JPS5951907B2 - 農業用被覆材ならびにその製造方法 - Google Patents

農業用被覆材ならびにその製造方法

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JPS5951907B2
JPS5951907B2 JP55166416A JP16641680A JPS5951907B2 JP S5951907 B2 JPS5951907 B2 JP S5951907B2 JP 55166416 A JP55166416 A JP 55166416A JP 16641680 A JP16641680 A JP 16641680A JP S5951907 B2 JPS5951907 B2 JP S5951907B2
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JP
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synthetic resin
polyvinyl alcohol
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based synthetic
agricultural covering
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敏夫 山村
福美 神薗
正敏 古江
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Kanebo Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は農業用被覆材ならびにその製造方法に関し、更
に詳しくは保温性、除湿性、無滴性、耐候性に優れた農
業用被覆材ならびにその製造方法に関するものである。
戦後、我が国の農業経営は施設農業を中心にめざましい
発展を遂げて来たが、最近の石油を取り巻く厳しい状況
下、異常ともいえる重油価格の高騰の為、従来同様の重
油に依存する施設栽培では農業経営は成立できない状況
下にある。
かかる厳しい状況下、省エネルギー農業実現の為のあら
ゆ.る対策が国公立の研究機関及び栽培農家を中心に検
討されているがより保温性の高い農業用被覆材の開発な
らびにその利用方法の検討もその一つである。一方、作
物の施設栽培に於ける従来からの重大.な課題として被
覆内の多湿化、過湿化、結露発生の防止対策がある。
即ち作物の繁茂した密閉環境下に於ては常に湿温が80
〜90%以上の多湿状態となり易く、この多湿条件が作
物の病源菌の繁殖を助長し作物の安定栽培を阻害するば
かりか場合に・よつては枯死により全滅に至ることさえ
ある。就中、低温期に於ては各種の果菜類を侵す灰色カ
ビ病を筆頭にトマトの疫病、キユ一りのベト病、菌核病
等が多湿、過湿条件によつて誘発されるし作物体自身も
多湿条件下では軟弱生育となる為、できるだけ湿度を下
げる努力が払われている。殊に前記した如く省エネルギ
ー農業の実現の為、ハウス内2層カーテン、地中熱交換
方式の採用等が不可欠な今後の施設栽焙に於ては益々こ
の多湿、過湿化、結露発生の防止は重要な問題となつて
くる。従来、低温期の保温用農業用被覆材としてポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、エチレンー酢
ビ共重合体等の合成樹脂フイルムが広く使用されている
がか・る合成樹脂フイルムは夜間の温度低下の主原因で
ある6 〜17μ波長域の赤外線透過による放射冷却の
阻止能力が低く、保温性が充分でなく、又素材に吸湿性
、吸水性、透湿性がない為に被覆内部が多湿化、過湿化
し易い上に紫外線により劣化し易く耐候性に乏しい欠点
を有しており今後の省エネルギー農業用の被覆材として
は満足すべきものとはいえない。
最近、省エネルギー時代の農業用被覆材として保温性を
向上させる為に光線及び熱線の遮蔽性、反射性の高いア
ルミニウムをポリオレフイン、ポリ塩化ビニル等の合成
樹脂フイルムに練り込み、ラミネート、真空蒸着等の方
法で一体化した農業用被覆材、或いは又密閉被覆下の多
