JP4881018B2 - 制振構造 - Google Patents

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本発明は、建物等の構造物に設けられる制振構造に関する。
建物の制振構造の一例として、特許文献1に記載の技術が知られている。
この特許文献1に記載の制振構造は、上構造部に剛性一体的に固着されて上構造部の下方に突出される下方突出体と、下構造部に剛性一体的に固着されて下構造部の上方に突出される上方突出体と、振れ動き体とが備えられ、下方突出体と上方突出体とは、上下の構造部間の中間高さ位置で上下方向において対向され、振れ動き体は、その高さ方向中間部領域において、下方突出体と上方突出体とにそれぞれ枢結され、かつ、振れ動き体と下方突出体との枢結高さ位置よりも上方において、振れ動き体と、下方突出体又は/及び上構造部とが振動減衰手段を介して連結されると共に、振れ動き体と上方突出体との枢結高さ位置よりも下方において、振れ動き体と、上方突出体又は/及び下構造部とが振動減衰手段を介して連結されたものである。
このような制振構造では、振れ動き体が、その高さ方向中間部領域において、下方突出体と上方突出体とにそれぞれ枢結保持されているから、振れ動き体に要求される振動方向における剛性も低くすることができて、振れ動き体についても、これを振動方向においてコンパクトに構成することができる。従って、振動方向においてコンパクトな制振構造を実現することができる。
しかも、各突出体と振れ動き体との枢結位置を異ならせて、枢結部間の間隔寸法を大小異ならせることで、テコの原理で減衰手段に伝えられる振動の大きさを大小異ならせることができて、同じ性能の減衰手段を用いながら、大きな振動を減衰できる構造に構成したり、小さな振動を減衰できる構造に構成したりすることができる。
特に、振れ動き体を、少なくとも、その揺れ動きの振幅が水平振動の振幅よりも大きくなる高さ領域部分において、上下の振動減衰手段と連結する構成とすることにより、実際の振動よりも振幅の大きな振動を減衰手段に作用させることができて、交通振動などの比較的小さい振動には効きにくい減衰手段を用いながらも、そのような比較的小さい振動をそのような減衰手段にて減衰することが可能となる。
特開2000−297556号公報
ところが上記のような制振構造では、振れ動き体が、高さ方向中間部領域において、下方突出体と上方突出体とにそれぞれ枢結されているので、振動減衰手段に伝える振動の振幅を増幅するためには、枢結部と振動減衰手段との間を長くする、つまり、揺れ動き体の長さを長くする必要がある。揺れ動き体の長さを長くすると、これが面外方向(揺れ方向に沿う面と交差する面方向)に撓み易くなるばかりか、揺れ動き体に損傷が生じ易くなり、このため制振性能が低下するおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、振動減衰手段の変形を増幅できるとともに、制振性能の低下を防止することができる制振構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、上部構造部7に固定されて、この上部構造部7の下方に突出する上支持部6と、下部構造部11に固定されて、この下部構造11の上方に突出する下支持部10と、これら上支持部7と下支持部10との双方に枢結された揺動体15とを備え、
前記上部構造部7を構成する互いに対向する柱4,5の上端部に、前記上支持部6が固定されており、前記柱4,5の下端部に前記下支持部10が固定されており、
前記揺動体15は、前記上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部6と下支持部10との双方に枢結され、
前記揺動体15の前記上支持部6と下支持部10との枢結位置より、上方または下方位置において、前記揺動体15と、前記上支持部6または前記下支持部10とが振動減衰手段22を介して連結されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上部構造部7に固定されて、この上部構造部7の下方に突出する上支持部6と、下部構造部11に固定されて、この下部構造11の上方に突出する下支持部10と、これら上支持部7と下支持部10との双方に枢結された揺動体15とを備え、
前記揺動体15は、前記上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部6と下支持部10との双方に枢結され、
前記揺動体15の前記上支持部6と下支持部10との枢結位置より、上方または下方位置において、前記揺動体15と、前記上支持部6または前記下支持部10とが振動減衰手段22を介して連結されており、
前記振動減衰手段22が粘弾性体で構成され
前記粘弾性体22は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合したものであることを特徴とする。
前記振動減衰手段22は、前記二つの枢結位置より外側に配置するが、揺動体15と上支持部6とを振動減衰手段22によって連結する場合、揺動体15は前記枢結位置と反対側の端部において振動減衰手段22を介して上支持部6と連結するのが望ましい。
前記上部構造部は、例えば、柱、梁によって構造部が構成されている場合、柱の上端部およびこれら上端部間に架設された梁、床等を含み、下部構造部は、柱の下端部およびこれら下端部間に架設された梁、床等を含む。
前記振動減衰手段としては、バネとダンパからなる制振部材、ゴム、オイルダンパー、粘弾性材料などが好適に使用され、さらには摩擦で震動を減衰させるものでもよい。
また、前記上支持部、下支持部、揺動体等は、新築の建物に組み込んでもよいし、既設の建物にリフォームとして組み込んでもよい。
請求項1に記載の発明によれば、建物等の構造物の小さな変形から制振機能を有効に働かせるために、てこの原理を用いて構造物の変形を増幅して振動減衰手段22に伝達している。
すなわち、構造物に地震等の震動によって変形が生じると、この構造物の上部構造部7と下部構造部11とが左右に変位し、これに伴って上支持部6と下支持部10とが左右に変位する。上支持部6と下支持部10とが左右に変位することによって、揺動体15が、その二つの枢結位置間の中央部を中心として振り子のように揺動し、この揺動体15の端部は振れが増幅され、これによって、前記上部構造部7と下部構造部11との変位が増幅される。したがって、揺動体15と、上支持部6または下支持部10とを連結している振動減衰手段22の変形を増幅できるので、構造物の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができる。
また、揺動体15が、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部6と下支持部10との双方に枢結されているので、中間部において枢結されたものに比して、揺動体15を短くできるとともに、揺動体15を上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方に寄せることができる。したがって、揺動体15が面外方向に撓むのを防止できるので、制振性能の低下を防止することができる。
