JP4870567B2 - 多面シルセスキオキサンの簡便な合成及びその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、シルセスキオキサンアニオン及びその誘導体の経済的に実施可能な合成、及びその使用に関する。
シルセスキオキサンアニオン、特に、立方八量体のSi20 8−アニオンが知られている。D.Hoebbel他によるZEITSHRIFT FUR ANORGANISCHE UND ALLGEMEINE CHEMIE, 384, pp.43-52(1971)、I.Hasegawa他によるJOURNAL OF MOLECULAR LIQUIDS 34. pp.307-315(1978)、及びWeidner他による米国特許第5,047,492号に記載されているように、一般式Si5n/2 n−を有するこれらの多面アニオンは、水酸化テトラメチルアンモニウムのような第4級アンモニウム化合物の存在下において、テトラエトキシシラン(テトラエチルシリケート)のようなオルガノシリケートを加水分解することによって製造することが出来る。また、水性溶媒中で第4級アンモニウム化合物を使用するヒュームドシリカまたは沈降シリカからの合成も知られており、これも米国特許第5,047,492号に開示されている。
シルセスキオキサンアニオンは、反応性及び/又は非反応性官能基を有する、多くの多面シルセスキオキサンの有用な先駆物質として働くことが出来る。具体的な例は、オクタキス[ビニルジメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサン、オクタキス[ヒドリドジメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサン、並びに混合ヒドリド及びビニルジメチルシロキシ官能基を有するシルセスキオキサンであり、そしてこれらは、重合体合成における有用な単量体として、また様々な官能化「星形」化合物又は「樹枝状」化合物の核として働くことが出来る。
残念なことに、従前の合成法はコストが高く、更に時間及びエネルギーを多量に消費するものであった。例えば、一般的にオルガノシリケート及びヒュームドシリカでは、出発原料としてテトラクロロシランSiCl又はオルガノハロシランを採用している。SiCl及びオルガノハロシランは金属ケイ素から製造され、そしてこれはSiOの炭素熱還元によって製造される。これらの出発原料の費用が、最も必要としている用途を除く全ての用途でシルセスキオキサンアニオン及びそれから製造される誘導体の使用を妨げている。沈降シリカ製造方法でもエネルギーが集約的に用いられ、そして高温(1,200℃)でケイ砂を炭酸ナトリウムと反応させ、生成したケイ酸ナトリウムを水中に溶解させ、次いで強酸で中和するステップを含む。更に、結晶質シリカ又は低表面積シリカからのシルセスキオキサンアニオンの製造は時間のかかる反応であり、従って、これは資本及び時間が集約的に用いられる。
シルセスキオキサンアニオンは、官能化シルセスキオキサンを製造するのに使用することが出来る。しかしながら、ここでも、既知の方法は経済的ではない。例えば、オクタキス[トリメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサンは、酸活性化漂白土の存在下で長期間にわたって1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンと反応し、トリメチルシロキシ及びビニルジメチルシロキシ基の両方を有する置換シルセスキオキサンを製造することが出来る。米国特許第5,047,492号の例16に記載されているように、20時間の反応時間後でさえ、生成物は依然として非官能性トリメチルシロキシ基を有する。酸(陽イオン性)イオン交換樹脂のような他の酸性触媒は研究されていない。というのは、オクタキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサンは、Hasegawa他によるJ.ORGANOMETALLIC CHEM. 441 p.373(1992)によって開示されるように、シルセスキオキサンケージの開裂を受けることが知られているからである(ここで、上記の化合物は、ヘプタン溶液中において登録商標「アンバーライト15(Amberlyst 15)」陽イオン交換樹脂にさらされている。)。
安価な出発原料と合成プロセスを利用する方法によって、多面シルセスキオキサンアニオン、特にSi20 8−アニオンの合成を提供することが望まれる。更には、手頃なコストでこのような化合物の官能化誘導体を合成する方法を提供することが望まれる。
発明の概要
ここに驚いたことに、シリカ含有自然有機生産物の燃焼又は熱分解からのシリカに富む副生成物は、多面シルセスキオキサンアニオンの合成のための低コストの出発原料として働くことが出来ることが発見された。更には、反応時間の大幅な短縮及び官能化多面シルセスキオキサン誘導体の向上した収率は、水不混和性の溶媒中で生じることが発見された。驚いたことに、この生成物はシルセスキオキサンケージの破壊を受けることなく、イオン交換樹脂の存在下で官能基交換によって他の官能化誘導体へ転化出来る。
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明に使用する好適なシリカ源は、作物残査、石炭、コークス及びその類似物のようなシリカ含有有機物質からの燃焼又は熱分解残留物が挙げられる。最も好ましくは、その源はもみ殻灰又はフライアッシュである。
