JP5385560B2 - 防振具 - Google Patents

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本発明は、防振ゴム部材と、その上部に設けられた上側剛性部材と、下部に設けられた下側剛性部材と、を備え、防振ゴム部材が上側剛性部材と下側剛性部材との間で圧縮された状態で使用される防振具に関する。
振動を吸収するための防振具が種々の分野において用いられている。
例えば、特許文献1には、自動車のエンジンマウントとして、ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して、硫黄0.2〜4.0重量部、チアゾール系加硫促進剤0.5〜5.0重量部を配合するとともに、特定のイミダゾール系化合物を配合した車両用防振ゴム組成物を用いたものが開示されている。
特許文献2には、自動車用防振ゴムとして、ブタジエンゴム中に、加硫剤と不飽和脂肪酸アミドを含有せしめ、架橋密度が2.9×10〜7.0×10mol/cmであるゴム組成物が開示されている。
また、特許文献3には、吊り杆の先端部を構造材の下側に重合し、吊り杆を構造材に上方または下方から押圧する弾性材によって圧着した天井構造が開示されている。
特許文献4には、建物構造部である床スラブに建物設備・造作材である天井材を吊り下げ支持する吊り具であって、第1吊り部材、中間部材、第2吊り部材から構成され、中間部材と第2吊り部材との間にゴムからなる吸振部材が配置されたものが開示されている。
特開2003−321575号公報 特許第3526045号公報 特開平11−124946号公報 実開平7−4629号公報
ところで、住宅の天井吊り用途に用いられる防振具のように、防振ゴム部材が上側剛性部材と該下側剛性部材との間で圧縮された状態で使用されるものでは、防振ゴム部材が経年変化によって防振効果が低下する、という問題がある。
本発明の目的は、経年変化による防振性能の低下が小さい防振具を提供することである。
本発明は、防振ゴム部材と、該防振ゴム部材の上部に設けられた上側剛性部材と、該防振ゴム部材の下部に設けられた下側剛性部材と、を備え、該防振ゴム部材が該上側剛性部材と該下側剛性部材との間で圧縮された状態で使用される防振具であって、
上記防振ゴム部材は、天然ゴムをベースゴムとし、そのベースゴム100質量部に対してスルフェンアミド系加硫促進剤が0.7〜3.0質量部及びチウラム系加硫促進剤が0.1〜1.5質量部それぞれ配合された架橋密度が2.5×10−4〜5.5×10−4mol/cmであるゴム組成物で形成されている。
本発明によれば、防振ゴム部材を形成するゴム組成物の架橋密度が2.5×10−4〜5.5×10−4mol/cmであるので、経時的なへたりが少なく、従って、バネ定数の維持性に優れ、経年変化による防振性能の低下を小さく抑えることができる。
以下、実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る防振具10を示す。この防振具10は、戸建て住宅の天井吊り用途に用いられるものである。
実施形態1に係る防振具10は、防振ゴム部材11とその上部及び下部に設けられた第1及び第2剛性部材12,13(上側及び下側剛性部材)とを備える。
防振ゴム部材11は、ベースゴムに配合剤を配合して混練した未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋させた円筒状のゴム組成物で構成されており、上面側内周縁に上方に突出するように形成された第1環状部11a、及び下面側内周縁に下方に突出するように形成されたボトルネック状の第2環状部11bを有する。防振ゴム部材11は、例えば、外径が20〜120mm、内径が10〜22mm、及び高さが24〜48mmである。
防振ゴム部材11を形成するゴム組成物のベースゴムとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ベースゴムは、単一種で構成されていてもよく、また、複数種がブレンドされたもので構成されていてもよい。
防振ゴム部材11を形成するゴム組成物の配合剤としては、例えば、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、カーボンブラック、滑剤等が挙げられる。