また、揺動体15の上方にある構造物の荷重を、柱4,5を介して下方に伝えることができるので、揺動体15の枢結部(枢結軸16,18)に上方から大きな荷重が作用するのを防止できる。したがって、上部構造部7と下部構造部11とが左右に変位し、これに伴って上支持部6と下支持部10とが左右に変位することによって、揺動体15が、その二つの枢結位置間の中央部を中心として振り子のように揺動する際に、スムーズに揺動することができる。
請求項2に記載の発明によれば、粘弾性体22は、エネルギー吸収性能が変形量に比例するので、より効率的に地震のエネルギーを吸収でき、大きな減衰力を発揮できる。
また、粘弾性体22に適切な、歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができるので、振動減衰機能つまり制振機能を十分に発揮させることができる。
請求項に記載の発明は、例えば図1に示すように、上部構造部7に固定されて、この上部構造部7の下方に突出する上支持部6と、下部構造部11に固定されて、この下部構造11の上方に突出する下支持部10と、これら上支持部6と下支持部10との双方に枢結された揺動体15とを備え、
前記揺動体15は、前記上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部6と下支持部10との双方に枢結され、
前記揺動体15の前記上支持部6と下支持部10との枢結位置より、上方または下方位置において、前記揺動体15と、前記上部構造部7または下部構造部11とが振動減衰手段30を介して連結されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を奏する他、揺動体15と、上部構造部7または下部構造部11とが振動減衰手段30を介して連結されているので、振動減衰手段30によって、直接上部構造体7または下部構造体11を含む構造物を制振できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の制振構造において、
前記上部構造部7を構成する互いに対向する柱4,5の上端部に、前記上支持部6が固定されており、前記柱4,5の下端部に前記下支持部10が固定されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、揺動体15の上方にある構造物の荷重を、柱4,5を介して下方に伝えることができるので、揺動体15の枢結部(枢結軸16,18)に上方から大きな荷重が作用するのを防止できる。したがって、上部構造部7と下部構造部11とが左右に変位し、これに伴って上支持部6と下支持部10とが左右に変位することによって、揺動体15が、その二つの枢結位置間の中央部を中心として振り子のように揺動する際に、スムーズに揺動することができる。
請求項に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、請求項3または4に記載の制振構造において、
前記振動減衰手段30が粘弾性体で構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、粘弾性体30は、エネルギー吸収性能が変形量に比例するので、より効率的に地震のエネルギーを吸収でき、大きな減衰力を発揮できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の制振構造において、前記粘弾性体30は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合したものであることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、粘弾性体30に適切な、歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができるので、振動減衰機能つまり制振機能を十分に発揮させることができる。
請求項7に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、1〜6のいずれか一項に記載の制振構造において、
前記上支持部6および下支持部10の双方とも板状に形成されており、
前記上支持部6と下支持部10とは、一方が他方より上下の長さが長く、かつ、一方が他方より厚くなっていることを特徴とする。
例えば、図1に示すように、下支持部10が上支持部6より上下の長さが長く、かつ厚さが厚くなっているものや、図5に示すように、上支持部10´が下支持部6´より上下の長さが長く、かつ厚さが厚くなっているもの等である。
請求項7に記載の発明によれば、上支持部6と下支持部10とは、一方が他方より上下の長さが長くなっているので、下支持部10の先端部と上支持部6の先端部とは、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方位置に位置する。したがって、下支持部10の先端部と上支持部6の先端部とに揺動体15を枢結することによって、揺動体15を、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方または下方位置において、上支持部6と下支持部10との双方に確実に枢結することができる。
また、前記上支持部6と下支持部10とは、一方が他方より厚くなっているので、上部構造部7または下部構造部11に固定された、上支持部6と下支持部10の一方の剛性を他方より大きくすることができる。したがって、剛性が大きい一方に揺動体15を枢結することによって、上部構造部7または下部構造部11の変位を揺動体15に確実に伝達することができる。
さらに、上支持部6と下支持部10とのうち、薄い方と、揺動体15とを振動減衰手段22を介して連結することによって、該振動減衰手段22の厚さを確保することが容易となる。
請求項8に記載の発明は、例えば図8に示すように、1〜7のいずれか一項に記載の制振構造において、
前記揺動体15,15が複数並列して設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、揺動体15の数を設定することによって、制振能力を調整することができるので、構造物の大きさや形状に合わせた制振構造とすることができる。
本発明によれば、上部構造部に固定された上支持部と、下部構造部に固定された下支持部と、これら上支持部と下支持部との双方に枢結された揺動体とを備えており、この揺動体と、上支持部または下支持部とが振動減衰手段を介して連結されているので、揺動体と、上支持部または下支持部とを連結している振動減衰手段の変形を増幅でき、よって構造物の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができる。
また、揺動体が、上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部と下支持部との双方に枢結されているので、中間部において枢結されたものに比して、揺動体を短くできるとともに、揺動体を上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方または下方に寄せることができる。したがって、揺動体が面外方向に撓むのを防止できるので、制振性能の低下を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図4は第1の実施の形態を示すものである。図1において符号1は、構造物の一例である建物の骨組みを示している。この骨組み1は上梁2、下梁3、柱4、間柱5を備えており、これら上梁2、下梁3、柱4、間柱5で囲まれた架構面内に制振構造が組み込まれている。
