JP4859006B2 - 安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品 - Google Patents

安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品 Download PDF

Info

Publication number
JP4859006B2
JP4859006B2 JP2001157754A JP2001157754A JP4859006B2 JP 4859006 B2 JP4859006 B2 JP 4859006B2 JP 2001157754 A JP2001157754 A JP 2001157754A JP 2001157754 A JP2001157754 A JP 2001157754A JP 4859006 B2 JP4859006 B2 JP 4859006B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclodextrin
astaxanthin
weight
inclusion compound
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001157754A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002348276A (ja
Inventor
一大 品川
清秋 長
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Fuji Chemical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Chemical Industries Co Ltd filed Critical Fuji Chemical Industries Co Ltd
Priority to JP2001157754A priority Critical patent/JP4859006B2/ja
Publication of JP2002348276A publication Critical patent/JP2002348276A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4859006B2 publication Critical patent/JP4859006B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスタキサンチンに対し、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンから選ばれる少なくとも1種のシクロデキストリンを特定の割合で配合することを特徴とする安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物、その製造方法及び該包接化合物の液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品に関する。
【0002】
【従来の技術】
アスタキサンチンは動植物に含まれる代表的なカロテノイドであり、オキアミ、エビ、カニ等の甲殻類、マダイの体表や、サケの筋肉、イクラ等の魚卵に、また酵母や藻類等に分布する赤色カロテノイドとして知られていて、養殖魚介類の色調改善剤、色揚げ剤、食品添加物、化粧品の着色剤として利用されている。最近、アスタキサンチンが抗酸化剤等の作用を有することが報告され(清水延寿、幹渉、海洋生物のカロテノイド、幹渉編、恒星社厚生閣、平成5年)、さらには食品添加物等への応用も報告されている。しかしながら、アスタキサンチンは、他のカロテノイド色素と同様に脂溶性物質であることから、水溶性溶媒への溶解性や水溶性化合物に添加しようとすると、溶解性が悪いという問題があった。最近、アスタキサンチンはアスタキサンチン産生ヘマトコッカス藻の大量培養により大量且つ安価に入手することが可能になった。ところが、ヘマトコッカス等天然由来の抽出物に含まれるアスタキサンチンは、アスタキサンチンの遊離体、アスタキサンチン脂肪酸モノエステル及びアスタキサンチン脂肪酸ジエステルの他に夾雑物として、さらにモノグリセリド、ジグリセリド及びトリグリセリド等のグリセリド、遊離脂肪酸、又は該遊離脂肪酸に由来するエステル類等を含むため、従来の方法で粉末化しても、室温ではアスタキサンチンの赤色が褪色してしまい商品価値が低下するという問題があった。カロテノイドとシクロデキストリンとの包接体を調製する方法は多々報告されている例えば、(1)特開平9-124470号公報にはアスタキサンチン及び/又はそのエステルをシクロ(環状)デキストリン(α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン)を用いて包接することにより、水に可溶な粉末状の包接化合物を得ることができること、(2)特開平10-155459号公報にはアスタキサンチンエチルエステル含有ドリンク剤、滋養強壮強精剤が、また(3)特開2001-2569号公報にはシクロ(環状)デキストリン(α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン)を用いて包接することにより水に可溶な粉末状の包接物を得ることができることが記載されている。
