JP4872295B2 - 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、建築分野をはじめ様々な分野で接着剤等に使用可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に関する。
従来より建材分野では、美観の向上や耐久性の付与等の要請から、合板、MDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)、パーチクルボード等の基材と、表面に装飾的な色や模様が施された化粧シートまたはフィルム、化粧紙、突板、金属箔等とを貼り合わせて得られる化粧造作部材が広く使用されている。
この化粧造作部材に使用される化粧シート又はフィルムとしては、これまで、ポリエステル、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール等の樹脂からなるものが使用されていたが、近年、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)などの、一般に難接着性とされている素材からなる化粧シートまたはフィルムが使用されるケースが増えてきた。
また、前記基材としても、木質基材上にオレフィン樹脂やABS樹脂等からなる発泡層が形成された基材や、オレフィン樹脂やABS樹脂等に、木質粉や繊維を混合、複合化して得られた、難接着性の基材が開発され、使用されるケースが生じてきた。
前記化粧シートまたはフィルムと、前記基材との貼り合わせに使用される接着剤としては、これまで有機溶剤系の接着剤や、熱可塑性樹脂を主成分とするホットメルト接着剤が使用されていたが、有機溶剤系の接着剤を使用する場合は、化粧造作部材の製造工程途中で乾燥等の方法により有機溶剤を除去する必要があり、人体への悪影響、大気や水質の汚染、有機溶剤を蒸発させるための多大なエネルギー負荷など多くの問題があった。また、前記ホットメルト接着剤は無溶剤タイプであるから、前記ホットメルト接着剤を使用すれば有機溶剤に起因した前記問題を解決できるものの、接着剤層の耐熱性、耐溶剤性等が十分でないという問題があった。
前記問題を解決することを目的として、化粧造作部材用の接着剤として各種湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が検討されている。例えば、平均分子量が2000の結晶性脂肪族系ポリエステルジオールと、平均分子量が2000のネオペンチルグリコール由来の構造単位を有する芳香族系ポリエステルジオールと、平均分子量が2000のネオペンチルグリコール由来の構造単位を有する脂肪族ポリエステルジオールと、ジイソシアネートとを反応させて得られる両末端にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂からなる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、初期接着性に優れることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記湿気硬化型ホットメルト接着剤では、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有する化粧シートまたはフィルムと、基材とを十分な接着強さをもって貼り合せることは困難であった。
また、低温雰囲気下、具体的には、冬季の作業環境温度で、前記文献1に記載されている湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、基材とシート等とを貼り合わせる場合、基材またはシート等上に塗布した加熱溶融状態の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、低作業環境温度の影響によって基材やシート等へ十分浸透する前に即固化してしまうため、それらを十分な接着強さをもって貼り合せることは困難であった。また、得られた化粧造作材に切削加工や穴開加工などを施した際に、シート等の部分的な剥離を生じさせるという問題があった。
また、ポリエチレンブチレンポリオールを主成分とするポリオールにイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーと、オレフィン樹脂、および粘着付与樹脂からなる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、オレフィン材料に対する接着性に優れることが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、前記特許文献2に記載された湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を使用しても、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシート等や基材に対する接着強さ、耐熱接着強さを、実用上十分なレベルにまで向上させることができず、また、低温雰囲気下では、依然として十分なレベルの接着強さをもって、シート等と基材とを貼り合せることが困難であるため、前記雰囲気下で貼り合せ得られた化粧造作部材に切削加工や穴開加工などを施した際に、シート等の部分的な剥離を生じさせるという問題があった。
特開平05−051573号公報 特開平11−323301号公報
本発明が解決しようとする課題は、コロナ処理等の表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂等の難接着性の基材に対する優れた接着強さ及び耐熱接着強さを有し、さらには低温環境下で使用した場合であっても、前記難接着性の基材に対する優れた接着強さを発現可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を提供することである。
本発明者は、前記した課題を解決するために、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の主成分であるウレタンプレポリマーを構成するポリオール成分について詳細に検討を進め、前記ポリオール成分として、従来よりも比較的高分子量の4000〜7000の数平均分子量を有し、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリエステルポリオールと4000〜7000の数平均分子量を有する脂肪族系ポリエーテルポリオールを併用して得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、コロナ処理などの表面処理の施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層に対して優れた接着強さを有することを見出した。
しかし、前記組成の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、耐熱接着強さの著しい低下を引き起こすため、実用上使用することは困難であった。なお、ここでいう耐熱接着強さとは、接着された部材が、応力(負荷)の加えられた状態で、継続的に高温状態におかれても、接着面にはく離の発生等が無く、良好な接着状態が保持される性能を意味する。
本発明者らはさらに検討を進め、特定構造を有する長鎖脂肪族ポリエステルポリオールと、4000〜7000の数平均分子量を有し、かつ2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリエステルポリオールと、4000〜7000の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオールとを含むポリオールと、ポリイソシアネート(D)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、コロナ処理などの表面処理の施されたオレフィン樹脂やABS樹脂に対する優れた接着強さ及び耐熱接着強さを有し、かつ低温雰囲気下で使用した場合であっても優れた接着強さを有することを見出した。
即ち、本発明は、下記一般式(I)で示される長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)、4000〜7000の数平均分子量を有し、かつ2,2−ジメチル−13−プロピレン基を有する脂肪族ポリエステルポリオール(B)、及び4000〜7000の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を含むポリオールと、ポリイソシアネート(D)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有してなる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤であって、前記ウレタンプレポリマーが、前記ポリオールと前記ポリイソシアネート(D)との合計量100質量部に対して、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)を5〜40質量部、前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)を27〜40質量部、及び前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を0.1〜10質量部含むポリオールとポリイソシアネート(D)とを反応させて得られるものであることを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に関するものである。



