JP4696520B2 - 電界効果型トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

電界効果型トランジスタ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4696520B2
JP4696520B2 JP2004292388A JP2004292388A JP4696520B2 JP 4696520 B2 JP4696520 B2 JP 4696520B2 JP 2004292388 A JP2004292388 A JP 2004292388A JP 2004292388 A JP2004292388 A JP 2004292388A JP 4696520 B2 JP4696520 B2 JP 4696520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
forming region
channel forming
source
channel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004292388A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006108354A (ja
JP2006108354A5 (ja
Inventor
裕輝 石岡
眞一郎 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004292388A priority Critical patent/JP4696520B2/ja
Publication of JP2006108354A publication Critical patent/JP2006108354A/ja
Publication of JP2006108354A5 publication Critical patent/JP2006108354A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4696520B2 publication Critical patent/JP4696520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

本発明は、電界効果型トランジスタ及びその製造方法に関する。
現在、多くの電子機器に用いられている薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)を含む電界効果型トランジスタ(FET)は、例えば、シリコン半導体基板あるいはシリコン半導体層に形成されたチャネル形成領域及びソース/ドレイン領域、シリコン半導体基板表面あるいはシリコン半導体層表面に形成されたSiO2から成るゲート絶縁層、並びに、ゲート絶縁層を介してチャネル形成領域に対向して設けられたゲート電極から構成されている。あるいは又、支持体上に形成されたゲート電極、ゲート電極及び支持体上に形成されたゲート絶縁層、並びに、ゲート絶縁層上に形成されたチャネル形成領域及びソース/ドレイン電極から構成されている。そして、これらの構造を有する電界効果型トランジスタの作製には、非常に高価な半導体製造装置が使用されており、製造コストの低減が強く要望されている。
そこで、近年、スピンコート法、印刷法、スプレー法に例示される真空技術を用いない方法に基づき製造が可能な有機半導体材料を用いたFETの研究、開発に注目が集まっている。
ところで、ディスプレイ装置をはじめとして、多くの電子機器に組み込まれることが要求されるが故に、FETには高速動作が要求される。例えば、映像信号を随時必要なデータに変換し、更に、オン/オフのスイッチング動作を高速で行うことができるFETが必要とされる。
然るに、有機半導体材料を用いた場合、例えばTFTの特性指標である移動度は、典型的な値として10-3〜1cm2/Vsが得られているに過ぎない(例えば、C. D. Dimitrakopoulos, et al., Adv. Mater. (2002), 14, 99 参照)。この値は、アモルファスシリコンの移動度である数cm2/Vsやポリシリコンの移動度であるおおよそ100cm2/Vsに比べて低く、ディスプレイ装置用TFTで要求される移動度1〜3cm2/Vsに達していない。従って、有機半導体材料を用いたFETにおいては、移動度の改善が大きな課題となっている。
有機半導体材料を用いたFETにおける移動度は、分子内の電荷移動及び分子間の電荷移動によって決定される。分子内の電荷移動は、単結合を挟んで隣接する多重結合の間で原子軌道が重なり合い、電子が非局在化して共役系を形成することによって可能となる。分子間の電荷の移動は、分子間の結合、ファン・デル・ワールス力による分子軌道の重なりによる伝導、あるいは又、分子間のトラップ準位を介してのホッピング伝導によって行われる。
この場合、分子内での移動度をμintra、分子間の結合による移動度をμinter、分子間のホッピング伝導による移動度をμhopとすると、以下の関係にある。有機半導体材料では、遅い分子間の電荷移動が全体としての移動度を制限しているため、電荷の移動度が小さい。
μintra≫μinter>μhop
国際公開WO2004/006337A1 C. D. Dimitrakopoulos, et al., Adv. Mater. (2002), 14, 99
そこで、有機半導体材料を用いたFETにおける移動度を改善するために、種々の検討がなされている。
例えば、国際公開WO2004/006337A1に開示された半導体装置においては、導体又は半導体から成る微粒子と、この微粒子と結合した有機半導体分子とによって導電路が形成され、この導電路の導電性が電界によって制御される。そして、このような構造を採用することで、導電路内の電荷移動が、有機半導体分子の主鎖に沿った分子の軸方向で支配的に起こり、分子の軸方向の移動度、例えば非局在化したp電子による高い分子内移動度を最大限に利用することが可能となる。その結果、単分子層トランジスタに匹敵する、今までにない高い移動度を実現することができる。
ところで、この国際公開WO2004/006337A1に開示された半導体装置にあっては、チャネル形成領域を構成する導電路は、溶液を用いた簡便・低コストなプロセスで形成することが可能であるのに対して、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層の形成には高温プロセスあるいは高真空プロセスを必要とする。従って、半導体装置全体としての製造プロセスの簡素化、低コスト化を達成することが困難である。
また、導電路を構成する微粒子の配列に特段の規則性を付与していないため、微粒子間の距離にバラツキが生じ、微粒子と微粒子とが有機半導体分子によって結合されていない微粒子が存在し、導電路の数が十分に確保されない虞がある。
従って、本発明の第1の目的は、チャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域において、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列され得る電界効果型トランジスタ及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全ての形成において、高温プロセスあるいは高真空プロセスを必要としない電界効果型トランジスタ及びその製造方法を提供することにある。
上記の第1の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る電界効果型トランジスタは、
(A)支持体の上に形成されたソース/ドレイン電極、
(B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
(C)全面に形成されたゲート絶縁層、並びに、
(D)ゲート絶縁層の上に、チャネル形成領域と対向して形成されたゲート電極、
から成る電界効果型トランジスタであって、
少なくとも、ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分とチャネル形成領域との間には、下地層が形成されており、
下地層は、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成り、
チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
下地層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列されていることを特徴とする。
上記の第1及び第2の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る電界効果型トランジスタは、
(A)支持体の上に形成されたゲート電極、
(B)ゲート電極の上及び支持体の上に形成されたゲート絶縁層、
(C)ゲート絶縁層の上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置するゲート絶縁層の部分の上に、ゲート電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
から成る電界効果型トランジスタであって、
ゲート絶縁層は、電気的絶縁材料から成るゲート絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された微粒子層を備え、
チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
微粒子層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列されていることを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するための本発明の第3の態様に係る電界効果型トランジスタは、
(A)支持体の上に形成されたソース/ドレイン電極、
(B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
(C)ソース/ドレイン電極の上及びチャネル形成領域の上に形成されたゲート絶縁層、並びに、
(D)ゲート絶縁層の上に、チャネル形成領域と対向して形成されたゲート電極、
から成る電界効果型トランジスタであって、
チャネル形成領域は、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
ソース/ドレイン電極は、チャネル形成領域構成微粒子が溶融した層から構成されていることを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するための本発明の第4の態様に係る電界効果型トランジスタは、
(A)支持体の上に形成されたゲート電極、
(B)ゲート電極の上及び支持体の上に形成されたゲート絶縁層、
(C)ゲート絶縁層の上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置するゲート絶縁層の部分の上に、ゲート電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
から成る電界効果型トランジスタであって、
チャネル形成領域は、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
ソース/ドレイン電極は、チャネル形成領域構成微粒子が溶融した層から構成されていることを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するための本発明の第5の態様に係る電界効果型トランジスタは、
ゲート電極と、ゲート絶縁層と、ソース/ドレイン電極と、チャネル形成領域とを備えた電界効果型トランジスタであって、
チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てが、微粒子から成ることを特徴とする。
上記の第1の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、
(A)支持体の上に形成されたソース/ドレイン電極、
(B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
(C)全面に形成されたゲート絶縁層、並びに、
(D)ゲート絶縁層の上に、チャネル形成領域と対向して形成されたゲート電極、
から成る電界効果型トランジスタの製造方法であって、
少なくとも、ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子が略規則性をもって配列された下地層を形成する工程と、
下地層の上に、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成する工程、
を含み、
下地層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させることを特徴とする。
上記の第1及び第2の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、
(A)支持体の上に形成されたゲート電極、
(B)ゲート電極の上及び支持体の上に形成されたゲート絶縁層、
(C)ゲート絶縁層の上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置するゲート絶縁層の部分の上に、ゲート電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
から成る電界効果型トランジスタの製造方法であって、
電気的絶縁材料から成るゲート絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された微粒子層を備えたゲート絶縁層を、ゲート電極の上及び支持体の上に形成する工程と、
