JP4876520B2 - 不揮発性半導体メモリ及びその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ及びその製造方法

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Description

本発明は、不揮発性半導体メモリ及びその製造方法に関する。
現在、多くの電子機器に用いられている薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)を含む電界効果型トランジスタ(FET)は、例えば、シリコン半導体基板あるいはシリコン半導体層に形成されたチャネル形成領域及びソース/ドレイン領域、シリコン半導体基板表面あるいはシリコン半導体層表面に形成されたSiO2から成るゲート絶縁層、並びに、ゲート絶縁層を介してチャネル形成領域に対向して設けられたゲート電極から構成されている。あるいは又、支持体上に形成されたゲート電極、ゲート電極上を含む支持体上に形成されたゲート絶縁層、並びに、ゲート絶縁層上に形成されたチャネル形成領域及びソース/ドレイン領域から構成されている。そして、これらの構造を有する電界効果型トランジスタの作製には、非常に高価な半導体製造装置が使用されており、製造コストの低減が強く要望されている。
そこで、近年、スピンコート法、印刷法、スプレー法に例示される真空技術を用いない方法に基づき製造が可能な有機半導体材料を用いたFETの研究、開発に注目が集まっている。
ところで、多くの電子機器に組み込まれることが要求されるが故に、FETには高速動作が要求される。そこで、有機半導体材料を用いたFETにおける移動度を改善するために、種々の検討がなされている。
例えば、国際公開第2004/006337A1には、導体又は半導体から成る微粒子と、この微粒子と結合した有機半導体分子とによって導電路が形成され、この導電路の導電性が電界によって制御されるように構成された半導体装置が開示されている。そして、このような微粒子と有機半導体分子とが結合して成る導電路といった構造を採用することで、導電路内の電荷移動が有機半導体分子の主鎖に沿った分子の軸方向で支配的に起こり、導電路には分子間の電子移動が含まれないため、従来の有機半導体の低い移動度の原因であった分子間の電子移動によって移動度が制限されることがなくなる。
また、EEPROMとして知られている不揮発性半導体メモリセルの一種として、フローティングゲートあるいは電荷蓄積電極とも呼ばれる浮遊ゲート電極を備えた不揮発性半導体メモリが周知であり、更には、このような不揮発性半導体メモリの中でも、所謂ナノクリスタル型と呼ばれる構造を有する不揮発性半導体メモリが周知である(例えば、特開平11−317464号参照)。このナノクリスタル型の不揮発性半導体メモリは、図11に模式的な一部断面図を示すように、半導体基板210の表面に例えばSiO2から成る第1絶縁層211が形成され、第1絶縁層211上に浮遊ゲート電極212が形成され、浮遊ゲート電極212上に例えばONO膜から成る第2絶縁層215が形成され、第2絶縁層215上に制御電極(ゲート電極)216が形成された構造を有する。尚、参照番号217はソース/ドレイン領域であり、参照番号218はチャネル形成領域である。浮遊ゲート電極212は、第1絶縁層211の上に形成された絶縁膜213、及び、絶縁膜213中に形成された導電性微小結晶粒子214から構成されている。導電性微小結晶粒子214は、シリコン(Si)から構成されており、半球状である。
このようなナノクリスタル型の不揮発性半導体メモリにあっては、例えば、浮遊ゲート電極212への電荷の注入過程において制御電極216に高電圧を印加するので、第1絶縁層211に欠陥が生じ、浮遊ゲート電極212とチャネル形成領域218との間に短絡が発生する可能性がある。然るに、このような短絡が発生しても、浮遊ゲート電極212が導電性微小結晶粒子214から構成されているので(即ち、ドット構造を有するので)、浮遊ゲート電極212に蓄積された電荷は各導電性微小結晶粒子214にとどまっており、しかも、導電性微小結晶粒子214間にあってはトンネリングによる電子の移動は起こらないので、欠陥が生じた部位の近傍に存在する導電性微小結晶粒子214中の電荷だけのリークにとどめることができる。
国際公開第2004/006337A1 特開平11−317464号
しかしながら、上述の国際公開に開示された半導体装置を半導体メモリに適用した場合、揮発性の半導体メモリが得られるだけである。この国際公開には、不揮発性半導体メモリに関しては、何ら、言及がなされていない。
また、ナノクリスタル型の不揮発性半導体メモリにあっては、Siから成る導電性微小結晶粒子214は、通常、SiOx層をアニール処理することで形成される。そのため、導電性微小結晶粒子214の形成過程は確率的にしか制御できず、不揮発性半導体メモリの特性を決める閾値電圧に影響を与える導電性微小結晶粒子214の粒径(蓄積できる電荷量を決定する因子である)と導電性微小結晶粒子214の密度(例えばチャネル形成領域218から注入された電子の捕獲確率に影響を与える因子である)とを、独立に制御することは非常に困難であるといった問題を有する。
従って、本発明の目的は、国際公開第2004/006337A1に開示された半導体装置を不揮発性半導体メモリに適用し、しかも、電荷を蓄積する浮遊ゲート電極が微小粒子から成り、係る微小粒子の粒径と密度を制御し得る構造を有する不揮発性半導体メモリ、及び、その製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る不揮発性半導体メモリは、
(A)支持体上に形成されたソース/ドレイン電極、
(B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
(C)全面に形成された第1絶縁層、
(D)第1絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された浮遊ゲート電極、
(E)浮遊ゲート電極上に形成された第2絶縁層、並びに、
(F)第2絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された制御電極、
を備えた不揮発性半導体メモリであって、
チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
浮遊ゲート電極は、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成されていることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る不揮発性半導体メモリにあっては、第1絶縁層は、絶縁材料から成る第1絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成り、第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子が略規則性をもって配列されている構成とすることができる。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る不揮発性半導体メモリは、
(A)支持体上に形成された制御電極、
(B)制御電極及び支持体上に形成された第2絶縁層、
(C)第2絶縁層上に形成された浮遊ゲート電極、
(D)浮遊ゲート電極上に形成された第1絶縁層、
(E)第1絶縁層上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
(F)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する第1絶縁層の部分の上に、制御電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
を備えた不揮発性半導体メモリであって、
チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
浮遊ゲート電極は、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る不揮発性半導体メモリにあっては、第2絶縁層は、絶縁材料から成る第2絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成り、第2絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子が略規則性をもって配列されている構成とすることができる。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る不揮発性半導体メモリの製造方法は、
(A)支持体上に形成されたソース/ドレイン電極、
(B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
(C)全面に形成された第1絶縁層、
(D)第1絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された浮遊ゲート電極、
(E)浮遊ゲート電極上に形成された第2絶縁層、並びに、
(F)第2絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された制御電極、
を備えた不揮発性半導体メモリの製造方法であって、
第1絶縁層上に、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成された浮遊ゲート電極を形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る不揮発性半導体メモリの製造方法においては、支持体上にチャネル形成領域及びソース/ドレイン電極を形成した後、全面に、絶縁材料から成る第1絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された第1絶縁層を形成する工程を含み、
浮遊ゲート電極の形成工程にあっては、第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させる構成とすることができる。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る不揮発性半導体メモリの製造方法は、
(A)支持体上に形成された制御電極、
(B)制御電極及び支持体上に形成された第2絶縁層、
(C)第2絶縁層上に形成された浮遊ゲート電極、
(D)浮遊ゲート電極上に形成された第1絶縁層、
(E)第1絶縁層上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
(F)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する第1絶縁層の部分の上に、制御電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
を備えた不揮発性半導体メモリの製造方法であって、
第2絶縁層上に、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成された浮遊ゲート電極を形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る不揮発性半導体メモリの製造方法においては、支持体上に制御電極を形成した後、制御電極及び支持体上に、絶縁材料から成る第2絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された第2絶縁層を形成する工程を含み、
浮遊ゲート電極の形成工程にあっては、第2絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させる構成とすることができる。
以上の好ましい構成を含む本発明の第1の態様、第2の態様に係る不揮発性半導体メモリ及びその製造方法(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)にあっては、第2絶縁層の平均厚さは、第1絶縁層の平均厚さよりも厚いことが好ましく、より具体的には、第2絶縁層の平均厚さは10nm以上、望ましくは100nm以下であり、第1絶縁層の平均厚さは、6nm乃至10nmであることが一層好ましい。第1絶縁層、第2絶縁層は、単層構造であってもよいし、積層構造を有していてもよい。第1絶縁層が球状の第1絶縁層構成微粒子から構成される場合、あるいは又、第2絶縁層が球状の第2絶縁層構成微粒子から構成される場合、第1絶縁層の平均厚さ、第2絶縁層の平均厚さとは、第1絶縁層構成微粒子、第2絶縁層構成微粒子の直径を意味する。
