構面内には、図1および図2に示すように、上支持部66が設けられており、この上支持部66は上部構造部67に、下方に突出するようにして固定されている。上部構造部67は、上梁62と、柱64の上端部と、間柱65の上端部とで構成されている。上支持部66は、略二等辺三角形板状の鉄板で形成されており、二つの角部がそれぞれ前記柱64と間柱65の上端部にそれぞれ固定されている。柱64と間柱65の上端部にはそれぞれブラケット68,68が設けられており、これらブラケット68,68には上支持部66の両角部がボルト止めによって固定されている。また、上支持部66は、その上辺の中央部から上方に一体的に延出するプレート66aを有しており、このプレート66aの上端部は上梁62にボルト止めによって固定されている。このようにして上支持部66は柱64の上端部、間柱65の上端部、上梁62の中央部に固定されている。
また、前記架構面内には、図1に示すように、下支持部70が設けられており、この下支持部70は下部構造部71に、上方に突出するようにして固定されている。下部構造部71は、下梁63と、柱64の下端部と、間柱65の下端部とで構成されている。下支持部70は、略二等辺三角形板状の建築用の構造用パネルで形成されており、下辺部が下構造部71に固定されている。
下支持部70は、複数の鉄製のフレーム70aによって略二等辺三角形状の枠体を形成し、この枠体の両面に構造用合板で形成された面材70b,70bを取り付けてなるものである。このような下支持部70の下辺部を構成するフレーム70aがフレーム73の上面に固定されることによって、下支持部70がフレーム73を介して下部構造部71に固定されている。
また、下支持部70の上下の長さは、前記上支持部66の上下の長さより長くなっており、下支持部70の厚さも上支持部66の厚さより厚くなっている。下支持部70は、鉄製のフレーム70aで形成された枠体の両面に、構造用合板で形成された面材70b,70bを取り付けた板状ものであるので、非常に剛性が高いものとなっている。
また、前記架構面内には、図1および図2に示すように、揺動体75が設けられており、この揺動体75は上支持部66と下支持部70の双方に枢結されている。
すなわち、揺動体75は、2枚の揺動板75a,75aによって構成されている。揺動板75a,75aはそれぞれ縦長の六角形板状の鉄板で形成されたものであり、これら揺動板75a,75aは、平行離間して対向している。揺動板75a,75aは上支持部66を、それと所定の隙間をもって挟むようにして配置されており、これら揺動板75a,75aの下端部には、枢結軸76が挿通されている。
一方、前記下支持部70の上端部のフレーム70aには、連結部材77の下面が固定されており、この連結部材77は揺動板75a,75a間に挿入されている。そして、この連結部材77には、前記枢結軸76が挿通されており、この枢結軸76を軸として揺動体75が回転可能となっている。なお、枢結軸76を挿通する穴は上下に長い長穴となっており、これによって、揺動体75が揺動した際の枢結軸76の若干の上方向への移動を逃がしている。
また、揺動板75a,75aの下端部には、枢結軸78が前記枢結軸76より上方位置において挿通されている。一方、前記上支持部66の下端部には、前記枢結軸78が挿通されており、この枢結軸78を軸として揺動体75が回転可能となっている。また、上支持部66と前記揺動板75a,75aとの間には、スペーサ79,79が介装されており、これらスペーサ79,79にも前記枢結軸78が挿通されている。このスペーサ79,79は揺動板75a,75aの間隔を所定長さに保持するためのものである。
上記のようにして揺動体75は、上部構造部67と下部構造部71との間の中間部より上方位置において、上支持部66と下支持部70との双方に枢結されている。
また、揺動体75の上支持部66と下支持部70との枢結位置(枢結軸18,16の位置)より、上方位置において、揺動体75と、上支持部66とが粘弾性体82を介して連結されている。
すなわち揺動体75は上支持部66側に延出しており、この延出している延出部分が前記他方の支持部66に上部構造部62の近傍で粘弾性体82を介して連結されている。
前記揺動板75a,75aの上部裏面、つまり上部の対向する面には、それぞれプレート80,80がボルト81,81によって取り付けられており、このプレート80,80には、四角形板状の粘弾性体82,82が加硫接着または接着剤によって固着されている。
また、上支持部66にはプレート83,83がボルト84,84によって固定されており、このプレート83,83に前記粘弾性体82,82が加硫接着または接着剤によって固着されている。