Figure 0004872295
(一般式(I)中、R及びRは、それぞれ炭素数が偶数の直鎖のアルキレン基であり、かつR及びRの有する炭素数の合計が12以上である。nは1〜40である。)
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシートまたはフィルム、及び基材に対して、優れた接着強さ及び耐熱接着強さを有する。
さらに、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を低温雰囲気下で使用した場合であっても、貼り合せ後にわずか数時間程度の期間だけ養生させることで、優れた接着強さを発現可能である。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、前記したような優れた特徴を有することから、建築分野等をはじめとする広範な分野で、きわめて利用価値の高いものである。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、特定のポリオール及びポリイソシアネート(D)の反応物であるウレタンプレポリマーを主成分とし、その他、必要に応じて、各種添加剤等を含有してなる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を構成するウレタンプレポリマーとは、空気中やそれが塗布される基材中に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基を分子内に有する化合物であって、常温で固体あるいは粘稠な性状を有するものである。一般に、ウレタンプレポリマーといわれるものは、比較的低分子量のものが多いが、当業者においては、数万の数平均分子量(Mn)を有するものもウレタンプレポリマーと称されており、本発明においても数万の数平均分子量を有するウレタンプレポリマーを使用することができる。
前記ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、1000〜10000の範囲が好ましく、4000〜10000の範囲がより好ましい。ウレタンプレポリマーの数平均分子量が前記範囲であれば、加熱溶融した際の流動性や加工性に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、湿気架橋反応性とホットメルト性の2つの特性を共に有する。
前記ウレタンプレポリマーが有する湿気架橋反応性は、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と湿気(水)が反応して開始する架橋反応に由来するものであり、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基に起因する性質である。
一方、前記ウレタンプレポリマーが有するホットメルト性は、選択するウレタンプレポリマーの分子構造に起因する性質であり、常温では固体であるが加熱によって溶融して塗布可能となり、溶融状態で塗布し、冷えると固化し接着強さを発現する性質である。
ホットメルトとは、常温では固体あるいは粘稠な性状であるが、加熱すると溶融し、流動状態あるいは液状となる性質もしくは物質の総称であり、例えばエチレン酢ビ系に代表されるホットメルトなどが一般に知られている。ホットメルトは、無溶剤型であるとともに、常温では固形あるいは粘稠な性状であるが、熱を加えると溶融して塗布が可能な状態となり、冷却により再度凝集力が出る性状を有すため、例えば、無溶剤型の接着剤やコーティング材などとして有用である。
ホットメルト性は軟化点と密接な関係があり、一般に使用するウレタンプレポリマーの軟化点が低いほど作業性は良好となり、逆に、軟化点が高いほど接着強度は良好になる傾向がある。
本発明で使用するウレタンプレポリマーの軟化点は、好ましくは40〜120℃の範囲であり、前記ウレタンプレポリマーの軟化点がかかる範囲であれば、作業性も良好であり、接着強さに優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が得られる。なお、本発明でいう軟化点とは、ウレタンプレポリマーの温度を段階的に上昇させた場合に、熱流動し始め凝集力を失う温度をいう。
前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法としては、例えば、(1)ウレタンプレポリマーの分子量による調整方法、(2)原料としてポリエステルポリオールを使用した場合における、該ポリエステルポリオールのポリアルキレン鎖の結晶性による調整方法、(3)ポリオールやポリイソシアネートを用いた芳香族環式構造の導入による調整方法、(4)ウレタン結合の含有量による調整方法等を採用することができ、これらを単独で使用あるいは複数組み合わせて使用することができる。
前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(1)では、一般にウレタンプレポリマーの高分子量化に伴い、軟化点は上昇する傾向にある。尚、ウレタンプレポリマーの分子量の調整は、例えば、ポリイソシアネート(D)とポリオールのモル比による調整、高分子量ポリオールの使用等の手法を採用することができ、特に制限はない。
また、前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(2)では、一般に、結晶性のポリエステルポリオールのポリアルキレン鎖の炭素数が多い程、得られるウレタンプレポリマーの結晶性が向上し、軟化点は上昇する傾向があり、また、結晶性のポリエステルポリオールの使用量が多い程、軟化点は上昇する傾向がある。
また、前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(3)では、通常、ウレタンプレポリマー中の芳香族環式構造の含有量が多い程、軟化点は上昇する傾向がある。
また、前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(4)では、通常、ウレタン結合の含有量が多い程、軟化点が上昇する傾向がある。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、以下に説明する各種のポリオールとポリイソシアネート(D)とを、前記ポリイソシアネート(D)の有するイソシアネート基が、前記ポリオールの有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ポリオールとしては、主成分として、下記一般式(I)で示される長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)、4000〜7000の数平均分子量を有し、かつ2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有する脂肪族ポリエステルポリオール(B)、及び4000〜7000の数平均分子量を有する脂肪族系ポリエーテルポリオール(C)を必須とする。
はじめに長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)について説明する。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用する長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、一般式(I)で示される構造を有する。
Figure 0004872295
(一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基を示し、かつR及びRの有する炭素原子数の合計は12以上である。nは1〜40を示す。)
前記一般式(I)中のRは、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、RとRの有する炭素原子数の合計が12以上になる範囲で適宜選択することができるが、炭素原子数が4以上の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数が4〜10の範囲の偶数である直鎖のアルキレン基であることがより好ましい。
前記一般式(I)中のRは、前記Rとは独立して炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、RとRの有する炭素原子数の合計が12以上になる範囲で適宜選択できるが、炭素原子数が10以上の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数が10〜12の範囲の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましい。