すなわち、前記架構面内には、図1および図2に示すように、上支持部6が設けられており、この上支持部6は上部構造部7に、下方に突出するようにして固定されている。上部構造部7は、上梁2と、柱4の上端部と、間柱5の上端部とで構成されている。上支持部6は、略二等辺三角形板状の鉄板で形成されており、二つの角部がそれぞれ前記柱4と間柱5の上端部にそれぞれ固定されている。柱4と間柱5の上端部にはそれぞれブラケット8,8が設けられており、これらブラケット8,8には上支持部6の両角部がボルト止めによって固定されている。また、上支持部6は、その上辺の中央部から上方に一体的に延出するプレート6aを有しており、このプレート6aの上端部は上梁2にボルト止めによって固定されている。このようにして上支持部6は柱4の上端部、間柱5の上端部、上梁2の中央部に固定されている。
また、前記架構面内には、図1に示すように、下支持部10が設けられており、この下支持部10は下部構造部11に、上方に突出するようにして固定されている。下部構造部11は、下梁3と、柱4の下端部と、間柱5の下端部とで構成されている。下支持部10は、略二等辺三角形板状の建築用の構造用パネルで形成されており、下辺部が下構造部11に以下のようにして固定されている。すなわち、柱4および間柱5の下端部にはそれぞれブラケット12,12が設けられており、このブラケット12,12には、フレーム13の両端部がボルト止めによって固定されている。このフレーム13の中央部は下方に延出しており、この下方に延出した部分が下梁3にボルト止めによって固定されている。フレーム13の上面には前記下支持部10の下辺部が固定されている。
下支持部10は、複数の鉄製のフレーム10aによって略二等辺三角形状の枠体を形成し、この枠体の両面に構造用合板で形成された面材10b,10bを取り付けてなるものである。このような下支持部10の下辺部を構成するフレーム10aが前記フレーム13の上面に固定されることによって、下支持部10がフレーム13を介して下部構造部11に固定されている。
また、下支持部10の上下の長さは、前記上支持部6の上下の長さより長くなっており、下支持部10の厚さも上支持部6の厚さより厚くなっている。下支持部10は、鉄製のフレーム10aで形成された枠体の両面に、構造用合板で形成された面材10b,10bを取り付けた板状ものであるので、非常に剛性が高いものとなっている。
また、前記架構面内には、図1および図2に示すように、揺動体15が設けられており、この揺動体15は上支持部6と下支持部10の双方に枢結されている。
すなわち、揺動体15は、2枚の揺動板15a,15aによって構成されている。揺動板15a,15aはそれぞれ縦長の六角形板状の鉄板で形成されたものであり、これら揺動板15a,15aは、平行離間して対向している。揺動板15a,15aは上支持部6を、それと所定の隙間をもって挟むようにして配置されており、これら揺動板15a,15aの下端部には、枢結軸16が挿通されている。
一方、前記下支持部10の上端部のフレーム10aには、連結部材17の下面が固定されており、この連結部材17は揺動板15a,15a間に挿入されている。そして、この連結部材17には、前記枢結軸16が挿通されており、この枢結軸16を軸として揺動体15が回転可能となっている。なお、枢結軸16を挿通する穴は上下に長い長穴となっており、これによって、揺動体15が揺動した際の枢結軸16の若干の上方向への移動を逃がしている。
また、揺動板15a,15aの下端部には、枢結軸18が前記枢結軸16より上方位置において挿通されている。一方、前記上支持部6の下端部には、前記枢結軸18が挿通されており、この枢結軸18を軸として揺動体15が回転可能となっている。また、上支持部6と前記揺動板15a,15aとの間には、スペーサ19,19が介装されており、これらスペーサ19,19にも前記枢結軸18が挿通されている。このスペーサ19,19は揺動板15a,15aの間隔を所定長さに保持するためのものである。
上記のようにして揺動体15は、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方位置において、上支持部6と下支持部10との双方に枢結されている。
また、揺動体15の上支持部6と下支持部10との枢結位置(枢結軸18,16の位置)より、上方位置において、揺動体15と、上支持部6とが振動減衰手段を介して連結されている。
すなわち揺動体15は上支持部6側に延出しており、この延出している延出部分が前記他方の支持部6に上部構造部2の近傍で前記振動減衰手段を介して連結されている。
前記揺動板15a,15aの上部裏面、つまり上部の対向する面には、それぞれプレート20,20がボルト21,21によって取り付けられており、このプレート20,20には、四角形板状の粘弾性体(振動減衰手段)22,22が加硫接着または接着剤によって固着されている。
また、上支持部6にはプレート23,23がボルト24,24によって固定されており、このプレート23,23に前記粘弾性体22,22が加硫接着または接着剤によって固着されている。
また、上支持部6の中央部には、横方向に長い長穴25が前記粘弾性体22,22の近傍において形成されており、この長穴25には、ボルト26,26が一方の揺動板15aから他方の揺動板15aに向けて挿通されている。また、前記プレート20,20の下端部間には、複数のスペーサ27・・・が介装されており、これらスペーサ27・・・は前記長穴25に挿通されている。また、これらスペーサ27・・・にも前記ボルト26,26が挿通されている。これらスペーサ27・・・は揺動板15a,15aの間隔を所定長さに保持するためのものである。また、スペーサ27・・・は上支持部6に形成された長穴25に挿通されているので、揺動体15が揺動することによってスペーサ27・・・が移動しても、長穴25内における移動となるように、長穴25の大きさが設定されている。
このようなスペーサ27・・・とボルト26によって揺動板15,15はその間隔が一定に保持され、これによって前記粘弾性体22,22の厚さが一定に保持されるようになっている。
上記のような制振構造では、まず、地震の震動によって、建物の骨組み1に左右に変形が生じる。その場合、上部構造部7と下部構造部11とが左右に変位し、これに伴って上支持部6と下支持部10とが左右に変位する。すると、図3に示すように、上支持部6と下支持部10との双方に揺動体15を枢結する枢結軸18,16が左右に変位する(変位量L1)。
枢結軸18,16が左右に変位することによって、揺動体15が、その二つの枢結位置(枢結軸18,16の位置)間の中央部を中心として振り子のように揺動し、この揺動体15の端部は振れが増幅されて変位し(変位量L2)、これによって、前記上部構造部7と下部構造部11との変位が増幅される。