微粒子層の上に、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成する工程、
を含み、
微粒子層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させることを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するための本発明の第3の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、
(A)支持体の上に形成されたソース/ドレイン電極、
(B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
(C)ソース/ドレイン電極の上及びチャネル形成領域の上に形成されたゲート絶縁層、並びに、
(D)ゲート絶縁層の上に、チャネル形成領域と対向して形成されたゲート電極、
から成る電界効果型トランジスタの製造方法であって、
支持体の上に導体から成るチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を形成した後、
ソース/ドレイン電極を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を溶融することで、ソース/ドレイン電極を形成し、併せて、チャネル形成領域構成微粒子から構成された層に有機半導体分子を接触させることで、チャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成する、
工程を含むことを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するための本発明の第4の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、
(A)支持体の上に形成されたゲート電極、
(B)ゲート電極の上及び支持体の上に形成されたゲート絶縁層、
(C)ゲート絶縁層の上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置するゲート絶縁層の部分の上に、ゲート電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
から成る電界効果型トランジスタの製造方法であって、
ゲート絶縁層の上に導体から成るチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を形成した後、
ソース/ドレイン電極を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を溶融することで、ソース/ドレイン電極を形成し、併せて、チャネル形成領域構成微粒子から構成された層に有機半導体分子を接触させることで、チャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成する、
工程を含むことを特徴とする。
上記の第2の目的を達成するための本発明の第5の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法は、
ゲート電極と、ゲート絶縁層と、ソース/ドレイン電極と、チャネル形成領域とを備え、チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有する電界効果型トランジスタの製造方法であって、
ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てを、微粒子から形成することを特徴とする。
尚、本発明の第3の態様若しくは第4の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法にあっては、ソース/ドレイン電極を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を溶融することで、ソース/ドレイン電極を形成し、併せて、チャネル形成領域構成微粒子から構成された層に有機半導体分子を接触させることで、チャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成するが、
(1)ソース/ドレイン電極を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を溶融することで、ソース/ドレイン電極を形成し、その後、チャネル形成領域構成微粒子から構成された層に有機半導体分子を接触させることで、チャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成してもよいし、
(2)チャネル形成領域構成微粒子から構成された層に有機半導体分子を接触させることで、チャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域及びチャネル形成領域延在部を形成し、その後、ソース/ドレイン電極を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子から構成された層(チャネル形成領域延在部)を溶融することで、ソース/ドレイン電極を形成してもよく、この手順(2)の方が手順(1)よりも好ましい。
本発明の第1の態様〜第5の態様に係る電界効果型トランジスタ(以下、これらを総称して、単に、本発明の電界効果型トランジスタと呼ぶ場合がある)にあっては、有機半導体分子が末端に有する官能基が、チャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合していることが好ましい。そして、この場合、有機半導体分子が両端に有する官能基によって有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子とが化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路が構築されていることが好ましく、更には、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との結合体の単一層によって導電路が構成されていることが好ましい。あるいは又、この場合、有機半導体分子が両端に有する官能基によって有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子とが3次元的に化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路が構築されていることが好ましく、更には、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との結合体の積層構造によって導電路が構成されていることが好ましい。
一方、本発明の第1の態様〜第5の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法(以下、これらを総称して、単に、本発明の電界効果型トランジスタの製造方法と呼ぶ場合がある)にあっては、有機半導体分子を、その末端の官能基によってチャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合させることが好ましい。そして、この場合、有機半導体分子が両端に有する官能基によって有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子とを化学的に(交互に)結合させることで、ネットワーク状の導電路を構築することが好ましく、更には、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との結合体の単一層によって導電路を構成することが好ましい。あるいは又、この場合、有機半導体分子が両端に有する官能基によって有機半導体分子とチャネル形成領域構成微粒子とを3次元的に化学的に(交互に)結合させることで、ネットワーク状の導電路を構築することが好ましく、更には、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との結合体の積層構造によって導電路が構成されていることが好ましい。
本発明の第1の態様〜第5の態様に係る電界効果型トランジスタあるいは本発明の第1の態様〜第5の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法(以下、これらを総称して、単に本発明と呼ぶ場合がある)にあっては、このような一種のネットワーク状の導電路を構築することで、導電路内の電荷移動が、有機半導体分子の主鎖に沿った分子の軸方向で支配的に起こる構造となる結果、分子の軸方向の移動度、例えば非局在化したπ電子による高い移動度を最大限に利用することができるので、単分子層トランジスタに匹敵する、今までにない高い移動度を実現することが可能となる。
本発明において、チャネル形成領域構成微粒子は、導体としての金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)といった金属から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成り、あるいは又、半導体としての硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、ガリウム砒素(GaAs)、酸化チタン(TiO2)、又は、シリコン(Si)から成る構成とすることができる。尚、導体としてのチャネル形成領域構成微粒子とは、体積抵抗率が10-4Ω・m(10 -2 Ω・cm)のオーダー以下である材料から成るチャネル形成領域構成微粒子を指す。また、半導体としてのチャネル形成領域構成微粒子とは、体積抵抗率が10-4Ω・m(10 -2 Ω・cm)乃至乃至1012Ω・m(10 14 Ω・cm)のオーダーを有する材料から成るチャネル形成領域構成微粒子を指す。
ここで、チャネル形成領域構成微粒子の平均粒径をrAVE、チャネル形成領域構成微粒子の粒径の標準偏差をσとしたとき、σ/rAVE≦0.5を満足することが好ましい。尚、rAVEの範囲として、限定するものではないが、5.0×10-10m≦rAVE≦1.0×10-6m、好ましくは5.0×10-10m≦rAVE≦1.0×10-8mであることが望ましい。チャネル形成領域構成微粒子の形状として球形を挙げることができるが、本発明はこれに限るものではなく、例えば球形の他に、三角形、四面体、立方体、直方体、円錐、円柱等を挙げることができる。尚、チャネル形成領域構成微粒子の形状が球形以外の場合のチャネル形成領域構成微粒子の平均粒径は、球形以外のチャネル形成領域構成微粒子の測定された体積と同じ体積を有する球を想定し、係る球の直径の平均値をチャネル形成領域構成微粒子の平均粒径とすればよい。
有機半導体分子と結合する前のチャネル形成領域構成微粒子の表面は、鎖状の絶縁性有機分子から成る保護膜によって被覆されていることが、チャネル形成領域構成微粒子同士の凝集を防止するといった観点から好ましい。保護膜を構成する分子はチャネル形成領域構成微粒子に対して結合しているが、その結合力の大小が、保護膜によって被覆されているチャネル形成領域構成微粒子(実際には、保護膜によって被覆されているチャネル形成領域構成微粒子の集合体あるいはクラスター)を製造する際の集合体(クラスター)の最終的な径分布に大きく影響する。保護膜を構成する絶縁性有機分子の一端には、チャネル形成領域構成微粒子と化学的に反応(結合)する官能基を有することが好ましい。例えば、官能基としてチオール基(−SH)を挙げることができ、このチオール基を末端に持つ分子の1つとしてアルカンチオール[例えば、ドデカンチオール(C1225SH)]を挙げることができる。ドデカンチオールのチオール基が金等のチャネル形成領域構成微粒子と結合すると、水素原子が離脱してC1225S−Auとなると考えられている。あるいは又、保護膜を構成する絶縁性有機分子として、アルキルアミン分子[例えば、ドデシルアミン(C1225NH2)]を挙げることもできる。
ここで、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子とを接触させると、有機半導体分子が保護膜を構成する有機分子と置換する結果、チャネル形成領域を構成するチャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との化学的な結合体が形成される。
本発明の電界効果型トランジスタの製造方法において、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子とを結合させるために、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子とを接触させる工程は、少なくとも1回行えばよい。また、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子との接触は、具体的には、例えば有機半導体分子の溶液にチャネル形成領域構成微粒子を浸漬させることによって達成することができる。
本発明において、有機半導体分子は、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端に、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)を有することが好ましい。尚、チオール基、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、チオアセチル基は、Au等の導体としてのチャネル形成領域構成微粒子に結合する官能基であり、カルボキシ基は半導体としてのチャネル形成領域構成微粒子に結合する官能基である。分子の両端に位置する官能基は異なっていてもよく、両端の官能基のチャネル形成領域構成微粒子に対する結合性は近い方がより好ましい。
