JP3676859B2 - 給水シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉢植え栽培において、鉢管理の省力化等につながる給水シート、詳細には、多数の鉢に対してその底面から同時に給水を行う方式において、底面シートとして好適に使用し得る給水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の鉢植え栽培では、ハウス内で多数の鉢を並べ、人力または自動システムにより鉢の上から給水作業を行っていた。この給水方法では、鉢の上部より給水するため、鉢の花や葉が破損し、大切に育てた植物が出荷できなくなり、大きな損害を被ることがある。
【0003】
近年、上述した被害を避けるため、鉢の下に不織布製のマットを敷設して水平方向より給水する方法が主流となってきた。この方法では、供給された水が直接植物に接触しないため、鉢の花や葉に被害が生ずることはなくなったが、長期間の栽培中に植物の根が鉢の底面の孔からマットの中に入るため、鉢の移動時や出荷時に根を切断しなければ移動できないという問題があった。
【0004】
また、上記の不織布製のマットとしては、一般にポリエステル系短繊維からなる不織布やポリエステル系長繊維からなる不織布、あるいはこれらの不織布にポリエステル系織物を積層した積層体が採用されてきた。しかしながら、これらの不織布や積層体は、いずれも親水処理等の手段によって親水性が付与された繊維からなるとはいえ、繊維の単糸繊度が3デニール以上と高デニールであるために、繊維と繊維との間に水が溜まるものの、鉢内の中ほどまで水が十分に上昇しない、すなわち、保水性が乏しく、鉢内の植物が枯れてしまうという問題があった。なお、保水性を向上させるべく、上記の親水処理を強化すると、保水性は確かに向上するものの、逆に鉢内が過湿状態になって、根腐れを引き起こすという問題が生じることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記課題を解決し、鉢植え栽培での給水作業の省力化と効率化、鉢植え植物の品質安定化を可能にした給水シートを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記問題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、少なくとも70重量%のコットンを含む不織ウエッブ層Aと、単糸繊度が1〜7デニールである熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bとが積層されてなりかつ保水率が200重量%以上である保水層と、単糸繊度が0.5〜5デニールの熱可塑性合成長繊維からなり、バイレック法での吸水性が50mm以上、通気度が100cm3 /cm2 /秒以下でかつ平滑な表面を有する不織ウエッブで構成される吸水層とが積層され、A層、B層および吸水層の各構成繊維がニードルパンチ処理によって相互に3次元的に交絡し、全体として一体化されてなり、かつバイレック法での吸水性が100mm以上である給水シートを要旨とするものである。
【0007】
また、本発明は、少なくとも70重量%のコットンを含む不織ウエッブ層Aの両面に単糸繊度が1〜7デニールである熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bが積層されてなりかつ保水率が200重量%以上である保水層と、単糸繊度が0.5〜5デニールの熱可塑性合成長繊維からなり、バイレック法での吸水性が50mm以上、通気度が100cm3 /cm2 /秒以下でかつ平滑な表面を有する不織ウエッブで構成される吸水層とが積層され、A層、B層および吸水層の各構成繊維がニードルパンチ処理によって相互に3次元的に交絡し、全体として一体化されてなり、かつバイレック法での吸水性が100mm以上である給水シートを要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における不織ウエッブ層Aは、少なくとも70重量%のコットンで構成されるものである。コットンの量が70重量%未満であると、十分な保水能力を発揮することができなくなるので好ましくない。コットンと混綿することができる他の繊維としては、例えばレーヨン、ポリエステル、ポリアミド等の短繊維が挙げられる。