しかしながら、アスタキサンチンとシクロデキストリンを単に混合しても安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接物が得られず、またアスタキサンチンをエタノールで溶解させ、水で希釈しただけでは安定なアスタキサンチンとγ−シクロデキストリンとの包接化合物は得られないことが分かった。安定なアスタキサンチンとγ−シクロデキストリンとの包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物の液剤、特に該粉末を溶解させ安定且つ澄明な液剤を得る方法については未だ充分な方法がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アスタキサンチンをβ−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンを特定の割合で配合することシクロデキストリンを用い分子単位で包接させて包接化合物を形成させることにより、安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物と、その製造方法及び該包接化合物を含有する水に対する溶解性とその澄明性を向上させる液剤、飲食物、動物飼料、医薬品及び化粧品を提供することを目的としたものである。
【0004】
【発明を解決するための手段】
本発明は(1)アスタキサンチン及び/又はそのエステルに対し、β−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンを配合し、安定性と水溶性が高いことを特徴とするアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物であり、
(2)アスタキサンチン及び/又はそのエステル1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部とγ−シクロデキストリン0.1〜50重量部を配合することを特徴とする(1)に記載の包接化合物であり、
(3)アスタキサンチンのエステルが、アスタキサンチン脂肪酸モノエステル、アスタキサンチン脂肪酸ジエステルから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の包接化合物であり、
(4)アスタキサンチン及び/又はそのエステルがヘマトコッカス藻体からの抽出アスタキサンチンオイルである(1)〜(3)のいずれか1に記載の包接化合物であり、
(5)アスタキサンチン及び/又はそのエステル1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部とγ−シクロデキストリン0.1〜50重量部の混合物に、β−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンの合計した1重量部に対して、アルコール類、アセトン、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、エーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒0.5〜10重量部と水0.5〜20重量部の存在下で、混合することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1に記載のアスタキサンチンとシクロデキストリン包接化合物の製造方法であり、
(6)アスタキサンチン及び/又はそのエステル1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部の混合物に、β−シクロデキストリン1重量部に対して、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒0.5〜10重量部と水1〜20重量部の存在下で混合したのちに、アスタキサンチン1重量部に対し、γ−シクロデキストリン0.1〜50重量部を加え、γ−シクロデキストリンの合計した1重量部に対して、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒0.5〜10重量部と水1〜20重量部の存在下で混合することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1に記載のアスタキサンチンとシクロデキストリン包接化合物の製造方法であり、
(7)上記アスタキサンチン及び/又はそのエステル−シクロデキストリン包接化合物生成後に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒で洗浄し、乾燥後、少量の水で洗浄し、再び乾燥することを特徴とする(5)または(6)に記載の製造方法であり、
(8)(1)〜(4)のいずれか1に記載の包接化合物を含有する液剤であり、
(9)(1)〜(4)のいずれか1に記載の包接化合物を含有する飲食物であり、
(10)(1)〜(4)のいずれか1に記載の包接化合物を含有する動物飼料であり、
(11)(1)〜(4)のいずれか1に記載の包接化合物を含有する医薬品であり、
(12)(1)〜(4)のいずれか1に記載の包接化合物を含有する化粧品である。