上記の好ましい形態を含む本発明において、浮遊ゲート電極構成微粒子は、導体としての金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、又は、鉄(Fe)から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成り、あるいは又、半導体としての硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、ガリウム砒素(GaAs)、酸化チタン(TiO2)、又は、シリコン(Si)から成る構成とすることができる。また、保護膜を構成する分子は、その一端に、浮遊ゲート電極構成微粒子と結合する官能基を有することが好ましく、官能基として、具体的には、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)を挙げることができる。尚、チオール基、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、チオアセチル基は、Au等の導体としての浮遊ゲート電極構成微粒子に結合する官能基であり、カルボキシ基は半導体としての浮遊ゲート電極構成微粒子に結合する官能基である。また、保護膜を構成する分子の両端に位置する官能基は異なっていてもよく、両端の官能基の浮遊ゲート電極構成微粒子に対する結合性は近い方がより好ましい。例えば、チオール基(−SH)を有する保護膜としてドデカンチオール(C1225SH)を挙げることができ、アミノ基(−NH2)を有する保護膜として、オレオイルアミンを挙げることができる。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明にあっては、有機半導体分子が末端に有する官能基が、チャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合していることが好ましく、チャネル形成領域構成微粒子は、導体としての金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、又は、鉄(Fe)から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成り、あるいは又、半導体としての硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、ガリウム砒素(GaAs)、酸化チタン(TiO2)、又は、シリコン(Si)から成る構成とすることができる。また、有機半導体分子は、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端に、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)を有する構成とすることができる。尚、チオール基、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、チオアセチル基は、Au等の導体としてのチャネル形成領域構成微粒子に結合する官能基であり、カルボキシ基は半導体としてのチャネル形成領域構成微粒子に結合する官能基である。また、有機半導体分子の両端に位置する官能基は異なっていてもよく、両端の官能基のチャネル形成領域構成微粒子に対する結合性は近い方がより好ましい。
具体的には、有機半導体分子として、例えば、構造式(1)の4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)、構造式(2)の4,4’−ジイソシアノビフェニル、構造式(3)の4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル、及び構造式(4)の2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン、構造式(5)の4,4’−ジイソシアノフェニル、構造式(6)のベンジジン(ビフェニル−4,4'−ジアミン)、構造式(7)のTCNQ(テトラシアノキノジメタン)、構造式(8)のビフェニル−4,4'−ジカルボン酸、構造式(9)の1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、構造式(10)の1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、あるいは、Bovine Serum Albumin、Horse Radish Peroxidase、antibody-antigen を例示することができる。これらは、いずれも、π共役系分子であって、少なくとも2箇所でチャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合する官能基を有していることが好ましい。
構造式(1):4,4’−ビフェニルジチオール
Figure 0004876520
構造式(2):4,4’−ジイソシアノビフェニル
Figure 0004876520
構造式(3):4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル
Figure 0004876520
構造式(4):2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン
Figure 0004876520
構造式(5):4,4’−ジイソシアノフェニル
Figure 0004876520
構造式(6):ベンジジン(ビフェニル−4,4'−ジアミン)
Figure 0004876520
構造式(7):TCNQ(テトラシアノキノジメタン)
Figure 0004876520
構造式(8):ビフェニル−4,4'−ジカルボン酸
Figure 0004876520
構造式(9):1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン
Figure 0004876520
構造式(10):1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン
Figure 0004876520
また、有機半導体分子として、構造式(11)で表されるデンドリマーも用いることができる。
構造式(11):デンドリマー
Figure 0004876520
上述したとおり、有機半導体分子が末端に有する官能基は、チャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合していることが好ましい。そして、この場合、有機半導体分子が両端に有する官能基によって有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子とが化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路が構築されていることが好ましく、更には、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との結合体の単一層によって導電路が構成されていることが好ましい。あるいは又、この場合、有機半導体分子が両端に有する官能基によって有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子とが3次元的に化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路が構築されていることが好ましく、更には、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との結合体の積層構造によって導電路が構成されていることが好ましい。そして、このようにネットワーク状の導電路を構築することで、導電路内の電荷移動が、有機半導体分子の主鎖に沿った分子の軸方向で支配的に起こる構造となる結果、分子の軸方向の移動度、例えば非局在化したπ電子による高い移動度を最大限に利用することができるので、単分子層トランジスタに匹敵する、今までにない高い移動度を実現することが可能となる。
有機半導体分子と結合する前のチャネル形成領域構成微粒子の表面は、鎖状の絶縁性有機分子から成る被覆層によって被覆されていることが、チャネル形成領域構成微粒子同士の凝集を防止するといった観点から好ましい。被覆層を構成する分子はチャネル形成領域構成微粒子に対して結合しているが、その結合力の大小が、被覆層によって被覆されているチャネル形成領域構成微粒子(実際には、被覆層によって被覆されているチャネル形成領域構成微粒子の集合体あるいはクラスター)を製造する際の集合体(クラスター)の最終的な径分布に大きく影響する。被覆層を構成する絶縁性有機分子の一端には、チャネル形成領域構成微粒子と化学的に反応(結合)する官能基を有することが好ましい。例えば、官能基としてチオール基(−SH)を挙げることができ、このチオール基を末端に持つ分子の1つとしてアルカンチオール[例えば、ドデカンチオール(C1225SH)]を挙げることができる。ドデカンチオールのチオール基が金等のチャネル形成領域構成微粒子と結合すると、水素原子が離脱してC1225S−Auとなると考えられている。あるいは又、被覆層を構成する絶縁性有機分子として、アルキルアミン分子[例えば、ドデシルアミン(C1225NH2)]を挙げることもできる。
浮遊ゲート電極構成微粒子あるいはチャネル形成領域構成微粒子を構成する微粒子(以下、これらの微粒子を総称して、構成微粒子と呼ぶ場合がある)の平均粒径をrAVE、係る構成微粒子の粒径の標準偏差をσとしたとき、σ/rAVE≦0.5を満足することが好ましい。尚、rAVEの範囲として、5.0×10-10m≦rAVE≦1.0×10-6m、好ましくは5.0×10-10m≦rAVE≦1.0×10-8mであることが望ましい。構成微粒子の形状として球形を挙げることができるが、本発明はこれに限るものではなく、例えば球形の他に、三角形、四面体、立方体、直方体、円錐、円柱等を挙げることができる。尚、構成微粒子の形状が球形以外の場合の構成微粒子の平均粒径は、球形以外の構成微粒子の測定された体積と同じ体積を有する球を想定し、係る球の直径の平均値を構成微粒子の平均粒径とすればよい。
尚、導体としての構成微粒子とは、体積抵抗率が10-4Ω・m(10 -2 Ω・cm)のオーダー以下である材料から成る微粒子を指す。また、半導体としての構成微粒子とは、体積抵抗率が10-4Ω・m(10 -2 Ω・cm)乃至1012Ω・m(10 14 Ω・cm)のオーダーを有する材料から成る微粒子を指す。
第1絶縁層を構成する材料として、酸化ケイ素(SiOX)、窒化ケイ素(SiNY)、SiOX/SiNY、SiON、SiOX/SiON、酸化アルミニウム(Al23)等の高絶縁性金属酸化物、高絶縁性金属窒化物、あるいは、これらの微粒子といった無機系絶縁材料;ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスチレン等、あるいは、これらの微粒子といった有機系絶縁材料;N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPTMS)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、オクタデシルトリクロロシラン(OTS)等のシラノール誘導体(シランカップリング剤);オクタデカンチオール、ドデシルイソシアネイト等の、金属から成るチャネル形成領域構成微粒子と結合可能な官能基を一端に有する直鎖炭化水素類、あるいは、両端に官能基を有し、且つ、少なくとも一端はチャネル形成領域を構成する材料と結合可能な官能基である直鎖炭化水素類を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。尚、第1絶縁層(あるいはその一部)が微粒子から構成される場合、微粒子の形状は、球形であることが好ましい。更には、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SOG(スピンオングラス)、低誘電率SiO2系材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)といった酸化ケイ素系材料を例示することもできる。また、第2絶縁層を構成する材料として、ONO膜(SiO2膜/SiN膜/SiO2膜)、ON膜(SiO2膜/SiN膜)を含む上述の高絶縁性金属酸化物、高絶縁性金属窒化物、あるいは、これらの微粒子といった各種無機系絶縁材料;微粒子を含む上述の各種有機系絶縁材料;上述の各種シラノール誘導体(シランカップリング剤);上述の各種直鎖炭化水素類;これらの組み合わせ;上述の各種酸化ケイ素系材料を挙げることができる。尚、第2絶縁層(あるいはその一部)が微粒子から構成されている場合、微粒子の形状は、球形であることが好ましい。