【0009】
本発明における不織ウエッブ層Aは、コットン70重量%以上の不織布であれば、その不織布化の手段は特に限定しないが、本発明においては特に水流交絡法により得られるスパンレース不織布が好ましい。水流交絡されてなるスパンレース不織布は、ウエッブの面に対して水平方向だけでなく垂直方向(厚み方向)にも構成繊維同士が緻密に交絡し合ったもので、また嵩高であるので繊維と繊維の間に吸い上げた水を十分に保水することが可能なものであるので、不織ウエッブ層Aとしてコットン70重量%以上含有するスパンレース不織布が最適である。
【0010】
次に、本発明における不織ウエッブ層Bは、熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブで構成されるものである。熱可塑性合成長繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル系、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド系等の重合体からなるものや、これらのブレンド物からなるものが用いられる。また、繊維の形態としては、これらの重合体単独からなるものの他に、例えば、貼り合わせ型や芯鞘型等の2種以上の重合体が複合したものであってもよい。さらに、中空型であってもよい。
【0011】
なお、本発明において、前記熱可塑性重合体には、必要に応じて、例えば、艶消剤、顔料、防災剤、消臭剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で添加することができる。
【0012】
上記不織ウエッブ層Bでは、熱可塑性合成長繊維の単糸繊度が1〜7デニールの範囲にあることが必要である。単糸繊度が1デニール未満の場合、単糸繊度が小さすぎるために、この繊維からなるウエッブを一構成要素として積層した後にニードルパンチ処理を施す工程で繊維同士が交絡しすぎ、得られたニードルパンチウエッブは、風合が硬く、密度の大きなものとなる。従って、1デニール未満の熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bを給水シートの保水層として用いた場合、単糸繊度が小さすぎて繊維間の空隙が少ないため、水を保持する容積が小さくなり、たとえスパンレース法により得られる上記の不織ウエッブ層Aを積層しても、十分な保水性が保てないため、保水層において200重量%以上の十分な保水率を具備せしめることが困難となるのである。
【0013】
一方、単糸繊度が7デニールを超える場合、ニードルパンチ処理を施す工程で形成される繊維同士の交絡が少ないため、得られたニードルパンチウエッブは、単糸がウエッブから剥離しやすく、さらに、繊維間の空隙が大きすぎるために、保水してもすぐに排出され、保水能力が不足して鉢植え植物が枯れる等の問題が発生する。
【0014】
本発明の給水シートにおける保水層は、上述した構成をすべて満足する不織ウエッブ層Aと不織ウエッブ層Bとが積層されてなるものであって、これにより保水率が200重量%以上の層となるのである。
【0015】
本発明における保水層は、JIS L 1096 6.26(2)に記載の方法で求められる保水率にて200重量%以上となる保水能力を具備することが必要である。保水層の保水率が200重量%未満では、保水量が不足して吸水層から鉢植え植物へ十分に水を供給できなくなるため好ましくない。
【0016】
前記保水層では、保水性を保持するに関して層の厚みが重要となる。厚みが小さいと保水性が低下して植物が枯れることがあり、逆に厚みが大きすぎると、保水性が高すぎ、鉢内が過湿状態になって根腐れが発生する。従って、この保水層の厚みは、2.0mm以上、5.0mm以下の範囲とするのが好ましい。
【0017】
本発明における吸水層は、熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブで構成されるものである。熱可塑性合成長繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステル等のポリエステル系、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアド系等の重合体からなるものや、これらのブレンド物からなるものが用いられる。また、繊維の形態としては、これらの重合体単独からなるものの他に、例えば、貼り合わせ型や芯鞘型等の2種以上の重合体が複合したものであってもよい。さらに、中空型であってもよい。