前記R及びRが、それぞれ前記範囲の炭素原子数を有する直鎖のアルキレン基である長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することによって、得られるウレタンプレポリマーの結晶性が高まり、基材の複雑な形状部位における前記シート又はフィルムの剥離を防止できることが可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記一般式(I)中のnは1〜40であり、9〜25の範囲内であることが好ましく、9〜15の範囲がより好ましい。前記範囲内のnを有する長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することにより、適度な溶融粘度を有し塗装作業性に優れ、かつ基材と前記シート又はフィルムとを貼り合わせてから常態接着強さが発現するまでの間に、基材の複雑な形状部位における前記シート等の剥離を防止できる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、例えば炭素原子数が偶数である直鎖脂肪族ジオールと炭素原子数が偶数である直鎖脂肪族ジカルボン酸とを縮合反応させることによって製造することができる。前記直鎖脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、10−デカンジオール等を使用することができ、好ましくは1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールを使用することができる。
前記直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等を使用することができ、好ましくはセバシン酸、ドデカメチレンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸を使用することができる。
また、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)を製造する際に使用する前記直鎖脂肪族ジオールと前記直鎖脂肪族ジカルボン酸との組み合わせは、前記一般式(I)で示されるRとR中に含まれる炭素原子数の合計が12以上、好ましくは12〜20の範囲で適宜選択することができる。なかでも、前記直鎖脂肪族ジオールとして1,6−ヘキサンジオールを、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸として1,12−ドデカンジカルボン酸又はセバシン酸を反応させて得られる長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することが好ましい。また、前記直鎖脂肪族ジオールとして1,6−ヘキサンジオールを、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸として1,12−ドデカンジカルボン酸を反応させて得られる長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することが、比較的高温環境下で使用する場合であっても、実用上、十分なレベルの初期接着強さを有する接着剤を製造するうえで、より好ましい。
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、10000以下の数平均分子量を有することが好ましく、3000〜5000の範囲を有することがより好ましい。
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して5〜40質量部の範囲で使用することが好ましく、20〜40質量部の範囲で使用することがより好ましい。前記範囲内の前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)を、後述する各種ポリオールと組み合わせ使用することによって、適度な溶融粘度を有し塗装作業性に優れ、かつ基材とシート又はフィルムとを貼り合わせた後の、基材の複雑な形状部位における前記シート等の剥離を防止することができる。
次に本発明で使用する4000〜7000の数平均分子量を有し、かつ2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有する脂肪族ポリエステルポリオール(B)について説明する。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)は、ネオペンチルグリコールやヘキサメチルピバリン酸ジオールと、ポリカルボン酸とを縮合反応させる方法や、ネオペンチルグリコールやヘキサメチルピバリン酸ジオールを開始剤としてカプロラクトンやγ−ブチルラクトンなど開環重合する方法等によって製造することができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)を製造する際には、必要に応じて、前記した以外の低分子量の脂肪族ポリオールや脂肪族ポリカルボン酸を併用することができる。
前記その他の低分子量の脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等を使用することができる。
前記脂肪族ポリカルボン酸としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカメチレンジカルボン酸等を併用することができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)としては、前記2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を脂肪族ポリエステルポリオール(B)全体に対して10〜20質量%有するものが好ましく、12〜18質量%の範囲がより好ましい。前記範囲内の前記2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有する脂肪族ポリエステルポリオールを、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)や脂肪族ポリエーテルポリオール(C)と組み合わせ使用することによって、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシートまたはフィルム、及び基材に対する接着強さ及び耐熱接着強さに優れ、かつ低温環境下で使用した場合であっても、前記した基材及びシート等に対して優れた接着強さを発現可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して、24〜50質量部の範囲であることが好ましく、27〜40質量部の範囲であることがより好ましく、27〜35質量部の範囲であることが更に好ましい。前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)を前記範囲で使用することによって、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシートまたはフィルム、及び基材に対する接着強さ及び耐熱接着強さに優れ、かつ低温環境下で使用した場合であっても、前記した基材及びシート等に対して優れた接着強さを発現可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。特に、前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)を、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して27〜35質量部の範囲で使用すると、前記した各種難接着性の基材やフィルムまたはシートに対して格段に優れた接着強さと耐熱接着強さとを発現可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
次に、本発明で使用する脂肪族ポリエーテルポリオール(C)について説明する。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)としては、4000〜7000の範囲の数平均分子量を有する公知の脂肪族ポリエーテルポリオールを使用することができ、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等を使用することができる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)は、例えば後述する低分子量ポリオールを開始剤として使用し、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを開環重合させることによって製造することができる。また、開環重合によって得られた前記重合体に、さらにγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどを開環付加させることによって製造することも可能である。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を製造する際に開始剤として使用可能な低分子量ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等が挙げられる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤から奏される接着強さをより優れたものとするためには、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)として、ポリプロピレングリコール又はポリブチレングリコールを使用することが好ましい。
本発明で使用する脂肪族ポリエーテルポリオール(C)は、数平均分子量が4000〜7000と比較的高分子量のものを使用する必要があるが、一般に、前記ポリプロピレングリコール等の2級水酸基を分子末端に有するポリエーテルポリオールは、分子量が大きくなるにしたがってポリイソシアネート(D)との反応性が低下する傾向にある。
