JPH1081787A - 制振部材 - Google Patents

制振部材

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JPH1081787A
JPH1081787A JP18417197A JP18417197A JPH1081787A JP H1081787 A JPH1081787 A JP H1081787A JP 18417197 A JP18417197 A JP 18417197A JP 18417197 A JP18417197 A JP 18417197A JP H1081787 A JPH1081787 A JP H1081787A
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JP
Japan
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vibration
vibration damping
parts
weight
cable
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Application number
JP18417197A
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English (en)
Inventor
Seiji Hara
誠治 原
Fumio Sekido
文雄 関堂
Toshiaki Sakaki
俊明 榊
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブル長の長い長大橋においても十分な制
振性能を発揮するとともに、特性の温度依存性が小さ
く、とくに低温での使用にも適した、ゴム製の制振部材
を提供する。 【解決手段】 主鎖にC−C結合を有する基材ゴム10
0重量部に対して、補強剤としてのシリカ40〜170
重量部と、上記シリカ100重量部あたり4〜40重量
部の、一般式(1) で表されるシラン化合物とを配合した
ゴム組成物を加硫成形して制振部材とした。 【化1】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 のうちの少なくと
も1つはアルコキシ基、またはハロゲン原子を示し、他
は同一または異なって水素原子、アルキル基またはアリ
ール基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、風や走行車両の
振動などの影響で発生する、斜張橋や吊り橋などの橋り
ょうの、ケーブルの振動を減衰するための制振部材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】橋りょうのうち斜張橋や吊り橋などは、
剛性の低い柔構造に設計された橋桁などの構造物を、複
数本のケーブルで支えた構造を有しており、上記ケーブ
ルの、振動に対する安定性が、設計上の重要な要素とな
っている。ケーブルの振動の主たる原因としては、風
と、橋上を走行する車両の振動があげられる。
【0003】このうち前者の、風の影響を低減すべく、
とくに斜張橋においては、ケーブル自体の断面形状を空
気力学的に安定化する対策が施されている。また近時、
斜張橋や吊り橋などで、複数のケーブル同士をワイヤな
どで結合したり、あるいはケーブルに機械的な制振装置
を設けたりして、上記風や走行車両などの影響で発生す
るケーブルの振動を減衰する試みがなされている。
【0004】上記のうち後者の制振装置の具体例として
は、たとえばオイルダンパや、あるいは液状の粘弾性物
質を利用した粘性せん断型のダンパなどがあげられる。
しかし、上記オイルダンパに使用するオイルや、あるい
は粘性せん断型のダンパに使用する液状の粘弾性物質は
温度依存性が大きく、温度の変化によって流動性や粘弾
性が変動しやすいため、屋外の、しかも橋上という環境
変化の激しい場所では、環境条件によって制振性能に不
安定化を生じるという問題があった。
【0005】そこで近時、上記オイルなどのように温度
依存性が大きくなく、温度の変化によって特性が変動し
にくいゴムの加硫成形体を制振部材として使用した制振
装置が提案された(たとえば特開平6−136718号
公報、特開平7−119115号公報など)。上記の制
振装置は、上述したように温度の変化によって特性が変
動しにくいゴムの加硫成形体を制振部材として使用して
いるため、制振性能を安定化できる上、オイルダンパな
どに比べて装置の全体を小型化できるため、橋の美観の
点でもすぐれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したゴ
ムの加硫成形体を制振部材として使用した制振装置は、
ケーブル長が比較的に短い場合には十分な性能を発揮す
るが、ケーブル長が長くなると、オイルダンパなどに比
べて十分な制振性能を発揮できないことが、発明者らの
検討により明らかとなった。
【0007】つまり通常のゴムの加硫成形体は、小振幅
の振動に対しては十分なエネルギーの吸収能力(減衰能
力)を発揮するが、大振幅の振動に対しては十分な減衰
能力を発揮できないため、とくにケーブル長が長い場合
に、十分な制振性能を発揮できないのである。またゴム