第1絶縁層、第2絶縁層の形成方法として、第1絶縁層、第2絶縁層を構成する材料にも依るが、物理的気相成長法(PVD法);MOCVD法を含む各種の化学的気相成長法(CVD法);スピンコート法;スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法といった各種印刷法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットオリフィスコーター法、カレンダーコーター法、浸漬法といった各種コーティング法;スタンプ法;キャスティング法;ゾル−ゲル法;電着法;シャドウマスク法;スプレー法;及び、LB(Langmuir-Blodgett)法の内のいずれかを挙げることができる。
本発明において、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させることが(尚、この工程を、浮遊ゲート電極構成微粒子配列工程と呼ぶ場合がある)、また、チャネル形成領域を構成するチャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させることが(尚、この工程を、チャネル形成領域構成微粒子配列工程と呼ぶ場合がある)、所謂有機トランジスタとしての不揮発性半導体メモリの性能向上のために好ましい。そして、浮遊ゲート電極構成微粒子やチャネル形成領域構成微粒子といった構成微粒子の2次元規則配列(微粒子が、下地の表面と略平行な面内において2次元的に規則的に、且つ、充填状態にて配列されていること)を達成するために、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子あるいはチャネル形成領域を構成するチャネル形成領域構成微粒子(構成微粒子)として、サイズばらつきが少ない、粒径の揃った構成微粒子を用いることが好ましく、これによって、構成微粒子の2次元ネットワークを、広い範囲において、且つ、長距離秩序を有する形態で達成することができる。
更には、これに加えて、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子あるいはチャネル形成領域を構成するチャネル形成領域構成微粒子(構成微粒子)を含む溶液(例えば、微粒子コロイド溶液)から成る薄膜を下地上に形成した後、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させることが、構成微粒子を最密充填にて配列させ得るといった観点から好ましい。そして、この場合、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させる工程において、蒸発速度を制御しながら薄膜に含まれる溶媒を蒸発させることが望ましい。あるいは又、この場合、構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する前に、下地の表面処理を行うことが望ましい。あるいは又、この場合、構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する工程において、構成微粒子を含む溶液と下地との間の濡れ性を制御することが望ましい。構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する方法として、浸漬法、キャスティング法、スピンコート法、上述した各種印刷法を例示することができる。
あるいは又、浮遊ゲート電極構成微粒子配列工程、チャネル形成領域構成微粒子配列工程にあっては、構成微粒子を含む溶液に基づき薄膜を成膜した後、この薄膜を下地上に転写することが、構成微粒子を最密充填にて配列させるといった観点から好ましい。より具体的には、水面に構成微粒子を含む溶液に基づき薄膜を成膜した後、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させることで形成した構成微粒子を含む薄膜を、下地上に転写する工程から成ることが好ましく、更には、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させる工程において、蒸発速度を制御しながら薄膜に含まれる溶媒を蒸発させることが、一層好ましい。
また、チャネル形成領域構成微粒子配列工程の実行後、有機半導体分子を接触させる工程を少なくとも1回行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子とを結合させることが好ましい。即ち、例えば、チャネル形成領域構成微粒子を、下地の表面と略平行な面内において2次元的に規則的に、且つ、充填状態にて配列させた後、有機半導体分子を接触させると、有機半導体分子が被覆層を構成する有機分子と置換される結果、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との化学的な結合体が形成される。尚、1回行うことによって結合体の単一層を形成することができるし、2回以上繰り返すことで結合体の積層構造を形成することができる。
上述したとおり、チャネル形成領域構成微粒子は充填状態にて配列されていることが好ましく、チャネル形成領域構成微粒子は最密充填状態にて配列されていることが一層好ましい。ここで、より具体的には、「チャネル形成領域構成微粒子は充填状態にて配列されている」とは、例えば、チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子から成る導電路が、例えば少なくともソース/ドレイン電極間に形成される程度に、チャネル形成領域構成微粒子が配列している状態を云う。多少の空乏、格子の欠陥等があってもよいことは云うまでもない。「チャネル形成領域構成微粒子が最密充填状態にて配列されている」とは、チャネル形成領域構成微粒子を剛体とみなしたとき、その2次元平面、あるいは、3次元空間を物理的に占め得る最大の密度で規則的に配列している状態を云う。但し、ここでは、チャネル形成領域構成微粒子間には有機半導体分子が必ず存在するため、チャネル形成領域構成微粒子同士は接触していない。隣り合うチャネル形成領域構成微粒子間の表面間距離は、用いる有機半導体分子の長軸方向の長さと同じかそれ以下である。
また、上述したとおり、浮遊ゲート電極構成微粒子は充填状態にて配列されていることが好ましく、浮遊ゲート電極構成微粒子は最密充填状態にて配列されていることが一層好ましい。多少の空乏、格子の欠陥等があってもよいことは云うまでもない。「浮遊ゲート電極構成微粒子が最密充填状態にて配列されている」とは、浮遊ゲート電極構成微粒子を剛体とみなしたとき、その2次元平面、あるいは、3次元空間を物理的に占め得る最大の密度で規則的に配列している状態を云う。
更には、本発明にあっては、構成微粒子が下地の表面と略平行な面内において2次元的に規則的に配列されている場合、より具体的には、このような2次元的に規則配列した層が、単層であっても、3次元的な最密充填状態で多層に存在していてもよい。「2次元的に規則的に配列されている」とは、少なくとも概ね構成微粒子1層分の厚みの空間内に粒径の揃った構成微粒子が充填状態で、好ましくは最密充填状態で、配列していることを意味する。尚、「下地の表面と略平行な面内」とは、下地の製造方法等によって下地の表面に微小凹凸が存在する場合、係る微小凹凸に対して実質的に平行であることを意味する。
平滑な下地上での構成微粒子自身による自己組織化現象を積極的に利用して、2次元規則配列化を達成させるためには、上述したとおり、微粒子コロイド溶液を下地上に滴下した際の微粒子コロイド溶液中に含まれる溶媒の蒸発条件、及び、構成微粒子のサイズばらつきの度合いは、非常に重要な因子である。溶媒の蒸発速度が早すぎると、自己組織化による2次元規則配列化が達成される前に、構成微粒子がその場に取り残されてしまい、下地上を自由に動けなくなってしまう。一方、構成微粒子のサイズがまちまちだと、2次元配列に空隙ができ、最密充填にはならない。尚、「構成微粒子を最密充填に並べること」と、「その並び方に秩序性を持たせること」は同じことではない。
チャネル形成領域を形成するチャネル形成領域構成微粒子間を、一種、架橋する役割を果たす有機半導体分子は、その両端に、キャスティングと結合可能な官能基を有している。ところで、チャネル形成領域構成微粒子の間の距離が有機半導体分子の全長よりも長く、しかも、チャネル形成領域構成微粒子が下地上に固定され、移動できないような状態にあっては、導電パスがそこで切れることになり、その結果、有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子によって構成された導電路の数が減少し、不揮発性半導体メモリの特性の劣化につながる。優れた特性を有する不揮発性半導体メモリを得ようとしたとき、この不揮発性半導体メモリが例えば電界効果型トランジスタ(FET)から構成されている場合、一方のソース/ドレイン電極から他方のソース/ドレイン電極まで、切れ目無く導電路が繋がっている必要がある。また、導電路の数がFETの特性向上に大きく影響する。
導電路の数を増加させるためには、チャネル形成領域構成微粒子同士が有機半導体分子の長さより近い距離で隣接しており、更には、チャネル形成領域構成微粒子が六方最密充填様に2次元規則配列していることが望ましい。より具体的には、有機半導体分子と結合する前のチャネル形成領域構成微粒子の表面は、鎖状の絶縁性有機分子から成る被覆層によって被覆されている。従って、チャネル形成領域構成微粒子間の距離は、最も近接した場合でも、被覆層を構成する分子の長さの2倍程度(実際は分子が若干先端で重なるためそれよりは短くなる)離れている。そのようにして決められたチャネル形成領域構成微粒子の間の距離よりも、これらのチャネル形成領域構成微粒子を、一種、架橋する有機半導体分子の長さは長くないことが好ましい。
構成微粒子を金ナノ粒子から構成する場合を例にとり、以下、説明を行うが、構成微粒子は金ナノ粒子に限定するものではない。
《構成微粒子の下地への塗布》
金ナノ粒子の塗布法に関しては、金ナノ粒子を溶媒に分散させたコロイド溶液(以下、金ナノ粒子コロイド溶液と呼ぶ)を下地上に滴下して、溶媒が蒸発するときに、金ナノ粒子間に働く横毛管力による自己組織化現象を利用して2次元規則配列を達成する手法(キャスティング法)が古くから採られてきた。このキャスティング法は、プロセスが非常に簡便である反面、溶媒の蒸発速度が早すぎると、金ナノ粒子の自己組織化の速度を溶媒の蒸発速度が上回ってしまうため、金ナノ粒子がその場に取り残されてしまい、結果として金ナノ粒子の分布にムラができてしまうといった難点がある。
構成微粒子を、下地の表面と略平行な面内において2次元的に規則的に、且つ、充填状態にて配列する工程(微粒子配置・充填工程)は、構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を下地上に形成した後(即ち、キャスティング法を実行した後)、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させる工程から成り、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させる工程においては、蒸発速度を制御しながら薄膜に含まれる溶媒を蒸発させる。また、構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する前に、下地の表面処理を行う。更には、構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する工程において、構成微粒子を含む溶液と下地との間の濡れ性を制御する。
例えば、金ナノ粒子コロイド溶液に蒸気圧の低い有機物を混合することで、溶媒の蒸発速度を制御する(遅くする)(X. M. Lin, et al., J. Phys. Chem. B, 2001, 105, 3353 参照)。具体的には、例えば、アルキルアミン分子(例えば、ドデシルアミン)あるいはアルカンチオール分子(例えば、ドデカンチオール)から成る層によって表面が覆われた金ナノ粒子コロイド溶液(溶媒:トルエン)を用いる場合、ドデカンチオールのようなトルエンに溶解し、且つ、蒸発し難い有機物を金ナノ粒子コロイド溶液に混入させることにより、金ナノ粒子コロイド溶液における溶媒蒸発速度を遅くすることができる。
