JP4873256B2 - 積層シートおよびその製造方法 - Google Patents
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保ち、更には、雑草等の繁殖も抑えることが可能なシートに関するものである。
親水性を有する合成繊維としては、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂が挙げられ、水酸基を分子中に有するもの、特にモノマー単位に有するものが望ましく、分子内に均一に水酸基を有するものが更に望ましく、このような観点からポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する場合がある)系繊維が好ましい。
親水性を有する天然繊維としては、綿、絹、麻などが挙げられる。
親水性を有する再生繊維としては、レーヨン、リヨセル、キュプラ、ポリノジックなどのセルロース系繊維が挙げられる。
繊維の表面に親水性を付与する方法としては、親水性の油剤や樹脂を繊維の表面に付与する方法、繊維形成性樹脂と共に親水性樹脂を繊維化し、繊維表面の少なくとも一部を親水性樹脂で覆うようにする方法がある。親水性樹脂で繊維の表面を覆う方法によれば、親水性能の経年劣化が少ないので好ましい。繊維形成性樹脂と共に親水性樹脂を繊維化する方法は製造工程が短くなるとともに均一に高い親水性を付与できるので好ましい。特に繊維の全表面を親水性樹脂で鞘状に覆うことが親水性の高さから好ましい。
親水性を付与するときに用いる油剤としては、特に制限はないが、燐酸エステルアルカリ金属塩、プロピレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、ステアリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンベヘニン酸アミドなどが挙げられる。
親水性を付与するときに用いる親水性樹脂としては、特に制限はないが、ポリビニルアルコール系樹脂が挙げられる。このうちエチレン−ビニルアルコール共重合体は、ランダム共重合体が得やすいこと、共重合比率を選択しやすいことから、必要な親水性を均一に導入できるので特に好ましい。
親水性を付与する繊維の原料となる繊維形成性樹脂としては特に制限はないが、親水性が高くない繊維形成性樹脂からなる繊維の表面をより親水性の高い油剤や樹脂で親水化することを目的としていることから、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6などのポリアミド系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂などが挙げられる。
親水性繊維の繊維長は特に制限はないが、20〜70mmが好ましく、特に25〜60mmであればカード通過性の観点から、均一な地合のウェブが得られやすい点で好ましく、要求によって適宜調節する。また該親水性繊維の繊度は0.5〜7.0dtexが好ましく、特に1.0〜5.0dtexであれば親水性不織布の繊維密度が積層シートとしたときの通水性や、土壌水分の保持性のバランスが得られ易いという点で好ましい。
親水性不織布を別の繊維と混綿して親水性不織布とすることで、親水性、不織布の嵩、不織布の強度などを調節できるので好ましい。別の繊維としては通常親水性繊維と混綿しやすいものが選ばれる以外に特に制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなるポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレートなどからなるポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6などからなるポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリウレタン系繊維などが挙げられる。ポリエステル系繊維などの疎水性繊維を用いると嵩高い親水性不織布を得やすく、積層シートとしたときの通水性や、土壌水分の保持性のバランスが得られ易いという点で好ましい。
親水性不織布は目付け15〜100g/m2が好ましく、厚さ0.15〜2.00mmであることが好ましい。親水性不織布の目付けと厚さを制御することで、内部の空隙の容積を調節することができる。厚さと空隙率は通水性と土壌水分の保持性に影響を与える。これらを制御することで水の通水速度の調節ができる。
また、該疎水性繊維の単繊維繊度は、カード通過性や適度な不織布密度を確保する観点から、0.5〜7.0dtexが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0dtexである。一方、該疎水性繊維の平均繊維長は、20〜70mmが好ましく、より好ましくは25〜60mmである。