加硫剤としては、例えば、硫黄、硫黄化合物等が挙げられる。加硫剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種がブレンドされたもので構成されていてもよい。加硫剤は、ベースゴム100質量部に対して1.0〜2.5質量部配合されていることが好ましい。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チウラム系、グァニジン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、チオ尿素系、ジチオカルバメート系、ザンテート系等が挙げられる。加硫促進剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。加硫促進剤は、ベースゴム100質量部に対して1.0〜4.0質量部配合されていることが好ましい。
特に上記加硫促進剤のうちスルフェンアミド系のものが好ましく、それにチウラム系のものを併用することがより好ましい。スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−第三−ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド等が挙げられる。チウラム系加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラム・モノスルフィド、テトラメチルチウラム・ジスルフィド、活性化テトラメチルチウラム・ジスルフィド、テトラエチルチウラム・ジスルフィド、テトラブチルチウラム・ジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィド、混合アルキル・チウラム・ジスルフィド等が挙げられる。スルフェンアミド系加硫促進剤は、ベースゴム100質量部に対して0.7〜2.5質量部配合されていることが好ましい。チウラム系加硫促進剤は、ベースゴム100質量部に対して0.1〜1.5質量部配合されていることが好ましい。
加硫促進助剤としては、例えば、亜鉛華などの金属酸化物、金属炭酸塩、脂肪酸及びその誘導体、アミン類等が挙げられる。加硫促進助剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。加硫促進助剤は、ベースゴム100質量部に対して3.0〜10.0質量部配合されていることが好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、チャネルブラック;SAF、ISAF、N−339、HAF、N−351、MAF、FEF、SRF、GPF、ECF、N−234などのファーネスブラック;FT、MTなどのサーマルブラック;アセチレンブラック等が挙げられる。カーボンブラックは、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。カーボンブラックは、ベースゴム100質量部に対して3〜50質量部配合されていることが好ましい。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸などの脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、パラフィン類等が挙げられる。滑剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。滑剤は、ベースゴム100質量部に対して1.0〜4.0質量部配合されていることが好ましい。
防振ゴム部材11を形成するゴム組成物には、戸建て住宅における耐環境性の観点から、例えば、ナフチルアミン系、ジフェニルアミン系、パラフェニレンジアミン系、キノリン系、ヒドロキノン誘導体、フェノール系等の老化防止剤が配合されていないことが望ましい。
防振ゴム部材11を形成するゴム組成物は、架橋密度が2.5×10−4〜5.5×10−4mol/cmであり、3.0×10−4〜5.0×10−4mol/cmであることが好ましく、3.4×10−4〜4.5×10−4mol/cmであることがより好ましい。架橋密度は、主には配合される加硫促進剤の種類及びその配合量よって操作することができる。架橋密度が2.0×10−4mol/cm未満であると、ゴムのヘタリが大きくなり初期のばね定数を維持できなくなり、一方、架橋密度が6.0×10−4mol/cmより高いと、機械的強度が小さくなる。
ここで、架橋密度は、トルエン膨潤法により得られたデータから、Flory−Rehnerの式に基づき、充填剤は膨潤しないとして、下記のように求められる。