あるいは又、溶媒の蒸気を満たした閉空間(シャーレ等)内でキャスティング法を実行することで構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を下地上に形成した後(即ち、キャスティング法を実行した後)、薄膜に含まれる溶媒を蒸発させる。この工程において蒸発速度を制御しながら薄膜に含まれる溶媒を蒸発させることができるので、金ナノ粒子を下地上に密に詰まった状態にて配置させることもできる。
あるいは又、場合によっては、単純なキャスティング法ではなく、リソグラフィ技術等によって下地表面に凹部を予め形成しておき、この凹部を含む下地表面に金ナノ粒子溶液を滴下させ、溶媒を蒸発させる方法、あるいは、下地表面に置かれたOリング等によって囲まれた下地表面部分に金ナノ粒子溶液を滴下させ、溶媒を蒸発させる方法を採用することもできる(N. D. Denkov, et al., Langmuir, 1992, 8, 3183 参照)。これらの方法を採用することで、一般的に見られる液滴の周辺部からの溶媒の蒸発とは異なり、中心部から溶媒の蒸発が始まる結果、均一なナノ粒子単層膜を形成することが可能となる。
あるいは又、微粒子配列・充填工程は、構成微粒子を含む溶液に基づき薄膜を成膜した後、該薄膜を下地上に転写する工程、即ち、所謂LB(Langmuir-Blodgett)法に類似した方法から構成してもよい。即ち、親水性溶媒(例えば水)上に疎水性表面を有する構成微粒子を単層で2次元規則配列を有するように浮かべ、あるいは、これとは逆に、疎水性溶媒上に親水性表面を有する構成微粒子を単層で2次元規則配列を有するように浮かべ、それをLB法のように下地上に転写する方法を採用してもよい(V. Santhanam, et al., Langmuir, 2003, 19, 7881 参照)。
一例として、平均粒径12.2nmの、疎水性表面を有する金ナノ粒子を用いて、LB法に類似した方法により、即ち、水面に金ナノ粒子を含む溶液に基づき薄膜を成膜した後、薄膜に含まれる溶媒(具体的にはトルエン)を蒸発させることで形成した金ナノ粒子薄膜を、下地上に転写した。このとき、蒸発速度を制御しながら薄膜に含まれる溶媒を蒸発させた。具体的には、蒸発速度の制御は、水を入れた容器にガラス板で蓋をしてガラス板の隙間から金ナノ粒子を含む溶液を滴下することにより行った。このとき、水面と蓋の距離が約5mmになるように水の量を調節した。25cm×15cmの大きさの容器を用いた場合、50マイクロリットルのナノ粒子溶液を滴下すると、薄膜に含まれる溶媒は30秒〜1分ほどの時間で蒸発した。
キャスティング法における溶媒蒸発の際に、より効果的に自己組織化を促進させる2つの手段を、以下、説明する。
[下地の表面処理]
第1の手段は、下地と金ナノ粒子との相互作用を考慮した手段である。自己組織化によって金ナノ粒子の2次元様の構造を形成させる際、金ナノ粒子と下地との相互作用が重要となる。金ナノ粒子の表面状態は、主にその表面を覆っている層を構成する分子の性質によって決定される。それ故、様々な層を有する金ナノ粒子、例えば表面に疎水性を有する層(層を構成する分子が例えばアルキル基を有するもの)が形成された金ナノ粒子を用い、あるいは、表面に親水性を有する層(層を構成する分子が、例えばカルボキシ基、アミノ基あるいは水酸基を有するもの)が形成された金ナノ粒子を用い、更には、微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する前に下地の表面処理を行うことで下地の表面状態を最適化し、金ナノ粒子及び下地の振る舞いを変えることができ、キャスティング法の実行に最も適した条件を得ることが可能となる(T. Teranishi, et al., Adv. Mater., 2001, 13, 1699 参照)。ここで、SiO2から成る下地の表面を親水化処理する場合、プラズマアッシング処理や、ピランハ溶液処理、酸素プラズマ処理、UV−オゾン処理による水酸基の導入を挙げることができる。一方、SiO2から成る下地の表面を疎水化処理する場合、例えば、末端に疎水基を有する処理剤(例えば、ヘキサメチルジシラザン[(CH33SiNHSi(CH33]、オクタデシルトリクロロシラン[C1837SiCl3])による表面処理を行えばよい。

[構成微粒子を含む溶液と下地との間の濡れ性の制御]
第2の手段は、金ナノ粒子を含む溶液と下地との間の濡れ性を制御することである。下地に対して溶液中の溶媒の濡れ性が良ければ溶媒は下地上を広がり、濡れ性が悪ければ溶媒は集まる。一般的に溶媒が下地に対してより広い範囲に広がった方が、下地上に金ナノ粒子を含む溶液から成る薄膜を形成した後、広い面積の薄膜の全体から溶媒が均一に蒸発する。濡れ性は、異なる溶媒を混合し、その混合比率を調整することにより、変化させることができ、これによって、下地上に金ナノ粒子を並べるのに最も適した濡れ性を得ることが可能となる。例えば、SiO2から成る下地上に金ナノ粒子のトルエン溶液をキャスティング法にて塗布し、金ナノ粒子を含む溶液から成る薄膜を下地上に形成する場合、金ナノ粒子のトルエン溶液にエタノールを或る程度混合したとき、溶液が最も下地上で広がる。
あるいは又、下地としての第1絶縁層を構成する第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させることが好ましく、あるいは又、下地としての第2絶縁層を構成する第2絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させることが好ましい。そして、第1絶縁層構成微粒子あるいは第2絶縁層構成微粒子(以下、絶縁層構成微粒子と呼ぶ)のこのような配列状態を達成するための方法として、電着法、スピンコート法、キャスティング法、移流集積法(A. S. Dimitrov et al., Langmuir, 10, 432(1994)参照)、LB(Langmuir-Blodgett)法に類似した方法[親水性溶媒(例えば水)上に疎水性表面を有する絶縁層構成微粒子を単層で2次元規則配列を有するように浮かべ、あるいは、これとは逆に、疎水性溶媒上に親水性表面を有する絶縁層構成微粒子を単層で2次元規則配列を有するように浮かべ、それをLB法のように転写する方法(V. Santhanam, et al., Langmuir, 2003, 19, 7881 参照)]を挙げることができる。尚、支持体における下地の配列状態に基づき、チャネル形成領域を構成するチャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させるために、あるいは又、下地としての第1絶縁層の配列状態に基づき、チャネル形成領域を構成するチャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させるために、支持体における下地あるいは第1絶縁層を構成する微粒子(以下、下地構成微粒子と呼ぶ場合がある)の配列状態を達成するための方法も、同様の方法とすることができる。
ここで、絶縁層構成微粒子や下地構成微粒子が略規則性をもって配列されているとは、絶縁層構成微粒子や下地構成微粒子が、正三角形の頂点に位置するように密に配列され、あるいは又、正方形の頂点に位置するように密に配列されていることを意味する。絶縁層構成微粒子や下地構成微粒子の全てが規則性をもって配列されるとは限られないので、即ち、多少の空乏、格子の欠陥等があってもよいことは云うまでもないので、「略」規則性をもって配列されると表現している。
また、浮遊ゲート電極構成微粒子やチャネル形成領域構成微粒子(構成微粒子)が略規則性をもって配列されているとは、絶縁層構成微粒子や下地構成微粒子が正三角形の頂点に位置するように密に配列されている場合、この正三角形の中心を通る法線上に構成微粒子が位置することを意味する。そして、この場合には、構成微粒子は、構成微粒子によって形成される正三角形の頂点に位置し、あるいは又、構成微粒子によって形成される正六角形の頂点に位置する。一方、絶縁層構成微粒子や下地構成微粒子が正方形の頂点に位置するように密に配列されている場合、この正方形の中心を通る法線上に構成微粒子が位置することを意味する。そして、この場合には、構成微粒子は、構成微粒子によって形成される正方形の頂点に位置する。構成微粒子の全てが規則性をもって配列されるとは限られないので、即ち、多少の空乏、格子の欠陥等があってもよいことは云うまでもないので、「略」規則性をもって配列されると表現している。
そして、これらの場合、浮遊ゲート電極構成微粒子と浮遊ゲート電極構成微粒子との間の距離は、保護膜を介して浮遊ゲート電極構成微粒子と浮遊ゲート電極構成微粒子とが接するような距離であることが望ましい。云い換えれば、隣り合う浮遊ゲート電極構成微粒子の表面間の距離が、用いる保護膜の厚さの2倍程度であることが最も好ましい。浮遊ゲート電極構成微粒子間には保護膜が必ず存在するため、浮遊ゲート電極構成微粒子同士は接触していない。尚、浮遊ゲート電極構成微粒子の粒径、保護膜の膜厚、絶縁層構成微粒子の粒径を適切に選択することによって、このような状態を達成することができる。上述したとおり、浮遊ゲート電極構成微粒子が2次元的に規則配列された層は、単層であっても、多層であってもよい。
このように、絶縁材料から成る絶縁層構成微粒子や、下地構成微粒子が略規則性をもって配列されて成る下地を、所謂テンプレートとして用いることで、浮遊ゲート電極構成微粒子やチャネル形成領域構成微粒子の2次元規則配列化を達成することができる。従って、浮遊ゲート電極構成微粒子間やチャネル形成領域構成微粒子間の距離にバラツキが生じ難い。
本発明にあっては、支持体として、各種ガラス基板や、表面に絶縁層が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁層が形成された石英基板、表面に絶縁層が形成されたシリコン基板を挙げることができるし、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)に例示される有機ポリマー(高分子材料から構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板といった高分子材料の形態を有する)を挙げることができ、あるいは又、雲母を挙げることができる。このような可撓性を有する高分子材料から構成された支持体を使用すれば、例えば曲面形状を有する電子機器への不揮発性半導体メモリの組込みあるいは一体化が可能となる。あるいは又、支持体として、表面に、酸化ケイ素系材料(例えば、SiOXやスピンオンガラス(SOG));窒化ケイ素(SiNY);酸化アルミニウム(Al23);金属酸化物高誘電絶縁膜が形成された材料を挙げることもできる。更には、その他、導電性基板(金等の金属、高配向性グラファイトから成る基板)を挙げることができる。
本発明において、制御電極やソース/ドレイン電極、各種の配線を構成する材料として、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、チタン(Ti)、インジウム(In)、錫(Sn)等の金属、あるいは、これらの金属元素を含む合金、これらの金属から成る導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子、不純物を含有したポリシリコン等の導電性物質を挙げることができるし、これらの元素を含む層の積層構造とすることもできる。更には、制御電極やソース/ドレイン電極、各種の配線を構成する材料として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]といった有機材料(導電性高分子)を挙げることもできる。制御電極やソース/ドレイン電極、各種の配線を構成する材料は、構成微粒子と同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
制御電極やソース/ドレイン電極、配線の形成方法として、これらを構成する材料にも依るが、PVD法;MOCVD法を含む各種のCVD法;スピンコート法;上述した各種印刷法;上述した各種コーティング法;スタンプ法;キャスティング法;ゾル−ゲル法;電着法;シャドウマスク法;リフトオフ法;電解メッキ法や無電解メッキ法あるいはこれらの組合せといったメッキ法;及び、スプレー法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができる。尚、物理的気相成長法(PVD法)として、(a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着等の各種真空蒸着法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタリング法、(d)DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティング法を挙げることができる。