したがって、揺動体15と、上支持部6とを連結している粘弾性体(振動減衰手段)22の変形を増幅できるので、骨組み1の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができる。図3に示すものでは、層間変位がL1の場合、粘弾性体22の変位量はL2と大きくなり、約195%変位が増幅された。また、図4に示すものでは、層間変位がL3の場合、粘弾性体22の変位量はL4と大きくなり、約257%変位が増幅された。
また、前記枢結軸18,16間の距離や、枢結軸18と粘弾性体22との間の距離を調整することによって、同じ粘弾性体22を使用しながらも、変位の増幅量を容易に調整することができる。
さらに、粘弾性体22の変形速度も骨組み1の変形速度より増幅することができるため、エネルギー吸収性能が変形速度に比例する粘弾性体22によって、より効率的にエネルギーを吸収でき、大きな減衰力を発揮できる。
また、スペーサ27・・・とボルト26によって揺動板15,15はその間隔が一定に保持され、これによって前記粘弾性体22,22の厚さが一定に保持されるようになっているので、粘弾性体22,22が変形する際に、その厚さが一定に保持され、薄くなったり、厚くなったりしないので、確実に地震力によるエネルギーを吸収できる。
また、揺動体15が、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方位置において、上支持部6と下支持部10との双方に枢結されているので、中間部において枢結されたものに比して、揺動体15を短くできるとともに、揺動体15を上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方に寄せることができる。したがって、揺動体15が面外方向に撓むのを防止できるので、制振性能の低下を防止することができる。
さらに、下支持部10が上支持部6より上下の長さが長くなっているので、下支持部10の先端部(上端部)と上支持部6の先端部(下端部)とは、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方位置に位置する。したがって、下支持部11の先端部と上支持部6の先端部とに揺動体15を枢結することによって、揺動体15を、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方において、上支持部6と下支持部11との双方に確実に枢結することができる。
また、下支持部10は建築用の構造パネルで形成されており、上支持部6より厚くなっているので、下支持部10の剛性を上支持6より大きくすることができる。したがって、剛性が大きい下支持部10に揺動体15を枢結することによって、下部構造部11の変位を揺動体15に確実に伝達することができる。
さらに揺動体15の延出部分が、剛性の高い建物の主要構造部である上部構造部2の近傍で、上支持部6に振動減衰手段22を介して連結されているので、地震力による変形をなるべく受けない位置で地震力を吸収する機能を発揮できる。
また、上支持部6は柱4と間柱5に固定されているので、揺動体15の上方にある構造物の荷重を、柱4、間柱5を介して下方に伝えることができるので、揺動体15の枢結部(枢結軸18,16)に上方から大きな荷重が作用するのを防止できる。したがって、上部構造部7と下部構造部11とが左右に変位し、これに伴って上支持部6と下支持部10とが左右に変位することによって、揺動体15が、その二つの枢結位置間の中央部を中心として振り子のように揺動する際に、スムーズに揺動することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態を示すものである。第1の実施の形態では、上支持部6を小さい三角形状の鉄製のプレートで構成し、下支持部10を大きい三角形状の建築用の構造用パネルで構成したが、第2の実施の形態では、上支持部と下支持部を転地逆として配置している。
すなわち、下支持部6´を小さい三角形状の鉄製のプレートで構成し、上支持部10´を大きい三角形状の建築用の構造用パネルで構成している。この場合、揺動体15は、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より下方位置において、上支持部10´と下支持部6´との双方に枢結され、揺動体15の上支持部10´と下支持部6´との枢結位置より下方位置において、揺動体15と、下支持部6´とが粘弾性体(振動減衰手段)22を介して連結されている。
下支持部6´は、図1における上支持部6と構成部材は等しいが、取り付け位置と取り付け方向が異なっている。また、上支持部10´は、図1における下支持部10と構成部材は等しいが、取り付け位置と取り付け方向が異なっている。
なお、上支持部10´と上部構造部7との連結構造や、下支持部6´と下部構造部11との連結構造は、図1における下支持部10と下部構造部11との連結や、上支持部6と上部構造部7との連結構造と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態を示すものである。第1の実施の形態では、上支持部6を小さい三角形状の鉄製のプレートで構成し、下支持部10を大きい三角形状の建築用の構造用パネルで構成したが、本実施の形態では、下支持部10を大きい四角形状の建築用の構造用パネルで構成したものである。
下支持部10を構成する構造用パネルは、例えば、パネル工法で使用される壁パネルを利用することができる。この壁パネルは、框材を矩形枠状に組み立ててなる枠体の内側に補強桟材を組み付けるとともに、枠体の両面に構造用合板からなる面材を取り付けたものである。
このような下支持部10は、柱4と間柱5との間に、所定の隙間Sが形成されるように、その横方向の寸法を設定する。この隙間Sは地震により骨組み1が変形した際に、下支持部10に柱4や間柱5が当たらない程度の隙間である。
なお、上支持部6と上部構造部7との連結構造や、下支持部10と下部構造部11との連結構造は、第1実施の形態の場合と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、下支持部10の剛性が高くなるので、下部構造部11の変位を揺動体15により確実に伝達することができるという利点がある。
(第4の実施の形態)
図7は、第4の実施の形態を示すものである。第3の実施の形態では、上支持部6を小さい三角形状の鉄製のプレートで構成し、下支持部10を大きい四角形状の建築用の構造用パネルで構成したが、第4の実施の形態では、上支持部と下支持部を転地逆として配置している。
すなわち、下支持部6´を小さい三角形状の鉄製のプレートで構成し、上支持部10´を大きい四角形状の建築用の構造用パネルで構成している。この場合、揺動体15は、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より下方位置において、上支持部10´と下支持部6´との双方に枢結され、揺動体15の上支持部10´と下支持部6´との枢結位置より下方位置において、揺動体15と、下支持部6´とが粘弾性体(振動減衰手段)22を介して連結されている。
下支持部6´は、図6における上支持部6と構成部材は等しいが、取り付け位置と取り付け方向が異なっている。また、上支持部10´は、図6における下支持部10と構成部材は等しいが、取り付け位置と取り付け方向が異なっている。