このポリイソシアネート(D)との反応性の低下を改善するためには、ポリプロピレングリコール等の両末端にエチレンオキシドを付加させて、両末端が1級水酸基となるように変性する手法が有効である。即ち、接着強さに優れ、かつポリイソシアネート(D)との反応性も良好である湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ること可能である点で、前記手法で得られたエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコール及び/又はエチレンオキシド変性ポリブチレングリコールを使用することが好ましい。この場合、得られる脂肪族ポリエーテルポリオールにおけるエチレンオキシド由来の構造単位の含有量は、前記脂肪族ポリエーテルポリオール全体に対して20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。この範囲内であれば、前記優れた接着強さを損なうことなくポリイソシアネート(D)との反応性を向上させることができる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)は、4000〜7000の範囲の数平均分子量を有するものであるが、なかでも4000〜5000の範囲の数平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。かかる範囲内の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)や前記ポリエステルポリオール(B)、好ましくは後述する芳香族ポリエステルポリオール(E)と組み合わせて使用することにより、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシートまたはフィルム、及び基材に対する接着強さ及び耐熱接着強さに優れ、かつ低温環境下で使用した場合であっても、前記した基材及びシート等に対して優れた接着強さを発現可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1〜5質量部の範囲で使用することがより好ましい。前記範囲内の脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を使用することによって、接着強さに優れた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
本発明に使用するウレタンプレポリマーを製造する際に使用できるポリオールとしては、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)や前記ポリエステルポリオール(B)、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)に加え、さらに2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有する芳香族ポリエステルポリオール(E)を組み合わせて使用することが好ましい。前記芳香族ポリエステルポリオール(E)を使用することによって得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシートまたはフィルム、及び基材に対する接着強さ及び耐熱接着強さに優れ、かつ低温環境下で使用した場合であっても、前記した基材及びシート等に対して優れた接着強さを発現可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。また、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、常温から高温雰囲気下においても、基材の反発(剥がれようとする力)に対する高い耐性を有する。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)は、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリオールと、芳香族ポリカルボン酸、必要により低分子量の脂肪族ポリオールとを縮合反応させる方法や、脂肪族ポリカルボン酸と2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリオールと低分子量の芳香族ポリオールとを縮合反応させる方法等によって製造することができる。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)を製造する際に使用可能な前記2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリオールとは、例えば、ネオペンチルグリコールやヘキサメチルピバリン酸ジオールなどである。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)を製造する際に使用可能な前記芳香族ポリカルボン酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などが挙げられ、それらを単独で使用又は2種以上を併用することができる。また、前記脂肪族ポリカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカメチレンジカルボン酸等を使用することができる。
前記低分子量の脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等を使用することができる。
前記低分子量の芳香族ポリオールとしては、例えばビスフェノールAやビスフェノールF等に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、γ−ブチロラクトンやε−カプロラクトン等を開環付加反応させて得られる芳香族ポリオールを使用することができる。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)としては、ネオペンチルグリコールに、前記低分子量の脂肪族ポリオールとしてエチレングリコールを、前記芳香族ポリカルボン酸としてイソフタル酸やテレフタル酸を、公知の方法により縮合反応させて得られる芳香族ポリエステルポリオールを使用することが好ましい。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)全体中における、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基の質量割合は、特に限定されないが、20〜50質量%の範囲であることが好ましい。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)は、600〜4000の範囲の数平均分子量を有するものが好ましく、600〜1500の範囲の数平均分子量を有するものがより好ましい。前記範囲内の数平均分子量を有する芳香族ポリエステルポリオールを使用することによって、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の初期接着強さを向上させることが可能である。
前記芳香族ポリエステルポリオール(E)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して5〜25質量部の範囲で使用することが好ましく、10〜25質量部の範囲で使用することがより好ましい。
さらに、本発明を構成するウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオールとしては、前記したポリオール以外にも、本発明の目的を阻害しない範囲でその他のポリオールを併用することができる。前記その他のポリオールとしては、例えば、前記した各種ポリオール以外のポリエステルポリオール、芳香族ポリエーテルポリオールや、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ひまし油系ポリオール等を使用することができる。
次に、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリイソシアネート(D)について説明する。
前記ポリイソシアネート(D)としては、例えばポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートを使用することができる。
前記ポリイソシアネート(D)としては、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、又は、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを使用することが好ましい。かかるポリイソシアネートを用いて得られたウレタンプレポリマーを含有してなる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる層を有するシートまたはフィルム、及び基材に対する良好な耐熱接着強さを有する。
前記ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート及び前記カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートは、前記ポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して、5〜30質量部使用することが、加熱溶融時の粘度上昇を抑えることが出来ることから好ましい。
