JP3952000B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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Description
(実施形態1)
図1に示すように、本発明の実施形態に係るエンジンの排気浄化装置1は、ディーゼルエンジン(以下、エンジンという)10と、外部から吸入される空気が流通する吸気管50と、エンジン10から排出される排気ガスが流通する排気管60と、コンプレッサ70aとタービン70bとが同軸上で連結されて構成されているターボ過給機70と、エンジン10を含む、各車両機器の制御を行う制御装置(ECU)90と、後述するフィルタ65の手動再生(手動再生の詳細については後述する)を開始するための手動式再生スイッチ(図示せず)とを備えている。なお、本発明で言うところの再生制御手段は制御装置90に対応する。
以下に、フィルタの再生の工程、具体的には、強制再生の工程及び手動再生の工程について説明する。
微粒子の捕獲量が第2所定量以上になった場合には、強制再生実行フラグが立って、制御装置90による強制再生制御が開始される。以下に、強制再生の工程について説明する。まず、制御装置90は、圧縮行程上死点近傍で燃焼室18に燃料を噴射する主噴射を行うとともにその主噴射後の膨張行程で燃焼室18に燃料を噴射する追加噴射を行うように、インジェクター15のドライバを制御する。それにより、酸化触媒部62では、追加噴射時において、燃料中の未燃HCが酸化することにより酸化反応熱が発生する。そして、その発生した酸化反応熱によって排気ガスが加熱される。その加熱された排気ガスはフィルタ65に流入してフィルタ65を加熱する。その結果、微粒子が燃焼して(微粒子の着火温度は、例えば600℃である)、フィルタ65が再生する。なお、この強制再生制御は、微粒子の捕獲量が第2所定量よりも小さい第3所定量以下になるまで行われる。ただし、低回転低負荷運転中は追加噴射を行っても酸化触媒部62の温度が低く、触媒62aが不活性状態にあるためフィルタ65を再生できないので、強制再生実行フラグが立った場合でも低回転低負荷運転中は強制再生制御が行われない。
微粒子の捕獲量が第2所定量よりも大きい第1所定量以上になったことによりワーニングランプが点灯した後、車両を停車するとともに手動式再生スイッチをオンの状態にした場合には、制御装置90による手動再生制御が開始される。以下に、手動再生の工程について説明する。まず、制御装置90は、エンジン回転数がアイドル回転数よりも大きい所定回転数(本実施形態では、例えば1750rpm)になるように主噴射を行うとともに、追加噴射を行う。このとき、制御装置90は、エンジン回転数が1750rpmになるようにフィードバック制御を行っている。
以下に、図2に示すフローチャートを用いながら、手動再生制御時における制御装置90の動作について説明する。
以上により、本実施形態によれば、残燃料量が設定量以下であるときにはフィルタ65の手動再生を行わないので、エンストの発生を防ぐことができる。したがって、フィルタ65の溶損を防ぐことができる。
本実施形態は、フィルタ65の手動再生の開始時において、制御装置90により残燃料量に応じた手動再生実行時間(再生実行期間)が設定されるものであり、その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様である。
以下に、図3に示すフローチャートを用いながら、手動再生制御時における制御装置90の動作について説明する。
以上により、本実施形態によれば、フィルタ65の手動再生の開始時において残燃料量が少ないほどフィルタの手動再生実行時間を短くするので、エンストの発生を防ぐことができる。したがって、フィルタ65の溶損を防ぐことができる。
本実施形態は、フィルタ65の手動再生の開始時において残燃料量が設定量以下である場合には、制御装置90により残燃料量に応じた手動再生実行時間が設定される一方、フィルタ65の手動再生の開始時において残燃料量が設定量よりも多い場合には、微粒子の捕獲量が第3所定量以下になるまで制御装置90による手動再生制御が行われるものであり、その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様である。
以下に、図4に示すフローチャートを用いながら、手動再生制御時における制御装置90の動作について説明する。
以上により、本実施形態によれば、フィルタ65の手動再生の開始時において残燃料量が設定量以下であるときにはその残燃料量に応じた手動再生実行時間でフィルタ65を手動再生するので、エンストを防ぐことができる。したがって、フィルタ65の溶損を防ぐことができる。
10 ディーゼルエンジン
15 インジェクター
18 燃焼室
62 酸化触媒部
64 第1排気圧力センサ(パラメータ値検出手段)
65 ディーゼルパティキュレートフィルタ
66 第2排気圧力センサ(パラメータ値検出手段)
90 制御装置(再生制御手段、パラメータ値検出手段)
Claims (4)
- エンジンから排出される排ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
上記エンジンの排気系における上記フィルタよりも上流側に設けられた酸化触媒部と、
上記フィルタの手動再生を開始するための手動式再生スイッチと、
車両の停止状態を検出する停止状態検出手段と、