また、上支持部86の中央部には、横方向に長い長穴85が前記粘弾性体82,82の近傍において形成されており、この長穴85には、ボルト86,86が一方の揺動板75aから他方の揺動板75aに向けて挿通されている。また、前記プレート80,80の下端部間には、複数のスペーサ87・・・が介装されており、これらスペーサ87・・・は前記長穴85に挿通されている。また、これらスペーサ87・・・にも前記ボルト86,86が挿通されている。これらスペーサ87・・・は揺動板75a,75aの間隔を所定長さに保持するためのものである。また、スペーサ87・・・は上支持部66に形成された長穴85に挿通されているので、揺動体75が揺動することによってスペーサ87・・・が移動しても、長穴85内における移動となるように、長穴85の大きさが設定されている。
このようなスペーサ87・・・とボルト26によって揺動板75a,75aはその間隔が一定に保持され、これによって前記粘弾性体82,82の厚さが一定に保持されるようになっている。
前記粘弾性体82、プレート80、プレート83は、制振部品88として工場等で予め製造され、現場に搬入される。
図3に示すように、制振部品88の一方のプレート80および他方のプレート83はそれぞれ長方形板状に形成されており、これら両プレート80,83は十字状に配置されている。
プレート80の上下両端部には、それぞれ前記ボルト21,26を挿通するためのボルト穴80aが左右に離間して3つ形成されている。また、プレート83の左右両端部には、それぞれ前記ボルト84を挿通するためのボルト穴83aが上下に離間して3つ形成されている。
制振部品88の粘弾性体82は上述したように、矩形板状のものであり、その対向する面に前記プレート80,83が接着剤または加硫接着によって固着されている。
そして、上記のような制振部品88は、図4に示すように、プレート88を上支持部66にボルト84によって取付け固定することによって、上支持部66に取り付けられる。そして、この制振部品88のプレート80に、揺動板75aをボルト81,86によって取付け固定することによって、制振部品88が揺動板75aに取り付けられる。図2(b)にも示すように、制振部品88は、上支持部66の両側にそれぞれ上記のようにして取り付ける、つまり、制振部品88を2つ取付ける。
上記のような制振構造では、まず、地震の震動によって、建物の骨組み61に左右に変形が生じる。その場合、上部構造部67と下部構造部71とが左右に変位し、これに伴って上支持部66と下支持部70とが左右に変位する。すると、上支持部66と下支持部70との双方に揺動体75を枢結する枢結軸78,76が左右に変位する。
枢結軸78,76が左右に変位することによって、揺動体75が、その二つの枢結位置(枢結軸78,76の位置)間の中央部を中心として振り子のように揺動し、この揺動体75の端部は振れが増幅されて変位し、これによって、前記上部構造部67と下部構造部71との変位が増幅される。
したがって、揺動体75と、上支持部66とを連結している粘弾性体82の変形を増幅できるので、骨組み61の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができる。
本実施の形態によれば、一方のプレート80を振動部材である揺動体75に取り付け、他方のプレート83を構造物である骨組み61の一部である上支持部66に取り付けることによって、これらプレート80,83に挟み付けられて固着された粘弾性体82を骨組み61に容易に取り付けることができる。つまり、一対のプレート80,83と粘弾性体82とによって部品化された制振部品88であるので、現場で揺動体75と上支持部66に容易に取り付けることができるとともに、粘弾性体82が劣化した場合は、新たな制振部品88に取り替えることによって粘弾性体82の取り替えを容易に行える。
また、揺動体75が振動した場合に、十字状に配置されたプレート80,83の交差部に配置された粘弾性体82が効果的にせん断変形し、よって揺動体75の振動エネルギを効果低に吸収できる。
さらに、工場等で予め製造しておくことができるので、粘弾性体82のプレート80,83への固着を確実に精度良く行える。
さらに、揺動体75や上支持部66への取付位置や取付スペースが様々であっても、粘弾性体82は同様の形状、大きさとしておき、プレート80,83の形状や大きさを変更することによって、粘弾性体82を部品として共通化できる。
(第の実施の形態)
図5〜図8は第の実施の形態を説明するものである。
図5において、図1に示す構造物に設けられた制振構造と主に異なる点は、揺動体の形状、揺動体と上支持部とを連結する部分の構造であるので、以下ではこの点について説明し、図1に示すものと共通部分には同一符号を付してその説明を簡略化もしくは省略する。