湿、過湿化、結露発生防止の為にポリエステル、ポリオ
レフイン等の合成樹脂繊維よりなる不織布が注目を集め
利用されつつあるが、かかる農業用被覆材は以下に述べ
るような諸欠点を有しており省エネルギー農業実現の為
の農業用被覆材として必ずしも満足すべきものとはいえ
ない。
即ち、アルミニウムを一体化した合成樹脂フイルムタイ
プの農業用被覆材に於ては確かにアルミニウムの特性で
ある6 〜17μ波長域の赤外線に対する高い遮蔽性、
反射性によつて優れた保温性を発揮するが、素材に吸湿
性、吸水性、透湿性がない為に密閉被覆した場合、内部
が多湿、過湿状態になり易<前記の如く、作物の病害多
発、軟弱生育の点で致命的な欠点を有している上、紫外
線による劣化の為に通常1〜2年の使用が限度で耐候性
に乏しい欠点がある。
一方、不織布タイプの農業用被覆材に於ては空隙部を有
し通気性である為に対流伝熱及び6 〜17μ波長域の
赤外線の透過により日中蓄熱された太陽エネルギを夜間
に放出し易く保温性が不充分であり、例えばポリエステ
ル不織布を例にとると被覆内の湿度によつても異るが農
業用被覆材として保温性の低いポリエチレン合成樹脂フ
イルムに同等若しくはそれ以下の保温性を有しているに
過ぎず、省エネルギータイプの農業用被覆材とはいい難
い。
又、この被覆材は、通気性のある空隙部による透湿性、
或いは毛細管現象、表面張力による保水性で被覆内の多
湿、過湿化、結露発生の防止をしようとするものであり
、確かに或る程度の効果は認められるものの、素材自身
には吸湿性、吸水性、透湿性が無い為にその効果も又充
分満足できるものには至つていない。かくして本発明は
、以上の如き既存の農業用被覆材の諸欠点に鑑み、これ
を解消して優れた保温性と優れた除湿性及び結露防止性
を具備した省エネルギー農業の実現に応えられる農業用
被覆材を提供することを第1の目的とするものである。
又、本発明の第2の目的は、前記新規な農業用被覆材を
製造する為の効果的な製造方法を提供することにある。
更に本発明の他の目的及び効果は、以下の記述により順
次明らかにされるであろう。
しかし本発明は以下の記述に拘束されるものではなく、
その目的を逸脱しない限りに於て適宜改変が許容される
ことは勿論である。しかして、かかる目的を達成する本
発明の第1の特徴は、ポリビニルアルコール系合成樹脂
皮膜体と、延伸・熱処理を施したポリビニルアルコール
系合成樹脂網目体とを貼着一体化した積層体にアルミニ
ウム粉末を熱処理ポリビニルアルコール系合成樹脂結合
剤を介して付着一体化せしめた農業用被覆材にあり、又
、第2の特徴は、前記被覆材を製造する本法に係り、ポ
リビニルアルコール系合成樹脂皮膜体と、延伸・熱処理
を施したポリビニルアルコール系合成樹脂網目体とを貼
着一体化した積層体にアルミニウム粉末を配合したポリ
ビニルアルコール系合成樹脂溶液を施与した後、一旦、
該ポリビニルアルコール系合成樹脂を固化し、次いで1
40〜230℃の温度で熱処理を行ない、該積層体に該
アルミニウム粉末を熱処理ポリビニルアルコール系合成
樹脂結合剤を介して付着一体化せしめる方法によつて達
成される。
上記本発明におけるポリビニルアルコール系合成樹脂皮
膜体(以下ポリビニルアルコールをPVAと略記する)
とは、PVA合成樹脂100%よりなる皮膜体、並びに
30%(モル%、以下同じ)以下の割合で他のモノマー
もしくはポリマー、好適にはオレフイン類を含む共重合
体、重合体混合物等の変性PVA系合成樹脂よりなる皮
膜体を意味する。
これらPVA系合成樹脂皮膜体は、通常の製膜法、たと
えば流延法、溶融押し出し法などによつて製膜した皮膜
体でも良いし、製膜後、必要に応じて熱処理あるいは延
伸・熱処理をほどこした皮膜体でも良く、特にPVA合
成樹脂100%よりなるフイルムの如くPVA系合成樹
脂のPVA割合が大きい皮膜体は吸湿吸水時のプロツキ
ング性及び膨潤性が著しく大となるので充分なる熱処理
を施してこれら実用上の欠点を防止することが好ましい
変性PVA系合成樹脂よりなる皮膜体は、例えばエチレ
ン一酢酸ビニル共重合体の鹸化物、或いはペレタイズさ
れた含水PVA合成樹脂とポリエチレン合成樹脂とのブ