【0018】
なお、本発明において、前記熱可塑性重合体には、必要に応じて、例えば、艶消剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で添加することができる。
【0019】
上記吸水層を構成する不織ウエッブ層では、吸水性と根切り性との両特性を具備せしめるために、熱可塑性合成長繊維の単糸繊度が0.5〜5デニールの範囲にあることが必要であり、好ましくは、1〜3デニールである。
単糸繊度が0.5デニール未満の場合、この繊維からなる不織ウエッブに熱圧接ロールを用いて表面平滑にするために圧接を施すと、単糸繊度が小さすぎるために、被圧接箇所がフィルム状になって、根切り性は向上するものの、逆に吸水性が低下するので好ましくない。一方、単糸繊度が5デニールを超えると、単糸繊度が大きいために繊維間の空隙が大きくなりすぎ、根が繊維間の空隙に侵入し、鉢の移動時に根を切らなくては移動ができないという問題が生じるので好ましくない。
【0020】
本発明における吸水層は、バイレック法での吸水性が50mm以上で、かつ通気度が100cm3 /cm2 /秒以下のものであり、しかも平滑な表面を有するものである。
この吸水層における平滑な表面は、表面が平滑な熱圧接ロールを用いて熱圧接処理を施すことにより得られるものであり、このような処理によりウエッブの表面は平滑になって、植物の根が吸水層の中に侵入することを防ぐことができる。根が吸水層に侵入しない目安としては、繊維間の空隙の度合いを表す尺度である通気度があり、このウエッブ層では、通気度を100cm3 /cm2 /秒以下とする必要がある。通気度を100cm3 /cm2 /秒以下とするには、熱圧接ロールの温度を高くするか、あるいは熱圧接ロールの線圧を上げる等の手段を採用するとよい。
【0021】
この吸水層では、JIS L 1096 6.26(2)に記載のB法で定義されるバイレック法での吸水性が50mm以上という吸水性を有することが必要である。これは、給水シートを給水溝に常時入れ、給水したとき、給水溝の高さ以上まで吸水するという能力を給水シートに具備せしめるためであり、吸水性が50mm未満となると、保水層に水分が十分に到達せず、植物が枯れてしまうことになる。
【0022】
さらに、吸水性を向上させたものが必要なときには、ウエッブ自体に親水性油剤、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル系化合物を配合した油剤を付着させればよい。
【0023】
なお、この吸水層では、熱圧接ロールを用いて熱圧接処理を施した後にアクリル系の樹脂を付着させると、吸水性と根切り性能の両者の特性を同時に向上させることができ、より好ましい。
【0024】
本発明の給水シートは、上記の不織ウエッブ層AとBとが積層されてなる保水層と吸水層とが積層され、A層、B層および吸水層の各構成繊維がニードルパンチ処理によって相互に3次元的に交絡し、全体として一体化されてなるものである。
【0025】
なお、本発明における保水層において、不織ウエッブ層AとBとを積層する順番としては、不織ウエッブ層B、Aそしてその下に吸水層を積層すると、給水シートとしての機械的強度が向上するので好ましい。また、不織ウエッブ層Aの両面に不織ウエッブ層Bを積層して保水層とすると、熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bが不織ウエッブ層Aを両面から補強するので、保水層の機械的強度および給水シートの機械的強度が向上するのでさらに好ましい。
【0026】
ニードルパンチ処理は、上記のA層、B層および吸水層を積層し、通常のニードルを用い、パンチ密度を50〜150回/cm2 の範囲として施す。これにより、A層、B層および吸水層の各構成繊維間に3次元的な交絡が形成され、各層が一体化されるのである。なお、本発明の3次元的交絡とは、シートの厚み方向に立体的に繊維が交絡していることをいう。
【0027】