具体的には、有機半導体分子として、例えば、構造式(1)の4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)、構造式(2)の4,4’−ジイソシアノビフェニル、構造式(3)の4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル、及び構造式(4)の2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン、構造式(5)の4,4’−ジイソシアノフェニル、構造式(6)のベンジジン(ビフェニル−4,4'−ジアミン)、構造式(7)のTCNQ(テトラシアノキノジメタン)、構造式(8)のビフェニル−4,4'−ジカルボン酸、構造式(9)の1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、構造式(10)の1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、あるいは、Bovine Serum Albumin、Horse Radish Peroxidase、Antibody-antigen を例示することができる。これらは、いずれも、π共役系分子であって、少なくとも2箇所でチャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合する官能基を有していることが好ましい。
構造式(1):4,4’−ビフェニルジチオール
Figure 0004696520
構造式(2):4,4’−ジイソシアノビフェニル
Figure 0004696520
構造式(3):4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル
Figure 0004696520
構造式(4):2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン
Figure 0004696520
構造式(5):4,4’−ジイソシアノフェニル
Figure 0004696520
構造式(6):ベンジジン(ビフェニル−4,4'−ジアミン)
Figure 0004696520
構造式(7):TCNQ(テトラシアノキノジメタン)
Figure 0004696520
構造式(8):ビフェニル−4,4'−ジカルボン酸
Figure 0004696520
構造式(9):1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン
Figure 0004696520
構造式(10):1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン
Figure 0004696520
また、有機半導体分子として、構造式(11)で表されるデンドリマーも用いることができる。
構造式(11):デンドリマー
Figure 0004696520
本発明の第5の態様に係る電界効果型トランジスタあるいは本発明の第5の態様に係る電界効果型トランジスタの製造方法にあっては、
(1)ソース/ドレイン電極が微粒子から成る形態
(2)ゲート電極が微粒子から成る形態
(3)ゲート絶縁層が微粒子から成る形態
(4)ソース/ドレイン電極が微粒子から成り、ゲート電極が、ソース/ドレイン電極を構成する微粒子と同種あるいは別種の微粒子から成る形態
(5)ソース/ドレイン電極が微粒子から成り、ゲート絶縁層が、ソース/ドレイン電極を構成する微粒子と別種の微粒子から成る形態
(6)ゲート電極が微粒子から成り、ゲート絶縁層が、ゲート電極を構成する微粒子と別種の微粒子から成る形態
(7)ソース/ドレイン電極が微粒子から成り、ゲート電極が、ソース/ドレイン電極を構成する微粒子と同種あるいは別種の微粒子から成り、ゲート絶縁層が、ソース/ドレイン電極及びゲート電極を構成する微粒子と別種の微粒子から成る形態
の7つの形態を挙げることができる。
ここで、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てが、「微粒子から成る」とは、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てが、微粒子の集合体から構成されている場合だけでなく、微粒子を原料として構成されている場合(例えば、微粒子とバインダから構成されている場合)も含まれる。また、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てを、「微粒子から形成する」とは、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てを、微粒子を原料とした適切な材料から形成する(例えば、微粒子とバインダから成る材料や、微粒子と分散媒から成る材料等に基づき形成する)ことを意味する。
本発明の第1の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法にあっては、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てが、微粒子から成り、これらのいずれか、若しくは、全てを、微粒子から形成することもできる。
また、本発明の第2の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法にあっては、ソース/ドレイン電極、ゲート電極のいずれか、若しくは、全てが、微粒子から成り、これらのいずれか、若しくは、全てを、微粒子から形成することもできる。
更には、本発明の第2の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法においては、ゲート絶縁層を、微粒子層の単層構成とすることもできるし、微粒子層と膜状の層の2層構成とすることもできる。
また、本発明の第3の態様若しくは第4の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法にあっては、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てが、微粒子から成り、これらのいずれか、若しくは、全てを、微粒子から形成することもできる。更には、本発明の第3の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法にあっては、本発明の第1の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法と同様に、下地層を形成してもよい。また、本発明の第4の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法にあっては、本発明の第2の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法と同様に、微粒子層を備えたゲート絶縁層とすることもできる。
本発明の第1の態様〜第4の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法において、下地層や微粒子層を形成する方法として、電着法、スピンコート法、キャスティング法、移流集積法(A. S. Dimitrov et al., Langmuir, 10, 432(1994)参照)、LB(Langmuir-Blodgett)法に類似した方法[親水性溶媒(例えば水)上に疎水性表面を有する下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子を単層で2次元規則配列を有するように浮かべ、あるいは、これとは逆に、疎水性溶媒上に親水性表面を有する下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子を単層で2次元規則配列を有するように浮かべ、それをLB法のように転写する方法(V. Santhanam, et al., Langmuir, 2003, 19, 7881 参照)]を挙げることができる。
ここで、下地層構成微粒子が略規則性をもって配列され、あるいは又、ゲート絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列されているとは、下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子が、正三角形の頂点に位置するように密に配列され、あるいは又、正方形の頂点に位置するように密に配列されていることを意味する。下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子の全てが規則性をもって配列されるとは限られないので、即ち、多少の空乏、格子の欠陥等があってもよいことは云うまでもないので、「略」規則性をもって配列されると表現している。
本発明の第1の態様〜第4の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法において、チャネル形成領域構成微粒子を、下地層上あるいはゲート絶縁層上に配列させるためには、チャネル形成領域構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を下地層上あるいはゲート絶縁層上に形成した後、溶液に含まれる溶媒を蒸発させればよい。チャネル形成領域構成微粒子を含む溶液から成る薄膜を形成する方法として、浸漬法、キャスティング法、スピンコート法を例示することができる。また、これによって、本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法における、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子から構成された層を得ることができる。
チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列されているとは、下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子が正三角形の頂点に位置するように密に配列されている場合、この正三角形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子が位置することを意味する。そして、この場合には、チャネル形成領域構成微粒子は、チャネル形成領域構成微粒子によって形成される正三角形の頂点に位置し、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子によって形成される正六角形の頂点に位置する。一方、下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子が正方形の頂点に位置するように密に配列されている場合、この正方形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子が位置することを意味する。そして、この場合には、チャネル形成領域構成微粒子は、チャネル形成領域構成微粒子によって形成される正方形の頂点に位置する。チャネル形成領域構成微粒子の全てが規則性をもって配列されるとは限られないので、即ち、多少の空乏、格子の欠陥等があってもよいことは云うまでもないので、「略」規則性をもって配列されると表現している。
そして、これらの場合、チャネル形成領域構成微粒子とチャネル形成領域構成微粒子との間の距離は、有機半導体分子によってチャネル形成領域構成微粒子とチャネル形成領域構成微粒子とが適切に結ばれるような距離であることが望ましい。即ち、チャネル形成領域構成微粒子の粒径、下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子の粒径、有機半導体分子を適切に選択することによって、このような状態を達成することができる。云い換えれば、隣り合うチャネル形成領域構成微粒子の表面間の距離が、用いる有機半導体分子の長軸方向の長さとほぼ同じであることが最も好ましい。チャネル形成領域構成微粒子間には有機半導体分子が必ず存在するため、チャネル形成領域構成微粒子同士は接触していない。チャネル形成領域構成微粒子が2次元的に規則配列された層は、単層であっても、多層であってもよい。
本発明において、ゲート絶縁層を構成する微粒子として、あるいは又、本発明の第1の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法における下地層を構成する下地層構成微粒子として、あるいは又、本発明の第2の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法におけるゲート絶縁層を構成する微粒子層のゲート絶縁層構成微粒子として、酸化ケイ素(SiOX)、窒化ケイ素(SiNY)、酸化アルミニウム(Al23)等の高絶縁性金属酸化物あるいは高絶縁性金属窒化物といった無機系絶縁材料の微粒子だけでなく、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレンにて例示される有機系絶縁材料(有機ポリマー)の微粒子を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。これらの微粒子の形状は、球形であることが好ましい。
あるいは又、本発明において、膜状の形態を有するゲート絶縁層を構成する材料として、酸化ケイ素(SiOX)、窒化ケイ素(SiNY)、酸化アルミニウム(Al23)等の高絶縁性金属酸化物あるいは高絶縁性金属窒化物といった無機系絶縁材料だけでなく、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPTMS)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、オクタデシルトリクロロシラン(OTS)等のシラノール誘導体(シランカップリング剤)、オクタデカンチオール、ドデシルイソシアネイト等の一端にゲート電極等と結合可能な官能基を有する直鎖炭化水素類にて例示される有機系絶縁材料(有機ポリマー)を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。更には、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、酸化窒化シリコン(SiON)、SOG(スピンオングラス)、低誘電率SiO2系材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)といった酸化ケイ素系材料を例示することもできる。