図5および図6に示すように、揺動体95は、2枚の揺動板95a,95aによって構成されている。揺動板95a,95aはそれぞれ下方に向かうほど幅広に形成された上下に長尺な鉄板で形成されており、その下端部は鈍角に尖っている。揺動板95a,95aは平行離間して対向配置されており、それらの間に上支持部66の一部が挟まれるようにして配置されている。
揺動板95a,95aの下端部には枢結軸76が挿通されている。一方、前記下支持部70の上端部のフレーム70aには、連結部材77の下面が固定されており、この連結部材77は揺動板95a,95a間に挿入されている。そして、この連結部材77には、前記枢結軸76が挿通されており、この枢結軸76を軸として揺動体95が回転可能となっている。なお、枢結軸76を挿通する穴は上下に長い長穴となっており、これによって、揺動体95が揺動した際の枢結軸76の若干の上方向への移動を逃がしている。
また、揺動板95a,95aの下端部には、枢結軸78が前記枢結軸76より上方位置において挿通されている。一方、前記上支持部66の下端部には、前記枢結軸78が挿通されており、この枢結軸78を軸として揺動体95が回転可能となっている。
上記のようにして揺動体95は、上部構造部67と下部構造部71との間の中間部より上方位置において、上支持部66と下支持部70との双方に枢結されている。
また、揺動体95の上支持部66と下支持部70との枢結位置(枢結軸78,76の位置)より、上方位置において、揺動体95と、上支持部66とが粘弾性体92を介して連結されている。
すなわち、揺動体95を構成する揺動板95a,95aは上支持部66側に延出しており、その上端部は上支持部66に形成された開口部96に突出している。
一方、この開口部96には、粘弾性体92,92を有する制振部品97が設けられている。この制振部品97は、図7および図8に示すように、縦長矩形の鉄製のプレート98と、このプレート98を挟むようにして離間配置された横長矩形の一対の鉄製のプレート99,99と、プレート98とプレート99,99との間に設けられた粘弾性体92,92とを備えている。粘弾性体92,92は矩形板状に形成されたものであり、前記プレート98とプレート99,99に接着剤または加硫接着によって固着されている。また、プレート98は、上支持部66と同じ厚さになっており、その先端部(下端部)は下方に突出しており、該下端部には、3つのボルト穴98a・・・が左右に離間して形成されている。そして、プレート98の下端部は揺動板95a,95aの上端部によって挟まれた状態で、該揺動板95a,95aの上端部からボルト100を前記ボルト穴98aに挿通してナットで締め付けることによって揺動体95に結合されている。
さらに、前記粘弾性体92,92は、プレート98を開口部96に配置した状態で、上支持部66の表面から突出するような厚さに設定されている。
また、プレート99,99の両端部にはそれぞれ2つのボルト穴99a,99aが上下離間して形成されている。また、プレート99,99の両端部は、開口部96から横方向に突出しており、この突出した部分が上支持部96を挟んで、かつ上支持部96と所定の隙間を隔てている。つまり、粘弾性体92,92は上支持部66の表面より突出しているので、粘弾性体92,92の表面に固着されているプレート99,99は粘弾性体92,92の突出分だけ、上支持部36と間隔を隔てている。そして、この間隔にスペーサ101が挿入された状態で、プレート99,99はボルト102によって上支持部66に連結されている。なお、一方のプレート99に形成されたボルト穴99aに挿通されたボルト102は、スペーサ101を貫通したうえで、上支持部66を貫通し、さらにスペーサ101を貫通して、他方のプレート99に形成されたボルト穴99aに挿通され、ナットを螺合して締め付けることによって、プレート99,99を上支持部66に固定している。
そしてこのようなスペーサ101・・・とボルト102・・・とプレート99,99によって、粘弾性体92,92の厚さが一定に保持されるようになっている。
本実施の形態によれば、揺動体95と上支持部66とを連結する粘弾性体92,92を、これを有する制振部品97として組み込んだので、現場で粘弾性体92,92を揺動体95や上支持部66に容易に取り付けることができるとともに粘弾性体92が劣化した場合は、新たな制振部品97に取り替えることによって粘弾性体92の取り替えを容易に行える。
また、制振部品97は工場等で予め製造されるので、粘弾性体92,92のプレート98,99への固着を確実に精度良く行える。
さらに、揺動体95や上支持部66への取付位置や取付スペースが様々であっても、粘弾性体92は同様の形状、大きさとしておき、プレート98,99の形状や大きさを変更することによって、粘弾性体92を部品として共通化できる。
また、プレート98には2つの粘弾性体92,92が固着されているので、揺動95の振動エネルギを効果的に吸収できる。