もみ殻灰は、もみ殻を燃焼させることによって多量に生成される。周知の通り、米は世界の多くの地域で重要な主要農産物である。もみ殻は、一般的にその燃料価値のために燃やされ、そして残留灰は埋め立てられる。フライアッシュは、石炭及びコークスのような石炭誘導製品の燃焼によって生成され、又、一般的に埋め立てで処分される。これらの灰は両方ともシリカに富み、そのシリカのいくらかは非晶形で、いくらかは結晶形である。第4アンモニウム化合物のような塩基の存在下で水溶液中にシリカを溶解させることは、室温で達成されうる。収量は水酸化第4アンモニウムの化学量論的量よりも高い量で最大化され、そして反応時間は水の量の増加と共に減少する。というのは、アニオン生成物が広範に渡って水和されるからである。反応は、水とメタノールのような混和性アルコールとの混合液中で行うことが出来る。
しかしながら、多面シルセスキオキサンアニオンを製造する上記の方法は、経済的に有効ではない。というのは、第4アンモニウム化合物と水の高レベルでさえ、反応は非常に遅く起こるからである。更には、アニオンが、特に水及び水/エタノール混合物中できわめて可溶性であるので、生成物単離は問題がある。このように、多量の液体が蒸留技術、噴霧乾燥等により除去されなければならない。もみ殻灰は上記手順により、可溶性シリカを基にしてほぼ90%の収率でオクタシルセスキオキサンオクタアニオンに転化され、それは、一般的には全シリカの総重量のおよそ50%である。しかしながらこの反応は、およそ40〜45日を要し、それは、明らかに経済的に有効ではない。沈降シリカを用いる従来の合成は、恐らくはゾルゲルの形成を含めて生じうる副反応を避けるために、室温又は室温より若干高い温度で、水性メタノール中で行われていた。
驚いたことに、反応時間は、高い温度で圧力下で反応を実施すること、又は室温でより高い沸点を有する溶媒を使用すること、又は、その両方を用いることにより、商業的に実施可能な反応時間までかなり短縮しうることが発見された。水は必要な反応体であるから、反応媒体はいくらかの量の水を溶解することが可能であることが好ましく、より好ましくはこの媒体は灰源中の可溶性シリカ1モルに対して少なくとも4モルの水である。従って、n−ブタノールは、許容出来る溶媒であることがわかり、反応は約110℃で雰囲気圧で生じうる。これらの条件下で反応は8〜12時間ほどで実施することが出来る。一般的に、可溶性シリカを基にして、70〜90%又はそれ以上の高い収率は、反応温度が60℃よりも高く維持されるときに得られる。溶媒は、アニオンの合成に必要な水の全て、又は一部を溶解出来ることが必要なだけである。好適なアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール及び他のアルコキシアルコールが挙げられる。溶媒は、少なくとも灰出発原料中の可溶性シリカ1モル当たり最小2モルの水、好ましくは同基準で3〜8モルの水、最も好ましくは少なくとも4モルの水を含有出来なければならない。
上記のプロセスの使用は、特に出発原料が低コストであるため、商業的に実行可能な反応時間をもたらす。しかしながら、アニオン生成物の分離は、生成物が反応媒体に極めて可溶であるので、依然として問題があるかもしれない。分離は、溶媒の除去、冷却、及び遠心分離やろ過のような通常の方法による沈殿生成物を分離することによって行うことが出来る。次いで、なおアニオンを含有する母液は、全て又は一部を反応に再循環して収率を最大にすることが出来る。
予想に反して、第4アンモニウム化合物の適切な選択は、生成物の分離を容易にすることが出来ることが分かった。発明のこの態様において、水酸化テトラメチルアンモニウム以外の第4アンモニウム化合物、及び反応混合物中でアニオン生成物の限定された溶解度のみを提供するものが選択される。好適な第4水酸化アンモニウム化合物は、実験室規模又はミクロ規模のバッチにおいて、相当するシルセスキオキサンアニオンを合成し、アニオン生成物の溶解度を試験することにより、容易に選択することが出来る。好ましくは、この生成物は、それが形成されるにつれて、又は、10〜30℃、又はそれより高い範囲の温度に冷却したとき、反応混合物から沈殿する。例えば、水酸化テトラメチルアンモニウムは、典型的には、生成物を沈殿させるために10℃以下の温度に冷却すると共にかなりの溶媒の蒸発を要し、両工程はエネルギー集約的である。好ましい第4アンモニウム化合物は、水酸化コリン、[OH](CHCHCHOHである。もちろん、水酸化テトラメチルアンモニウムのような「沈殿用」水酸化第4アンモニウムと水酸化第4アンモニウムとの混合物を使用することが出来る。60〜200℃、好ましくは80〜150℃の範囲のより高い温度で用いるときに、全ての物質の増大した溶解度によって、より濃縮された溶液の使用が可能であり、沈殿用水酸化第4アンモニウムの使用における生成物の沈殿を容易にする。特定の水酸化アンモニウムは、反応温度で安定でなければならない。例えば、いくつかの第4アンモニウム化合物は150℃よりも高い温度で分解する。そのような場合、反応は分解温度よりも下で行われる。
アニオンの第4アンモニウム塩は、従来の技術により分離され、そして随意に生成することが出来る。しかしながら、本発明の有利な点は、アニオン溶液が特に相対的に濃縮された形態であるときに、しばしばそのまま使用できる場合が多いことである。水酸化コリンシルセスキオキサン塩生成物の特に有利な点は、それが相当するテトラメチルアンモニウム塩(24)よりも少ない水和水分子(12)しか含まないことである。従って、24モルよりも少ない水和水を有するアニオン塩を生成する水酸化第4アンモニウムの使用が好ましい。