レンド物を溶融押し出し法により、皮膜化することによ
り容易に得ることが出来る。このPVA系合成樹脂皮膜
体は、吸湿性、吸水性、透湿性、耐候性に優れると共に
6〜17μ波長域の赤外線透過率が極めて小さく保温性
も良好であるが、農業用被覆材として、これらの特性を
有効に発揮するには30%以下のオレフイン単位を含有
したPVA系合成樹脂皮膜体であることが好ましく、就
中、PVA合成樹脂100%よりなる皮膜体であること
はより好適である。
しかるに、か・るIPVA系合成樹脂皮膜体は、前述の
通り吸湿性、吸水性、透湿性、耐候性、並びに保温性の
点で優れた特性を有しているが、吸湿・吸水時の膨潤性
が大きく実用的な寸法安定性がないこと及び低温・低湿
下で脆化し易く実用的強度が不充分であることの為に単
独では実用に供し難いので、次に述べるPVA系合成樹
脂網目体と貼着一体化させることが重要である。本発明
でいうPVA系合成樹脂網目体は、前記PVA系合成樹
脂皮膜素材を網目に構成したもので、少くとも延伸及び
熱処理の施された実用的な寸法安定性並びに機械的強度
の優れたものであれば充分適用可能であるが、以下に記
載する網状不織布は最も好適である。
かかる網状不織布は、通常PVA系合成樹脂皮膜体を延
伸・割繊後、熱処理、拡幅して得られる網状ウエブを経
緯に積層接着して得られるものであるが、その方法は公
知の如何なる方法によつても良く、例えばPVA合成樹
脂100%よりなる皮膜体を用いる場合は、平均重合度
1400以上、鹸化度98.5%以上の合成樹脂皮膜体
を180℃以上で少くとも5.5倍以上、好適には6
〜6.5倍に延伸し、割繊後、190℃以上で熱処理を
行い、次いでクロスガイダー方式、スプリング方式等に
より得られる網状ウエブを結合剤を用いて経緯に積層接
着することによつて得られる。
この場合、平均重合度が1400以上、鹸化度が98.
5%以上のPVA系合成樹脂皮膜体を用いると、得られ
る網状不織布の実用的な寸法安定性及び機械的強度の点
で頗る好適である。
又、延伸温度は180℃以上とすると延伸性の点で好ま
し<、得られる網状不織布の機械的強度及び実用的寸法
安定性も良好である。更に又、延伸及び熱処理温度は熱
分解を生じない温度迄であり、一般的には220〜23
0℃迄である。PVA系合成樹脂皮膜体として前記オレ
フイン変性PVA系合成樹脂皮膜体を使用する場合は、
オレフインの含有量の増加に比例して融点並びに熱分解
温度が低下し、且つ実用的寸法安定性は向上するので、
前記PVA合成樹脂100%皮膜体の場.合より低い温
度で延伸・熱処理を行なうことができる。
そして、網状不織布を構成する、いわゆる割繊維の少く
とも80%が一般に0.5mm以上の巾を有するものに
することがPVA系合成樹脂皮膜体の機械的強度に対す
る補強効果の点で好ましい。.又、前記本発明の網状不
織布は、拡幅後の網状ウエブを経緯に各1枚、場合によ
つては更に多数枚公知の方法で積層接着したものでも良
く、更に又、必要に応じてPVA系合成樹脂延伸テープ
、ビニロン糸等網状不織布と密着性があり、且つ吸湿性
、吸水性及び透湿性を損わず耐候性の良好な素材を補強
用として適当な間隔で挿入したものでも良にが、いずれ
の場合もその空隙率を通常70%以下にするのがPVA
系合成樹脂皮膜体の機械的強度に対する補強効果の点で
好ましいことである。網状ウエブを経緯に積層接着する
為の結合剤としては、密着性のある素材であればすべて
使用可能であるが、とりわけ吸湿性、吸水性、透湿性及
び耐候性の点で同素材であるPVA系合成樹脂特にPV
AIOO%の合成樹脂を用いることは最も有効である。
次に前記本発明で用いる積層体は、上記詳述したPVA
系合成樹脂皮膜体(以下皮膜体と略記する)とPVA系
合成樹脂網目体(以下網目体と略記する)とを積層し、
粘着一体化することによつて得られるものであり、その
構成としては、皮膜体と網目体各1枚よりなるもの、皮
膜体で網目体゜をサンドイツチしたもの、或いは逆に網
目体で皮膜体をサンドイツチにしたもの等いずれの構成
でも良いが、貼り合せる為の結合剤としては密着性、吸
湿性、吸水性、透湿性及び耐候性の点で前記網状不織布
