JP4864700B2 - グラファイトフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムからなる原料フィルムをグラファイト化するグラファイトフィルムの製造方法であって、電圧を印加し直接通電可能な容器内に、該原料フィルムを保持し、該容器に電圧を印加し通電しながらグラファイト化する工程を含むことを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法、
である。
製造工程の初期において前記原料フィルムが絶縁体であることを特徴とする、請求項1記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記の、電圧を印加し直接通電可能な容器が、黒鉛製容器であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
請求項3に記載のグラファイトフィルムの製造方法であって、さらに、前記黒鉛製容器と原料フィルムとの間および/または前記黒鉛製容器の外部周辺に、カーボン粉末が充填されている状態で、前記通電がなされることを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法、
である。
高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムからなる原料フィルムをグラファイト化するグラファイトフィルムの製造方法であって、通電可能な容器(A)内に該原料フィルムを保持し、さらに該容器(A)を通電可能な容器(B)内に保持し、全体に通電しながらグラファイト化する工程を含むことを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法、
である。
請求項5記載のグラファイトフィルムの製造方法であって、前記容器(B)の周辺に、カーボン粉末が存在している状態で、前記通電がなされることを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法、
である。
請求項5〜6のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法であって、前記容器(A)と前記容器(B)の間に、カーボン粉末が存在している状態で、前記通電がなされることを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記容器(A)と前記容器(B)が接触していないことを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記容器(B)が円筒であることを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載の、グラファイトフィルムの製造方法、
である。
原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度が0度より大きく180度未満であることを特徴とする、請求項5〜9のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記容器(A)および/または前記容器(B)が、黒鉛製容器であることを特徴とする、請求項5〜10のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
製造工程の初期において前記原料フィルムが絶縁体であることを特徴とする、請求項5〜11記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記高分子フィルムが、ポリイミド、ポリアミド、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミダゾール、ポリチアゾールのうちから選ばれた少なくとも一種類以上の高分子からなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記高分子フィルムが、複屈折0.08以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13に記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記高分子フィルムが、複屈折0.12以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13に記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記ポリイミドフィルムが、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミンを含むポリアミド酸を、脱水剤とイミド化促進剤とを用いてイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13〜15のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
前記ポリイミドフィルムが、ジアミンと酸二無水物を用いて前記酸二無水物を両末端に有するプレポリマを合成し、前記プレポリマに前記とは異なるジアミンを反応させてポリアミド酸を合成し、前記ポリアミド酸をイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法、
である。
請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法で製造されたことを特徴とする、グラファイトフィルム、
である。