官能化シルセスキオキサンの製造は、本発明の1つの実施態様の特徴である。官能化シルセスキオキサンは、アニオンとオルガノクロロシランとの反応によって、好ましくは、少なくとも化学両論的比率での反応によって製造される。この反応は、水溶液中で、選択的に限定するものではないが、アルコールを含む補助溶媒と共に生じうる。クロロシランは、トリメチルクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ジメチルクロロシラン、メチルクロロシラン、シクロヘキセニルジメチルクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、ビニルジフェニルクロロシラン、ビニルメチルフェニルクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン、グリシジルジメチルクロロシラン、メタクリルオキシジメチルクロロシラン及びその他のクロロシランのような様々なクロロシランの中から選択することが出来るが、これらに限定されるものではない。もちろん、相当するブロモシランも同様に使用することが出来るが、商業的に入手できる可能性がより低い。結合した官能化シルセスキオキサンが生じる可能性があるが、ジハロシランも有用であり、ある種の用途に有益である。
水は、一般的に溶媒混合物の一部分として、又は水和水としてアニオン溶液中に含まれる。クロロシランと水との反応は、ジシロキサン副生成物をもたらす。これらのジシロキサンの沸点は一般に低いので、蒸留によって容易に除去出来る。しかしながら、その生成は有益なクロロシランを除去するものであり、従って、アニオンとの所望の反応度に基づいて、化学量論的に過剰な量のクロロシランが必要である。
クロロシラン誘導副生成物の量を最小にするために使用されうるいくつかの方法が見出された。第1の方法においては、水反応性「掃去剤」を含む溶媒混合物が使用される。水掃去剤はそれ自体溶媒であり得、又は溶媒の一部を含むことが出来る。水が、水和ケージから放出されるので、水掃去剤と反応し、クロロシランと反応するために残った水の量を減らす。
副生成物であるジシロキサンの生成を減少させる第2の方法は、非水性溶媒を使用し、そして水和水がより少ないシルセスキオキサンアニオン塩、例えば水酸化コリン塩を使用することである。これらの方法は、もちろん、互いに一緒に使用することが出来る。
好適な水掃去剤は、例えば、加水分解してアルコール及びケトン又はアルデヒド、好ましくはケトンを生成するアセタール及びヘミアセタールである。そのようなアセタール及びヘミアセタールは周知であり、エチレングリコール、プロピレングリコール、2,3−ジヒドロキシブタン、及びその類似化合物のようなグリコールをアルデヒドと、又は、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、及びその類似化合物のようなケトンと反応させることにより、及び、アルデヒド又はケトンをメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、及びその類似化合物のようなアルコールと反応させることにより製造されるアセタールを含む。好ましい水掃去剤は2,2−ジメトキシプロパンであり、それは溶媒としても使用することが出来る。しかしながら、そのような水掃去剤を用いる場合でさえ、クロロシランとの反応は、しばしば化学量論的ではない。
ほぼ化学量論的反応を達成するためのより効果的な方法は、低混和性又は非混和性溶媒を使用する不均質反応混合物、すなわち、少なくとも2相の反応媒体を形成する少なくとも2種の溶媒の混合物を使用することである。1の溶媒は、水、アルコール又はその混合物のような極性溶媒、又は水及び水混和性有機溶媒であり、第2の溶媒は、相対的に無極性の有機溶媒である。所望ならば、3種又はそれ以上の溶媒を使用することが出来る。相対的に無極性なクロロシランは、無極性相に濃縮され、これに対して、未反応アニオン及び水は極性相に濃縮される。アニオンが反応し、無極性相により可溶になるにつれて、その相内に蓄積する。無極性相は、例えばデカント法により分離することが出来、次いで、溶媒及び未反応クロロシランを蒸留により除去することが出来る。これらの後者を再循環することが出来る。
しかしながら、単一の無極性溶媒媒体は、有利に使用出来ることがわかった。このような無極性溶媒の例としては、石油エーテル、軽質パラフィン系溶媒、ヘキサン、トルエン等が挙げられる。アニオンから生成される水は相分離する。いくつかの場合では、生成物のゲル化が起こりうる。そのような場合、補助溶剤/反応体として有機カルボン酸を使用して、反応媒体のpHを低くし、それを生成物のゲル化が起こりうる中性のpHより下に保つことが望ましい。好適なカルボン酸の例としては、蟻酸、酢酸、トリクロロ酢酸等が挙げられる。なお、使用される酸は、反応混合物中で形成される又は反応混合物中に存在する塩基と反応し、そして公知の触媒の役割を果たさない。クロロシランそれ自体の反応は、いくつかの酸基の形成を可能にするが、明らかに反応pHを制御するのに十分ではない。水性酸は反応に悪影響を及ぼすため、使用しないことが好ましい。無極性溶媒及び有機酸を使用する代わりに、反応溶媒として有機酸、例えば蟻酸のみを使用することも可能である。その生成物は一般的に不溶性であり、そして反応から沈殿する。補助溶剤を使用する場合は、反応生成物は、反応温度で溶液中に残存することができる。
完全官能化シルセスキオキサンが所望される場合は、モル対モルを基準としたクロロシランの量は、一般的に少なくともnモルのクロロシランである。ここでnは、シルセスキオキサンアニオンの陰イオン電荷である。もちろん、特に反応を速くし、そしてより完全な官能化生成物を確保するために、より多くの量を使用することが出来る。一般的には、nから8nモルのクロロシランが使用される。過剰なクロロシランを蒸留によって除去し、再使用又は再循環させることが出来る。本発明の多面シルセスキオキサンアニオンにおいては、近似式はSi8n−2 n−であり、ここで、nは好ましくは6〜12、より好ましくは8である。式は「近似」として記載される。純−O−SiO3/2シロキシ基に加えて、「ケージ」は少量のSiO2/2、RSiO1/2、RSiO3/2、SiO4/2単位も含有し、又はそれに転じることが出来るからである。一般的には、多面シルセスキオキサンは、製造中に追加のシロキシ単位の付加があってもなくても、自然の灰源から得られる。
