JP4093159B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気通路に排気中の粒子状物質であるPM(Particulate Matter)を捕集するフィルタを備える内燃機関の排気浄化装置に関し、特にそのフィルタの再生技術に関する。
従来より、特許文献1に示されるように、排気通路にPM捕集用フィルタを配置し、所定の再生時期に、フィルタの温度を上昇させる再生処理を行ってフィルタに捕集されているPMを燃焼除去することが行われている。
特開2002−89327号公報
ところで、PM捕集用フィルタの再生処理の開始時に、目標フィルタ温度を実現するように、排気温度を上昇させるための制御量を目標フィルタ温度に対応した制御量に瞬時に切換えると、現在のフィルタ温度と目標フィルタ温度との差が大きい時には、制御量の差が大きいため、フィルタ温度の過上昇を引き起こしたり、運転状態が急変して運転者に違和感を与える恐れがある。
本発明は、このような問題点に鑑み、再生処理の開始時のフィルタ温度の過上昇や運転状態の急変を抑制できるようにすることを目的とする。
このため、本発明では、再生処理の開始時に、少なくとも、目標フィルタ温度と実フィルタ温度との偏差に応じて、フィルタ温度を上昇させるための制御量を現在の値から目標フィルタ温度に対応したマップ上の設定値まで変化させる切換時間を設定(前記偏差が大きいほど、長く設定)し、該切換時間にて制御量を現在の値から目標フィルタ温度に対応したマップ上の設定値まで徐々に変化させる構成とする。
本発明によれば、再生処理の開始時の制御量の変化のさせ方(温度の上げ方)を適切に設定することで、フィルタ温度の過上昇や運転状態の急変を抑制することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す車両用ディーゼルエンジンのシステム図である。
ディーゼルエンジン1の各気筒の燃焼室2には、吸気系のエアクリーナ3から、可変ノズル型過給機4の吸気コンプレッサ5、インタークーラ6、吸気絞り弁7、及び、吸気マニホールド8を経て、空気が吸入される。燃料供給系は、コモンレール(図示せず)からこれに蓄圧された高圧燃料を導いて各気筒の燃焼室2内に任意のタイミングで燃料噴射可能な燃料噴射弁9を備えて構成され、各気筒の圧縮行程にて燃料噴射(メイン噴射)がなされ、圧縮着火により燃焼する。燃焼後の排気は、排気系の排気マニホールド10、可変ノズル型過給機4の排気タービン11を経て排出される。また、排気の一部は排気マニホールド10からEGR通路12より取出され、EGRクーラ13、EGR弁14を介して吸気マニホールド8に還流される。
ここで、ディーゼルエンジン1から排出される排気中のPMを浄化するため、排気タービン11下流の排気通路には、ディーゼル・パティキュレート・フィルタ(以下「DPF」という)15を設け、これによりPMを捕集する。
DPF15でのPMの捕集によりPM堆積量が増加すると、排気抵抗が増大して、運転性が悪化する。よって、所定の再生時期か否かを判断し、再生時期の場合は、再生処理手段(DPF15の温度、より具体的にはDPF15に流入する排気温度を上昇させる手段)、例えば燃料噴射弁9の燃料噴射時期(メイン噴射時期)の遅角、燃料噴射弁9による膨張行程もしくは排気行程での追加的な燃料噴射であるポスト噴射、吸気絞り弁7の開度減少(吸気量減少→空燃比リッチ化→排気温度上昇)、可変ノズル型過給機4による過給圧の低下(吸気量減少→空燃比リッチ化→排気温度上昇)のうち少なくとも1つ、更にはこれらとEGR弁14によるEGR率制御との組み合わせなどを用いて、PMを燃焼させることにより、DPF15を再生する。