本発明において、ゲート電極やソース/ドレイン電極を微粒子から構成する場合、ゲート電極やソース/ドレイン電極を構成する材料として、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、チタン(Ti)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)等の金属から成る導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子を挙げることができる。
一方、ゲート電極やソース/ドレイン電極を微粒子から構成しない場合(即ち、膜状の形態をとる場合)、ゲート電極やソース/ドレイン電極を構成する材料として、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、チタン(Ti)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)等の金属、あるいは、これらの金属元素を含む合金、不純物を含有したポリシリコン等の導電性物質を挙げることができるし、これらの元素を含む層の積層構造とすることもできる。更には、ゲート電極やソース/ドレイン電極、各種の配線を構成する材料として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]といった有機材料(導電性高分子)を挙げることもできる。
本発明におけるゲート電極の形成方法、本発明の第1の態様、第2の態様、第5の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法におけるソース/ドレイン電極の形成方法として、これらを構成する材料にも依るが、物理的気相成長法(PVD法);MOCVD法を含む各種の化学的気相成長法(CVD法);スピンコート法;スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法といった各種印刷法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットオリフィスコーター法、カレンダーコーター法、浸漬法といった各種コーティング法;スタンプ法;リフトオフ法;ゾル−ゲル法;電着法;シャドウマスク法;電解メッキ法や無電解メッキ法あるいはこれらの組合せといったメッキ法;及び、スプレー法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができる。尚、物理的気相成長法(PVD法)として、(a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着等の各種真空蒸着法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタリング法、(d)DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティング法を挙げることができる。
本発明の第3の態様あるいは第4の態様に係る電界効果型トランジスタあるいはその製造方法において、ソース/ドレイン電極を形成するためのチャネル形成領域構成微粒子の溶融は、例えば、レーザを用いて行うことができ、あるいは又、支持体をホットプレートやオーブン等で加熱する方法を挙げることもできる。
ゲート絶縁層の形成方法として、ゲート絶縁層を構成する材料にも依るが、上述の各種PVD法;各種CVD法;スピンコート法;上述した各種印刷法;上述した各種コーティング法;浸漬法;キャスティング法;ゾル−ゲル法;電着法;シャドウマスク法;及び、スプレー法の内のいずれか、あるいは、ゲート電極の形成方法にて説明した各種の形成方法を挙げることができる。
あるいは又、ゲート絶縁層は、ゲート電極の表面を酸化あるいは窒化することによって形成することができるし、ゲート電極の表面に酸化膜や窒化膜を成膜することで得ることもできる。ゲート電極の表面を酸化する方法として、ゲート電極を構成する材料にも依るが、O2プラズマを用いた酸化法、陽極酸化法を例示することができる。また、ゲート電極の表面を窒化する方法として、ゲート電極を構成する材料にも依るが、N2プラズマを用いた窒化法を例示することができる。あるいは又、例えば、Au電極に対しては、一端をメルカプト基で修飾された直鎖状炭化水素のように、ゲート電極と化学的に結合を形成し得る官能基を有する絶縁性分子によって、浸漬法等の方法で自己組織的にゲート電極表面を被覆することで、ゲート電極の表面に絶縁膜を形成することもできる。あるいは又、ゲート電極の表面をシラノール誘導体(シランカップリング剤)により修飾することで、ゲート絶縁層を形成することもできる。
本発明において、支持体として、各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板を挙げることができる。あるいは又、支持体として、ポリエーテルスルホン(PES)やポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)に例示される高分子材料から構成されたプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板を挙げることができ、あるいは又、雲母を挙げることができる。このような可撓性を有する高分子材料から構成された支持体を使用すれば、例えば曲面形状を有するディスプレイ装置や電子機器への電界効果型トランジスタの組込みあるいは一体化が可能となる。支持体として、その他、導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板)を挙げることができる。また、電界効果型トランジスタの構成、構造によっては、電界効果型トランジスタが支持部材上に設けられているが、この支持部材も上述した材料から構成することができる。
本発明の電界効果型トランジスタを、ディスプレイ装置や各種の電子機器に適用、使用する場合、支持体に多数の電界効果型トランジスタを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電界効果型トランジスタを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。電界効果型トランジスタを樹脂にて封止してもよい。また、本発明の電界効果型トランジスタにあっては、共役系を有する有機半導体分子として可視部付近の光に対して光吸収性のある色素の使用により、光センサ等としても動作させることも可能である。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る電界効果型トランジスタ及びその製造方法にあっては、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成る下地層、あるいは、電気的絶縁材料から成るゲート絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された微粒子層を備えたゲート絶縁層を、所謂テンプレートとして用いることで、チャネル形成領域構成微粒子の2次元規則配列化を達成させることができる。従って、チャネル形成領域構成微粒子間の距離にバラツキが生じ難い。その結果、チャネル形成領域構成微粒子とチャネル形成領域構成微粒子とが有機半導体分子によって結合されていないチャネル形成領域構成微粒子が存在し、導電路の数が十分に確保されないといった問題の発生を回避することができ、電界効果型トランジスタの特性向上、生産の安定性を図ることができる。
また、本発明の第3の態様若しくは第4の態様に係る電界効果型トランジスタ及びその製造方法にあっては、チャネル形成領域構成微粒子が溶融した層からソース/ドレイン電極を構成するので、ソース/ドレイン電極の形成プロセスの簡素化、低コスト化を実現することが可能となる。
更には、本発明の第5の態様に係る電界効果型トランジスタ及びその製造方法にあっては、ソース/ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層のいずれか、若しくは、全てが、微粒子から成り、また、これらのいずれか、若しくは、全てを、微粒子から形成するので、電界効果型トランジスタ全体としての製造プロセスの簡素化、低コスト化を実現することが可能となる。
しかも、本発明にあっては、チャネル形成領域構成微粒子が有機半導体分子と結びついて導電路が形成されているので、チャネル形成領域構成微粒子内の導電路と有機半導体分子内の分子骨格に沿った導電路とが連結した一種のネットワーク状の導電路を形成することができる。従って、導電路内の電荷移動が有機半導体分子の主鎖に沿った分子の軸方向で支配的に起こる構造となる。導電路には分子間の電子移動が含まれないため、従来の有機半導体材料を用いた電界効果型トランジスタにおける低い移動度の原因であった分子間の電子移動によって移動度が制限されることがない。そのため、有機半導体分子内の軸方向の電荷移動を最大限に利用することができる。例えば、主鎖に沿って形成された共役系を有する分子を有機半導体分子として用いる場合、非局在化したπ電子による高い移動度を利用できる。
また、導電路は、常圧下で200゜C以下の低温プロセスで一層毎に形成することが可能であるが故に、所望の厚さを有する導電路を容易に形成でき、低コストで電界効果型トランジスタを作製することができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の第1の態様及び第5の態様に係る電界効果型トランジスタ、並びに、その製造方法に関する。実施例1の電界効果型トランジスタの模式的な一部断面図を図1の(C)に示し、導電路20の概念図を図1の(D)に示す。
実施例1の電界効果型トランジスタは、具体的には、トップゲート/トップコンタクト型のTFTであり、図1の(C)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体11の上に形成されたソース/ドレイン電極14、
(B)ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分の上に形成されたチャネル形成領域15、
(C)全面に(より具体的には、ソース/ドレイン電極14の上及びチャネル形成領域15の上に)形成されたゲート絶縁層13、並びに、
(D)ゲート絶縁層13の上に、チャネル形成領域15と対向して形成されたゲート電極12、
から成る。
そして、少なくとも、ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分とチャネル形成領域15との間に(実施例1においては、より具体的には全面に)下地層30が形成されており、下地層30は、電気的絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成る下地層構成微粒子31が略規則性をもって配列されて成る。実施例1にあっては、ソース/ドレイン電極14と支持体11との間にも、下地層構成微粒子31から成る下地層30、及び、チャネル形成領域15の延在部15Aが形成されている。尚、図面においては、下地層構成微粒子31から成る層の1層によって下地層30が構成されているように図示しているが、下地層30は下地層構成微粒子31から成る層が積層された構造を有していてもよい。後述する実施例2、実施例5においても同様である。
また、チャネル形成領域15は、図1の(D)に概念図を示すように、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、このチャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有し、下地層30の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列されている。尚、図面においては、チャネル形成領域構成微粒子21から成る層の1層によってチャネル形成領域15が構成されているように図示しているが、チャネル形成領域15はチャネル形成領域構成微粒子21から成る層が積層された構造を有していてもよい。後述する実施例2〜実施例6においても同様である。
実施例1においては、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21として金微粒子(金ナノ粒子)を使用し、有機半導体分子22として、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端にチオール基(−SH)を有する4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)を用いる。また、ゲート絶縁層13はSiO2から成り、ゲート電極12及びソース/ドレイン電極14は銅微粒子から成り、支持体11は、表面に絶縁膜(図示せず)が形成されたガラス基板から成る。
実施例1における、下地層構成微粒子31が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図7の(A)に示すが、下地層構成微粒子31は、正三角形の頂点に位置するように密に、接触状態にて配列されている。また、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図8の(A)及び(B)、若しくは、模式的に図9の(A)及び(B)に示す。