の加硫成形体を制振部材として使用した制振装置は、温
度の変化によって特性が変動しにくい旨、先に記載した
が、たとえば0℃以下の低温では、通常のゴムの加硫成
形体は、急激に弾性を失って硬くかつ脆くなってしまう
ため、とくに低温での使用に適さないことも明らかとな
った。
【0008】この発明の目的は、上述した問題点を解消
して、ケーブル長の長い長大橋においても十分な制振性
能を発揮するとともに、特性の温度依存性が小さく、と
くに低温での使用にも適した、ゴム製の制振部材を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
発明者は、制振部材としてのゴムの加硫成形体を構成す
るゴム組成物の組成について種々検討した結果、補強剤
としてのシリカを、従来に比べて多量に配合するととも
に、かかる多量のシリカの配合によるゴム組成物のムー
ニー粘度の上昇を抑えてその加工性を高めるべく、当該
シリカと基材ゴムとの親和性を改善するために、一般
式:
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 のう
ちの少なくとも1つはアルコキシ基、またはハロゲン原
子を示し、他は同一または異なって水素原子、アルキル
基またはアリール基を示す。〕で表されるシラン化合物
を配合すればよいことを見出した。また発明者は、上記
の制振部材を、前記の各公報に記載のように斜張橋や吊
り橋などの、構造物をケーブルで支えた構造を有する橋
りょうの、上記構造物とケーブルとの間に介設する他
に、これまでは単にワイヤなどで結合していた複数のケ
ーブルの間に介設しても、同様の制振性能を発揮しうる
ことをも見出し、この発明を完成するに至った。
【0012】すなわちこの発明は、構造物をケーブルで
支えた構造を有する橋りょうの、上記構造物とケーブル
との間、または複数のケーブルの間に介設されて、ケー
ブルに発生する振動を減衰するために用いられる制振部
材であって、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100
重量部に対して、補強剤としてのシリカ40〜170重
量部と、上記シリカ100重量部あたり4〜40重量部
の、前記一般式(1) で表されるシラン化合物とを含有す
るゴム組成物を加硫成形して形成されたことを特徴とす
るものである。
【0013】上記構成からなるこの発明の制振部材にお
いて、シリカの配合量が上記範囲に限定されるのは、以
下の理由による。すなわち、基材ゴム100重量部に対
するシリカの配合量が40重量部未満では、シリカによ
る補強効果が不十分となって、制振部材が、大振幅の振
動に対して十分な減衰能力を発揮できないものとなって
しまうとともに、とくに0℃以下の低温で、急激に弾性
を失って硬くかつ脆くなってしまうという問題を生じ
る。
【0014】また逆に、基材ゴム100重量部に対する
シリカの配合量が170重量部を超えた場合には、たと
え前記一般式(1) で表されるシラン化合物を多量に配合
しても、均一なゴム組成物とはならず、制振部材を製造
できなくなってしまう。またこの発明の制振部材におい
て、一般式(1) で表されるシラン化合物の配合量が前記
の範囲に限定されるのは、以下の理由による。
【0015】すなわち、シリカ100重量部あたりのシ
ラン化合物の配合量が4重量部未満では、シリカと基材
ゴムとの親和性が不十分となって、ゴム組成物のムーニ
ー粘度が上昇して、加工性が低下するという問題を生じ
る。また場合によっては、基材ゴム加硫のための加硫剤
(主にいおう)や加硫促進剤などが、シリカ表面のシラ
ノール基に吸着されてしまい、基材ゴムを十分に加硫さ
せるために、通常よりも時間がかかるという問題を生じ
るおそれもある。
【0016】また逆に、シリカ100重量部あたりのシ
ラン化合物の配合量が40重量部を超えても、それ以上
のシラン化合物の添加効果がえられないだけでなく、過
剰のシラン化合物が制振部材の表面に析出するという問
題をも生じる。なお前記先願公報(特開平7−1191
15号公報)には、シラン化合物でなくカップリング剤
を添加することが開示されているが、かかるカップリン
グ剤は、シリカだけでなく基材ゴムとも化学結合するた
め、制振部材として使用したときの変形能力が低下し、
変形時の破断伸びが小さくなってしまうという問題を生
じるおそれがある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の制振部材を説明
する。この発明の制振部材は、前述したように、主鎖に
C−C結合を有する基材ゴム100重量部に対して、補
強剤としてのシリカ40〜170重量部と、上記シリカ
100重量部あたり4〜40重量部の、一般式:
【0018】
【化3】
【0019】〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 のう
ちの少なくとも1つはアルコキシ基、またはハロゲン原
子を示し、他は同一または異なって水素原子、アルキル
基またはアリール基を示す。〕で表されるシラン化合物
とを含有するゴム組成物の加硫成形により形成される。
上記のうち基材ゴムとしては、主鎖にC−C結合を有す
る種々のゴムがいずれも使用可能である。具体的には天
然ゴム(NR)の他、イソプレンゴム(IR)、ブタジ
エンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム
(SBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EP
M)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NB
R)、ブチルゴム(IIR)などがあげられる。これら
はそれぞれ単独で使用される他、2種以上を併用するこ
ともできる。
【0020】上記の基材ゴムに配合されるシリカとして
は、ゴムの補強剤として使用される、親水性あるいは疎
水性の種々のシリカが使用可能である。上記シリカの配
合量は、基材ゴム100重量部に対して40〜170重
量部に限定される。この理由は前述したとおりである。
なおシリカの配合量は、制振部材によるケーブルの振動
減衰作用を考慮すると、上記範囲内でもとくに60〜1
40重量部であるのが好ましい。
【0021】前記一般式(1) で表されるシラン化合物に
おいて、R1 〜R4 に相当するアルコキシ基としては、
n 2n+1Oで表される種々の炭素数のものがあげられ
るが、とくに炭素数が1〜2であるメトキシ、エトキシ
が好ましいものとしてあげられる。またハロゲン原子と
しては、ふっ素、塩素、臭素などがあげられる。
【0022】アルキル基としては、Cn 2n+1で表され
る種々の炭素数のものがあげられるが、とくにその炭素
数は1〜20程度であるのが好ましい。かかるアルキル
基としては、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第2級ブチ
ル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどが
あげられる。
【0023】またアリール基としては、たとえばフェニ
ル、トリル、キシリル、ビフェニリル、o−テルフェニ
ル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどがあげ
られる。かかるシラン化合物の具体例としては、これに
限定されないがたとえば、n−ヘキシルトリメトキシシ
ラン、トリエトキシフェニルシラン、ジエトキシジメチ
ルシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルジクロロシ
ランなどがあげられる。
【0024】上記シラン化合物の配合量は、シリカ10
0重量部あたり4〜40重量部に限定される。この理由
は前述したとおりである。なお、シラン化合物の配合量
は、当該シラン化合物の添加による、シリカと基材ゴム
との親和性の向上作用を考慮すると、上記範囲内でもと
くに10〜25重量部であるのが好ましい。
【0025】ゴム組成物には上記以外にもたとえば、加
硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、シリカ
以外の補強剤、充てん剤、軟化剤、可塑剤、粘着性付与
剤その他、各種の添加剤を添加してもよい。上記のうち
加硫剤としては、たとえば硫黄、有機含硫黄化合物、有
機過酸化物などがあげられ、このうち有機含硫黄化合物
としては、たとえばN,N′−ジチオビスモルホリンな
どがあげられ、有機過酸化物としては、たとえばベンゾ
イルペルオキシド、ジクミルペルオキシドなどがあげら
れる。
【0026】また加硫促進剤としては、たとえばテトラ
メチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモ
ノスルフィドなどのチウラム系加硫促進剤;ジブチルジ
チオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜
鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチル
ジチオカーバミン酸テルルなどのジチオカーバミン酸
類;2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキ
シル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのチ
アゾール類;トリメチルチオ尿素、N,N′−ジエチル
チオ尿素などのチオウレア類などの有機促進剤や、ある
いは消石灰、酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ
(PbO)などの無機促進剤があげられる。
【0027】加硫促進助剤としては、たとえばステアリ
ン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸などの脂肪酸や、あるい
は亜鉛華などの金属酸化物などがあげられる。加硫遅延
剤としては、たとえばサリチル酸、無水フタル酸、安息
香酸などの芳香族有機酸;N−ニトロソジフェニルアミ
ン、N−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−
ジハイドロキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチ
ルアミンなどのニトロソ化合物などがあげられる。
【0028】上記加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤お