本発明の最も好ましい実施態様では、ヘキサンのような実質的に無極性の溶媒の本質的に単一相の混合物を蟻酸のような有機酸と一緒に使用する。アニオンに対する有機酸の好ましい比率は4:1〜1:4であり、より好ましくは3:1〜1:1であり、最も好ましくは約2:1である。あまりに少ない量を使用する場合には、無極性溶媒中に不溶性のゲルが形成される可能性がある。必要な量は、ゲルが生成されない、又は最小のゲル量が生成される量に少なくとも等しいことが好ましく、より多い量が好ましい。
本発明の更なる実施態様では、官能化シルセスキオキサンの素晴らしい合成は、所望の、そして好ましくは比較的安定な第1官能化シルセスキオキサンを最初に形成し、そして合成酸性イオン交換触媒の存在下で官能基を変換して第2官能化シルセスキオキサンを製造することによって達成される。登録商標「アンバーライト15(Amberlyst 15)」陽イオン交換樹脂触媒が好ましい。第2官能基はジ−又はポリシロキサン、好ましくはジシロキサンによって提供される。後者の例としては、ビニル基、Si結合水素、グリシジル基のようなエポキシ基、アリル基、ω−ヘキセニル基等を有するテトラメチルジシロキサンが挙げられる。
本発明のこの実施態様では、第1官能化シルセスキオキサンは、好ましくは、前述のような相当するアニオンから製造されたものであるが、テトラエチルシリケートの加水分解に基づくもののように他の技術によって製造することも出来る。第1官能化シルセスキオキサンは、化学的に安定であることが好ましく、好ましくは容易に精製され、特徴づけられるものである。オクタキス[トリメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサンが、好ましい第1官能化シルセスキオキサンである。
第1官能化シルセスキオキサンは、無極性溶媒中に、又は、好ましくは使用するジシロキサン中に溶解することが出来る。このように、例えば、オクタキス[トリメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサンは、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン又は1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンに溶解し、その溶液はイオン交換樹脂を収容するカラムに通すことが出来る。攪拌機付き反応容器のような従来のバッチプロセスも用いることが出来る。一般的に、反応は、第1及び第2官能基の両方を有する置換シルセスキオキサンの平衡混合物を生じる。完全な置換が必要とされる場合は、大過剰のジシロキサンを使用しなければならないか、又は反復プロセスを利用することが出来る。この場合には部分的に第2官能化された生成物が追加のジシロキサンと反応する。単段階反応で完全な反応を得るためには、例えば、400以上の第1官能基に対する第2官能基の比率、好ましくは800以上の比率を使用することが出来る。異なるジシロキサンの混合物を使用して混合官能基を有する多面シルセスキオキサンを製造することが出来る。
反応副生成物は、ペンタメチルジシロキサンのような官能基と、ヘキサメチルジシロキサンのような2つの第1官能基を含むジシロキサンの双方を含む混合シロキサンである。これらは、蒸留によって溶媒ジシロキサンから分離することが出来、そして後者を再循環することが出来る。ジシロキサンの沸点が相対的に低いので、そのプロセスは、過度にエネルギー集約的ではない。しかし、このプロセスの利益は、例えば、反応条件下での官能基の反応性のために、アニオンから直接製造することが困難又は不可能である官能化シルセスキオキサンが製造されることである。
多面シルセスキオキサンアニオンの第4アンモニウム塩の合成の間、トリクロロシラン及びトリアルコキシシランのようなT−単位先駆物質を加えることが出来る。これらのT−単位先駆物質の添加は、(シルセスキオキサンケージそれ自身の中に組み込むことが出来る)RSiO3/2単位を組み込むことによってアニオンの構造を変えることが出来、又は、シルセスキオキサンケージを一緒に結合することが出来る。その正味の結果は主として、生成物の物理化学的特性を変えることである。例えば、長鎖炭化水素基は、n−オクチルトリクロロシランのようなクロロシランを添加することにより実施されることが出来る。同様に、少量のD単位は、例えば、合成においてビス(n−オクチル)ジクロロシランのような化合物を含めることにより組み込むことが出来る。
又、アニオン溶液は、木材の処理に有用性がある。木材は、噴霧、浸漬により、又は圧力下での浸漬により含浸されることが出来る。アニオンは、アルコール溶媒、又は可溶性である他の溶媒に適用することが出来る。例えば、アルコールや他の溶媒中のアニオンの沸騰溶液への浸漬が好適である。生じたケイ酸化生成物はより硬質で、より密であり、耐火性でもある。なお、相当するアルカリ金属塩の溶液は、一般的には許容される結果を提供しない。
本発明を一般的に記載したが、更なる理解は、例示だけの目的のためにここに提供され、そして特に記していない限り限定するものではない、ある特定の実施例を参照することによって得ることが出来る。含む
実施例1 もみ殻灰からのSi20 8−の合成
粉砕もみ殻灰(60.491g、0.998モル)、n−ブタノール(300mL、3.28モル)及び水(72.0mL、4.00モル)を収容したマグネティックスターラー付き1000mL丸底フラスコに、45%の水酸化コリンメタノール溶液(9218mL、1.70モル)を注ぎ入れる。また、反応容器に冷却器を取り付け、窒素でフラッシングする。反応混合物を100℃に8〜12時間加熱する。暗褐色のオクタアニオン溶液を残留もみ殻灰の濃厚スラリーからセライトを用いてろ過する。次いで、残留もみ殻灰をメタノール(約30mL)で数回洗浄する。冷却時にオクタアニオンのコリン塩の白い結晶が生成する。固体結晶を溶液からろ過し、空気中で乾燥させ、熱水から再結晶させることができる。以下に記載するようにSi20[Si(CHに変換することにより、収量を決定する。合成は最適化されていない。
