JP4876081B2 - 地下構造物の受枠部材用転落防止装置 - Google Patents
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Description
梯子枠体の起立姿勢は、梯子枠体の基部を開口を形成する受枠部材に取付ける保持金具を用い、この取付け金具によって起立姿勢を保持するようにしている。
上記構成において、梯子枠体をその基端部を中心に回動させて起こし、基端部を支持凹部に上方から挿入するという簡単な操作によって、基端部が保持面に当接して梯子枠体の起立姿勢が容易に保持される。
上記構成の転落防止装置では、バネ体の付勢力に抗して梯子枠体を移動させ、梯子枠体の先端側を係止部から離脱させて伏姿勢から起立姿勢とすることができる。
上記構成によれば、梯子枠体を起立姿勢とすると、梯子枠体の基端部が第一凹部に挿入され、被支持板が第二凹部に挿入されて梯子枠体の起立姿勢が保持される。
梯子枠体の基端部が支持凹部の前後面に前後の隙間なく挿入可能であるから、梯子枠体の基端部が支持凹部に挿入して支持させた際に、梯子枠体の前後方向のがたつきが効果的に抑制される。
この構成によれば、梯子枠体の基端部は支持凹部に楔状態として挿入されることになって、梯子枠体の前後のがたつきが抑えられ、支持凹部の前面が、垂直な後面に対して傾斜する傾斜面とし、梯子枠体の基端部の前面を傾斜面に対応して傾斜させることで、梯子枠体を垂直に対してわずかに後方に傾斜させることが容易な構成となり、梯子枠体が垂直に対してわずかに後方に傾斜することで、梯子枠体を起立姿勢とした場合でも開口が狭められることなく、また梯子枠体の使用に際しても安心感がある。
この構成によれば、起立姿勢補助部材が受枠部材の開口内壁面に当接することで、いっそう確実に梯子枠体の起立姿勢を保持することができる。
は、それぞれダクタイル鋳鉄から形成されている。また、蓋体1の裏面には、所定の強度に必要なリブ5が下方に延設されることで蓋体1に縦横の格子状に一体に形成されている。
蓋体載置部8の内周面12の上部は、下方に向けて小径となる円錐面(テーパ面)に形成されており、蓋体1の外周面1aは蓋体載置部8の上部内周面12に対応する(内周面12に嵌合可能な)円錐面に形成されている。
工具挿入用開口13の内周面17は、下方ほど外側に広がる傾斜面とされている。
小蓋体18と第一フック10とは一体的に形成されており、小蓋体18と第一フック10とは、前記第一支軸体24の軸線回りに一体的に回動する構成となっている。
第一フック10は、その先端部の第一係止片22が第一被係止片11の下方に位置する前記施錠姿勢Aと、第一フック10が第一被係止片11の下方から径方向中心側へ回避した開錠姿勢C(例えば図4参照)とに切替え自在とされている。第一係止片22が第一被係止片11の下方に位置するとは、この場合、第一被係止片11の直下であり、しかも第一被係止片11から所定距離H1だけ離間した位置にあることである。
第一施錠部20は、第一フック10の姿勢を施錠姿勢Aと開錠姿勢Cとの間で切替えるための切替え手段26を有している。
案内凹部28,29の径方向外方の始端面(この場合、円弧面)は、工具挿入用開口13の径方向内方端の略直下位置に配置されている。
このように構成することにより、第一フック10を第一支持用延設部27に容易に組付けることができ、しかも第一フック10をガタ無く案内凹部28,29に沿って案内することができる。
移動部材33は杆状に形成されており、その一端部31は第一フック10の湾曲部25および基端部23の境界部分に設けられたヒンジ部34を介して第一フック10に連結されている。
ヒンジ部34は、第一フック10の湾曲部25および基端部23の境界部分に径方向内方に向けて一体的に延設された取付け片35と、取付け片35の周方向両側からさらに外側へ向けて突出する一対のヒンジ軸36と、移動部材33の一端部31に形成されて各ヒンジ軸36に外側から回動自在に連結されるアームリスト部37とを有する。
