JP4814857B2 - 制震耐力壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、制震耐力壁構造に関し、特に、建物の壁部分の骨組として形成された上下一対の横架材と左右一対の垂直材とからなる矩形架構の内側に、面状部材を取り付けてなる制震耐力壁構造に関する。
地震が発生した際の建物の崩壊による被害は甚大であることから、従来より様々な耐震補強対策が講じられている。また、地震の多発する我が国においては、特に大規模建築物についての制震技術が確立しており、このような制震技術を例えば一戸建ての住宅建築物等の小規模建築物に普及させるための技術も種々開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の制震技術は、例えば軽量鉄骨造の建物において、粘弾性体を用いたダンパーを壁の内部に設けることにより、地震による震動エネルギーを熱エネルギーに変換することによって吸収し、建物の変形を効果的に軽減するようになっている。
特開2006−283374号公報
一方、構造用合板等の面状部材を用いた建物の耐力壁部分の構造についても、耐力壁として必要な壁倍率を確保しつつ所望の制震性能を得ることのできる簡易な構成の制震耐力壁構造の研究が種々なされているが、実際の建物に適用可能な、施工性に優れると共に汎用や規格化に適した制震耐力壁構造については、未だ具体的に確立されていないのが現状である。
本発明は、耐力壁を構成する面状部材を利用して、簡易且つ安価に設けることができると共に、施工性に優れ、必要な壁倍率を確保しつつ所望の制震性能を得ることのできる制震耐力壁構造を提供することを目的とする。
本発明は、建物の壁部分の骨組として木製の角材を用いて形成された上下一対の横架材と左右一対の垂直材とからなる矩形架構の内側に、面状部材を取り付けてなる平常時に壁倍率が0.5〜5の壁耐力を備える制震耐力壁構造であって、前記面状部材は、前記矩形架構の内側開口形状を縦方向分割線によって2分割した形状に近似する略縦長矩形形状を備える左右一対の分割面状部材からなり、各分割面状部材は、前記縦方向分割線に沿った一方の側端面側の上端及び下端の角部分が切り欠かれて、該角部分で前記上下の横架材との間に各々空間を保持すると共に、他方の側端面と上下の端面とが、前記垂直材の内側面及び前記垂直材と前記上下の横架材との角部分の内側面に跨がるように連続して接合固定され、前記分割面状部材の前記一方の側端面及び両側の側面に沿った形状のコの字断面形状を備える接合部補強金物が、前記分割面状部材の前記一方の側端面及び両側の側面に密着させて固定されており、且つ前記分割面状部材は、対向配置される前記一方の側端面同士が前記接合部補強金物の前面板の間に3〜50mmの厚さの制震ゴムを挟み込んで互いに接合された状態で、矩形架構の内側に取り付けられている制震耐力壁構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の制震耐力壁構造では、前記一方の側端面を覆って支持枠部材が取り付けられており、該支持枠部材の外側面及び両側の側面を前記分割面状部材の前記一方の側端面及び両側の側面として、前記接合部補強金物が固定されており、該接合部補強金物の前面板の間に前記制震ゴムが挟み込まれていることが好ましい。
また、本発明の制震耐力壁構造では、前記他方の側端面及び前記上下の端面を覆って取付枠部材が取り付けられており、前記分割面状部材は、該取付枠部材を介して前記垂直材の内側面及び前記垂直材と前記上下の横架材との角部分の内側面に接合固定されていることが好ましい。
さらに、本発明の制震耐力壁構造では、前記制震ゴムは、前記一方の側端面の長手方向に間隔をおいて複数配設された各一対の前記接合補強金物の間に挟み込まれるようにして取り付けられていることで、前記一方の側端面の長手方向に略均等に分散配置されて、当該一方の側端面の10%以上の上下方向の長さ領域を占めるように取り付けられていることが好ましい。
さらにまた、本発明の制震耐力壁構造では、前記制震ゴムは、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100質量部に対して液状ゴムからなる軟化剤が10質量部以上30質量部以下、カーボンブラックが5質量部以上30質量部以下、シリカが100質量部以上180質量部以下、該シリカ100質量部に対してシラン化合物が5質量部以上25質量部以下で配合され、かつ、多環芳香族炭化水素を含有するオイルが配合されていない高減衰ゴムであることが好ましい。
また、本発明の制震耐力壁構造では、前記液状ゴムからなる軟化剤が、液状イソプレンゴムであることが好ましい。