Figure 0005385560
なお、防振ゴム部材11を形成するゴム組成物は、充填剤の体積を差し引いた部分のゲルゴム架橋密度としては2.4×10−4〜4.0×10−4mol/cmであることが好ましく、2.6×10−4〜3.5×10−4mol/cmであることがより好ましい。
防振ゴム部材11を形成するゴム組成物は、例えば、JIS K6251に基づいて測定される引張強さが17MPa以上及び切断時伸びが300%以上であることが好ましく、JIS K6254に基づいて測定される静的せん断弾性率が1.1〜1.7MPaであることが好ましく、JIS K6262に基づいて試験温度70℃及び試験時間72時間として測定される圧縮永久歪率が25%以下であることが好ましい。
第1剛性部材12は、中央に円形孔が形成された金属製の円盤で構成されており、防振ゴム部材11の第1環状部11aを外嵌めするように設けられている。第1剛性部材12は、接着剤により、或いは、加硫接着により防振ゴム部材11に一体に設けられていることが好ましい。第1剛性部材12は、例えば、外径が20〜120mm、内径が10〜22mm、及び厚さが24〜48mmである。
第2剛性部材13は、帯状の金属板を上面部13aに重なり部が形成されるように折り曲げ加工した縦長矩形の環状体で構成されており、上面部13a及び下面部13bのそれぞれの中央に円形孔が形成されている。第2剛性部材13の上面部13aの重なり部は溶接或いは接着されていることが好ましい。第2剛性部材13の下面部13bには防振ゴム部材11の第2環状部11bが内側から円形孔に通されて外嵌めされるように設けられている。第2剛性部材13は、接着剤により、或いは、加硫接着により防振ゴム部材11に一体に設けられていることが好ましい。第2剛性部材13は、例えば、縦長さが60〜230mm、横長さが30〜160mm、及び幅が20〜130mmである。上面部13aの円形孔の直径は例えば10〜25mmであり、下面部13bの円形孔の直径は例えば10〜25mmである。
この防振具10は、成形型に未加硫ゴム組成物をセットし、所定の温度、圧力、及び時間の成形条件で防振ゴム部材11を成形し、その防振ゴム部材11に第1及び第2剛性部材13を設ける、或いは、成形型に予め未加硫ゴム組成物と共に第1及び第2剛性部材12,13をセットし、所定の温度、圧力、及び時間の成形条件で一体化成形するといった公知の方法により製造することができる。なお、成形条件は、例えば、温度条件が150〜180℃及び時間条件が2〜10分である。
図2は、この実施形態1に係る防振具10の設置構造を示す。
この防振具10の設置構造は、一端部が天井20(吊り下げ物)に設けられた取付具21に結合して上方に延びた下側吊りボルトBの他端部が防振具10の防振ゴム部材11に下側から貫通状態に挿通されると共にナットNが螺合されて抜け留めされ、そのナットNが第1剛性部材12に当接して係合し、防振具10が天井20を吊り下げ支持した構成となっており、また、一端部が梁30(支持体)に設けられた取付フレーム31に結合して下方に垂下した上側吊りボルトBの他端部が防振具10の第2剛性部材13の上面部13aの円形孔に挿通されると共にその上面部13aを両側から挟むようにナットNが螺合され、それによって第2剛性部材13に固定され、梁30が防振具10を吊り下げ支持した構成となっている。
そして、この防振具10の設置構造では、防振具10は、防振ゴム部材11が第1剛性部材12と第2剛性部材13との間で圧縮された状態となり、梁30がその防振具10を介して天井20を吊り下げ支持した構成を有し、地震等が発生した際には、防振ゴム部材11がその振動を吸収することとなる。このような防振ゴム部材11が圧縮状態で使用される防振具10では、防振ゴム部材11の経年変化による防振効果の低下が危惧されるが、本実施形態1に係る防振具10によれば、防振ゴム部材11を形成するゴム組成物の架橋密度が2.5×10−4〜5.5×10−4mol/cmであるので、経時的なへたりが少なく、従って、バネ定数の維持性に優れ、経年変化による防振性能の低下を小さく抑えることができる。
(実施形態2)
図3は、実施形態2に係る防振具10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