なお、この実施形態では第一フック10が第一支軸体24回りに回動してアームリスト部37の上部がストッパ39の隅部39cに当接した状態で、移動部材33の軸線方向33aは、略水平になるよう設定されている。
例えば、移動部材33の断面形状がこの実施形態のように円形であるならば、支持穴41は上下内周面(少なくとも下の内周面)を移動部材33の外周曲率にほぼ等しく形成した上下方向に長い長孔とすることが好ましい。
要するに、上下方向に長い長孔とすることで、移動部材33の他端部32側を挿通して支軸を設けることなく鉛直面内で回動自在に支持するとともに、径方向に沿って移動を許容することができ、移動部材33の軸線方向33aと案内凹部28の案内方向28aとの交差する角度θを変更可能とする形状に形成しておく。
また、第一フック10の施錠姿勢Aにおいては、鍔部42の上部が第一支持用延設部27の径方向内方面38に当接し、工具挿入用開口13の内周面17のうち径方向内方側面44であるテーパ面に小蓋体18の他端側面45であるテーパ面が当接して小蓋体18は水平な姿勢を保持している。すなわち小蓋体18は工具挿入用開口13の内周面17に下方から嵌合した状態となっている。
図8は第二施錠部21の施錠姿勢Bを示す側面断面図、図9は施錠姿勢Bのまま蓋体1が上動した状態の側面断面図、図10は蓋体1を回動する動作に伴って移動する第二フックの動きの一例を示す側面断面図、図11は蓋体1を回動する動作に伴って移動する第二フックの動きの一例を示す側面断面図、図12は第二フックを主に描いた径方向外方からの背面図である。
なお、第二被係止片54の下面が、第二係止片53が下方から当接して係止する水平な係止面となっている。
換言すれば、垂下部57は全体として被係止体55の突出方向(円形開口3の内側である中心側)と反対方向(円形開口3の内側である外側)へ突となるよう弓状に湾曲した形状に形成されている。垂下部57の内側縁57aも垂下部57全体と同様に、被係止体55の突出方向と反対方向へ突となるよう湾曲した面となっている。
第二係止片53は垂下部57と下傾斜部58との境界部で径方向外方に向けて外側に突出するよう延設されている。なお、第二支軸体51はアーム部56に一体的に形成されている。
挿入穴60の内周面のうち内側面部60aは、上方へ拡大形成された円弧状の傾斜面とされている。この内側面部60aの曲率は前記円弧面59bにおける曲率とほぼ等しく設定されている。
これは、第一施錠部20において小蓋体18は、第一フック10とともに、径方向外方に向けて弾発付勢力を有するバネ体30によって、第一支軸体24回りに時計方向に付勢されているからであり、換言すれば、小蓋体18は、その径方向内方端部を中心として、この径方向内方端部回りにその径方向外方端部が蓋体載置部8の内周面(この場合、内周面12の上部)に沿うようにしてせり上がっているからである。
したがって、工具挿入用開口13と小蓋体18との間に隙間がないから工具挿入用開口13からの雨水の流入を極力防止することができる。
なお、第一フック10の施錠姿勢Aでは、移動部材33の軸線方向33aと案内凹部28の案内方向28aとの交差する角度θ(θ1)は鈍角を形成するよう部材どうしの寸法,位置等が設定されている。
また、第二施錠部21においては、第二フック52がその自重により第二支軸体51回りに反時計方向に回動した状態を保持しており、第二係止片53が第二被係止片54の直下にある施錠姿勢Bにあるから、蓋体1を持上げようとすると、所定距離H2だけ持上るものの第二係止片53が第二被係止片54に下方から係止して、それ以上持上らない。このため、蓋体1が不測に開かれるのを防止できる。
そうすると、第一フック10の第一係止片22が第一被係止片11の直下位置から後退して(径方向内方に移動して)、蓋体1を持上げても第一フック10の第一係止片22が第一被係止片11に係止しない開錠姿勢Cとなる。
この場合、開口が円形であるから、蓋体1の径方向他方の端部側は受枠部材4の径方向他方の端部から径方向一方側に位置ずれして受枠部材4の円形開口3に入り、位置ずれした分だけ第二フック52(第二支軸体51)が径方向一方側に移動することになるから、第二係止片53が第二被係止片54の直下にある施錠姿勢Bから該直下を回避して径方向内方に移動した開錠姿勢Dとなる。