滴下ロート、環流冷却器及びマグネティックスターラー付き500mLシュレンクフラスコに、トリメチルクロロシラン(21.8mL、0.1999モル)及びヘキサン(125.0mL)を注ぐ。反応フラスコを窒素でフラッシングし、そして氷浴で0℃に冷却する。水酸化コリンをブタノールに入れて作ったもみ殻オクタアニオン溶液(50.0mL)を30分にわたって滴下ロートを通して滴下する。更に30分攪拌して反応させる。Si20[Si(CH生成物を単離するために、反応混合物を分液ロートに移し、有機層を回収する。水性層を75mLのヘキサンで2回抽出する。次いで、一緒にしたヘキサン層を、NaSO上で乾燥させる。ヘキサン溶媒を回転蒸発によって除去して、白色の粉末状固体(3.08g、もとの反応溶液からの50mLを基にして、41.0%)を得る。全反応溶液あたりの全収量は24.7gになる。
実施例2 Si20 8−とジメチルクロロシランとの化学量論的反応によるSi20[Si(CHH]の合成
典型的な反応を以下のように実施する。固体(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムシリケートを上記のように製造し、次いで1mLのメタノールに溶解する。Si20 8−は、メタノール溶液(SiO濃度1.38mol/L)中に見い出される唯一のシリケートアニオンであり、製造後7日経っても溶液状態で安定である。従って、溶液中のSi8−からSi20[Si(CHH]を製造するのに必要なジメチルクロロシランの化学量論的量は0.49mLと算出される。
メタノール溶液を3mLの蟻酸、0.25mLのヘキサン、及び0.49mLのジメチルクロロシランの混合溶液に滴下する。混合溶液は完全に混合させるために、添加前に5分間攪拌する。混合物は雰囲気圧で20℃で1時間攪拌する。生成物の一部は、反応中、溶液から沈殿する。反応後、ヘキサンを、反応後混合物に加える。沈殿物は溶解し、ヘキサンの添加によって、混合物は2相、すなわち、ヘキサン相と水性相に分離される。
ヘキサン相(主としてヘキサン)の低沸点成分を回転真空蒸発装置によって除去し、固体を得、次いでその固体をアセトニトリルで洗浄する。固体の大部分はアセトニトリルに不溶性であるが、テトラヒドロフラン、アセトン及びヘキサンに可溶性である。
アセトニトリルで洗浄後、固体として残留する生成物のテトラヒドロフラン溶液は、ガスクロマトグラムにおいて12.5分で1つのピークを生じる。ガスクロマトグラフィー(GC)の分析条件は、Y.D.ブルーム他の「セラミック材料を製造する方法」、米国特許第5,017,529号(1991年5月21日)に記載されている。生成物のテトラヒドロフラン−d溶液の29Si NMRスペクトルは、−3.00及び−110.34ppmにおいて、それぞれ(SiO)SiOSi(CHH及びSiOSi(CHH単位に起因して、2つのシグナルを与える。(H、13C、29Si NMR分光分析法の化学シフトはテトラメチルシラン外部標準に関して得られる。)これらの値は、Hoebbel他によって報告されたものに一致している。
H NMRスペクトルでは、4.73及び0.25ppmに2つのシグナルが観察され、それは、Si(CH)H(1H)及びSi(CHH(5.8H)それぞれに割り当てられる。このことは、化合物がSi−H結合を有すること、及びSi−CH基中のH原子対Si−H基中のH原子の比率が約6であることを示す。13C NMRスペクトルは、Si(CHHに起因して0.00ppmで1つのシグナルを与える。加えて、EIによる化合物のマススペクトルにおいて、[M−1(H)]ピークがm/z=1015で現れる。これらは、生成物がSi20[Si(CHH]であることを示唆し、蟻酸とヘキサンの混合物中ジメチルクロロシランとSi20 8−との反応がSi20[Si(CHH]を与えることを示す。Si20[Si(CHH]の単離収率は、74%である。
アセトニトリル洗浄液からも少量の固体が得られる。GCによって固体が3種の化合物の混合物であることがわかる。生成物のTHF−d溶液の29Si NMRスペクトルでは、−4、−104及び−113ppm付近を中心とした3つの領域においてシグナルが現れ、それをSiOSi(CHH、(SiO)Si(O)、及びSi(OSi)単位それぞれに割り当てることができる。質量スペクトルでは、化合物の[M−1]ピークは、m/z=841,899、及び957で観測される。加えて、固体をジメチルクロロシラン中に溶解させることによって調整した混合物を室温で1日攪拌すると、反応後の混合物のガスクロマトグラムは、Si20[Si(CHH]に起因して1つのピークのみ生じる。このことは、3種の化合物からSi20[Si(CHH]が生成すること、換言すれば、化合物がSi20 8−シリケートコアからなることを示す。これらは化合物が、ジメチルシリ及びシラノール基の両方を有するSi20 8−の不完全なジメチルシリエート誘導体、Si20[Si(CHH]8ーn(H)(n=1〜3)であることを示唆する。反応は副生成物として少量の不完全なジメチルシリル化誘導体を与えるが、これらはアセトニトリルで洗浄することにより、除去することができる。
Si20 8−とジメチルクロロシランとの反応を、蟻酸の量の関数として調べた。蟻酸の量が3mLよりも少量である場合、ヘキサンに不溶性のゲルが生じる。それらの量は、蟻酸の量が減少するにつれて増加する。このことは、蟻酸の量が3mLよりも少ないときに反応系が十分酸性ではなく、そのことがSi20 8−シリケートアニオンを重合させてゲルを生成することを示す。ゲルが生成されるため、ヘキサンに可溶性の生成物、Si20[Si(CHH]8ーn(H)(n=1〜3)は、使用される蟻酸の減少に伴って減少する。この量が3mLよりも多いと、ゲルは生成されず、生成物収量は、一定である。