本発明の給水シートは、上述したように、保水層と吸水層とが積層、一体化されてなるものであるが、保水層が、コットン70%以上で構成された不織ウエッブ層Aと、単糸繊度が1〜7デニールの熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bとが積層されてなるものであって、保水層が吸水性の良好なるコットンを70重量%以上含有するウエッブ層Aを一構成要素として有するために、シートとしてバイレック法での吸水性が100mm以上という高い吸水性を具備するものである。
【0028】
本発明の給水シートは、上記の不織ウエッブ層AとBとが積層されてなる保水層と吸水層とが積層、一体化されてなるものであり、下層に吸水層が位置するため、鉢の側面下にある給水溝より吸水できる吸水能力を具備し、また、このウエッブの表面が平滑であるため、鉢植え植物に対する根切り性をも併せて具備する。
【0029】
一方、上層に保水層が位置し、下層の吸水層が吸水した水分や水溶性肥料を保持するが、特に保水層がコットン70%以上からなる吸水性不織ウエッブ層Aを下層とし、シートとしてバイレック法での吸水性が100mm以上という従来にない優れた吸水性を発現するのである。
【0030】
【実施例】
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例において、各特性値の測定を次の方法により実施した。
【0031】
(1)融点(℃)
パーキンエルマ社製、示差走査型熱量計DSC−2型を用いて、昇温速度20℃/分の条件で測定し、得られた融解吸熱曲線において極値を与える温度を融点(℃)とした。
【0032】
(2)極限粘度〔η〕
フェノールと四塩化エタンの等重量混合液を溶媒とし、温度20℃の条件で、常法により測定した。
【0033】
(3)不織布の目付(g/m2)
標準状態の試料から縦10cm×横10cmの試料片を計10点作成し、平衡水分に到らしめた後、各試料片の重量(g)を秤量し、得られた値の平均値を単位面積(m2)当たりに換算し、目付(g/m2)とした。
【0034】
(4)保水率(重量%)
JIS L 1096 6.26(2)に記載の方法に準じて測定した。
【0035】
(5)吸水性(mm)
JIS L 1096 6.26(2)に記載のB法(バイレック法)に準じて測定した。
【0036】
(6)通気度(100cm3 /cm2 /秒)
JIS L 1096 6.27(1)に記載のA法に準じて測定した。
【0037】
実施例1
通常のスパンレース法により製造された目付が25g/m2 のスパンレース不織ウエッブ(ユニチカ株式会社製、商品名:コットエースCO251C/A01)を得、これを不織ウエッブAとした。
【0038】
次に、融点が260℃で、極限粘度〔η〕が0.68のポリエチレンテレフタレートチップを溶融し、紡糸口金を経て溶融紡出し、紡糸口金の下流に配設された吸引装置により引き取り、開繊器を用いて開繊した後、移動式金網製ベルト上に補集、堆積させ、単糸繊度が3デニールの長繊維からなるウエッブを作成した。次いで、得られたウエッブに親水性油剤0.7%を付着させ、仕上げ目付が100g/m2 の不織ウエッブBを得た。
【0039】
また、上記と同様にして、単糸繊度が2.5デニールの長繊維からなるウエッブを作成し、温度210℃に加熱された表面が平滑な熱圧接ロールを用い、線圧を50kg/cmとして熱圧接処理を施した。次いで、得られた表面平滑な熱圧接ウエッブにアクリル系樹脂15%を含浸させ、温度160℃に加熱されたピンテンタ乾燥機を用いて乾燥処理をし、仕上げ目付が50g/m2 の吸水層用不織ウエッブを得た。
【0040】
次に、上記で得られた不織ウエッブA、Bおよび吸水層用不織ウエッブを素材として給水シートを作成した。すなわち、吸水層用不織ウエッブを最下層とし、下から順に吸水層、B、A、そして再度Bを積層した後、ニードルパンチ機(針:オルガン社製、PPD−1#40)を用い、針密度70回/cm2 の条件で処理を施して、各不織ウエッブの構成繊維同士を3次元的に交絡させ、仕上げ目付が275g/m2 で、厚さが3.0mmの給水シートを作成した。
【0041】
実施例2〜5、比較例1〜4は、ウエッブAのコットン比率、ウエッブBおよび吸水層のポリエチレンテレフタレート繊維の単糸繊度を表1に示すように変更し、他の条件はすべて実施例1に準じて試作した。