また、第一支軸体24はバネ体30の弾性によって、案内凹部28,29の径方向外方の始端面に当接した状態にある。
この場合、上記のようにして第一施錠部20側を開錠姿勢Cとして蓋体1を第一施錠部20側で開けておき、蓋体1を第一施錠部20側へ引き込むようにする。このようにして第二施錠部21において第二係止片53が第二被係止片54の直下にある施錠姿勢Bから該直下を回避して径方向内方に移動した開錠姿勢Dとし、さらに蓋体1を同方向へ引き込むと、第二フック52(垂下部57)が自重により、その内側縁57aを被係止体55の挿入穴60の内周面のうちの内側面部60aに当接させつつ斜め上方へ引かれて第二係止片53が挿入穴60から抜き出る。
この場合では、蓋体1を図11で示したように旋回させて、抜止め片79を挿入穴60から引抜くようにすることで可能となる。
この場合、前述したように第一施錠部20においては、小蓋体18の外周面は、工具挿入用開口13の内周面17および受枠部材4の円形開口3の上部内周面12に下方から隙間なく嵌合した状態となって、雨水の流入を極力防止できるようになっている。
これらの図に示すように、本発明の実施形態では、蓋体1を開き、あるいは円形開口3を開放した状態で、危険防止のためにマンホール内に作業者等が転落しないようこれを防止するための転落防止装置70が設けられている。この転落防止装置70は、蓋体1を開放した際に地下構造物としてのマンホール内に作業者が入るための梯子装置を兼用している。
梯子枠体73は、金属製の板状部材の組合わせから構成されている。具体的には、梯子枠体73はその伏姿勢Xすなわち円形開口3と平行な平面に伏した状態と、円形開口3に対してほぼ垂直に起立した起立姿勢Yとに切替え自在に構成されている。そして、梯子枠体73を伏姿勢Xおよび起立姿勢Yにそれぞれ保持する伏姿勢保持手段94および起立姿勢保持手段99が設けられている。
先端プレート75から基端構造部72に向けて所定間隔置きに、昇降補助体としての昇降補助杆部材76が両側部プレート74に渡すように固定されている。これら昇降補助杆部材76は、その両側端部が側部プレート74を貫通して、その貫通した部分に形成された雄ねじに側方からナット部材n1が螺合するようにすることで、側部プレート74に確実に固定されている。
回動中心体77の側部プレート74の基端部には、後述の第二凹部85に上方から摺動自在に嵌合する被支持体としての嵌合板86が一体に設けられている。嵌合板86は挿入移動部81に比べて高さが低く形成されて挿入移動部81に投影してその下部に相当する領域に配置されている。
支持凹部92は、前記第一凹部80と第一凹部80に隣合うように連続して形成された前記第二凹部85とを有している。第一凹部80および第二凹部85はともに平面視矩形に形成されており、第一凹部80に比べて第二凹部85が前後方向(径方向)に短く設定されている。しかも第二凹部85は第一凹部80に対して径方向内方に位置している。この第二凹部85の後端面(径方向外方端面)が板状の梯子枠体73の基端部、すなわち嵌合板86の上端面86aに当接して梯子枠体73を起立姿勢Yに保持するための保持面93とされている。
緩衝手段110として、第一フック10に該第一フック10とは別体の取付け軸体112が上下方向で挿通され、取付け軸体112と第一フック10との間に設けられた緩衝用バネ体(複数組みの皿バネが用いられている)113を有している。
なお、第二凹部85の前面92aは第一凹部80の前面と下端部の位置を同じにして、上方ほど第一凹部80の前面に比べて径方向内方に位置するような傾斜面として形成されている。
すなわち、先端プレート75をバネ体103の弾性に抗して中心側へ移動させることで挟持体98を被挟持片95から外して、梯子枠体73側において被挟持片95への引っ掛かりがない状態としたうえで(保持状態を解除したうえで)、梯子枠体73をその基端部を中心として鉛直方向に起こして、梯子枠体73の基端部を支持凹部92に上方から挿入する。