再現性が悪いので、蟻酸のみを使用して反応を実施することは特に困難である。Si20[Si(CHH]8ーn(H)(n=1〜3)種は蟻酸に可溶性ではないからである。従って、ヘキサンは、好ましくは、Si20[Si(CHH]8ーn(H)(n=0〜3)に溶解させるために加えられる。
ヘキサンの量を0.5mLまで増やし、蟻酸の量を3mLで固定すると、Si20[Si(CHH]の収量は変化しない。しかし1mL以上のヘキサンを使用して反応を実施すると、その収量は減少し、代わりにSi20[Si(CHH]8ーn(H)(n=1〜3)の量が増加する。これは、恐らく反応混合物中のジメチルクロロシランの濃度の低下及びヘキサンの量の増加によるものである。
反応温度の効果は、Si20[Si(CHH]の収率に影響を及ぼす。この収率は、温度が20℃に設定されているときに最も高くなる。反応を10℃又は30℃で実施すると、Si20[Si(CHH]8ーn(H)(n=1〜3)の量は増加し、Si20[Si(CHH]の量は減少する。
上記の反応条件、すなわち、蟻酸及びヘキサンの量、並びに反応温度は、Si20 8−シリケートアニオンとトリメチルクロロシランのようなその他のモノクロロシランとの化学量論的反応に適用することができる。このようにして合成されたSi20[Si(CHの単離収率は81%である。加えて、蟻酸の代わりにトリクロロ酢酸を使用することができる。この場合は、反応混合物のゲル化を防止し、Si20[Si(CHを生成するために、0.35gよりも少なくないトリクロロ酢酸を使用することが好ましい。
アセトニトリル中に可溶性生成物として回収される副生成物{Si20[Si(CHH]8ーn(H)(n=1〜3)}の量は少ないが、必要があれば、この副生成物は、次の2つの方法により、Si20[Si(CHに転換することができる。(1)過剰量のジメチルクロロシランに溶解させ、1〜2日間(副生成物の量に依存する)攪拌する、及び、(2)1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン中に溶解させ、アンバーライト15陽イオン交換樹脂をその溶液に溶解させ、室温で少なくとも1日間溶液を放置する。時間は厳密なものではなく、例えば、温度又はイオン交換樹脂の量を変えることによって変更することができる。
実施例3 Si20[Si(CH中のトリメチルシリル基をジメチルシリル基で置換することによるSi20[Si(CHH]の合成
典型的な反応は次のように実施される。Si20[Si(CH(9.45mg)を1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン(6.5mL)中に溶解させ、次いで、アンバーライト15陽イオン交換樹脂(0.15g)を加える。Si20[Si(CHの1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン溶液を雰囲気圧下で、室温で26時間激しく攪拌する。
26時間後の溶液のGCは12.5分の保持時間で1つのピークを与え、これに対して、Si20[Si(CH(出発物質)は13.7分でピークを与える。アンバーライト15陽イオン交換樹脂をろ別し、ろ液を回転蒸発により除去して、テトラヒドロフラン及びヘキサンを含む通常の有機溶媒に可溶な透明固体を得る。生成物のテトラヒドロフラン−d溶液の29Si NMRスペクトルでは、−3.00及び−110.34ppmで2つのシャープなシグナルが現れ、これらはそれぞれ、(SiO)SiOSi(CHH及びSiOSi(CHH単位に起因し、質量スペクトルでは、m/z=1015に[M−1]ピークが現れる。このことは、生成物がSi20[Si(CHH]であることを示す。
たとえ反応を同条件下で100時間実施したとしても、Si20[Si(CHH]が、本質的に唯一の生成物であり、GCによって、他の化合物は全く検出されない。これは反応中に、Si20[Si(CHのシリケートコアのブレークダウンが起こらないことを示唆する。Si20[Si(CHH]の収率は、内部標準としてテトラデカンを使用するGCで測定すると、(使用するSi20[Si(CHの量を基にして)98%である。
反応過程を調べるために、反応をGCによって評価する。12時間の反応後、溶液のガスクロマトグラムは、Si20[Si(CHH]及びSi20[Si(CHに起因してピークとピークの間に一定の保持時間の間隔で7つの追加ピークを与える。
11、−3及び−110ppm付近の3つの狭い領域(<約1ppm)で9種の化合物の混合物のTHF−d溶液の29Si NMRスペクトルにおいて、SiOSi(CH、SiOSi(CHH、(SiO)SiOSi(CHY(Y=CH又はH)単位それぞれに起因するシグナルを生じる。追加の7つのピークに相当する化合物の質量スペクトルにおいて、[M−1]イオンはm/z=1029、1043、1057、1071、1085、1099及び1113で観察される。これらの事実は、7つのピークがジメチルシリル及びトリメチルシリル基の両方を有するSi20 8−構造を基礎とする化合物、Si20[Si(CHH]8ーn[Si(CH(n=1〜7)によるものであることを示す。
ガスクロマトグラム中のピークの強度は反応時間に応じて変化し、Si20[Si(CHH]に起因するピークは、26時間後に高くなる。このことは、Si20[Si(CHH]8ーn[Si(CH(n=1〜7)がSi20[Si(CHからSi20[Si(CHH]の生成における中間体であること、及び、これらの条件下で、置換反応が26時間で完了することを示している。