本発明の不揮発性半導体メモリが複数集積された不揮発性半導体メモリセルの構造として、EEPROMの一種であるNOR型、NANDストリング型メモリセル、DINOR型やAND型を挙げることができる。
NANDストリング型メモリセルの場合、不揮発性半導体メモリセルは、複数の不揮発性半導体メモリが直列接続されたNANDストリング、NANDストリングの一端のメモリ素子に接続された第1の選択トランジスタ、及びNANDストリングの他端のメモリ素子に接続された第2の選択トランジスタから構成され、NANDストリングの一端のメモリ素子の一方のソース/ドレイン領域は、第1の選択トランジスタを介してビット線に接続されており、NANDストリングの他端のメモリ素子の他方のソース/ドレイン領域は、第2の選択トランジスタを介して共通ソース線に接続されている。尚、第1の選択トランジスタ及び第2の選択トランジスタは、例えば、チャネル形成領域が有機半導体から成る電界効果型トランジスタ(例えば、本発明の不揮発性半導体メモリから浮遊ゲート電極を除いた構造のFET)から構成することができる。
本発明の不揮発性半導体メモリにおいては、制御電極とチャネル形成領域との間に浮遊ゲート電極を有する電界効果型トランジスタが構成される。制御電極、支持体あるいはソース/ドレイン電極等に適切な電位を印加すると、ファウラー・ノルドハイム(Fowler-Nordheim)・トンネル電流が生じ、あるいは又、熱励起が生じ、浮遊ゲート電極へ電荷が注入され、これによって、浮遊ゲート電極に情報が電荷として蓄えられる。即ち、不揮発性半導体メモリには、情報が書き込まれ、記憶される。そして、このように浮遊ゲート電極に電荷が蓄積されると、この蓄積電荷による電界が発生するため、不揮発性半導体メモリの閾値電圧Vthが変化する。この閾値電圧Vthの変化により記憶されたデータの判別が可能となる。第1絶縁層の厚さを所定の厚さとすることで、制御電極に電圧を印加しない状態としても、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷は第1絶縁層のポテンシャル障壁を越えられず、浮遊ゲート電極に電荷が保持される。即ち、情報が揮発することなく、不揮発性半導体メモリに保持される。一方、不揮発性半導体メモリから情報を消去する場合には、情報の書き込み時と逆方向の電圧を印加すればよい。
本発明にあっては、浮遊ゲート電極は、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成されているので、浮遊ゲート電極構成微粒子を構成する材料、浮遊ゲート電極構成微粒子の粒径、保護膜の厚さや保護膜を構成する分子の長さを制御することで、浮遊ゲート電極構成微粒子の相互作用(例えば、浮遊ゲート電極構成微粒子間の距離、浮遊ゲート電極構成微粒子の配置状態、浮遊ゲート電極構成微粒子の単位面積当たりの密度、浮遊ゲート電極構成微粒子の中の電子の離散準位)を制御することができ、その結果、不揮発性半導体メモリの諸特性(例えば、閾値電圧)を確実に制御することができる。
また、例えば、浮遊ゲート電極への電荷の注入過程において制御電極に高電圧を印加するので、第1絶縁層に欠陥が生じ、浮遊ゲート電極とチャネル形成領域との間に短絡が発生する可能性があるが、このような場合であっても、浮遊ゲート電極が浮遊ゲート電極構成微粒子から構成されているので(即ち、ドット構造を有するので)、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷は各浮遊ゲート電極構成微粒子にとどまっており、しかも、浮遊ゲート電極構成微粒子間にあってはトンネリングによる電子の移動は起こらないので、欠陥が生じた部位の近傍に存在する浮遊ゲート電極構成微粒子中の電荷だけのリークにとどめることができる。更には、浮遊ゲート電極構成微粒子間の電荷の移動を抑えることができる。そして、以上の結果として、耐久性の高い不揮発性半導体メモリが実現可能となる。更には、浮遊ゲート電極構成微粒子と保護膜から成る浮遊ゲート電極を、簡便なプロセスで形成することができる。
また、チャネル形成領域構成微粒子が有機半導体分子と結びついて導電路が形成されているので、チャネル形成領域構成微粒子内の導電路と有機半導体分子内の分子骨格に沿った導電路とが連結したネットワーク状の導電路を、同様に、簡便なプロセスで形成することができる。従って、導電路内の電荷移動が有機半導体分子の主鎖に沿った分子の軸方向で支配的に起こる構造となる。導電路には分子間の電子移動が含まれないため、従来の有機半導体材料を用いた半導体装置における低い移動度の原因であった分子間の電子移動によって移動度が制限されることがない。そのため、有機半導体分子内の軸方向の電荷移動を最大限に利用することができる。例えば、主鎖に沿って形成された共役系を有する分子を有機半導体分子として用いる場合、非局在化したπ電子による高い移動度を利用できる。また、導電路は、常圧下で200゜C以下の低温プロセスで一層毎に形成することが可能であるが故に、所望の厚さを有する導電路を容易に形成でき、低コストで不揮発性半導体メモリを作製できる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の第1の態様に係る不揮発性半導体メモリ、及び、その製造方法に関する。実施例1の不揮発性半導体メモリの模式的な一部断面図を図1の(A)に示し、導電路20の概念図を図1の(B)に示す。
実施例1の不揮発性半導体メモリは、具体的には、トップゲート型の不揮発性半導体メモリであり、図1の(A)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体10の上に形成されたソース/ドレイン電極17、
(B)ソース/ドレイン電極17とソース/ドレイン電極17との間に位置する支持体10の部分の上に形成されたチャネル形成領域18、
(C)全面に(より具体的には、ソース/ドレイン電極17の上及びチャネル形成領域18の上に)形成された第1絶縁層11、
(D)第1絶縁層11上に、チャネル形成領域18と対向して形成された浮遊ゲート電極12、
(E)浮遊ゲート電極12上に形成された第2絶縁層15、並びに、
(F)第2絶縁層15上に、チャネル形成領域18と対向して形成された制御電極(ゲート電極)16、
を備えている。
実施例1においては、ソース/ドレイン電極17とソース/ドレイン電極17との間に位置する支持体10の部分とチャネル形成領域18との間に、下地層30が形成されている。下地層30は、絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成る下地構成微粒子31が略規則性をもって配列されて成る。尚、図面においては、下地構成微粒子31から成る層の1層によって下地層30が構成されているように図示しているが、下地層30は下地構成微粒子31から成る層が積層された構造を有していてもよい。
チャネル形成領域18は、図1の(B)に概念図を示すように、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、このチャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有し、下地層30の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列されている。尚、図面においては、チャネル形成領域構成微粒子21から成る層の1層によってチャネル形成領域18が構成されているように図示しているが、チャネル形成領域18はチャネル形成領域構成微粒子21から成る層が積層された構造を有していてもよい。後述する実施例2においても同様である。
実施例1においては、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21として金微粒子(金ナノ粒子)を使用し、有機半導体分子22として、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端にチオール基(−SH)を有する4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)を用いる。実施例2においても、同様である。
また、チャネル形成領域18の上における平均厚さが5nmである第1絶縁層11はSiOX微粒子から成り、平均厚さが8nmである第2絶縁層15はONO膜から成り、制御電極16及びソース/ドレイン電極17は銅微粒子から成り、支持体10は、表面に絶縁膜(図示せず)が形成されたガラス基板から成る。
実施例1における、下地構成微粒子31が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図7の(A)に示すが、下地構成微粒子31は、正三角形の頂点に位置するように密に、接触状態にて配列されている。また、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図8の(A)及び(B)、若しくは、模式的に図9の(A)及び(B)に示す。
尚、下地構成微粒子31を、図7の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては点線の円形で示す。また、チャネル形成領域構成微粒子21を図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、有機半導体分子22を図8の(B)、図9の(B)、図10の(B)においては実線の線分で示す。
ここで、下地構成微粒子31が正三角形の頂点に位置するように密に配列されているので、この正三角形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子21が位置している。そして、チャネル形成領域構成微粒子21は、チャネル形成領域構成微粒子21によって形成される正三角形の頂点に位置し(図8の(B)参照)、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子21によって形成される正六角形の頂点に位置する(図9の(B)参照)。図8の(B)に示す状態、及び、図9の(B)に示す状態をそれぞれ得るための、下地構成微粒子31の平均粒径、チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径、有機半導体分子22の長軸方向の長さを、それぞれ、以下の表1及び表2に例示する。
[表1]
下地構成微粒子31の平均粒径 :7nm
チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径:5nm
有機半導体分子22の長軸方向の長さ :2nm
[表2]
下地構成微粒子31の平均粒径 :14nm
チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径: 5nm
有機半導体分子22の長軸方向の長さ : 2nm
実施例1あるいは後述する実施例2においては、有機半導体分子22が末端に有する官能基がチャネル形成領域構成微粒子21と化学的に結合している。より具体的には、有機半導体分子22が両端に有する官能基(実施例1あるいは後述する実施例2においては、共役結合を有する有機半導体分子であって、4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)の両端に有するチオール基[−SH])によって有機半導体分子22とチャネル形成領域構成微粒子21とが化学的に(交互に)結合することで、あるいは、3次元的に化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路20が構築されている。そして、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の単一層によって導電路20が構成され、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の積層構造によって導電路20が構成されている。