【0042】
実施例6は、積層してニードルパンチ処理を施す際、吸水層用不織ウエッブを最下層とし、下から順に吸水層、不織ウエッブ層A、Bと積層した以外はすべて実施例1に準じて試作した。
【0043】
得られた実施例1〜6、比較例1〜4で得られた給水シートの不織ウエッブAとBとが積層体として機能する保水層の特性、吸水層が機能する吸水特性、そして、給水シートの特性を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0003676859
【0045】
表1より明らかなように、実施例1〜5より得られた本発明の給水シートは、保水層においては十分な保水率を有するものであり、吸水層においては十分な吸水性能を有するものであるので、給水シートは、十分な吸水性能を有し、根切り性の良好なものであった。
【0046】
実施例6より得られた本発明の給水シートは、保水層として不織ウエッブ層A、Bのみの積層としたものであるが、保水層は十分な保水率を有するものであり、吸水層においては十分な吸水性能を有するものであって、給水シートとしての性能は、実施例1〜5で得られた給水シートと同等に十分な吸水性能を有し、根切り性の良好なものであった。
【0047】
一方、ウエッブ層Aのコットン比率が70重量%未満である比較例1の給水シートは、保水層の保水率および吸水層の吸水性能の劣るものであったので、給水シートとしては、根切り性の良好なものであったが、吸水性能に劣るものであり、給水シートとして使用不可能であった。
【0048】
吸水層の単糸繊度が5デニールを超える比較例2の給水シートは、単糸繊度が大きいために繊維間の空隙が大きくなりすぎ、根が繊維間の空隙に侵入し、給水シートとして使用不可能であった。
【0049】
ウエッブ層Bの単糸繊度が7デニールを超える比較例3の給水シートは、繊維間の空隙が大きすぎるために、保水してもすぐに排出され、保水能力が劣るものであったので、給水シートとして吸水性に劣るものであり、給水シートとして使用不可能であった。
【0050】
ウエッブ層Aを使用しなかった比較例4の給水シートは、保水層の保水性能に劣り、給水シートとして吸水性にも劣るものであり、給水シートとして使用不可能であった。
【0051】
【発明の効果】
本発明の給水シートは、鉢の側面下にある給水溝より高度に吸水できる吸水能力と、鉢植え植物に対する根切り性を併せて具備し、一旦吸水した水分や水溶性肥料を高度に保持する。従って、多数の鉢に対してその底面から同時に給水を行う方式において、底面シートとして本発明の給水シートを用いると、鉢植え栽培での給水作業の省力化と効率化、鉢植え植物の品質安定化が可能になる。

Claims (2)

  1. 少なくとも70重量%のコットンを含む不織ウエッブ層Aと、単糸繊度が1〜7デニールである熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bとが積層されてなりかつ保水率が200重量%以上である保水層と、単糸繊度が0.5〜5デニールの熱可塑性合成長繊維からなり、バイレック法での吸水性が50mm以上、通気度が100cm3 /cm2 /秒以下でかつ平滑な表面を有する不織ウエッブで構成される吸水層とが積層され、A層、B層および吸水層の各構成繊維がニードルパンチ処理によって相互に3次元的に交絡し、全体として一体化されてなり、かつバイレック法での吸水性が100mm以上である給水シート。
  2. 少なくとも70重量%のコットンを含む不織ウエッブ層Aの両面に単糸繊度が1〜7デニールである熱可塑性合成長繊維からなる不織ウエッブ層Bが積層されてなりかつ保水率が200重量%以上である保水層と、単糸繊度が0.5〜5デニールの熱可塑性合成長繊維からなり、バイレック法での吸水性が50mm以上、通気度が100cm3 /cm2 /秒以下でかつ平滑な表面を有する不織ウエッブで構成される吸水層とが積層され、A層、B層および吸水層の各構成繊維がニードルパンチ処理によって相互に3次元的に交絡し、全体として一体化されてなり、かつバイレック法での吸水性が100mm以上である給水シート。
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