このため、燃料噴射弁9、吸気絞り弁7、可変ノズル型過給機4、EGR弁14の作動を制御するエンジンコントロールユニット(以下ECUという)20に、エンジン回転に同期したクランク角信号を発生しこれによりエンジン回転数を検出可能なクランク角センサ21、アクセル開度(アクセルペダルの踏込み量)を検出するアクセル開度センサ(アクセルOFF状態でONとなるアイドルスイッチを含む)22、吸入空気量を検出するエアフローメータ23、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ24、車速を検出する車速センサ25などの他、DPF15での圧力損失の検出のためDPF15の前後差圧を検出する差圧センサ26、DPF15の入口側及び出口側で排気温度をそれぞれ検出する排気温度センサ27、28の信号を入力してある。
ここにおいて、ECU20では、差圧センサ26の信号に基づいてDPF15の前後差圧を検出し、検出された前後差圧に基づいてPM堆積量を推定する。そして、推定されたPM堆積量に基づいて再生時期を判断し、再生時期と判断されたときに、再生処理を行う。
次に、ECU20による具体的な制御内容を図2〜図5のフローチャートにより説明する。
図2は再生制御のフローチャートであり、所定時間毎に繰り返し実行される。
S1では、再生中フラグの値を判定し、0(非再生中)の場合にS2へ進む。
S2では、図3のサブルーチン(S21〜S23)に従って、DPF15のPM堆積量(PMs)を推定する。
S21では、差圧センサ26の信号を読込んで、DPF15の前後差圧(ΔP)を検出する。
S22では、エンジン回転数と負荷(アクセル開度)とから所定のマップを参照するなどして排気流量(Ve)を推定する。
S23では、DPF前後差圧(ΔP)と排気流量(Ve)とから所定のマップを参照するなどしてDPF15のPM堆積量(PMs)を推定し、リターンする。ここで、PM堆積量の増加と共にDPF前後差圧が大きくなるので、DPF前後差圧が大きくなるほどPM堆積量を多く推定するが、DPF前後差圧は、排気流量に応じても変化し、同一のPM堆積量のときは、排気流量が増加するほど、大きくなる。よって、排気流量によりPM堆積量の推定値を補正するようにしている。
S3では、S2で推定したPM堆積量を再生時期判断用の所定値と比較して、PM堆積量≧所定値か否かを判定する。
PM堆積量<所定値の場合は、再生時期ではないと判断して、S16へ進み、通常制御を行う。ここでいう通常制御とは、排気温度を上昇させるための制御パラメータのうち、燃料噴射時期(メイン噴射時期)、吸気絞り弁開度、過給圧、EGR率などは、通常値に戻し、ポスト噴射(ポスト噴射量あるいはポスト噴射時期)については非実行とすることである。
PM堆積量≧所定値の場合は、再生時期(要再生)と判断して、S4へ進む。
S4では、再生中フラグを1にセットして、S5へ進む。また、S1での判定で再生中フラグ=1(再生中)の場合も、S5へ進む。
S5では、現在の運転条件が再生実施条件(再生可能な運転状態)を満足しているかどうかの判定を行い、アイドル運転時、減速運転時、及び極低車速(例えば20km/h未満)の時は、再生実施条件非成立として、S16へ進み、通常制御を行う。これら以外の時は、再生実施条件成立として、再生を実施すべく、S6へ進む。
S6では、車速(排気温度関連パラメータ)を判定し、低車速(例えば20〜40km/h)の場合は、S7へ進む。
S7では、DPF15の再生のため、DPF15の温度(DPF15に流入する排気温度)を上昇させる再生ステップの1つとして、BPT(Balance Point Temperature )制御を実行する。具体的には、燃料噴射弁9の燃料噴射時期(メイン噴射時期)の遅角、燃料噴射弁9による膨張行程もしくは排気行程での追加的な燃料噴射であるポスト噴射、吸気絞り弁7の開度減少、可変ノズル型過給機4による過給圧の低下のうち、少なくとも1つ、更にはこれらとEGR弁14によるEGR率制御との組み合わせなどを用いて、排気温度を上昇させることで、DPF15内の温度をPMの燃焼可能な温度まで上昇させて、DPF15に捕集されているPMを燃焼除去する。この場合、特にこの再生ステップでは、BPT(Balance Point Temperature )制御と称されるように、DPF15の温度を、DPF15に新たに堆積するPM量と燃焼除去されるPM量とがバランスする温度(BPT)である例えば350℃に制御するように、燃料噴射時期(メイン噴射時期)、ポスト噴射量あるいはポスト噴射時期、吸気絞り弁開度、過給圧、EGR率などを制御する。低車速域では排気温度がそもそも低いため、完全再生は難しいので、これ以上PM堆積量が増加しないように、再生処理温度(目標DPF温度)を設定して(350℃)、完全再生可能な高車速域となるのを待つ。