なお、上支持部10´と上部構造部7との連結構造や、下支持部6´と下部構造部11との連結構造は、図1や図6における下支持部10と下部構造部11との連結や、上支持部6と上部構造部7との連結構造と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
図8は、第5の実施の形態を示すものである。本実施の形態では、図6に示す第3の実施の形態と同様に、下支持部10を大きい四角形状の建築用の構造用パネルで構成している。
しかし、本実施の形態では、揺動体15を二つ並列して設けている点が、前記第3の実施の形態と異なるので、以下ではこの点について説明する。
上支持部6は、横長の長方形板状の鉄板で構成されており、上部の二つの角部がそれぞれ前記柱4と間柱5の上端部に設けられたブラケット8,8にボルト止めによって固定されている。また、上支持部6は、これらプレート6a,6aの上端部は上梁2にボルト止めによって固定されている。このようにして上支持部6は柱4の上端部、間柱5の上端部、上梁2に固定されている。
また、上梁2、下梁3、柱4、間柱5で囲まれた架構面内には二つの揺動体15,15が左右に並列して設けられており、これら揺動体15,15は上支持部6と下支持部10の双方に上記第1実施の形態の場合と同様にして枢結されている。
つまり、本実施の形態では、揺動体15が二つあるので、各揺動体15は、それぞれ上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方位置において、上支持部6と下支持部10との双方に枢結軸18,16によって枢結されている。また、揺動体15の上支持部6と下支持部10との枢結位置(枢結軸18,16の位置)より、上方位置において、二つの揺動体15,15と、上支持部6とが粘弾性体(振動減衰手段)22,22を介して連結されている。
このような制振装置では、第1の実施の形態と同様にして制振が行われるが、揺動体15が左右に並列して二つあるので、バランス性に優れているとともに、制振能力が第1の実施の形態よりも大きくなる。
また、上支持部6の大きさや個数を調整することによって、構造物の大きさや形状に合わせた制振構造とすることができる。
(第6の実施の形態)
図9は、第6の実施の形態を示すものである。第5の実施の形態では、上支持部6を小さい四角形状の鉄製のプレートで構成し、下支持部10を大きい四角形状の建築用の構造用パネルで構成したが、第6の実施の形態では、上支持部と下支持部を転地逆として配置している。
すなわち、下支持部6´を小さい四角形状の鉄製のプレートで構成し、上支持部10´を大きい四角形状の建築用の構造用パネルで構成している。この場合、揺動体15,15は、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より下方位置において、上支持部10´と下支持部6´との双方に枢結され、揺動体15の上支持部10´と下支持部6´との枢結位置より下方位置において、揺動体15と、下支持部6´とが粘弾性体(振動減衰手段)22を介して連結されている。
下支持部6´は、図8における上支持部6と構成部材は等しいが、取り付け位置と取り付け方向が異なっている。また、上支持部10´は、図8における下支持部10と構成部材は等しいが、取り付け位置と取り付け方向が異なっている。
なお、上支持部10´と上部構造部7との連結構造や、下支持部6´と下部構造部11との連結構造は、図8における下支持部10と下部構造部11との連結や、上支持部6と上部構造部7との連結構造と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、第6の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の実施の形態では、揺動体15と、上支持部または下支持部とが粘弾性体(振動減衰手段)22を介して連結されていたが、これに代えて、またはこれに加えて、揺動体15と、上部構造部7または下部構造部11とが粘弾性体(振動減衰手段)を介して連結されていてもよい。
例えば、図1に示すように、揺動体15の上端部と上梁2とを粘弾性体(震動減衰手段)30で連結してもよい。この場合、粘弾性体22は必要に応じて設ければよく、粘弾性体30で制振が十分に行えれば、粘弾性体22は省略してもよい。
(第7の実施の形態)
図10および図11は第7の実施の形態を示すものである。これらの図に示す制振構造が、図1に示す制振構造と主に異なる点は、揺動体の形状、揺動体と上支持部とを連結する部分の構造であるので、以下ではこの点について説明し、図1に示すものと共通部分には同一符号を付してその説明を簡略化もしくは省略する。
図10および図11に示すように、揺動体35は、2枚の揺動板35a,35aによって構成されている。揺動板35a,35aはそれぞれ下方に向かうほど幅広に形成された上下に長尺な鉄板で形成されており、その下端部は鈍角に尖っている。揺動板35a,35aは平行離間して対向配置されており、それらの間に上支持部6の一部が挟まれるようにして配置されている。
揺動板35a,35aの下端部には枢結軸16が挿通されている。一方、前記下支持部10の上端部のフレーム10aには、連結部材17の下面が固定されており、この連結部材17は揺動板35a,35a間に挿入されている。そして、この連結部材17には、前記枢結軸16が挿通されており、この枢結軸16を軸として揺動体35が回転可能となっている。なお、枢結軸16を挿通する穴は上下に長い長穴となっており、これによって、揺動体35が揺動した際の枢結軸16の若干の上方向への移動を逃がしている。
また、揺動板35a,35aの下端部には、枢結軸18が前記枢結軸16より上方位置において挿通されている。一方、前記上支持部6の下端部には、前記枢結軸18が挿通されており、この枢結軸18を軸として揺動体35が回転可能となっている。
上記のようにして揺動体35は、上部構造部7と下部構造部11との間の中間部より上方位置において、上支持部6と下支持部10との双方に枢結されている。
また、揺動体35の上支持部6と下支持部10との枢結位置(枢結軸18,16の位置)より、上方位置において、揺動体35と、上支持部6とが振動減衰手段を介して連結されている。
すなわち、揺動体35を構成する揺動板35a,35aは上支持部6側に延出しており、その上端部は上支持部6に形成された開口部36に突出している。
一方、この開口部36には、粘弾性体(振動減衰手段)22,22を有する制振部品37が設けられている。この制振部品37は、縦長矩形の鉄製のプレート38と、このプレート38を挟むようにして離間配置された横長矩形の一対の鉄製のプレート39,39と、プレート38とプレート39,39との間に設けられた粘弾性体22,22とを備えている。粘弾性体22,22は矩形板状に形成されたものであり、前記プレート38とプレート39,39に接着剤または加硫接着によって固着されている。また、プレート38は、上支持部6と同じ厚さになっており、その下端部は揺動板35a,35aの上端部によって挟まれた状態で、該揺動板35a,35aの上端部にボルト40・・・によって結合されている。さらに、前記粘弾性体22,22は、プレート38を開口部36に配置した状態で、上支持部6の表面から突出するような厚さに設定されている。