よび加硫遅延剤は、その合計の配合量が、基材ゴム10
0重量部に対して4〜15重量部程度程度であるのが好
ましい。老化防止剤としては、たとえば2−メルカプト
ベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類;フェニル−
α−ナフチルアミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−イソプロ
ピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類;ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールなど
のフェノール類などがあげられる。
【0029】老化防止剤の配合量は、基材ゴム100重
量部に対して1.5〜5重量部程度が好ましい。シリカ
以外の補強剤としては主にカーボンブラックが使用され
る他、ケイ酸塩系のホワイトカーボン、亜鉛華、表面処
理沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、
クレーなどの無機補強剤や、あるいはクマロンインデン
樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂(スチレン含
有量の多いスチレン−ブタジエン共重合体)などの有機
補強剤も使用できる。
【0030】また充てん剤としては、たとえば炭酸カル
シウム、クレー、硫酸バリウム、珪藻土などがあげられ
る。上記シリカ以外の補強剤および/または充てん剤の
配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜50重量
部程度が好ましい。軟化剤としては、たとえば脂肪酸
(ステアリン酸、ラウリン酸など)、綿実油、トール
油、アスファルト物質、パラフィンワックスなどの、植
物油系、鉱物油系、および合成系の各種軟化剤があげら
れる。
【0031】軟化剤の配合量は、基材ゴム100重量部
に対して10〜100重量部程度が好ましい。可塑剤と
しては、たとえばジブチルフタレート、ジオクチルフタ
レート、トリクレジルフォスフェートなどの各種可塑剤
があげられる。可塑剤の配合量は、基材ゴム100重量
部に対して5〜20重量部程度が好ましい。
【0032】さらに粘着性付与剤としては、たとえばク
マロン・インデン樹脂、芳香族系樹脂、芳香族・脂肪族
混合系樹脂、ロジン系樹脂、シクロペンタジエン系樹脂
などがあげられる。粘着性付与剤の配合量は、基材ゴム
100重量部に対して5〜50重量部程度であるのが好
ましい。
【0033】上記以外にも、ゴム組成物にはたとえば分
散剤、溶剤などを適宜配合してもよい。ゴム組成物は、
上記の各成分を、たとえば密閉式混練機などを用いて混
練することで製造される。そして制振部材は、たとえば
上記ゴム組成物をローラーヘッド押出機などを用いてシ
ート状に成形し、所定の形状を有するようにこのシート
を打ち抜いた後、打ち抜いたシートを、所定の厚みを有
するように複数枚、積層した状態で、所定の型内で加熱
して加硫成形するなどして製造される。
【0034】なお上記制振部材は屋外で使用されるもの
であるため、その耐候性を向上すべく、その外周面が、
耐候性にすぐれた被覆層によって被覆されていてもよ
い。上記被覆層を構成する、耐候性にすぐれた材料とし
ては、これに限定されないがたとえば、パラメチルスチ
レン−イソブチレン共重合体の臭素化物や、ブチルゴ
ム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン共重
合ゴムなどがあげられる。
【0035】被覆層は、たとえば加硫前の前記積層体の
外周面に、上記の材料からなる未加硫のシートを巻きつ
けておいて、加硫成形と同時に、シート自体の加硫と積
層体への接着とを行うことで形成すればよい。上記この
発明の制振部材は、たとえば図3(a) に示す斜張橋B1
や、あるいは同図(b) に示す吊り橋B2などの橋りょう
に設けられた制振装置1に組み込まれて使用される。
【0036】このうち図(a) の斜張橋B1の制振装置1
は、当該図にみるように、剛性の低い柔構造に設計され
た橋桁2などの構造物を支えるべく、主塔4から張設さ
れた複数本のケーブル3と、上記橋桁2などとの間に介
設されたものであって、より詳しくは図1(a)(b)に示す
例のような構造を有している。すなわち図の例の制振装
置1は、複数個(図では6個)の制振部材10を備えて
おり、当該制振部材10を、たとえば橋桁2などの、斜
張橋B1の構造物に設けた、ケーブル3の基端部を固定
するための固定部21の、上記ケーブル3が突出した先
端部に、ケーブル3の周囲を等距離、等間隔で囲むよう
に配置するとともに、上記ケーブル3の途中に固定し
た、制振部材10と同数の振動伝達部材11によって、
ケーブル3に発生する振動を各制振部材10に伝えて、
当該各制振部材10によって減衰するようにしたもので
ある。
【0037】なおケーブル3の振動は、上下、左右、斜
めなど、ケーブル3の周囲の全周方向に発生するので、
図の例では、各方向の振動を均等に減衰するために、6
個の制振部材10と、振動伝達部材11とを、ケーブル
3の周囲を等距離、等間隔で囲むように配置している
