JP4875263B2 - ダイボンディング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハをスクライブすることにより得られたダイ(半導体チップ)をリードフレーム等の上部に搭載するダイボンディング方法に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の半導体素子や配線が形成された半導体基板(ウエハ)は、略矩形上のダイ(半導体チップ)に個片化され、例えば、リードフレーム上に固定される。その後は、例えば、半導体チップ表面に露出しているボンディングパッドとリードフレームとをワイヤーで接続し、このワイヤーと半導体チップ等とを樹脂で封止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の個片化されたダイ(半導体チップ)を、リードフレーム等の上部に固定させる工程をダイボンディングといい、この工程に用いられる装置をダイボンダーという。
【0004】
このダイボンダーには、追って詳細に説明するように、ダイを突き上げる突き上げ機構およびダイを吸着して搬送する吸着機構を有するものがある。即ち、ウエハ状態から個片化されたダイは、ウエハ裏面の粘着シート上に保持されており、この粘着シートの下から突き上げ針によって突き上げることにより、粘着シートとその上部のダイとを剥離し、また、上部からは、吸着部によってダイを吸着することによって、ダイを所望の位置、例えば、リードフレーム上に搬送し、固定する。
【0005】
この突き上げ部を構成する針は、針の折れ等に対応するため、取り替え可能な部品となっている。この際、かかる部品をダイボンダーに設置した時の針先端の高さのばらつきを抑えるため、例えば、針を樹脂中に固定させ、その高さのばらつきを小さくしている。
【0006】
しかしながら、針を樹脂中に固定させても、その高さ(例えば、樹脂から突出した針部の長さ)には、±25μmのばらつきが生じてしまう。
【0007】
また、針の交換時の基準高さの設定は、作業者が目視等によって装置に入力しているため、基準高さのばらつきが生じてしまう。
【0008】
このような基準高さのばらつきが大きいと、ダイの突き上げ不足により吸着(ピックアップ)ができなかったり、また、ダイの突き上げ過ぎにより、吸着部とダイとが接触し、ダイの破損等の原因となる。
【0009】
その結果、処理時間が大きくなり、また、製品の歩留まりの低下をもたらす。
【0010】
本発明の目的は、ダイボンダーの突き上げ機構の基準高さの設定精度を向上させることにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、ダイボンダーの突き上げ機構の基準高さの設定精度を向上させることによりダイボンディング時間の短縮を図り、また、製品の歩留まりの向上を図ることにある。
【0012】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0014】
本発明のダイボンディング方法は、(a)ウエハ支持部と、突き上げ機構と、吸着機構とを有するダイボンダーを準備する工程と、(b)前記ウエハ支持部上のウエハの代わりとして前記突き上げ機構上に、板状物を搭載する工程と、(c)前記板状物の表面に前記吸着機構を構成する吸着部を接触させる工程と、(d)前記板状物の裏面方向から前記突き上げ機構を構成する突き上げ部を、段階的に上昇させ、前記板状物が、前記突き上げ部により持ち上げられることにより、前記吸着部が上昇したことを前記吸着機構により検知する工程と、(e)前記検知データを用いて、前記突き上げ部の基準位置を設定する工程と、を有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
まず、本実施の形態であるダイボンディング方法について説明する。
【0017】
図1に、本実施の形態に用いるダイボンディング装置の概略を示し、図2〜図5に、ダイボンディング工程の概略を示す。図1のウエハWは、図示しないウエハ保持機構により保持されている。このウエハ保持機構は、XY方向(ウエハWの延在方向)に移動可能である。このウエハWは、既に、個片化されており、各ダイDは、ウエハ裏面の粘着シートS上に保持されいる(図2参照)。即ち、ウエハWは、その裏面に粘着シートSが接着された状態で、個片化される。この際、ウエハWは、矩形状に切断されるが粘着シートSは切断されないようダイシングし、個々のダイDがばらばらにならないよう工夫されている。なお、図2中のCFは、キャリアフレームを示す。
【0018】
この個片化されたウエハW(ダイD)の下側には、突き上げ機構(ACサーボモータ)2が位置し、この突き上げ機構2の上部には、樹脂Rで固定された突き上げ針N(突き上げ部)が設置されている。図3に示すように、この粘着シートSの下からこの突き上げ針Nによって突き上げることにより、粘着シートSとその上部のダイDとを剥離する。なお、突き上げ機構2は、カム3と連動しており、このカムにより上下動作する。また、突き上げ機構2の内部は、減圧状態(VAC)となっている。