また、プレート39,39の両端部は、開口部36から横方向に突出しており、この突出した部分が上支持部6を挟んで、かつ上支持部6と所定の隙間を隔てている。つまり、粘弾性体22,22は上支持部6の表面より突出しているので、粘弾性体22,22の表面に固着されているプレート39,39は粘弾性体22,22の突出分だけ、上支持部6と間隔を隔てている。そして、この間隔にスペーサが挿入された状態で、プレート39,39はボルト42によって上支持部6に連結されている。なお、一方のプレート39に挿通されたボルト42は、スペーサを貫通したうえで、上支持部6を貫通し、さらにスペーサを貫通して、他方のプレート39に挿通され、ナットを螺合して締め付けることによって、プレート39,39を上支持部6に固定している。そしてこのようなスペーサとボルト42・・・とプレート39,39によって、粘弾性体22,22の厚さが一定に保持されるようになっている。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、以下の効果を得ることができる。
すなわち、揺動体35と上支持部6とを連結する振動減衰手段としての粘弾性体22,22を、これを有する制振部品37として組み込んだので、現場で粘弾性体22,22を揺動体35や上支持部6に容易に取り付けることができる。また、制振部品37は工場等で予め製造されるので、粘弾性体22,22のプレート38,39への固着を確実に精度良く行える。
さらに、上支持部6に開口部36を形成し、この開口部36に制振部品37を構成するプレート38を配置したので、制振部品37を組み込んだ際における揺動体35と上支持部6とを連結する部分の厚さを抑えることができる。つまり、第1の実施の形態では、上支持部6の両面に、プレート23を固定し、このプレート23に粘弾性体22を固着し、この粘弾性体22にプレート20を固着し、このプレート20を揺動板15aに固定したので、揺動体15と上支持部6とを連結する部分の厚さは、2枚のプレート20,20と2枚の粘弾性体22,22と、2枚のプレート23,23と、上支持部6と、2枚の揺動板15a,15aの、合計9枚分の厚さとなるが、本実施の形態では、プレート38と、2枚の粘弾性体2と、2枚のプレート39,39の5枚分の厚さとなるので、揺動体35と上支持部6とを連結する部分の厚さを抑えることができ、よって、本実施の形態の制振構造を建物の壁内に容易に納めることができる。
前記第1〜第7の実施の形態の制振構造において使用されている粘弾性体22,30は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合した高減衰ゴムによって形成されている。
以下に、粘弾性材料について説明する。
一般的な粘弾性材料は、振幅の増加に連れて剛性が増加し、抵抗力が大きくなる。振幅が大きくなるにつれて剛性が大きくなる性質を持つ粘弾性体を用いると、建物の加速度応答や各部応力の過大な上昇が生じる。そこで、振幅が増加しても剛性の増加が頭打ちになる性質を備えた粘弾性体を用いることが望ましい。特に、本発明では、建物に作用する振動の振幅に比べて、粘弾性体を大きくせん断変形させるものであるから、歪依存性について上記の性質を備えたものを用いることによる効果は大きい。
また、交通振動などの環境振動から台風時の風揺れ、大地震に至るまでの幅広い振幅領域で機能する必要があるため、歪依存性が小さい粘弾性体を用いる。すなわち、小歪から大歪まで安定した振動エネルギ吸収能力を発揮するものを用いる。
具体的には、0.01≦γ≦3.5の領域で、Heq>0.20の安定したエネルギ吸収能力が必要とされる。このため大振幅領域において抵抗力が大きくならないように、γ>1.0の領域において、γの増加とともにKeq/(S/D)が減少することを特徴とする、例えば、0.45≦{Keq/(S/D)(γ=3.0)}/{Keq/(S/D)(γ=1.0)}<0.75の粘弾性体を用いるとよい。
なおここで、γはせん断歪み率であり、図14に示すように、粘弾性体のせん断変形量dを粘弾性体の高さtで除したものである。また、動的粘弾性試験における等価粘性減衰係数(等価減衰定数)(Heq)および等価せん断弾性率(Geq=Keq/(S/D))とは、粘弾性材料のせん断変形を生じさせる正弦波加振を行い、その際の履歴ループ(ヒステリシス曲線)を測定し、その結果に基づいて計算されるものである。図13に基づいて説明すると、Heqは下記の式(数1)、Keq/(S/D)は下記の式(数2)にて計算される数値である。
Heq=ΔW/2πW (数1)、
W:剪断変形の弾性エネルギ(図12において示される2つの三角形の面積。単位はkgf・cm)、
ΔW=剪断変形により吸収するエネルギの合計(図12において示されるヒステリシス曲線で囲まれた面積。単位はkgf・cm)、
Keq/(S/D)=F/U/(S/D) (数2)、
F:最大変位を与えるときの荷重(単位はkgf)、
Be:最大変位(単位はcm)、
S/D:試験サンプルの形状係数(サンプル剪断面積/サンプル剪断隙間。 単位はcm)
また、一般的な粘弾性材料は、振動周波数の増加に伴い、Geq(=Keq/(S/D))〔N/mm2〕が著しく増加する。例えば、一般的な粘弾性体では、20℃では、0.1Hzのときと2.0HzのときではGeqの値が2〜3倍に増加する。交通振動の卓越周波数は4Hz〜7Hzに分布し、地振動は0.1Hz〜20Hz程度に分布するので、これらの周波数に対して剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質を備えた粘弾性体を用いることが望ましい。具体的には、より入力周波数分布領域が広範囲に及ぶ地震動に対応する必要がある。制振材が家屋に付与する減衰性能は、概ね制振材の有する剛性(ここでは等価せん断弾性率(Geq))と減衰定数(ここでは等価粘性減衰定数(等価減衰定数)Heq)との積で表現することができる。周波数依存性の評価は、一定の温度条件の下で、斯かる積の値がある周波数の時を基準として、上述した地振動の0.1Hz〜20Hzの範囲で±50%以内であればよい。
また、一般的に粘弾性体は、低温時に剛性が高くなり、高温時に剛性が低くなる。日本は一年を通じて気温の変化が大きく、−10℃〜40℃程度の温度範囲に対して剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質を備えた粘弾性体を用いることが望ましい。
例えば、本発明に係る制振構造の使用環境が−10℃〜40℃であれば、20℃のGeq(等価せん断弾性率)を基準として、低温側は−10℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=−10℃)と、20℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=20℃)の比、Geq(t=−10℃)/Geq(t=20℃)≦2.2とし、高温側は、40℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=40℃)と、20℃のときの等価せん断弾性率Geq(t=20℃)の比、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0.6とするとよい。
