JP4869687B2 - 結晶成長装置 - Google Patents

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Description

この発明は、III族窒化物結晶を結晶成長する結晶成長装置に関するものである。
現在、紫外、紫〜青〜緑色光源として用いられているInGaAlN(III族窒化物半導体)系デバイスは、その殆どがサファイアおよびシリコンカーバイド(SiC)を基板とし、その基板上にMOCVD法(有機金属化学気相成長法)およびMBE法(分子線結晶成長法)等を用いて作製されている。
このように、サファイアおよびシリコンカーバイドを基板として用いた場合、熱膨張係数および格子定数が基板とIII族窒化物半導体とでそれぞれ大きく異なっているため、III族窒化物半導体内に多くの結晶欠陥が含まれることとなる。この結晶欠陥は、デバイス特性を低下させ、たとえば、発光デバイスにおいては、寿命が短い、動作電力が大きい、等の欠点に直接関係する。
また、サファイア基板は、絶縁体であるため、従来の発光デバイスのように基板側から電極を取り出すことが不可能であった。これにより、III族窒化物半導体側から電極を取り出すことが必要となる。その結果、デバイスの面積が大きくなり、高コスト化を招くという不都合があった。そして、デバイスの面積が大きくなると、サファイア基板とIII族窒化物半導体という異種材料の組み合わせに伴う基板の反りという新たな問題が発生する。
さらに、サファイア基板上に作製されたIII族窒化物半導体デバイスは、劈開によるチップ分離が困難であり、レーザダイオード(LD)において必要とされる共振器端面を得ることは、容易ではない。このため、現在は、ドライエッチング、またはサファイア基板を厚さ100μm以下まで研磨した後に劈開に近い形に分離し、共振器端面の形成を行なっている。したがって、従来のLDのように、共振器端面の形成とチップ分離とを単一工程で行なうことが困難であり、工程の複雑化によるコスト高を招いていた。
これらの問題を解決するため、サファイア基板上にIII族窒化物半導体を選択的に横方向に成長させるなどの工夫をし、結晶欠陥を低減させることが提案された。これにより、結晶欠陥を低減させることが可能となったが、サファイア基板の絶縁性および上述した劈開の困難性に関する問題は、依然として残っている。
こうした問題を解決するためには、基板上に結晶成長する材料と同一である窒化ガリウム(GaN)基板が最適である。そのため、気相成長および融液成長等により、バルクGaNを結晶成長させる方法が、各種、提案されている。しかし、未だ高品質かつ実用的な大きさを有するGaN基板は、実現されていない。
GaN基板を実現する1つの方法として、ナトリウム(Na)をフラックスとして用いたGaN結晶成長方法が提案されている(特許文献1)。この方法は、アジ化ナトリウム(NaN)と金属Gaとを原料として、ステンレス製の反応容器(容器内寸法:内径=7.5mm、長さ=100mm)にNaNおよび金属Gaを窒素雰囲気中で封入し、その反応容器を600〜800℃の温度で24〜100時間保持することにより、GaN結晶が成長するものである。
この方法は、600〜800℃と比較的低温での結晶成長が可能であり、容器内圧力も高々100kg/cm程度と比較的低く、実用的な成長条件であることが特徴である。
そして、最近では、アルカリ金属とIII族金属との混合融液と、窒素を含むV族原料とを反応させることにより、高品質なIII族窒化物結晶が実現されている(特許文献2)。
米国特許第5868837号明細書 特開2001−58900号公報
しかし、アルカリ金属とIII族金属との混合融液と、窒素を含む窒素原料とを反応させてIII族窒化物結晶を結晶成長させる従来の方法においては、III族窒化物結晶の結晶成長中、装置の温度を結晶成長温度に保持することが困難であるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、温度をほぼ一定に保持してIII族窒化物結晶を結晶成長する結晶成長装置を提供することである。
この発明によれば結晶成長装置は、反応容器と、坩堝と、ガス供給装置と、加熱装置と、第1の遮断部材とを備える。坩堝は、反応容器の内部に配置され、アルカリ金属とIII族金属とを含む混合融液を保持する。ガス供給装置は、坩堝内の混合融液に接する容器空間へ窒素原料ガスを供給する。加熱装置は、坩堝および反応容器を結晶成長温度に加熱する。第1の遮断部材は、反応容器の側面から突出して下方へ延びるとともに反応容器の側面を覆って反応容器から遠ざかる方向への気体の流れを遮断する。第1の遮断部材は、反応容器の側面から突出して延びた下方に開口端を有しており、開口端は加熱装置よりも下側に位置している。
好ましくは、第1の遮断部材は、反応容器の側面から突出して延びた下方に開口端を有しており、前記開口端は前記加熱装置よりも下側に位置している
好ましくは、結晶成長装置は、第2の遮断部材をさらに備える。第2の遮断部材は、坩堝の上側に配置された反応容器の蓋部の一部を覆うとともに、第1の遮断部材の周囲に配置される。
好ましくは、結晶成長装置は、第3の遮断部材をさらに備える。第3の遮断部材は、第2の遮断部材を囲む。
好ましくは、結晶成長装置は、ベローズと、支持装置とをさらに備える。ベローズは、坩堝の上側に配置された反応容器の蓋部に連結される。支持装置は、一方端がベローズを介して容器空間に挿入され、種結晶を一方端に支持する。第2の遮断部材は、蓋部とベローズとの連結部を除く反応容器の蓋部を覆うとともに、第1の遮断部材の周囲に配置される。
好ましくは、結晶成長装置は、第3の遮断部材をさらに備える。第3の遮断部材は、ベローズおよび第2の遮断部材を覆う。
好ましくは、加熱装置は、ヒーターを含む。ヒーターは、反応容器の側面に対向して設けられる。結晶成長装置は、詰め物をさらに含む。詰め物は、少なくともヒーターと第1の遮断部材との間に設けられる。
好ましくは、結晶成長装置は、外部反応容器をさらに備える。外部反応容器は、反応容器および第1の遮断部材を内部に含み、大気圧よりも高い圧力に設定される。第1の遮断部材は、反応容器と外部反応容器との間の空間に配置される。
この発明においては、坩堝および反応容器が保温された状態でIII族窒化物結晶が結晶成長される。そして、この発明においては、好ましくは、遮断部材によって対流による熱の逃げを防止することによって坩堝および反応容器を保温する。
したがって、この発明によれば、坩堝内の温度がほぼ一定に保持された状態でIII族窒化物結晶を製造できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による結晶成長装置の概略断面図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1による結晶成長装置100は、坩堝10と、反応容器20と、配管30と、ベローズ40と、抑制/導入栓50と、ヒーター60,70と、ガス供給管90,110と、バルブ120,121,160と、圧力調整器130と、ガスボンベ140と、排気管150と、真空ポンプ170と、圧力センサー180と、金属融液190と、支持装置210と、上下機構220と、振動印加装置230と、振動検出装置240と、詰め物250と、金属部材260とを備える。
坩堝10は、略円柱形状を有し、ボロンナイトライド(BN)からなる。反応容器20は、坩堝10と所定の間隔を隔てて坩堝10の周囲に配置される。そして、反応容器20は、本体部21と、蓋部22と、支持部24とからなる。本体部21、蓋部22および支持部24の各々は、SUS316Lからなり、本体部21と蓋部22との間は、メタルオーリングによってシールされる。したがって、後述する混合融液290が外部へ漏洩することがない。また、支持部24は、本体部21の外周面21Aのうち、蓋部22に近い部分に設けられている。
配管30は、重力方向DR1において、坩堝10の下側で反応容器20に連結される。ベローズ40は、重力方向DR1において、坩堝10の上側で反応容器20に連結される。
抑制/導入栓50は、たとえば、金属およびセラミック等からなり、反応容器20と配管30との連結部よりも下側の配管30内に保持される。
ヒーター60は、反応容器20の外周面20Aを囲むように配置される。ヒーター70は、反応容器20の底面20Bに対向して配置される。
ガス供給管90は、一方端がバルブ120を介して反応容器20に連結され、他方端が圧力調整器130を介してガスボンベ140に連結される。ガス供給管110は、一方端がバルブ121を介して配管30に連結され、他方端がガス供給管90に連結される。
バルブ120は、反応容器20の近傍でガス供給管90に装着される。バルブ121は、配管30の近傍でガス供給管110に装着される。圧力調整器130は、ガスボンベ140の近傍でガス供給管90に装着される。ガスボンベ140は、ガス供給管90に連結される。
排気管150は、一方端がバルブ160を介して反応容器20に連結され、他方端が真空ポンプ170に連結される。バルブ160は、反応容器20の近傍で排気管150に装着される。真空ポンプ170は、排気管150に連結される。
圧力センサー180は、反応容器20に取り付けられる。金属融液190は、金属ナトリウム(金属Na)融液からなり、坩堝10と反応容器20との間および配管30内に保持される。
支持装置210は、円柱形状からなり、一部がベローズ40を介して反応容器20の空間23内へ挿入される。上下機構220は、ベローズ40よりも上側において支持装置210に取り付けられる。
詰め物250は、ヒーター60,70の外側に配置される。金属部材260は、SUS316Lからなり、中空の円筒形状を有する。そして、金属部材260は、一方端が反応容器20の支持部24によって支持されて詰め物250の外側に配置され、他方端が開口になっている。そして、他方端は、ヒーター70および詰め物250よりも下側に位置する。その結果、金属部材260は、反応容器20、ヒーター60,70および詰め物250を囲む。
なお、金属部材260は、重力方向DR1に割られた2つの部材からなり、その2つの部材を反応容器20の径方向から合わせることによって設置される。