さらに、上支持部66に開口部96を形成し、この開口部96に制振部品97を構成するプレート98を配置したので、制振部品97を組み込んだ際における揺動体95と上支持部66とを連結する部分の厚さを抑えることができる。つまり、第3の実施の形態では、上支持部66の両面に、プレート83を固定し、このプレート83に粘弾性体82を固着し、この粘弾性体82にプレート80を固着し、このプレート80を揺動板85aに固定したので、揺動体85と上支持部66とを連結する部分の厚さは、2枚のプレート80,80と2枚の粘弾性体82,82と、2枚のプレート83,83と、上支持部66と、2枚の揺動板85a,85aの、合計9枚分の厚さとなるが、本実施の形態では、プレート98と、2枚の粘弾性体92と、2枚のプレート99,99の5枚分の厚さとなるので、揺動体95と上支持部66とを連結する部分の厚さを抑えることができ、よって、制振部品97を備えた制振構造を建物の壁内に容易に納めることができる。
前記第1および第2の実施の形態の制振部品において使用されている粘弾性体14,46,82,92は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合した高減衰ゴムによって形成されている。
以下に、粘弾性材料について説明する。
一般的な粘弾性材料は、振幅の増加に連れて剛性が増加し、抵抗力が大きくなる。振幅が大きくなるにつれて剛性が大きくなる性質を持つ粘弾性体を用いると、建物の加速度応答や各部応力の過大な上昇が生じる。そこで、振幅が増加しても剛性の増加が頭打ちになる性質を備えた粘弾性体を用いることが望ましい。特に、本発明では、建物に作用する振動の振幅に比べて、粘弾性体を大きくせん断変形させるものであるから、歪依存性について上記の性質を備えたものを用いることによる効果は大きい。
また、交通振動などの環境振動から台風時の風揺れ、大地震に至るまでの幅広い振幅領域で機能する必要があるため、歪依存性が小さい粘弾性体を用いる。すなわち、小歪から大歪まで安定した振動エネルギ吸収能力を発揮するものを用いる。
具体的には、0.01≦γ≦3.5の領域で、Heq>0.20の安定したエネルギ吸収能力が必要とされる。このため大振幅領域において抵抗力が大きくならないように、γ>1.0の領域において、γの増加とともにKeq/(S/D)が減少することを特徴とする、例えば、0.45≦{Keq/(S/D)(γ=3.0)}/{Keq/(S/D)(γ=1.0)}<0.75の粘弾性体を用いるとよい。
なおここで、γはせん断歪み率であり、図10に示すように、粘弾性体のせん断変形量dを粘弾性体の高さtで除したものである。また、動的粘弾性試験における等価粘性減衰係数(等価減衰定数)(Heq)および等価せん断弾性率(Geq=Keq/(S/D))とは、粘弾性材料のせん断変形を生じさせる正弦波加振を行い、その際の履歴ループ(ヒステリシス曲線)を測定し、その結果に基づいて計算されるものである。図9に基づいて説明すると、Heqは下記の式(数1)、Keq/(S/D)は下記の式(数2)にて計算される数値である。
Heq=ΔW/2πW (数1)、
W:剪断変形の弾性エネルギ(図18において示される2つの三角形の面積。単位はkgf・cm)、
ΔW=剪断変形により吸収するエネルギの合計(図9において示されるヒステリシス曲線で囲まれた面積。単位はkgf・cm)、
Keq/(S/D)=F/U/(S/D) (数2)、
F:最大変位を与えるときの荷重(単位はkgf)、
Be:最大変位(単位はcm)、
S/D:試験サンプルの形状係数(サンプル剪断面積/サンプル剪断隙間。 単位はcm)
また、一般的な粘弾性材料は、振動周波数の増加に伴い、Geq(=Keq/(S/D))〔N/mm2〕が著しく増加する。例えば、一般的な粘弾性体では、20℃では、0.1Hzのときと2.0HzのときではGeqの値が2〜3倍に増加する。交通振動の卓越周波数は4Hz〜7Hzに分布し、地振動は0.1Hz〜20Hz程度に分布するので、これらの周波数に対して剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質を備えた粘弾性体を用いることが望ましい。具体的には、より入力周波数分布領域が広範囲に及ぶ地震動に対応する必要がある。制振材が家屋に付与する減衰性能は、概ね制振材の有する剛性(ここでは等価せん断弾性率(Geq))と減衰定数(ここでは等価粘性減衰定数(等価減衰定数)Heq)との積で表現することができる。周波数依存性の評価は、一定の温度条件の下で、斯かる積の値がある周波数の時を基準として、上述した地振動の0.1Hz〜20Hzの範囲で±50%以内であればよい。
