JP4871495B2 - 制電性組成物、その製造方法、及びそれを用いた成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、帯電防止性に優れた制電性組成物、その製造方法、及びそれを用いた成形品に関する。
近年、プラスチックやガラスなどの成形物の面が帯電し、その面に埃などが付着して汚れの原因となる、静電気の高い電圧に起因してICやLSIなどの破壊、不良が起こる、電磁波ノイズにより電子機器の誤作動が起こるなどの、静電気に起因する問題がクローズアップされている。
樹脂に制電性を付与する方法として、界面活性剤などの帯電防止剤を樹脂表面に塗布する方法や、帯電防止剤を樹脂に練り込む方法が知られている。しかし、帯電防止剤を樹脂表面に塗布する方法では、長期間経過すると制電性が著しく低下するため、持続性を要する制電性樹脂として実用性に乏しいという問題がある。一方、帯電防止剤を樹脂に練り込む方法では、帯電防止剤と樹脂との相溶性が悪く、帯電防止剤が成形品の表面にブリーディングやブルーミングしてしまい、制電効果が低下するという問題がある。また、界面活性剤などの帯電防止剤は、湿度依存性があり、低湿度下では制電効果が失活する、あるいは樹脂を成形した後に帯電防止効果が発現するまで最低1〜3日かかり遅効性であるという問題がある。
また、カーボンブラックやカーボンファイバーなどを樹脂またはゴムに練り込む方法が提案されている。この方法によると、帯電防止性に優れ、帯電防止性に持続性がある樹脂成形品が得られる。しかし、この方法では、透明な成形品が得られない、あるいは成形品の色の選択が制限されるなどの問題がある。さらに、この方法を用いると、長期間使用する間に、重合体成形品の表面に存在するカーボンブラックやカーボンファイバーなどが成形品表面から剥離し、周囲を汚染するという問題がある。
制電性樹脂組成物の有する分散性の悪さや相溶性の悪さを解決する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1および特許文献2には、塩化ビニル樹脂における帯電防止剤と樹脂との相溶性の悪さや分散性の悪さという問題を解決するために、帯電防止剤として過塩素酸アンモニウム塩や過塩素酸リチウムなどの過塩素酸塩を可塑剤に配合した塩化ビニル系樹脂組成物が開示されている。
また、ポリオレフィン系樹脂に帯電防止性を付与する方法として、親水性樹脂を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。
また、イオン性塩と熱可塑性ポリマーとを溶融ブレンドした帯電防止組成物が提案されている(たとえば、特許文献5参照)。特許文献5には、窒素オニウムカチオンと弱配位性含フッ素有機アニオンからなる少なくとも1種類のイオン性塩を熱可塑性ポリマーに配合した帯電防止組成物が開示されている。このようなイオン性塩は、高いイオン伝導性を示す。
特開昭64−9258号公報(特許請求の範囲) 特開平2−255852号公報(特許請求の範囲) 特開平4−198308号公報(特許請求の範囲) 特開平7−126446号公報(特許請求の範囲) 特公表2003−511505号公報(特許請求の範囲)
しかし、特許文献1、2に記載の塩化ビニル系樹脂組成物では、使用する可塑剤が成形品の表面にブリーディングし、製品を汚染するという問題がある。
また、過塩素酸塩を帯電防止剤として用いる場合に、樹脂組成物から得られるフィルムやシートを用いて金属類を包装する場合、金属表面を腐食する、金属表面が錆びる、あるいは金属表面を汚染するという欠点がある。特に、これらの制電性樹脂組成物を複写機やプリンタなどの制電性ローラや制電性ベルトなどに適用した場合に、高湿度の雰囲気下では、金属製の軸などを腐食するという問題がある。
また、特許文献3、4に記載の方法では、樹脂が実用的に十分な制電性を発現するためには、ポリオレフィン系樹脂に対して、親水性樹脂を10重量%以上添加する必要がある。このため、例えば、成形体の強度が低下するなどの基質樹脂の物性を損なうという問題がある。また、湿度が低いと、樹脂表面の水分が減少するため、水分に起因する導電性が低下し、制電性が著しく損なわれるという問題がある。
さらに、特許文献5に記載の組成物で用いられるイオン性塩は、熱可塑性樹脂との相溶性が十分でない。このため、イオン性塩が、樹脂成形品の表面にブリーディングやブルーミングしてしまい、製品を汚染する。また、樹脂成形品の表面を払拭することなどにより、制電性が低下し、帯電性の耐久性が十分ではない。特に、高温高湿度の雰囲気下では、ブリーディングやブルーミングが促進されるため、制電性の低下が著しいという問題がある。
すなわち、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、熱安定性に優れ、ブリーディング、ブルーミング、および移行汚染が発生せず、湿度に依存せずに、即効性に優れ、物性の低下を招かず、かつ優れた制電性が持続する制電性組成物、その製造方法、およびそれを用いた成形品を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の制電性組成物は、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンと、パーフルオロアルカンスルホニル基を有する弱配位性アニオンとからなるイオン性塩(A)と、重合体、エラストマー、又はアクリレート基、メタクリレート基あるいはビニル基を有する重合性化合物(B)とを含む。前記重合体は、ポリオレフィン系重合体、ポリスチレン系重合体、ポリアミド系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリアセタール系重合体、ポリエステル系重合体(不飽和ポリエステル系重合体、液晶ポリエステル系重合体を含む。)、ポリウレタン系重合体、ポリカーボネート系重合体、アクリレート系重合体、メタクリレート系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、エポキシ系重合体、フェノール系重合体、ジアリールフタレート系重合体、メラミン系重合体、フッ素系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリイミド系重合体及びシリコーン系重合体からなる群より選択される。前記エラストマーは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択される。前記イオン性塩(A)は、前記重合体、前記エラストマー又は前記重合性化合物(B)100質量部に対して、0.01質量部以上30質量部以下の割合で含まれている。