請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法で製造されたことを特徴とする、グラファイトフィルムであって、原料フィルム25cm2以上、面方向の熱拡散率が5×10-4m2/S以上、かつ、面方向の熱拡散率のバラツキが40%以下であることを特徴とする、グラファイトフィルム、
である。
請求項19に記載のグラファイトフィルムであって、90μm以上の厚みを有することを特徴とする、グラファイトフィルム、
である。
2 くさび形シート
3 くさび形シートの幅
4 ナトリウム光
5 干渉縞
11 原料フィルムを保持するための、平滑な通電可能な平板
12 容器(A)
13 原料フィルムを保持した容器(A)
21 円筒の容器(B)
22 角筒の容器(B)
23 蓋
31 容器(A)と容器(B)の間に充填された、カーボン粉末
32 容器(B)の外部周辺に充填された、カーボン粉末
本発明の製造方法で作製されるグラファイトフィルムは、熱伝導性が高いために、例えば、サーバー、サーバー用パソコン、デスクトップパソコン等の電子機器や、ノートパソコン、電子辞書、PDA、携帯電話、PDP、ポータブル音楽プレイヤー等の携帯電子機器等の放熱材料として好適である。
本発明で用いることができる原料フィルムとしては、高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムである。
本発明に用いることができる高分子フィルムとしては、特に限定はされないが、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリオキサジアゾール(POD)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、ポリベンゾビスチアゾール(PBBT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBBO)、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフェニレンベンゾイミダゾール(PBI)、ポリフェニレンベンゾビスイミダゾール(PPBI)、ポリチアゾール(PT)が挙げられ、これらのうちから選ばれる少なくとも1種を含む耐熱芳香族性高分子フィルムであることが、最終的に得られるグラファイトの電気伝導性、熱伝導性が高くなることから好ましい。これらのフィルムは、公知の製造方法で製造すればよい。この中でもポリイミドは、原料モノマーを種々選択することによって様々な構造および特性を有するものを得ることができるために好ましい。
本発明で用いられる炭素化した高分子フィルムとしては、出発物質である高分子フィルムを減圧下もしくは不活性ガス中で予備加熱処理して得られる。この予備加熱は通常1000℃程度の温度で行い、例えば10℃/分の速度で昇温した場合には1000℃の温度領域で30分程度の温度保持を行うことが望ましい。
本発明のグラファイトフィルムの第一の製造方法は、高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムからなる原料フィルムを後述する「電圧を印加し直接通電可能な容器」内に、原料フィルムを保持し、該通電可能な容器および原料フィルムに後述する方法で通電し、グラファイト化する工程を含むことを特徴とする。
(その1)「炭素化した高分子フィルム」を保持し、または、
(その2)「高分子フィルム」を予備加熱処理することで「炭素化した高分子フィルム」を得た後、その「炭素化した高分子フィルム」を保持し、または、
(その3)絶縁体である「高分子フィルム」を保持し、
該容器に電圧を印加し通電しながら、グラファイト化する工程を含むことを特徴とする。
なお、電圧を印加し直接通電可能な容器(例えば黒鉛製容器)内に、原料フィルムを保持する方法とは、例えば、原料フィルムを金属板やグラファイト板で挟んだ上で、金属板やグラファイト板の自重以外には特には加圧しない状態で容器壁や容器底に接するように保持する方法が有るが、必ずしもこれらの方法だけに制約を受けるものではない。
本発明のグラファイトフィルムの第二の製造方法は、高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムからなる原料フィルムを後述する「電圧を印加し直接通電可能な容器」(A)内に保持し、さらに該容器(A)を通電可能な容器(B)内に保持し、全体に通電しながらグラファイト化する工程を含むことを特徴とする。
まず、本発明の第一のグラファイト化方法について述べる。容器(A)を容器(B)内に保持しないような場合、すなわち、容器を2つ使用せず1つの容器を使用して高分子フィルムまたは炭素化した高分子フィルムの直接通電によるグラファイトの製造方法では、原料フィルムを1つの直接通電可能な容器内に保持して、該容器一つ一つの外部周辺にカーボン粉末で充填し、全体に通電してグラファイトフィルムを作製する。この場合、多数の該容器をそれぞれカーボン粉末で覆って通電し、グラファイトを作製した場合には、カーボン粉末の充填密度や該容器自身それぞれの電気抵抗の差に起因して、作製したグラファイトの品質が、原料フィルムを保持した容器によって、品質に差が生じる場合があった。
本発明の原料フィルムのグラファイト化プロセス、特に、通電方法について説明する。
本発明において、電圧を印加し通電する方法としては、交流電圧および/又は直流電圧を印加し、通電することをいう。
本発明では、通電方向と該原料フィルムの位置関係は、原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの法線との、成す角度が0度より大きく180度未満であればよい。ここでいう、成す角度とは、通電における正極から負極への通電方向を直線で表した場合の、原料フィルムの面方向に対する法線との成す角度を意味する。