チャネル形成領域構成微粒子21を下地層30(あるいは、実施例2における第1絶縁層構成微粒子111A)の上に、下地層30(あるいは、実施例2における第1絶縁層構成微粒子111A)の表面と略平行な面内において2次元的に規則的に配列させた後、有機半導体分子22を接触させる工程を1回行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の単一層を形成することができ、2回以上行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体から成る層が積層され、結合体の積層構造を得ることができる。あるいは又、この工程を複数回、繰り返すことによって、チャネル形成領域構成微粒子21を、3次元的に規則的に配列させた後、有機半導体分子22を接触させる工程を少なくとも1回行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体から成る層が積層された結合体の積層構造を得ることができる。
即ち、チャネル形成領域18の形成工程においては、チャネル形成領域構成微粒子21の層を1層形成した後に、チャネル形成領域構成微粒子21に有機半導体分子22を接触させ、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体を形成させることにより、結合体の層が1層分形成される。このように、結合体の1層ずつの形成によってチャネル形成領域18を形成することができるので、この工程を何回繰り返すかで、所望の厚さを有するチャネル形成領域18を形成することができる。そして、こうして得られたチャネル形成領域18は、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22とがネットワーク状に結合された結合体から構成され、制御電極16に印加されるゲート電圧、更には、浮遊ゲート電極12における電荷蓄積状態(不揮発性半導体メモリにおける情報記憶状態)によって、キャリア移動が制御される。
ここで、チャネル形成領域18においては、チャネル形成領域構成微粒子21が有機半導体分子22によって2次元的あるいは3次元的に結びつけられ、チャネル形成領域構成微粒子21内の導電路と有機半導体分子22内の分子骨格に沿った導電路とが連結したネットワーク状の導電路20が形成されている。そして、図1の(B)の概念図に示すように、この導電路20には、従来の有機半導体から成るチャネル形成領域における低い移動度の原因であった分子間の電子移動が含まれず、しかも、分子内の電子移動は分子骨格に沿って形成された共役系を通じて行われるので、高い移動度が期待される。チャネル形成領域18における電子伝導は、ネットワーク状の導電路20を通って行われ、チャネル形成領域18の導電性は、制御電極16に印加されるゲート電圧、更には、浮遊ゲート電極12における電荷蓄積状態(不揮発性半導体メモリにおける情報記憶状態)によって制御される。
チャネル形成領域18は、結合体の単一層としてもよいし、2層以上、10層程度の結合体の積層構造としてもよい。1層の厚さは、チャネル形成領域構成微粒子の粒径(数nm)と概ね同じである。チャネル形成領域構成微粒子21を平均粒径約10nmの金(Au)から構成し、10層の結合体の積層構造とする場合、チャネル形成領域18の厚さはおおよそ100nmとなる。尚、結合体の1層ずつを独立して形成することによってチャネル形成領域18を得ることができるので、各結合体毎、又は、結合体の積層構造毎に、チャネル形成領域構成微粒子21を構成する材料やチャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径、有機半導体分子22を変えて、チャネル形成領域18の特性を制御してもよい。
以上に説明した事項は、基本的に、後述する実施例2にも当てはまる。
浮遊ゲート電極12は、導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子13と、浮遊ゲート電極構成微粒子13を被覆する絶縁材料から成る保護膜14とから構成されている。また、第1絶縁層11は、絶縁材料(具体的にはSiOX微粒子,シリカ微粒子)から成る第1絶縁層構成微粒子(図示せず)が略規則性をもって配列されて成り、第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極12を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子13が略規則性をもって配列されている。第1絶縁層構成微粒子から成る層の1層によって第1絶縁層11が構成されている場合もあり、あるいは又、第1絶縁層11は第1絶縁層構成微粒子から成る層が積層された構造を有している場合もある。後述する実施例2においても同様である。
実施例1あるいは後述する実施例2においては、導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子13は金微粒子(金ナノ粒子)から成り、保護膜14は、アミノ基(−NH2)を有する保護膜(具体的には、オレオイルアミン)から成る。
実施例1においては、第1絶縁層構成微粒子も、図7の(A)あるいは図7の(B)に模式的に示すように、略規則性をもって配列されている。尚、第1絶縁層構成微粒子を、図7の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては点線の円形で示す。ここで、第1絶縁層構成微粒子が正三角形の頂点に位置するように密に配列されていれば、この正三角形の中心を通る法線上に浮遊ゲート電極構成微粒子13が位置している。そして、浮遊ゲート電極構成微粒子13は、浮遊ゲート電極構成微粒子13によって形成される正三角形の頂点に位置し、あるいは又、浮遊ゲート電極構成微粒子13によって形成される正六角形の頂点に位置する。このような状態をそれぞれ得るための、浮遊ゲート電極構成微粒子13の平均粒径、保護膜14の平均厚さ、第1絶縁層構成微粒子の平均粒径を、それぞれ、以下の表3及び表4に例示する。
[表3]正三角形の頂点に位置
浮遊ゲート電極構成微粒子13の平均粒径: 5nm
保護膜14の平均厚さ : 1nm
第1絶縁層構成微粒子の平均粒径 : 8nm
[表4]正六角形の頂点に位置
浮遊ゲート電極構成微粒子13の平均粒径: 4nm
保護膜14の平均厚さ : 1nm
第1絶縁層構成微粒子の平均粒径 :10nm
浮遊ゲート電極構成微粒子13を第1絶縁層構成微粒子上に2次元的に規則的に配列させた後、2次元的に規則的に配列した浮遊ゲート電極構成微粒子13上に更に浮遊ゲート電極構成微粒子13を2次元的に規則的に配列させるといった操作を繰り返せば、浮遊ゲート電極構成微粒子13から成る層が積層された積層構造から成る浮遊ゲート電極12を得ることができる。
以上に説明した事項は、基本的に、後述する実施例2にも当てはまる。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図2の(A)〜(D)、図3の(A)〜(B)を参照して、実施例1の不揮発性半導体メモリの製造方法を説明する。
[工程−100]
先ず、銅微粒子が含まれた銅ペーストをスクリーン印刷法にて支持体10上に印刷し、焼成することで、ソース/ドレイン電極17を形成することができる(図2の(A)参照)。
[工程−110]
その後、ソース/ドレイン電極17とソース/ドレイン電極17との間に位置する支持体10の部分の上に、絶縁材料であるSiOXから成る下地構成微粒子31が略規則性をもって配列された下地層30を形成する。具体的には、シリカ(SiO2)ナノ粒子のコロイド溶液(溶媒:シクロヘキサン)を支持体10の全面を覆うように滴下し、スピンコーターによって過剰の溶液及びナノ粒子を除去するといったスピンコート法に基づき、下地層30を形成することができる(図2の(B)参照)。尚、こうして得られた下地構成微粒子31が略規則性をもって配列された状態は、例えば、模式的に図7の(A)に示したとおりである。
[工程−120]
次いで、下地層30の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域18を形成する(図2の(C)参照)。
実施例1にあっては、予め作製しておいた金ナノ粒子を改良することで得た均一な粒径を有する金ナノ粒子を用いている。即ち、実施例1においては、Leff らが提案した方法(ドデシルアミン(C1225NH2)を被覆層とする金ナノ粒子の作製法。D. V. Leff, et al., Langmuir, 1996, 12, 4723 参照)を採用する。そして、作製した金ナノ粒子コロイド溶液に対して、Lin らの提案している方法(X. M. Lin, et al., J. Nanoparticle Res., 2000, 2, 157 参照)を改良した方法を適用することにより金ナノ粒子の粒径の均一化を行う。
具体的には、以下の調製方法にて金ナノ粒子を得る。即ち、四塩化金酸(HAuCl4・3H2O)をイオン交換水に溶解する。次いで、この溶液を激しく攪拌しながら、トルエンに溶解した臭化テトラオクチルアンモニウム(N(C8174Br)をこの溶液中に添加する。次いで、トルエンに溶解したドデシルアミン(C1225NH2)をこの混合物中に加える。その後、激しく攪拌しているこの混合物中に、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)をイオン交換水に溶解した溶液を滴下する。そして、12時間攪拌を続けた後、静置後、水層を分液漏斗で除去する。次いで、この溶液にトルエンとドデシルアミンを加えて、130゜Cで1時間、加熱還流する。その後、室温まで静置した後、エバポレーターで液量を減量し、次いで、エタノールを加えて、冷凍庫内で12時間静置する。そして、沈澱した金ナノ粒子を濾過により分離し、エタノールで洗浄後、トルエンに溶解する。尚、ドデシルアミンから成る被覆層によって表面が被覆された金ナノ粒子を0.05重量%分散させた金ナノ粒子コロイド溶液(溶媒:トルエン)とする。
そして、こうして得られたチャネル形成領域構成微粒子21を含む溶液から成る薄膜を、下地層30の上にキャスティング法にて形成した後、溶液に含まれる溶媒を蒸発させる。これによって、下地層30の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21を略規則性をもって配列させることができる(図8の(A)あるいは図9の(A)参照)。
次いで、チャネル形成領域構成微粒子21に有機半導体分子22を結合させることによって導電路20を形成する。具体的には、4,4’−ビフェニルジチオールから成る有機半導体分子22をモル濃度数mMにてトルエンに溶解した溶液に全体を浸漬した後、トルエンで洗浄して溶液を置換し、その後、溶媒を蒸発させる。このとき、被覆層を構成するドデシルアミンが4,4’−ビフェニルジチオールから成る有機半導体分子22によって置換され、有機半導体分子22が、その末端にあるチオール基(−SH)によって金ナノ粒子から成るチャネル形成領域構成微粒子21の表面に化学的に結合する。1個のチャネル形成領域構成微粒子21の表面には、多数の有機半導体分子22がチャネル形成領域構成微粒子21を包み込むように結合する。そして、それらの内の一部が、もう一方の分子末端にあるチオール基によって他のチャネル形成領域構成微粒子21とも結合するため、有機半導体分子22によってチャネル形成領域構成微粒子21が2次元ネットワーク状に連結された状態を得ることができる(図8の(B)あるいは図9の(B)参照)。
こうして、有機半導体分子22が両端に有する官能基によって有機半導体分子22とチャネル形成領域構成微粒子21とが化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路20が構築される。図2の(C)に示す状態にあっては、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の単一層によって導電路20が構築されている。
[工程−130]
次に、必要に応じて、[工程−120]を所望の回数だけ繰り返す。こうして、有機半導体分子22が両端に有する官能基によって有機半導体分子22とチャネル形成領域構成微粒子21とが3次元的に化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路20が構築され、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の積層構造によって導電路20が構成されている構造を得ることができる。
[工程−140]