さらに、本発明の制震耐力壁構造では、前記カーボンブラックが、HAFカーボンであることが好ましい。
本発明の制震耐力壁構造によれば、耐力壁を構成する面状部材を利用して、簡易且つ安価に設けることができると共に、施工性に優れ、必要な壁倍率を確保しつつ所望の制震性能を得ることができる。
図1(a)〜(c)に示す本発明の好ましい一実施形態に係る制震耐力壁構造10は、建物として例えば住宅建築物の壁部分を、平常時には好ましくは壁倍率が0.5〜5程度の壁耐力を備えると共に、地震時には震動エネルギーを吸収する制震性能を発揮する制震耐力壁として機能させるために採用されたものである。
そして、本実施形態の制震耐力壁構造10は、建物の壁部分の骨組として形成された上下一対の横架材11a,11bと左右一対の垂直材12a,12bとからなる矩形架構13の内側に、面状部材14を取り付けてなる壁構造であって、面状部材14は、矩形架構13の内側開口形状を縦方向分割線Lによって2分割した形状に近似する略縦長矩形形状を備える左右一対の分割面状部材14a,14bからなり、各分割面状部材14a,14bは、縦方向分割線Lに沿った一方の側端面15a,15b側の上端及び下端の角部分16が切り欠かれて、この角部分16で上下の横架材11a,11bとの間に各々空間17を保持すると共に、他方の側端面18a,18bと上下の端面19a,19bとが、垂直材12a,12bの内側面及び垂直材12a,12bと上下の横架材11a,11bとの角部分の内側面に跨がるように連続して接合固定され、且つ対向配置される一方の側端面15a,15b同士が制震ゴム20を挟み込んで互いに接合された状態で、矩形架構13の内側に取り付けられていることによって構成される。
また、本実施形態では、各分割面状部材14a,14bの一方の側端面15a,15bを覆って支持枠部材21が取り付けられており、この支持枠部材21の間に制震ゴム20が挟み込まれている。
さらに、本実施形態では、支持枠部材21の対向配置される面に接合補強金物22が取り付けられており、この接合部補強金物22の間に制震ゴム20が挟み込まれている。
さらにまた、本実施形態では、各分割面状部材14a,14bの他方の側端面18a,18b及び上下の端面19a,19bを覆って取付枠部材23が取り付けられており、各分割面状部材14a,14bは、取付枠部材23を介して垂直材12a,12bの内側面及び垂直材12a,12bと上下の横架材11a,11bとの角部分の内側面に接合固定されている。
本実施形態では、建物の壁部分の骨組である矩形架構13を構成する上下一対の横架材11a,11bは、土台や梁の他、下枠、上枠、頭繋等を含むものであり、例えば木製の角材を用いて設置される。上方横架材11a及び下方横架材11bは、例えば1800〜3500mm程度の高さ方向の中心間間隔をおいて横方向に平行に延設することにより、矩形架構13の上下の短辺部分を形成する。
横架材11a,11bと共に矩形架構13を構成する左右一対の垂直材12a,12bは、柱や間柱の他、竪枠等を含むものであり、例えば木製の角材を用いて設置される。左側垂直材12a及び右側垂直材12bは、例えば900〜1800mm程度の横方向の中心間間隔をおいて縦方向に平行に延設することにより、矩形架構13の左右の長辺部分を形成する。
なお、本実施形態では、左右一対の垂直材12a,12bの端部の上下の横架材11a,11bへの接合は、例えば短ほぞ差しによって行われると共に、適宜引寄せ金物等を用いて、接合部分の固定状態が補強されている。
矩形架構13の内側に取り付けられる面状部材14は、本実施形態では、好ましくは例えば厚さが24mm程度のスギ材を用いた構造用合板からなり、分割形成された左側分割面状部材14aと右側分割面状部材14bとを制震ゴム20を介在させて接合一体化した状態で取り付けられる。すなわち、左側分割面状部材14a及び右側分割面状部材14bは、外側の長辺部分に沿った他方の側端面18a,18bと、上下の端面19a,19bのうちの分割線L側の切り欠かれた角部分16を除いた外側略半分の部分とを、好ましくは取付枠部材23を介在させて垂直材12a,12bの内側面及び垂直材12a,12bと上下の横架材11a,11bとの角部分の内側面に連続して接合固定すると共に、分割線L側の長辺部分に沿った一方の側端面15a,15b同士を対向配置し、好ましくは取付枠部材23及び接合部補強金物22を介在させて制震ゴム20を挟み込みつつ互いに接合した状態で、矩形架構13の内側に取り付けられている。
ここで、本発明では、面状部材14として、構造用合板の他、例えば木製、金属製、カーボンファイバー製等の板状部材からなる種々の耐力面材を用いることができる。また、面状部材14には、板状の面状部材の他、図6(a),(b)に示すように、単一の面に沿って複数の軸力部材61a,61bをトラス状や格子状に組み付けて形成することにより、面方向に所望の強度を備える面状に形成された耐力枠部材60a,60b等も含まれる。