本発明の、電圧を印加し直接通電可能な容器とは、例えば、タングステン製、モリブデン製、黒鉛製の容器である。容器の形状は、特に制約を受けず、単純な平板などの形状でよい。また容器は円筒状で、原料フィルムを容器に巻きつける方法でも良い。容器の形状は、原料フィルムを保持できる限りにおいて、特に制約を受けないが、作製の容易さ、工業的入手の容易さという観点から、例えば、直方体や立方体の形状をしており、ブロック状、蓋などが有る弁当箱状などの形状が、好ましい。
本発明のような2500℃の温度領域まで通電によって加熱されるような用途では、取り扱いの容易さや、工業的な入手の容易さ等を勘案すると、使用される容器(A)や容器(B)としては、黒鉛製の容器が、特に好ましい。ここでいう黒鉛とは、上記の温度領域まで加熱することができる限りにおいて、黒鉛を主に含むような材料までを含む広い概念であるが、例えば、等方性黒鉛、押出製黒鉛、が挙げられ、電気伝導性、熱伝導性に優れ、均質性にも優れる等方性黒鉛が、電流を流しまた繰り返し用いる場合には好ましい。
本発明では、該容器(B)は特に形状の限定はないが、円筒であることが好ましい。これは、通電時に、円筒であるほうが、角筒であるよりも、電圧の偏りが生じにくいため、該容器(A)の全体にわたって均一な通電加熱に有利であるためである。容器(А)については特には形状の制限はないが、工業的な入手の容易さ等を勘案すると立方体、直方体などの角筒、もしくは円筒の形状で、操作上の利便性から蓋つきのものが良い。
また、製造工程の初期において原料フィルムが絶縁体であるとよい。というのは、炭化処理を通電加熱によって行われると、均一な炭化が起こり、その結果、黒鉛化中にフィルム内で部分的な電界集中を起すことなく、局所的な発熱が起こらず、表面及び内部で均一な黒鉛化が進行する。その結果として、熱伝導性の優れたグラファイトフィルムを得ることができる。
本発明において用いられるカーボン粉末は、本発明のような2500℃の温度領域まで(通電によって)加熱される。
本発明において用いられる黒鉛粒子は、本発明のような2500℃の温度領域まで(通電によって)加熱される。ここでいう黒鉛粒子の素材である黒鉛とは、上記の温度領域まで加熱することができる限りにおいて、黒鉛を主に含むような材料までを含む広い概念であるが、例えば、グラファイトクロスを粉砕したもの、等方性黒鉛を粉砕したもの、押出製黒鉛を粉砕したもの、カーボンブラック、等が挙げられる。黒鉛粒子の粒子形状、粒子径、粒子径分布などは、特に制限されるものではない。
本発明において用いられるカーボン粒子は、本発明のような2500℃の温度領域まで(通電によって)加熱される。
ポリイミドフィルムは、他の有機材料を原料とする原料フィルムよりもフィルムの炭化、黒鉛化が進行しやすいため、フィルムの電気伝導度が低温で均一に高くなりやすく、かつ電気伝導度そのものも高くなりやすい。その結果、電圧を印加し直接通電可能な容器内に、該原料フィルムを保持し、該容器に電圧を印加し通電しながらグラファイト化する場合には、フィルム部分に炭素化の進行に伴って均一に電流が流れ、表面及び内部での均一な発熱が起こり、厚みが薄い場合に加え、厚い場合においても熱伝導性の高いグラファイトとなる。また、出来上がるグラファイトの結晶性が優れ、耐熱性にも優れたものとなるため、電界が集中し局所的な加熱が生じたとしても破損することなく、品質の高いグラファイトとなる。
本発明に用いられるポリイミドフィルムにおいて、分子の面内配向性に関連する複屈折Δnは、フィルム面内のどの方向に関しても0.08以上、好ましくは0.10以上、さらに好ましくは0.12以上、最も好ましくは0.14以上である。
複屈折が高くなるほど、フィルムの炭化(炭素化)、黒鉛化が進行しやすいため、フィルムの電気伝導度が高くなりやすい。その結果、電圧を印加し直接通電可能な容器内に、該原料フィルムを保持し、該容器に電圧を印加し通電しながらグラファイト化する工程では、フィルム部分に炭素化の進行に応じた電気抵抗の変化に応じて均一に電流が流れ、また炭素化の進行に伴いフィルムに流れる電流量が増え、表面及び内部での均一な発熱が起こるため、均一な黒鉛化が進行しやすくなる。またフィルム面内で均一に電気伝導度が高くなるため、フィルム内で部分的な電界集中を起すことなく、局所的な発熱が起こらず、結果として表面及び内部で均一な黒鉛化が進行する。
ここでいう複屈折とは、フィルム面内の任意方向の屈折率と厚み方向の屈折率との差を意味し、フィルム面内の任意方向Xの複屈折Δnxは次式(数式1)で与えられる。
また、本発明に用いられるグラファイトの原料となるポリイミドフィルムは、100〜200℃の範囲において2.5×10-5/℃未満の平均線膨張係数を有しているとよい。線膨張係数が2.5×10-5/℃未満であれば、熱処理中の伸びが小さく、スムースに黒鉛化が進行し、脆くなく、種々の特性に優れたグラファイトを得ることができる。 このようなポリイミドフィルムを原料に用いることで、グラファイトへの転化が2400℃から始まり、2700℃で十分結晶性の高いグラファイトに転化が生じ得る。なお、その線膨張係数は、2.0×10-5/℃以下であることがより好ましい。
<ポリイミドフィルムの作製方法>
本発明で用いられるポリイミドフィルムは、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の有機溶液をイミド化促進剤と混合した後、エンドレスベルトまたはステンレスドラムなどの支持体上に流延し、それを乾燥および焼成してイミド化させることにより製造され得る。