この構成によれば、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンと、弱配位性アニオンとからなるイオン性塩が、重合体中で、重合体の物性を維持しつつ、制電性を発揮する。また、本発明で用いるイオン性塩は、熱安定性に優れる。さらに、本発明で用いるイオン性塩は、重合体を構成する分子と相溶性に優れるので、ブリーディング、ブルーミング、および移行汚染が発生せず、湿度に依存せずに、即効性に優れ、かつ優れた制電性が持続する制電性組成物を得ることができる。本発明で用いるイオン性塩は、広い温度領域で、液体状態、あるいはゲル状態である。どのような性状であっても、本発明で用いるイオン性塩は、樹脂を構成する分子に均一に親和することができる。また、このようなイオン性塩は、高い導電率、高い耐熱性、不燃性、不揮発性を有するので、制電性・熱安定性に優れ、金属を腐食せず、湿度などの環境に依存されない制電性重合体組成物を得ることができる。
前記重合体または前記エラストマー(B)100質量部に対して、前記イオン性塩(A)を、0.01質量部以上30質量部以下の割合で含有させると規制するのは、前記イオン性塩の配合量が0.01質量部未満であると、制電性が十分に発揮されないからである。一方、前記イオン性塩の配合量が30質量部を超えると、制電性付与効果が飽和するので、コスト高を招来するという問題があるからである。
前記組成物は、さらに重合体型帯電防止剤を含んでもよい。本発明の組成物に重合体型帯電防止剤を含めると、イオン性塩を安定化することができる。このような重合体型帯電防止剤としては、ポリエーテルブロックポリオレフィン共重合体、ポリオキシアルキレン系共重合体またはエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジル共重合体が挙げられる。
前記重合体および/またはエラストマー(B)100質量部に対して、前記重合体型帯電防止剤を、0.1質量部以上65質量部以下の割合で含有していればよい。
このように規制するのは、前記重合体型帯電防止剤の配合量が0.05質量部未満であると、制電性が十分に発揮されないからである。一方、前記重合体型帯電防止剤の配合量が65質量部を超えると、制電性付与効果が飽和するので、コスト高を招来するという問題があるからである。また、重合体の物性が失われることがあるからである。
前記重合体または前記エラストマーの代わりに、活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物が用いられてもよい。本発明の組成物に活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物を用いると、この重合性化合物と、イオン性塩のアリル基とが反応し、イオン性塩を安定化することができる。このような活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物としては、アクリレート基、メタクリレート基、ビニル基を有する重合性化合物が挙げられる。
本発明の制電性重合体組成物は、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドのアルカリ金属塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩から選択された少なくとも1種のアルカリ金属塩を、前記イオン性塩(A)に対して、0.01〜200モル%の割合で添加してもよい。
本発明の制電性組成物は、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンとパーフルオロアルカンスルホニル基を有する弱配位性アニオンとからなるイオン性塩(A)を、ポリエーテルブロックポリオレフィン共重合体又はポリオキシアルキレン系共重合体からなる重合体型帯電防止剤に添加して、混合し、前記混合物を、重合体又はエラストマー(B)に配合することによって製造される。前記重合体は、ポリオレフィン系重合体、ポリスチレン系重合体、ポリアミド系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリアセタール系重合体、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリカーボネート系重合体、アクリレート系重合体、メタクリレート系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、エポキシ系重合体、フェノール系重合体、ジアリールフタレート系重合体、メラミン系重合体、フッ素系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリイミド系重合体及びシリコーン系重合体からなる群より選択され、前記エラストマーは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択され、前記イオン性塩(A)を、前記重合体又はエラストマー(B)100質量部に対して、0.01質量部以上30質量部以下の割合で配合し、前記重合体型帯電防止剤を、前記重合体またはエラストマー(B)100質量部に対して、0.05質量部以上65質量部以下の割合で配合する。