の製造に於けると同様のPVA系合成樹脂、特にPVA
IOO%の合成樹脂を用いるのが好適である。
なお、皮膜体と網目体とは必ずしもその重合体組成が同
一である必要はないが、吸湿性、吸水性、透湿性の点で
少くとも一方の重合体組成がPVAIOO%であること
が好ましく、更には、皮膜体及び網目体ともにその重合
体組成がPVAIOO%であることは特に好ましい。
網目体と皮膜体とを貼合わせる具体的な方法は、公知の
如何なる方法によつても良く、例えば網目体にロールコ
ーター法、テイツピング法等公知の方法によつて結合剤
を塗布後、皮膜体を貼り合せ乾燥するか、或いは網目体
として拡幅後の網状ウエブを経緯に各1枚以上積層接着
した網状不織布を用いる場合であれば、皮膜体を上記積
層接着と同時に貼り合せればより好適である。
本発明農業用被覆材は、上記説明の網目体と皮膜体とを
貼着一体化したPVA系合成樹脂積層体にアルミニウム
粉末を熱処理PVA系合成樹脂結合剤を介して付着一体
化して形成されるものであるが、ここで使用するアルミ
ニウム粉末としてはアルミニウム単独タイプ、アルミニ
ウムペーストタイプ等いわゆるアルミニウム顔料が何れ
もが使用出来るが、アルミニウム粉末の平均粒子径は1
0〜50μであることが望ましい。
もし10μより小さいとアルミニウム独得の熱線反射性
に乏しく保温性に劣るのみならず、粉塵化し易く製造工
程での取扱いにも難点がある。
又50μより大きいと熱線の反射特性は向上するが、P
VA系合成樹脂積層体との密着性が乏し<、使用中にア
ルミニウム粉末が脱落し易い上にPVA系合成樹脂溶液
に配合せしめた場合、アルミニウム粉末が沈降し易く安
定生産上にも問題がある。このアルミニウム粉末は、6
〜17μ波長域の赤外線、即ち夜間の放射冷却の主原因
であるいわゆる熱線の透過に対する遮蔽性、反射性に極
めて優れており、アルミニウム粉末を付着一体化せしめ
た農業用被覆材は極めて保温性の優れたものになるので
あるが、基材として皮膜体と網目体とを粘着一体化して
得られる吸湿性、吸水性、透湿性、耐候性に優れ且つ実
用的寸法安定性及び機械的強度の優れたPVA系合成樹
脂積層体を使用し、アルミニウム粉末を一体化せしめる
結合剤として同じく吸湿性、吸水性、透湿性及び耐候性
の優れたPVA系合成樹脂を用いることが後述の如く本
発明の最も肝要な要件であり、他の素材からなる基材並
びに結合剤を用いたのでは本発明と同様の効果は奏し得
ないのである。更に又、本発明の第2の特徴をなす製造
方法の肝要な要件は、アルミニウム粉末を配合せしめた
PVA系合成樹脂結合剤を皮膜体と憫目体とを貼着一体
化したPVA系合成樹脂積層体に施与した後、一たん固
化せしめ、次いで140〜230℃の温度で熱処理を行
うことにある。
即ちPVA系合成樹脂結合剤は前記の如く吸湿性、吸水
性及び透湿性に優れているが、耐水性に乏しい為に吸湿
、吸水時にプロツキングし易い上に溶出してアルミニウ
ム粉末とPVA系合成樹脂積層体との結合剤としての作
用がなくなりアルミニウム粉末が脱落する為に唯単にP
VA系合成樹脂結合剤でアルミニウム粉末を付着一体化
せしめただけでは実用的に問題があり、そのため充分な
る熱処理を施してPVA系合成樹脂結合剤を耐水化せし
めることが肝要である。熱処理温度は、PVA系合成樹
脂結合剤の組成によつても異?が、一般的に140℃よ
り低い温度では結晶化不充分で実用的な耐水性の点で好
ましくなく、又、230℃を越えるとPVA系合成樹脂
が熱分解し易くなるので同様に好ましくない。又、PV
A系合成樹脂を耐水化する方法としてホルムアルデヒド
、アセトアルデヒド等のアルデヒドを用い、硫酸、燐酸
等の触媒存在下にアセタール化する方法があるが、かか
る方法では反応時間が長く生産コスト的に欠点がある上
PVA系合成樹脂の有する0H基が減少し、吸湿性、吸
フ水性、透湿性が著しく低下するので本発明同様の効果
は期特出来ない。
更に又、アルミニウム粉末の脱落を防止する目的で皮膜
体の製造時にアルミニウム粉末を混練する方法もあるが
、この場合得られるものが熱線反射性の点で劣り、保温
性が充分でなく且つ製造面でも技術的、コスト的に難点