坩堝10は、金属Naと、金属ガリウム(金属Ga)とを含む混合融液290を保持する。反応容器20は、坩堝10の周囲を覆う。配管30は、ガス供給管90,110を介してガスボンベ140から供給された窒素ガス(Nガス)を抑制/導入栓50に導く。
ベローズ40は、支持装置210を保持するとともに、反応容器20の内部と外部とを遮断する。また、ベローズ40は、支持装置210の重力方向DR1への移動に伴って重力方向DR1に伸縮する。
抑制/導入栓50は、配管30の内壁との間に数十μmの孔が形成されるように外周面に凹凸構造を有し、配管30内の窒素ガスを金属融液190の方向へ通過させ、窒素ガスを金属融液190を介して空間23内へ供給する。また、抑制/導入栓50は、数十μmの孔の表面張力により金属融液190を坩堝10と反応容器20との間および配管30内に保持する。
ヒーター60は、反応容器20の外周面20Aから坩堝10および反応容器20を結晶成長温度に加熱する。ヒーター70は、反応容器20の底面20Bから坩堝10および反応容器20を結晶成長温度に加熱する。
ガス供給管90は、ガスボンベ140から圧力調整器130を介して供給された窒素ガスをバルブ120を介して反応容器20内へ供給する。ガス供給管110は、ガスボンベ140から圧力調整器130を介して供給された窒素ガスをバルブ121を介して配管30内へ供給する。
バルブ120は、ガス供給管90内の窒素ガスを反応容器20内へ供給し、または窒素ガスの反応容器20内への供給を停止する。バルブ121は、ガス供給管110内の窒素ガスを配管30へ供給し、または窒素ガスの配管30への供給を停止する。圧力調整器130は、ガスボンベ140からの窒素ガスを所定の圧力にしてガス供給管90,110に供給する。
ガスボンベ140は、窒素ガスを保持する。排気管150は、反応容器20内の気体を真空ポンプ170へ通過させる。バルブ160は、反応容器20内と排気管150とを空間的に繋げ、または反応容器20内と排気管150とを空間的に遮断する。真空ポンプ170は、排気管150およびバルブ160を介して反応容器20内の真空引きを行なう。
圧力センサー180は、反応容器20内の圧力を検出する。金属融液190は、抑制/導入栓50を介して導入された窒素ガスを空間23へ供給する。
支持装置210は、反応容器20内に挿入された一方端にGaN結晶からなる種結晶5を支持する。上下機構220は、振動検出装置240からの振動検出信号BDSに応じて、後述する方法によって、種結晶5が空間23と混合融液290との気液界面3に接するように支持装置210を上下する。
振動印加装置230は、たとえば、圧電素子からなり、所定の周波数を有する振動を支持装置210に印加する。振動検出装置240は、たとえば、加速度ピックアップからなり、支持装置210の振動を検出するとともに、支持装置210の振動を示す振動検出信号BDSを上下機構220へ出力する。
詰め物250は、反応容器20およびヒーター60,70からの熱が外部へ逃げるのを防止するとともに、熱が外部から反応容器20へ入るのを防止する。金属部材260は、坩堝10および反応容器20から熱が対流により逃げるのを防止する。
図2は、図1に示す抑制/導入栓50の斜視図である。図2を参照して、抑制/導入栓50は、栓51と、凸部52とを含む。栓51は、略円柱形状からなる。凸部52は、略半円形の断面形状を有し、栓51の外周面に栓51の長さ方向DR2に沿って形成される。
図3は、抑制/導入栓50の配管30への取付状態を示す平面図である。図3を参照して、凸部52は、栓51の円周方向に複数個形成され、複数の凸部52は、数十μmの間隔dで形成される。また、凸部52は、数十μmの高さHを有する。抑制/導入栓50の複数の凸部52は、配管30の内壁30Aに接する。これにより、抑制/導入栓50は、配管30の内壁30Aに嵌合する。
凸部52が数十μmの高さHを有し、数十μmの間隔dで栓51の外周面に配置される結果、抑制/導入栓50が配管30の内壁30Aに嵌合した状態では、抑制/導入栓50と配管30の内壁30Aとの間に、直径が略数十μmである空隙53が複数個形成される。
この空隙53は、栓51の長さ方向DR2に窒素ガスを通過させるとともに、金属融液190を金属融液190の表面張力によって保持し、金属融液190が栓51の長さ方向DR2に通過するのを阻止する。
図4は、図1に示す支持装置210の拡大図である。図4を参照して、支持装置210は、円柱部材211と、固定部材212,213とを含む。円柱部材211は、略円形の断面形状を有する。固定部材212は、略L字形状の断面形状を有し、円柱部材211の一方端2111側において円柱部材211の外周面211Aおよび底面211Bに固定される。また、固定部材213は、略L字形状の断面形状を有し、円柱部材211の一方端2111側において固定部材212と対称に配置されるように円柱部材211の外周面211Aおよび底面211Bに固定される。その結果、円柱部材211および固定部材212,213によって囲まれた領域には、空間部214が形成される(図4の(a)参照)。
そして、種結晶5は、空間部214に嵌合する形状を有し、空間部214に嵌合することにより支持装置210によって支持される。この場合、種結晶5は、円柱部材211の底面211Bに接する(図4の(b)参照)。
図5は、図1に示す上下機構220の構成を示す概略図である。図5を参照して、上下機構220は、凹凸部材221と、歯車222と、軸部材223と、モータ224と、制御部225とを含む。
凹凸部材221は、略三角形状の断面形状からなり、円柱部材211の外周面211Aに固定される。歯車222は、軸部材223の一方端に固定され、凹凸部材221と噛み合う。軸部材223は、その一方端が歯車222に連結され、他方端がモータ224のシャフト(図示せず)に連結される。
モータ224は、制御部225からの制御に従って歯車222を矢印226または227の方向へ回転させる。制御部225は、振動検出装置240からの振動検出信号BDSに基づいて、歯車222を矢印226または227の方向へ回転させるようにモータ224を制御する。
歯車222が矢印226の方向へ回転すれば、支持装置210は、重力方向DR1において上方向へ移動し、歯車222が矢印227の方向へ回転すれば、支持装置210は、重力方向DR1において下方向へ移動する。
したがって、歯車222を矢印226または227の方向へ回転させることは、支持装置210を重力方向DR1において上下させることに相当する。
図6は、振動検出信号BDSのタイミングチャートである。図6を参照して、振動検出装置240によって検出される振動検出信号BDSは、種結晶5が混合融液290に接していないとき、信号成分SS1からなり、種結晶5が混合融液290に接しているとき、信号成分SS2からなり、種結晶5が混合融液290中に浸漬されているとき、信号成分SS3からなる。
種結晶5が混合融液290に接していないとき、種結晶5は、振動印加装置230により印加された振動によって大きく振動するので、振動検出信号BDSは、振幅が相対的に大きい信号成分SS1からなる。一方、種結晶5が混合融液290に接しているとき、種結晶5は、振動印加装置230から振動が印加されても、混合融液290の粘性によって大きく振動できないので、振動検出信号BDSは、振幅が相対的に小さい信号成分SS2からなる。また、種結晶5が混合融液290中に浸漬されているとき、種結晶5は、混合融液290の粘性によってさらに振動し難くなるので、振動検出信号BDSは、振幅が信号成分SS2よりも小さい信号成分SS3になる。
再び、図5を参照して、制御部225は、振動検出装置240から振動検出信号BDSを受けると、振動検出信号BDSの信号成分を検出する。そして、制御部225は、その検出した信号成分が信号成分SS1からなるとき、振動検出信号BDSの信号成分が信号成分SS2になるまで、支持装置210を重力方向DR1において降下させるようにモータ224を制御する。
より具体的には、制御部225は、歯車222を矢印227の方向へ回転させるようにモータ224を制御し、モータ224は、制御部225からの制御に従って歯車222を軸部材223を介して矢印227の方向へ回転させる。これによって、支持装置210は、重力方向DR1において下方向へ移動する。
そして、制御部225は、振動検出装置240から受ける振動検出信号BDSの信号成分が信号成分SS1から信号成分SS2へ切換わると、歯車222の回転を停止するようにモータ224を制御し、モータ224は、制御部225からの制御に従って歯車222の回転を停止させる。これによって、支持装置210は、移動を停止し、種結晶5を気液界面3に保持する。
一方、制御部225は、信号成分SS2からなる振動検出信号BDSを振動検出装置240から受けたとき、支持装置210の移動を停止するようにモータ224を制御する。この場合は、種結晶5が混合融液290に既に接触しているからである。
このように、上下機構220は、振動検出装置240が検出する振動検出信号BDSに基づいて、種結晶5が混合融液290に接するように支持装置210を重力方向DR1に移動させる。
図7は、GaN結晶の結晶成長における窒素ガス圧と結晶成長温度との関係を示す図である。図7において、横軸は、結晶成長温度を表し、縦軸は、窒素ガス圧を表す。図7を参照して、領域REG1は、GaN結晶が溶解する領域であり、領域REG2は、新たな核の発生を抑制して種結晶からGaN結晶が結晶成長する領域であり、領域REG3は、多くの核が発生する多核発生領域である。そして、領域REG2におけるGaN結晶は、c軸(<0001>)方向に成長した柱状形状からなる。
この発明においては、領域REG2に含まれる窒素ガス圧および結晶成長温度を用いて種結晶5からGaN結晶を結晶成長させる。
なお、種結晶5は、結晶成長装置100において種結晶5を用いずに結晶成長させたGaN結晶からなる。したがって、種結晶5を作製する場合、領域REG2内における窒素ガス圧および結晶成長温度を用いて坩堝10内の底面および側壁に多くのGaN結晶を成長させる。
そして、結晶成長させた多くのGaN結晶の中から図4に示す形状のGaN結晶を切り出して種結晶5を作製する。したがって、種結晶5の突出部5A(図4の(b)参照)は、c軸(<0001>)方向に成長したGaN結晶からなる。
作製した種結晶5は、上述した方法によって支持装置210の空間部214に嵌合されて支持装置210に固定される。
図8は、坩堝10および反応容器20の温度のタイミングチャートである。また、図9は、図8に示す2つのタイミングt1,t2間における坩堝10および反応容器20内の状態を示す模式図である。さらに、図10は、図8に示す2つのタイミングt2,t3間における坩堝10および反応容器20内の状態を示す模式図である。
なお、図8において、直線k1は、坩堝10および反応容器20の温度を示す。
図8を参照して、ヒーター60,70は、直線k1に従って温度が上昇し、かつ、800℃に保持されるように坩堝10および反応容器20を加熱する。ヒーター60,70が坩堝10および反応容器20を加熱し始めると、坩堝10および反応容器20の温度は、上昇し始め、タイミングt1において98℃に達し、タイミングt2で800℃に達する。
そうすると、坩堝10と反応容器20との間に保持された金属Naは溶け、金属融液190(=金属Na融液)になり、坩堝10内に保持された金属Naおよび金属Gaも溶け、混合融液290になる。そして、坩堝10および反応容器20の温度が上昇するに伴って、金属Naが金属融液190および混合融液290から空間23へ蒸発する。その結果、空間23内には、窒素ガス4および金属Na蒸気7が混在し、この窒素ガス4および金属Na蒸気7は、金属融液190(=金属Na融液)および抑制/導入栓50を介して配管30内の空間31へ拡散することができず、空間23内に閉じ込められる(図9参照)。
また、坩堝10および反応容器20の温度が98℃に達するタイミングt1から800℃に達するタイミングt2までの間に、上下機構220は、振動検出装置240からの振動検出信号BDSに基づいて、上述した方法によって支持装置210を上下し、種結晶5を混合融液290に接触させる。
そして、坩堝10および反応容器20の温度が800℃に達すると、空間23内の窒素ガス4は、混合融液290中の金属Naを媒介として混合融液290中に取り込まれる。この場合、混合融液290中の窒素濃度またはGa(x,yは実数)の濃度は、空間23と混合融液290との気液界面3付近において最も高いため、GaN結晶が気液界面3に接している種結晶5から成長し始める。なお、以下においては、Gaを「III族窒化物」と言い、Gaの濃度を「III族窒化物濃度」と言う。そして、この発明においては、「III族」とは、IUPAC(国際純正応用化学連合)方式の元素周期表におけるIIIB族を言う。
種結晶5からのGaN結晶の結晶成長が進行し、空間23における窒素ガスが減少すると、空間23内の圧力P1は、配管30の空間31内の圧力P2よりも低くなる(P1<P2)。そうすると、抑制/導入栓50は、配管30の空間31内の窒素ガスを金属融液190へ供給する。
金属融液190へ供給された窒素ガスは、金属融液190中を泡191となって移動し、空間23へ供給される。そして、空間23内の圧力P1が配管30の空間31内の圧力P2に略等しくなると、空間31から空間23への窒素ガスの供給が停止される。
このように、空間23内の圧力P1がほぼ一定に保持されるように、窒素ガスが金属融液190を介して空間23へ供給されながら、GaN結晶6が種結晶5から成長する。
また、種結晶5からの結晶成長が進行すると、混合融液290中の金属Gaが減少し、気液界面3が低下する。そうすると、上下機構220は、上述した方法によって、種結晶5または種結晶5から成長したGaN結晶6が混合融液290に接触するように支持装置210を降下させる(図10参照)。
そして、坩堝10および反応容器20の温度が800℃に保持されているタイミングt2からタイミングt3までの間、詰め物250は、詰め物250の内側の加熱装置60から詰め物250の外側への熱の逃げを遮断し、金属部材260は、熱が対流により反応容器20から逃げるのを防止する。すなわち、坩堝10および反応容器20は、タイミングt2からタイミングt3までの間、詰め物250および金属部材260によって保温される。
このように、結晶成長装置100は、金属部材260によって反応容器20、ヒーター60,70および詰め物250を覆った状態でGaN結晶を結晶成長する。すなわち、結晶成長装置100は、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのを金属部材260によって防止しながらGaN結晶を結晶成長する。つまり、結晶成長装置100は、坩堝10および反応容器20を金属部材260によって保温しながらGaN結晶を結晶成長する。
したがって、ヒーター60,70によって加熱された坩堝10および反応容器20の温度を、GaN結晶の結晶成長中、結晶成長温度に保持できる。本フラックス法のような高圧中では、金属部材260や断熱材が無い場合、対流による放熱が大きくなり、これまでは、安定的に反応容器20内を均一な結晶成長温度にすることが出来なかった。本発明によりそれが可能となった。
また、結晶成長装置100においては、抑制/導入栓50および金属融液190(=金属Na融液)によって窒素ガス4および金属Na蒸気7を坩堝10および反応容器20内の空間23に閉じ込めてGaN結晶を成長させる。
つまり、金属融液190および混合融液290から蒸発した金属Naが外部へ拡散するのを抑制/導入栓50および金属融液190(=金属Na融液)によって防止してGaN結晶を成長させる。
したがって、金属Naが混合融液290から空間23へ蒸発するのを抑制して大きなサイズを有するGaN結晶を製造できる。
図11は、GaN結晶の製造方法を説明するための実施の形態1におけるフローチャートである。図11を参照して、一連の動作が開始されると、Arガスが充填されたグローブボックス内へ坩堝10および反応容器20を入れる。そして、Arガス雰囲気中で金属Naおよび金属Gaを坩堝10に入れる(ステップS1)。この場合、金属Naおよび金属Gaを5:5のモル比率で坩堝10に入れる。なお、Arガスは、水分量が10ppm以下であり、かつ、酸素量が10ppm以下であるArガスである(以下、同じ)。
その後、Arガス雰囲気中で金属Naを坩堝10と反応容器20との間に入れる(ステップS2)。そして、Arガス雰囲気中で種結晶5を坩堝10内の金属Naおよび金属Gaの上側に設定する。より具体的には、種結晶5を支持装置210の一方端2111側に形成された空間214へ嵌合することによって(図4の(b)参照)、種結晶5を坩堝10内の金属Naおよび金属Gaの上側に設定する。
引続いて、坩堝10および反応容器20内にArガスを充填した状態で坩堝10および反応容器20を結晶成長装置100に設定する。
そして、バルブ160を開け、真空ポンプ170によって坩堝10および反応容器20内に充填されたArガスを排気する。真空ポンプ170によって坩堝10および反応容器20内を所定の圧力(0.133Pa以下)まで真空引きした後、バルブ160を閉じ、バルブ120,121を開けて窒素ガスをガスボンベ140からガス供給管90,110を介して坩堝10および反応容器20内へ充填する。この場合、圧力調整器130によって坩堝10および反応容器20内の圧力が約0.1MPaになるように坩堝10および反応容器20内へ窒素ガスを供給する。
そして、圧力センサー180によって検出した反応容器20内の圧力が0.1MPa程度になると、バルブ120,121を閉じ、バルブ160を開けて真空ポンプ170によって坩堝10および反応容器20内に充填された窒素ガスを排気する。この場合も、真空ポンプ170によって坩堝10および反応容器20内を所定の圧力(0.133Pa以下)まで真空引きする。
そして、この坩堝10および反応容器20内の真空引きと坩堝10および反応容器20への窒素ガスの充填とを数回繰り返し行なう。
その後、真空ポンプ170によって坩堝10および反応容器20内を所定の圧力まで真空引きした後、バルブ160を閉じ、バルブ120,121を開けて圧力調整器130によって坩堝10および反応容器20内の圧力が1.01〜5.05MPaの範囲になるように坩堝10および反応容器20内へ窒素ガスを充填する(ステップS3)。
この場合、坩堝10と反応容器20との間の金属Naは、固体であるので、窒素ガスは、配管30の空間31からも抑制/導入栓50を介して反応容器20内の空間23へ供給される。そして、圧力センサー180によって検出した空間23内の圧力が1.01〜5.05MPaになった時点でバルブ120が閉じられる。
そうすると、坩堝10および反応容器20から熱が対流によって逃げるのを防止しながらGaN結晶を結晶成長する(ステップS4)。そして、一連の動作が終了する。
図12は、図11に示すフローチャートのステップS4の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図11に示すステップS4の詳細な動作は、金属部材260によって坩堝10、反応容器20、ヒーター60,70および詰め物250を覆った状態で以下の動作を行なうことにより実現される。
図11に示すステップS3の後、ヒーター60,70によって坩堝10および反応容器20を800℃に加熱する(ステップS41)。この場合、坩堝10と反応容器20との間に保持された金属Naは、融点が約98℃であるので、坩堝10および反応容器20が800℃に加熱される過程で溶融され、金属融液190になる。そして、2つの気液界面1,2が発生する(図1参照)。気液界面1は、金属融液190と反応容器20内の空間23との界面に位置し、気液界面2は、金属融液190と抑制/導入栓50との界面に位置する。
また、坩堝10および反応容器20の温度が800℃に昇温された時点で、抑制/導入栓50の温度は、150℃である。従って、気液界面2における金属融液190(=金属Na融液)の蒸気圧は、7.6×10−4Paであり、金属融液190(=金属Na融液)は、抑制/導入栓50の空隙53を介して殆ど蒸発しない。その結果、金属融液190(=金属Na融液)は、殆ど減少しない。
抑制/導入栓50の温度が300℃または400℃に昇温されても、金属融液190(=金属Na融液)の蒸気圧は、それぞれ、1.8Paおよび47.5Paであり、この程度の蒸気圧では、金属融液190(=金属Na融液)の減少を殆ど無視できる。
このように、結晶成長装置100においては、抑制/導入栓50の温度は、金属融液190(=金属Na融液)が蒸発によって実質的に減少しない温度に設定される。
さらに、坩堝10および反応容器20が800℃に加熱される過程で、坩堝10内の金属Naおよび金属Gaも液体になり、金属Naと金属Gaとの混合融液290が坩堝10内に発生する。そして、上下機構220は、上述した方法によって、種結晶5を混合融液290に接触させる。
さらに、坩堝10および反応容器20の温度が800℃に昇温されると、空間23内の窒素ガスが混合融液290中の金属Naを媒介として混合融液290中へ取り込まれ、種結晶5からGaN結晶が成長し始める。
その後、坩堝10および反応容器20の温度が、所定の時間(数十時間〜数百時間)、800℃に保持される(ステップS42)。
そして、GaN結晶の結晶成長が進行すると、混合融液290中の金属Gaが減少し、気液界面3が低下する。そうすると、上下機構220は、上述した方法によって、種結晶5または種結晶5から成長したGaN結晶6が混合融液290に接触するように支持装置210を降下させる(ステップS43)。
また、GaN結晶の結晶成長が進行すると、空間23内の窒素ガスが消費され、空間23内の窒素ガスが減少する。そうすると、空間23内の圧力P1が配管30内の空間31の圧力P2よりも低くなり(P1<P2)、空間23内と空間31内との間に差圧が発生し、空間31の窒素ガスは、抑制/導入栓50および金属融液190(=金属Na融液)を介して空間23内へ順次供給される(ステップS44)。これによって、混合融液290中の窒素濃度またはIII族窒化物濃度を、GaN結晶の結晶成長中、ほぼ一定に保持でき、大きなサイズのGaN結晶が成長する。
そして、所定の時間が経過した後、坩堝10および反応容器20の温度が降温されて、GaN結晶の製造が終了する。
図13は、実施の形態1による結晶成長装置の他の概略断面図である。実施の形態1による結晶成長装置は、図13に示す結晶成長装置100Aであってもよい。図13を参照して、結晶成長装置100Aは、図1に示す結晶成長装置100から詰め物250を削除したものであり、その他は、結晶成長装置100と同じである。
したがって、結晶成長装置100Aにおいては、金属部材260は、反応容器20およびヒーター60,70を囲む。そして、金属部材260は、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのを防止する。
このように、詰め物250が設けられていなくても、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのを金属部材260によって防止でき、坩堝10および反応容器20を保温できる。
結晶成長装置100AにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って実行される。
その他は、上述したとおりである。
上述したように、結晶成長装置100,100Aは、金属部材260によって反応容器20、ヒーター60,70および詰め物250(または反応容器20およびヒーター60,70)を覆い、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのを金属部材260によって防止しながらGaN結晶を結晶成長する。つまり、この発明においては、坩堝10および反応容器20を金属部材260によって保温しながらGaN結晶を結晶成長することを特徴とする。
この特徴によって、GaN結晶の結晶成長中、坩堝10および反応容器20の温度を結晶成長温度に保持できる。その結果、種結晶5からのGaN結晶の結晶成長が安定し、大きなサイズを有するGaN結晶を製造できる。そして、このGaN結晶は、c軸(<0001>)方向に成長した柱状形状を有し、欠陥フリーの結晶である。
また、結晶成長装置100,100Aにおいては、反応容器20内の空間23と金属融液190との気液界面1または気液界面1付近における温度T1と、空間23と混合融液290との気液界面3または気液界面3付近における温度T2とは、金属融液190から蒸発した金属Naの蒸気圧が混合融液290から蒸発した金属Naの蒸気圧と略同一になる温度に設定される。
同じ温度においては、金属融液190から蒸発した金属Naの蒸気圧は、混合融液290から蒸発した金属Naの蒸気圧よりも高いので、温度T1は、金属融液190から蒸発した金属Naの蒸気圧が混合融液290から蒸発した金属Naの蒸気圧に略同一になるように温度T2よりも低い温度に設定される。
その結果、空間23内において、金属融液190から混合融液290への金属Naの移動と混合融液290から金属融液190への金属Naの移動とが平衡状態になり、金属融液190から混合融液290への金属Naの移動および混合融液290から金属融液190への金属Naの移動による混合融液290中の金属Naと金属Gaとのモル比率の変動を抑制でき、大きなサイズを有するGaN結晶を安定して製造できる。
なお、図11に示すフローチャートにおいては、坩堝10および反応容器20が800℃に加熱されると、種結晶5を金属Naおよび金属Gaとの混合融液290に接触させると説明したが、この発明においては、これに限らず、坩堝10および反応容器20が800℃に加熱されると、種結晶5を金属Naおよび金属Gaとの混合融液290中に保持するようにしてもよい。つまり、坩堝10および反応容器20が800℃に加熱されると、種結晶5を混合融液290に浸漬して種結晶5からGaN結晶を結晶成長させるようにしてもよい。
そして、種結晶5を混合融液290に接触させる動作は、振動印加装置230によって支持装置210に振動を印加し、支持装置210の振動を示す振動検出信号BDSを検出するステップAと、検出された振動検出信号BDSが、種結晶5が混合融液290に接したときの振動検出信号(振動検出信号BDSの成分SS2)になるように支持装置210を上下機構220によって移動させるステップBとからなる。
また、種結晶5を混合融液290中に保持する動作は、振動印加装置230によって支持装置210に振動を印加し、支持装置210の振動を示す振動検出信号BDSを検出するステップAと、検出された振動検出信号BDSが、種結晶5が混合融液290中に浸漬されたときの振動検出信号(振動検出信号BDSの成分SS3)になるように支持装置210を上下機構220によって移動させるステップCとからなる。
ステップBおよびステップCにおいて、支持装置210を上下機構220によって移動させるとしているのは、坩堝10の容積と、坩堝10に入れられた金属Naおよび金属Gaの全体量との関係によって、坩堝10内で生成された混合融液290の液面(=界面3)の位置が変動し、坩堝10内で混合融液290が生成された時点で、種結晶5が混合融液290に浸漬されていることもあれば、種結晶5が空間23に保持されていることもあるので、種結晶5を混合融液290に接触または種結晶5を混合融液290に浸漬するには、種結晶5を重力方向DR1において上下動させる必要があるからである。
さらに、上記においては、抑制/導入栓50の凸部52の高さHおよび複数の凸部52の間隔dは、数十μmであると説明したが、凸部52の高さHおよび複数の凸部52の間隔dは、抑制/導入栓50の温度に応じて決定されるようにしてもよい。この場合、抑制/導入栓50の温度が相対的に高い場合、凸部52の高さHは相対的に高くされ、かつ、複数の凸部52の間隔dは、相対的に小さくされる。また、抑制/導入栓50の温度が相対的に低い場合、凸部52の高さHは相対的に低くされ、かつ、複数の凸部52の間隔dは、相対的に大きくされる。つまり、抑制/導入栓50の温度が相対的に高い場合、抑制/導入栓50と配管30との間の空隙53のサイズが相対的に小さくされ、抑制/導入栓50の温度が相対的に低い場合、抑制/導入栓50と配管30との間の空隙53のサイズが相対的に大きくされる。
凸部52の高さHおよび複数の凸部52の間隔dによって空隙53の大きさが決定され、表面張力により金属融液190を保持可能な空隙53の大きさが抑制/導入栓50の温度によって変化する。したがって、凸部52の高さHおよび複数の凸部52の間隔dを抑制/導入栓50の温度に応じて変化させ、表面張力によって金属融液190を確実に保持できるようにしたものである。
そして、抑制/導入栓50の温度制御は、ヒーター70によって行われる。すなわち、抑制/導入栓50の温度を150℃よりも高い温度に昇温する場合には、ヒーター70によって抑制/導入栓50を加熱する。
さらに、この発明においては、金属部材260に代えてアルミナ(Al)、セラミックス、カーボン、Siおよびチタン酸アルミ等の酸化物または窒化物を反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れを遮断する物として用いてもよい。
なお、この発明においては、ガスボンベ140、圧力調整器130、ガス供給管90,110、配管30、抑制/導入栓50および金属融液190は、「ガス供給装置」を構成する。
また、この発明においては、ヒーター60,70は、「加熱装置」を構成し、ヒーター60は、「第1のヒーター」を構成し、ヒーター70は、「第2のヒーター」を構成する。
さらに、この発明においては、金属部材260は、「遮断部材」を構成する。
さらに、この発明においては、金属部材260は、「保温装置」を構成する。
さらに、この発明においては、詰め物250および金属部材260は、「保温装置」を構成する。
[実施の形態2]
図14は、実施の形態2による結晶成長装置の概略断面図である。図14を参照して、実施の形態2による結晶成長装置100Bは、図1に示す結晶成長装置100に金属部材270を追加したものであり、その他は、結晶成長装置100と同じである。
金属部材270は、SUS316Lからなり、中空の円筒形状を有する。そして、金属部材270は、一方端が反応容器20の蓋部22とベローズ40との連結部を除く反応容器20の蓋部22上に載せられ、反応容器20、ヒーター60,70、詰め物250および金属部材260を覆うように配置される。そして、金属部材270の他方端は、開口になっており、ヒーター70よりも下側に配置される。
金属部材260に追加して金属部材270を設けることによって、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのをさらに防止できる。つまり、反応容器20の外周面20Aから放出された熱が金属部材270の外側まで到達するには、金属部材260/空間部/金属部材270を通過する必要があるので、熱が反応容器20の外周面20Aから対流により逃げるのをさらに防止できるとともに、金属部材270は、反応容器20の蓋部22も覆うので、空間23に接する反応容器20の蓋部22から熱が対流によって逃げるのも防止できる。
その結果、GaN結晶の結晶成長中、坩堝10および反応容器20の温度を結晶成長温度にさらに安定して保持できる。
結晶成長装置100BにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
図15は、実施の形態2による結晶成長装置の他の概略断面図である。実施の形態2による結晶成長装置は、図15に示す結晶成長装置100Cであってもよい。図15を参照して、実施の形態2による結晶成長装置100Cは、図14に示す結晶成長装置100Bの詰め物250を削除したものであり、その他は、結晶成長装置100Bと同じである。
詰め物250がなくても、金属部材260は、反応容器20およびヒーター60,70を囲み、金属部材270は、反応容器20の蓋部22および金属部材260を囲むので、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのをさらに防止できる。
結晶成長装置100CにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
図16は、実施の形態2による結晶成長装置のさらに他の概略断面図である。実施の形態2による結晶成長装置は、図16に示す結晶成長装置100Dであってもよい。図16を参照して、結晶成長装置100Dは、図14に示す結晶成長装置100Bに詰め物251を追加したものであり、その他は、結晶成長装置100Bと同じである。
詰め物251は、金属部材260と金属部材270との間に配置される。そして、詰め物251を設けることによって、反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れをさらに抑制でき、坩堝10および反応容器20をさらに保温できる。
結晶成長装置100DにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
なお、実施の形態2による結晶成長装置は、図16に示す結晶成長装置100Dから詰め物250を削除したものであってもよい。
上記においては、金属部材260,270を用いると説明したが、この発明においては、これに限らず、金属部材260,270に代えてアルミナ(Al)、セラミックス、カーボン、Siおよびチタン酸アルミ等の酸化物または窒化物を反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れを遮断する物として用いてもよい。
その他は、上述したとおりである。
なお、金属部材260,270は、「遮断部材」を構成する。
また、金属部材260,270は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物250および金属部材260,270は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物250,251および金属部材260,270は、「保温装置」を構成する。
さらに、金属部材260は、「第1の遮断部材」を構成し、金属部材270は、「第2の遮断部材」を構成する。
その他は、実施の形態1と同じである。
[実施の形態3]
図17は、実施の形態3による結晶成長装置の概略断面図である。図17を参照して、実施の形態3による結晶成長装置100Eは、図14に示す結晶成長装置100Bに金属部材280を追加したものであり、その他は、結晶成長装置100Bと同じである。
金属部材280は、SUS316Lからなり、中空の円筒形状を有する。そして、金属部材280は、ベローズ40および金属部材270を覆う。そして、金属部材270の開口端は、ヒーター70よりも下側に配置される。
金属部材260,270に追加して金属部材280を設けることによって、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのをさらに防止できる。つまり、反応容器20の外周面20Aから放出された熱が金属部材280の外側まで到達するには、金属部材260/空間部/金属部材270/空間部/金属部材280を通過する必要があるので、熱が反応容器20の外周面20Aから対流により逃げるのをさらに防止できるとともに、反応容器20の蓋部22から放出された熱が金属部材280の外側まで到達するには、金属部材270/空間部/金属部材280を通過する必要があるので、空間23に接する反応容器20の蓋部22から熱が対流によって逃げるのをさらに防止できる。
その結果、GaN結晶の結晶成長中、坩堝10および反応容器20の温度を結晶成長温度にさらに安定して保持できる。
結晶成長装置100EにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
図18は、実施の形態3による結晶成長装置の他の概略断面図である。実施の形態3による結晶成長装置は、図18に示す結晶成長装置100Fであってもよい。図18を参照して、実施の形態3による結晶成長装置100Fは、図17に示す結晶成長装置100Eの詰め物250を削除したものであり、その他は、結晶成長装置100Eと同じである。
詰め物250がなくても、金属部材260は、反応容器20およびヒーター60,70を囲み、金属部材270は、反応容器20の蓋部22および金属部材260を囲み、金属部材280は、ベローズ40および金属部材270を囲むので、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのをさらに防止できる。
結晶成長装置100FにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
図19は、実施の形態3による結晶成長装置のさらに他の概略断面図である。実施の形態3による結晶成長装置は、図19に示す結晶成長装置100Gであってもよい。図19を参照して、結晶成長装置100Gは、図17に示す結晶成長装置100Eに詰め物251を追加したものであり、その他は、結晶成長装置100Eと同じである。
詰め物251は、金属部材260と金属部材270との間に配置される。そして、詰め物251を設けることによって、反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れをさらに抑制でき、坩堝10および反応容器20をさらに保温できる。
結晶成長装置100GにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
図20は、実施の形態3による結晶成長装置のさらに他の概略断面図である。実施の形態3による結晶成長装置は、図20に示す結晶成長装置100Hであってもよい。図20を参照して、結晶成長装置100Hは、図19に示す結晶成長装置100Gに詰め物252を追加したものであり、その他は、結晶成長装置100Gと同じである。
詰め物252は、金属部材270と金属部材280との間に配置される。そして、詰め物252を設けることによって、反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れをさらに抑制でき、坩堝10および反応容器20をさらに保温できる。
結晶成長装置100HにおけるGaN結晶の製造は、図11および図12に示すフローチャートに従って行なわれる。
なお、実施の形態3による結晶成長装置は、図19に示す結晶成長装置100Gから詰め物250を削除したものであってもよく、図20に示す結晶成長装置100Hから詰め物250を削除したものであってもよく、図20に示す結晶成長装置100Hから詰め物251を削除したものであってもよく、図20に示す結晶成長装置100Hから詰め物250,251を削除したものであってもよい。
上記においては、金属部材260,270,280を用いると説明したが、この発明においては、これに限らず、金属部材260,270,280に代えてアルミナ(Al)、セラミックス、カーボン、Siおよびチタン酸アルミ等の酸化物または窒化物を反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れを遮断する物として用いてもよい。
その他は、上述したとおりである。
なお、金属部材260,270,280は、「遮断部材」を構成する。
また、金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物250および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物251および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物252および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物250,251および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物251,252および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物250,252および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、詰め物251〜253および金属部材260,270,280は、「保温装置」を構成する。
さらに、金属部材260は、「第1の遮断部材」を構成し、金属部材270は、「第2の遮断部材」を構成し、金属部材280は、「第3の遮断部材」を構成する。
その他は、実施の形態1,2と同じである。
[実施の形態4]
図21は、実施の形態4による結晶成長装置の概略断面図である。図21を参照して、実施の形態4による結晶成長装置100Iは、図1に示す結晶成長装置100に外部反応容器300、ガス供給管310、バルブ320,340、排気管330および圧力センサー350を追加したものであり、その他は、結晶成長装置100と同じである。
外部反応容器300は、反応容器20、支持部24、配管30、ベローズ40、ヒーター60,70、ガス供給管90,110、バルブ120,121,160、排気管150、圧力センサー180、支持装置210、上下機構220、詰め物250および金属部材260を内部に含む。
ガス供給管310は、一方端がガス供給管90に連結され、他方端がバルブ320を介して外部反応容器300に連結される。バルブ320は、外部反応容器300の近傍でガス供給管310に装着される。
排気管330は、一方端がバルブ340を介して外部反応容器300に連結され、他方端が排気管150に連結される。バルブ340は、外部反応容器300の近傍で排気管330に装着される。圧力センサー350は、外部反応容器300に取り付けられる。
ガス供給管310は、ガスボンベ140から圧力調整器130を介して供給された窒素ガスをバルブ320を介して外部反応容器300内に供給する。バルブ320は、ガス供給管310の窒素ガスを外部反応容器300内へ供給し、または窒素ガスの外部反応容器300内の供給を停止する。
排気管330は、外部反応容器300内の気体を真空ポンプ170へ通過させる。バルブ340は、外部反応容器300と排気管330とを空間的に繋げ、または外部反応容器300内と排気管330とを空間的に遮断する。圧力センサー350は、外部反応容器300内の圧力を検出する。
なお、結晶成長装置100Fにおいては、圧力調整器130は、ガス供給管90およびバルブ120を介して窒素ガスを反応容器20内へ供給し、ガス供給管310およびバルブ320を介して窒素ガスを外部反応容器300内へ供給する。
また、真空ポンプ170は、排気管150およびバルブ160を介して反応容器20内を真空引きするとともに、排気管330およびバルブ340を介して外部反応容器300内を真空引きする。
図22は、GaN結晶の製造方法を説明するための実施の形態4におけるフローチャートである。図22に示すフローチャートは、図11に示すフローチャートのステップS3をステップS3Aに代えたものであり、その他は、図11に示すフローチャートと同じである。
図22を参照して、上述したステップS2が終了すると、Arガス雰囲気中で種結晶5を坩堝10内の金属Naおよび金属Gaの上側に設定する。より具体的には、種結晶5を支持装置210の一方端2111側に形成された空間214へ嵌合することによって(図4の(b)参照)、種結晶5を坩堝10内の金属Naおよび金属Gaの上側に設定する。
引続いて、坩堝10および反応容器20内にArガスを充填した状態で坩堝10および反応容器20を外部反応容器300内に配置することによって結晶成長装置100に坩堝10および反応容器20を設置する。
そして、バルブ160 ,340を開け、真空ポンプ170によって坩堝10,反応容器20および外部反応容器300内に充填されたArガスを排気する。真空ポンプ170によって坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内を所定の圧力(0.133Pa以下)まで真空引きした後、バルブ160,340を閉じ、バルブ120,121,320を開けて窒素ガスをガスボンベ140からガス供給管90,110,310を介して坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内へ充填する。この場合、圧力調整器130によって坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内の圧力が約0.1MPaになるように坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内へ窒素ガスを供給する。
そして、圧力センサー180,350によって検出した反応容器20および外部反応容器300内の圧力が0.1MPa程度になると、バルブ120,121を閉じ、バルブ160,340を開けて真空ポンプ170によって坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内に充填された窒素ガスを排気する。この場合も、真空ポンプ170によって坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内を所定の圧力(0.133Pa以下)まで真空引きする。
そして、この坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内の真空引きと坩堝10、反応容器20および外部反応容器300への窒素ガスの充填とを数回繰り返し行なう。
その後、真空ポンプ170によって坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内を所定の圧力まで真空引きした後、バルブ160,340を閉じ、バルブ120,121を開けて圧力調整器130によって坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内の圧力が1.01〜5.05MPaの範囲になるように坩堝10、反応容器20および外部反応容器300内へ窒素ガスを充填する(ステップS3A)。
この場合、坩堝10と反応容器20との間の金属Naは、固体であるので、窒素ガスは、配管30の空間31からも抑制/導入栓50を介して反応容器20内の空間23へ供給される。そして、圧力センサー180によって検出した空間23内の圧力が1.01〜5.05MPaになった時点でバルブ120が閉じられる。
そうすると、坩堝10および反応容器20から熱が対流によって逃げるのを防止しながらGaN結晶を結晶成長する(ステップS4)。そして、一連の動作が終了する。
このように、実施の形態4による結晶成長装置100Fにおいては、金属部材260が1.01〜5.05MPaの範囲に加圧された窒素ガス雰囲気中に配置された状態でGaN結晶の結晶成長が行なわれる。
金属部材260が存在しない場合、詰め物250は、1.01〜5.05MPaの範囲の圧力で外部反応容器300内に充填された窒素ガスに接するので、坩堝10および反応容器20からの熱は、対流により逃げ易い。すなわち、熱の対流は、大気圧よりも高い圧力(=1.01〜5.05MPa)の窒素ガスによる場合の方が、大気圧の窒素ガスによる場合よりも生じやすいので、金属部材260が存在しない場合、熱は、坩堝10および反応容器20から対流により逃げ易い。
しかし、結晶成長装置100Iにおいては、金属部材260は、大気圧よりも高い圧力(=1.01〜5.05MPa)に充填された窒素ガス雰囲気中に存在するので、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げ易い状況下において、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのを効果的に防止できる。
その結果、反応容器20が大気圧よりも高い圧力に充填された窒素ガス雰囲気中に配置された場合にも、坩堝10および反応容器20を保温することができ、GaN結晶を安定して製造できる。
なお、実施の形態4による結晶成長装置は、図21に示す結晶成長装置100Iから詰め物250を削除したものであってもよく、図14に示す態様で金属部材270を結晶成長装置100Iに追加したものであってもよく、図15に示す態様で金属部材270を結晶成長装置100Iに追加し、かつ、詰め物250を削除したものであってもよい。
また、実施の形態4による結晶成長装置は、図16に示す態様で金属部材270および詰め物251を結晶成長装置100Iに追加したものであってもよく、図16に示す態様で金属部材270および詰め物251を結晶成長装置100Iに追加したものから詰め物250を削除したものであってもよい。
さらに、実施の形態4による結晶成長装置は、図17に示す態様で金属部材270,280を結晶成長装置100Iに追加したものであってもよく、図17に示す態様で金属部材270,280を結晶成長装置100Iに追加したものから詰め物250を削除したものであってもよく、図19に示す態様で金属部材270,280および詰め物251を結晶成長装置100Iに追加したものであってもよく、図19に示す態様で金属部材270,280および詰め物251を結晶成長装置100Iに追加したものから詰め物250を削除したものであってもよく、図20に示す態様で金属部材270,280および詰め物251,252を追加したものであってもよく、図20に示す態様で金属部材270,280および詰め物251,252を追加したものから詰め物250を削除したものであってもよく、図20に示す態様で金属部材270,280および詰め物251,252を追加したものから詰め物251を削除したものであってもよく、図20に示す態様で金属部材270,280および詰め物251,252を追加したものから詰め物250,251を削除したものであってもよい。
その結果、実施の形態4による結晶成長装置は、金属部材260,270,280の少なくとも1つの金属部材および/または詰め物250〜252の少なくとも1つの詰め物が反応容器20を囲むように大気圧よりも高い窒素ガス雰囲気中で配置され、熱が坩堝10および反応容器20から対流により逃げるのを効果的に防止できる。
その他は、実施の形態1〜実施の形態3と同じである。
上述した実施の形態1〜実施の形態4による結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Iは、少なくとも1個の金属部材(金属部材260,270,280のうちの金属部材260)を備えるので、この発明による結晶成長装置は、反応容器20を囲むとともに反応容器20から遠ざかる方向への気体の流れを遮断する遮断部材を備えていればよい。そして、好ましくは、遮断部材は、大気圧よりも高い圧力に充填された窒素ガス雰囲気中に配置される。
また、上記においては、GaN結晶の結晶成長速度と界面3の低下速度との関係によって種結晶5を上方向または下方向へ移動させ、種結晶5を界面3に接触させると説明したが、種結晶5から結晶成長したGaN結晶が混合融液290に浸漬されることによる界面3の上昇および種結晶5から結晶成長したGaN結晶を混合融液290中から上方向へ移動させることによる界面3の低下を考慮して、種結晶5から結晶成長したGaN結晶が界面3に接触するように上下機構220によって支持装置210を上下動させてもよい。
金属融液190の温度と混合融液290の温度とが同じである場合、金属融液190から蒸発した金属Naの蒸気圧は、混合融液290から蒸発した金属Naの蒸気圧よりも高くなる。そうすると、金属Naが金属融液190から混合融液290へ移動し、界面3の位置が上昇する。したがって、金属融液190の温度と混合融液290の温度とを同一に設定した場合、金属Naの金属融液190から混合融液290への移動による界面3の上昇を考慮して、種結晶5から結晶成長したGaN結晶が界面3に接触するように上下機構220によって支持装置210を上下動させてもよい。
さらに、種結晶5から結晶成長したGaN結晶の結晶成長とともに混合融液290中の金属Gaが消費され、この金属Gaの消費により界面3が低下するので、金属Gaの消費量を考慮して、種結晶5から結晶成長したGaN結晶が界面3に接触するように上下機構220によって支持装置210を上下動させてもよい。
さらに、上記においては、支持装置210に振動を与え、支持装置210の振動を検出して種結晶5またはGaN結晶6が混合融液290に接触するように制御したが、この発明においては、これに限らず、気液界面3の位置を検出して種結晶5またはGaN結晶6が混合融液290に接触するようにしてもよい。この場合、導線の一方端を外部から反応容器20に接続し、他方端を混合融液290中に浸漬させた状態で導線に電流を流し、電流がオフからオンに切換わるときの反応容器20内に入れられた導線の長さによって気液界面3の位置を検出する。
導線の他方端が混合融液290に浸漬されていれば、混合融液290、坩堝10、金属融液190および反応容器20を介して導線に電流が流れ、導線の他方端が混合融液290に浸漬されていなければ、導線に電流が流れない。
したがって、電流がオフからオンに切換わるときの反応容器20内に入れられた導線の長さによって気液界面3の位置を検出できる。そして、気液界面3の位置を検出すると、上下機構220によって、検出した気液界面3の位置まで種結晶5またはGaN結晶6を降下させる。
また、音波を気液界面3に向けて発し、音波が気液界面3との間で往復する時間を測定して気液界面3の位置を検出するようにしてもよい。
さらに、熱電対を反応容器20から坩堝10内に挿入し、熱電対によって検出した温度が変化するときの反応容器20内に挿入された熱電対の長さから気液界面3の位置を検出するようにしてもよい。
この発明による結晶成長装置は、上述した結晶成長装置100,100Aから、上下機構220、振動印加装置230および振動検出装置240を削除したものであってもよい。すなわち、この発明による結晶成長装置は、結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Iから種結晶5を上下させる機能を削除したものであってもよい。
また、この発明による結晶成長装置は、上述した結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Iから、支持装置210、上下機構220、振動印加装置230および振動検出装置240を削除したものであってもよい。すなわち、この発明による結晶成長装置は、結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Iから種結晶5を坩堝10の上側から支持する機能と、種結晶5を上下させる機能とを削除したものであってもよい。この場合、種結晶5は、坩堝10の底部に設置される。
このように、この発明による結晶成長装置は、各種の結晶成長装置からなるが、一般的には、熱が対流によって逃げるのを防止する部材を備えた構成からなる。すなわち、この発明による結晶成長装置は、一般的には、保温機能を有する結晶成長装置からなる。
また、この発明による製造方法は、熱が対流によって逃げるのを防止してGaN結晶を製造する製造方法であればよい。
図23は、この発明による抑制/導入栓の他の斜視図である。また、図24は、図23に示す抑制/導入栓400の固定方法を説明するための断面図である。図23を参照して、抑制/導入栓400は、栓401と、複数の凸部402とからなる。栓401は、長さ方向DR3へ直径が変化する円柱形状からなる。複数の凸部402の各々は、略半球形状を有し、直径が数十μmである。そして、複数の凸部402は、栓401の外周面401Aにランダムに形成される。ただし、隣接する2つの凸部402の間隔は、数十μmに設定される。
図24を参照して、抑制/導入栓400は、支持部材403,404によって反応容器20と配管30との連結部に固定される。より具体的には、抑制/導入栓400は、一方端が反応容器20に固定された支持部材403と、一方端が配管30の内壁に固定された支持部材404とによって挟まれることによって固定される。
この場合、抑制/導入栓400の凸部402は、反応容器20および配管30に接していてもよく、接していなくてもよい。凸部402が反応容器20および配管30に接しないように抑制/導入栓400が固定される場合、凸部402と反応容器20および配管30との間隔を表面張力によって金属融液190を保持可能な間隔に設定して抑制/導入栓400を支持部材403,404によって固定する。
坩堝10と反応容器20との間に保持された金属Naは、坩堝10および反応容器20の加熱が開始される前、固体であるので、ガスボンベ140から供給された窒素ガスは、反応容器20内の空間23と配管30内の空間31との間を抑制/導入栓400を介して拡散可能である。
そして、坩堝10および反応容器20の加熱が開始され、坩堝10および反応容器20の温度が98℃以上に昇温されると、坩堝10と反応容器20との間に保持された金属Naは、溶けて金属融液190になり、窒素ガスを空間23に閉じ込める。
また、抑制/導入栓400は、金属融液190が反応容器20の内部から配管30の空間31へ流出しないように金属融液190の表面張力によって金属融液190を保持する。
さらに、金属融液190および抑制/導入栓400は、GaN結晶の成長が進行すると、窒素ガスと、金属融液190および混合融液290から蒸発した金属Na蒸気とを空間23に閉じ込める。その結果、混合融液290からの金属Naの蒸発を抑制でき、混合融液290中における金属Naと金属Gaとのモル比率を安定させることができる。そして、GaN結晶の成長が進行するに伴って、空間23内の窒素ガスが減少すると、空間23内の圧力P1は、配管30の空間31の圧力P2よりも低くなり、抑制/導入栓400は、空間31の窒素ガスを反応容器20の方向へ通過させ、金属融液190を介して空間23へ供給する。
このように、抑制/導入栓400は、上述した抑制/導入栓50と同じように作用する。したがって、抑制/導入栓400は、抑制/導入栓50に代えて結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100Fに用いられる。
上記においては、抑制/導入栓400は、凸部402を有すると説明したが、抑制/導入栓400は、凸部402を有していなくてもよい。この場合、栓401と反応容器20および配管30との間隔が数十μmになるように、抑制/導入栓400は、支持部材によって固定される。
そして、抑制/導入栓400(凸部402を有する場合と凸部402を有さない場合とを含む。以下、同じ)と反応容器20および配管30との間隔は、抑制/導入栓400の温度に応じて決定されるようにしてもよい。この場合、抑制/導入栓400の温度が相対的に高い場合、抑制/導入栓400と反応容器20および配管30との間隔は、相対的に小さく設定される。また、抑制/導入栓400の温度が相対的に低い場合、抑制/導入栓400と反応容器20および配管30との間隔は、相対的に大きく設定される。
表面張力により金属融液190を保持可能な抑制/導入栓400と反応容器20および配管30との間隔は、抑制/導入栓400の温度によって変化する。したがって、抑制/導入栓400と反応容器20および配管30との間隔を抑制/導入栓400の温度に応じて変化させ、表面張力によって金属融液190を確実に保持できるようにしたものである。
そして、抑制/導入栓400の温度制御は、ヒーター70によって行われる。すなわち、抑制/導入栓400の温度を150℃よりも高い温度に昇温する場合には、ヒーター70によって抑制/導入栓400を加熱する。
抑制/導入栓400が用いられる場合、ガスボンベ140、圧力調整器130、ガス供給管90,110、配管30、抑制/導入栓400および金属融液190は、「ガス供給装置」を構成する。
図25は、この発明による抑制/導入栓のさらに他の斜視図である。図25を参照して、抑制/導入栓410は、複数の貫通孔412が形成された栓411からなる。複数の貫通孔412は、栓411の長さ方向DR2に沿って形成される。そして、複数の貫通孔412の各々は、数十μmの直径を有する(図25の(a)参照)。
なお、抑制/導入栓410においては、貫通孔412は、少なくとも1個形成されていればよい。
また、抑制/導入栓420は、複数の貫通孔422が形成された栓421からなる。複数の貫通孔422は、栓421の長さ方向DR2に沿って形成される。そして、複数の貫通孔422の各々は、長さ方向DR2へ複数段に変化された直径r1,r2,r3を有する。直径r1,r2,r3の各々は、金属融液190を表面張力により保持可能な範囲で決定され、たとえば、数μm〜数十μmの範囲で決定される(図25の(b)参照)。
なお、抑制/導入栓420においては、貫通孔422は、少なくとも1個形成されていればよい。また、貫通孔422の直径は、少なくとも2個に変化されればよい。さらに、貫通孔422の直径は、長さ方向DR2へ連続的に変えられてもよい。
抑制/導入栓410または420は、結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Iの抑制/導入栓50に代えて用いられる。
特に、抑制/導入栓420が抑制/導入栓50に代えて用いられた場合、結晶成長装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100Iにおいて、抑制/導入栓420の温度制御を精密に行なわなくても、複数段に変えられた直径のいずれかによって金属融液190を金属融液190の表面張力により保持できるので、抑制/導入栓420の温度制御を精密に行なわなくても、大きなサイズを有するGaN結晶を製造できる。
抑制/導入栓410または420が用いられる場合、ガスボンベ140、圧力調整器130、ガス供給管90,110、配管30、抑制/導入栓410または420および金属融液190は、「ガス供給装置」を構成する。
さらに、この発明においては、抑制/導入栓50に代えてポーラスプラグまたは逆流防止弁を用いてもよい。ポーラスプラグは、ステンレスの粉末を焼結した焼結体からなり、数十μmの空孔が多数形成された構造を有する。したがって、ポーラスプラグは、上述した抑制/導入栓50と同じように金属融液190の表面張力によって金属融液190を保持可能である。
また、この発明における逆流防止弁は、低温部分に用いられるバネ式の逆流防止弁と、高温部分に用いられるピストン式の逆流防止弁との両方を含む。このピストン式の逆流防止弁とは、空間31内の圧力P2が空間23内の圧力P1よりも高いとき、圧力P2と圧力P1との差圧によってピストンが1対のガイドに沿って上方向へ移動して空間31の窒素ガスを金属融液190を介して空間23へ供給し、P1≧P2であるとき、自重によってピストンが反応容器20と配管30との連結部を塞ぐ形式の逆流防止弁である。したがって、この逆流防止弁は、高温部分においても使用できる。
上述した実施の形態1〜実施の形態4においては、結晶成長温度は、800℃であると説明したが、この発明においては、これに限らず、結晶成長温度は、600℃以上であればよい。また、窒素ガス圧力も0.4MPa以上の加圧状態の本結晶成長方法で成長可能な圧力であればよい。すなわち、上限も本実施の形態の5.05MPaに限定されるものではなく、5.05MPa以上の圧力であってもよい。
また、上記においては、Arガス雰囲気中で金属Naおよび金属Gaを坩堝10に入れ、Arガス雰囲気中で金属Naを坩堝10と反応容器20との間に入れると説明したが、この発明においては、これに限らず、He、NeおよびKr等のArガス以外のガスまたは窒素ガス雰囲気中で金属Naおよび金属Gaを坩堝10に入れ、金属Naを坩堝10と反応容器20との間に入れてもよく、一般的には、不活性ガスまたは窒素ガス雰囲気中で金属Naおよび金属Gaを坩堝10に入れ、金属Naを坩堝10と反応容器20との間に入れればよい。そして、この場合、不活性ガスまたは窒素ガスは、水分量が10ppm以下であり、かつ、酸素量が10ppm以下である。
さらに、金属Gaと混合する金属は、Naであると説明したが、この発明においては、これに限らず、リチウム(Li)およびカリウム(K)等のアルカリ金属、またはマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)およびストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属を金属Gaと混合して混合融液290を生成してもよい。そして、これらのアルカリ金属が溶けたものは、アルカリ金属融液を構成し、これらのアルカリ土類金属が溶けたものは、アルカリ土類金属融液を構成する。
さらに、窒素ガスに代えて、アジ化ナトリウムおよびアンモニア等の窒素を構成元素に含む化合物を用いてもよい。そして、これらの化合物は、窒素原料ガスを構成する。
さらに、Gaに代えて、ボロン(B)、アルミニウム(Al)およびインジウム(In)等のIII族金属を用いてもよい。
したがって、この発明による結晶成長装置または製造方法は、一般的には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属とIII族金属(ボロンを含む)との混合融液を用いてIII族窒化物結晶を製造するものであればよい。
そして、この発明による結晶成長装置または製造方法を用いて製造したIII族窒化物結晶は、発光ダイオード、半導体レーザ、フォトダイオードおよびトランジスタ等のIII族窒化物半導体デバイスの作製に用いられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、温度をほぼ一定に保持してIII族窒化物結晶を結晶成長する結晶成長装置に適用される。また、この発明は、温度をほぼ一定に保持してIII族窒化物結晶を製造する製造方法に適用される。
この発明の実施の形態1による結晶成長装置の概略断面図である。 図1に示す抑制/導入栓の斜視図である。 抑制/導入栓の配管への取付状態を示す平面図である。 図1に示す支持装置の拡大図である。 図1に示す上下機構の構成を示す概略図である。 振動検出信号のタイミングチャートである。 GaN結晶の結晶成長における窒素ガス圧と結晶成長温度との関係を示す図である。 反応容器および外部反応容器の温度のタイミングチャートである。 図8に示す2つのタイミングt1,t2間における反応容器および外部反応容器内の状態を示す模式図である。 図8に示す2つのタイミングt2,t3間における坩堝および反応容器内の状態を示す模式図である。 GaN結晶の製造方法を説明するための実施の形態1におけるフローチャートである。 図11に示すフローチャートのステップS4の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1による結晶成長装置の他の概略断面図である。 実施の形態2による結晶成長装置の概略断面図である。 実施の形態2による結晶成長装置の他の概略断面図である。 実施の形態2による結晶成長装置のさらに他の概略断面図である。 実施の形態3による結晶成長装置の概略断面図である。 実施の形態3による結晶成長装置の他の概略断面図である。 実施の形態3による結晶成長装置のさらに他の概略断面図である。 実施の形態3による結晶成長装置のさらに他の概略断面図である。 実施の形態4による結晶成長装置の概略断面図である。 GaN結晶の製造方法を説明するための実施の形態4におけるフローチャートである。 この発明による抑制/導入栓の他の斜視図である。 図23に示す抑制/導入栓の固定方法を説明するための断面図である。 この発明による抑制/導入栓のさらに他の斜視図である。
符号の説明
1〜3 気液界面、4 窒素ガス、5 種結晶、6 GaN結晶、7 金属Na蒸気、10 反応容器、20 反応容器、20A 外周面、20B 底面、21 本体部、22 蓋部、23 空間、24 支持部、30 配管、30A 内壁、40 ベローズ、50,400,410,420 抑制/導入栓、51,401,411,421 栓、52,402 凸部、53 空隙、60,70 ヒーター、90,110,310 ガス供給管、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100I 結晶成長装置、120,121,160,320,340 バルブ、130 圧力調整器、140 ガスボンベ、150,330 排気管、170 真空ポンプ、180,350 圧力センサー、190 金属融液、191 泡、210 支持装置、211 円柱部材、211A 外周面、211B 底面、212,213 固定部材、214 空間部、220 上下機構、221,231 凹凸部材、222,232 歯車、223,233 軸部材、224,234 モータ、225,235 制御部、226,227 矢印、230 振動印加装置、240 振動検出装置、250〜252 詰め物、290 混合融液、2111 一方端。

Claims (7)

  1. 反応容器と、
    前記反応容器の内部に配置され、アルカリ金属とIII族金属とを含む混合融液を保持する坩堝と、
    前記坩堝内の前記混合融液に接する容器空間へ窒素原料ガスを供給するガス供給装置と、
    前記坩堝および前記反応容器を結晶成長温度に加熱する加熱装置と、
    前記反応容器の側面から突出して下方へ延びるとともに前記反応容器の側面を覆って前記反応容器から遠ざかる方向への気体の流れを遮断する第1の遮断部材とを備え
    前記第1の遮断部材は、前記反応容器の側面から突出して延びた下方に開口端を有しており、前記開口端は前記加熱装置よりも下側に位置している、結晶成長装置。
  2. 前記坩堝の上側に配置された前記反応容器の蓋部の一部を覆うとともに、前記第1の遮断部材の周囲に配置された第2の遮断部材をさらに備える、請求項に記載の結晶成長装置。
  3. 前記第2の遮断部材を囲む第3の遮断部材をさらに備える、請求項に記載の結晶成長装置。
  4. 前記坩堝の上側に配置された前記反応容器の蓋部に連結されたベローズと、
    一方端が前記ベローズを介して前記容器空間に挿入され、種結晶を前記一方端に支持する支持装置とをさらに備え、
    前記第2の遮断部材は、前記蓋部と前記ベローズとの連結部を除く前記反応容器の蓋部を覆うとともに、前記第1の遮断部材の周囲に配置されている、請求項2または3に記載の結晶成長装置。
  5. 前記ベローズおよび前記第2の遮断部材を覆う第3の遮断部材をさらに備える、請求項に記載の結晶成長装置。
  6. 前記加熱装置は、前記反応容器の側面に対向して設けられたヒーターを含み、
    前記結晶成長装置は、少なくとも前記ヒーターと前記第1の遮断部材との間に設けられた詰め物をさらに含む、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の結晶成長装置。
  7. 前記反応容器および前記第1の遮断部材を内部に含み、大気圧よりも高い圧力に設定された外部反応容器をさらに備え、
    前記第1の遮断部材は、前記反応容器と前記外部反応容器との間の空間に配置される、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の結晶成長装置。
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