本発明の制電性成形物の製造方法は、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンとパーフルオロアルカンスルホニル基を有する弱配位性アニオンとからなるイオン性塩(A)を、アクリレート基、メタクリレート基あるいはビニル基を有する重合性化合物(B)100質量部に対し、0.01質量部以上30質量部以下の割合で混合し、この混合液を、型に注入したもの、あるいは成形品の表面に塗布したものに、活性エネルギー線を照射して、前記重合性化合物を硬化させることによって行う。この制電性成形物の製造方法によれば、他の方法で得られる制電性組成物より制電性を向上させるとともに、ブリーディング、ブルーミング、および移行汚染の発生を防止することができる。
本発明の制電性重合体組成物を用いて、種々の成形品、フィルム、塗料、繊維を得ることができる。また、本発明の制電性重合体組成物を、成形品表面で硬化させて制電性の被覆物とすることもできる。
本発明では、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンと、弱配位性アニオンとからなるイオン性塩を帯電防止剤として重合体および/またはエラストマーに添加する。本発明で用いるイオン性塩は、広い温度領域で、液体状態あるいはゲル状態であり、樹脂を構成する分子に、均一に親和する。また、このようなイオン性塩は、高い導電率、高い耐熱性、不燃性、不揮発性を有するので、制電性・熱安定性に優れ、金属を腐食せず、湿度などの環境に依存されない制電性重合体組成物を得ることができる。
[イオン性塩]
本発明で用いるイオン性塩は、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンと、弱配位性アニオンとからなるイオン性塩である。
前記イオン性塩は、高いイオン密度を有し、イオン移動度も大きいので、高いイオン伝導度を有する。また、前記イオン性塩は、窒素オニウムカチオンが、有機性を有しているので、重合体および/またはエラストマー中に分散しやすい。また、窒素オニウムカチオンがアリル基を有するので、活性エネルギー線を照射することなどにより、前記イオン性塩(A)がゲル化あるいは重合反応を起し、重合体および/またはエラストマーに固定化することができる。
このようなイオン性塩に用いられる窒素オニウムカチオンは、1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンである。窒素オニウムカチオンとしては、脂肪族窒素オニウムカチオン、不飽和環式窒素オニウムカチオン、芳香族窒素オニウムカチオンが挙げられる。これらの1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンのうち、好ましいのは、第4級アミンである。
好ましい1個以上のアリル基を有する脂肪族窒素オニウムカチオンは、第4級アミンである。特に好ましくは、アリル基以外のアルキル基の炭素数が1〜18の第4級アルキルアミンである。また、好ましい不飽和環式窒素オニウムカチオンおよび芳香族窒素オニウムカチオンとしては、ピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、チアゾリウム、オキサゾリウム、トリアゾリウムが挙げられる。これらの不飽和環式窒素オニウムカチオンおよび芳香族窒素オニウムカチオンの第4級アミンであれば、より好ましい。
本発明のイオン性塩に用いられる弱配位性アニオンとしては、少なくとも1個の高フッ素化アルキルスルホニル基を含む弱配位性フッ素有機アニオンであればよい。高フッ素化アルキルスルホニル基とは、パーフルオロアルカンスルホニル基をいう。
[イオン性塩の製造]
本発明に用いるイオン性塩は、公知の方法(例えば、渡邊正義他「イオン性液体の機能創生と応用」エヌ・ティー・エス(2004))を用いて製造できる。例えば、第3級アミンをハロゲン化アルキルまたはジアルキルスルホン酸で、4級化した後、目的のアニオンを有する塩を用いてアニオン交換反応を行うことによって、合成できる。第3級アミンの沸点が低い場合は、オートクレーブ反応によって、合成できる。
[重合体およびエラストマー]
本発明の組成物に用いられる重合体およびエラストマーは、特に制限がなく、公知の重合体およびエラストマーを使用することができる。
使用される重合体としては、例えばポリオレフィン系重合体、ポリスチレン系重合体、ポリアミド系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリアセタール系重合体、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリカーボネート系重合体、アクリレート/メタクリレート系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、不飽和ポリエステル系重合体、エポキシ系重合体、フェノール系重合体、ジアリールフタレート系重合体、メラミン系重合体、液晶ポリエステル系重合体、フッ素系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリイミド系重合体、シリコーン系重合体などが挙げられる。
使用されるエラストマーとしては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
また、これらの重合体およびエラストマーは、1種類に限られず、複数の重合体およびエラストマーを組み合わせて使用してもよい。
[配合割合]
本発明の制電性重合体組成物は、重合体および/またはエラストマー(B)100質量部に対して、前記イオン性塩(A)を、0.01質量部以上30質量部以下、好ましくは0.05質量部以上25質量部以下、さらに好ましくは0.1質量部以上15質量部以下含む。