次に、本発明で使用するウレタンプレポリマーの製造方法について詳細に説明する。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、公知慣用の方法で製造することができる。例えば、前記ポリイソシアネート(D)の入った反応容器に、水分を除去したポリオール、すなわち前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)、前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)、必要に応じて前記芳香族ポリエステルポリオール(E)や前記その他のポリオールを、それぞれ別々に滴下又はそれらの混合物を滴下した後に加熱し、前記ポリオールの有する水酸基が実質的に無くなるまで反応させる方法によって製造することができる。前記ウレタンプレポリマーは、通常、無溶剤で製造することができるが、有機溶剤中で反応させることによって製造してもよい。有機溶剤中で反応させる場合には、反応を阻害しない酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤を使用することができるが、反応の途中又は反応終了後に減圧加熱等の方法により有機溶剤を除去することが必要である。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際には、必要に応じてウレタン化触媒を使用することができる。ウレタン化触媒は、前記反応の任意の段階で、適宜加えることができる。
前記ウレタン化触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン及びN−メチルモルホリンなどの含窒素化合物;酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛及びオクチル酸錫などの金属塩;ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属化合物を使用することができる。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオールとポリイソシアネート(D)との使用割合は、前記ポリイソシアネート(D)が有するイソシアネート基と前記ポリオールが有する水酸基との当量比(以下、[イソシアネート基/水酸基]の当量比という。)が、1.1〜5.0の範囲内であることが好ましく、1.5〜3.0の範囲内であることがより好ましい。前記当量比をかかる範囲内に調整することによって、加熱溶融した際の塗工性の良好な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、125℃における溶融粘度が2,000〜50,000mPa・sの範囲であることが好ましい。前記範囲内であれば湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は公知の塗布装置を用いて比較的良好に塗布が可能となる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、前記したウレタンプレポリマーに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(F)を含有することが好ましい。
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(F)は、酢酸ビニル由来の構造単位を40〜50質量%有することが好ましい。前記範囲の酢酸ビニル由来の構造単位を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F)は、前記ウレタンプレポリマーと2層分離することなく混合することが可能で、前記ウレタンプレポリマーとエチレン−酢酸ビニル共重合体(F)を組み合わせて使用することにより、コロナ処理などの表面処理の施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる基材やシート等に対する接着強さを向上させることができる。
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(F)は、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤全体に対して3〜15質量%の範囲で含まれることが好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体(F)の含有量が前記範囲内であれば、コロナ処理などの表面処理の施されたオレフィン樹脂やABS樹脂からなる基材やシート等に対する接着強さを向上させることができる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤には、前記ウレタンプレポリマーの他に、必要に応じて、粘着付与剤、硬化触媒、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス等の添加剤、熱可塑性樹脂等を本発明の目的を阻害しない範囲内で適宜、選択して使用することができる。
前記粘着付与剤としては、例えばロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、水添ロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、水添テルペン系樹脂や、石油樹脂としてC5系の脂肪族樹脂、C9系の芳香族樹脂、およびC5系とC9系の共重合樹脂等を使用することができる。
前記可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、トリオクチルホスフェート、エポキシ系可塑剤、トルエン−スルホアミド、クロロパラフィン、アジピン酸エステル、ヒマシ油等を使用することができる。
前記安定剤としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等を使用することができる。
前記充填材としては、例えばケイ酸誘導体、タルク、金属粉、炭酸カルシウム、クレー、カーボンブラック等を使用することができる。
次に、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤の用途について説明する。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、下記のような基材とシート又はフィルムとを貼り合わせることによって製造することができ、例えば階段の踏板、ドア枠、窓枠、敷居、手摺り等に使用することができる。
オレフィン樹脂やABS樹脂等に、木質粉や繊維を混合、複合化して得られた、難接着性の基材を使用することができる。
前記基材としては、例えば、オレフィン樹脂やABS樹脂を発泡させた層を有する基材や、オレフィン樹脂やABS樹脂等に、木質粉や繊維を混合、複合化して得られた基材などの、一般に難接着性基材としてしられているものの他に、合板、MDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)、パーチクルボード等の木質基材や、アルミ、鉄等の金属基材等を使用することができる。前記基材は、溝部、R部、逆R部等の複雑な形状の部位を有していてもよい。
前記シート又はフィルムとしては、コロナ処理などの表面処理が施されたオレフィン樹脂やABS樹脂などからなる層を有するものの他に、例えばポリエステル、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール等の樹脂からなるシート等や、紙、突板、金属箔等を使用することができる。
なお、前記シート又はフィルムは、一般に化粧紙、化粧板用原紙、化粧シートなどと称呼されている、その表面に、装飾的な無地若しくは多彩な色、又は模様が施されているものも使用することができる。また、それらの裏面には、コロナ処理などの表面処理や樹脂等によるプライマー処理が施されていても良い。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、前記基材と前記シート又はフィルムとを貼り合わせる方法としては、例えば前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を60〜150℃の範囲に加熱することで溶融させ、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター等を用いて基材上に塗布し、その塗布面に前記シート等を貼り合わせるか、又は前記ロールコーター等を用いて前記シート等の上に塗布し、その塗布面に前記基材を貼り合わせて、ロールプレス、フラットプレス、ベルトプレス等の方法で前記基材の形状に合わせて適宜、圧着させる方法が挙げられる。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、前記基材と前記シートまたはフィルムとを貼り合せて得られた化粧造作部材は、壁材や天井材などの建築部材等に使用することが可能である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
合成例1<長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)の調製例>