また、一般的に粘弾性体は、低温時に剛性が高くなり、高温時に剛性が低くなる。日本は一年を通じて気温の変化が大きく、−10℃〜40℃程度の温度範囲に対して剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質を備えた粘弾性体を用いることが望ましい。
例えば、本発明に係る制振構造の使用環境が−10℃〜40℃であれば、20℃のGeq(等価せん断弾性率)を基準として、低温側は−10℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=−10℃)と、20℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=20℃)の比、Geq(t=−10℃)/Geq(t=20℃)≦2.2とし、高温側は、40℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=40℃)と、20℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=20℃)の比、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0.6とするとよい。
本実施の形態では、粘弾性体は、上述した歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせるため、例えば、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合した高減衰ゴムを用いる。その好適な粘弾性体の一例を挙げると、基材ゴム100重量部に対してシリカ135重量部を添加し、さらにそのシリカに対してシラン化合物を17重量%配合したものを挙げることができる。この粘弾性体によれば、上述した歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができ、上述した制振構造の機能を十分に発揮させることができる。
特に、20℃での性能がHeq≧0.2、0.35≦Geq≦6.0(N/mm2)の範
囲にあって、かつ、Geqの温度依存性が−10℃/20℃≦2.2、40℃/20℃≧0.6(ともに、周波数0.1Hz、せん断歪±100%)を実現でき、上記のように、制振部材の粘弾性体を大きくせん断変形させるようにした制振構造の機能を十分に発揮させることができる。
なお、シラン化合物は、下記の一般式で、
Figure 0004881019
〔式中、R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはアルコキシ基、またはハロゲン原子を示し、他は同一または異なって水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。〕で表されるシラン化合物とを含有するゴム組成物の加硫成形により形成される。また、基材ゴムとしては、主鎖にC−C結合を有する種々のゴムがいずれも使用可能である。具体的には天然ゴム(NR)の他、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用される他、2種類以上を併用することもできる。
上記の基材ゴムに添加されるシリカとしては、ゴムの補強剤として使用される、親水性あるいは疎水性の種々のシリカが使用可能である。上記シリカの添加量は、基材ゴム100重量部に対して10〜150重量部に限定される。この理由は前述したとおりである。
前記一般式(1)で表されるシラン化合物において、R1〜R4に相当するアルコキシ基としては、Cn2n+1Oで表される種々の炭素数のものがあげられるが、とくに炭素数が1
〜2であるメトキシ、エトキシが好ましいものとしてあげられる。またハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素などがあげられる。
アルキル基としては、Cn2n+1で表される種々の炭素数のものがあげられるが、とく
にその炭素数は1〜20程度であるのが好ましい。かかるアルキル基としては、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどがあげられる。
また、アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、o−
テルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどがあげられる。かかるシラン化合物の具体例として、これに限定されないがたとえば、n−ヘキシルトリメトキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルジクロロシランなどがあげられる。
ゴム組成物には上記以外にもたとえば、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、シリカ以外の補強剤、充填剤、軟化剤、可塑剤、粘着性付与剤その他、各種の添加剤を添加してもよい。上記のうち加硫剤としては、例えば、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物などがあげられ、このうち有機含硫黄化合物としては、例えば、N,N´−ジチオビスモルホリンなどがあげられ、有機過酸化物としては、例えばペンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシドなどがあげられる。
また、加硫促進剤としては、たとえばテトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどのチウラム系加硫促進剤、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸テルルなどのジチオカーバミン酸類、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのチアゾール類、トリメチルチオ尿素、N,N´−ジエチルチオ尿素などのチオウレア類などの有機促進剤や、あるいは消石灰、酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ(PbO)などの無機促進剤などがあげられる。
加硫促進助剤としては、たとえばステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸などの脂肪酸や、あるいは亜鉛華などの金属酸化物などがあげられる。加硫遅延剤としては、たとえばサリチル酸、無水フタル酸、安息香酸などの芳香族有機酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチルアミンなどのニトロソ化合物などがあげられる。
上記加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤および加硫遅延剤は、その合計の配合量が、基材ゴム100重量部に対して4〜15重量部程度であるのが好ましい。老化防止剤としては、たとえば2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N´−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N´−イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールなどのフェノール類などがあげられる。
老化防止剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して1.5〜5重量部程度が好ましい。シリカ以外の補強剤としては主にカーボンブラックが使用される他、ケイ酸塩系のホワイトカーボン、亜鉛華、表面処理沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレーなどの無機補強剤や、あるいはクマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂(スチレン含有量の多いスチレン−ブタジエン共重合体)などの有機補強剤も使用できる。
また、充填剤としては、たとえば炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、珪藻土などがあげられる。上記シリカ以外の補強剤および/または充填剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜50重量部程度が好ましい。軟化剤としては、たとえば脂肪酸(ステアリン酸、ラウリン酸など)、綿実油、トール油、アスファルト物質、パラフィンワックスなどの、植物油系、鉱物油系、および合成系の各種軟化剤があげられる。
軟化剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して10〜100重量部程度が好ましい。可塑剤としては、たとえばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフォスフェートなどの各種可塑剤があげられる。可塑剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜20重量部程度が好ましい。
さらに、粘着性付与剤としては、たとえばクマロン・インデン樹脂、芳香族系樹脂、芳香族・脂肪族混合系樹脂、ロジン系樹脂、シクロペンタジエン系樹脂などがあげられる。粘着性付与剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜50重量部程度であるのが好ましい。