S6での判定で、高車速(例えば40km/h以上)の場合は、S8へ進む。
S8では、後述するS10にて計時される完全再生制御第1ステージでの再生経過時間(累積時間)t1が所定時間以上か否かを判定する。
t1<所定時間の場合は、S9へ進む。
S9では、DPF15の再生のため、DPF15の温度(DPF15に流入する排気温度)を上昇させる再生ステップの1つとして、完全再生制御第1ステージを実行する。具体的には、燃料噴射弁9の燃料噴射時期(メイン噴射時期)の遅角、燃料噴射弁9による膨張行程もしくは排気行程での追加的な燃料噴射であるポスト噴射、吸気絞り弁7の開度減少、可変ノズル型過給機4による過給圧の低下のうち、少なくとも1つ、更にはこれらとEGR弁14によるEGR率制御との組み合わせなどを用いて、排気温度を上昇させることで、DPF15内の温度をPMの燃焼可能な温度まで上昇させて、DPF15に捕集されているPMを燃焼除去する。この場合、特にこの再生ステップでは、完全再生制御第1ステージと称されるように、DPF15の温度を、例えば570℃に制御するように、燃料噴射時期(メイン噴射時期)、ポスト噴射量あるいはポスト噴射時期、吸気絞り弁開度、過給圧、EGR率などを制御する。尚、完全再生制御第1ステージでは、PM残量が未だ多いので、再生処理温度(目標DPF温度)を抑えめにして(570℃)、DPF温度の急激な上昇を回避する。
次のS10では、完全再生制御第1ステージでの再生経過時間t1を計時する(t1=t1+Δt;Δtは本ルーチンの実行時間隔)。
S8での判定で、t1≧所定時間(完全再生制御第1ステージ終了)の場合は、S11へ進む。
S11では、DPF15の再生のため、DPF15の温度(DPF15に流入する排気温度)を上昇させる再生ステップの1つとして、完全再生制御第2ステージを実行する。具体的には、燃料噴射弁9の燃料噴射時期(メイン噴射時期)の遅角、燃料噴射弁9による膨張行程もしくは排気行程での追加的な燃料噴射であるポスト噴射、吸気絞り弁7の開度減少、可変ノズル型過給機4による過給圧の低下のうち、少なくとも1つ、更にはこれらとEGR弁14によるEGR率制御との組み合わせなどを用いて、排気温度を上昇させることで、DPF15内の温度をPMの燃焼可能な温度まで上昇させて、DPF15に捕集されているPMを燃焼除去する。この場合、特にこの再生ステップでは、完全再生制御第2ステージと称されるように、DPF15の温度を、例えば640℃に制御するように、燃料噴射時期(メイン噴射時期)、ポスト噴射量あるいはポスト噴射時期、吸気絞り弁開度、過給圧、EGR率などを制御する。尚、完全再生制御第2ステージでは、第1ステージにて再生がかなり進んで、PM残量が少なくなっているので、再生処理温度(目標DPF温度)を高くして(570℃→640℃)、完全再生を目指す。
次のS12では、完全再生制御第2ステージでの再生経過時間t2を計時する(t2=t2+Δt)。
次のS13では、S12にて計時される完全制御第2ステージでの再生経過時間t2が所定時間以上か否かを判定する。
t2≧所定時間(完全再生制御第2ステージ終了)の場合は、再生完了と判断し、S14で再生中フラグを0にリセットすると共に、S15で再生経過時間t1、t2を全て0に初期化する。以降は、通常制御(S16)に戻る。