本実施形態では、分割面状部材14a,14bの他方の側端面18a,18b及び上下の端面19a,19bを覆って取り付けられる取付枠部材23は、図2及び図3にも示すように、例えば45mm×105mm程度の矩形断面形状を備える棒状のスギ材からなり、その内側面の中央部分に、長手方向に連続して例えば深さ25mm、幅24±1mm程度の矩形断面形状の取付け溝24が形成されている。分割面状部材14a,14bは、他方の側端面18a,18b及び上下の端面19a,19bを、取付け溝24に嵌め込むようにして、取付枠部材23と一体化される。また、他方の側端面18a,18b及び上下の端面19a,19bは、例えば接着剤を介して取付け溝24の内側面に接着したり、取付枠部材23の外側面からこれらに向けて固定ビス25等を打ち込むことにより(図3参照)、取付枠部材23に強固に固定されることになる。
そして、取付枠部材23と一体となった分割面状部材14a,14bは、図3に示すように、取付枠部材23の平坦な外側面を矩形架構13の垂直材12a,12bの内側面及び垂直材12a,12bと上下の横架材11a,11bとの角部分の内側面に各々密着させた状態で、取付枠部材23の内側から垂直材12a,12bの内側面や横架材11a,11bの内側面に向けて、例えば固定ビス26等を打ち込むことより、矩形架構13に強固に取り付け固定されることになる。またこれによって、他方の側端面18a,18bと上下の端面19a,19bとが、取付枠部材23を介在させつつ、垂直材12a,12bの内側面及び垂直材12a,12bと上下の横架材11a,11bとの角部分の内側面に跨がるように連続して接合固定されることになる(図1参照)。
ここで、固定ビス26等を用いて取付枠部材23を垂直材12a,12bの内側面や横架材11a,11bの内側面に固定する際に、固定ビス26等は、分割面状部材14a,14bを挟んだ両側において、縦方向に互い違いとなるように千鳥状に打ち込むことが好ましい(図1(b)参照)。また、取付枠部材23は、棒状のスギ材等の木製の枠材の他、アルミ枠等の金属製の枠材や、カーボンファイバーや合成樹脂からなる棒状の枠材等を用いて形成することもできる。
本実施形態では、各分割面状部材14a,14bの一方の側端面15a,15bを覆って取り付けられる支持枠部材21は、図4及び図5にも示すように、例えば45mm×60mm程度の矩形断面形状を備える棒状のスギ材からなり、その内側面の中央部分に、長手方向に連続して例えば深さ25mm、幅24±1mm程度の矩形断面形状の取付け溝27が形成されている。分割面状部材14a,14bは、一方の側端面15a,15bを取付け溝27に嵌め込むようにして取り付けられて、支持枠部材21と一体化されている。また、一方の側端面15a,15bは、例えば接着剤を介して取付け溝27の内側面に接着したり、支持枠部材21の外側面からこれらに向けて固定ビス28等を打ち込むことにより、支持枠部材21に強固に固定されることになる。ここで、支持枠部材21は、棒状のスギ材等の木製の枠材の他、アルミ枠等の金属製の枠材や、カーボンファイバーや合成樹脂からなる棒状の枠材等を用いて形成することもできる。
本実施形態では、支持枠部材21の対向配置される面に取り付けられる接合補強金物22は、例えば金物厚さが1.6〜5mm程度の金属板からなる。接合補強金物22は、支持枠部材21の対向配置される外側面及び両側の側面に沿った形状の、前面板22a及び一対の側面板22bからなるコの字断面形状を備えるように折り曲げ加工されると共に、例えば300mm程度の長さで形成される。また、コの字断面形状の一対の側面板22bには、複数のビス孔30が穿孔形成されており、これらのビス孔30を介して支持枠部材21に向けて固定ビス29を打ち込むことにより、コの字断面形状の接合補強金物22を支持枠部材21の外側面及び両側の側面に密着させつつ強固に固定することが可能になる。
本実施形態では、接合補強金物22は、支持枠部材21の長手方向に例えば300〜600mm程度の中心間ピッチで間隔をおいて各々6箇所に取り付けられている(図1(a)参照)。また、支持枠部材21の対向配置される外側面を覆う各一対の接合補強金物22の前面板22aの間に挟み込まれるようにして、制震ゴム20が例えば3〜50mm程度の厚さで取り付けられている。これによって、左右一対の分割面状部材14a,14bの対向配置される一方の側端面15a,15b同士が、制震ゴム20を挟み込んだ状態で互いに接合されることになる。