【0019】
また、この個片化されたウエハWの上側には、吸着機構1が位置し、この吸着機構1の先端部には、コレット(吸着部)Cが設置されている。このコレットCは、図4に示すように、内部に中空部を有し、かかる中空部を介して減圧することによりダイDを吸着し(図4(a))、保持する(図4(b))。また、図5に示すように、この吸着機構1は、ダイDを吸着し、また、ダイDを所望の位置、例えば、リードフレームRF上に固定するためZ方向(ウエハWに対して垂直方向)に移動可能であり、また、ダイを所望の位置、例えば、ウエハW上からリードフレーム上に搬送するためXY方向(ウエハWの延在方向)にも移動可能である。
【0020】
この突き上げ針Nの高さ(基準となるZ方向の位置)は、例えば、図6に示すように、ウエハ保持機構にウエハW(ダイD)を保持した場合に、その裏面に突き上げ針Nが接する高さHが基準となる。以下この高さを「基準高さ」という。
【0021】
この基準高さの設定は、針の破損や、処理製品の変更などによって突き上げ針を交換する毎に行う必要がある。製品(ダイの大きさ)に応じて、針の本数やその位置を変える必要があり、前述した通り、同じ部品(突き上げ針)でさえも、樹脂から突出した針部の長さには、±25μmのばらつきがあるからである。
【0022】
この基準高さの設定は、例えば、突き上げ機構2の上部に板状物を搭載し、突き上げ針を上昇させ、この板状物が持ち上がったか否かを作業者が目視で確認し、基準高さとして入力する方法や、また、突き上げ針が、ダイをはずした粘着テープ部から突出しているかいないかを作業者が指先等の触覚により確認し、基準高さとして入力する方法がある。
【0023】
しかしながら、このような設定方法の場合、作業者の熟練度や癖等により基準高さにばらつきが生じる。このばらつきが大きい場合には、前述したように、ダイの突き上げ不足により吸着(ピックアップ)ができなかったり、また、ダイの突き上げ過ぎにより、コレットCとダイとが接触し、ダイが破損し、また、図7に示すように、処理対象でないダイの剥離の原因となる。
【0024】
そこで、本実施の形態においては、次に示す方法により基準高さの設定を行った。
【0025】
まず、図8(a)に示すように、突き上げ機構2の上部に平板PLを保持し、吸着機構1のコレットCを降下させ、コレットCを平板PLの表面に接触させる。なお、平板PLの他、ウエハ等、板状の物であればそれを使用することも可能である。
【0026】
次いで、図8(b)に示すように、突き上げ針Nを徐々に上昇させ、コレットCの位置を確認する。このコレットCの位置は、吸着機構1内に組み込まれているZ方向の位置認識装置により認識することができる。また、突き上げ針Nの位置は、突き上げ機構2内に組み込まれているZ方向の位置認識装置により認識することができる。一連の操作における、このコレットCの位置と、突き上げ針Nの位置との関係を図9に示す。
【0027】
図9に示すように、突き上げ針Nを徐々に上昇させ、突き上げ針Nが平板PLの裏面に到達し、平板PLが持ち上げられることによりコレットCの位置が、上昇し始めた(Z0)、もしくは、一定の距離上昇した(Z1)際の、突き上げ針Nの位置を、基準高さとして、突き上げ機構(ダイボンダー)内に格納する。コレットCの位置が、一定の距離上昇した際の様子を図8(c)に示す。
【0028】
このように、本実施の形態によれば、吸着機構1のコレットCを降下させた状態で、突き上げ針Nを徐々に上昇させ、平板PLが持ち上げられることによりコレットCの位置の上昇を検知し、基準高さを設定することとしたので、基準高さのばらつきを低減することができる。
【0029】
即ち、作業者の熟練度や癖による基準高さのばらつきを低減できる。また、部品間の針部の長さにばらつきがある場合でも、基準高さのばらつきを低減できる。
【0030】
特に、吸着機構1内には高性能のZ方向の位置認識機能やZ方向の位置調節機能が内蔵されている。これは、精度の高いダイの受け渡し(ピックアップ)を可能とするためであるが、この既存の機能を前述した基準高さの設定に用いることにより、精度の高い基準高さの設定を行うことができる。
【0031】
また、本実施の形態によれば、コレットCの位置の上昇を機械的に検知することが可能であるため、自動的に基準高さを設定することができる。その結果、基準高さを正確に、また、短時間で設定することができる。
【0032】
また、本実施の形態によれば、部品間の針部の長さのばらつきが大きい、例えば、±25μm以上であっても、的確に、基準高さを設定することができるため、部品を高精度に作る必要性が低減され、部品単価を下げることが可能になる。逆に言えば、さほど精度の高くない安価な部品を用いて、ダイボンディングを行うことができる。その結果、製品コストを低減することができる。