尚、再生開始後に、S5での判定で再生実施条件非成立(再生中断条件成立)となった場合は、S16へ進んで、通常制御に戻すことで、再生を中断し、その後、S5での判定で再生実施条件成立となった段階で、再生を再開することになる。
次に、BPT制御、完全再生制御第1ステージ、第2ステージの詳細について、図4のフローチャートにより説明する。尚、ここでは、排気温度を上昇させる制御パラメータを、燃料噴射時期(メイン噴射時期)ITとし、その制御量として、通常値からの遅角量RTを算出するものとして説明する。
S101では、BPT制御、完全再生制御第1ステージ、第2ステージの制御別に、目標DPF温度(tTbed )を設定する。例えば、BPT制御の場合、tTbed =350℃、完全再生制御第1ステージの場合、tTbed =570℃、完全再生制御第2ステージの場合、tTbed =640℃とする。
S102では、BPT制御、完全再生制御第1ステージ、第2ステージの制御別のマップを参照して、エンジン回転数と負荷(アクセル開度)とから、目標DPF温度に対応する制御量基本値(燃料噴射時期遅角量基本値)RTmを設定する。
S103では、排気温度センサ27、28の信号よりDPF入口側排気温度(Tin)及び出口側排気温度(Tout )を検出し、これらより実DPF温度(Tbed )を推定する。具体的には、Tbed =k×(Tin+Tout )/2として推定する(kは定数)。
S104では、目標DPF温度(tTbed )と実DPF温度(Tbed )との偏差ΔTbed =tTbed −Tbed を求める。
S105では、再生開始時制御が終了しているか否かを判定し、終了していない場合は、S106へ進む。
S106では、図5のサブルーチンに従って、再生開始時制御を行い、制御量(燃料噴射時期遅角量)RTを算出する。これについては後述する。
再生開始時制御が終了している場合(制御量RTが基本値RTmに収束している場合)は、S107へ進む。
S107では、目標DPF温度(tTbed )と実DPF温度(Tbed )との偏差ΔTbed (=tTbed −Tbed )を、0と比較する。
ΔTbed >0の場合(実DPF温度が目標DPF温度より低い場合)は、S108へ進んで、係数(フィードバック補正係数)Kを増大させる(実DPF温度を高くする方向)。
ΔTbed <0の場合(実DPF温度が目標DPF温度より高い場合)は、S109へ進んで、係数(フィードバック補正係数)Kを減少させる(実DPF温度を低くする方向)。
これらの後、S110へ進む。
S110では、制御量基本値(燃料噴射時期遅角量基本値)RTmに係数Kを乗じて、制御量(燃料噴射時期遅角量)RT=RTm*Kを算出する。尚、燃料噴射時期を制御する場合、燃料噴射時期の通常値をIT0とすると、最終的な燃料噴射時期ITは、IT=IT0−RTとなる。
図5は再生開始時制御のフローチャートである。
この制御は、図6を参照し、再生開始時(再生再開時を含む)に、制御量(燃料噴射時期遅角量)RTを、現在の値(通常値である初期値0)からマップ上の設定値(遅角量基本値)RTmまで変化させる切換時間tsを設定し、これに基づいて制御量RTを徐々に変化させるための制御である。
S201では、再生開始時(再生再開時を含む)か否かを判定し、再生開始時の場合は、S202〜S204を実行する。
S202では、制御量(燃料噴射時期遅角量)RTを初期値である0に設定する(RT=0)。
S203では、図7に示すようなマップを参照し、目標DPF温度と実DPF温度との偏差(ΔTbed )及びPM堆積量(PMs)から、切換時間tsを設定する。ここで、切換時間tsは、前記偏差(ΔTbed )が大きいほど、また、PM堆積量(PMs)が多いほど、長く設定する。尚、PM堆積量(PMs)は、再生開始の判断のため、図2のフローのS2で、図3のサブルーチンにより算出したものであるが、再生中断後の再生再開時の場合は、新たに算出する。