が、制振部材10の数は5個以下であってもよく、7個
以上であってもよい。
【0038】各制振部材10は、図の例の場合、前述し
た未加硫のゴム組成物から当該制振部材10を加硫成形
する際に同時に加硫接着した、一対の固定金具12、1
3を備えており〔図5(a)(b)参照〕、このうち下側の固
定金具12を、1枚のリング体14上に等距離、等間隔
で固定し、このリング体14を、固定部21の先端部に
被せて固定した有底円筒状のベース15に固定すること
で、上記固定部21の先端部に、前記のようにケーブル
3の周囲を等距離、等間隔で囲むように配置されてい
る。
【0039】また振動伝達部材11は、略L字状に形成
したものの先端部に、上記制振部材10の上側の固定金
具13を固定するとともに、基端部を、ケーブル3の周
囲に、締めリング16によって締めつけることで、当該
ケーブルの途中に固定されている。なお図5(a)(b)にお
いて符号13aは、上側の固定金具13に設けた、当該
固定金具13を振動伝達部材11の先端に固定するため
のボルトが挿通されるねじ穴を示している。図示してい
ないが、かかるねじ穴は、下側の固定金具12にも形成
されており、当該固定金具12を、リング体14に固定
するためのボルトを挿通するために用いられる。
【0040】さらに図の例では、上記の各部が風雨に曝
されるのを防ぐとともに、斜張橋B1の外観を向上する
ために、ベース15とケーブル3との間にカバー17が
張設されている。つぎに、図3(b) に示した吊り橋B2
の制振装置1は、当該図にみるように、剛性の低い柔構
造に設計された橋桁5などの構造物を支えるべく、一対
の主塔7、7間などに張設されたメインケーブル8から
張設された複数本のケーブル6と、上記橋桁5などとの
間に介設されたものであって、より詳しくは図2に示す
例のような構造を有している。
【0041】すなわち図の例の制振装置1は、基本的に
先の図1(a)(b)のものと同様の構造であって、複数個の
制振部材10を備えており、当該制振部材10を、たと
えば橋桁5などの、吊り橋B2の構造物に設けた、ケー
ブル6の基端部を固定するための固定部51の、上記ケ
ーブル6が突出した先端部に、ケーブル6の周囲を等距
離、等間隔で囲むように配置するとともに、上記ケーブ
ル6の途中に固定した、制振部材10と同数の振動伝達
部材11によって、ケーブル6に発生する振動を各制振
部材10に伝えて、当該各制振部材10によって減衰す
るようにしたものである。
【0042】制振部材10自体の構造も、先のものとか
わらない。すなわち図5(a)(b)にみるように、前述した
未加硫のゴム組成物から当該制振部材10を加硫成形す
る際に同時に加硫接着した、一対の固定金具12、13
を備えている。上記の制振部材10は、やはり先のもの
と同様に、下側の固定金具12を、1枚のリング体14
上に等距離、等間隔で固定し、このリング体14を固定
部51の先端部に固定することで、上記固定部51の先
端部に、前記のようにケーブル6の周囲を等距離、等間
隔で囲むように配置されている。
【0043】また振動伝達部材11は、略L字状に形成
したものの先端部に、上記制振部材10の上側の固定金
具13を固定するとともに、基端部を、ケーブル3の周
囲に、締めリング16によって締めつけることで、当該
ケーブルの途中に固定されている。なお図の例における
制振部材10の個数は、これも先のものと同様に6個で
あってもよく、5個以下、あるいは7個以上であっても
よい。また図示していないが、上記の各部が風雨に曝さ
れるのを防ぐとともに、吊り橋B2の外観を向上するた
めに、カバーを張設してもよい。
【0044】なお、図の制振装置に使用する制振部材
は、図示の円柱状には限定されず、たとえば角柱状や、
あるいは中央が膨らんだ樽状、逆に中央が締まった鼓状
などの、種々の形状とすることができる。また、この発
明の制振部材は、以上で説明した図の制振装置以外の、
たとえば特開平6−136718号公報に開示された制
振装置などに組み込んで使用してもよい。その場合には
制振部材を、装置の形状に適した形状とすればよい。
【0045】また、前述したようにこの発明の制振部材
は、上記のような制振装置に組み込むだけでなく、たと
えば図4(a)(b)に示すように、これまでは単にワイヤな
どで結合していた、吊り橋B2の、隣接して張設された
2本のケーブル6間などに介設しても、制振性能を発揮
することができる。詳しくは、これまでのものと違って
薄い円板状に形成された制振部材10を複数枚(図では
2枚)、その両側に設けた一対の固定部10aを介し
て、図中破線で示すようにねじなどによって、一対の固
定具17の固定板17a間に固定するとともに、両固定
具17の固定リング17bを、これも図中破線で示すよ
うにねじなどによって締めつけて、隣接して張設された
2本のケーブル6のそれぞれに固定することで、上記制
振部材10が、2本のケーブル6間に介設される。なお
図において符号10bは、ケーブル6の振動による制振
部材10の変形を助けるための通孔である。
【0046】なお上記の制振部材10は、吊り橋B2だ
けでなく、斜張橋B1の、隣接して張設されたケーブル
3間に介設して使用することもできる。その他、この発
明の要旨を変更しない範囲で、種々の変更を施すことが
できる。
【0047】