グラファイト化処理では、熱処理により炭素化した後、グラファイト構造に転化させられるが、その際には炭素−炭素結合の開裂と再結合が起きなければならない。グラファイト化をできる限り起こしやすくするためには、その開裂と再結合が最小のエネルギーで起こるようにする必要がある。出発原料フィルム(例えば、上記に列記した高分子フィルム、特にポリイミドフィルム)の分子配向は炭素化フィルム中の炭素原子の配列に影響を与え、その分子配向はグラファイト化の際に炭素−炭素結合の開裂と再結合化のエネルギーを少なくする効果を生じ得る。したがって、高度な分子配向が生じやすくなるように分子設計を行うことによって、比較的低温でのグラファイト化が可能になる。この分子配向の効果は、フィルム面に平行な二次元的分子配向とすることによって一層顕著になる。
本発明の製造方法で作製されるグラファイトフィルムの厚みは、20μm以上、好ましくは50μm以上、さらに好ましくは90μm以上であると良い。特に90μm以上になると、熱輸送量が増えるために、発熱機器から熱を逃がしやすくなり、温度上昇を抑えることが可能となる。
本発明の製造方法で作製されるグラファイトフィルムの熱拡散率は、5.0×10-4m2/S以上、好ましくは8.0×10-4m2/S以上、さらに好ましくは9.0×10-4m2/S以上であると良い。5.0×10-4m2/S以上になると、熱伝導性が高いために、発熱機器から熱を逃がしやすくなり、発熱機器の温度上昇を抑えることが可能となる。一方、5.0×10-4m2/S未満になると、熱伝導性が悪いために、発熱機器から熱を逃がすことができなくなり、発熱機器の温度上昇を抑えることができなくなる。
本発明の製造方法で作製されるグラファイトフィルムは、熱伝導性、電気伝導性が高いために、例えば、サーバー、サーバー用パソコン、デスクトップパソコン等の電子機器、ノートパソコン、電子辞書、PDA、携帯電話、ポータブル音楽プレイヤー等の携帯電子機器、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、LED、有機EL、無機EL、液晶プロジェクタ、時計等の表示機器、インクジェットプリンタ(インクヘッド)、電子写真装置(現像装置、定着装置、ヒートローラ、ヒートベルト)等の画像形成装置、半導体素子、半導体パッケージ、半導体封止ケース、半導体ダイボンディング、CPU、メモリ、パワートランジスタ、パワートランジスタケース等の半導体関連部品、リジッド配線板、フレキシブル配線板、セラミック配線板、ビルドアップ配線板、多層基板等の配線基板(以上左記の配線板とは、プリント配線板なども含む)、真空処理装置、半導体製造装置、表示機器製造装置等の製造装置、断熱材、真空断熱材、輻射断熱材等の断熱装置、DVD(光ピックアップ、レーザー発生装置、レーザー受光装置)、ハードディスクドライブ等のデータ記録機器、カメラ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、顕微鏡、CCD等の画像記録装置、充電装置、リチウムイオン電池、燃料電池等のバッテリー機器等の放熱材料、放熱部品、冷却部品、温度調節部品、電磁シールド部品として好適である。
また、使用において、発熱体、ヒートシンク、ヒートパイプ、水冷冷却装置、ペルチェ素子、筐体、ヒンジとの固定、熱拡散性、放熱性、取り扱い性を改善するために、片面および/または両面に樹脂層、セラミック層、金属層、絶縁層、導電層を形成しても良い。
4,4’−オキシジアニリンの1当量を溶解したDMF(ジメチルフォルムアミド)溶液に、ビロメリット酸二無水物の1当量を溶解してポリアミド酸溶液(18.5wt%)を得た。
ポリアミド酸に4,4’−オキシジアニリンの1当量,p−フェニレンジアミンの1当量を溶解したDMF(ジメチルフォルムアミド)溶液に、ピロメリット酸二無水物の2当量を溶解して得られたポリアミド酸を用いた以外は実施例1と同様にして厚さ25、50、75、125、225μmのポリイミドフィルム(ポリイミドフィルムB:弾性率4.9GPa、吸水率3.0%.複屈折0.14.線膨張係数1.5×10-5/℃)が製造された。
ポリアミド酸に4,4’−オキシジアニリンの3当量を溶解したDMF溶液にピロメリット酸二無水物の4当量を溶解して、両末端に酸無水物を有するプレポリマが合成された後、そのプレポリマを含む溶液にp−フェニレンジアミンの1当量を溶解することによって得られたポリアミド酸を用いた以外はポリイミドフィルムAと同様にして厚さ25、50、75、125、225μmのポリイミドフィルム(ポリイミドフィルムC:弾性率4.1GPa、吸水率2.1%、複屈折0.14、線膨張係数1.6×10-5/℃)が製造された。
4,4’−オキシジアニリンの1当量を溶解したDMF(ジメチルフォルムアミド)溶液に、ピロメリット酸二無水物の1当量を溶解することによって得られたポリアミド酸を用い、触媒を添加されていないポリアミド酸溶液が、乾燥後に所定の厚さになるようにアルミ箔上に塗布された。アルミ箔上の混合溶液層は、熱風オーブンで120℃において10分乾燥されて、自己支持性を有するゲルフィルムにされた。そのゲルフィルムはアルミ箔から引き剥がされ、フレームに固定された。さらに、ゲルフィルムは、熱風オーブンにて120℃から400℃まで1時間かけて昇温して乾燥され、厚さ25、50、75、125、225μmのポリイミドフィルム(ポリイミドフィルムD:弾性率2.9GPa、吸水率2.5%、複屈折0.08、線膨張係数3.5×10-5/℃)が製造された。
ポリイミドフィルムAを黒鉛板に挟み、電気炉を用いて窒素雰囲気下で、1000℃まで昇温された後、1000℃で1時間熱処理して炭化処理(炭素化処理)が行われた。この炭素化フィルムを炭素化フィルムA’とする。
ポリイミドフィルムBを用いて、実施例1と同様に一旦炭素化処理をし炭素化フィルムB’を経由して、ひきつづいて実施例1と同様に通電することで、グラファイトフィルムが作製された。
ポリイミドフィルムCを用いて、実施例1と同様に一旦炭素化処理をし炭素化フィルムC’を経由して、ひきつづいて実施例1と同様に通電することで、グラファイトフィルムが作製された。