2リットルのフラスコに1,12−ドデカンジカルボン酸(分子量230.30)を1150質量部、1,6−ヘキサンジオール(分子量118.17)を615質量部、及びエステル化触媒としてテトライソプロポキシチタンを0.007質量部を添加し、120℃でそれらを溶融した。次いで、撹拌しながら3〜4時間かけて220℃へ昇温し4時間保持した後、100℃に冷却することによって、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)(数平均分子量3500、酸価0.4、水酸基価31.6)を調製した。
合成例2<長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−2)の調製例>
合成例1に記載の1,12−ドデカンジカルボン酸の代わりにセバシン酸を1000質量部使用する以外は、合成例1と同様の方法で反応させることによって長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−2)(数平均分子量3000、酸価0.5、水酸基価31.5)を調製した。
合成例3<脂肪族ポリエステルポリオール(A’−3)の調製例>
合成例1に記載の1,12−ドデカンジカルボン酸の代わりにアジピン酸を720質量部使用する以外は、合成例1と同様の方法で反応させることによって脂肪族ポリエステルポリオール(A’−3)(数平均分子量4500、酸価0.1、水酸基価24.8)を調製した。
Figure 0004872295
合成例4<脂肪族ポリエステルポリオール(B−1)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、エチレングリコールを100質量部、ネオペンチルグリコールを150質量部、1,6−ヘキサンジオールを200質量部、アジピン酸を610質量部、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、数平均分子量が5000で、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリエステルポリオール(B−1)(数平均分子量5000、酸価0.1、水酸基価22.3)を調製した。
合成例5<脂肪族ポリエステルポリオール(B’−2)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、エチレングリコールを50質量部、ネオペンチルグリコールを250質量部、1,6−ヘキサンジオールを100質量部、アジピン酸を510質量部、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、数平均分子量が3000で、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリエステルポリオール(B’−2)(数平均分子量3000、酸価0.2、水酸基価37.2)を調製した。
合成例6<ポリエステルポリオール(B’−3)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、エチレングリコールを200質量部、ネオペンチルグリコールを100質量部、1,6−ヘキサンジオールを200質量部、アジピン酸を770質量部、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、数平均分子量が9000で、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有するポリエステルポリオール(B’−3)(数平均分子量9000、酸価0.05、水酸基価12.4)を調製した。











Figure 0004872295
脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、下記表3に記載の各種ポリエーテルポリオー
C−1、C’−2を使用した。なお、表3において、PPGは、ポリプロピレングリコールを表し、EO−PPGは、ポリプロピレングリコールの両末端にエチレンオキシドを開環付加させて得られたエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコールを表す。
Figure 0004872295
合成例7<芳香族ポリエステルポリオール(E−1)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、ネオペンチルグリコールを450質量部、及びo−フタル酸を500質量部加え、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、芳香族ポリエステルポリオール(E−1)を調製した。
合成例8<芳香族ポリエステルポリオール(E−2)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、エチレングリコールを125質量部、ネオペンチルグリコールを210質量部、イソフタル酸を350質量部、テレフタル酸を250質量部及びアジピン酸を20質量部、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、芳香族ポリエステルポリオール(E−2)を調製した。
Figure 0004872295
《実施例1》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)160質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−2)80質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)50質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C'−2)50質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−1)150質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを170質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を15質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー1を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を25質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することによって、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤1を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤1を125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、17,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.3質量%であった。
《実施例2》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B−1)270質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)250質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−3)130質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)10質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−2)150質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)30質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを100質量部とカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(イソネート143LJ、三菱化学株式会社製)を50質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー2を調製した。
次いで、U−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することによって、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤2を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤2を125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、16,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.6質量%であった。