【実施例】以下にこの発明の制振部材を、実施例、比較
例に基づいて説明する。 実施例1 《ゴム組成物の作製》基材ゴムとして、天然ゴム(SM
R CV60)とイソプレンゴム〔シェル化学(株)製
のIR309〕とを、重量比で60:40の割合で用
い、この基材ゴム100重量部に対して、補強剤として
のシリカ〔日本シリカ(株)製のニプシルVN3〕70
重量部およびカーボンブラックLS−ISAF〔三菱化
学(株)製のダイヤブラックLI〕50重量部と、シラ
ン化合物としてのn−ヘキシルトリメトキシシラン〔信
越化学(株)製のKBM3063〕14重量部と、下記
の各成分とを配合し、密閉式混練機で混練してゴム組成
物を作製した。
【0048】 《制振部材の製造》上記のゴム組成物を、ローラーヘッ
ド押出機を用いて、厚み3.0mm、幅300mmのシ
ート状に押出成形した後、外径75mmでかつその中心
に直径1mmの位置合わせのための穴を有する円盤状に
打ち抜いた。
【0049】つぎに上記の円盤を14枚、中心の穴を利
用して位置合わせしつつ重ね、さらにその上下に、加硫
接着剤を介して、一対の固定金具〔鋼板製、外径100
mm、厚み1mm〕を積層、圧着するとともに、積層体
の外周面に、パラメチルスチレン−イソブチレン共重合
体の臭素化物〔エクソン化学(株)製のEXXPROE
MDX 89−4〕からなる、厚み2mmのシートを巻
きつけた状態で、外径77mm、高さ40mmの円柱状
の制振部材を製造するための型内に仕込んで、加硫圧2
00kgf/cm2 、加硫温度150℃の条件で所定時
間、加硫して、図5(a)(b)に示すように上下に固定金具
12、13が加硫接着された制振部材10を製造した。
【0050】実施例2 基材ゴムとして天然ゴムを使用せず、イソプレンゴムの
みを100重量部、使用したこと以外は実施例1と同様
にしてゴム組成物を作製し、かかるゴム組成物から実施
例1と同様にして制振部材を製造した。 比較例1〜3 基材ゴムとしての天然ゴムとイソプレンゴムとの割合
を、重量比で65:35に変更するとともに、補強剤と
してのシリカと、シラン化合物としてのn−ヘキシルト
リメトキシシランとを配合せず、これらの成分に代え
て、粘着性付与剤としてのロジン変性マレイン酸樹脂
〔ハリマ化成(株)製のハリマックR100〕48重量
部(比較例1)、シクロペンタジエン系樹脂〔エクソン
(株)製のエスコレッツ8180〕48重量部(比較例
2)、または芳香族系樹脂〔日本石油化学(株)製の日
石ネオポリマー130〕48重量部を配合したこと以外
は実施例1と同様にしてゴム組成物を作製し、かかるゴ
ム組成物から実施例1と同様にして制振部材を製造し
た。
【0051】せん断動的粘弾性試験 30ton/10ton二軸動的試験機〔東京衡機
(株)製〕を用いて、実施例、比較例で製造した各制振
部材のせん断動的粘弾性特性を測定した。すなわち、測
定温度20℃または−10℃の条件下、図5(a)(b)に示
すように、実施例、比較例で製造した各制振部材10の
下側の固定金具12を固定した状態で、図中黒矢印で示
す制振部材10の軸方向に75kgf/cm2 の面圧を
かけつつ、上側の固定金具13を、図中白矢印で示す制
振部材の軸方向と直交する方向(水平方向)に繰り返し
変位させて、制振部材10をせん断変形させた。
【0052】せん断変形は、上側の固定金具13の、上
記水平方向の変位量d(mm)と、制振部材10の高さ
t(=40mm)とから、下記式(i) :
【0053】
【数1】
【0054】によって求められる伸びD(%)の最大値
が5%となる水平変位を周波数2.0Hzで3サイクル
繰り返し行い、ついで上記伸びDの最大値を12.5
%、25%、50%、100%、150%および200
%に順次増加させた水平変位を、それぞれ周波数2.0
Hzで3サイクル繰り返し行った。そして、上記一連の
水平変位をせん断変形の1ルーチンとして、2ルーチン
目の、伸びDの最大値が12.5%および50%である
水平変位のうち3サイクル目の水平変位における、伸び
D(%)と水平荷重との関係を測定した。
【0055】つぎに、上記のようにして測定した、図6
に示す伸びDと水平荷重との関係を示すヒステリシスル
ープ曲線から、下記式(ii):
【0056】
【数2】
【0057】により、等価減衰定数heを求めた。な
お、上記式(ii)中のΔWは、変位1サイクルあたりの損
失エネルギー(図6においてヒステリシスループ曲線で
囲まれた領域の面積)を示し、Wは、最大振幅に至るま
でに蓄積された弾性歪みエネルギー(図6において斜線
の領域の面積)を示す。また図6中のFは、最大伸び時
(この場合は伸びD=12.5%または50%)の水平
荷重を示す。さらに図6中の曲線Lは、所定の伸び時に
おけるヒステリシスループ曲線上のa点の水平荷重とc
点の水平荷重との中間点(b点)を、伸びなし時(D=
0%)から最大伸び時(D=12.5%または50%)
までの全範囲で求めてプロットした曲線である。
【0058】また、上記図6のヒステリシスループ曲線
のうち水平変位Dの最大値(この場合は12.5%)
と、この最大水平変位時の水平荷重Fとから、下記式(i
ii) :
【0059】
【数3】
【0060】により水平ばね定数Khを求め、この水平
ばね定数Khと、制振部材10の高さt(=40mm)
と、制振部材10の水平方向の断面積A(=4184.