そうすると、挿入移動部81が支持凹部92の第一凹部80内を移動し、嵌合板86が第二凹部85内に入り、嵌合板86の前面86bが第二凹部85の前面92aに対して上方から摺動するようにして下方に移動する。そして、第二凹部85の前面92aは垂直な保持面93に対して傾斜する傾斜面とされており、梯子枠体73の基端部における嵌合板86の前面86bは傾斜面に対応して傾斜されているから、梯子枠体73の基端部は支持凹部92に楔状態として挿入されることになって、梯子枠体73を起立姿勢Yとしてしかも梯子枠体73の前後のがたつきを抑えることができる。
Claims (4)
- 地下構造物の受枠部材に用いられ、受枠部材に設けた支持部に基端部が支持され、該基端部を中心として受枠部材の開口に対して起伏可能に梯子枠体が設けられ、梯子枠体の起立姿勢を保持する起立姿勢保持手段が設けられ、
前記起立姿勢保持手段として、梯子枠体をその伏姿勢から基端部を中心として起こすことで該梯子枠体の基端部が上下方向に挿入される支持凹部が受枠部材側に設けられ、該支持凹部が梯子枠体の基端部に当接して該梯子枠体を起立姿勢に保持するための保持面を有し、
梯子枠体の伏姿勢を保持する伏姿勢保持手段が設けられ、該伏姿勢保持手段には、前記梯子枠体の伏姿勢において該梯子枠体を前記開口の広さ方向一方側に付勢するバネ体が設けられ、該バネ体の付勢によって梯子枠体の先端側に係止する係止部が受枠部材側に設けられ、
前記梯子枠体は板体であり、梯子枠体の基端部に被支持板が厚み方向に重ねて固定され、前記支持凹部は梯子枠体の基端部が挿入される縦方向の第一凹部と該第一凹部に隣合うように連続して形成された縦方向の第二凹部とを有し、前記保持面は第二凹部に形成され、
前記支持凹部の前後面のうち少なくとも一方の面は、他方の面に対して下方ほど距離が小さくなる傾斜面とされ、梯子枠体の基端部の前後面のうちの少なくとも一方の面は前記傾斜面に対応して傾斜されて、梯子枠体の基端部は支持凹部の前後面に前後の隙間なく挿入可能に構成されていることを特徴とする地下構造物の受枠部材用転落防止装置。 - 地下構造物の受枠部材に用いられ、受枠部材に設けた支持部に基端部が支持され、該基端部を中心として受枠部材の開口に対して起伏可能に梯子枠体が設けられ、梯子枠体の起立姿勢を保持する起立姿勢保持手段が設けられ、
前記起立姿勢保持手段として、梯子枠体をその伏姿勢から基端部を中心として起こすことで該梯子枠体の基端部が上下方向に挿入される支持凹部が受枠部材側に設けられ、該支持凹部が梯子枠体の基端部に当接して該梯子枠体を起立姿勢に保持するための保持面を有し、
前記梯子枠体は板体であり、梯子枠体の基端部に被支持板が厚み方向に重ねて固定され、前記支持凹部は梯子枠体の基端部が挿入される縦方向の第一凹部と該第一凹部に隣合うように連続して形成された縦方向の第二凹部とを有し、前記保持面は第二凹部に形成され、
前記支持凹部の前後面のうち少なくとも一方の面は、他方の面に対して下方ほど距離が小さくなる傾斜面とされ、梯子枠体の基端部の前後面のうちの少なくとも一方の面は前記傾斜面に対応して傾斜されて、梯子枠体の基端部は支持凹部の前後面に前後の隙間なく挿入可能に構成されていることを特徴とする地下構造物の受枠部材用転落防止装置。 - 支持凹部の前面が、垂直な後面に対して傾斜する傾斜面とされ、梯子枠体の基端部の前面が前記傾斜面に対応して傾斜されて、梯子枠体が垂直に対してわずかに後方に傾斜するよう梯子枠体の基端部が支持凹部に支持される構成とされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の地下構造物の受枠部材用転落防止装置。
- 梯子枠体にその起立姿勢において受枠部材の開口内壁面に当接する起立姿勢補助部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の地下構造物の受枠部材用転落防止装置。
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