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及びアンバーライト15陽イオン交換樹脂の量をそれぞれ6.5cm及び0.15gに一定に保つことにより、様々な量のSi20[Si(CHを使用して反応を実施すると、ジメチルシリル及びトリメチルシリル基の両方を有する化合物は、反応時間を100時間に延ばした時でさえ、9.45mg以上のSi20[Si(CHで調製した溶液中でSi20[Si(CHH]と一緒に存在する。9.45mgよりも多くないSi20[Si(CHで調整した溶液中では、専らSi20[Si(CHH]が生成する。100時間の攪拌後、溶液中のSi20[Si(CHH]8ーn[Si(CH(n=0〜8)の分布は、反応に使用する1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン対Si20[Si(CHの比率に依存する。
Si20[Si(CHと1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量の比率で表現するために、DMS/TMS比を使用することが出来る。これは、出発溶液を調製するために使用される1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン中のジメチルシリル基の数対Si20[Si(CH中のトリメチルシリル基の数の比率を示す。9.45mgのSi20[Si(CH及び6.5cmの1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンで調製した溶液のDMS/TMS比は1100である。従って、1100を超えるDMS/TMS比を有する溶液から専らSi20[Si(CHH]が生成する。
この反応は、1100を超える出発溶液のDMS/TMS比を調節することによって、より多量のSi20[Si(CHH]を生成するように容易にスケールアップ出来る。例えば、0.836ミリモルのSi20[Si(CHを、65cmの1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(アンバーライト15陽イオン樹脂の使用量:1.5g)中に溶解することによって調製した溶液は、0.0752ミリモルのSi20[Si(CHH]を与える。このことは、Si20[Si(CHH]の単離収率が89.9%であることを意味する。
アンバーライト15陽イオン交換樹脂の量は、反応の程度に影響しなかったが、完了時間に影響を及ぼす。より多量の樹脂は、予想通り触媒だけあって、より早い反応率、従って、より短い反応時間を提供する。従って、充填管状反応器又は直列接続したCTSRでの連続反応が可能である。
ろ液は質量分光分析によって、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン{[M−1]、m/z=133}、ペンタメチルジシロキサン[H(CHSi−O−Si(CH]{[M−15](CH)]、m/z=147}及びヘキサメチルジシロキサン{[M−15](CH)]、m/z=147}から成ることが分かる。これらの化合物は蒸留によって容易に分離される。回収した1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンは再循環し、そして、上記の反応によってSi20[Si(CHH]を合成するのに使用することが出来る。アンバーライト15陽イオン交換樹脂は、上記のように使用に先だって100℃で4時間以上加熱することによって、繰り返し使用することが出来る。加えて、溶媒から回収したヘキサメチルジシロキサンは、Lentz,C.W.Lentz,INORG.CHEM.,3,574(1964)によって開発されたトリメチルシリル化技術によって、Si20 8−シリケートアニオンからSi20[Si(CH(出発物質)を製造するために使用することが出来る。ペンタメチルジシロキサンは、登録商標「ダウエックス(Dowex)」触媒上の不均化反応によって、再循環することが出来る。
加えて、この反応を基にして、Si20[Si(CHからSi20[Si(CH(CH=CH)]を生成することが可能である。しかしながら、米国特許第5,047,492号には、酸活性化漂白土の存在下で、Si20[Si(CHと1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとの反応は、Si20[Si(CH(CH=CH)][Si(CH8−xの混合物を生成することが記載されている。
実施例4 Si20[Si(CHからのSi20[Si(CH(CH=CH)][Si(CH]の合成
Si20[Si(CHは、室温でアンバーライト15陽イオン交換樹脂の存在下に、1100のVDMS/TMS比(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン中のビニルジメチルシリル基の数対Si20[Si(CH中のトリメチルシリル基の数の比率)で、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンと反応させることが出来、たとえ反応時間が100時間まで延長されても、Si20[Si(CH(CH=CH)][Si(CH]は、Si20[Si(CH(CH=CH)]と共に存在する。ガスクロマトグラフィーを用いて反応を追跡することによって、Si20[Si(CH(CH=CH)]の生成についての反応率は、約50時間後に遅くなることが分かる。加えて、ヘキサメチルジシロキサン及びビニルペンタメチルジシロキサンは、反応の間、副生成物として生成することが分かる。
反応率の低下は、逆反応、すなわち、反応混合物中の副生成物の存在のために、Si20 8−シリケートコアに形成されたビニルジメチルシリル基がトリメチルシリル基を置換することから生じる可能性がある。ヘキサメチルジシロキサン及びビニルペンタメチルジシロキサンの沸点は、それぞれ101及び120℃であり、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの沸点(139℃)よりも低いので、それらは、加熱により反応混合物から容易に除去出来る。この処理、すなわち、反応の間の加熱により副生成物を除去することで、Si20[Si(CHはSi20[Si(CH(CH=CH)]に単独で変換されることが出来る。Si20[Si(CH(CH=CH)]の単離収率は94.0%である。