本実施の形態では、粘弾性体は、上述した歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせるため、例えば、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合した高減衰ゴムを用いる。その好適な粘弾性体の一例を挙げると、基材ゴム100重量部に対してシリカ135重量部を添加し、さらにそのシリカに対してシラン化合物を17重量%配合したものを挙げることができる。この粘弾性体によれば、上述した歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができ、上述した制振構造の機能を十分に発揮させることができる。
特に、20℃での性能がHeq≧0.2、0.35≦Geq≦6.0(N/mm2)の範囲にあって、かつ、Geqの温度依存性が−10℃/20℃≦2.2、40℃/20℃≧0.6(ともに、周波数0.1Hz、せん断歪±100%)を実現でき、上記のように、制振部材の粘弾性体を大きくせん断変形させるようにした制振構造の機能を十分に発揮させることができる。
なお、シラン化合物は、下記の一般式で、
Figure 0004881018
〔式中、R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはアルコキシ基、またはハロゲン原子を示し、他は同一または異なって水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。〕で表されるシラン化合物とを含有するゴム組成物の加硫成形により形成される。また、基材ゴムとしては、主鎖にC−C結合を有する種々のゴムがいずれも使用可能である。具体的には天然ゴム(NR)の他、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用される他、2種類以上を併用することもできる。
上記の基材ゴムに添加されるシリカとしては、ゴムの補強剤として使用される、親水性あるいは疎水性の種々のシリカが使用可能である。上記シリカの添加量は、基材ゴム100重量部に対して10〜150重量部に限定される。この理由は前述したとおりである。
前記一般式(1)で表されるシラン化合物において、R1〜R4に相当するアルコキシ基としては、Cn2n+1Oで表される種々の炭素数のものがあげられるが、とくに炭素数が1〜2であるメトキシ、エトキシが好ましいものとしてあげられる。またハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素などがあげられる。
アルキル基としては、Cn2n+1で表される種々の炭素数のものがあげられるが、とくにその炭素数は1〜20程度であるのが好ましい。かかるアルキル基としては、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどがあげられる。
また、アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、o−テルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどがあげられる。かかるシラン化合物の具体例として、これに限定されないがたとえば、n−ヘキシルトリメトキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルジクロロシランなどがあげられる。
ゴム組成物には上記以外にもたとえば、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、シリカ以外の補強剤、充填剤、軟化剤、可塑剤、粘着性付与剤その他、各種の添加剤を添加してもよい。上記のうち加硫剤としては、例えば、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物などがあげられ、このうち有機含硫黄化合物としては、例えば、N,N´−ジチオビスモルホリンなどがあげられ、有機過酸化物としては、例えばペンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシドなどがあげられる。
また、加硫促進剤としては、たとえばテトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどのチウラム系加硫促進剤、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸テルルなどのジチオカーバミン酸類、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのチアゾール類、トリメチルチオ尿素、N,N´−ジエチルチオ尿素などのチオウレア類などの有機促進剤や、あるいは消石灰、酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ(PbO)などの無機促進剤などがあげられる。
加硫促進助剤としては、たとえばステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸などの脂肪酸や、あるいは亜鉛華などの金属酸化物などがあげられる。加硫遅延剤としては、たとえばサリチル酸、無水フタル酸、安息香酸などの芳香族有機酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチルアミンなどのニトロソ化合物などがあげられる。
上記加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤および加硫遅延剤は、その合計の配合量が、基材ゴム100重量部に対して4〜15重量部程度であるのが好ましい。老化防止剤としては、たとえば2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N´−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N´−イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールなどのフェノール類などがあげられる。
老化防止剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して1.5〜5重量部程度が好ましい。シリカ以外の補強剤としては主にカーボンブラックが使用される他、ケイ酸塩系のホワイトカーボン、亜鉛華、表面処理沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレーなどの無機補強剤や、あるいはクマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂(スチレン含有量の多いスチレン−ブタジエン共重合体)などの有機補強剤も使用できる。
また、充填剤としては、たとえば炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、珪藻土などがあげられる。上記シリカ以外の補強剤および/または充填剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜50重量部程度が好ましい。軟化剤としては、たとえば脂肪酸(ステアリン酸、ラウリン酸など)、綿実油、トール油、アスファルト物質、パラフィンワックスなどの、植物油系、鉱物油系、および合成系の各種軟化剤があげられる。