実施例1で得られた炭素化フィルムA’を黒鉛容器内に保持した状態で、容器に直接通電して3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。
実施例3で得られた炭素化フィルムC’を黒鉛容器内に保持した状態で、容器に直接通電して3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。
実施例1で得られたポリイミドフィルムAを黒鉛容器内に保持した状態で、容器をカーボン粉末で覆い、容器及びカーボン粉末全体に通電して3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。
実施例3で得られたポリイミドフィルムCを黒鉛容器内に保持した状態で、容器をカーボン粉末で覆い、容器及びカーボン粉末全体に通電して3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。
実施例1で得られたポリイミドフィルムAを黒鉛板に挟み、グラファイトヒーターを有する超高温炉を用いて減圧下で1000℃まで昇温され炭素化処理が行われた。引き続いて、超高温炉を用いて0.09MPaの減圧アルゴン雰囲気下で3000℃まで昇温され、その最高温度で1時間保持された。その後に冷却され、グラファイトフィルムが得られた。
炭化処理により得られた炭素化フィルムA’(ポリイミドフィルムの厚み75μm、100cm2(縦100mm×横100mm))を、縦150mm×横140mm×厚み4mmの板状の平滑なグラファイトで上下から挟んだ状態で、図8に示す縦180mm×横170mm×厚み60mmの直接通電可能な黒鉛容器(容器(A))内に、保持した。該容器(A)は、図9に模式的に示すように原料フィルムの面方向が直接通電可能な円筒容器(B)(さらに詳細に説明すると具体的には、図10に模式的に示すような、直接通電可能な、蓋付きの円筒容器(B))
の円筒の高さ方向と平行になるように保持し、該容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、また図11に示すように該容器(A)を該容器(B)と接触しないように、保持した。図11に示すように該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、電圧を該容器(B)の円筒の直径方向(原料フィルムの面方向と平行)に印加し、通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
炭素化フィルムB’(ポリイミドフィルムの厚み75μm、100cm2(縦100mm×横100mm))を使用すること以外は実施例8と同様にして、グラファイトフィルムが作製された。
炭素化フィルムC’(ポリイミドフィルムの厚み75μm、100cm2(縦100mm×横100mm))を使用すること以外は実施例8と同様にして、グラファイトフィルムが作製された。
炭素化フィルムD’(ポリイミドフィルムの厚み75μm、100cm2(縦100mm×横100mm))を使用すること以外は実施例8と同様にして、グラファイトフィルムが作製された。
図12に示すように容器(B)内に、該容器(A)と該容器(B)が接触するように、保持すること以外は、実施例8と同様にして、グラファイトフィルムが作製された。
図13に示すように容器(A)と容器(B)の間に何も充填しないこと以外は、実施例12と同様にして、グラファイトフィルムが作製された。
図14に示すように原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度が、45度であること以外は、実施例8と同様にして、グラファイトフィルムが作製された。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムA’を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に保持し、図15に示すように、容器(A)内に保持された原料フィルムの面方向が円筒の容器(B)の円筒の高さ方向と垂直になるように保持し、容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、図16に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、図16に示すように該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、電圧を該容器(B)の円筒の直径方向(原料フィルムの面方向と平行)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
炭化処理により得られた炭素化フィルムA’を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に保持し、図17に示すように原料フィルムの面方向が円筒の容器(B)の円筒の高さ方向と平行になるように保持し、容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、図18に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、図18に示すように該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、該容器(B)の直径方向(原料フィルムの面方向とは垂直)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、0度である。