【0005】
アスタキサンチンとは、アスタキサンチンの遊離体、アスタキサンチン脂肪酸モノエステル、アスタキサンチン脂肪酸ジエステルの群から選ばれる少なくとも1種からなるものである。エステルの脂肪酸とは、炭素数が2個以上の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸の群から選ばれる少なくとも1種以上からなるものである。
【0006】
アスタキサンチンは、合成品及び/又は動植物由来の天然品であっても良いが、生体に安全なものとして、好ましくは天然由来品であり、より好ましくは大量に入手できるという点からはヘマトコッカス藻体、ファフィア酵母又はオキアミからアスタキサンチンオイルの形態で抽出されるアスタキサンチンである。最も好ましくは工業的に大量且つ安定に入手可能なヘマトコッカス藻体からの抽出アスタキサンチンである。
【0007】
アスキサンチンとして、ヘマトコッカス由来のアスタキサンチンオイルを使用するときは、オイル中のアスタキサンチンの含量とその他の夾雑物(主な成分はモノ脂肪酸グリセリド、ジ脂肪酸グリセリド、トリ脂肪酸グリセリド)の各成分の重量を基準にしてβ−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンの使用量を設定することができる。具体的には、アスタキサンチン1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部、好ましくは1〜50重量部であり、γ−シクロデキストリン0.1〜50重量部、好ましくは0.1〜20重量部の範囲である。
【0008】
本発明においては、アスタキサンチンとβ−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリン包接化合物が有する安定性と、水への溶解性を妨げない範囲でα−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン及び公知の水溶性のシクロデキストリン誘導体を添加しても良い。
【0009】
水溶性のシクロデキストリン誘導体としては、例えば、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、モノアセチル−β−シクロデキストリン、トリアセチル−β−シクロデキストリン、モノクロロトリアジル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン、ジ−O−メチル−β−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキストリン等をあげることができる。
【0010】
本発明の安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物は、アスタキサンチンとシクロデキストリンの混合物に水と少なくとも1種以上の有機溶媒を特定割合で配合する方法により製造することができる。
【0011】
用いる有機溶剤としては、アスタキサンチン、アスタキサンチンオイルが溶解するものであれば特に制限はないが、好ましくは粉末化の最終段階で除去しやすいものであり、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン、酢酸エチル等のエステル類、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭素水素、エーテル等から選ばれる少なくとも1種である。より好ましくは短時間で包接化処理することができるエタノールとジクロロメタン又はクロロホルムの組合せである。
【0012】
包接化する方法としては、例えば混練法、液相混合法、溶媒蒸発法、凍結乾燥法、共沈法により包接化合物を形成させたのち、乾燥することにより製造することができるが、好ましくは混練法、液相混合法、溶媒蒸発法である。
【0013】
混練法は、常法に従って、例えば、混練機、乳鉢等を用いて、アスタキサンチン、シクロデキストリン及び水及び適量の前記有機溶剤を加えて、すりつぶしながら、ペースト状になるまで練り混ぜることによって行う。
【0014】
液相混合法は、常法に従って、例えばフラスコ、反応釜などの容器内にアスタキサンチン又はアスタキサンチンオイルとシクロデキストリンと前記有機溶媒及び水を加え水相中で激しく攪拌することによって行う。
【0015】
溶媒蒸発法は、常法に従って、例えばロータリーエバポレーター等減圧可能な装置に、アスタキサンチン又はアスタキサンチンオイルとシクロデキストリンと有機溶媒と水を混合したのち、減圧して溶媒を留去することによって行う。
【0016】
凍結乾燥法は、常法に従って、例えば凍結乾燥機を使って、アスタキサンチン又はアスタキサンチンオイルとシクロデキストリンと有機溶媒と水を混合したのち、減圧下で溶媒を留去することによって行う。
【0017】
共沈法は、アスタキサンチン又はアスタキサンチンオイルが可溶な有機溶媒を用いて得た溶液を、所望の濃度の調製したシクロデキストリンの水溶液に、攪拌しながら、滴下することによって行う。
【0018】
以下に混練法、液相混合法、溶媒蒸発法による製造法を記す。
【0019】
アスタキサンチン−シクロデキストリンの 包接化合物の製造においてアスタキサンチンの分解、褪色が発生するのを防ぐ点から調製は80℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは室温付近で行う。