その後、全面に(より具体的には、ソース/ドレイン電極17の上、及び、チャネル形成領域18の上)に第1絶縁層11を形成する(図2の(D)参照)。具体的には、絶縁材料であるSiOXから成る第1絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された第1絶縁層11を、シリカ(SiO2)ナノ粒子のコロイド溶液(溶媒:シクロヘキサン)を全面を覆うように滴下し、スピンコーターによって過剰の溶液及びナノ粒子を除去するといったスピンコート法に基づき、形成することができる。尚、こうして得られた第1絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された状態は、例えば、図7の(A)に示したと同様である。
[工程−150]
次いで、第1絶縁層11上に、導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子13と、浮遊ゲート電極構成微粒子13を被覆する絶縁材料から成る保護膜14とから構成された浮遊ゲート電極12を形成する(図3の(A)参照)。尚、第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極12を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子13を略規則性をもって配列させる。
具体的には、以下の調製方法にて金ナノ粒子を得る。即ち、四塩化金酸(HAuCl4・3H2O)をイオン交換水に溶解する。次いで、この溶液を激しく攪拌しながら、トルエンに溶解した臭化テトラオクチルアンモニウム(N(C8174Br)をこの溶液中に添加する。次いで、トルエンに溶解したドデシルアミン(C1225NH2)をこの混合物中に加える。その後、激しく攪拌しているこの混合物中に、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)をイオン交換水に溶解した溶液を滴下する。そして、12時間攪拌を続けた後、静置後、水層を分液漏斗で除去する。次いで、この溶液にトルエンとドデシルアミンを加えて、130゜Cで1時間、加熱還流する。その後、室温まで静置した後、エバポレーターで液量を減量し、次いで、エタノールを加えて、冷凍庫内で12時間静置する。そして、沈澱した金ナノ粒子を濾過により分離し、エタノールで洗浄後、トルエンに溶解する。尚、ドデシルアミンから成る保護膜によって表面が被覆された金ナノ粒子を0.05重量%分散させた金ナノ粒子コロイド溶液(溶媒:トルエン)とする。
そして、こうして得られた保護膜14で被覆された浮遊ゲート電極構成微粒子13を含む溶液から成る薄膜を、第1絶縁層11の上にキャスティング法にて形成した後、溶液に含まれる溶媒を蒸発させる。これによって、第1絶縁層11の微粒子配列状態に基づき、保護膜14で被覆された浮遊ゲート電極構成微粒子13を略規則性をもって配列させることができる。
[工程−160]
その後、スパッタリング法に基づき、全面にONO膜から成る第2絶縁層15を形成する。
[工程−170]
次いで、銅微粒子が含まれた銅ペーストをスクリーン印刷法にて第2絶縁層15の上に印刷し、焼成することで、制御電極16を形成することができる(図3の(B)参照)。そして、この制御電極16をマスクとして、第2絶縁層15、浮遊ゲート電極12、第1絶縁層11を選択的に除去することで、図1の(A)に示した構造を得ることができる。
[工程−180]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極17の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極17に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例1の不揮発性半導体メモリを完成させることができる。
実施例2は、本発明の第2の態様に係る不揮発性半導体メモリ、並びに、その製造方法に関する。実施例2の不揮発性半導体メモリの模式的な一部断面図を図5の(B)に示す。
実施例2の不揮発性半導体メモリは、具体的には、ボトムゲート/トップコンタクト型の不揮発性半導体メモリであり、
(A)支持体110上に形成された制御電極(ゲート電極)116、
(B)制御電極116及び支持体110上に形成された第2絶縁層115、
(C)第2絶縁層115上に形成された浮遊ゲート電極112、
(D)浮遊ゲート電極112上に形成された第1絶縁層111、
(E)第1絶縁層111上に形成されたソース/ドレイン電極117、並びに、
(F)ソース/ドレイン電極117とソース/ドレイン電極117との間に位置する第1絶縁層111の部分の上に、制御電極116と対向して形成されたチャネル形成領域118、
を備えている。尚、ソース/ドレイン電極117は、チャネル形成領域118の延在部118A上に形成されている。
そして、第1絶縁層111は、絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成る第1絶縁層構成微粒子(第1絶縁層111の最表面に存在する第1絶縁層構成微粒子111Aのみを、便宜上、図示する)が略規則性をもって配列されて成る。チャネル形成領域118は、図1の(B)に概念図を示したと同様に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、このチャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有し、第1絶縁層111の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列されている。
更には、浮遊ゲート電極112は、導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子113と、浮遊ゲート電極構成微粒子113を被覆する絶縁材料から成る保護膜114とから構成されている。ここで、第2絶縁層115は、絶縁材料から成る第2絶縁層構成微粒子(第2絶縁層115の最表面に存在する第2絶縁層構成微粒子115Aのみを、便宜上、図示する)が略規則性をもって配列されて成り、第2絶縁層構成微粒子115Aの配列状態に基づき、浮遊ゲート電極112を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子113が略規則性をもって配列されている。
実施例2の不揮発性半導体メモリを構成する材料は、実施例1の不揮発性半導体メモリを構成する材料と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例2における、第1絶縁層構成微粒子111Aや第2絶縁層構成微粒子115Aが略規則性をもって配列された状態は、模式的に図7の(A)あるいは図7の(B)に示したと同様であり、第1絶縁層構成微粒子111Aや第2絶縁層構成微粒子115Aは、例えば、正三角形の頂点に位置するように密に、接触状態にて配列されている。また、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列された状態は、模式的に図8の(A)及び(B)、若しくは、模式的に図9の(A)及び(B)に示したと同様である。尚、第1絶縁層構成微粒子111Aや第2絶縁層構成微粒子115Aを、図7の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては点線の円形で示す。
ここで、第1絶縁層構成微粒子111Aや第2絶縁層構成微粒子115Aが正三角形の頂点に位置するように密に配列されているので、この正三角形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子21や浮遊ゲート電極構成微粒子113が位置している。そして、チャネル形成領域構成微粒子21や浮遊ゲート電極構成微粒子113は、チャネル形成領域構成微粒子21や浮遊ゲート電極構成微粒子113によって形成される正三角形の頂点に位置し(図8の(B)参照)、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子21や浮遊ゲート電極構成微粒子113によって形成される正六角形の頂点に位置する(図9の(B)参照)。図8の(B)に示す状態、及び、図9の(B)に示す状態をそれぞれ得るための、第1絶縁層構成微粒子111Aの平均粒径、チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径、有機半導体分子22の長軸方向の長さは、それぞれ、表1及び表2に例示したと同様とすればよい。尚、表1及び表2における「下地構成微粒子31の平均粒径」を「第1絶縁層構成微粒子111A」と読み替えればよい。また、第2絶縁層構成微粒子115Aの平均粒径、浮遊ゲート電極構成微粒子113の平均粒径、保護膜114の平均厚さは、それぞれ、表3及び表4に例示したと同様とすればよい。尚、表3及び表4における「第1絶縁層構成微粒子」を「第2絶縁層構成微粒子」と読み替えればよい。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図4の(A)及び(B)、並びに、図5の(A)及び(B)を参照して、実施例2の不揮発性半導体メモリの製造方法を説明する。
[工程−200]
先ず、支持体110上に、実施例1の[工程−170]と同様にして、制御電極116を形成した後、実施例1の[工程−160]と同様にして、制御電極116の上及び支持体110の上に、ONO膜を形成し、更に、ONO膜上に、実施例1の[工程−140]と同様にして、SiOXから成る第2絶縁層構成微粒子115Aを略規則性をもって配列させる。
[工程−210]
次に、実施例1の[工程−150]と同様にして、第2絶縁層115上に、導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子113と、浮遊ゲート電極構成微粒子113を被覆する絶縁材料から成る保護膜114とから構成された浮遊ゲート電極層を形成する。次いで、浮遊ゲート電極層を選択的に除去することで、浮遊ゲート電極112を得ることができる(図4の(A)参照)。尚、図においては、浮遊ゲート電極112の下に位置する第2絶縁層構成微粒子115A以外の第2絶縁層構成微粒子115Aを除去した状態を示すが、浮遊ゲート電極112の下に位置する第2絶縁層構成微粒子115A以外の第2絶縁層構成微粒子115Aを残しておいてもよい。
[工程−220]
その後、全面に、実施例1の[工程−140]と同様にして、浮遊ゲート電極112及び第2絶縁層115上に第1絶縁層111を形成する(図4の(B)参照)。尚、こうして得られた第1絶縁層構成微粒子111Aが略規則性をもって配列された状態は、図7の(A)に示したと同様である。また、図面においては、第1絶縁層構成微粒子111Aが略規則性をもって配列された状態を、第1絶縁層111の表面のみにおいて図示した。
[工程−230]
その後、実施例1の[工程−120]、[工程−130]と同様にして、第1絶縁層構成微粒子111Aが略規則性をもって配列された状態の第1絶縁層111上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域118を形成する(図5の(A)参照)。
[工程−240]
次に、実施例1の[工程−100]と同様にして、チャネル形成領域118の延在部118Aの上にソース/ドレイン電極117を形成する(図5の(B)参照)。
[工程−250]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極117の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極117に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例2の不揮発性半導体メモリを完成させることができる。
尚、実施例2における不揮発性半導体メモリにあっては、図6に示すように、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の不揮発性半導体メモリとすることもできる。この場合には、[工程−220]の後、[工程−240]、[工程−230]、[工程−250]の順に実行すればよい。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。不揮発性半導体メモリの具体的な構造や構成、製造条件は例示であり、適宜変更することができる。浮遊ゲート電極構成微粒子やチャネル形成領域構成微粒子は、金(Au)に限定するものではなく、他の金属(例えば、銀や白金)、あるいは、半導体としての硫化カドミウム、セレン化カドミウム、又は、シリコンから構成することもできる。また、保護膜は、アミノ基(−NH2)を有する保護膜(具体的には、オレオイルアミン)に限定するものではないし、有機半導体分子も4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)に限定するものではない。場合によっては、シリコン半導体基板あるいはシリコン半導体層に形成されたチャネル形成領域を有する不揮発性半導体メモリに対して、本発明の浮遊ゲート電極を適用することもできる。