【0033】
このように基準高さを設定したダイボンダーを用いて、個片化されたウエハWのダイボンディングを行う。まず、個片化されたウエハWの下から突き上げ針Nによって突き上げ、粘着シートSとその上部のダイDとを剥離する。次いで、ダイDを吸着し、例えば、リードフレームRF上まで搬送した後、降下させることによりリードフレームRF上に固定する(図2〜図5参照)。
【0034】
かかる一連のダイボンディング工程においては、突き上げ針Nの基準高さが的確に設定されているため、ダイDの突き上げ不足やダイDの突き上げ過ぎを防止でき、ダイDの突き上げ不足により吸着(ピックアップ)ができなかったり、また、ダイDの突き上げ過ぎにより、コレットCとダイDとが接触し、ダイが破損し、また、図7に示したような、処理対象でないダイの剥離を防止することができる。
【0035】
その結果、ダイボンディング時間の短縮や、製品の歩留まりの向上を図ることができる。
【0036】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0037】
特に、本実施の形態においては、ダイボンダーを例に説明したが、かかる装置に限定されず、例えば、チップマウンター等、突き上げ機構および吸着機構を有する装置に広く適用可能である。
【0038】
また、本実施の形態においては、基準高さの設定に本発明を適用したが、基準高さの設定とは、装置によりあらかじめ決まっている基準高さの補正も含むものである。
【0039】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
【0040】
ダイボンダーの突き上げ機構の上部に載置された板状物の表面に吸着部を接触させた後、板状物の裏面方向から突き上げ部を、段階的に上昇させ、前記板状物が、前記突き上げ部により持ち上げられることにより、前記吸着部が上昇したことを前記吸着機構により検知し、この検知データを用いて、前記突き上げ部の基準位置を設定したので、ダイボンダーの突き上げ機構の基準高さの設定精度を向上させることができる。
【0041】
また、ダイボンディング時間の短縮を図り、また、製品の歩留まりの向上や低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に用いられるダイボンディング装置の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態であるダイボンディング方法を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態であるダイボンディング方法を示す図である。
【図4】(a)および(b)は、本発明の実施の形態であるダイボンディング方法を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態であるダイボンディング方法を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態であるダイボンディング方法のうち基準高さの設定方法を示すための図である。
【図7】本発明の実施の形態の効果を説明するための図である。
【図8】(a)、(b)および(c)は、本発明の実施の形態であるダイボンディング方法のうち基準高さの設定方法を示すための図である。
【図9】本発明の実施の形態であるダイボンディング方法のうち基準高さの設定方法を示すための図である。
【符号の説明】
1 吸着機構
2 突き上げ機構
3 カム
C コレット
CF キャリアフレーム
D ダイ
H 高さ
N 突き上げ針
PL 平板
R 樹脂
RF リードフレーム
S 粘着シート
W ウエハ

Claims (1)

  1. (a)ウエハ支持部と、突き上げ機構と、吸着機構とを有するダイボンダーを準備する工程と、
    (b)前記ウエハ支持部上であって、前記突き上げ機構上に、板状物を搭載する工程と
    )前記板状物の裏面方向から前記突き上げ機構を構成する突き上げ部を、上下方向に上昇させ、前記板状物が、前記突き上げ部により前記上下方向に持ち上げられることにより、前記吸着部が前記上下方向に上昇したことを前記吸着機構により検知する工程と、 ()前記検知データを用いて、前記突き上げ部の基準位置を設定する工程と、
    (e)ウエハの裏面に前記突き上げ部が接する高さが前記基準位置となるように、前記ウエハ支持部上に前記ウエハを保持する工程と、
    (f)前記(e)の後、前記ウエハの裏面を前記突き上げ部により突き上げる工程と、
    を有することを特徴とするダイボンディング方法。
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