があり好ましくない。アルミニウム粉末の脱落性を更に
効果的に防止する方法としては、アルミニウム粉末を配
合せしめたPVA系合成樹脂を皮膜体と網目体とを貼着
一体化したPVA系合成樹脂積層体に施与した後、一た
ん固化せしめ更にPVA系合成樹脂をもう一度施与して
固化後、熱処理を施す方法或いはアルミニウム粉末を配
合したPVA系合成樹脂を上記PVA系合成樹脂積層体
に施与した後、もう一層皮膜体を重合貼着して固化せし
める方法等、アルミニウム粉末層をPVA系合成樹脂積
層体とPVA系合成樹脂皮膜層とでサンドイツチ状には
さみ込む方法がより効果的である。
本発明に係る農業用被覆材は、以上詳細に説明した如く
、皮膜体と網目体とを重合貼着して粘着一体化したPV
A系合成樹脂積層体に熱処理PVA系合成樹脂結合剤を
介してアルミニウム粉末を付着一体化せしめて得られた
ものであるが以下、更に添付図面を参照し、その具体的
一態様ならびに効果について説明する。
第1図及び第2図は本発明農業用被覆材の各例を示す説
明図であり図中1は皮膜体、2は網目体、3は前記皮膜
体と網目体とを粘着一体化したPVA系合成樹脂積層体
、4はアルミニウム粉末と熱処理PVA系合成樹脂結合
剤5は皮膜体或いは熱処理PVA系合成樹脂皮膜層を夫
々示す。
このうち、第1図に示す農業用被覆材はPVA系合成樹
脂積層体3の網目体2側にアルミニウム粉末を熱処理P
VA系合成樹脂結合剤を介して付着一体化せしめた構成
からなつているが、アルミニウム粉末をPVA系合成樹
脂積層体の皮膜体1側或いは皮膜体1及び網目体2の両
側に付着一体化せしめたものであつても良い。又、第2
図に図示する農業用被覆材は前記第1図図示の農業用被
覆材のアルミニウム粉末と熱処理PVA系合成樹脂結合
剤4の外側に更にもう一層皮膜体もしくは熱処理PVA
系合成樹脂皮膜層5を一体化させた構成であるが、かか
る構成にした方が第1図に示す農業用被覆材よりもより
一層アルミニウム粉末の脱落防止の点で好ましいもので
ある。しかして、上述の如き本発明農業用被覆材は、皮
膜体と網目体とを貼着一体化して得られるPVA系合成
樹脂積層体を基材としこれにアルミニウム粉末を熱処理
PVA系合成樹脂結合材を介して付着一体化せしめた構
成により農業用被覆材としてトンネル栽培、ハウス栽培
などに通常の態様にもとづいて使用され所期の効果を発
揮するが、特にその優れた機能について以下、詳述する
先ず本発明被覆材は、特定の素材であるPVA系合成樹
脂よりなる皮膜体と網目体とを前記の如く貼合し一体化
した積層体を基材としている為にPVA系合成樹脂のも
つ極めて優れた吸湿性、吸水性、透湿性及び耐候性によ
り除湿性、無滴性が高く且つ耐久性の優れたものとなり
、疎水性合成樹脂の他素材からなる基材を用いたのでは
全く発揮し得ない特性を具有する。
又、アルミニウム粉末は極めて優れた6 〜17μ波長
域の赤外線、即ち夜間の放射冷却の主原因であるいわゆ
る熱線の遮蔽性、反射性に優れており、このアルミニウ
ム粉末を前記PVA系合成樹脂積層体の外表面に付着一
体化せしめたものである為に前記したアルミニウム粉末
のもつ熱線の遮−蔽性、反射性が最大限に活用出来、本
発明農業用被覆材は極めて保温性の高い特性を発揮する
更に又、前記PVA系合成樹脂積層体とアルミニウム粉
末とを付着一体化せしめる為の結合剤が吸湿性、吸水性
、透湿性及び耐候性の優れた熱処理.PVA系合成樹脂
であるので本発明農業用被覆材の基材であるPVA系合
成樹脂積層体のもつ除湿性、無滴性及び耐久性を何ら損
うことなく、アルミニウム粉末を付着一体化せしめるこ
とが出来、しかも吸湿、吸水時の結合剤溶出によるアル
ミニ.ウム粉末の脱落のない農業用被覆材となるのであ
る。以下更に本発明方法について、具体的な実施の態様
を説明すれば、先ず好ましくは平均重合度1000以上
、鹸化度98%以上のPVA合成樹脂を単・独或いは適
宜混合したものを水に溶かして8 〜15%程度の水溶
液とし、これに好ましくは平均粒子径10〜50μ程度
のアルミニウム粉末を配合せしめてアルミニウム粉末の
均一分散されたPVA系合成樹脂水溶液を作成する。
この場合、更に必要に応じて繊維粉、殺菌剤等の添加剤