上記手動式再生スイッチがオンの状態にされ且つ上記停止状態検出手段により車両の停止状態が検出されたときに、エンジン回転数がアイドル回転数よりも大きい所定回転数になるように圧縮行程上死点近傍で上記エンジンの気筒内の燃焼室に燃料を噴射する主噴射を行うとともに、該主噴射後の膨張行程で追加噴射を行うことにより、上記フィルタの手動再生を行う再生制御手段とを備えたエンジンの排気浄化装置であって、
燃料タンク内の燃料の残量を検出する残量検出手段と、
上記フィルタに捕集された微粒子の量に関連するパラメータ値を検出するパラメータ値検出手段と、
上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が第1所定値以上になったときに乗員に対して手動再生を促すワーニングランプと、
上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が上記第1所定値よりも小さい第2所定値以上になったときに、上記主噴射を行うとともに、上記追加噴射を行うことにより、上記フィルタの強制再生を行う強制再生制御手段とを備え、
上記再生制御手段は、上記残量検出手段により検出された残量が所定量以下であるときには、上記フィルタの手動再生を行わないように構成されていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - エンジンから排出される排ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
上記エンジンの排気系における上記フィルタよりも上流側に設けられた酸化触媒部と、
上記フィルタの手動再生を開始するための手動式再生スイッチと、
車両の停止状態を検出する停止状態検出手段と、
上記手動式再生スイッチがオンの状態にされ且つ上記停止状態検出手段により車両の停止状態が検出されたときに、エンジン回転数がアイドル回転数よりも大きい所定回転数になるように圧縮行程上死点近傍で上記エンジンの気筒内の燃焼室に燃料を噴射する主噴射を行うとともに、該主噴射後の膨張行程で追加噴射を行うことにより、上記フィルタの手動再生を行う再生制御手段とを備えたエンジンの排気浄化装置であって、
燃料タンク内の燃料の残量を検出する残量検出手段と、
上記フィルタに捕集された微粒子の量に関連するパラメータ値を検出するパラメータ値検出手段と、
上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が第1所定値以上になったときに乗員に対して手動再生を促すワーニングランプと、
上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が上記第1所定値よりも小さい第2所定値以上になったときに、上記主噴射を行うとともに、上記追加噴射を行うことにより、上記フィルタの強制再生を行う強制再生制御手段とを備え、
上記再生制御手段は、上記フィルタの手動再生の開始時において上記残量検出手段により検出された残量が少ないほど、上記フィルタの手動再生時間を短くするように構成されていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - エンジンから排出される排ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
上記エンジンの排気系における上記フィルタよりも上流側に設けられた酸化触媒部と、
上記フィルタの手動再生を開始するための手動式再生スイッチと、
車両の停止状態を検出する停止状態検出手段と、
上記手動式再生スイッチがオンの状態にされ且つ上記停止状態検出手段により車両の停止状態が検出されたときに、エンジン回転数がアイドル回転数よりも大きい所定回転数になるように圧縮行程上死点近傍で上記エンジンの気筒内の燃焼室に燃料を噴射する主噴射を行うとともに、該主噴射後の膨張行程で追加噴射を行うことにより、上記フィルタの手動再生を行う再生制御手段とを備えたエンジンの排気浄化装置であって、
燃料タンク内の燃料の残量を検出する残量検出手段と、
上記フィルタに捕集された微粒子の量に関連するパラメータ値を検出するパラメータ値検出手段と、
上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が第1所定値以上になったときに乗員に対して手動再生を促すワーニングランプと、
上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が上記第1所定値よりも小さい第2所定値以上になったときに、上記主噴射を行うとともに、上記追加噴射を行うことにより、上記フィルタの強制再生を行う強制再生制御手段とを備え、
上記再生制御手段は、上記フィルタの手動再生の開始時において上記残量検出手段により検出された残量が所定量以下であるときには、該検出された残量に応じた手動再生時間で上記フィルタを手動再生する一方、上記フィルタの手動再生の開始時において上記残量検出手段により検出された残量が上記所定量よりも多いときには、上記パラメータ値検出手段により検出されたパラメータ値が上記第2所定値よりも小さい第3所定値以下になるまで上記フィルタの手動再生を行うように構成されていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 請求項3記載のエンジンの排気浄化装置において、
上記再生制御手段は、上記フィルタの手動再生の開始時において上記残量検出手段により検出された残量が上記所定量以下であるときには、該検出された残量が少ないほど、上記フィルタの手動再生時間を短くするように構成されていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
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