この防振具10は、防振ゴム部材11及び第1剛性部材12をそれぞれ一対有しており、各第1剛性部材12が対応する防振ゴム部材11の第1環状部11aを外嵌めするように設けられ、そして、一方の防振ゴム部材11が実施形態1の防振具10と同様に第2剛性部材13の下面部13bに設けられていると共に、第2剛性部材13の下面部13bにも上面部13aと同様の円形孔が形成され、他方の防振ゴム部材11が第2剛性部材13の上面部13aに第2環状部11bが内側から円形孔に通されて外嵌めされるように設けられている。従って、他の防振ゴム部材11では、第1剛性部材12が下側剛性部材を、また、第2剛性部材13が上側剛性部材をそれぞれ構成している。
図4は、この実施形態2に係る防振具10の設置構造を示す。
この防振具10の設置構造は、一端部が天井20(吊り下げ物)に設けられた取付具21に結合して上方に延びた下側吊りボルトBの他端部が防振具10の一方の防振ゴム部材11に下側から貫通状態に挿通されると共にナットNが螺合されて抜け留めされ、そのナットNが第1剛性部材12に当接して係合し、防振具10が天井20を吊り下げ支持した構成となっており、また、一端部が梁30(支持体)に設けられた取付フレーム31に結合して下方に垂下した上側吊りボルトBの他端部が防振具10の他方の防振ゴム部材11に上側から貫通状態に挿通されると共にナットNが螺合されて抜け留めされ、そのナットNが第1剛性部材12に当接して係合し、梁30が防振具10を吊り下げ支持した構成となっている。
その他の構成及び作用効果は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図5は、実施形態3に係る防振具10を示す。
この防振具10では、第2剛性部材13は、中央に円形孔が形成されていると共にその周縁が下方に突出した金属製の円盤で構成されており、防振ゴム部材11の第2環状部11bを外嵌めするように設けられている。第2剛性部材13は、接着剤により、或いは、加硫接着により防振ゴム部材11に一体に設けられていることが好ましい。第2剛性部材13は、例えば、外径が20〜130mm、内径が10〜23mm、及び厚さが1.0〜2.0mmである。
図6は、この実施形態3に係る防振具10の設置構造を示す。
この防振具10の設置構造は、梁30(支持体)に設けられた取付フレーム31の円形孔の形成位置に第2剛性部材13が取付フレーム31に当接するように防振具10が配置され、一端部が天井20(吊り下げ物)に設けられた取付具21に結合して上方に延びた下側吊りボルトBの他端部が防振具10の一方の防振ゴム部材11に下側から貫通状態に挿通されると共にナットNが螺合されて抜け留めされ、そのナットNが第1剛性部材12に当接して係合し、防振具10が天井20を吊り下げ支持した構成となっている。
その他の構成及び作用効果は実施形態1と同様である。
(その他の実施形態)
上記実施形態1〜3では、天井20が吊り下げ物であると共に梁30が支持体である戸建て住宅の天井吊り用途の防振具10としたが、特にこれに限定されるものではなく、防振ゴム部材11が上側剛性部材と下側剛性部材との間で圧縮された状態で使用される用途であれば、他の用途の防振具であってもよい。
防振ゴム部材を形成するゴム組成物について行った試験評価について説明する。
(ゴム組成物)
下記の実施例〜5及び比較例1〜2、並びに参考例のゴム組成物を調製した。それぞれの配合を表1及び2にも示す。
参考例
天然ゴムをベースゴムとし、そのベースゴム100質量部に対し、カーボンブラック(新日化カーボン社製 商品名:ニテロン#10)30質量部、亜鉛華(正同化学工業社製)5質量部、ステアリン酸(日油社製)1.5質量部、硫黄(細井化学工業社製)2質量部、及びスルフェンアミド系加硫促進剤(三新化学工業社製 商品名:サンセラーCM−G)1.7質量部を配合して混練した未架橋のゴム組成物を参考例とした。
<実施例2>
ベースゴム100質量部に対し、チウラム系加硫促進剤(大内新興化学社製 商品名ノクセラーTS)0.3質量部をさらに配合したことを除いて参考例と同一の未架橋のゴム組成物を実施例2とした。
<実施例3>
チウラム系加硫促進剤の配合量をベースゴム100質量部に対して0.6質量部としたことを除いて実施例2と同一の未架橋のゴム組成物を実施例3とした。
<実施例4>
チウラム系加硫促進剤の配合量をベースゴム100質量部に対して0.9質量部としたことを除いて実施例2と同一の未架橋のゴム組成物を実施例4とした。
<実施例5>
チウラム系加硫促進剤の配合量をベースゴム100質量部に対して1.2質量部としたことを除いて実施例2と同一の未架橋のゴム組成物を実施例5とした。