軟化剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して10〜100重量部程度が好ましい。可塑剤としては、たとえばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフォスフェートなどの各種可塑剤があげられる。可塑剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜20重量部程度が好ましい。
さらに、粘着性付与剤としては、たとえばクマロン・インデン樹脂、芳香族系樹脂、芳香族・脂肪族混合系樹脂、ロジン系樹脂、シクロペンタジエン系樹脂などがあげられる。粘着性付与剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して5〜50重量部程度であるのが好ましい。
上記以外にも、ゴム組成物にはたとえば分散剤、溶剤などを適宜配合してもよい。ゴム組成物は、上記の各成分を、たとえば密閉式混練機などを用いて混練することで製造される。そして粘弾性体は、たとえば上記ゴム組成物をローラヘッド押出機などを用いてシート状に成形し、所定の形状を有するようにこのシートを打ち抜いた後、打ち抜いたシートを、所定の厚みを有するように複数枚、積層した状態で、所定の型内で加熱して加硫成形するなどして製造される。
以上のように、上記第1〜第6の実施の形態では、粘弾性体22,30が、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合した高減衰ゴムであるので、粘弾性体22,30に適切な、歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることができるので、振動減衰機能つまり制振機能を十分に発揮させることができる。
本発明に係る制振構造の第1実施の形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図1の要部を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明に係る制振構造の第1実施の形態を示すもので、揺動体が揺動した状態を示す要部の正面図である。 同、揺動体がさらに揺動した状態を示す要部の正面図である。 本発明に係る制振構造の第2実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る制振構造の第3実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る制振構造の第4実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る制振構造の第5実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る制振構造の第6実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る制振構造の第7実施の形態を示すもので、正面図である。 同、側面図である。 本発明に係る制振構造に使用される粘弾性体のせん断変形を生じさせる正弦波加振を行った際の履歴ループを示す図である。 粘弾性体のせん断ひずみ率γを説明するための図である。
符号の説明
6,10´ 上支持部
7 上部構造部
10,6´ 下支持部
11 下部構造部
15,35 揺動体
16,18 枢結軸
22,30 粘弾性体(振動減衰手段)

Claims (8)

  1. 上部構造部に固定されて、この上部構造部の下方に突出する上支持部と、下部構造部に固定されて、この下部構造の上方に突出する下支持部と、これら上支持部と下支持部との双方に枢結された揺動体とを備え、
    前記上部構造部を構成する互いに対向する柱の上端部に、前記上支持部が固定されており、前記柱の下端部に前記下支持部が固定されており、
    前記揺動体は、前記上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部と下支持部との双方に枢結され、
    前記揺動体の前記上支持部と下支持部との枢結位置より、上方または下方位置において、前記揺動体と、前記上支持部または前記下支持部とが振動減衰手段を介して連結されていることを特徴とする制振構造。
  2. 上部構造部に固定されて、この上部構造部の下方に突出する上支持部と、下部構造部に固定されて、この下部構造の上方に突出する下支持部と、これら上支持部と下支持部との双方に枢結された揺動体とを備え、
    前記揺動体は、前記上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部と下支持部との双方に枢結され、
    前記揺動体の前記上支持部と下支持部との枢結位置より、上方または下方位置において、前記揺動体と、前記上支持部または前記下支持部とが振動減衰手段を介して連結されており、
    前記振動減衰手段が粘弾性体で構成され、
    前記粘弾性体は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合したものであることを特徴とする制振構造。
  3. 上部構造部に固定されて、この上部構造部の下方に突出する上支持部と、下部構造部に固定されて、この下部構造部の上方に突出する下支持部と、これら上支持部と下支持部との双方に枢結された揺動体とを備え、
    前記揺動体は、前記上部構造部と下部構造部との間の中間部より上方または下方位置において、前記上支持部と下支持部との双方に枢結され、
    前記揺動体の前記上支持部と下支持部との枢結位置より、上方または下方位置において、前記揺動体と、前記上部構造部または下部構造部とが振動減衰手段を介して連結されていることを特徴とする制振構造。
  4. 請求項に記載の制振構造において、
    前記上部構造部を構成する互いに対向する柱の上端部に、前記上支持部が固定されており、前記柱の下端部に前記下支持部が固定されていることを特徴とする制振構造。
  5. 請求項3または4に記載の制振構造において、
    前記振動減衰手段が粘弾性体で構成されていることを特徴とする制振構造。
  6. 請求項に記載の制振構造において、前記粘弾性体は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10〜30重量%配合したものであることを特徴とする制振構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の制振構造において、
    前記上支持部および下支持部の双方とも板状に形成されており、
    前記上支持部と下支持部とは、一方が他方より上下の長さが長く、かつ、一方が他方より厚くなっていることを特徴とする制振構造。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の制振構造において、
    前記揺動体が複数並列して設けられていることを特徴とする制振構造。
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