S204では、次式のごとく、制御量の変化幅RTm(最終的な目標値であるRTmと初期値0との差)に、切換時間tsに対する本ルーチンの実行時間隔Δtの比(Δt/ts)を乗じて、1回毎の単位制御量ΔRTを算出する。
ΔRT=RTm*Δt/ts
再生開始時は、S202〜S204の実行後に、S205へ進み、再生開始時以外は、ダイレクトにS205へ進む。
S205では、次式のごとく、現在の制御量(燃料噴射時期遅角量)RTに単位制御量ΔRTを加算して、制御量(燃料噴射時期遅角量)RTを更新する。
RT=RT+ΔRT
尚、燃料噴射時期を制御する場合、燃料噴射時期の通常値をIT0とすると、最終的な燃料噴射時期ITは、IT=IT0−RTとなる。
S206では、更新後の制御量RTが最終的な目標値であるRTmに収束した(RT≒RTm)か否かを判定し、収束していない場合は、そのままリターンし、収束した場合は、S207で再生開始時制御終了として、リターンする。
尚、ここでは、排気温度を上昇させる制御パラメータを、燃料噴射時期(メイン噴射時期)ITとし、その制御量として、通常値からの遅角量RTを算出するものとして説明したが、これに限るものではなく、制御パラメータを、ポスト噴射量あるいはポスト噴射時期、吸気絞り弁開度、過給圧、EGR率などとしてもよい。ポスト噴射量あるいはポスト噴射時期を用いる場合、通常値はないので、ポスト噴射量の初期値は最小噴射量とし、ポスト噴射時期の初期値は比較的進角側の予め定めた値とする。
また、図8に示すように、低回転・低負荷領域で、メイン噴射時期(IT)とポスト噴射(POST)と吸気絞りとを制御し、中回転・中負荷領域で、メイン噴射時期とポスト噴射とを制御し、高回転・高負荷領域で、メイン噴射時期を制御するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、DPFの再生時期と判断されたときにDPFの温度を上昇させる再生処理を行ってDPFに捕集されているPMを燃焼除去する再生処理手段を備える場合に、再生処理の開始時に、少なくとも、目標DPF温度と実DPF温度との偏差に応じて、DPF温度を上昇させるための制御量を変化させる時定数(切換時間ts)を設定し、該時定数に基づいて制御量を変化させる手段を設けたことにより、再生処理の開始時の制御量の変化のさせ方(温度の上げ方)を適切に設定することで、DPF温度の過上昇や運転状態の急変を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、前記時定数(切換時間ts)は、前記偏差と、DPFのPM堆積量とに応じて、設定することにより、PM堆積量をも考慮して、より適切に設定できる。すなわち、PM堆積量が多い状態で排気温度を急激に高くすると、思わぬDPF温度の急上昇を招き、逆にPM堆積量が比較的少ない状態で排気温度をゆっくり上昇させると、DPF温度がなかなか上昇せず、再生効率が悪化するが、PM堆積量を考慮することで、良好な再生が可能となる。
また、本実施形態によれば、前記再生処理手段は、目標DPF温度を実現するために、機関運転条件(回転数及び負荷)に応じてDPF温度を上昇させるための制御量を定めたマップを有し、前記再生処理の開始時の制御量変化手段は、前記時定数として、制御量を現在の値(初期値)からマップ上の設定値まで変化させる切換時間tsを設定するものであることにより、この切換時間tsの適切な設定で、DPF温度の過上昇や運転状態の急変を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、前記切換時間tsは、前記偏差が大きいほど、長く設定することにより、適切に設定できる。
また、本実施形態によれば、前記切換時間tsは、DPFのPM堆積量が多いほど、長く設定することにより、適切に設定できる。
また、本実施形態によれば、前記再生処理手段による再生処理は、排気温度関連パラメータ(車速)により選択される目標DPF温度が異なる複数の再生ステップ(BPT制御、完全再生制御)を有することにより、昇温制御を行わない場合の排気温度に応じて、的確に制御できる。