[重合体型帯電防止剤]
本発明の制電性組成物は、上記(A)成分と、(B)成分の2成分であっても、十分に効果を奏する。しかし、さらに、重合体型帯電防止剤を含めることで、優れた制電性を発揮する。使用できる重合体型帯電防止剤としては、例えばポリエーテルブロックポリオレフィン共重合体又はポリオキシアルキレン系共重合体(エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジル共重合体を含む)が挙げられる。
これらの重合体型帯電防止剤は、分子内にエーテル結合を有する。この結果、エーテル結合内の酸素原子等により、イオン性塩がより安定化し、電気抵抗をより低くすることができる。また、ブロック中のエーテル結合以外の構造により、(B)成分である重合体またはエラストマーとの相溶性が増加する。この結果、重合体またはエラストマーの物性の低下が軽減できるので、良好な物性と成型加工性とを有する制電性重合体組成物が得られる。
このような重合体型帯電防止剤は、前記重合体および/またはエラストマー(B)100質量部に対して、0.05質量部以上65質量部以下、好ましくは0.1質量部以上50質量部以下の割合で含有させればよい。
[活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物]
本発明の制電性重合体組成物は、上記(B)成分として活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物を用いることで、優れた制電性を維持できる。使用できる活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物としては、例えばアクリレート基、メタクリレート基、ビニル基などを有する重合性化合物が挙げられる。
このような活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物としては、モノマー、オリゴマー、あるいは活性エネルギー線硬化性官能基を分子内に4つ以上有するものが挙げられる。
モノマーの活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物としては、例えば、単官能性のもの:2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレンなど、二官能性基のもの:ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンなど、他官能基のもの:トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの3モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチルプロパンの6モルエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタンエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
オリゴマーの活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物としては、例えば、不飽和ポリエステル、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性官能基を3つ以上有する活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどのジイソシアネートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの単官能のもの、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどの3官能以上のものなどの水酸基含有(メタ)アクリレートとの合成物が挙げられる。
[他の帯電防止剤]
本発明の制電性重合性組成物には、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドのアルカリ金属塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩を、さらに他の帯電防止剤として添加しても良い。このような他の帯電防止剤を添加することで、制電性に相乗効果をもたらすことができる。他の帯電防止剤は、前記イオン性塩に対して、0.01〜200モル%の割合で含有させればよい。アルカリ金属塩としては、例えばリチウム塩が挙げられる。
[他の添加物]
本発明の制電性重合体組成物には、さらに酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、顔料、抗菌・抗カビ剤、耐光剤、可塑剤、粘着付与剤、分散剤、消泡剤、硬化触媒、硬化剤、レベリング剤、カップリング剤、フィラー、加硫剤、加硫促進剤、有機化酸化物、架橋助剤、光重合開始剤などの公知の添加剤を必要に応じて添加することができる。
[製造方法]
本発明の組成物は、例えば以下のようにして、製造される。
イオン性塩(A)と重合体および/またはエラストマー(B)との2成分系で、重合体型帯電防止剤および活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物を含まない組成物を製造するためには、(A)成分と、(B)成分を所定の量を公知の方法を用いて混合すればよい。例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー、タンブラーなどでドライブレンドを行うこともできる。また、単軸または二軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、コニーダー、ロールなどで溶融混練行っても良い。必要に応じて、窒素などの不活性ガス雰囲気下で行うこともできる。得られる組成物の形状に特に制限はなく、粉体状、ペレット状、シート状、ストランド状、チップ状など何れの形態であっても良い。また、重合体(B)が溶液状態の重合性モノマー、プレポリマー、オリゴマーまたはポリマーである場合には、重合体(B)に、イオン性塩(A)を添加した溶液状の組成物であっても良い。