なかでも耐候性に優れる点から、ポリエステル系樹脂からなる熱融着性繊維が好ましく、特に芯成分がポリエチレンテレフタレート、鞘成分が変性ポリエステルである芯鞘型複合繊維を用いることが好ましい。
また、該熱融着性繊維の単繊維繊度は、カード通過性の観点から、0.5〜7.0dtexが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0dtexである。一方、平均繊維長は、20〜70mmが好ましく、より好ましくは25〜65mmである。
また、地面に吸収された水分は、適度に土壌中に保水され徐々に放湿される必要がある。放湿が生じにくいシートは、水分過多となり野菜等の根が腐るおそれがある。
本発明においては、親水性不織布として上記構成の不織布を用いることで上記課題を解決できる。
多孔質フィルムの原料は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンから製造される。本発明の積層シートの多孔質フィルムは水分の蒸散を制御するうえで、表面と裏面とが連通していることが非常に望ましい。
また本発明の多孔質フィルムは次の多孔質フィルムから得ることが望ましい。
表面に100〜760,000個/cm2の孔が観察できることが好ましく、600〜380,000個/cm2の孔が観察できることがさらに好ましく、3000〜30000個/cm2の孔が観察できることがさらに好ましい。また表面に5mm2/cm2〜60mm2/cm2の孔が観察できることが好ましい。
また表面に観察される孔は80〜50,000μm2であることが好ましく、300〜20,000μm2であることが更に好ましく、1,000〜5,000μm2であることが特に好ましい。
また該多孔質フィルムの厚さは0.01〜1.0mm(現物は0.3mm)の範囲であることが好ましい。
多孔質フィルムの製造方法は特に制限はないが、複数の樹脂からなるフィルムの1つを溶解などの方法で除去する方法、印刷などの方法で多孔質パターンを形成する方法、発泡剤などで多孔質を形成する方法、繊維から織布や不織布のフィルムを得る方法、繊維状に溶融した樹脂を無数に重ねてフィルム化する方法(メルトブロー法)などが挙げられる。
また親水性不織布と積層するために接着性を有することができる。ここで接着性は積層時に親水性不織布との接着を促進するものであればよいが、積層後、たとえば使用時には接着性が低下するものが望ましい。例えば種々のバインダーや熱融着性樹脂などを用いることが出来、多孔質フィルム自体が熱融着性樹脂であると、バインダーによって孔が塞がれて性能が低下することがないので、好ましい。
また該多孔性フィルムはこのようにして得た多孔質フィルムが積層した場合に元の構造が変形する場合があるが、元のフィルムの性質によって積層シートは望ましい効果を得ることができる。
多孔質フィルムには、メルトブロー法で得られるメルトブロー不織布を熱溶融処理によってフィルム化させたものを用いることが積層体の通気度のコントロールや、親水性不織布との複合処理に好適で、メルトブロー不織布は、好ましくは平均繊維径15μm以下の極細繊維からなり、目付が15〜100g/m2のメルトブロー不織布である。該メルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径が15μmを超えると、通気度が高くなり、土壌の水分蒸散を抑制して保つ性能が悪くなる場合がある。
水の透水性および地面からの蒸散抑制の点から、該メルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は15μm以下であることが好ましく、2〜15μmであることがより好ましい。また、親水性不織布側より染み込んできた水分を適度に拡散して地面へ均一に透水させるという観点から、該メルトブロー不織布の目付は、5〜50g/m2が好ましく、10〜30g/m2がさらに好ましい。
エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましい。
シート全面に遮光性を有する顔料を配置する方法としては、例えばエマルジョン等液体バインダーに遮光性を有する顔料を添加して分散させた状態で、シート全表面にグラビアロールにて付与する方法が挙げられる。
また、蒸散性が低すぎると、水分で土が腐敗したり、地面内のガス抜けが悪く、菜果樹の根を腐らせたり生育が悪くなる場合があり、好ましくない。逆に蒸散性が高すぎると水分不足を起こす場合がある。
なお、本発明にいう透水性および蒸散性は、後述する方法により測定する。