6mm 2 )とから、下記式(iv):
【0061】
【数4】
【0062】によりせん断弾性率Gを求めた。なお制振
部材10の断面積Aは、当該制振部材10の外径(=7
7mm)から求められる見かけの断面積から、被覆層
(厚み2mm)の部分の断面積と、中心の位置合わせの
穴(直径1mm)の部分の断面積とを減算した、実質的
に制振部材として機能する部分の断面積である。そし
て、上記せん断動的粘弾性試験の結果のうち、測定温度
20℃における、最大伸び12.5%時の等価減衰定数
he12.5と、最大伸び50%時の等価減衰定数he50
の比he50/he12.5を求めて、制振部材の、大振幅の
振動に対する減衰能力を評価した。つまり、上記比が大
きいほど、制振部材は、大振幅の振動に対する減衰能力
にすぐれるものと評価される。
【0063】また前記結果のうち、測定温度20℃にお
けるせん断弾性率G20と、測定温度−10℃におけるせ
ん断弾性率G-10 との比G-10 /G20を求めて、制振部
材の特性の温度依存性を評価した。つまり、上記比が小
さいほど、制振部材は温度依存性が小さく、とくに低温
での使用に適するものと評価される。さらに、前記結果
のうち測定温度20℃における、最大伸び12.5%時
の等価減衰定数he12.5を、実施例2の値を100とし
た指数で示して、その大小により、制振部材の減衰能力
を評価した。つまり、上記指数が大きいほど、制振部材
は減衰能力にすぐれるものと評価される。
【0064】以上の結果を表1に示す。なお表中、シラ
ン化合物の欄の括弧内の数字は、当該シラン化合物の量
を、シリカ100重量部あたりの配合量(重量部)に換
算した値を示している。
【0065】
【表1】
【0066】表1より、この発明の構成である実施例
1、2の制振部材はともに、シリカとシラン化合物とを
含有しない従来の制振部材である比較例1〜3のものに
比べて、比he50/he12.5が大きいことから、大振幅
の振動に対する減衰能力にすぐれることがわかった。し
かも上記実施例1、2では比he50/he12.5が1より
も大きいことから、従来の制振部材では小振幅の振動に
対する減衰能力に比べて低下していた、大振幅の振動に
対する減衰能力が、実施例1、2の制振部材ではかえっ
て大きくなることもわかった。
【0067】また上記実施例1、2の制振部材はとも
に、比較例1〜3のものに比べて、最大伸び12.5%
時の等価減衰定数he12.5が大きいことから、減衰能力
自体も大きいことがわかった。さらに実施例1、2の制
振部材はともに、比較例1〜3のものに比べて、比G
-10 /G20が小さいことから、特性の温度依存性が小さ
く、とくに低温での使用に適したものであることがわか
った。
【0068】実施例3〜5、比較例4、5 基材ゴムとしてブタジエンゴム〔旭化成(株)製のBR
55F〕100重量部を使用し、かつ補強剤としてのシ
リカの配合量を100重量部、カーボンブラックの配合
量を30重量部に変更するとともに、シラン化合物の配
合量を、3重量部(比較例4)、5重量部(実施例
3)、20重量部(実施例4)、40重量部(実施例
5)、または45重量部(比較例5)としたこと以外は
実施例1と同様にしてゴム組成物を作製し、かかるゴム
組成物から実施例1と同様にして制振部材を製造した。
【0069】上記各実施例、比較例について前記と同様
の評価を行った。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】表2より、実施例3〜5および比較例4、
5の制振部材はいずれも、前記比較例1〜3のものに比
べて、減衰能力自体が大きく、かつ大振幅の振動に対す
る減衰能力にすぐれるとともに、特性の温度依存性が小
さく、とくに低温での使用に適したものであることがわ
かったが、このうちシラン化合物の配合量がこの発明で
規定した範囲未満であった比較例4は、ゴム組成物のム
ーニー粘度が高すぎて、加工が容易でなかった。またシ
ラン化合物の配合量がこの発明で規定した範囲を超えた
比較例5は、表面の被覆層を剥したところ、過剰のシラ
ン化合物が析出しているのが確認された。
【0072】実施例6、7 基材ゴムとしてブタジエンゴム100重量部を使用し、
かつ補強剤としてのシリカの配合量を80重量部、カー