ここで、接合補強金物22及び制震ゴム20は、一対の接合補強金物22の前面板22aの間に制震ゴム20を一体として挟み込んだ状態の制震ゴムユニット32を予め形成しておき、この制震ゴムユニット32を、各分割面状部材14a,14bの一方の側端面15a,15bを覆う支持枠部材21の間に設置することによって取り付けるようにすることが好ましい。また接合補強金物22は、金属製や合成樹脂製の部材であっても良い。
本実施形態では、分割面状部材14a,14bの対向配置される一方の側端面15a,15の間に挟み込まれる制震ゴム20は、制震ゴムとして知られる種々の制震ゴム材料を用いることができる。
一般的な制震ゴムは、振幅の増加に連れて剛性が増加し、抵抗力が大きくなる。振幅が大きくなるにつれて剛性が大きくなる性質を持つ制震ゴムを用いると、建物の加速度応答や各部の応力の過大な上昇が生じる。そこで、振幅が増加しても剛性の増加が頭打ちになる性質を備えた制震ゴムを用いることが好ましい。特に、本実施形態では、建物に作用する振動の振幅に比べて、制震ゴムを大きく剪断変形させるものであるから、歪依存性について上記の性質を備えたものを用いることによる効果は大きい。
また、交通振動などの環境振動から台風時の風揺れ、大地震に至るまでの幅広い振幅領域で機能させる必要があるため、減衰力の歪依存性が小さい制震ゴムを用いることが好ましい。すなわち、小歪から大歪まで安定した震動エネルギーの吸収能力を発揮する制震ゴムを用いることが好ましい。
具体的には、0.01≦γ≦3.5の領域で、heq>0.20の安定したエネルギー吸収能力を備えることが好ましい。このため大振幅領域において抵抗力が大きくならないように、γ>1.0の領域において、γの増加とともにKeq/(S/D)が減少するものであることが好ましい。例えば、0.33≦{Keq/(S/D)(γ=3.0)}/{Keq/(S/D)(γ=1.0)}≦0.75の制震ゴムを用いることが好ましい。
ここで、γは剪断歪み率であり、図9に示すように、制震ゴムの剪断変形量dを制震ゴムの高さDで除したものである。また動的粘弾性試験における等価粘性減衰定数(等価減衰定数)(heq)および等価剪断弾性率(Geq=Keq/(S/D))とは、制震ゴムに剪断変形を生じさせる正弦波加振を行い、その際の履歴ループ(ヒステリシス曲線)を測定し、その結果に基づいて計算されるものである。図10に基づいて説明すると、heqは下記の(式1)、Keq/(S/D)は下記の(式2)にて計算される数値である。
Figure 0004814857
Figure 0004814857
また、一般的な制震ゴムは、振動周波数の増加に伴い、Geq(=Keq/(S/D))〔N/mm2〕が著しく増加する。例えば、一般的な制震ゴムは、20℃では、0.1Hzのときと2.0HzのときではGeqの値が2〜3倍に増加する。交通振動の卓越周波数は通常4Hz〜7Hz程度に分布し、地震動の卓越周波数は0.1Hz〜20Hz程度に分布するので、これらの周波数に対して剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質を備えた制震ゴムを用いることが好ましい。具体的には、より入力周波数分布領域が広範囲に及ぶ地震動に対応できるようにすることが好ましい。
例えば、制震ゴムユニット30が家屋に付与する減衰性能は、概ね制震ゴムユニット32の有する剛性(ここでは等価剪断弾性率(Geq))と減衰定数(ここでは等価粘性減衰定数(heq))との積で表現することができる。周波数依存性の評価は、一定の温度条件の下で、斯かる積の値が、ある周波数の時を基準として上述した地震動の0.1Hz〜20Hzの範囲で±50%以内であればよい。
さらに、一般的な制震ゴムは、低温時に剛性が高くなり、高温時に剛性が低くなる。日本は一年を通じて気温の変化が大きいので、例えば0℃〜40℃程度の温度範囲に対して剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質を備えた制震ゴムを用いることが好ましい。
例えば、本実施形態に係る制震耐力壁構造10の使用環境が0℃〜40℃で、制震ゴムのせん断変位γ=±0.5の場合、20℃でのGeq(等価剪断弾性率)を基準として、低温側では、0℃のときの等価剪断弾性率Geq(t=0℃)と、20℃のときの等価剪断弾性率Geq(t=20℃)との比を、Geq(t=0℃)/Geq(t=20℃)≦2.2とするのが好ましい。また高温側では、40℃のときの等価剪断弾性率Geq(t=40℃)と20℃の時の等価剪断弾性率Geq(t=20℃)との比を、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0.6とするのが好ましい。