尚、下地層構成微粒子31を、図7の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては点線の円形で示す。また、チャネル形成領域構成微粒子21を図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、有機半導体分子22を図8の(B)、図9の(B)、図10の(B)においては実線の線分で示す。
ここで、下地層構成微粒子31が正三角形の頂点に位置するように密に配列されているので、この正三角形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子21が位置している。そして、チャネル形成領域構成微粒子21は、チャネル形成領域構成微粒子21によって形成される正三角形の頂点に位置し(図8の(B)参照)、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子21によって形成される正六角形の頂点に位置する(図9の(B)参照)。尚、後述する実施例2、実施例5においても同様である。図8の(B)に示す状態、及び、図9の(B)に示す状態をそれぞれ得るための、下地層構成微粒子31の平均粒径、チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径、有機半導体分子22の長軸方向の長さを、それぞれ、以下の表1及び表2に例示する。
[表1]
下地層構成微粒子31の平均粒径 :7nm
チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径:5nm
有機半導体分子22の長軸方向の長さ :2nm
[表2]
下地層構成微粒子31の平均粒径 :14nm
チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径: 5nm
有機半導体分子22の長軸方向の長さ : 2nm
実施例1、あるいは、後述する実施例2〜実施例6においては、有機半導体分子22が末端に有する官能基がチャネル形成領域構成微粒子21と化学的に結合している。あるいは又、有機半導体分子22を、その末端の官能基によって、チャネル形成領域構成微粒子21と化学的に結合させる。より具体的には、有機半導体分子22が両端に有する官能基(実施例1においては、共役結合を有する有機半導体分子であって、4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)の両端に有するチオール基[−SH])によって有機半導体分子22とチャネル形成領域構成微粒子21とが化学的に(交互に)結合することで、あるいは、3次元的に化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路20が構築されている。そして、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の単一層によって導電路20が構成され、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の積層構造によって導電路20が構成されている。
チャネル形成領域構成微粒子21を下地層30(あるいは、後述する微粒子層50)の上に、下地層30(あるいは、後述する微粒子層50)の表面と略平行な面内において2次元的に規則的に配列させた後、有機半導体分子22を接触させる工程を1回行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の単一層を形成することができ、2回以上行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体から成る層が積層され、結合体の積層構造を得ることができる。あるいは又、この工程を複数回、繰り返すことによって、チャネル形成領域構成微粒子21を、3次元的に規則的に配列させた後、有機半導体分子22を接触させる工程を少なくとも1回行うことによって、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体から成る層が積層された結合体の積層構造を得ることができる。
即ち、チャネル形成領域15の形成工程においては、チャネル形成領域構成微粒子21の層を1層形成した後に、チャネル形成領域構成微粒子21に有機半導体分子22を接触させ、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体を形成させることにより、結合体の層が1層分形成される。このように、結合体の1層ずつの形成によってチャネル形成領域15を形成することができるので、この工程を何回繰り返すかで、所望の厚さを有するチャネル形成領域15を形成することができる。そして、こうして得られたチャネル形成領域15は、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22とがネットワーク状に結合された結合体から構成され、ゲート電極12に印加されるゲート電圧によってキャリア移動が制御される。具体的には、例えば、ゲート電極12に印加するゲート電圧を0ボルトとした場合、ソース/ドレイン電極14の間にソース/ドレイン電流が流れる。更には、ゲート電極12に印加するゲート電圧の向き(プラス又はマイナス)及び値を制御することで、ソース/ドレイン電極14の間に流れるソース/ドレイン電流を制御することができる。
ここで、チャネル形成領域15においては、チャネル形成領域構成微粒子21が有機半導体分子22によって2次元的あるいは3次元的に結びつけられ、チャネル形成領域構成微粒子21内の導電路と有機半導体分子22内の分子骨格に沿った導電路とが連結したネットワーク状の導電路20が形成されている。そして、図1の(D)の概念図に示すように、この導電路20には、従来の有機半導体から成るチャネル形成領域における低い移動度の原因であった分子間の電子移動が含まれず、しかも、分子内の電子移動は分子骨格に沿って形成された共役系を通じて行われるので、高い移動度が期待される。チャネル形成領域15における電子伝導は、ネットワーク状の導電路20を通って行われ、チャネル形成領域15の導電性はゲート電極12に印加されるゲート電圧によって制御される。
チャネル形成領域15は、結合体の単一層としてもよいし、2層以上、10層程度の結合体の積層構造としてもよい。1層の厚さは、チャネル形成領域構成微粒子の粒径(数nm)と概ね同じである。チャネル形成領域構成微粒子21を平均粒径約10nmの金(Au)から構成し、10層の結合体の積層構造とする場合、チャネル形成領域15の厚さはおおよそ100nmとなる。尚、結合体の1層ずつを独立して形成することによってチャネル形成領域15を得ることができるので、各結合体毎、又は、結合体の積層構造毎に、チャネル形成領域構成微粒子21を構成する材料やチャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径、有機半導体分子22を変えて、チャネル形成領域15の特性を制御してもよい。
以上に説明した事項は、基本的に、後述する実施例2〜実施例6にも当てはまる。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図1の(A)〜(C)を参照して、実施例1の電界効果型トランジスタの製造方法を説明する。
[工程−100]
先ず、少なくとも、ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分の上に(実施例1においては、支持体11の全面に)、電気的絶縁材料であるSiOXから成る下地層構成微粒子31が略規則性をもって配列された下地層30を形成する。具体的には、シリカ(SiO2)ナノ粒子のコロイド溶液(溶媒:シクロヘキサン)を支持体11の全面を覆うように滴下し、スピンコーターによって過剰の溶液及びナノ粒子を除去するといったスピンコート法に基づき、下地層30を形成することができる。尚、こうして得られた下地層構成微粒子31が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図7の(A)に示す。
[工程−110]
次いで、下地層30の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域15、及び、チャネル形成領域15の延在部15Aを形成する。
実施例1にあっては、予め作製しておいた金ナノ粒子を改良することで得た均一な粒径を有する金ナノ粒子を用いている。即ち、実施例1においては、Leff らが提案した方法(ドデシルアミン(C1225NH2)を保護膜とする金ナノ粒子の作製法。D. V. Leff, et al., Langmuir, 1996, 12, 4723 参照)を採用する。そして、作製した金ナノ粒子コロイド溶液に対して、Lin らの提案している方法(X. M. Lin, et al., J. Nanoparticle Res., 2000, 2, 157 参照)を改良した方法を適用することにより金ナノ粒子の粒径の均一化を行う。
具体的には、以下の調製方法にて金ナノ粒子を得る。即ち、四塩化金酸(HAuCl4・3H2O)をイオン交換水に溶解する。次いで、この溶液を激しく攪拌しながら、トルエンに溶解した臭化テトラオクチルアンモニウム(N(C8174Br)をこの溶液中に添加する。次いで、トルエンに溶解したドデシルアミン(C1225NH2)をこの混合物中に加える。その後、激しく攪拌しているこの混合物中に、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)をイオン交換水に溶解した溶液を滴下する。そして、12時間攪拌を続けた後、静置後、水層を分液漏斗で除去する。次いで、この溶液にトルエンとドデシルアミンを加えて、130゜Cで1時間、加熱還流する。その後、室温まで静置した後、エバポレーターで液量を減量し、次いで、エタノールを加えて、冷凍庫内で12時間静置する。そして、沈澱した金ナノ粒子を濾過により分離し、エタノールで洗浄後、トルエンに溶解する。尚、ドデシルアミンから成る保護膜によって表面が被覆された金ナノ粒子を0.05重量%分散させた金ナノ粒子コロイド溶液(溶媒:トルエン)とする。

そして、こうして得られたチャネル形成領域構成微粒子21を含む溶液から成る薄膜を、下地層30の上にキャスティング法にて形成した後、溶液に含まれる溶媒を蒸発させる。これによって、下地層30の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21を略規則性をもって配列させることができる(図8の(A)あるいは図9の(A)参照)。
次いで、チャネル形成領域構成微粒子21に有機半導体分子22を結合させることによって導電路20を形成する。具体的には、4,4’−ビフェニルジチオールから成る有機半導体分子22をモル濃度数mMにてトルエンに溶解した溶液に全体を浸漬した後、トルエンで洗浄して溶液を置換し、その後、溶媒を蒸発させる。このとき、保護膜を構成するドデシルアミンが4,4’−ビフェニルジチオールから成る有機半導体分子22によって置換され、有機半導体分子22が、その末端にあるチオール基(−SH)によって金ナノ粒子から成るチャネル形成領域構成微粒子21の表面に化学的に結合する。1個のチャネル形成領域構成微粒子21の表面には、多数の有機半導体分子22がチャネル形成領域構成微粒子21を包み込むように結合する。そして、それらの内の一部が、もう一方の分子末端にあるチオール基によって他のチャネル形成領域構成微粒子21とも結合するため、有機半導体分子22によってチャネル形成領域構成微粒子21が2次元ネットワーク状に連結された状態を得ることができる(図8の(B)あるいは図9の(B)参照)。
こうして、有機半導体分子22が両端に有する官能基によって有機半導体分子22とチャネル形成領域構成微粒子21とが化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路20が構築される。図1の(A)に示す状態にあっては、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の単一層によって導電路20が構築されている。
[工程−120]
次に、必要に応じて、[工程−110]を所望の回数だけ繰り返す。こうして、有機半導体分子22が両端に有する官能基によって有機半導体分子22とチャネル形成領域構成微粒子21とが3次元的に化学的に(交互に)結合することで、ネットワーク状の導電路20が構築され、チャネル形成領域構成微粒子21と有機半導体分子22との結合体の積層構造によって導電路20が構成されている構造を得ることができる。
[工程−130]
その後、銅微粒子が含まれた銅ペーストをスクリーン印刷法にてチャネル形成領域15の延在部15Aの上に印刷し、焼成することで、ソース/ドレイン電極14を形成することができる(図1の(B)参照)。
[工程−140]
その後、全面に(より具体的には、ソース/ドレイン電極14の上、及び、チャネル形成領域15の上)にゲート絶縁層13を形成する。具体的には、SiO2から成るゲート絶縁層13を、スパッタリング法に基づき全面に形成する。
[工程−150]
次いで、銅微粒子が含まれた銅ペーストをスクリーン印刷法にてゲート絶縁層13の上に印刷し、焼成することで、ゲート電極12を形成することができる(図1の(C)参照)。
[工程−160]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極14の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極14に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例1の電界効果型トランジスタを完成させることができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2の電界効果型トランジスタが、実施例1の電界効果型トランジスタと異なる点は、実施例1の電界効果型トランジスタがトップゲート/トップコンタクト型のTFTであったのに対して、実施例2の電界効果型トランジスタがトップゲート/ボトムコンタクト型のTFTである点にある。その他の点は、実施例1にて説明した電界効果型トランジスタと同じである。