ボンブラックの配合量を20重量部に変更するととも
に、シラン化合物の配合量を16重量部としたこと以外
は実施例1と同様にしてゴム組成物を作製し、かかるゴ
ム組成物から実施例1と同様にして制振部材を製造し
た。なおシラン化合物として、実施例6は、前記各実施
例と同じn−ヘキシルトリメトキシシランを使用した
が、実施例7は、トリエトキシフェニルシラン〔信越化
学(株)製のKBE103〕を使用した。
【0073】実施例8 基材ゴムとして天然ゴム(SMR CV60)100重
量部を使用し、かつ補強剤としてカーボンブラックを配
合せず、シリカのみを135重量部配合するとともに、
シラン化合物としてジエトキシジメチルシラン〔信越化
学(株)製のKBE22〕33重量部を配合し、さらに
加硫剤である硫黄の配合量を1.5重量部、加硫促進剤
であるノクセラーTBT−nの配合量を0.7重量部に
変更したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を
作製し、かかるゴム組成物から実施例1と同様にして制
振部材を製造した。
【0074】上記各実施例について前記と同様の評価を
行った。結果を表3に示す。
【0075】
【表3】
【0076】表3より、実施例6〜8の制振部材はいず
れも、前記比較例1〜3のものに比べて、減衰能力自体
が大きく、かつ大振幅の振動に対する減衰能力にすぐれ
るとともに、特性の温度依存性が小さく、とくに低温で
の使用に適したものであることがわかった。
【0077】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、ケーブル長の長い長大橋においても十分な制振性能
を発揮するとともに、特性の温度依存性が小さく、とく
に低温での使用にも適した、ゴム製の制振部材を提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は、この発明の制振部材が組み込まれ
た制振装置の一例の部分切り欠き正面図、同図(b) は、
上記制振装置の断面図である。
【図2】この発明の制振部材が組み込まれた制振装置の
他の例の部分切り欠き正面図である。
【図3】同図(a) は、図1(a)(b)の制振装置を組み込ん
だ斜張橋の正面図、同図(b) は、図2の制振装置を組み
込んだ吊り橋の正面図である。
【図4】同図(a) は、この発明の制振部材を、吊り橋の
ケーブルの間に介設した状態を示す正面図、同図(b) は
平面図である。
【図5】この発明の実施例、比較例で作製した制振部材
を示す図であって、同図(a) は正面図、同図(b) は平面
図である。
【図6】せん断動的粘弾性試験によってえらえた、制振
部材の水平変位と、水平荷重との関係を示すヒステリシ
スループ曲線の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 制振部材 2、5 構造物 3、6 ケーブル B1 斜張橋 B2 吊り橋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16F 15/04 8919−3J F16F 15/04 J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物をケーブルで支えた構造を有する橋
    りょうの、上記構造物とケーブルとの間、または複数の
    ケーブルの間に介設されて、ケーブルに発生する振動を
    減衰するために用いられる制振部材であって、主鎖にC
    −C結合を有する基材ゴム100重量部に対して、補強
    剤としてのシリカ40〜170重量部と、上記シリカ1
    00重量部あたり4〜40重量部の、一般式: 【化1】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびR4 のうちの少なくと
    も1つはアルコキシ基、またはハロゲン原子を示し、他
    は同一または異なって水素原子、アルキル基またはアリ
    ール基を示す。〕で表されるシラン化合物とを含有する
    ゴム組成物を加硫成形して形成されたことを特徴とする
    制振部材。
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