本実施形態では、制震ゴム20として、上述した歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせるため、例えば、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100質量部に対して液状ゴムからなる軟化剤が10質量部以上30質量部以下、カーボンブラックが5質量部以上30質量部以下、シリカが100質量部以上180質量部以下、該シリカ100質量部に対してシラン化合物が5質量部以上25質量部以下で配合され、かつ、多環芳香族炭化水素を含有するオイルが配合されていない高減衰ゴムを好ましく用いることができる。
より具体的には、例えば基材ゴム100質量部に対して、液状ゴムからなる軟化剤を15質量部、カーボンブラックを20質量部、シリカを135質量部、シラン化合物を23質量部、配合した高減衰ゴムを用いることができる。この制震ゴム20によれば、上述した歪依存性、周波数依存性、温度依存性を十分に持たせることができ、上述した制震耐力壁構造10の機能を十分に発揮させることが可能になる。
特に、20℃での性能がheq≧0.2、0.5≦Geq≦2.0(N/mm2)の範囲にあって、かつ、Geqの温度依存性が0℃/20℃≦2.2、40℃/20℃≧0.6(ともに、周波数0.1Hz、γ=±0.5)を実現することができ、上述のように、制震ゴムユニット32の制震ゴム20を大きく剪断変形させるようにした制震耐力壁構造10の機能を十分に発揮させることが可能になる。
ここで、基材ゴムとしては、主鎖にC−C結合を有する種々のゴムがいずれも使用可能である。具体的には、天然ゴム(NR)の他、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等を用いることができる。これらはそれぞれ単独で使用される他、2種類以上を併用することもできる。
基材ゴムに添加される液状ゴムは、室温で液状であると共に流動性を持つものであり、基材ゴムとは区別される。液状ゴムは化学反応により鎖延長と架橋が進行し、高分子量の架橋ゴムとすることができる。前記液状ゴムとしては、例えば硬化して基材ゴムとの相溶性のある、液状ジエン系ゴムを用いることが好ましい。
液状ジエン系ゴムとしては、例えば液状イソプレンゴム、液状スチレンブタジエンゴム、液状アクリロニトリルブタジエンゴム、液状ブタジエンゴム、液状クロロプレンゴム等を用いることができる。これらは単独で用いてもいいし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
基材ゴムに添加されるカーボンブラックは、GPFカーボン、FEFカーボン、ISAFカーボン、SAFカーボン、HAFカーボン等の一般的なカーボンブラックのほか、高活性カーボンブラックを用いることができる。
基材ゴムに添加されるシリカは、ゴムの補強材として使用される、親水性あるいは疎水性の種々のシリカが使用可能である。シリカの添加量は、基材ゴム100質量部に対して100〜180質量部に限定することが好ましい。
基材ゴムに添加されるシラン化合物は、下記の一般式で表されるシラン化合物である。
Figure 0004814857
上記の一般式(化学式1)で表されるシラン化合物において、R1〜R4に相当するアルコキシ基としては、Cn2n+1Oで表される種々の炭素数のものが挙げられるが、特に炭素数が1〜2であるメトキシ、エトキシを好ましく用いることができる。またハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等を挙げることができる。
アルキル基としては、Cn2n+1で表される種々の炭素数のものが挙げられるが、特にその炭素数は1〜20程度であるものが好ましい。かかるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等を挙げることができる。
また、アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、0−テルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。かかるシラン化合物の具体例として、これに限定されないが、例えば、n−ヘキシルトリメトキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルジクロロシラン等を挙げることができる。
本実施形態では、上述の高減衰ゴムによる制震ゴム20は、上述のように配合したゴム組成物を、例えば加硫成形することによって形成されることになるが、制震ゴム20を形成するためのゴム組成物には、例えば加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、シリカ以外の補強材、充填剤、軟化剤、可塑剤、粘着性付与剤等の、その他の各種の添加剤を適宜添加することもできる。