Figure 0005385560
<比較例1>
天然ゴムをベースゴムとし、そのベースゴム100質量部に対し、ナフテン系プロセスオイル(出光興産社製 商品名:ダイアナプロセスオイル NR−26)5質量部、カーボンブラック1(東海カーボン社製 商品名:シーストS)20質量部、軽微性炭酸カルシウム(神島化学社製)10質量部、亜鉛華(正同化学工業社製)5質量部、ステアリン酸(日油社製)1.5質量部、老化防止剤(精工化学社製 商品名:オゾノン3C、ノンフレックスRD、サンタイトS)5質量部、硫黄(細井化学工業社製)3質量部、スルフェンアミド系加硫促進剤(三新化学工業社製 商品名:サンセラーCM−G)0.6質量部、及びチアゾール系加硫促進剤(大内新興化学社製 商品名:ノクセラーM−P)0.4質量部を配合して混練した未架橋のゴム組成物を比較例1とした。
<比較例2>
天然ゴムをベースゴムとし、そのベースゴム100質量部に対し、ナフテン系プロセスオイル(出光興産社製 商品名:ダイアナプロセスオイル NR−26)5質量部、カーボンブラック2(新日化カーボン社製 商品名:ニテロン#10)25質量部、軽微性炭酸カルシウム(神島化学社製)10質量部、亜鉛華(正同化学工業社製)10質量部、ステアリン酸(日油社製)1.5質量部、老化防止剤(精工化学社製 商品名:オゾノン3C、ノンフレックスRD、サンタイトS)5質量部、硫黄(細井化学工業社製)0.5質量部、チウラム系加硫促進剤(大内新興化学社製 商品名:ノクセラーTT)0.3質量部、及びチアゾール系加硫促進剤(大内新興化学社製 商品名:ノクセラーM−P)2質量部を配合して混練した未架橋のゴム組成物を比較例2とした。
Figure 0005385560
(試験評価方法)
<架橋密度>
実施例〜5及び比較例1〜2、並びに参考例のそれぞれについて、ブロック状の試験片を成形し、トルエン膨潤法により得られたデータから下記式に基づいて、充填剤は膨潤しないとした架橋密度及び充填剤を含むゴム全体が膨潤するとしたゲルゴム架橋密度をそれぞれ求めた。なお、試験片成形時の成形条件を温度条件160℃及び時間条件6分とした。
Figure 0005385560
<引張り強さ及び切断時伸び>
実施例〜5及び比較例1〜2、並びに参考例のそれぞれについて、ゴムシートを成形し、そこからダンベル状の試験片を打ち抜き、JIS K6251に基づいて引張強さ及び切断時伸びを測定した。実施例〜5及び参考例については、100%伸張時応力、200%伸張時応力、300%伸張時応力、及び400%伸張時応力も測定した。なお、シート成形時の成形条件を温度条件160℃及び時間条件10分とした。
<静的せん断弾性率>
実施例〜5並びに参考例のそれぞれについて、ゴムシートを成形し、そこから短冊状の試験片を打ち抜き、JIS K6254に基づいて静的せん断弾性率を測定した。
<圧縮永久歪率>
実施例〜5及び比較例1〜2、並びに参考例のそれぞれについて、ゴムシートを成形して積層したものを試験片とし、JIS K6262に基づいて試験温度70℃及び試験時間72時間として圧縮永久歪率を測定した。実施例〜5及び参考例については、試験温度70℃及び試験時間168時間、並びに試験温度70℃及び試験時間336時間としたときの圧縮永久歪率も測定した。なお、シート成形時の成形条件を温度条件160℃及び時間条件10分とした。また、試験温度として70℃を選択したのは、安定したデータを採取できる劣化促進条件だからである。
<圧縮応力変化率>
実施例〜5及び比較例1〜2、並びに参考例のそれぞれについて、試験方法JIS K6254の低変形における応力−歪特性の求め方により、70℃×7日熱処理後の圧縮応力変化率を測定した。
(試験評価結果)
試験結果を表3に示す。
Figure 0005385560
表3によれば、架橋密度は、参考例が3.13×10−4mol/cm、実施例2が3.45×10−4mol/cm、実施例3が3.98×10−4mol/cm、実施例4が4.28×10−4mol/cm、及び実施例5が4.57×10−4mol/cm、並びに、比較例1が1.76×10−4mol/cm、及び比較例2が1.50×10−4mol/cmであった。
ゲルゴム架橋密度は、参考例が2.44×10−4mol/cm、実施例2が2.69×10−4mol/cm、実施例3が3.10×10−4mol/cm、実施例4が3.34×10−4mol/cm、及び実施例5が3.57×10−4mol/cm、並びに、比較例1が1.30×10−4mol/cm、及び比較例2が1.09×10−4mol/cmであった。