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムA’を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に保持し、図19に示すように原料フィルムの面方向が円筒の容器(B)の円筒の高さ方向と平行になるように保持し、容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、図20に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、図20に示すように該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、該容器(B)の円筒の高さ方向(原料フィルムの面方向とは平行)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムA’を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に保持し、図21に示すように原料フィルムの面方向が円筒の容器(B)の円筒の高さ方向と垂直になるように保持し、容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、図22に示すように円筒の容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、実施例8と同様に該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、該容器(B)の円筒の高さ方向(原料フィルムの面方向とは垂直)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、0度である。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムA’を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に保持し、図23に示すような角筒の容器(B)内に該容器(A)を保持し、さらに該容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。図24に示すように該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、原料フィルムの面方向(角筒(B)の長辺と平行な方向)に電圧を印加し、通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムA’(ポリイミドフィルムの厚み225μm)を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に、また実施例8と同様に容器(A)を容器(B)内に保持し、該原料フィルムを保持した該容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、図11に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、実施例8と同様に該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、該容器(B)の直径方向(原料フィルムの面方向と平行)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムC’(ポリイミドフィルムの厚み225μm)を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に、また実施例8と同様に容器(A)を容器(B)内に保持し、該原料フィルムを保持した該容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い(容器(A)と容器(B)の間にカーボン粉末を充填し)、図11に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、実施例8と同様に該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、該容器(B)の直径方向(原料フィルムの面方向と平行)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
得られた厚み75μmのポリイミドフィルムAを実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に、また実施例8と同様に容器(A)を容器(B)内に保持し、該原料フィルムを保持した該容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い、図11に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、実施例8と同様に該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆った状態で、該容器(B)の直径方向(原料フィルムの面方向と平行)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
炭化処理により、得られた炭素化フィルムA’(ポリイミドフィルムの厚み75μm)を実施例8と同様に原料フィルムを容器(A)内に、また実施例8と同様に容器(A)を容器(B)内に保持し、該原料フィルムを保持した該容器(A)の外部周辺をカーボン粉末で覆い、図11に示すように容器(B)内に該容器(A)と該容器(B)が接触しないように、保持した。引き続いて、該容器(B)の外部周辺をカーボン粉末で覆わず、該容器(B)の直径方向(原料フィルムの面方向と平行)に通電することで、3000℃まで加熱し、グラファイトフィルムが作製された。原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度は、90度である。