イオン性塩(A)と重合体および/またはエラストマー(B)とに、さらに重合体型帯電防止剤を含める場合には、以下の製造方法がある。
(1)イオン性塩(A)と、重合体および/またはエラストマー(B)と、重合体型帯電防止剤とを、一度に配合する。
(2)イオン性塩(A)を、重合体型帯電防止剤に添加して混合し、この混合物を、少なくとも1種類の重合体および/またはエラストマー(B)を配合する。
(3)複数の重合体および/またはエラストマーを用いる場合に、まず、複数の重合体および/またはエラストマーを混合して調整する。この後に、イオン性塩(A)と、重合体型帯電防止剤とを添加して混合する。あるいは、あるいは重合体および/またはエラストマーのプレポリマーなどを用いる場合に、最初に、原料を混合して調整することもできる。
上記の方法により得られる組成物は、その方法により制電性の環境依存性が異なる。好ましい方法は、(2)である。
重合体および/またはエラストマー(B)が活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物である場合には、イオン性塩(A)と、活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物とを、混合し、この混合液を型に注入したもの、あるいは成形品の表面に塗布したものに、活性エネルギー線を照射して、前記重合性化合物を硬化させるとよい。
本発明の制電性重合性組成物を塗料に用いる場合は、イオン性塩(A)は、有機溶媒、重合性モノマー、プレポリマー、またはオリゴマーに溶解させて添加してもよい。
上記製法により得られた本発明の制電性重合体組成物は、圧縮成形、トランスファ成形、積層成形、射出成形、押出成形、吹込成形、カレンダ加工、注型、ペースト加工、粉末化、反応成形、熱成形、ブロー成形、回転成形、真空成形、キャスト成形、ガスアシスト成形などの成形に用いられる公知の方法によって成形することができる。また、本発明の制電性重合体組成物を、制電性塗料として用いる場合には、無溶媒塗料、有機溶媒塗料、配ソリッド型塗料、粉体塗料、水系エマルジョン塗料、カチオン電着塗料など、公知の塗料の形態で、使用できる。
本発明の制電性重合体組成物から得られる成形品は、自動車用部品、家電機器部品、電子機器部品、電子材料製造機器、電池部材、情報事務機器部品、通信機器、ハウジング部品、光学機械部材、家庭用雑貨品、工業用部材、建材、床材、包装流通部材など、長期間持続して高い制電性を必要とする製品に広く活用できる。具体的には、タイヤ、ホース類、包装用フィルム、包装材、チューブ、シーリング材、手袋、合成皮革、IC、コンデンサ、トランジスタ、LSIなどの電子部品のキャリアテープやキャリアトレイなどと称される容器、被覆剤・塗料、繊維などとして利用できる。
以下、実施例に基づいて、本発明の内容を具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を意味する。
以下の実施例、比較例において、表面抵抗率および体積抵抗率の測定は、URSプローブ(三菱油化(株)製、ハイレスタUP)を用いて、JIS K 6911に準じて行い、印加電圧は、100ボルト、500ボルトで測定した。
また、環境依存性は、次式(1)に従って算出した。
Δlog10ρ=log10ρ(10℃、相対湿度15%)−log10ρ(32.5℃、相対湿度90%)・・・・(1)
ここで、ρは、体積抵抗率を表す。
ブリードの評価は、次の方法により、行った。
幅6cm×長さ6cm×厚さ0.3cmのフィルムゲート式の試験片を作製し、温度40℃、相対湿度90%の雰囲気下で7日間放置し、7日間経過後の試験片の状態を下記の評価基準により、目視評価した。
◎:ブリードが全く認められない場合
○:ブリードがごくわずかに認められるが、使用上問題のないレベルの場合
△:ブリードがやや認められ、使用上やや問題がある場合
×:ブリードがかなり認められ、使用できない場合
実施例および比較例で使用した成分は、下記の通りである。
(イオン性塩の合成)
トリアリルエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(A−1)の合成;
トリアリルアミン 1モル(137.2g)を、90℃に加熱し、攪拌しながら、ジエチル硫酸を1.2モル(184.8g)滴下した。滴下後、この液を130℃に昇温して、60分間攪拌し、トリアリルアミン−ジメチル硫酸4級化物(291g)を得た。次に、得られたトリアリルアミン−ジメチル硫酸4級化物(100g)を、イオン交換水600mlに希釈し、この溶液に、カリウムビス(パーフルオロメタンスルホニル)イミド110gをイオン交換水200mlに希釈したものを、55℃の加熱下で滴下し、39分間攪拌した。この反応液を20時間静置した後、上層の水層を分離除去した。下層の油層部分をイオン交換水で3回洗浄した後、減圧下、90℃で脱水し、トリアリルエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(A−1)205g(融点48℃の単黄色固体)を得た。
1,3−エチルアリルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(A−2)の合成;
A−1の合成反応において、トリアリルアミンの代わりに1,3−エチルアリルアミンを使用した以外は、同様に合成反応を行い、1,3−エチルアリルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(A−2)200gを得た。