30cm角に切り出した試料を4枚重ね、12gf/cm2荷重下で測定した厚さを1/4にすることにより、試料一枚相当の厚さ(mm)を算出した。さらに同じ試料(30cm角×4枚)の質量を測定し、一枚あたりの目付(g/m2)を求めた。また、目付を厚さで割った値を見かけ密度(g/cm3)とした。
JIS L1096 剛軟性A法(45°カンチレバー法)に準じ、シート横方向の剛軟性を測定した。
JIS L1913引張り強さ及び伸び率に準じ、シート横方向に引っ張って、試料が10%伸長した時の引張り強さを測定した。
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、不織布の表面を1000倍に拡大した写真を撮影し、この写真に2本の対角線を引き、この対角線と交わった繊維の太さを倍率換算した値を用いた。そして、これら繊維の50本の平均値を平均繊維径とした。
マイクロスコープを用いて、多孔質フィルム表面の孔が鮮明に観察できる倍率に拡大した写真を撮影し、この写真中の孔数を数えた。多孔質フィルム10箇所の単位面積あたりの平均値から平均開孔数を得た。
マイクロスコープを用いて、多孔質フィルム表面の孔が鮮明に観察できる倍率に拡大した写真を撮影し、この写真中の孔面積を得た。次に孔総面積を孔数で除し、得られた孔1個あたりの面積から、孔を正円と仮定したときの直径を算出した。多孔質フィルム10箇所の単位面積あたりの平均値から平均孔径を得た。
JIS L1906 5.10(遮光性および投光性)に準じ、遮光率(%)を測定した。なお、光源の照度は1000lxに調整した。
透水性は、図1に示す方法にて測定した。
まず、30cm×62cmの格子ネット1(ネット径1mm径、孔間隔3.5cm)を地面に対し30°の角度になるよう配置した。次に、幅30cm×長さ40cmの試料2(積層シート)を格子ネット上に設置した。なお、この際、試料の真下に受槽(I)3、格子ネットと地面が接する部分の付近に受槽(II)4を設置した。
水500gを入れたビーカー5を準備し、試料の上端部より高さ3cmの位置から水を20秒間かけて流し、その後1分間放置した。
次いで、受槽(I)へ落ちた水量(透水量;g)、試料への吸水量(保水量;g)および受槽(II)へ落ちた水量、すなわち受槽(I)へ落ちず、また試料へも吸水されずに流れた水量(流れ量;g)をそれぞれ測定した。
透水量および保水量の合計を500gで除した値(%)を透水性(透水率)とした。
同様の測定を3回続けて行い、それぞれ結果を記録した。なお、各測定回の間隔は5分間とした。
透水性の値が高いほど透水性能がよいと判断した。
500ccビーカー(口径10cm)に水300gを入れ、15cm×15cmの試料(積層シート)をビーカーの注ぎ口を覆うように被せた後、注ぎ口付近を輪ゴムで縛り、質量を測定した。
このビーカーを恒温恒湿機(タバイエスペック社製、「プラチナスレインボーPR−1S」)に入れ、40℃、湿度60%の条件下、24時間毎に質量を測定し、水分蒸発量を求めた。なお、測定時間は5日間(120時間)とし、蒸発した水分量を測定時間で除し、蒸散性とした。
蒸散性(g/日)=水分蒸発量(g)/5日
なお、ビーカーに試料を被せずに測定した場合における蒸散性は、43g/日であった。
[繊維A]:ポリビニルアルコール繊維(クラレ社製、「クラロンK−II EQ0」)1.7dtex×38mm
[繊維B]:ポリエチレンテレフタレート繊維(耐久親水性繊維油剤使用 帝人社製、「TT04L」)1.7dtex×44mm
[繊維C]:ポリエチレンテレフタレート繊維(疎水性繊維油剤使用 帝人社製、「TT02T」)1.7dtex×51mm
[繊維D]:熱融着性繊維(芯:ポリエチレンテレフタレート/鞘:共重合ポリエステルである芯鞘型複合繊維、鞘成分融点110℃、帝人社製、「TT04C2」)2.2dtex×51mm
[繊維E]:ビスコースレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン社製 コロナ)1.7dtex×40mm
[メルトブロー不織布A]:エチレン−オクテン共重合体(ダウ・ケミカル社製、「エンゲージ」、MFR:30g/10分)を用いて平均繊維径7μm、目付20g/m2のメルトブロー不織布を製造した。なお、該メルトブロー不織布の構成繊維中に3質量%含有されるよう該共重合体に顔料としてカーボンブラックを添加した。
[メルトブロー不織布B]:メルトブロー不織布Aと同条件にて目付20g/m2のメルトブロー不織布を製造した。なお、該メルトブロー不織布の構成繊維中にはカーボンブラックを添加しなかった。
[バインダーA]:日本カーバイド社製アクリル系バインダー(FX−582)に東洋インキ社製、(WS−Black K−7)を質量比15:85で混合し、調合液を作成した。