下地構成微粒子や絶縁層構成微粒子の表面の性状に依存して、下地構成微粒子や絶縁層構成微粒子を、図7の(B)に示すように、正方形の頂点に位置するように密に、接触状態にて配列させることもできる。そして、この場合には、図10の(A)及び(B)に示すように、この正方形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子や浮遊ゲート電極構成微粒子が位置し、チャネル形成領域構成微粒子や浮遊ゲート電極構成微粒子は、チャネル形成領域構成微粒子や浮遊ゲート電極構成微粒子によって形成される正方形の頂点に位置する。
図1の(A)は、実施例1の不揮発性半導体メモリの模式的な一部断面図であり、図1の(B)は、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子とによって構成されている導電路の概念図である。 図2の(A)、(B)、(C)及び(D)は、実施例1の不揮発性半導体メモリの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図3の(A)及び(B)は、図2の(D)に引き続き、実施例1の不揮発性半導体メモリの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図4の(A)及び(B)は、実施例2の不揮発性半導体メモリの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図5の(A)及び(B)は、図4の(B)に引き続き、実施例2の不揮発性半導体メモリの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図6は、実施例2の不揮発性半導体メモリの変形例の模式的な一部断面図である。 図7の(A)及び(B)は、第1絶縁層構成微粒子、第2絶縁層構成微粒子、あるいは、下地構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図8の(A)及び(B)は、浮遊ゲート電極構成微粒子、あるいは、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図9の(A)及び(B)は、浮遊ゲート電極構成微粒子、あるいは、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図10の(A)及び(B)は、浮遊ゲート電極構成微粒子、あるいは、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図11は、所謂ナノクリスタル型の不揮発性半導体メモリの模式的な一部断面図である。
符号の説明
10,110・・・支持体、11,111・・・第1絶縁層、12,112・・・浮遊ゲート電極、13,113・・・浮遊ゲート電極構成微粒子、14,114・・・保護膜、15,115・・・第2絶縁層、16,116・・・制御電極(ゲート電極)、17,117・・・ソース/ドレイン電極、18,118・・・チャネル形成領域、118A・・・チャネル形成領域延在部、20・・・導電路、21・・・チャネル形成領域構成微粒子、22・・・有機半導体分子、30・・・下地層、31・・・下地構成微粒子

Claims (14)

  1. (A)支持体上に形成されたソース/ドレイン電極、
    (B)一対のソース/ドレイン電極の間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
    (C)ソース/ドレイン電極及びチャネル形成領域上に形成された第1絶縁層、
    (D)第1絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された浮遊ゲート電極、
    (E)浮遊ゲート電極上に形成された第2絶縁層、並びに、
    (F)第2絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された制御電極、
    を備えた不揮発性半導体メモリであって、
    チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
    浮遊ゲート電極は、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成されており、
    第1絶縁層は、絶縁材料から成る第1絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成り、
    第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子が略規則性をもって配列されている不揮発性半導体メモリ。
  2. (A)支持体上に形成された制御電極、
    (B)制御電極及び支持体上に形成された第2絶縁層、
    (C)第2絶縁層上に形成された浮遊ゲート電極、
    (D)浮遊ゲート電極上に形成された第1絶縁層、
    (E)第1絶縁層上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
    (F)一対のソース/ドレイン電極の間に位置する第1絶縁層の部分の上に、制御電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
    を備えた不揮発性半導体メモリであって、
    チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
    浮遊ゲート電極は、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成されており、
    第2絶縁層は、絶縁材料から成る第2絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成り、
    第2絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子が略規則性をもって配列されている不揮発性半導体メモリ。
  3. 第2絶縁層の平均厚さは、第1絶縁層の平均厚さよりも厚い請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  4. 第2絶縁層の平均厚さは10nm以上であり、
    第1絶縁層の平均厚さは、6nm乃至10nmである請求項3に記載の不揮発性半導体メモリ。
  5. 浮遊ゲート電極構成微粒子は、導体としての金、銀、白金、銅、アルミニウム、パラジウム、クロム、ニッケル、又は、鉄から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成る請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  6. 浮遊ゲート電極構成微粒子は、半導体としての硫化カドミウム、セレン化カドミウム、テルル化カドミウム、ガリウム砒素、酸化チタン、又は、シリコンから成る請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  7. 保護膜を構成する分子は、その一端に、浮遊ゲート電極構成微粒子と結合する官能基を有する請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  8. 前記官能基は、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)である請求項7に記載の不揮発性半導体メモリ。
  9. 有機半導体分子が末端に有する官能基が、チャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合している請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  10. チャネル形成領域構成微粒子は、導体としての金、銀、白金、銅、アルミニウム、パラジウム、クロム、ニッケル、又は、鉄から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成る請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  11. チャネル形成領域構成微粒子は、半導体としての硫化カドミウム、セレン化カドミウム、テルル化カドミウム、ガリウム砒素、酸化チタン、又は、シリコンから成る請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  12. 有機半導体分子は、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端に、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)を有する請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体メモリ。
  13. (A)支持体上に形成されたソース/ドレイン電極、
    (B)一対のソース/ドレイン電極の間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
    (C)ソース/ドレイン電極及びチャネル形成領域上に形成された第1絶縁層、
    (D)第1絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された浮遊ゲート電極、
    (E)浮遊ゲート電極上に形成された第2絶縁層、並びに、
    (F)第2絶縁層上に、チャネル形成領域と対向して形成された制御電極、
    を備えた不揮発性半導体メモリの製造方法であって、
    支持体上にチャネル形成領域及びソース/ドレイン電極を形成した後、ソース/ドレイン電極及びチャネル形成領域上に、絶縁材料から成る第1絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された第1絶縁層を形成する工程と、
    第1絶縁層上に、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成された浮遊ゲート電極を形成する工程を含み、
    浮遊ゲート電極の形成工程にあっては、第1絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させる不揮発性半導体メモリの製造方法。
  14. (A)支持体上に形成された制御電極、
    (B)制御電極及び支持体上に形成された第2絶縁層、
    (C)第2絶縁層上に形成された浮遊ゲート電極、
    (D)浮遊ゲート電極上に形成された第1絶縁層、
    (E)第1絶縁層上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
    (F)一対のソース/ドレイン電極の間に位置する第1絶縁層の部分の上に、制御電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
    を備えた不揮発性半導体メモリの製造方法であって、
    支持体上に制御電極を形成した後、制御電極及び支持体上に、絶縁材料から成る第2絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された第2絶縁層を形成する工程と、
    第2絶縁層上に、導体又は半導体から成る浮遊ゲート電極構成微粒子と、浮遊ゲート電極構成微粒子を被覆する絶縁材料から成る保護膜とから構成された浮遊ゲート電極を形成する工程を含み、
    浮遊ゲート電極の形成工程にあっては、第2絶縁層構成微粒子の配列状態に基づき、浮遊ゲート電極を構成する浮遊ゲート電極構成微粒子を略規則性をもって配列させる不揮発性半導体メモリの製造方法。
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