表2に示されている面方向の熱拡散率のバラツキは、得られたグラファイトフィルムの熱拡散率の最大値(MAX)と最小値(MIN)の差を、全体平均(MEAN)と比較した時のずれの百分率を意味し、次の式で表される。バラツキ=(MAX−MIN)/(MEAN)×100[%]。表中の、例えば「<10%」とは、10%未満であることを表す。
Claims (17)
- 高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムからなる原料フィルムをグラファイト化するグラファイトフィルムの製造方法であって、電圧を印加し通電可能な容器内に、該原料フィルムを保持し、該容器に電圧を印加し通電しながらグラファイト化する工程を含むことを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法。
- 製造工程の初期において前記原料フィルムが絶縁体であることを特徴とする、請求項1記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記の、電圧を印加し通電可能な容器が、黒鉛製容器であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 請求項3に記載のグラファイトフィルムの製造方法であって、さらに、前記黒鉛製容器と原料フィルムとの間および/または前記黒鉛製容器の外部周辺に、カーボン粉末が充填されている状態で、前記通電がなされることを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法。
- 高分子フィルムおよび/または炭素化した高分子フィルムからなる原料フィルムをグラファイト化するグラファイトフィルムの製造方法であって、通電可能な容器(A)内に該原料フィルムを保持し、さらに該容器(A)を通電可能な容器(B)内に保持し、全体に通電しながらグラファイト化する工程を含むことを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法。
- 請求項5記載のグラファイトフィルムの製造方法であって、前記容器(B)の周辺に、カーボン粉末が存在している状態で、前記通電がなされることを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法。
- 請求項5〜6のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法であって、前記容器(A)と前記容器(B)の間に、カーボン粉末が存在している状態で、前記通電がなされることを特徴とする、グラファイトフィルムの製造方法。
- 前記容器(A)と前記容器(B)が接触していないことを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記容器(B)が円筒であることを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載の、グラファイトフィルムの製造方法。
- 原料フィルムへの通電方向を示す直線と、原料フィルムの面方向に対する法線との、成す角度が0度より大きく180度未満であることを特徴とする、請求項5〜9のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記容器(A)および/または前記容器(B)が、黒鉛製容器であることを特徴とする、請求項5〜10のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 製造工程の初期において前記原料フィルムが絶縁体であることを特徴とする、請求項5〜11記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記高分子フィルムが、ポリイミド、ポリアミド、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミダゾール、ポリチアゾールのうちから選ばれた少なくとも一種類以上の高分子からなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記高分子フィルムが、複屈折0.08以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13に記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記高分子フィルムが、複屈折0.12以上のポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13に記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記ポリイミドフィルムが、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミンを含むポリアミド酸を、脱水剤とイミド化促進剤とを用いてイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13〜15のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法。
- 前記ポリイミドフィルムが、ジアミンと酸二無水物を用いて前記酸二無水物を両末端に有するプレポリマを合成し、前記プレポリマに前記とは異なるジアミンを反応させてポリアミド酸を合成し、前記ポリアミド酸をイミド化して作製されるポリイミドフィルムであることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載のグラファイトフィルムの製造方法。
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