ここで、加硫剤としては、例えば、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物等を挙げることができる。このうち有機含硫黄化合物としては、例えば、N,N’−ジチオビスモルホリン等を挙げることができ、有機過酸化物としては、例えば、ペンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド等を挙げることができる。
加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどのチウラム系加硫促進剤、ジブチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカーバミン酸テルルなどのジチオカーバミン酸類、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのチアゾール類、、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素などのチオウレア類等の有機促進剤や、あるいは消石灰、酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ(PbO)などの無機促進剤等を挙げることができる。
加硫促進助剤としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸などの脂肪酸や、あるいは亜鉛華などの金属酸化物等を挙げることができる。
加硫遅延剤としては、例えば、サリチル酸、無水フタル酸、安息香酸などの芳香族有機酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチルアミンなどのニトロソ化合物等を挙げることができる。
老化防止剤としては、特に限定されないが、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールなどのフェノール類等を挙げることができる。老化防止剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して1.5〜5質量部程度が好ましい。
シリカ以外の補強剤としては、例えば、主にカーボンブラックが使用される他、ケイ酸塩系のホワイトカーボン、亜鉛華、表面処理沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレーなどの無機補強剤や、あるいはクマロンインデン樹脂、フェノール樹脂、ハイスチレン樹脂(スチレン含有量の多いスチレン−ブタジエン共重合体)などの有機補強剤も使用できる。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、珪藻土等を挙げることができる。上記シリカ以外の補強剤および/または充填剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して5〜50質量部程度が好ましい。
軟化剤としては、例えば、脂肪酸(ステアリン酸、ラウリン酸など)、綿実油、トール油、アスファルト物質、パラフィンワックスなどの、植物油系、鉱物油系、および合成系の各種軟化剤を挙げることができる。軟化剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して10〜100質量部程度が好ましい。
粘着性付与剤としては、例えば、クマロン・インデン樹脂、芳香族系樹脂、芳香族・脂肪族混合系樹脂、ロジン系樹脂、シクロペンタジエン系樹脂等を挙げることができる。粘着性付与剤の配合量は、基材ゴム100質量部に対して5〜50質量部程度が好ましい。
また、本実施形態では、上述の添加剤以外にも、例えば分散剤、溶剤等をゴム組成物に適宜添加することもできる。
ゴム組成物は、上述の各成分を、例えば密閉式混練機などを用いて混練することによって得られる。そして制震ゴム20は、例えば得られたゴム組成物を、ローラヘッド押出機などを用いてシート状に成形すると共に、成形したシートを、所定の形状を有するように打ち抜いた後、打ち抜いたシートを、所定の厚みを有するように複数枚、積層した状態で、所定の型内で加熱して例えば加硫成形することによって製造されることになる。
そして、製造された制震ゴム20は、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100質量部に対してシリカを100〜180質量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を5〜30重量%配合した高減衰ゴムであるので、制震ゴム20に適切な、歪依存性、周波数依存性、温度依存性を持たせることが可能になり、これによって振動減衰機能つまり制震機能を十分に発揮させることが可能になる。