ポリビニルアルコール繊維(繊維A)を40質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維(繊維B)を40質量%、熱融着性繊維(繊維D)を20質量%混綿し、目付30g/m2のセミランダムウェブを製造した。
次に、メルトブロー不織布(メルトブロー不織布A)の両面に、得られたウェブをそれぞれ積層した後、この積層物に水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させた。
絡合処理後、シリンダー乾燥機にて130℃で熱処理を行い、メルトブロー不織布を多孔質フィルム化させると同時に両面親水性不織布を積層した、本発明の積層シートを得た。
得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約13,500個/cm2で、平均孔径47μmはであった。
その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、土壌への沿い性は良好で、敷設範囲内に雑草生育はほとんど見られなかった。
実施例1で用いたものと同様のウェブおよび多孔質フィルムを準備し、3層積層および水流絡合処理を施した。
次に、アクリル系バインダー調合液(バインダーA)をシートの両方の全表面にグラビアロールにて3.2g/m2付与した。
次いで、シリンダー乾燥機にて130℃で乾燥を行い、多孔質フィルムの両面に表面が黒色である親水性不織布を積層した、本発明の積層シートを得た。
得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約14,200個/cm2で、平均孔は径51μmであった。
その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、実施例1と同様に、土壌への沿い性は良好で、敷設範囲内に雑草生育はほとんど見られなかった。
ビスコースレーヨン繊維(繊維E)を40質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維(繊維B)を40質量%、熱融着性繊維(繊維D)を20質量%混綿し、目付30g/m2のセミランダムウェブを製造した。
次に、メルトブロー不織布(メルトブロー不織布A)の両面に、得られたウェブをそれぞれ積層した後、この積層物に水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させた。
絡合処理後、シリンダー乾燥機にて130℃で乾燥を行い、メルトブロー不織布の両面に親水性不織布を積層した、本発明の積層シートを得た。
得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約13,900個/cm2で、平均孔は径58μmであった。その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、実施例1,2と同様に、土壌への沿い性は良好で、敷設範囲内に雑草生育はほとんど見られなかった。
実施例1で用いたものと同様の原料繊維を用い、同様の混率にてセミランダムウェブを製造した後、水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させ、目付30g/m2の水流絡合不織布を得た。
一方、実施例1で用いたメルトブロー不織布(メルトブロー不織布A)を準備し、このメルトブロー不織布の両面に得られた水流絡合不織布を積層し、積層物とした。
得られた積層物に対し、熱エンボスロール(圧着面積率26%、ポイント面積0.51cm2/個、ポイント数51個/cm2)を用いて、ロール温度130℃、線圧30kg/cmにて熱エンボス処理を施し、メルトブロー不織布の両面に親水性不織布を積層した、本発明の積層シートを得た。
得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約14,100個/cm2で、平均孔径は50μmであった。
その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、実施例1〜3と同様に、土壌への沿い性は良好で、敷設範囲内に雑草生育はほとんど見られなかった。
ポリエチレンテレフタレート繊維(繊維C)を80質量%、熱融着性繊維(繊維C)を20質量%混綿し、目付30g/m2のセミランダムウェブを製造した。
次に、メルトブロー不織布(メルトブロー不織布A)の両面に、得られたウェブをそれぞれ積層した後、積層物に水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させた。
絡合処理後、シリンダー乾燥機にて130℃で乾燥を行い、積層シートを得た。