《実施例3》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B−1)350質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)160質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−2)120質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)40質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C'−2)120質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
70℃に冷却した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを150質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を15質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー3を調製した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を25質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤3を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤3を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、20,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.2質量%であった。
《実施例4》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)250質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A'−3)100質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)10質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−2)150質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを140質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を10質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー4を調製した。
次いで、U−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤4を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤4を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、14,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.7質量%であった。
《比較例1》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)220質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−2)110質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)100質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C'−2)100質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−1)200質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)100質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを180質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を20質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー5を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を25質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤5を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤5を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、18,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.1質量%であった。
《比較例2》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B’−2)270質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)240質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−3)130質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)10質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−2)140質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)30質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを100質量部とカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(イソネート143LJ、三菱化学株式会社製)を30質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー6を調製した。
次いで、U−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤6を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤6を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、25,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.2質量%であった。
《比較例3》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B−1)270質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)220質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−2)110質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C’−2)100質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−1)100質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを150質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を15質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー7を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を25質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤7を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤7を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、23,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.0質量%であった。
《比較例4》
2リットル4ツ口フラスコ内で脂肪族ポリエステルポリオール(B'−3)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)240質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−3)130質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(C−1)10質量部、芳香族ポリエステルポリオール(E−2)140質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)30質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを90質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を10質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー8を調製した。
次いで、U−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤8を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤8を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、22,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.0質量%であった。
各種測定は以下の方法に従って行った。
[イソシアネート基含有量(質量%)の測定方法]
各ウレタンプレポリマーに過剰のアミンを添加することで、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基とジブチルアミンとを反応させた後、残ったアミンを塩酸で滴定する、いわゆる逆滴定法により測定した。
[試験片の作製方法]
温度23℃、相対湿度65%の環境下、表面には木目模様が印刷され、裏面にはプライマー処理が施された厚さ180μmのポリプロピレンからなるシートの裏面に、120℃で加熱溶融した各湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を厚さ40μmに塗布した後、直ちに該塗布面に、厚み1mmのABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)からなる基材を貼り合わせ、圧着ローラーを用いて約10kg/cmで圧着することで試験片を作製した。
また、前記厚み1mmのアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)からなる基材の代わりに、厚み2.5mmのミディアム デンシティ ファイバーボード(MDF)からなる基材を、前記と同様の方法で貼り合せ、圧着することで試験片を作製した。
また、前記厚み1mmのアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)からなる基材の代わりに、厚み1mmのコロナ処理が施された、木質粉とオレフィン樹脂からなるウッドプラスチック基材を、前記と同様の方法で貼り合せ、圧着することで試験片を作製した。
[初期接着強さの評価方法]
前記方法で作製した各試験片を、温度23℃、相対湿度65%の環境下で1時間養生した後、同環境下で、180°剥離試験を行い、その剥離強さを評価した。前記180°剥離試験は、同環境下で引張試験器(株式会社今田製作所社製 STD−201NA)を用いて引張速度200mm/分、剥離幅25mmの条件で行った。湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に求められる初期接着強さとしては、使用する用途によって異なるものの、概ね10N/25mm以上であることが好ましいとされている。
[常態接着強さの評価方法]
前記方法で作製した各試験片を、温度23℃、相対湿度65%の環境下で72時間養生した後、同環境下で、180°剥離試験を行い、その剥離強さを評価した。前記180°剥離試験は、同環境下で引張試験器(株式会社今田製作所社製 STD−201NA)を用いて引張速度200mm/分、剥離幅25mmの条件で行った。湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に求められる常態接着強さとしては、使用する用途によって異なるものの、概ね20N/25mm以上であれば、建築部材用途に使用するうえで十分な性能であるとされている。
[耐熱接着強さの評価方法]
前記方法で作製した各試験片を温度23℃、相対湿度65%の環境下で72時間養生した後、60℃に調整した恒温器中で、剥離角度90°、荷重500g/25mm、測定時間24時間の条件で耐熱クリープ特性を測定し剥離長さを測定した。
[低温加工適性の評価方法]
温度5℃、相対湿度30%の低温環境下において、表面には木目模様が印刷され、裏面にはプライマー処理が施された厚さ180μmのポリプロピレンからなるシートの裏面に、120℃で加熱溶融した各湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を厚さ40μmに塗布した後、直ちに該塗布面に、厚み2.5mmのミディアム デンシティ ファイバーボード(MDF)からなる基材を貼り合わせ、圧着ローラーを用いて約10kg/cmで圧着することで試験片を作製した。
次いで前記試験片を温度5℃、相対湿度30%の低温環境下で72時間養生した後、前記と同様の評価方法に従い、初期接着強さ、常態接着強さ、耐熱接着強さを評価した。

































Figure 0004872295
表5中の「4,4’−MDI」は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを表し、「イソネート143LJ」は、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートを表し、「PAPI 135」は、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを表す。





Figure 0004872295
表6中の「4,4’−MDI」は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを、「イソネート143LJ」は、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートを、「PAPI 135」は、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを表す。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で示される長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)、4000〜7000の数平均分子量を有し、かつ2,2−ジメチル−13−プロピレン基を有する脂肪族ポリエステルポリオール(B)、及び4000〜7000の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を含むポリオールと、ポリイソシアネート(D)とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有してなる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤であって、前記ウレタンプレポリマーが、前記ポリオールと前記ポリイソシアネート(D)との合計量100質量部に対して、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)を5〜40質量部、前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)を27〜40質量部、及び前記脂肪族ポリエーテルポリオール(C)を0.1〜10質量部含むポリオールとポリイソシアネート(D)とを反応させて得られるものであることを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
    Figure 0004872295
    (一般式(I)中、R及びRは、それぞれ炭素数が偶数の直鎖のアルキレン基であり、かつR及びRの有する炭素数の合計が12以上である。nは1〜40である。)
  2. 前記ポリイソシアネート(D)が、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート及び/またはカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項1に記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
  3. 前記ポリオールが、さらに2,2−ジメチル−13−プロピレン基を有する芳香族ポリエステルポリオール(E)を含有してなる、請求項1又は2に記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
  4. さらに酢酸ビニル由来の構造単位を40〜50質量%含むエチレン−酢酸ビニル共重合体(F)を含有してなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
  5. 前記ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート及び前記カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートが、前記ポリイソシアネート(D)の全量100質量部に対して5〜30質量部含まれる、請求項に記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
  6. 前記脂肪族ポリエステルポリオール(B)中における2,2−ジメチル−13−プロピレン基の質量割合が10〜20質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
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