上記以外にも、ゴム組成物にはたとえば分散剤、溶剤などを適宜配合してもよい。ゴム組成物は、上記の各成分を、たとえば密閉式混練機などを用いて混練することで製造される。そして粘弾性体は、たとえば上記ゴム組成物をローラヘッド押出機などを用いてシート状に成形し、所定の形状を有するようにこのシートを打ち抜いた後、打ち抜いたシートを、所定の厚みを有するように複数枚、積層した状態で、所定の型内で加熱して加硫成形するなどして製造される。
以上のように、上記第1および第2の実施の形態では、粘弾性体が、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合した高減衰ゴムであるので、粘弾性体22,30に適切な、歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができるので、振動減衰機能つまり制振機能を十分に発揮させることができる。
本発明の第の実施の形態を示すもので、制振部品を備えた制振構造を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。 同、制振部品を備えた制振構造の要部を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。 同、制振部品の斜視図である。 同、制振部品を取り付けた状態を示す要部の斜視図である。 本発明の第の実施の形態を示すもので、制振部品を備えた制振構造を示す正面図である。 同、制振部品を備えた制振構造を示す側面図である。 同、制振部品を示す斜視図である。 同、制振部品を取り付けた状態を示す要部の斜視図である。 本発明に係る制振構造に使用される粘弾性体のせん断変形を生じさせる正弦波加振を行った際の履歴ループを示す図である。 粘弾性体のせん断ひずみ率γを説明するための図である。
75 揺動体
80,83 プレート
82 粘弾性体
88 制振部品
92 粘弾性体
95 揺動体
97 制振部品
98 プレート
99 プレート

Claims (3)

  1. 上部構造部に固定されて、この上部構造部の下方に突出する上支持部と、下部構造部に固定されて、この下部構造部の上方に突出する下支持部と、これら上支持部と下支持部との双方に枢結された揺動体とを備え、
    前記上部構造部を構成する互いに対向する柱の上端部に、前記上支持部が固定されており、前記柱の下端部に前記下支持部が固定されており、
    前記揺動体は、前記上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方位置において、前記上支持部と下支持部との双方に枢結され、
    前記揺動体の前記上支持部と下支持部との枢結位置より、上方位置において、前記揺動体と、前記上支持部とが粘弾性体を有する制振部品を介して連結されており、
    前記制振部品は、十字状に配置された長方形板状の一方および他方のプレートと、これらプレートによって挟み付けられ、かつ、当該プレートに固着された前記粘弾性体とを備え、
    前記一方のプレートが前記揺動体に取り付けられ、前記他方のプレートが前記上支持部に取り付けられていることを特徴とする制振構造。
  2. 上部構造部に固定されて、この上部構造部の下方に突出する上支持部と、下部構造部に固定されて、この下部構造の上方に突出する下支持部と、これら上支持部と下支持部との双方に枢結された揺動体とを備え、
    前記上部構造部を構成する互いに対向する柱の上端部に、前記上支持部が固定されており、前記柱の下端部に前記下支持部が固定されており、
    前記揺動体は、前記上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方位置において、前記上支持部と下支持部との双方に枢結され、
    前記揺動体の前記上支持部と下支持部との枢結位置より、上方位置において、前記揺動体と、前記上支持部とが粘弾性体を有する制振部品を介して連結されており、
    前記制振部品は、縦長矩形の縦プレートと、この縦プレートを挟むようにして離間配置された横長矩形の一対の横プレートと、前記縦プレートと前記一対の横プレートとの間に設けられ、かつ、これら縦プレートと横プレートに固着された前記粘弾性体とを備え、
    前記縦プレートが前記揺動体に取り付けられ、前記一対の横プレートが前記上支持部にこれを挟むようにして取り付けられていることを特徴とする制振構造。
  3. 請求項1または2に記載の制振構造において、
    前記粘弾性体は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合したものであることを特徴とする制振構造。
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