即ち、実施例2の電界効果型トランジスタは、具体的には、トップゲート/ボトムコンタクト型のTFTであり、図2の(C)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体11の上に形成されたソース/ドレイン電極14、
(B)ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分の上に形成されたチャネル形成領域15、
(C)全面に(より具体的には、ソース/ドレイン電極14の上及びチャネル形成領域15の上に)形成されたゲート絶縁層13、並びに、
(D)ゲート絶縁層13の上に、チャネル形成領域15と対向して形成されたゲート電極12、
から成る。
そして、少なくとも、ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分とチャネル形成領域15との間には(実施例2においては、より具体的には、ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分とチャネル形成領域15との間には)下地層30が形成されており、下地層30は、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子31が略規則性をもって配列されて成る。
実施例2におけるチャネル形成領域15は、実施例1にて説明したチャネル形成領域15と同様の構成、構造を有する。更には、実施例1と同様に、下地層30の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列されている。また、実施例2の電界効果型トランジスタを構成する材料は、実施例1の電界効果型トランジスタを構成する材料と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図2の(A)〜(C)を参照して、実施例2の電界効果型トランジスタの製造方法を説明する。
[工程−200]
先ず、実施例1の[工程−130]と同様にして、銅微粒子が含まれた銅ペーストをスクリーン印刷法にて支持体11の上に印刷し、焼成することで、ソース/ドレイン電極14を形成することができる(図2の(A)参照)。
[工程−210]
その後、実施例1の[工程−100]と同様にして、ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置する支持体11の部分の上に、下地層30を形成する。
[工程−220]
次に、実施例1の[工程−110]〜[工程−120]と同様にして、下地層30の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域15を形成する(図2の(B)参照)。
[工程−230]
その後、実施例1の[工程−140]、[工程−150]と同様にして、ゲート絶縁層13の形成、ゲート電極12の形成を行い(図2の(C)参照)、更には、実施例1の[工程−160]と同様にして、実施例2の電界効果型トランジスタを完成させる。
尚、場合によっては、[工程−210]におけるソース/ドレイン電極14上の下地層30の除去、[工程−220]におけるソース/ドレイン電極14上の導電路20の除去は不要であり、ソース/ドレイン電極14上に、下地層30、及び、チャネル形成領域15の延在部を残しておいてもよい。
実施例3は、本発明の第2の態様及び第5の態様に係る電界効果型トランジスタ、並びに、その製造方法に関する。実施例3の電界効果型トランジスタの模式的な一部断面図を図3の(B)に示す。
実施例3の電界効果型トランジスタは、具体的には、ボトムゲート/トップコンタクト型のTFTであり、図3の(B)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体11の上に形成されたゲート電極12、
(B)ゲート電極12の上及び支持体11の上に形成されたゲート絶縁層43、
(C)ゲート絶縁層43の上に形成されたソース/ドレイン電極14、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置するゲート絶縁層43の部分の上に、ゲート電極12と対向して形成されたチャネル形成領域15、
から成る。
そして、ゲート絶縁層43は、電気的絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成るゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された微粒子層50を備えている。尚、ゲート絶縁層43は、微粒子層50と膜状の層(SiO2から成る下層ゲート絶縁膜43A)の2層構成である。実施例3にあっては、ソース/ドレイン電極14とゲート絶縁層43との間にも、チャネル形成領域15の延在部15Aが形成されている。尚、図面においては、ゲート絶縁層構成微粒子51から成る層の1層によって微粒子層50が構成されているように図示しているが、微粒子層50はゲート絶縁層構成微粒子51から成る層が積層された構造を有していてもよく、寧ろ、微粒子層50はゲート絶縁層構成微粒子51から成る層が積層された構造を有することが好ましい。後述する実施例4、実施例6においても同様である。
また、チャネル形成領域15は、図1の(D)に概念図を示したと同様に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、このチャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有し、微粒子層50の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列されている。
実施例3の電界効果型トランジスタを構成する材料は、実施例1の電界効果型トランジスタを構成する材料と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例3における、ゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図7の(A)に示すが、ゲート絶縁層構成微粒子51は、正三角形の頂点に位置するように密に、接触状態にて配列されている。また、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列された状態を、模式的に図8の(A)及び(B)、若しくは、模式的に図9の(A)及び(B)に示す。尚、ゲート絶縁層構成微粒子51を、図7の(A)及び(B)においては実線の円形で示し、図8の(A)及び(B)、図9の(A)及び(B)、図10の(A)及び(B)においては点線の円形で示す。
ここで、ゲート絶縁層構成微粒子51が正三角形の頂点に位置するように密に配列されているので、この正三角形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子21が位置している。そして、チャネル形成領域構成微粒子21は、チャネル形成領域構成微粒子21によって形成される正三角形の頂点に位置し(図8の(B)参照)、あるいは又、チャネル形成領域構成微粒子21によって形成される正六角形の頂点に位置する(図9の(B)参照)。尚、後述する実施例4、実施例6においても同様である。図8の(B)に示す状態、及び、図9の(B)に示す状態をそれぞれ得るための、ゲート絶縁層構成微粒子51の平均粒径、チャネル形成領域構成微粒子21の平均粒径、有機半導体分子22の長軸方向の長さは、それぞれ、表1及び表2に例示したと同様とすればよい。尚、表1及び表2における「下地層構成微粒子31の平均粒径」を「ゲート絶縁層構成微粒子51の平均粒径」と読み替えればよい。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図3の(A)及び(B)を参照して、実施例3の電界効果型トランジスタの製造方法を説明する。
[工程−300]
先ず、支持体11上に、実施例1の[工程−150]と同様にしてゲート電極12を形成した後、実施例1の[工程−140]と同様にして、ゲート電極12の上及び支持体11の上に、SiO2から成る下層ゲート絶縁膜43Aを形成する。
[工程−310]
その後、実施例1の[工程−100]と同様にして、下層ゲート絶縁膜43Aの上に、SiOXから成るゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された微粒子層50を形成する。
[工程−320]
次に、実施例1の[工程−110]〜[工程−120]と同様にして、微粒子層50の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域15、及び、チャネル形成領域15の延在部15Aを形成する(図3の(A)参照)。
[工程−330]
その後、実施例1の[工程−130]と同様にして、チャネル形成領域15の延在部15Aの上にソース/ドレイン電極14を形成する(図3の(B)参照)。
[工程−340]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極14の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極14に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例3の電界効果型トランジスタを完成させることができる。
実施例4は、実施例3の変形である。実施例4の電界効果型トランジスタが、実施例3の電界効果型トランジスタと異なる点は、実施例3の電界効果型トランジスタがボトムゲート/トップコンタクト型のTFTであったのに対して、実施例4の電界効果型トランジスタがボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFTである点にある。その他の点は、実施例3にて説明した電界効果型トランジスタと同じである。
即ち、実施例4の電界効果型トランジスタは、具体的には、ボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFTであり、図4の(C)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体11の上に形成されたゲート電極12、
(B)ゲート電極12の上及び支持体11の上に形成されたゲート絶縁層43、
(C)ゲート絶縁層43の上に形成されたソース/ドレイン電極14、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極14とソース/ドレイン電極14との間に位置するゲート絶縁層43の部分の上に、ゲート電極12と対向して形成されたチャネル形成領域15、
から成る。
そして、実施例3と同様に、ゲート絶縁層43は、電気的絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成るゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された微粒子層50を備えている。尚、ゲート絶縁層43は、微粒子層50と膜状の層(SiO2から成る下層ゲート絶縁膜43A)の2層構成である。実施例4にあっては、ソース/ドレイン電極14はゲート絶縁層43の上に、直接、形成されている。
実施例4におけるチャネル形成領域15は、実施例1にて説明したチャネル形成領域15と同様の構成、構造を有する。更には、実施例3と同様に、微粒子層50の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21が略規則性をもって配列されている。また、実施例4の電界効果型トランジスタを構成する材料は、実施例3の電界効果型トランジスタを構成する材料と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図4の(A)〜(C)を参照して、実施例4の電界効果型トランジスタの製造方法を説明する。
[工程−400]
先ず、支持体11上に、実施例1の[工程−150]と同様にしてゲート電極12を形成した後、実施例1の[工程−140]と同様にして、ゲート電極12の上及び支持体11の上に、SiO2から成る下層ゲート絶縁膜43Aを形成する。
[工程−410]
その後、実施例1の[工程−100]と同様にして、下層ゲート絶縁膜43Aの上に、SiOXから成るゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された微粒子層50を形成する(図4の(A)参照)。
[工程−420]
その後、実施例1の[工程−130]と同様にして、ゲート絶縁層43の上(より具体的には、微粒子層50の上)にソース/ドレイン電極14を形成する(図4の(B)参照)。
[工程−430]
次に、実施例2の[工程−220]と同様にして、微粒子層50の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域15を形成する(図4の(C)参照)。
[工程−440]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極14の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極14に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例4の電界効果型トランジスタを完成させることができる。
実施例5は、本発明の第3の態様、第1の態様及び第5の態様に係る電界効果型トランジスタ、並びに、その製造方法に関する。実施例5の電界効果型トランジスタの模式的な一部断面図を図5の(C)に示す。
実施例5の電界効果型トランジスタは、具体的には、トップゲート型のTFTであり、図5の(C)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体11の上に形成されたソース/ドレイン電極64、