トリアリルオクチルアンモニウム2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメタンスルホニル)アセトアミド(A−3)の合成;
A−1の合成反応において、トリアリルアミンの代わりにトリアリルオクチルアミンを使用し、カリウムビス(パーフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、カリウム2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミドを使用した以外は、同様に合成反応を行い、トリアリルオクチルアンモニウム2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミド(A−3)100gを得た。
(実施例1〜5)
表1に示す重合体および/またはエラストマー100部に対して、上記A−1〜A−3のイオン性塩を所定量配合した。次に、重合体および/またはエラストマーの加工温度に設定したニーダを用いて、混練した後、射出成形して、幅6cm×長さ6cm×厚さ0.3cmの実施例1〜5の試験片を作成した。
(比較例1〜5)
上記実施例1〜5において、上記イオン性塩を添加しなかった以外は、実施例1〜5と同様にして、比較例1〜5の試験片を作成した。
(実験1)
実施例1〜5の試験片と比較例1〜5の試験片とを用いて、JIS K 6911に準じて、表面抵抗率(Ω/sq)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004871495
(実施例6)
ポリ(エチレンブチレンアジペート)ポリオール(平均分子量2000、官能基数2)と、プレポリマー[ポリ(エチレンブチレンアジペート)ポリオール(平均分子量2000、官能基数2)−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート反応物、−NCO基16%]と、硬化剤(1,4−ブタンジオール:トリメチロールプロパン=7:3)とを、ポリオール中の水酸基のモル数と、プレポリマー中のイソシアネート基のモル数と、硬化剤中の水酸基のモル数との比が、1:2.7:1.6となるように秤取した溶液に、イオン性塩(A−1)を1.0%となるように添加して攪拌混合した。次に、この溶液を、130℃の遠心成形機で、約1時間硬化させた。その後、遠心成形機から成形物を取り出し、室温にて、12時間熱熟成させ、厚さ2mmのシート状の試料を得た。この試料の体積抵抗率は、2.9×10Ω・cmであった。この試料を用いて、感度が、露光波長780nmで、帯電極性がマイナスである直径30mmのOPCドラムに対する汚染性を評価した。短冊状の試験片をOPCに接触させ、40℃、相対湿度95%の恒温恒湿槽室中で2週間放置した。その後、OPCの試験片接触部分を目視で観察した結果、全く曇りを生じていなかった。
(比較例6)
実施例6において、イオン性塩(A−1)の代わりに、エチルメチルイミダゾリウム・PFを添加した以外は、実施例6と同様にして比較例6のシート状の試料を得た。このシート状の試料の体積抵抗率は、1.3×1010Ω・cmであった。実施例6と同様に、OPCの汚染性を観察した結果、曇りを生じていた。
(実施例7)
プロピレングリコール系ポリエーテルポリオール(水酸基価(OHV):56)(三井武田ケミカル(株)製、アクトコールMN−3050BM)90部と、イオン性塩(A−2)を10%溶解したプロピレングリコール系ポリエーテルポリオール(水酸基価(OHV):56)10部との混合物に、水4.5部、ペンタメチレントリアミン0.1部、シリコーン系界面活性剤(UCC(株)製、シリコーンオイル L−520)2.0部を添加して、混合し、調整液を得た。この調整液に、トリレンジイソシアネート56部を混合し、攪拌して反応させ、フォームの泡数48個/立法インチの良好な軟質ウレタンフォームを得た。表面抵抗率は、9×10Ω/sqであった。
(比較例7)
実施例7において、イオン性塩(A−2)を使用しなかった以外は、実施例7と同様にして比較例7の軟質ウレタンフォームを得た。この軟質ウレタンフォームの表面抵抗率は、1014Ω/sq以上であった。
(実施例8)
水素添加スチレン系熱可塑性エラストマー(クラレ(株)製、セプトン2104)20部、ポリプロピレン(日本ポリケム(株)製、ノバテックPP BC6)15部、オイル35部を含む混合液中に、ゴム分が65部である油展EPDMを含む組成物を動的架橋により分散させた。その後、この混合液に、重合体型帯電防止剤(三洋化成工業(株)製、ペレスタット300)に予めイオン性塩(A−1)を5%およびリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドをイオン性塩(A−1)量に対して、100モル%混練したものを5部混入し、再度混練機で5分間混練した。これをさらに、樹脂押出機にて加熱しながら、ローラ状に成形した。得られた試料の体積抵抗率は、8×10Ω・cmであった。上記(1)式を用いて、環境依存性を算出したところ、環境依存性は、0.6であった。この成形品の表面には、ブリード物の存在は認められなかった。ローラ状の成形物に、1KVの定電圧を連続して100時間印加した後の体積抵抗率は、8×10Ω・cmであった。
(比較例8)
実施例8において、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを添加せず、また、イオン性塩(A−1)の代わりに、アリル基を含まないトリイソプロピルエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを5%混練した以外は、実施例8と同様にして比較例8のローラ状の成形体を得た。得られた試料の体積抵抗率は、5×10Ω・cmであった。環境依存性は、2.0であった。ローラ状の成形物に、1KVの定電圧を連続して100時間印加した後の体積抵抗率は、10×1010Ω・cmであった。
(実施例9)
イオン性塩(A−2)を10部溶解したペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄化学(株)製、ライトアクリレート PE−3A)4部と、ペンタエリスリトールトリアクリレート96部とを混合した。この混合液に、光重合開始剤ベンジルジメチールケタール4部を添加して、液状組成物を得た。この組成物を、凹部を有する平板状の型に注いだ後に、積算光量500mj/cm2相当の紫外線を照射し、注型成形法により、表面が均一で、厚さ2mmの硬化樹脂組成物成形体を得た。この成形体の体積抵抗率は、2×10Ω・cmであった。この成形体を湿度90%、温度70℃の雰囲気に9時間放置した後の、体積抵抗率は、7×10Ω・cmであった。
(比較例9)
実施例9において、イオン性塩(A−2)の代わりに、ジメチルオレイルエチルアンモニウムイソプロピルアリルスルホネートを10部混練した以外は、実施例9と同様にして比較例9の硬化樹脂組成物成形体を得た。この成形体の体積抵抗率は、2×1010Ω・cmであった。この成形体を湿度90%、温度70℃の雰囲気に9時間放置した後の、体積抵抗率は、5×1014Ω・cmであった。
(実施例10)
イオン性塩(A−1)を2部添加したポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学(社)製、NKエステル A−200)55部と、ウレタンアクリレート[ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製、M−305)250部と、イソホロンジイソシアネート(和光純薬(株)製)50部から合成]45部とを混合し、光開始剤(チバ・スペシャルィー・ケミカルズ(株)製、Irg184)3部を添加して紫外線硬化性帯電防止性組成物を得た。この組成物を、バーコータを用いて、厚さ100μmのPET(東洋紡績(株)製、A4300)の表面に塗布して、水銀ランプを用いて積算光量300mj/cm2の紫外線で硬化させ、塗膜が形成された帯電防止性塗装品を得た。この塗装品の表面抵抗率は、1×10sqであった。このフィルムを湿度90%、温度70℃の雰囲気に9時間放置した後の、表面抵抗率は、5×10Ω・cmであった。
(比較例10)
実施例10において、イオン性塩(A−1)を使用しなかった以外は、実施例10と同様にして比較例10の塗膜が形成された塗装品を得た。この塗装品の表面抵抗率は、2×1014Ω/sq以上であった。
(実施例11)
イオン性塩(A−2)を15部溶解したN,N−ジメチルアセトアミド溶液3.4部と、ポリウレタン紡糸原液96.6部を混合し、この混合液を4個の細孔を有する紡糸口金より180℃の気流中に吐出して乾式紡糸した。紡糸中に走行系にジメチルシリコーン(10cst)をオイルローラを用いて、繊維に対して6%になるように付与した後、毎分500mの速度でボビンに巻き取り、44dtexマルチフィラメントチーズ(巻き量400gr)を得た。得られたチーズを、35℃、50%RHの雰囲気中に48時間放置して評価に供した。
静電気発生量(KV)100m/分およびローラ静電気発生量(KV)は、それぞれ0.7および1.5であった。
また、経時劣化促進試験として、得られたチーズを、60℃、80%RHの雰囲気中に10日放置した後、20℃、45%RHの低温低湿度雰囲気中に48時間放置して評価に供した。
静電気発生量(KV)100m/分およびローラ静電気発生量(KV)は、それぞれ1.0および2.0であった。
(比較例11)
実施例11において、イオン性塩(A−2)の代わりに、トリオクチルメタンアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを3.4部添加した以外は、実施例11と全く同様にして、比較例11の繊維を得た。静電気発生量(KV)100m/分およびローラ静電気発生量(KV)は、それぞれ4.4および7.7であった。
経時劣化促進試験後の静電気発生量(KV)100m/分およびローラ静電気発生量(KV)は、それぞれ7.3および10.9であった。

Claims (13)

  1. 1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンと、パーフルオロアルカンスルホニル基を有する弱配位性アニオンとからなるイオン性塩(A)と、
    重合体、エラストマー、又はアクリレート基、メタクリレート基あるいはビニル基を有する重合性化合物(B)とを含み、
    前記重合体は、ポリオレフィン系重合体、ポリスチレン系重合体、ポリアミド系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリアセタール系重合体、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリカーボネート系重合体、アクリレート系重合体、メタクリレート系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、エポキシ系重合体、フェノール系重合体、ジアリールフタレート系重合体、メラミン系重合体、フッ素系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリイミド系重合体及びシリコーン系重合体からなる群より選択され、
    前記エラストマーは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択され、
    前記イオン性塩(A)は、前記重合体、前記エラストマー又は前記重合性化合物(B)100質量部に対して、0.01質量部以上30質量部以下の割合で含まれている制電性組成物。
  2. 前記イオン性塩(A)は、トリアリルエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1,3−エチルアリルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド又はトリアリルオクチルアンモニウム2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミドを含む、請求項1に記載の制電性組成物
  3. 前記アリル基を有する窒素オニウムカチオンが、第4級アミンである、請求項に記載の制電性組成物。
  4. 前記イオン性塩(A)は、有機溶媒、重合性モノマー、プレポリマーまたはオリゴマーに溶解させて添加されており、
    前記重合性モノマーは、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの3モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチルプロパンの6モルエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタンエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレートからなる群より選ばれ、
    前記オリゴマーは、不飽和ポリエステル、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレートからなる群より選ばれ、
    前記プレポリマーは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネートからなる群より選ばれるジイソシアネートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応物である、請求項1に記載の制電性組成物。
  5. 前記組成物は、さらに、ポリエーテルブロックポリオレフィン共重合体又はポリオキシアルキレン系共重合体からなる重合体型帯電防止剤を含み、
    前記重合体型帯電防止剤は、前記重合体、エラストマー又は活性エネルギー線硬化性官能基を有する重合性化合物(B)100質量部に対して、0.05質量部以上65質量部以下の割合で含有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の制電性組成物。
  6. ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドのアルカリ金属塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩からなる群より選択された少なくとも1種のアルカリ金属塩を、前記イオン性塩(A)に対して、0.01〜200モル%の割合で添加することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の制電性組成物。
  7. 1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンとパーフルオロアルカンスルホニル基を有する弱配位性アニオンとからなるイオン性塩(A)を、ポリエーテルブロックポリオレフィン共重合体又はポリオキシアルキレン系共重合体からなる重合体型帯電防止剤に添加して、混合する工程と、
    前記混合物を、重合体又はエラストマー(B)に配合する工程とを備え、
    前記重合体は、ポリオレフィン系重合体、ポリスチレン系重合体、ポリアミド系重合体、塩化ビニル系重合体、ポリアセタール系重合体、ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリカーボネート系重合体、アクリレート系重合体、メタクリレート系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、エポキシ系重合体、フェノール系重合体、ジアリールフタレート系重合体、メラミン系重合体、フッ素系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリフェニレンエーテル系重合体、ポリイミド系重合体及びシリコーン系重合体からなる群より選択され、
    前記エラストマーは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択され、
    前記イオン性塩(A)を、前記重合体又はエラストマー(B)100質量部に対して、0.01質量部以上30質量部以下の割合で配合し、
    前記重合体型帯電防止剤を、前記重合体またはエラストマー(B)100質量部に対して、0.05質量部以上65質量部以下の割合で配合することを特徴とする、制電性組成物の製造方法。
  8. 1個以上のアリル基を有する窒素オニウムカチオンとパーフルオロアルカンスルホニル基を有する弱配位性アニオンとからなるイオン性塩(A)を、アクリレート基、メタクリレート基あるいはビニル基を有する重合性化合物(B)100質量部に対し、0.01質量部以上30質量部以下の割合で混合し、
    この混合液を、型に注入したもの、あるいは成形品の表面に塗布したものに、活性エネルギー線を照射して、前記重合性化合物を硬化させる制電性成形物の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の制電性組成物を成形したことを特徴とする成形品。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の制電性組成物を成形したフィルム。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載の制電性組成物を含む塗料。
  12. 請求項1〜のいずれか1項に記載の制電性組成物を含む繊維。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の制電性組成物を、成形品表面で硬化させた制電性被覆物。
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