【0020】
包接化処理後の粉末からの溶剤の除去、乾燥は減圧下、例えば真空乾燥機で除去する方がより安定な粉末が得られるので好ましい。また、乾燥温度は室温以下で行うのが好ましい。
【0021】
本発明のアスタキサンチンとシクロデキストリンとの 包接化合物を調製するときに、予め、用いるβ−シクロデキストリン及び/又はγ−シクロデキストリンに、特定量の水(用いたβ−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンの合計量1重量部に対して0.5〜5重量部)を添加し、有機溶媒を加えた後、アスタキサンチンを配合する方がより安定な包接化合物を製造することができる。
【0022】
アスタキサンチンオイルを用いて包接化合物を調製するときに、以下の方法で行うと、さらに安定性の高い粉末が得られる。具体的にはアスタキサン1重量部と、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部とγ−シクロデキストリン0.1〜50重量部の混合物に、β−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンの合計量1重量部に対して、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒0.5〜10重量部と水1〜20重量部を添加し、生成した包接化合物を上記有機溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒で洗浄し、乾燥後、さらに少量の水で洗浄し、乾燥する方法である。上記有機溶媒と水によって、アスタキサンチンを不安定化する微量成分が除去されたためと考えられる。
【0023】
特にアスタキサンチンオイルを使用する場合は、混練、液相混合などの包接化処理を行い、有機溶媒で洗浄した後、減圧下で乾燥することによって、さらに安定性を向上させることができる。有機溶媒としては、溶媒の乾燥が容易であるメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムなどが好ましい。
【0024】
本発明は、所望により、アスタキサンチンとシクロデキストリンとが安定な 包接化合物の形成を阻害しない範囲で、粉体製造時において、常用される水溶性の甘味料、香料、着色料、でんぷん、アルギン酸ソーダ等の崩壊剤、ラクトース、グリコース、シュクロース、マニトール、エリスリトール等の賦形剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン等の結合剤、グリセリン等の可塑剤等を用いて製造できる。
【0025】
空気中でのアスタキサンチンおよび/またはそのエステルの酸化分解を防止するために、本発明の組成物にブチルハイドキシトルエン、ブチルハイドロキシアニソール、ビタミンE類(トコフェロールおよびトコトリエノール又はその誘導体)、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸ナトリウム、没食子酸、エトキシキン、グルタチオン、フィチン酸、カテキン類、ポリフェノール類、フラボノイド類、カロチノイド類、キサントフィル類、ゴマ抽出物、ローズマリー抽出物などの天然および合成抗酸化剤を添加することが好ましい。
【0026】
本発明の 包接化合物は常法に従って、アスタキサンチン−シクロデキストリン 包接化合物粉末の表面を被覆する物質を配合し、安定性をさらに向上させることができる。例えば、デンプン類、デキストリン類、プルラン、ゼラチン、カンテン、カゼイン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、トウガント、乳糖、キサンタンガムなどが上げられる。
【0027】
液剤は、アスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物を、常法に従って、例えば強攪拌、ホモジナイズ、超音波震とうにより、水に溶解及び/又は懸濁させ均一且つ透明な溶液とすることができる。この液剤は、常法に従って、例えば、水に溶解及び/又は懸濁させた後不溶物を、所望の孔径のフィルターを用いてろ過することによって、さらに均一且つ透明な溶液とすることができる。
【0028】
上記液剤は、さらに液剤の調製において、通常用いられる界面活性剤、溶解補助剤、酸化防止剤等を添加しても良い。界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸のN−アシルアミノ酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、α―オレフィンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシポロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、デキストリン、還元デキストリンなどがあげられる。
【0029】