(B)ソース/ドレイン電極64とソース/ドレイン電極64との間に位置する支持体11の部分の上に形成されたチャネル形成領域15、
(C)ソース/ドレイン電極64の上及びチャネル形成領域15の上に形成されたゲート絶縁層13、並びに、
(D)ゲート絶縁層13の上に、チャネル形成領域15と対向して形成されたゲート電極12、
から成る。
そして、チャネル形成領域15は、図1の(D)に示したと同様に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有する。
実施例5にあっては、ソース/ドレイン電極64は、チャネル形成領域構成微粒子21が溶融した層から構成されている。
尚、実施例5にあっても、必須ではないが、少なくとも、ソース/ドレイン電極64とソース/ドレイン電極64との間に位置する支持体11の部分とチャネル形成領域15との間に(実施例5においては、より具体的には全面に)下地層30が形成されており、下地層30は、電気的絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成る下地層構成微粒子31が略規則性をもって配列されて成ることが好ましい。このような構成にすることで、実施例1と同様に、下地層30の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21を略規則性をもって配列することができる。尚、実施例5にあっては、ソース/ドレイン電極64と支持体11との間にも、実施例1と同様に、下地層構成微粒子31から成る下地層30が形成されている。
実施例5におけるチャネル形成領域15は、実施例1にて説明したチャネル形成領域15と同様の構成、構造を有する。また、実施例5の電界効果型トランジスタを構成する材料は、実施例1の電界効果型トランジスタを構成する材料と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図5の(A)〜(C)を参照して、実施例5の電界効果型トランジスタの製造方法を説明する。
[工程−500]
先ず、実施例1の[工程−100]と同様にして、支持体11の上に下地層30を形成する。
[工程−510]
次いで、実施例1の[工程−110]〜[工程−120]と同様にして、下地層30の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域15を形成する(図5の(A)参照)。
[工程−520]
その後、ソース/ドレイン電極64を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子21から構成された層(チャネル形成領域延在部15A)にレーザを照射することで係る層(チャネル形成領域延在部15A)を溶融させ(より具体的には、チャネル形成領域構成微粒子21を溶融させ、有機半導体分子22を蒸発させることで)、ソース/ドレイン電極64を形成する(図5の(B)参照)。
[工程−530]
次に、実施例1の[工程−140]、[工程−150]と同様にして、全面に(より具体的には、ソース/ドレイン電極64の上、及び、チャネル形成領域15の上)にゲート絶縁層13を形成した後、銅微粒子が含まれた銅ペーストをスクリーン印刷法にてゲート絶縁層13の上に印刷し、焼成することで、ゲート電極12を形成する(図5の(C)参照)。
[工程−540]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極64の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極64に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例5の電界効果型トランジスタを完成させることができる。
尚、[工程−500]、[工程−520]、[工程−510]、[工程−530]、[工程−540]の順に変更してもよい。
実施例6は、本発明の第4の態様、第2の態様及び第5の態様に係る電界効果型トランジスタ、並びに、その製造方法に関する。実施例6の電界効果型トランジスタの模式的な一部断面図を図6の(B)に示す。
実施例6の電界効果型トランジスタは、具体的には、ボトムゲート型のTFTであり、図6の(B)に模式的な一部断面図を示すように、
(A)支持体11の上に形成されたゲート電極12、
(B)ゲート電極12の上及び支持体11の上に形成されたゲート絶縁層13、
(C)ゲート絶縁層13の上に形成されたソース/ドレイン電極64、並びに、
(D)ソース/ドレイン電極64とソース/ドレイン電極64との間に位置するゲート絶縁層13の部分の上に、ゲート電極12と対向して形成されたチャネル形成領域15、
から成る。
そして、チャネル形成領域15は、図1の(D)に示したと同様に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有する。
実施例6にあっても、ソース/ドレイン電極64は、実施例5と同様に、チャネル形成領域構成微粒子21が溶融した層から構成されている。
尚、実施例6にあっても、必須ではないが、ゲート絶縁層43は、電気的絶縁材料(具体的には、SiOX微粒子,シリカ微粒子)から成るゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された微粒子層50を備えていることが好ましい。このような構造とすることで、実施例3と同様に、微粒子層50の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子21を略規則性をもって配列することができる。尚、ゲート絶縁層43は、微粒子層50と膜状の層(SiO2から成る下層ゲート絶縁膜43A)の2層構成である。
実施例6におけるチャネル形成領域15は、実施例1にて説明したチャネル形成領域15と同様の構成、構造を有する。また、実施例6の電界効果型トランジスタを構成する材料は、実施例3の電界効果型トランジスタを構成する材料と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
以下、支持体等の模式的な一部端面図である図6の(A)及び(B)を参照して、実施例6の電界効果型トランジスタの製造方法を説明する。
[工程−600]
先ず、支持体11上に、実施例1の[工程−150]と同様にしてゲート電極12を形成した後、実施例1の[工程−140]と同様にして、ゲート電極12の上及び支持体11の上に、SiO2から成る下層ゲート絶縁膜43Aを形成する。
[工程−610]
その後、実施例1の[工程−100]と同様にして、下層ゲート絶縁膜43Aの上に、SiOXから成るゲート絶縁層構成微粒子51が略規則性をもって配列された微粒子層50を形成する。
[工程−620]
次に、実施例1の[工程−110]〜[工程−120]と同様にして、微粒子層50の上に、導体から成るチャネル形成領域構成微粒子21と、該チャネル形成領域構成微粒子21と結合した有機半導体分子22とによって構成された導電路20を有するチャネル形成領域15を形成する(図6の(A)参照)。
[工程−630]
その後、ソース/ドレイン電極64を形成すべき領域におけるチャネル形成領域構成微粒子21から構成された層(チャネル形成領域延在部15A)にレーザを照射することで係る層(チャネル形成領域延在部15A)を溶融させ(より具体的には、チャネル形成領域構成微粒子21を溶融させ、有機半導体分子22を蒸発させることで)、ソース/ドレイン電極64を形成する(図6の(B)参照)。
[工程−640]
最後に、全面にパッシベーション膜である絶縁層(図示せず)を形成し、ソース/ドレイン電極64の上方の絶縁層に開口部を形成し、開口部内を含む全面に配線材料層を形成した後、配線材料層をパターニングすることによって、ソース/ドレイン電極64に接続された配線(図示せず)が絶縁層上に形成された実施例6の電界効果型トランジスタを完成させることができる。
尚、[工程−600]、[工程−610]、[工程−630]、[工程−620]、[工程−640]の順に変更してもよい。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。電界効果型トランジスタの構造や構成、製造条件、具体的な製造方法は例示であり、適宜変更することができる。本発明によって得られた電界効果型トランジスタ(TFT)を、ディスプレイ装置や各種の電子機器に適用、使用する場合、支持体や支持部材に多数のTFTを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各TFTを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。チャネル形成領域構成微粒子は、金(Au)に限定するものではなく、他の金属(例えば、銀や白金)、あるいは、半導体としての硫化カドミウム、セレン化カドミウム、又は、シリコンから構成することもできる。また、有機半導体分子も4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)に限定するものではない。
下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子の表面の性状に依存して、下地層構成微粒子やゲート絶縁層構成微粒子を、図7の(B)に示すように、正方形の頂点に位置するように密に、接触状態にて配列させることもできる。そして、この場合には、図10の(A)及び(B)に示すように、この正方形の中心を通る法線上にチャネル形成領域構成微粒子が位置し、チャネル形成領域構成微粒子は、チャネル形成領域構成微粒子によって形成される正方形の頂点に位置する。
実施例3、実施例4、実施例6においては、ゲート絶縁層43を微粒子層50と下層ゲート絶縁膜43Aの2層構成としたが、このような構成は必須ではなく、ゲート絶縁層43を微粒子層50のみから構成することもできる。
図1の(A)、(B)及び(C)は、実施例1の電界効果型トランジスタの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図であり、図1の(D)は、チャネル形成領域構成微粒子と有機半導体分子とによって構成されている導電路の概念図である。 図2の(A)、(B)及び(C)は、実施例2の電界効果型トランジスタの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図3の(A)及び(B)は、実施例3の電界効果型トランジスタの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図4の(A)、(B)及び(C)は、実施例4の電界効果型トランジスタの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図5の(A)、(B)及び(C)は、実施例5の電界効果型トランジスタの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図6の(A)及び(B)は、実施例6の電界効果型トランジスタの製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図7の(A)及び(B)は、下地層構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図8の(A)及び(B)は、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図9の(A)及び(B)は、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。 図10の(A)及び(B)は、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列された状態を模式的に示す図である。
符号の説明
11・・・支持体、12・・・ゲート電極、13,43・・・ゲート絶縁層、14,64・・・ソース/ドレイン電極、15・・・チャネル形成領域、15A・・・チャネル形成領域の延在部、20・・・導電路、21・・・チャネル形成領域構成微粒子、22・・・有機半導体分子、30・・・下地層、31・・・下地層構成微粒子、43A・・・下層ゲート絶縁膜、50・・・微粒子層、51・・・ゲート絶縁層構成微粒子

Claims (12)

  1. (A)支持体の上に形成されたソース/ドレイン電極、
    (B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
    (C)該ソース/ドレイン電極の上、及び、該チャネル形成領域の上に形成されたゲート絶縁層、並びに、
    (D)ゲート絶縁層の上に、チャネル形成領域と対向して形成されたゲート電極、
    から成る電界効果型トランジスタであって、
    少なくとも、ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分とチャネル形成領域との間には、下地層が形成されており、
    下地層は、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成り、
    チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
    下地層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列されていることを特徴とする電界効果型トランジスタ。
  2. (A)支持体の上に形成されたゲート電極、
    (B)ゲート電極の上及び支持体の上に形成されたゲート絶縁層、
    (C)ゲート絶縁層の上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