また、本実施形態によれば、前記再生処理手段による再生処理は、再生経過時間により選択される目標DPF温度が異なる複数の再生ステップ(完全再生制御第1ステージ、第2ステージ)を有することにより、再生経過時間、すなわち、残PM量に応じて、的確に制御できる。
また、本実施形態によれば、前記再生処理手段による再生処理は、排気温度関連パラメータ及び再生経過時間により選択される目標DPF温度が異なる複数の再生ステップ(BPT制御、完全再生制御第1ステージ、第2ステージ)を有することにより、昇温制御を行わない場合の排気温度や、再生経過時間、すなわち、残PM量に応じて、的確に制御できる。
尚、本実施形態では、目標DPF温度を設定し、DPF温度を間接的ではあるが検出して、制御しているが、DPF温度=DPF入口側排気温度とみなすなどして、目標DPF入口側排気温度を設定し、実際のDPF入口側排気温度を検出して、制御するようにしてもよい。
本発明の一実施形態を示すディーゼルエンジンのシステム図 再生制御のフローチャート PM堆積量推定のフローチャート BPT制御、完全再生制御第1ステージ、第2ステージのフローチャート 再生開始時制御のフローチャート 切換時間の説明図 切換時間設定用マップを示す図 排気温度上昇させる制御パラメータの説明図
符号の説明
1 ディーゼルエンジン
4 可変ノズル型過給機
7 吸気絞り弁
9 燃料噴射弁
14 EGR弁
15 DPF
20 ECU
21 クランク角センサ
22 アクセル開度センサ
26 差圧センサ
27 DPF入口側排気温度センサ
28 DPF出口側排気温度センサ

Claims (6)

  1. 排気通路に排気中のPMを捕集するフィルタを備える一方、前記フィルタの再生時期を判断する再生時期判断手段と、前記フィルタの再生時期と判断されたときに前記フィルタの温度を上昇させる再生処理を行って前記フィルタに捕集されているPMを燃焼除去する再生処理手段とを備える内燃機関の排気浄化装置において、
    前記再生処理手段は、目標フィルタ温度を実現するために、機関運転条件に応じて、フィルタ温度を上昇させるための制御量を定めたマップを有し、
    前記再生処理の開始時に、少なくとも、目標フィルタ温度と実フィルタ温度との偏差に応じて、フィルタ温度を上昇させるための制御量を現在の値からマップ上の設定値まで変化させる切換時間を設定し、該切換時間にて制御量を現在の値からマップ上の設定値まで徐々に変化させる手段を設け
    前記切換時間は、前記偏差が大きいほど、長く設定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記切換時間は、前記偏差と、前記フィルタのPM堆積量とに応じて、設定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記切換時間は、前記フィルタのPM堆積量が多いほど、長く設定することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記再生処理手段による再生処理は、排気温度関連パラメータにより選択される目標フィルタ温度が異なる複数の再生ステップを有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記再生処理手段による再生処理は、再生経過時間により選択される目標フィルタ温度が異なる複数の再生ステップを有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記再生処理手段による再生処理は、排気温度関連パラメータ及び再生経過時間により選択される目標フィルタ温度が異なる複数の再生ステップを有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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