また、制震ゴム20は、例えば自己粘着性のものや普通の接着剤を用いて一対の接合補強金物22等と接合一体化することにより、例えば制震ゴムユニット32を形成することもできるが、接着への信頼性の観点から、加硫接着して接合することが好ましい。例えば、未加硫の制震ゴム20を所定の形状を有するように押出した後、切断し、予備成形した状態で所定の型内で加熱して加硫成形すると共に、このプレス加硫と同時に接合補強金物22と加硫接着させることにより、制震ゴムユニット32を製造することができる。
そして、本実施形態では、制震ゴム20は、支持枠部材21の長手方向に間隔をおいて複数配設された各一対の接合補強金物22の間に挟み込まれるようにして取り付けられていることにより、左右一対の分割面状部材14a,14bの対向配置される一方の側端面15a,15bの長手方向に略均等に分散配置されて、当該一方の側端面15a,15bの例えば10〜100%程度の長さ領域を占めるように設けられている。
ここで、制震ゴム20は、当該制震ゴム20を挟み込んで接合される一方の側端面15a,15bの10%以上の上下方向の長さ領域を占めるように取り付けられることが好ましい。制震ゴム20が取り付けられる長さ領域が10%以上となっていることにより、必要な壁倍率と制震性能とを安定した状態で確保することが可能になる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の制震耐力壁構造10によれば、耐力壁を構成する面状部材14を利用しつつ、簡易且つ安価に設けることができると共に、施工性に優れ、必要な壁倍率を確保しつつ所望の制震性能を得ることが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、制震耐力壁構造10は、矩形架構13の内側に左右一対の分割面状部材14a,14bを、対向配置される一方の側端面15a,15bの間に制震ゴム20を挟み込んだ状態で取り付けて構成されるので、耐力壁の構成材料である分割面状部材14a,14bを利用しつつ、従来の耐力壁と略同様の簡易な施工方法によって安価に設けることが可能になる。
また、左右一対の分割面状部材14a,14bの他方の側端面18a,18bと上下の端面19a,19bとが、垂直材12a,12bの内側面及び垂直材12a,12bと上下の横架材11a,11bとの角部分の内側面に跨がるように連続して接合固定されているので、分割面状部材14a,14bの周縁部分が効果的に固められることにより、矩形架構13と一体となって、分割面状部材14a,14bは耐力面材としての機能を効率良く発揮することが可能になり、これによって、例えば壁倍率が0.5〜5程度の所望の壁耐力を容易に確保することが可能になる。
さらに、各分割面状部材14a,14bは、縦方向分割線Lに沿った一方の側端面15a,15b側の上下の角部分16が切り欠かれていて、この角部分16で上下の横架材11a,11bとの間に空間17が保持されると共に、対向配置される一方の側端面15a,15bの間に制震ゴム20が挟み込まれているので、地震時には、上下に空間17が保持された中央部分で変形しやすくなると共に、中央部分で側端面15a,15bの間に挟み込まれた制震ゴム20によって地震による震動エネルギーを吸収して、所望の制震性能を効果的に発揮することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、分割面状部材は、取付枠部材を介して垂直材の内側面や横架材の内側面に接合固定する必要は必ずしもなく、分割面状部材の他方の側端面や上下の端面を垂直材や横架材に直接密着させて接合することもできる。例えば図7に示すように、押し縁31を用いて分割面状部材14a,14bの他方の側端面18a,18bや上下の端面を固定することもできる。また、分割面状部材の一方の側端面を覆って支持枠部材を取り付ける必要は必ずしもなく、例えば図8に示すように、分割面状部材14a,14bの一方の側端面15a,15bに接合補強金物22’を直接取り付けて、制震ゴム20を挟み込むこともできる。さらに、分割面状部材14a,14bに配線や配管用の開口33を設けておき(図1(a)参照)、電線や各種の配管を制震耐力壁構造10を横切るように貫通させて、例えばスイッチボックスなどを配設させることもできる。