実施例5a Si20[Si(CHH]からのテトラキス(ジメチルシロキシ)テトラキス(ジメチルエチルフェニルシロキシ)オクタシルセスキオキサン;TPTHOSの合成
Figure 0004870567
環流冷却器付き100mLシュレンクフラスコに、先に調製したオクタキス[ジメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサン(10.18g、0.01モル)を加える。フラスコを真空にして、系から酸素と水を排出する。THF25mL、スチレン(4.21g、0.04モル)及びシリル水素化触媒としての2mM白金(dvs)トルエン溶液(0.1mL)を加え、そしてN雰囲気下で、80℃で3時間加熱する。室温に冷却後、溶液を減圧下(1mmHg/40℃)で濃縮乾燥させて、淡黄色の透明な粘性液体を得る。収率:理論値の98.4%。分析的な特徴は、以下の通りである。H NMR:
Figure 0004870567
α−置換/β−置換=2.3、Si−C/Si−H=4.2/3.8
Figure 0004870567
空気中のDTA−TGA: セラミック収率:65.0% 理論収率:66.7%
実施例5b TPTHOSからのテトラキス[ジメチルプロピルアミノシロキシ]テトラキス[ジメチルエチルフェニルシロキシ]オクタシルセスキオキサン;TPTPOS
Figure 0004870567
環流冷却器付き100mLシュレンクフラスコにテトラキス(ジメチルシロキシ)テトラキス(ジメチルエチルフェニルシロキシ)オクタシルセスキオキサン(TPTHOS、5.21g、0.0036モル)及び触媒としてのPtO(0.1g、1×10−5モル)を加える。系を、真空下でガス抜きする。系に5mLのトルエン及びアリルアミン(1.26mL、0.022モル)を加え、N雰囲気で100℃で5時間加熱する。室温に冷却後、反応体を活性炭/セライトでろ過して、触媒を除去する。ろ液を圧力下(1mmHg/室温)で濃縮乾燥させて、粘性黄色の透明な液体を得る。収率:理論値の86%。H NMRによる特性決定。
Figure 0004870567
Figure 0004870567
空気中のDTA−TGA。セラミック収率:59.1% 理論収率:57.6%
実施例6 テトラキス[トリフルオロヘキシル]テトラキス[ジメチルエチルフェニルシロキシ]オクタシルセスキオキサン。
環流冷却器付き100mLシュレンクフラスコにオクタジメチルシロキシオクタシルセスキオキサンを加える。系を、真空下でガス抜きする。系に5mLのトルエン、5mLのトリフルオロヘキセン及びAIBNを加える。反応をN雰囲気中において、100℃で5時間加熱する。室温に冷却後、反応体を活性炭/セライトでろ過して、触媒を除去する。ろ液を圧力下(1mmHg/室温)で濃縮乾燥して、フルオロヘキシル置換種と主要成分であるテトラキス物質との混合物から成る、粘性黄色の透明な液体を得る。
実施例7
500mLフラスコに250mLのオクタアニオン−水酸化テトラメチルアンモニウム−メタノール溶液、及びそれぞれ、長さ7.5cm、直径1cmの3つの松材試料を加えた。試料を加えた溶液を18時間還流した。木材試料を溶液から取り出し、そして100℃で24時間乾燥して、吸収メタノールを除去した。重量増加は木材試料当たり10%(平均0.3g)である。このようにして処理した試料は、プロパンガストーチにあてると燃焼するがトーチを取り除いた後燃焼は止むのに対して、未処理の木片は、燃焼し続ける。
本発明の態様を例示、説明したが、これらの態様は、本発明の総ての可能な形態を例示説明することは意図されていない。むしろ、本明細書で使用される用語は、限定よりもむしろ説明の用語であり、本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに様々な変更がされうることが理解される。

Claims (4)

  1. 官能化シルセスキオキサンの製造方法において、
    a1)天然産出の有機物質の燃焼から誘導されるシリカ源を提供するステップと、60℃を超えた温度下、アルコール溶媒中で前記シリカ源を水及び水酸化第4アンモニウムと反応させるステップと、を具える方法によって、式SiO5n−2 n−のアニオンを含む多面シルセスキオキサンの第4アンモニウム塩を提供するステップと;
    a2)前記第4アンモニウム塩を1種又はそれ以上のオルガノクロロシランと液体中で反応させて、第1シロキシ官能基を有する多面シルセスキオキサンを提供するステップと;
    b)合成陽イオン交換樹脂の存在下で、溶媒中の前記第1シロキシ官能基を有する多面シルセスキオキサンを第2官能基のシロキシ基を含有するジシロキサンと接触させるステップと;
    c)第2シロキシ官能基を含有するシルセスキオキサンを単離するステップと;
    を具えることを特徴とする製造方法。
  2. 前記溶媒が、第2官能基のシロキシ基を含有する前記ジシロキサンを具えることを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. 第1シロキシ官能基を有する前記シルセスキオキサンがオクタキス[トリメチルシロキシ]オクタシルセスキオキサンを具えることを特徴とする請求項に記載の方法。
  4. 第2官能基の前記シロキシ基を含有する前記ジシロキサンが、Si−ビニル基、Si−アリル基、Si−H基、又はSi−エポキシ基を含有するジシロキサンを具えることを特徴とする請求項に記載の方法。
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