得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約13,200個/cm2で、平均孔径は55μmであった。
その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、潅水時や降雨時の通水性が極めて悪かった。
ポリビニルアルコール繊維(繊維A)を40質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維(繊維B)を40質量%、熱融着性繊維(繊維D)を20質量%混綿し、目付80g/m2のセミランダムウェブを製造した。次いで、このウェブに水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させた。
絡合処理後、シリンダー乾燥機にて130℃で乾燥を行い、シートを得た。結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、降雨後の土壌水分の蒸散早く、積層シートを敷設していない対照区とほとんど差が見られなかった。また、敷設後1ヶ月で雑草の生育が試験区全域に確認された。
実施例1で用いたものと同様の親水性不織布およびメルトブロー不織布を準備し、3層積層および水流絡合処理を施した。
次に、メルトブロー不織布(メルトブロー不織布B)の両面に、得られたウェブをそれぞれ積層した後、この積層物に水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させた。
絡合処理後、シリンダー乾燥機にて130℃で乾燥を行い、本発明の積層シートを得た。得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約13,300個/cm2で、平均孔径は51μmであった。
その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設し、4月〜6月までの3ヶ月間経過を観察した結果、敷設後1ヶ月で比較例2と同様に雑草の生育が試験区全域に確認された。
ポリビニルアルコール繊維(繊維A)を40質量%、ポリエチレンテレフタレート繊維(繊維B)を40質量%、熱融着性繊維(繊維D)を20質量%混綿し、目付30g/m2のクロスウェブを製造した。
次に、メルトブロー不織布(メルトブロー不織布A)の両面に、得られた親水性不織布をそれぞれ積層した後、この積層物に水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、直径0.1mmのオリフィスがウェブの幅方向に間隔0.6mm毎に設けられたノズルを用い、水圧3MPa、5MPaで表裏に各々噴射し交絡させた。
絡合処理後、シリンダー乾燥機にて130℃で乾燥を行い、本発明の積層シートを得た。得られた積層シートから、多孔質フィルム(熱処理後のメルトブロー不織布)のみを取り出し、マイクロスコープで観察した結果、平均孔数は約14,000個/cm2で、平均孔径は56μmであった。
その他の結果を表1〜3に示す。
得られた積層シートを図2に示す畝間に敷設したが、沿い性が悪かった。
2:積層シート
3:受槽(I)
4:受槽(II)
5:ビーカー
6:積層シート
7:固定冶具
8:畝
9:農作物
Claims (7)
- 親水性不織布とポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムとを積層してなる積層シートであって、前記親水性不織布および/または前記多孔質フィルムの少なくともいずれかに遮光性の顔料を含み、前記親水性不織布はセミランダムウェブまたはパラレルウェブから得た不織布であって、前記積層シートの通気度は10〜500cc/cm2・secであることを特徴とする積層シート。
- 前記親水性不織布がポリビニルアルコール系繊維を6〜100%含むことを特徴とする請求項1記載の積層シート。
- 遮光率が90%以上であることを特徴とする請求項1に記載の積層シート。
- 請求項1に記載の積層シートであって、多孔質フィルムの両面が前記親水性不織布と積層されてなることを特徴とする積層シート。
- シート横方向の剛軟性が130mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層シート。
- シート横方向の10%伸長時応力が、34N/5cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層シート。
- メルトブロー不織布と、セミランダムウェブまたはパラレルウェブから得た親水性不織布とを加熱接着することを特徴とする請求項1記載の積層シートの製造方法。
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