本実施形態の好ましい一実施形態に係る制震耐力壁構造の構成を説明する、(a)は正面図、(b)は(a)のA−Aに沿った断面図、(c)は(a)のB−Bに沿った断面図である。 取付枠部材へ分割面状部材を取り付ける状況を説明する部分分解斜視図である。 取付枠部材を介して分割面状部材を垂直材に取り付けた状態を説明する部分断面図である。 分割面状部材の対向配置される一方の側端面の間に支持枠部材及び接合補強金物を介在させて制震ゴムを挟み込んだ状態を説明する部分斜視図である。 分割面状部材の対向配置される一方の側端面の間に支持枠部材及び接合補強金物を介在させて制震ゴムを挟み込んだ状態を説明する、図4のC−Cに沿った断面図である。 (a)、(b)は、分割面状部材の他の形態を例示する略示正面図である。 分割面状部材を垂直材へ取り付ける他の方法を例示する部分断面図である。 分割面状部材の対向配置される一方の側端面の間に制震ゴムを挟み込む他の方法を例示する部分断面図である。 剪断歪み率γを求めるための制震ゴムの剪断変形量dと制震ゴムの高さDの説明図である。 動的粘弾性試験において等価粘性減衰定数(等価減衰定数)および等価剪断弾性率を求めるための各変数の説明図である。
符号の説明
10 制震耐力壁構造
11a 上方横架材
11b 下方横架材
12a 左側垂直材
12b 右側垂直材
13 矩形架構
14a 左側分割面状部材
14b 右側分割面状部材
15a,15b 一方の側端面
16 切り欠かれた角部分
17 空間
18a,18b 他方の側端面
19a,19b 上下の端面
20 制震ゴム
21 支持枠部材
22 接合部補強金物
23 取付枠部材
24,27 取付け溝
32 制震ゴムユニット
L 縦方向分割線

Claims (7)

  1. 建物の壁部分の骨組として木製の角材を用いて形成された上下一対の横架材と左右一対の垂直材とからなる矩形架構の内側に、面状部材を取り付けてなる平常時に壁倍率が0.5〜5の壁耐力を備える制震耐力壁構造であって、
    前記面状部材は、前記矩形架構の内側開口形状を縦方向分割線によって2分割した形状に近似する略縦長矩形形状を備える左右一対の分割面状部材からなり、各分割面状部材は、前記縦方向分割線に沿った一方の側端面側の上端及び下端の角部分が切り欠かれて、該角部分で前記上下の横架材との間に各々空間を保持すると共に、他方の側端面と上下の端面とが、前記垂直材の内側面及び前記垂直材と前記上下の横架材との角部分の内側面に跨がるように連続して接合固定され、
    前記分割面状部材の前記一方の側端面及び両側の側面に沿った形状のコの字断面形状を備える接合部補強金物が、前記分割面状部材の前記一方の側端面及び両側の側面に密着させて固定されており、
    且つ前記分割面状部材は、対向配置される前記一方の側端面同士が前記接合部補強金物の前面板の間に3〜50mmの厚さの制震ゴムを挟み込んで互いに接合された状態で、矩形架構の内側に取り付けられている制震耐力壁構造。
  2. 前記一方の側端面を覆って支持枠部材が取り付けられており、該支持枠部材の外側面及び両側の側面を前記分割面状部材の前記一方の側端面及び両側の側面として、前記接合部補強金物が固定されており、該接合部補強金物の前面板の間に前記制震ゴムが挟み込まれる請求項1に記載の制震耐力壁構造。
  3. 前記他方の側端面及び前記上下の端面を覆って取付枠部材が取り付けられており、前記分割面状部材は、該取付枠部材を介して前記垂直材の内側面及び前記垂直材と前記上下の横架材との角部分の内側面に接合固定される請求項1又は2に記載の制震耐力壁構造。
  4. 前記制震ゴムは、前記一方の側端面の長手方向に間隔をおいて複数配設された各一対の前記接合補強金物の間に挟み込まれるようにして取り付けられていることで、前記一方の側端面の長手方向に略均等に分散配置されて、当該一方の側端面の10%以上の上下方向の長さ領域を占めるように取り付けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の制震耐力壁構造。
  5. 前記制震ゴムは、主鎖にC−C結合を有する基材ゴム100質量部に対して液状ゴムからなる軟化剤が10質量部以上30質量部以下、カーボンブラックが5質量部以上30質量部以下、シリカが100質量部以上180質量部以下、該シリカ100質量部に対してシラン化合物が5質量部以上25質量部以下で配合され、かつ、多環芳香族炭化水素を含有するオイルが配合されていない高減衰ゴムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の制震耐力壁構造。
  6. 前記液状ゴムからなる軟化剤が、液状イソプレンゴムである請求項5に記載の制震耐力壁構造。
  7. 前記カーボンブラックが、HAFカーボンである請求項5又は6に記載の制震耐力壁構造。
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