    (D)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置するゲート絶縁層の部分の上に、ゲート電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
    から成る電界効果型トランジスタであって、
    ゲート絶縁層は、電気的絶縁材料から成るゲート絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された微粒子層を備え、
    チャネル形成領域は、該微粒子層上に形成されており、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有し、
    微粒子層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列されていることを特徴とする電界効果型トランジスタ。
  3. 前記有機半導体分子が末端に有する官能基が、前記チャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電界効果型トランジスタ。
  4. 前記チャネル形成領域構成微粒子は、導体としての金、銀、白金、銅、アルミニウム、パラジウム、クロム、ニッケル、又は、鉄から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電界効果型トランジスタ。
  5. 前記チャネル形成領域構成微粒子は、半導体としての硫化カドミウム、セレン化カドミウム、テルル化カドミウム、ガリウム砒素、酸化チタン、又は、シリコンから成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電界効果型トランジスタ。
  6. 前記有機半導体分子は、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端に、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電界効果型トランジスタ。
  7. (A)支持体の上に形成されたソース/ドレイン電極、
    (B)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に形成されたチャネル形成領域、
    (C)該ソース/ドレイン電極の上、及び、該チャネル形成領域の上に形成されたゲート絶縁層、並びに、
    (D)ゲート絶縁層の上に、チャネル形成領域と対向して形成されたゲート電極、
    から成る電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    少なくとも、ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分の上に、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子が略規則性をもって配列された下地層を形成する工程と、
    下地層の上に、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成する工程、
    を含み、
    下地層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させることを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  8. (A)支持体の上に形成されたゲート電極、
    (B)ゲート電極の上及び支持体の上に形成されたゲート絶縁層、
    (C)ゲート絶縁層の上に形成されたソース/ドレイン電極、並びに、
    (D)ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置するゲート絶縁層の部分の上に、ゲート電極と対向して形成されたチャネル形成領域、
    から成る電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    電気的絶縁材料から成るゲート絶縁層構成微粒子が略規則性をもって配列された微粒子層を備えたゲート絶縁層を、ゲート電極の上及び支持体の上に形成する工程と、
    微粒子層の上に、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、該チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有するチャネル形成領域を形成する工程、
    を含み、
    微粒子層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子を略規則性をもって配列させることを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  9. 前記有機半導体分子を、その末端の官能基によって、前記チャネル形成領域構成微粒子と化学的に結合させることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  10. 前記チャネル形成領域構成微粒子は、導体としての金、銀、白金、銅、アルミニウム、パラジウム、クロム、ニッケル、又は、鉄から成り、あるいは、これらの金属から構成された合金から成ることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  11. 前記チャネル形成領域構成微粒子は、半導体としての硫化カドミウム、セレン化カドミウム、テルル化カドミウム、ガリウム砒素、酸化チタン、又は、シリコンから成ることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  12. 前記有機半導体分子は、共役結合を有する有機半導体分子であって、分子の両端に、チオール基(−SH)、アミノ基(−NH2)、イソシアノ基(−NC)、シアノ基(−CN)、チオアセチル基(−SCOCH3)、又は、カルボキシ基(−COOH)を有することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
JP2004292388A 2004-10-05 2004-10-05 電界効果型トランジスタ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4696520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004292388A JP4696520B2 (ja) 2004-10-05 2004-10-05 電界効果型トランジスタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004292388A JP4696520B2 (ja) 2004-10-05 2004-10-05 電界効果型トランジスタ及びその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006108354A JP2006108354A (ja) 2006-04-20
JP2006108354A5 JP2006108354A5 (ja) 2007-09-27
JP4696520B2 true JP4696520B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=36377724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004292388A Expired - Fee Related JP4696520B2 (ja) 2004-10-05 2004-10-05 電界効果型トランジスタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4696520B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4876520B2 (ja) * 2005-10-07 2012-02-15 ソニー株式会社 不揮発性半導体メモリ及びその製造方法
JP2008034578A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Sony Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2009187681A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Tokyo Electron Ltd 有機薄膜の形成方法及び有機デバイス
CN113659005A (zh) * 2021-08-10 2021-11-16 南京大学 基于纳米粒子点阵的柔性场效应晶体管及制备方法和应用

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003089515A1 (fr) * 2002-04-22 2003-10-30 Konica Minolta Holdings, Inc. Composition de semi-conducteur organique, element semi-conducteur organique et procede pour les produire
JP2004031933A (ja) * 2002-05-09 2004-01-29 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタの製造方法及び、それにより製造された有機薄膜トランジスタと有機薄膜トランジスタシート
JP2004088090A (ja) * 2002-07-02 2004-03-18 Sony Corp 半導体装置及びその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003089515A1 (fr) * 2002-04-22 2003-10-30 Konica Minolta Holdings, Inc. Composition de semi-conducteur organique, element semi-conducteur organique et procede pour les produire
JP2004031933A (ja) * 2002-05-09 2004-01-29 Konica Minolta Holdings Inc 有機薄膜トランジスタの製造方法及び、それにより製造された有機薄膜トランジスタと有機薄膜トランジスタシート
JP2004088090A (ja) * 2002-07-02 2004-03-18 Sony Corp 半導体装置及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006108354A (ja) 2006-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4586334B2 (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法
EP1519418B1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing same
JP5544796B2 (ja) 3端子型電子デバイス及び2端子型電子デバイス
JP4289385B2 (ja) 有機電子デバイス及びその製造方法
JP4876520B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ及びその製造方法
JP5589271B2 (ja) 半導体薄膜の形成方法及び電子デバイスの製造方法
US8895960B2 (en) Electrode covering material, electrode structure and semiconductor device
JP4547864B2 (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP4940618B2 (ja) 半導体装置
JP4834992B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4696520B2 (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP2006100519A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5082423B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4639703B2 (ja) 電子装置の製造方法、並びに、半導体装置の製造方法
JP2004356538A (ja) 有機半導体トランジスタ
JP4957735B2 (ja) 有機電子デバイス及びその製造方法、並びに、有機半導体分子
JP4967503B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ、有機薄膜トランジスタの形成方法
JP2006108400A (ja) 半導体装置
JP2010010525A (ja) 電子デバイス及びその製造方法、並びに、半導体装置及びその製造方法
JP2007214542A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2007335827A (ja) 微粒子層構造体及びその形成方法、半導体装置、並びに、分離領域

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070809

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110214

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees