JP4867846B2 - 触媒床温制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の排気系に設けられ、排気中からパティキュレートを捕集する触媒再生型フィルタにおける再生時の触媒床温を制御する装置に関する。
ディーゼルエンジンの排気通路にフィルタを配置して、排気中の粒子状物質(PM)を捕集すると共に、フィルタを加熱処理することにより捕集したPMを燃焼除去するシステムが知られている(例えば特許文献1〜5参照)。
特許文献1ではフィルタ再生処理時に燃料添加を段階的に実行することで円滑な酸化反応を生じさせることによりフィルタの目詰まりや白煙の防止を図っている。
特許文献2ではフィルタ再生処理時に目標温度を切り替えることによりポスト噴射量などの制御量を徐々に設定値まで変化させてフィルタ温度の過上昇や運転状態の急変を防止している。
特許文献3ではPM堆積量に応じて目標温度を徐変させることで、フィルタの急激な温度上昇を防止している。
特許文献4では完全なフィルタ再生を実行するために目標温度を二段階に分けて加熱再生処理を実行している。
特許文献5では目標床温を段階的に上昇させることでフィルタの溶損を防止している。
特開2004−132316号公報(第6頁、図4) 特開2005−90390号公報(第5頁、図2−4) 特開2005−120981号公報(第4−6頁、図2−9) 特開2004−183525号公報(第7−9頁、図5) 特開2002−250218号公報(第5−8頁、図2)
上述した特許文献2〜5では、加熱調節量であるポスト噴射量や燃料添加量を決定する燃料噴射弁や燃料添加弁におけるばらつきについては考慮されていない。このため燃料噴射弁や燃料添加弁のばらつきにより、弁制御量に対して過剰な燃料量を噴射あるいは添加する場合がある。
特にフィルタの再生初期にはフィードバック制御上のオーバーシュートによりフィルタが目標床温よりも高温となりやすい。このような再生初期に、燃料噴射弁や燃料添加弁として弁制御量に対して過剰な燃料量を噴射あるいは添加するものが用いられていると、フィルタの限界を越えた過熱状態となりフィルタに溶損などの損傷を生じさせることになる。
燃料噴射弁や燃料添加弁のばらつきにより弁制御量に対して燃料噴射量あるいは添加量が過少となる場合がある。このような場合、特許文献2〜5ではフィードバック制御としては比例制御により目標温度と実温度との差に比例した弁制御量としているため、再生制御の初期において燃料噴射量や添加量が不足して再生に時間が掛かる場合が生じる。
このような制御誤差上の問題を解決するために、特許文献1では触媒床温が十分に目標温度に近づいてから、比例制御量と積分制御量とによるフィードバック制御を実行している。
しかしフィードバック制御の初期は目標温度までの過渡状態であり、積分制御量を高精度に得るのは困難でありフィルタが目標温度に到達した時点では積分制御量には誤差が蓄積している可能性がある。このため積分制御量により制御誤差を招くという全く逆の事態となる。この場合にも積分制御量が過多となっている場合には、過剰な燃料噴射量あるいは燃料添加量によりフィルタが過熱されるおそれがある。
本発明は、触媒再生型フィルタの再生時における触媒床温の制御誤差を抑制して過熱によるフィルタの損傷を防止することを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の触媒床温制御装置は、内燃機関の排気系に設けられ、排気中からパティキュレートを捕集する触媒再生型フィルタにおける再生時の触媒床温を制御する装置であって、触媒再生型フィルタの再生開始時に、再生時目標触媒床温よりも低い初期目標触媒床温を目標触媒床温として設定する初期目標触媒床温設定期間を設け、該初期目標触媒床温設定期間後に再生時目標触媒床温を目標触媒床温として設定する目標触媒床温設定手段と、前記初期目標触媒床温設定期間内にて加熱調節量と実加熱量との差に対応する加熱調節量補正値を学習する初期目標触媒床温設定期間学習手段と、触媒再生型フィルタの実触媒床温を検出する触媒床温検出手段と、前記目標触媒床温設定手段にて設定される目標触媒床温と前記触媒床温検出手段にて検出される実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御すると共に、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段にて前記加熱調節量補正値が学習された後は、目標触媒床温と実触媒床温との差と共に前記加熱調節量補正値を用いて加熱調節量を制御する加熱調節量制御手段と、前記加熱調節量の上限値を設定することで前記加熱調節量を制限する上限設定手段と、前記上限設定手段にて設定された前記上限値を前記加熱調節量補正値の大きさに応じて補正する上限変更手段とを備えたことを特徴とする。
初期目標触媒床温設定期間内にて初期目標触媒床温設定期間学習手段は加熱調節量と実加熱量との差に対応する加熱調節量補正値を学習している。このように燃料噴射弁や燃料添加弁などの制御誤差を反映する加熱調節量補正値の学習は、再生時目標触媒床温よりも低い初期目標触媒床温を目標触媒床温とした状態にて実行されている。
このため再生制御を開始しても、再生時目標触媒床温に昇温する前に、一旦、より低い初期目標触媒床温にて触媒床温を収束させる制御が行われる。このため初期目標触媒床温設定期間の初期では加熱調節量補正値には誤差が蓄積する可能性があったとしても、初期目標触媒床温設定期間内では目標触媒床温が初期目標触媒床温として安定しているので、この間に加熱調節量補正値における誤差は学習により十分に低下できる。
したがって初期目標触媒床温設定期間後に、目標触媒床温設定手段が再生時目標触媒床温を目標触媒床温として設定することで、過渡時となっても、既に加熱調節量補正値における誤差は十分に低下した状態で高精度に求められている。
このため加熱調節量制御手段が、以後、再生時目標触媒床温と実触媒床温との差と共に、燃料噴射弁や燃料添加弁などにおけるばらつきが高精度に学習された加熱調節量補正値を用いて加熱調節量を制御できることから、制御誤差の抑制された高精度な触媒床温制御が可能となる。
したがって再生時目標触媒床温に到達した際も、オーバーシュートに対して、大きい誤差を含む加熱調節量補正値分の加熱が加わることが無いので、過熱によるフィルタの損傷を防止することができる。
また、加熱調節可能範囲の限界から加熱調節量の上限値が設定されている場合には、加熱調節量の制御ずれが加熱調節量補正値に反映されているので、上限値を加熱調節量補正値の大きさに応じて補正することにより、適切な上限値が設定可能となる。
請求項2に記載の触媒床温制御装置では、請求項1において、前記上限変更手段は、前記上限設定手段にて設定された前記上限値に対して前記加熱調節量補正値を加える加算補正を行うことを特徴とする。
上限値の変更は、加熱調節量補正値の加算補正にて適切な上限値に変更することが可能である。
請求項3に記載の触媒床温制御装置は、内燃機関の排気系に設けられ、排気中からパティキュレートを捕集する触媒再生型フィルタにおける再生時の触媒床温を制御する装置であって、触媒再生型フィルタの再生開始時に、再生時目標触媒床温よりも低い初期目標触媒床温を目標触媒床温として設定する初期目標触媒床温設定期間を設け、該初期目標触媒床温設定期間後に再生時目標触媒床温を目標触媒床温として設定する目標触媒床温設定手段と、前記初期目標触媒床温設定期間内にて加熱調節量と実加熱量との差に対応する加熱調節量補正値を学習する初期目標触媒床温設定期間学習手段と、触媒再生型フィルタの実触媒床温を検出する触媒床温検出手段と、前記目標触媒床温設定手段にて設定される目標触媒床温と前記触媒床温検出手段にて検出される実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御すると共に、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段にて前記加熱調節量補正値が学習された後は、目標触媒床温と実触媒床温との差と共に前記加熱調節量補正値を用いて加熱調節量を制御する加熱調節量制御手段とを備え、前記目標触媒床温設定手段は、前記初期目標触媒床温設定期間を、前記加熱調節量制御手段による制御開始時から前記初期目標触媒床温設定期間学習手段により学習される前記加熱調節量補正値の変動が基準変動幅よりも小さくなった時までとしていることを特徴とする。
初期目標触媒床温設定期間内にて初期目標触媒床温設定期間学習手段は加熱調節量と実加熱量との差に対応する加熱調節量補正値を学習している。このように燃料噴射弁や燃料添加弁などの制御誤差を反映する加熱調節量補正値の学習は、再生時目標触媒床温よりも低い初期目標触媒床温を目標触媒床温とした状態にて実行されている。
このため再生制御を開始しても、再生時目標触媒床温に昇温する前に、一旦、より低い初期目標触媒床温にて触媒床温を収束させる制御が行われる。このため初期目標触媒床温設定期間の初期では加熱調節量補正値には誤差が蓄積する可能性があったとしても、初期目標触媒床温設定期間内では目標触媒床温が初期目標触媒床温として安定しているので、この間に加熱調節量補正値における誤差は学習により十分に低下できる。
したがって初期目標触媒床温設定期間後に、目標触媒床温設定手段が再生時目標触媒床温を目標触媒床温として設定することで、過渡時となっても、既に加熱調節量補正値における誤差は十分に低下した状態で高精度に求められている。
このため加熱調節量制御手段が、以後、再生時目標触媒床温と実触媒床温との差と共に、燃料噴射弁や燃料添加弁などにおけるばらつきが高精度に学習された加熱調節量補正値を用いて加熱調節量を制御できることから、制御誤差の抑制された高精度な触媒床温制御が可能となる。
したがって再生時目標触媒床温に到達した際も、オーバーシュートに対して、大きい誤差を含む加熱調節量補正値分の加熱が加わることが無いので、過熱によるフィルタの損傷を防止することができる。
また、このように初期目標触媒床温設定期間を、加熱調節量補正値の変動が基準変動幅よりも小さくなった時までとすることで、初期目標触媒床温設定期間内での触媒床温制御において高精度な加熱調節量補正値を学習するさせることができる。
請求項に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記初期目標触媒床温設定期間の初期に目標触媒床温と実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御する比例制御手段を備え、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段は前記比例制御手段による制御完了後に前記加熱調節量補正値を学習することを特徴とする。
初期目標触媒床温設定期間の初期において、比例制御手段が目標触媒床温と実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御している。このため実際に初期目標触媒床温設定期間学習手段が加熱調節量補正値を学習する前に比例制御により触媒床温は十分に安定した状態となっている。したがって初期目標触媒床温設定期間学習手段は目標触媒床温と実際の触媒床温とが共に安定した状態から学習を開始しているので、加熱調節量補正値を、ほぼ誤差無く学習できる。
このことにより、更に高精度な触媒床温制御が可能となる。
請求項に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記加熱調節量は排気中に加えられる燃料の調節量であり、前記実加熱量は実際に排気中に加えられた燃料量であることを特徴とする。
このようにしている場合には、燃料噴射弁や燃料添加弁におけるばらつきが高精度に学習された加熱調節量補正値を算出でき、これを用いて加熱調節量を制御することで、制御誤差の抑制された高精度な触媒床温制御が可能となる。
請求項に記載の触媒床温制御装置では、請求項において、内燃機関の燃焼室内にて行われるポスト噴射量の調節にて、排気中に加えられる燃料量の調節がなされることを特徴とする。
このように燃焼室内にて行われるポスト噴射量の調節にてフィルタの再生制御を実行しても良い。
請求項に記載の触媒床温制御装置では、請求項において、排気経路に設けられた燃料添加弁にて行われる燃料添加量の調節にて、排気中に加えられる燃料量の調節がなされることを特徴とする。
このように排気経路に設けられた燃料添加弁にて行われる燃料添加量の調節にてフィルタの再生制御を実行しても良い。
請求項に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記目標触媒床温設定手段は、前記初期目標触媒床温設定期間後に、目標触媒床温を、初期目標触媒床温から再生時目標触媒床温へ徐々に移行させることを特徴とする。
このように初期目標触媒床温設定期間後においても、目標触媒床温を初期目標触媒床温から再生時目標触媒床温へ徐々に移行させることにより、急速なフィルタの昇温を招かないことから、フィルタにおける温度分布を大きく偏らせることがないので、フィルタの損傷を防止することができる。
請求項に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記加熱調節量制御手段は、前記初期目標触媒床温設定期間後にて、前記加熱調節量補正値の学習を継続した状態で前記加熱調節量を制御することを特徴とする。
このように加熱調節量制御手段は、初期目標触媒床温設定期間後にても加熱調節量補正値の学習を継続しても良い。この場合も継続する学習の基本となるのは初期目標触媒床温設定期間にて学習された加熱調節量補正値である。このため、以後の触媒床温制御においても、制御誤差の抑制された高精度な制御が可能となる。したがって再生時目標触媒床温に到達した際も、オーバーシュートに対して、大きい誤差を含む加熱調節量補正値分の加熱が加わることが無く、過熱によるフィルタの損傷を防止することができる。
請求項10に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記加熱調節量制御手段は、前記初期目標触媒床温設定期間後にて、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段にて学習された前記加熱調節量補正値を固定した状態で前記加熱調節量を制御することを特徴とする。
このように加熱調節量制御手段は、初期目標触媒床温設定期間後には加熱調節量補正値を固定した値として用いても良い。既に初期目標触媒床温設定期間内にて高精度に加熱調節量補正値が学習されていることから、以後の触媒床温制御においても、制御誤差の抑制された高精度な制御が可能となる。したがって再生時目標触媒床温に到達した際も、オーバーシュートに対して、大きい誤差を含む加熱調節量補正値分の加熱が加わることが無く、過熱によるフィルタの損傷を防止することができる。
請求項11に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜10のいずれかにおいて、学習により求められる前記加熱調節量補正値は、触媒床温フィードバック制御上の積分制御量であることを特徴とする。
このように加熱調節量補正値として触媒床温フィードバック制御上の積分制御量を求めることにより、燃料噴射弁や燃料添加弁などのばらつきを学習できる。この積分制御量を用いることで、制御誤差の抑制された高精度な触媒床温制御が可能となる。
求項12に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜11のいずれかにおいて、前記目標触媒床温設定手段は、前記初期目標触媒床温設定期間を、前記加熱調節量制御手段による制御開始時からの経過時間により設定していることを特徴とする。
このように経過時間により初期目標触媒床温設定期間を設定することで、触媒床温制御において高精度な加熱調節量補正値を学習する余裕を与えることができる
請求項13に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜12のいずれかにおいて、内燃機関の安定運転状態を検出する安定運転状態検出手段を備え、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段は、前記安定運転状態検出手段にて内燃機関が安定運転状態にあると判定された場合に限定して、前記加熱調節量補正値の学習を実行することを特徴とする。
このように内燃機関が安定運転状態にあると判定された場合に限定して、初期目標触媒床温設定期間学習手段を機能させても良い。安定した内燃機関運転状態であれば、早期に高精度な加熱調節量補正値を得ることができる。
請求項14に記載の触媒床温制御装置では、請求項1〜12のいずれかにおいて、内燃機関の安定運転状態時に内燃機関のドライバからの再生要求操作を検出する再生要求操作検出手段を備え、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段は、前記再生要求操作検出手段にて再生要求操作が検出された場合に限定して、前記加熱調節量補正値の学習を実行することを特徴とする。
このように内燃機関の安定運転状態時にドライバからの再生要求操作があった場合に初期目標触媒床温設定期間学習手段を機能させても良い。ドライバはフィルタの再生を意識して実行することができ、この時、同時に内燃機関を安定した状態に意識して維持させることが可能であるので、早期に高精度な加熱調節量補正値を確実に得ることができる。
請求項15に記載の触媒床温制御装置では、請求項14において、前記内燃機関の安定運転状態時は、アイドル運転状態時であることを特徴とする。
アイドル時であれば内燃機関運転の安定度が高いことから、早期に高精度な加熱調節量補正値を確実に得ることができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明が適用された内燃機関としてのディーゼルエンジン(以下、エンジンと略す)2、及びその制御系の概略構成を示している。エンジン2は車両駆動用の内燃機関であり、その出力により車両を走行駆動させるものである。このエンジン2の各気筒4には、吸気弁6、排気弁8及び燃焼室へ直接燃料を噴射する燃料噴射弁10が配置されている。
燃料噴射弁10は燃料を所定圧まで蓄圧するコモンレール12と連通し、コモンレール12は燃料供給管14を介してエンジン2により回転駆動される燃料ポンプ16に連通している。コモンレール12から各気筒4の燃料噴射弁10へ分配される加圧燃料は、燃料噴射弁10に所定の駆動電流が印加されることで燃料噴射弁10が開弁し、その結果、燃料噴射弁10から気筒4内へ燃料が噴射される。
エンジン2にはインテークマニホールド18が接続されており、インテークマニホールド18の各枝管は、各気筒4の燃焼室に対して吸気ポートを介して連通している。インテークマニホールド18は吸気管20に接続され、吸気管20は上流側でエアクリーナ22に接続されている。吸気管20の途中には、ターボチャージャ24のコンプレッサ24aが配置されている。このコンプレッサ24aはタービン24b側の回転により吸気を圧縮する。
コンプレッサ24aより下流の吸気管20には、コンプレッサ24aにて圧縮されて高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ26が配置されている。インタークーラ26より下流の吸気管20には、吸気量を絞る吸気絞り弁28が取り付けられ、この吸気絞り弁28は電動アクチュエータ30により開度調節がなされる。
エンジン2にはエキゾーストマニホールド32が接続され、エキゾーストマニホールド32の各枝管は排気ポートを介して各気筒4の燃焼室に連通している。エキゾーストマニホールド32はターボチャージャ24のタービン24bを介して排気管34に接続されている。タービン24bは内部のタービンホイールが排気の圧力を受けて回転し、コンプレッサ24a側に回転駆動力を伝達している。
排気管34の途中には排気浄化装置36が配置されている。排気浄化装置36内には、上流側に酸化触媒(DOC)36a、下流側にパティキュレート・フィルタ(DPF)36bが配置されている。DOC36aとDPF36bとの間には触媒床温センサ38(触媒床温検出手段に相当)が配置されており、DOC36aからDPF36bに流れ込む排気の温度を検出している。尚、排気浄化装置36の上流側にも排気温センサ40が配置されて、排気浄化装置36に流れ込む排気の温度を検出している。更に排気浄化装置36の上流側と下流側との排気圧力を導入する排気差圧センサ41が設けられて上流側と下流側との排気圧力差ΔPexを検出している。
排気浄化装置36より下流の排気管34には、排気流量を調節する排気絞り弁42が設けられている。この排気絞り弁42の開閉動作はアクチュエータ44により行われる。
インテークマニホールド18は、エキゾーストマニホールド32内を流れる排気の一部を、排気再循環通路(EGR通路)46を介して導入している。このEGR通路46の途中には、EGR通路46内を流れるEGRガスの流量を調節するEGR弁48が設けられている。EGR弁48より上流の部位にはEGRガスを冷却するEGRクーラ50が設けられている。
このようなエンジン2に対してエンジン運転状態を制御するための電子制御ユニット(ECU)52が設けられている。このECU52は、エンジン運転状態やドライバの要求に応じてエンジン運転状態を制御する制御回路であり、CPU、ROM、RAM、及びバックアップRAM等を備えたマイクロコンピュータを中心として構成されている。
ECU52には、前述した触媒床温センサ38、排気温センサ40及び排気差圧センサ41が接続されている。更にエンジン2のクランクシャフト回転を検出するクランクポジションセンサ54、エンジン冷却水温度を検出する冷却水温センサ56、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ58が接続されている。更にコモンレール12の燃料圧力を検出する燃料圧力センサ60、吸入空気量GAを検出する吸気量センサ62、その他のセンサ・スイッチ類が接続されている。このことにより各種センサ・スイッチ類の出力信号がECU52に入力される。
ECU52は、燃料噴射弁10、EGR弁48、吸気絞り弁28用のアクチュエータ30、排気絞り弁42用のアクチュエータ44が電気的に接続されることで、ECU52はその出力信号にて各機構の駆動制御を実行している。
次にECU52にて実行されるDPF触媒床温制御処理について説明する。このDPF触媒床温制御処理は、DPF36b内にPMが基準量以上堆積した場合、あるいは排気圧力差ΔPexが基準差圧よりも大きくなった場合に、実行される処理である。
図2にDPF触媒床温制御処理のフローチャートを示す。この処理は時間周期で割り込み実行される。尚、個々の処理内容に対応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。
本処理が開始されると、まずPMの再生要求時か否かが判定される(S102)。例えば、エンジン運転履歴によりPM堆積量が再生のための基準堆積量に達している場合や、排気差圧センサ41から検出される排気圧力差ΔPexが基準差圧を越えている場合にPM再生要求時とされる。
ここでPM再生要求時ではない場合には(S102でno)、再生初期判定カウンタCintをクリアして(S104)、本処理を出る。したがってPM再生要求時でない場合には、制御周期毎に再生初期判定カウンタCintのクリア(S104)が継続されるのみで、実質的な処理は行われない。
PM再生要求がなされた場合には(S102でyes)、次に初期昇温が完了しているか否かが判定される(S106)。最初は未だ初期昇温はなされていないので(S106でno)、初期昇温が実行される(S108)。初期昇温は触媒床温フィードバック制御前に、DPF36bを予備昇温させるための処理である。具体的には、実際にPM再生が行われる目標触媒床温に制御する際に用いられるポスト噴射量マップMAPpstにより求められるポスト噴射量Qpst(mm3/st:エンジン1回転当たりの噴射燃料体積)が、ポスト噴射のタイミングで燃料噴射弁10から噴射される。このポスト噴射量マップMAPpstは図5に示すごとくであり、別途実行されているメイン燃料噴射量制御にて計算されているメイン燃料噴射量Qfとクランクポジションセンサ54にて検出されるエンジン回転数NEとによりポスト噴射量Qpstを求めるマップである。
この初期昇温は予め定められた初期昇温期間(例えば80秒間)継続される。この初期昇温期間が経過しない間は(S106でno)、上述したポスト噴射量Qpstによる初期昇温の実行(S108)が継続する。
初期昇温期間が経過すると初期昇温完了であるので(S106でyes)、次にインクリメントによる再生初期判定カウンタCintのカウントアップが行われる(S110)。そしてオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御完了か否かが判定される(S112)。この判定は初期昇温完了後に行われる触媒床温フィードバック制御の経過時間が、例えば150秒経過したか否かによりなされる。最初はオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御は未実施の状態であることからnoと判定されて、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御が実行される(S114)。このオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理の詳細を図3のフローチャートに示す。
図3の制御ではまず式1によりオフセット目標触媒床温Tofstを算出する(S132)。
[式1] Tofst ←
MAPbase(Mpm)+MAPga(GA)+MAPofs(Cint)
ここでベース目標触媒床温マップMAPbaseは図6に示すごとくであり、DPF36bにおけるPM堆積量Mpm(g)からベース目標触媒床温(℃)を求めるマップである。吸入空気量GAオフセットマップMAPgaは図7に示すごとくであり、吸気量センサ62にて検出される吸入空気量GAが大きいほど、これに対応して排気流量も大きくなる。このため吸入空気量GAが大きくなるとオフセットの程度を大きくして、DPF36b内でのPM燃焼の熱暴走を防止するためのマップである。
PM再生初期時目標触媒床温オフセットマップMAPofsは図8に示すごとく、再生初期判定カウンタCintが表す経過時間に基づき、PM再生の初期において目標触媒床温をオフセットするためのマップである。ここでは再生初期判定カウンタCintのカウント開始から150秒に相当する再生初期判定カウンタCintの値までは、−100℃のオフセットが行われる。したがってベース目標触媒床温マップMAPbaseと吸入空気量GAオフセットマップMAPgaとから求められるレベルよりも、オフセット目標触媒床温Tofstは、100℃低く設定されることになる。150秒経過から250秒経過までは、目標触媒床温オフセットは徐々に低下して、250秒目でオフセットは消滅する。すなわちオフセット目標触媒床温Tofstは実際には通常の目標触媒床温のレベルに到達することになる。
前記ステップS132にてオフセット目標触媒床温Tofstが算出されると、次に式2に示すごとく、触媒床温センサ38にて検出されている実触媒床温Tcatとの温度差dTが算出される(S134)。
[式2] dT ← Tofst − Tcat
そしてこの温度差dTに基づいて図9に示す比例制御量マップMAPpから、ポスト噴射量における比例制御量QPを算出する(S136)。
次にステップS110(図2)で計時を開始している再生初期判定カウンタCintの値がPI制御開始基準値Cpi以上となったか否かが判定される(S138)。ここではPI制御開始基準値Cpiとしては、前記ステップS112によるオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御完了までの判定時間(ここでは150秒)よりも短い時間が設定されている。ここでは50秒に相当する値が設定されている。
したがって初期昇温が完了してから(図2:S106でyes)、50秒経過していなければ、Cint<Cpiであるので(S138でno)、式3により積分制御量を用いない比例制御量QPによるフィードバック制御が実行されてポスト噴射量Qpstが算出される(S140)。
[式3] Qpst ← Qofsbase + Qh + QP
ここでオフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseは、オフセットポスト噴射量マップMAPofspstから算出される。このオフセットポスト噴射量マップMAPofspstは図10に示すごとくであり、別途計算されているメイン燃料噴射量Qfとクランクポジションセンサ54にて検出されるエンジン回転数NEとによりオフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseを求めるマップである。前記図5に示したポスト噴射量マップMAPpstと異なるのは、目標触媒床温がオフセット目標触媒床温として−100℃のオフセットがなされている分、ステップS108にて用いられるポスト噴射量よりも全体に低噴射量とされている。尚、過渡補正量Qhは排気流量などの過渡時に過熱を防止するためにエンジン回転数NEや吸入空気量GA変化に基づいて設定される補正量である。
こうしてステップS114では、オフセット目標触媒床温に対して積分制御量を用いない比例制御量によるフィードバック制御(S140)が実行され、DPF触媒床温制御処理(図2)を一旦出る。
次の制御周期においてもステップS102にてyes、ステップS106にてyesとされ、再生初期判定カウンタCintのカウントアップ(S110)が実行されると、その後もCint<Cpi(<150秒)であれば、再度、ステップS112でnoと判定される。そしてオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)に入ってからもステップS138にてnoと判定される。このためCint<Cpiである期間は、前記式3に示した積分制御量を用いずに比例制御量によるポスト噴射量Qpstのフィードバック制御がなされる(S140)。
以後、Cint<Cpiである間は、実触媒床温Tcatがオフセット目標触媒床温Tofstに収束するように、積分制御量を用いずに比例制御量によるポスト噴射量Qpstのフィードバック制御が継続される。
そして再生初期判定カウンタCintがPI制御開始基準値Cpiに到達すると、すなわち積分制御量を用いない比例制御量によるポスト噴射量Qpstのフィードバック制御状態が50秒経過すると、ステップS138ではyesと判定されるようになる。このことにより次に温度差dTに基づいて式4により積分制御量QIを算出する(S142)。
[式4] QI ← QI + MAPi(dT)
ここで右辺の積分制御量QIは前回の制御周期にて設定されている積分制御量を表し、初期値としては、ECU52の起動時に0(mm3/st)に設定されている。尚、DPF触媒床温制御処理(図2)にてPM再生要求時でない時には(S102でno)、ステップS104において、再生初期判定カウンタCintと共に積分制御量QIをクリアしても良い。
積分値MAPi(dT)は、図11に示す積分値マップMAPiから、ステップS134にて得られた温度差dTに基づいて算出した値(mm3/st)である。
このようにして積分制御量QIが算出されると、ステップS136にて算出した比例制御量QPと共に、式5により比例制御量と積分制御量とに基づくフィードバック制御が実行されてポスト噴射量Qpstが算出される(S144)。
[式5] Qpst ← Qofsbase + Qh + QP + QI
ここでオフセット基本ポスト噴射量Qofsbase、過渡補正量Qh及び比例制御量QPについては前記式3において説明したごとくである。
こうしてステップS114では、オフセット目標触媒床温に対する比例制御量と積分制御量とによるフィードバック制御(S144)が実行され、DPF触媒床温制御処理(図2)を一旦出る。
以後、再生初期判定カウンタCintのカウント値が、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御完了までの時間に到達しない間は、実触媒床温Tcatがオフセット目標触媒床温Tofstに収束するように、比例制御量と積分制御量とによるポスト噴射量Qpstのフィードバック制御が継続される。
そして再生初期判定カウンタCintによりオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御完了となったことが判明すると、ここでは初期昇温完了から150秒経過すると、ステップS112ではyesと判定されるようになる。このため次に目標触媒床温によるフィードバック制御、すなわちオフセット目標触媒床温Tofstからオフセットされていない通常の目標触媒床温Ttに変更しつつ、触媒床温のフィードバック制御が行われる(S116)。
この目標触媒床温によるフィードバック制御処理(S116)の詳細を図4のフローチャートに示す。
図4の制御では、まず式6により目標触媒床温Ttを算出する(S152)。
[式6] Tt ←
MAPbase(Mpm)+MAPga(GA)+MAPofs(Cint)
この式6の右辺は前記式1と同じである。ただし図8に示したごとく時間経過と共に目標触媒床温オフセットMAPofs(Cint)は絶対値が小さくなり、最終的には再生初期判定カウンタCintがオフセット終了期限値Cend(ここでは250秒)に達すると目標触媒床温オフセットMAPofs(Cint)は0(℃)に収束する。したがってCint=Cendとなって以降にて継続状態にあるPM再生制御においては、目標触媒床温オフセットMAPofs(Cint)による目標触媒床温のオフセットはなされなくなる。
このようにステップS152にて目標触媒床温Ttが算出されると、次に式7に示すごとく、触媒床温センサ38にて検出されている実触媒床温Tcatとの温度差dTが算出される(S154)。
[式7] dT ← Tt − Tcat
そしてこの温度差dTに基づいて前述した図9に示す比例制御量マップMAPpから比例制御量QPを算出する(S156)。更に温度差dTに基づいて前記式4により積分制御量QIを算出する(S158)。
次に再生初期判定カウンタCintがオフセット終了期限値Cend以上か否かが判定される(S160)。ここでオフセット終了期限値Cendとしては250秒に相当する値が設定されている。
最初はCint<Cendであるので(S160でno)、ポスト噴射量Qpstの算出に用いる基本ポスト噴射量Qbを、オフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseから通常時の基本ポスト噴射量Qbaseへ徐々に移行させて設定する処理を実行する(S162)。ここでオフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseは、図10のオフセットポスト噴射量マップMAPofspstから算出した値であり、通常時の基本ポスト噴射量Qbaseは、図5のポスト噴射量マップMAPpstから算出した値である。
例えば、基本ポスト噴射量Qbは式8により算出される。
[式8] Qb ← {(n−m)・Qofsbase+m・Qbase}/n
ここで変数nは100秒に相当する固定カウント値が設定され、変数mとして再生初期判定カウンタCint=150秒相当値からオフセット終了期限値Cend(ここでは250秒相当値)までの経過時間に相当するカウント値が設定される。
当初は、m=0秒相当値、n=100秒相当値であるので、前記式8から、基本ポスト噴射量Qbにはオフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseの値そのままが設定される。
そしてこの基本ポスト噴射量Qbを用いて、式9にてポスト噴射量Qpstが算出される(S166)。
[式9] Qpst ← Qb + Qh + QP + QI
ここで過渡補正量Qh、比例制御量QP及び積分制御量QIについては、前記式3,5にて述べたごとくである。
こうしてDPF触媒床温制御処理(図2)を一旦出る。
次の制御周期以降は、ステップS162により基本ポスト噴射量Qbの値は次第にオフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseから通常時の基本ポスト噴射量Qbaseに移行する。この基本ポスト噴射量Qbの移行により、フィードバック制御により求められるポスト噴射量Qpst(S166:前記式9)についてもオフセット状態から通常のPM再生状態に対応する量に移行してゆく。
そして再生初期判定カウンタCintがオフセット終了期限値Cendに到達すると、Cint≧Cendとなるので(S160でyes)、基本ポスト噴射量Qbには通常時の基本ポスト噴射量Qbase(図5)がそのまま設定される(S164)。そして前記式9によりポスト噴射量Qpstが算出される(S166)。
以後、PM再生制御が終了するまで、ステップS160ではyesと判定されるので、基本ポスト噴射量Qbaseにてポスト噴射量Qpstが算出される処理(S164,S166)が継続する。
PM再生処理が終了すれば、DPF触媒床温制御処理(図2)のステップS102にてnoと判定されるので、再生初期判定カウンタCintはクリアされ(S104)、このまま処理を出る。したがってDPF触媒床温制御処理(図2)における実質的な処理は終了することになる。
図12のタイミングチャートに本実施の形態における制御の一例を示す。尚、図12の例では、燃料噴射弁10としては標準の燃料噴射弁に対して大きい側に燃料噴射量がずれているものを用いている。PM再生要求時(t0)となると、初期昇温(図2:S108)が実行される(t0〜t1)。その後にオフセット目標触媒床温にて積分制御量を用いない比例制御量によるフィードバック制御が行われる(t1〜t2、図3:S132,S140)。引き続きオフセット目標触媒床温にて比例制御量と積分制御量とによるフィードバック制御が行われる(t2〜t3、図3:S132,S144)。このようにオフセット目標触媒床温にてフィードバック制御が実行されるので実触媒床温Tcatのオーバーシュートは抑制されて限界温度(OT)を越えていない。そしてオフセット目標触媒床温に安定的に制御されている間に高精度に積分制御量QIが求められる。そしてオフセット目標触媒床温から通常の目標触媒床温へ徐々に上昇させ(t3〜t4、図4:S152,S162,S166)、その後、完全に通常の目標触媒床温の制御に移行している(t4〜t5、図4:S152,S164,S166)。このことにより、通常の目標触媒床温において高精度な触媒床温制御が可能となる。
比較例として示す図13のタイミングチャートでは、初期昇温(t10〜t11)、積分制御量を用いない比例制御量によるフィードバック制御(t11〜t12)、比例制御量と積分制御量とのフィードバック制御(t12〜t17)を実行している。ただしフィードバック制御(t11〜t17)においては最初からオフセットされない通常の目標触媒床温を用いている。したがって本比較例のごとく、燃料噴射弁10の燃料噴射量が制御量に比較して大きい方にばらついていると、限界温度(OT)を越えてしまう(t13〜t14、t15〜t16)。
上述した構成にて請求項との関係はDPF触媒床温制御処理(図2)のステップS102〜S112、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS132及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)のステップS152が目標触媒床温設定手段としての処理に相当する。DPF触媒床温制御処理(図2)のステップS112とオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS142とが初期目標触媒床温設定期間学習手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)が加熱調節量制御手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS136,S140が比例制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).初期目標触媒床温設定期間(t2〜t3)にオフセット目標触媒床温Tofstと実触媒床温Tcatとの温度差dTに基づきポスト噴射量Qpst(加熱調節量に相当)と実際のポスト噴射量(実加熱量に相当)との差に対応する積分制御量QI(加熱調節量補正値に相当)を学習している(S142)。このように燃料噴射弁10のばらつきによる制御誤差を反映する積分制御量QIの学習は、目標触媒床温オフセットMAPofs(Cint)分、通常の目標触媒床温よりも低いオフセット目標触媒床温Tofst(初期目標触媒床温に相当)を目標触媒床温とした状態にて実行されている。
このためDPF36bを通常の目標触媒床温に昇温する前に、一旦、より低いオフセット目標触媒床温TofstにてDPF36bの触媒床温を収束させる制御が行われる。このため初期目標触媒床温設定期間の初期では、積分制御量QIには誤差が蓄積している可能性があるが、初期目標触媒床温設定期間内では目標触媒床温がオフセット目標触媒床温Tofstとして安定しているので、この間に積分制御量QIにおける誤差は十分に低下できる。
したがって初期目標触媒床温設定期間後に、通常の再生時の目標触媒床温Ttを目標触媒床温として設定することで、過渡時(t3〜t4)となっても、既に積分制御量QIにおける誤差は十分に低下した状態で高精度に求められている。
このため以後、目標触媒床温Ttと実触媒床温Tcatとの差dTと共に、前述のごとく燃料噴射弁10におけるばらつきが高精度に学習された積分制御量QIを用いてポスト噴射量Qpstを制御できることから、制御誤差の抑制された高精度な触媒床温制御が可能となる。
このため目標触媒床温Ttに到達した際も、オーバーシュートに対して、大きい誤差を含む積分制御量QI分の加熱が加わることが無いので、過熱によるDPF36bの損傷を防止することができる。
(ロ).初期目標触媒床温設定期間の初期において、積分制御量を用いない比例制御量による触媒床温フィードバック制御にてポスト噴射量Qpstを制御している(図3:S136,S140)。このため実際に積分制御量QIを学習する前に比例制御によりDPF36bの触媒床温は十分に安定した状態となっている。したがって積分制御量QIはオフセット目標触媒床温Tofstと実触媒床温Tcatとが共に安定した状態から学習を開始している(S142)ので、積分制御量QIをほぼ誤差無く学習できる。このことにより更に高精度な触媒床温制御が可能となる。
(ハ).初期目標触媒床温設定期間(t1〜t3)後において、目標触媒床温Ttをオフセット状態から通常の目標触媒床温へ徐々に移行させている(S162)。このことにより、急速なDPF36bの昇温を招かないことから、DPF36b内における温度分布を大きく偏らせることがない。このためDPF36bの損傷を防止することができる。
(ニ).通常の目標触媒床温(t3〜)へ移行した後も、オフセットがなされている期間での積分制御量QIを引き継いで更に積分制御量QIの学習を継続している。このため、以後の触媒床温制御(t3〜t5)においても、制御誤差の抑制された高精度な制御が可能となる。目標触媒床温Ttに到達した際も、オーバーシュートに対して、大きい誤差を含む積分制御量QI分の加熱が加わることが無く、過熱によるDPF36bの損傷を防止することができる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)の代わりに図14に示す目標触媒床温によるフィードバック制御が実行される。他の構成は前記実施の形態1と同じである。
目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図14)においてはステップS252は図4におけるステップS152〜S164と同じ処理である。したがってステップS162又はステップS164において基本ポスト噴射量Qbが求められた後に、式10によりポスト噴射量上限値Qpstlmtが算出される(S254)。
[式10] Qpstlmt
← MIN(Qpstlmtb,Qpstlmtgn,Qpstmx)+QI
ここで触媒床温用上限値Qpstlmtbは、実触媒床温Tcatに基づいて設定されるポスト噴射量上限値である。空燃比用上限値Qpstlmtgnは、吸入空気量GAとメイン噴射量及びポスト噴射量の合計噴射量との比である空燃比A/Fに基づいて設定されるポスト噴射量上限値である。高温防止用上限値Qpstmxは、排気浄化装置36の過熱を防止するために設定されるポスト噴射量上限値である。MIN()は括弧内の3つの数値(Qpstlmtb,Qpstlmtgn,Qpstmx)の内の最小値を抽出する演算子である。更に上記式10ではMIN()により抽出された最小値に対して積分制御量QI分の加算補正を実行している。
このようにポスト噴射量上限値Qpstlmtを燃料噴射弁10のばらつきを反映している積分制御量QIにより補正していることで、燃料噴射弁10のばらつきを相殺したポスト噴射量上限値Qpstlmtとしている。
上記構成にてDPF触媒床温制御処理(図2)のステップS102〜S112、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS132及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図14)にてステップS152に相当する処理が目標触媒床温設定手段としての処理に相当する。DPF触媒床温制御処理(図2)のステップS112とオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS142とが初期目標触媒床温設定期間学習手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図14)が加熱調節量制御手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS136,S140が比例制御手段としての処理に相当する。目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図14)のステップS254における「MIN(Qpstlmtb,Qpstlmtgn,Qpstmx)」の項が上限設定手段としての処理に、「+QI」の項が上限変更手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。
(ロ).前記式10のごとく、ポスト噴射量Qpstの上限値(ポスト噴射量上限値Qpstlmt)が設定される場合には積分制御量QIが加算補正されることにより、燃料噴射弁10のばらつきが相殺されて適切なポスト噴射量上限値Qpstlmtが設定可能となる。
このため燃料噴射弁10が過多噴射側にばらついていた場合にはDPF36bの過熱を防止し、過少噴射側にばらついていた場合にはDPF36bの再生不足を防止することができる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、DPF触媒床温制御処理(図2)の代わりに図15のDPF触媒床温制御処理が実行され、目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)の代わりに図16に示す目標触媒床温によるフィードバック制御が実行される。更に車両のダッシュボードには、アイドル時においてドライバにより指示が可能なPM再生スイッチ(再生要求操作検出手段に相当)が設けられている。ECU52は、アイドル時にてPM再生スイッチのオン操作によりドライバがPM再生要求を指示していることが判れば、手動再生としてPM再生を実行する。他の構成は前記実施の形態1と同じである。
DPF触媒床温制御処理(図15)のステップS304〜S308,S314〜S318は図2におけるステップS104〜S108,S110〜S114と同じ処理である。本制御の最初に実行されるPM再生要求時か否かの判断(S302)では、前記PM再生スイッチによるドライバからのPM再生要求も判断される。
DPF触媒床温制御処理(図15)では、初期昇温完了後に(S306でyes)、手動再生時か否かの判定(S310)がなされる。すなわちPM再生スイッチによるドライバからのPM再生要求か否かの判定がなされて、手動再生時であると判定されれば(S310でyes)、再生初期判定カウンタCintのカウントアップが実行され(S314)、以下、前記実施の形態1にて説明したごとくの処理が実行される。すなわちアイドル時にて手動再生時であると判断されれば(S310でyes)、実質的には前記実施の形態1にて説明したごとくの処理がなされてオフセット目標触媒床温Tofstによるフィードバック制御の下での積分制御量QIの算出が可能となる。
手動再生時ではない場合、すなわちPM堆積量や、排気浄化装置36の上下流での排気圧力差ΔPexに基づく自動再生時では(S310でno)、再生初期判定カウンタCintにはオフセット目標触媒床温Tofstでのフィードバック制御を回避するために「250」が設定される(S312)。尚、250以上であれば更に大きい値を再生初期判定カウンタCintに設定しても良い。そして直ちに通常の目標触媒床温Ttによるフィードバック制御が実行される(S320)。図16のフローチャートは、この目標触媒床温Ttによるフィードバック制御を表したものである。
図16のステップS352〜S356,S360〜S368は、図4のS152〜S166と同じである。図4と異なる点は、比例制御量QPの算出(S356)後、積分制御量QI算出(S360)前に、手動再生時か否かを判定している(S358)。手動再生時であれば(S358でyes)、積分制御量QI算出(S360)に移行する。したがって手動再生時では、前記実施の形態1と同一の処理となる。
手動再生時ではない場合(S358でno)、すなわち自動再生時である場合には、直ちに基本ポスト噴射量Qbに、目標触媒床温にオフセットがなされていない時の基本ポスト噴射量Qbaseを設定する処理を実行する(S366)。そして前記式9にてポスト噴射量Qpstを算出する(S368)。尚、前記式9では積分制御量QIが含まれているが、手動再生時で無い場合には、実際には積分制御量QIの学習(S142,S360)は実行していないので、積分制御量QI=0である。尚、過去に手動再生時でない期間に学習された積分制御量QIの値をECU52が保持している場合には、手動再生時にても、この積分制御量QIの値を用いても良い。この場合、積分制御量QIは学習されないので一定に維持されている。
ここでDPF触媒床温制御処理(図15)のステップS302〜S308,S314,S316、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS132及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図16)のステップS352が目標触媒床温設定手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS142及びDPF触媒床温制御処理(図15)のステップS310,S316が初期目標触媒床温設定期間学習手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図16)が加熱調節量制御手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)のステップS136,S140が比例制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).エンジン2の安定運転状態時であるアイドル時にドライバからのPM再生要求操作があった場合に、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御を実行している。このことにより前記実施の形態1の効果を生じる。
更に、ドライバはDPF36bの再生を意識して実行することができるので、この時、ドライバは同時にエンジン2を安定した状態に維持させることが可能である。特にアイドル時であることから、早期に高精度な積分制御量QIを確実に得ることができる。
[実施の形態4]
本実施の形態では、DPF触媒床温制御処理(図2)の代わりに図17のDPF触媒床温制御処理が実行され、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図3)の代わりに図18に示すオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御が実行される。更にPM再生初期時目標触媒床温オフセットマップMAPofs(図8)の代わりに図19に示した徐減用のオフセットマップMAPofsが用いられる。他の構成は前記実施の形態1と同じである。
DPF触媒床温制御処理(図17)のステップS402〜S408,S416は図2におけるステップS102〜S108,S116と同じ処理である。DPF触媒床温制御処理(図17)においては初期昇温が完了すると(S406でyes)、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御(S414)での積分制御量QIは安定化したか否かが判定される(S410)。初期昇温が完了した直後では、未だオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御(S414)は実行されておらず、積分制御量QI自体が未積算であることから(S410でno)、まずオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御(S414)が実行されることになる。
オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御(S414)の詳細は、図18に示すごとくである。図18においてステップS434,S436,S440〜S444は図3のステップS134,S136,S140〜S144と同じ処理である。ステップS432においては前記式1においてMAPofs(Cint)の代わりに固定値の「−100(℃)」を用いている。ステップS438においてはフィードバック制御開始から50秒経過したか否かを判定している。この判定により積分制御量QIを用いない比例制御量QPによるフィードバック制御計算(S440)から、比例制御量QPと積分制御量QIとによるフィードバック制御計算(S444)への切り替えタイミングを判定している。
そして図18のステップS442にて求められる積分制御量QIの値が安定化、例えば積分制御量QIの単位時間当たりの変動幅が、安定化を示す基準変動幅に収まると(S410でyes)、まず再生初期判定カウンタCintのカウントアップが開始される(S412)。そしてこの再生初期判定カウンタCintに応じた図19のオフセットマップMAPofsの値の設定に従って前記実施の形態1にて説明した目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)が実行される。このことにより基本ポスト噴射量Qbの値が次第にオフセット基本ポスト噴射量Qofsbaseから基本ポスト噴射量Qbaseに移行する(S162)。そして、再生初期判定カウンタCintがオフセット終了期限値Cend、ここでは100秒に到達したタイミングで(S160でyes)、基本ポスト噴射量Qbには通常時の基本ポスト噴射量Qbaseがそのまま設定されるようになる(S164)。図4の他の処理については前記実施の形態1にて説明したごとくである。
ここで、DPF触媒床温制御処理(図17)のステップS402〜S410、オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図18)のステップS432及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)におけるステップS152が目標触媒床温設定手段としての処理に相当する。DPF触媒床温制御処理(図17)のステップS410とオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図18)のステップS442が初期目標触媒床温設定期間学習手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図18)及び目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図4)が加熱調節量制御手段としての処理に相当する。オフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理(図18)のステップS436,S440が比例制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得られる。
(イ).本実施の形態では、初期目標触媒床温設定期間を、積分制御量QIの変動が基準変動幅よりも小さくなった時までとしている。このことによっても高精度な積分制御量QIが得られ、前記実施の形態1の効果を生じる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態3において、図15のステップS302では、エンジン運転履歴によりPM堆積量が基準堆積量に達している場合や、排気差圧センサ41から検出される排気圧力差ΔPexが基準差圧を越えている場合に加えて、ドライバからのPM再生要求の存在も含まれていた。このドライバからのPM再生要求の存在の代わりに、安定運転状態検出手段として、エンジン2の安定運転状態を検出する手段、例えば車両が定速走行を実行している場合に或程度のPM堆積量や或程度の排気浄化装置36の上下流差圧が生じている場合に、ステップS302でyesと判定するようにしても良い。そしてステップS310及び図16のステップS358では、安定運転状態検出手段にて安定運転状態時にある場合にyesと判定させるようにしても良い。
このことにより高精度な積分制御量QIの学習チャンスを増加させて、適切なPM再生制御を実行させることができ、このPM再生制御において過熱によるDPF36bの損傷を防止することができる。
(b).前記各実施の形態では、オフセット目標触媒床温Tofstによるフィードバック制御完了後も、積分制御量QIの学習を実行していた。この代わりにオフセット目標触媒床温Tofstによるフィードバック制御時に学習された積分制御量QIを、その直後の目標触媒床温Ttによるフィードバック制御では学習させず、学習された積分制御量QIを固定した状態で、比例制御量QPのみの調節によるフィードバック制御を実行しても良い。
(c).前記各実施の形態では燃焼室内に燃料噴射する燃料噴射弁10のポスト噴射によりDPF36bを加熱してPM再生を実行した。この代わりに、エキゾーストマニホールド32や排気管34に燃料添加弁を配置して、燃料添加弁から排気中に燃料を添加することにより、排気浄化装置36に加熱調節量としての添加燃料を供給しても良い。
実施の形態1のディーゼルエンジン及びその制御系の概略構成説明図。 実施の形態1のECUが実行するDPF触媒床温制御処理のフローチャート。 同じくオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理のフローチャート。 同じく目標触媒床温によるフィードバック制御処理のフローチャート。 実施の形態1の制御にて用いるポスト噴射量マップMAPpstの構成説明図。 実施の形態1の制御にて用いるベース目標触媒床温マップMAPbaseの構成説明図。 実施の形態1の制御にて用いる吸入空気量GAオフセットマップMAPgaの構成説明図。 実施の形態1の制御にて用いるPM再生初期時目標触媒床温オフセットマップMAPofsの構成説明図。 実施の形態1の制御にて用いる比例制御量マップMAPpの構成説明図。 実施の形態1の制御にて用いるオフセットポスト噴射量マップMAPofspstの構成説明図。 実施の形態1の制御にて用いる積分値マップMAPiの構成説明図。 実施の形態1の制御の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1に対する比較例としての制御の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態2の目標触媒床温によるフィードバック制御処理のフローチャート。 実施の形態3のDPF触媒床温制御処理のフローチャート。 実施の形態3の目標触媒床温によるフィードバック制御処理のフローチャート。 実施の形態4のDPF触媒床温制御処理のフローチャート。 実施の形態4のオフセット目標触媒床温によるフィードバック制御処理のフローチャート。 実施の形態4のオフセットマップMAPofsの構成説明図。
符号の説明
2…エンジン、4…気筒、6…吸気弁、8…排気弁、10…燃料噴射弁、12…コモンレール、14…燃料供給管、16…燃料ポンプ、18…インテークマニホールド、20…吸気管、22…エアクリーナ、24…ターボチャージャ、24a…コンプレッサ、24b…タービン、26…インタークーラ、28…吸気絞り弁、30…電動アクチュエータ、32…エキゾーストマニホールド、34…排気管、36…排気浄化装置、36a…酸化触媒(DOC)、36b…パティキュレート・フィルタ(DPF)、38…触媒床温センサ、40…排気温センサ、41…排気差圧センサ、42…排気絞り弁、44…アクチュエータ、46…EGR通路、48…EGR弁、50…EGRクーラ、52…ECU、54…クランクポジションセンサ、56…冷却水温センサ、58…アクセル開度センサ、60…燃料圧力センサ、62…吸気量センサ。

Claims (15)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ、排気中からパティキュレートを捕集する触媒再生型フィルタにおける再生時の触媒床温を制御する装置であって、
    触媒再生型フィルタの再生開始時に、再生時目標触媒床温よりも低い初期目標触媒床温を目標触媒床温として設定する初期目標触媒床温設定期間を設け、該初期目標触媒床温設定期間後に再生時目標触媒床温を目標触媒床温として設定する目標触媒床温設定手段と、
    前記初期目標触媒床温設定期間内にて加熱調節量と実加熱量との差に対応する加熱調節量補正値を学習する初期目標触媒床温設定期間学習手段と、
    触媒再生型フィルタの実触媒床温を検出する触媒床温検出手段と、
    前記目標触媒床温設定手段にて設定される目標触媒床温と前記触媒床温検出手段にて検出される実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御すると共に、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段にて前記加熱調節量補正値が学習された後は、目標触媒床温と実触媒床温との差と共に前記加熱調節量補正値を用いて加熱調節量を制御する加熱調節量制御手段と、
    前記加熱調節量の上限値を設定することで前記加熱調節量を制限する上限設定手段と、
    前記上限設定手段にて設定された前記上限値を前記加熱調節量補正値の大きさに応じて補正する上限変更手段と、
    を備えたことを特徴とする触媒床温制御装置。
  2. 請求項において、前記上限変更手段は、前記上限設定手段にて設定された前記上限値に対して前記加熱調節量補正値を加える加算補正を行うことを特徴とする触媒床温制御装置。
  3. 内燃機関の排気系に設けられ、排気中からパティキュレートを捕集する触媒再生型フィルタにおける再生時の触媒床温を制御する装置であって、
    触媒再生型フィルタの再生開始時に、再生時目標触媒床温よりも低い初期目標触媒床温を目標触媒床温として設定する初期目標触媒床温設定期間を設け、該初期目標触媒床温設定期間後に再生時目標触媒床温を目標触媒床温として設定する目標触媒床温設定手段と、
    前記初期目標触媒床温設定期間内にて加熱調節量と実加熱量との差に対応する加熱調節量補正値を学習する初期目標触媒床温設定期間学習手段と、
    触媒再生型フィルタの実触媒床温を検出する触媒床温検出手段と、
    前記目標触媒床温設定手段にて設定される目標触媒床温と前記触媒床温検出手段にて検出される実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御すると共に、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段にて前記加熱調節量補正値が学習された後は、目標触媒床温と実触媒床温との差と共に前記加熱調節量補正値を用いて加熱調節量を制御する加熱調節量制御手段とを備え、
    前記目標触媒床温設定手段は、前記初期目標触媒床温設定期間を、前記加熱調節量制御手段による制御開始時から前記初期目標触媒床温設定期間学習手段により学習される前記加熱調節量補正値の変動が基準変動幅よりも小さくなった時までとしている
    ことを特徴とする触媒床温制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記初期目標触媒床温設定期間の初期に目標触媒床温と実触媒床温との差に基づいて加熱調節量を制御する比例制御手段を備え、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段は前記比例制御手段による制御完了後に前記加熱調節量補正値を学習することを特徴とする触媒床温制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記加熱調節量は排気中に加えられる燃料の調節量であり、前記実加熱量は実際に排気中に加えられた燃料量であることを特徴とする触媒床温制御装置。
  6. 請求項において、内燃機関の燃焼室内にて行われるポスト噴射量の調節にて、排気中に加えられる燃料量の調節がなされることを特徴とする触媒床温制御装置。
  7. 請求項において、排気経路に設けられた燃料添加弁にて行われる燃料添加量の調節にて、排気中に加えられる燃料量の調節がなされることを特徴とする触媒床温制御装置。
  8. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記目標触媒床温設定手段は、前記初期目標触媒床温設定期間後に、目標触媒床温を、初期目標触媒床温から再生時目標触媒床温へ徐々に移行させることを特徴とする触媒床温制御装置。
  9. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記加熱調節量制御手段は、前記初期目標触媒床温設定期間後にて、前記加熱調節量補正値の学習を継続した状態で前記加熱調節量を制御することを特徴とする触媒床温制御装置。
  10. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記加熱調節量制御手段は、前記初期目標触媒床温設定期間後にて、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段にて学習された前記加熱調節量補正値を固定した状態で前記加熱調節量を制御することを特徴とする触媒床温制御装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかにおいて、学習により求められる前記加熱調節量補正値は、触媒床温フィードバック制御上の積分制御量であることを特徴とする触媒床温制御装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかにおいて、前記目標触媒床温設定手段は、前記初期目標触媒床温設定期間を、前記加熱調節量制御手段による制御開始時からの経過時間により設定していることを特徴とする触媒床温制御装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかにおいて、内燃機関の安定運転状態を検出する安定運転状態検出手段を備え、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段は、前記安定運転状態検出手段にて内燃機関が安定運転状態にあると判定された場合に限定して、前記加熱調節量補正値の学習を実行することを特徴とする触媒床温制御装置。
  14. 請求項1〜12のいずれかにおいて、内燃機関の安定運転状態時に内燃機関のドライバからの再生要求操作を検出する再生要求操作検出手段を備え、前記初期目標触媒床温設定期間学習手段は、前記再生要求操作検出手段にて再生要求操作が検出された場合に限定して、前記加熱調節量補正値の学習を実行することを特徴とする触媒床温制御装置。
  15. 請求項14において、前記内燃機関の安定運転状態時は、アイドル運転状態時であることを特徴とする触媒床温制御装置。
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