を配合せしめても良い。そして、このようにして得られ
たPVA系合成樹脂水溶液を次に皮膜体と網目体とを貼
着一体化して得られるPVA系合成樹脂積層体に施与す
るがこれには通常の液体施与法が何れも使用し得、例え
ば浸漬−絞り法、スプレー法、コート法等があり又、後
例の場合ロール・ドクター等で均整化Jを行うことも良
い。
以上の如くしてPVA系合成樹脂積層体にアルミニウム
粉末を配合したPVA系合成樹脂水溶液と施与した後は
その後、乾式もしくは湿式方法でPVA系合成樹脂を固
化せしめ次いで熱処理を行つて耐水性と賦与せしめる。
乾式法で個化せしめるには80〜120℃程度の温度下
でシリンダー乾燥或いは熱風乾燥等で行えば良く、又湿
式法で個化せしめるには硫安、芒硝等PVA系合成樹脂
水溶液に対して凝固能力の高い塩類の飽和水溶液中に常
温〜80℃程度の温度下に浸漬して固化させれば良いが
後者の湿式法に於ては付着した塩類を除去する為に充分
なる水洗を行う必要がある。又熱処理の条件は前にも述
べたが140〜230℃程度の温度範囲で適宜温度設定
をして行えば良いが短時間で結晶化を進め有効なる耐水
性を賦与するには熱風によるオーブン法よりも加熱シリ
ンダーによる方法の方が望ましい。かくして、アルミニ
ウム粉末が熱処理PVA系合成樹脂結合剤を介してPV
A系合成樹脂積層体に付着一体化されるのであるが、ア
ルミニウム粉末の付着量は農業用被覆材としての用途、
目的に応じて適宜調整すれば良いが、6 〜17μ波長
域の赤外線を反射し有効なる保温性を賦与せしめるには
得られる農業用被覆材の遮光率が70%以上であること
が好まし<、更に好ましくは実質的に完全反射性の遮光
率100%であることが好適であり、かかるアルミニウ
ム粉末の付着量、即ち遮光率の調整は、アルミニウム粉
末のPVA系合成樹脂溶液への配合量及び該PVA系合
成樹脂溶液のPVA系合成樹脂積層体への施与量によつ
て容易且つ自由に実施することが出来る。
又、前述したが100%近い高遮光率とする為にアルミ
ニウム粉末を多量に付着せしめた場合、アルミニウム粉
末が使用中に脱落し易い傾向にある為これを防止する方
法としてアルミニウム粉末と熱処理PVA系合成樹1脂
の外層部に更にもう一層熱処理PVA系合成樹1・脂皮
膜層もしくは皮膜体を設ける方法が効果的で:あるが、
かかる場合は前記したアルミニウム粉末を配合したPV
A系合成樹脂溶液をPVA系合成樹脂積層体に施与し固
化した後、更にPVA系合成樹脂のみからなる溶液を全
く同様に施与、固化、熱処理する方法、もしくはアルミ
ニウム粉末を配合したPVA系合成樹脂溶液をPVA系
合成樹脂積層体に施与、固化、熱処理した後、更に皮膜
体をPVA系合成樹脂結合剤を用いて貼着一体化するこ
とによつて達成出来る。
このようにして得られる本発明農業用被覆材は以上述べ
た構成と、その具有する特性によつて優れた保温性を発
揮すると共に従来農業用被覆材にはなかつた除湿性、無
滴性にも優れ、而も耐久性の高い農業用被覆材として省
エネルギー、病害防除実現の為、トンネル用、ハウスカ
ーテン用等に広く利用出来るものであり、現下に要求さ
れる農業用被覆材として農業経営に顕著な役割が期待さ
れるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図A,bは本発明農業用被覆材の1例を示す部分平
面図及び同横断面図、第2図A,bは本発明農業用被覆
材の他の実施例を示す部分平面図及び同横断面図である
。 1・・・・・・皮膜体、2・・・・・・網状体、3・・
・・・・積層体、4・・・・・・アルミニウム粉末と熱
処理PVA系合成樹脂結合剤、5・・・・・・皮膜体又
は熱処理PVA系合成樹脂皮膜層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアルコール系合成樹脂皮膜体と延伸熱処
    理を施したポリビニルアルコール系合成樹脂網目体とを
    貼着一体化してなる積層体からなり、該積層体にはアル
    ミニウム粉末が熱処理ポリビニルアルコール系合成樹脂
    結合剤を介して付着一体化されていることを特徴とする
    農業用被覆材。 2 積層体がポリビニルアルコール系合成樹脂皮膜体と