引張り強さは、参考例が26.7MPa、実施例2が25.7MPa、実施例3が24.2MPa、実施例4が21.3MPa、及び実施例5が17.8MPa、並びに、比較例1が26.1MPa、及び比較例2が26.5MPaであった。
切断時伸びは、参考例が470%、実施例2が435%、実施例3が388%、実施例4が348%、及び実施例5が296%、並びに、比較例1が620%、及び比較例2が660%であった。
100%伸張時応力は、参考例が2.28MPa、実施例2が2.62MPa、実施例3が3.08MPa、実施例4が3.22MPa、及び実施例5が3.48MPaであった。
200%伸張時応力は、参考例が6.60MPa、実施例2が7.59MPa、実施例3が9.04MPa、実施例4が9.32MPa、及び実施例5が10.00MPaであった。
300%伸張時応力は、参考例が13.3MPa、実施例2が14.8MPa、実施例3が17.0MPa、及び実施例4が17.5MPaであった。
400%伸張時応力は、参考例が21.2MPa、及び実施例2が23.1MPaであった。
静的せん断弾性率は、参考例が1.12MPa、実施例2が1.22MPa、実施例3が1.34MPa、実施例4が1.41MPa、及び実施例5が1.50MPaであった。
圧縮永久歪率は、試験温度70℃及び試験時間72時間では、参考例が24.8%、実施例2が19.9%、実施例3が18.1%、実施例4が18.6%、及び実施例5が16.1%、並びに、比較例1が28.0%、及び比較例2が25.0%であった。試験温度70℃及び試験時間168時間では、参考例が32.4%、実施例2が26.2%、実施例3が23.4%、実施例4が24.2%、及び実施例5が21.1%、並びに、試験温度70℃及び試験時間336時間では、参考例が40.3%、実施例2が32.6%、実施例3が29.0%、実施例4が29.9%、及び実施例5が27.2%であった。
圧縮応力変化率は、参考例が5.3%、実施例2が2.5%、実施例3が6.8%、実施例4が6.0%、及び実施例5が3.6%、並びに、比較例1が21.3%、及び比較例2が4.0%であった。
以上の結果より、架橋密度が2.5×10−4mol/cm以上である実施例〜5及び参考例の方が架橋密度がそれ未満である比較例1〜2よりも圧縮永久歪率、つまり、へたりが小さいことが分かる。
また、チウラム系加硫促進剤の配合量が多いほど圧縮永久歪率が小さいことが分かる。
本発明は、防振ゴム部材と、その上部に設けられた上側剛性部材と、その下部に設けられた下側剛性部材と、を備え、防振ゴム部材が上側剛性部材と下側剛性部材との間で圧縮された状態で使用される防振具防振具について有用である。
実施形態1に係る防振具の縦断面図である。 実施形態1に係る防振具の設置構造の縦断面図である。 実施形態2に係る防振具の縦断面図である。 実施形態2に係る防振具の設置構造の縦断面図である。 実施形態3に係る防振具の縦断面図である。 実施形態3に係る防振具の設置構造の縦断面図である。
10 防振具
11 防振ゴム部材
12 第1剛性部材(上側剛性部材、下側剛性部材)
13 第2剛性部材(上側剛性部材、下側剛性部材)
20 天井
30 梁

Claims (4)

  1. 防振ゴム部材と、該防振ゴム部材の上部に設けられた上側剛性部材と、該防振ゴム部材の下部に設けられた下側剛性部材と、を備え、該防振ゴム部材が該上側剛性部材と該下側剛性部材との間で圧縮された状態で使用される防振具であって、
    上記防振ゴム部材は、天然ゴムをベースゴムとし、そのベースゴム100質量部に対してスルフェンアミド系加硫促進剤が0.7〜3.0質量部及びチウラム系加硫促進剤が0.1〜1.5質量部それぞれ配合された架橋密度が2.5×10−4〜5.5×10−4mol/cmであるゴム組成物で形成されている防振具。
  2. 請求項に記載された防振具において、
    上記上側取付部が吊り下げ物に結合されると共に上記下側取付部が支持体に結合される吊り用途に用いられる防振具。
  3. 請求項に記載された防振具において、
    上記吊り下げ物が天井であると共に上記支持体が梁である戸建て住宅の天井吊り用途に用いられる防振具。
  4. 請求項に記載された防振具において、
    上記防振ゴム部材を形成するゴム組成物は老化防止剤が配合されていない防振具。
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