    延伸熱処理を施したポリビニルアルコール系合成樹脂網
    目体とをポリビニルアルコール系合成樹脂結合剤を介し
    て貼着一体化したものである特許請求の範囲第1項記載
    の農業用被覆材。 3 ポリビニルアルコール系合成樹脂が0〜30モル%
    のオレフィン単位を含むポリビニルアルコール系重合体
    である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の農業用被
    覆材。 4 ポリビニルアルコール系合成樹脂がポリビニルアル
    コール合成樹脂単独からなる特許請求の範囲第1項乃至
    第3項のいずれか各項記載の農業用被覆材。 5 ポリビニルアルコール系合成樹脂網目体がポリビニ
    ルアルコール系合成樹脂皮膜体を延伸、割繊、熱処理、
    拡幅して得られる網状ウェブを経緯に積層接着して得ら
    れる網状不織布である特許請求の範囲第1項記載の農業
    用被覆材。 6 網状不織布を構成する割繊維の少くとも80%が巾
    0.5mm以上である特許請求の範囲第5項記載の農業
    用被覆材。 7 網状不織布が70%以下の空隙率を有するものであ
    る特許請求の範囲第5項又は第6項記載の農業用被覆材
    。 8 アルミニウム粉末を混在一体化した後の遮光率が7
    0%以上である特許請求の範囲第1項記載の農業用被覆
    材。 9 ポリビニルアルコール系合成樹脂皮膜体と延伸、熱
    処理を施したポリビニルアルコール系合成樹脂網目体と
    を貼着一体化した積層体にアルミニウム粉末を配合した
    ポリビニルアルコール系合成樹脂溶液を施与し、一旦、
    該ポリビニルアルコール系合成樹脂を固化せしめた後、
    次いで140〜230℃の温度で熱処理を行い、該積層
    体に前記アルミニウム粉末を熱処理ポリビニルアルコー
    ル系合成樹脂結合剤を介して付着一体化せしめることを
    特徴とする農業用被覆材の製造方法。 10 積層体がポリビニルアルコール系合成樹脂皮膜体
    とポリビニルアルコール系合成樹脂網目体とポリビニル
    アルコール系合成樹脂結合剤を介して貼着一体化したも
    のである特許請求の範囲第9項記載の農業用被覆材の製
    造方法。 11 ポリビニルアルコール系合成樹脂が0〜30モル
    %のオレフィン単位を含むポリビニルアルコール系重合
    体である特許請求の範囲第9項又は第10項記載の農業
    用被覆材の製造方法。 12 ポリビニルアルコール系合成樹脂がポリビニルア
    ルコール系合成樹脂単独よりなる特許請求の範囲第11
    項記載の農業用被覆の製造方法。 13 ポリビニルアルコール系合成樹脂網目体がポリビ
    ニルアルコール系合成樹脂皮膜体を延伸、割繊、熱処理
    、拡幅して得られる網状ウェブを経緯に積層・接着して
    得られる網状不織布である特許請求の範囲第9項記載の
    農業用被覆材の製造方法。 14 網状不織布を構成する割繊維の少くとも80%が
    巾0.5mm以上である特許請求の範囲第13項記載の
    農業用被覆材の製造方法。 15 網状不織布が70%以下の空隙率を有するもので
    ある特許請求の範囲第13項又は第14項記載の農業用
    被覆材の製造方法。 16 アルミニウム粉末の平均粒子径が10〜50μで
    ある特許請求の範囲第9項記載の農業用被覆材の製造方
    法。 17 アルミニウム粉末付着一体化後の遮光率が70%
    以上である特許請求の範囲第9項又は第16項記載の農
    業用被覆材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009078477A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Kuraray Kuraflex Co Ltd 積層シートおよびその製造方法

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