本発明の飲食物を栄養補助食品または機能性食品として用いる場合の形態は、上記医薬品の経口投与形態のものと同様の形態、すなわち錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、ドリンク剤の形態が例示できる。栄養のバランスを取るため、一般に使用されているビタミン類、繊維質、タンパク質、アミノ酸、ミネラル類、動植物性抽出エキス、甘味料、香料、安定化剤、色素等を添加することができる
【0030】
また、本発明の包接化合物の飲食物の形態としては、加工乳、チーズ、バター、マーガリン、生クリーム、アイスクリーム、氷菓子、プリン、乳製品、ゼリー、キャンディー、ドロップ、飴、キャラメル、チューインガム、カステラ、ケーキ、ドーナッツ、パン、ビスケット、クラッカー、スナック菓子、フライドポテト、ポテトチップ、ポップコーン、もち、団子、大福、スープ、ソーセージ、ハム、ベーコン、肉製品、カマボコ、チクワ、ハンペン、魚製品、ラーメン、うどん、そば、スパッゲッティ、パスタ、グラタン、パエリア、カレー、ソース、ケチャップ、ドレッシング、漬け物、炭酸系飲料、果汁飲料、スポーツ飲料、茶、コーヒー、ココア、ビール、リキュール、カクテル、薬用酒等の一般食品の形態を上げることができる。また、安定で均一かつ澄明な独特の赤みをもつ液剤として清涼感のある飲料として利用することができる。
【0031】
飼料として用いる場合は、そのまま飼料として用いてもよいが、一般に用いられる動物用、魚類用配合飼料の配合原料、例えば、トウモロコシ、マイロ、魚粉、ふすま、食塩、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、アミノ酸類、ビタミン類、微量ミネラル、既存の抗酸化剤等を配合することができる。
【0032】
本発明の医薬として、錠剤及び粉末のような固形投与形態、あるいはシロップのような液体投与形態で経口投与される。また非経口投与的に、例えば、貼付薬、軟膏、注射剤、座薬としても使用可能である。
【0033】
本発明の包接化合物の化粧品の形態としては、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、洗浄料等のスキンケア化粧料、ファンデーション、アイシャドウ、マスカラ、口紅等のメーキャップ化粧料、分散剤、軟膏、外用液剤、クリーム剤などの化粧料とすることができる。
【0034】
また、外用剤の形態に応じ、本発明の組成物以外に通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、水(アルカリ単純温泉水、深層水、精製水等を含む)、低級アルコール、多価アルコール、油脂、ロウ、鉱物油、脂肪酸、粉体、金属セッケン、pH調整剤、界面活性剤、増粘剤、色素、植物又は動物系原料由来の抽出物、ビタミン類、アミノ酸類、ホルモン類、殺菌・消毒剤、角質溶解剤、酵素、清涼剤、安定化剤、金属イオンキレート剤、血行促進剤、精油、消臭剤、保湿剤、収斂剤、抗脂漏剤、細胞賦活剤、香料等を用いることができる。
【0035】
本発明の化粧品の形態としては、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、洗浄料等のスキンケア化粧料、ファンデーション、アイシャドウ、マスカラ、口紅等のメーキャップ化粧料、分散液、軟膏、外用液剤、クリーム剤などの化粧料とすることができる。通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、水(アルカリ単純温泉水、深層水、精製水等を含む)、低級アルコール、多価アルコール、油脂、ロウ、鉱物油、脂肪酸、粉体、金属セッケン、pH調整剤、界面活性剤、増粘剤、色素、植物又は動物系原料由来の抽出物、ビタミン類、アミノ酸類、ホルモン類、殺菌・消毒剤、角質溶解剤、酵素、清涼剤、安定化剤、金属イオンキレート剤、血行促進剤、精油、消臭剤、保湿剤、収斂剤、抗脂漏剤、細胞賦活剤、香料等を添加してもよい。
【0036】
本発明の粉体の安定性試験、及び該粉体を溶解させた液剤の安定性試験については後述する試験例に示す。
【0037】
【実施例】
本発明を以下の参考例、実施例により詳細に説明する。
(参考例1) ヘマトコッカス藻からのアスタキサンチンオイルの調製:
公知の方法によりヘマトコッカス藻を培養し、アスタキサンチン含有ヘマトコッカス藻体を得た。藻体を培養液から分離、乾燥した後、アセトン抽出し、必要ならば不溶物を除去したのち、エバポレーターでアセトンを留去し、アスタキサンチン抽出物(以下アスタキサンチンオイル)を得た。このアスタキサンチンオイル中のアスタキサンチン含量は吸光度法(測定波長475nm、溶媒アセトン)にて定量した。オイル中の、遊離体アスタキサンチン、アスタキサンチン脂肪酸モノエステル及びアスタキサンチン脂肪酸ジエステルからなるアスタキサンチンの総量は15重量%であった。アスタキサンチンオイル中の遊離体スタキサンチン(6重量%)、アスタキサンチン脂肪酸モノエステル(82重量%)、アスタキサンチン脂肪酸ジエステル(12重量%)であった。その他の成分としてはモノ−、ジ−、トリ−グリセリド類が50重量%であった。ただし、本発明のアスタキサンチンの組成、脂肪酸の種類はこれに限定されるものではない。
【0038】
(実施例1) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0gと粉末状のβ−シクロデキストリン(商品名セルデックスB−100、日本食品化工製)1.0g、γ−シクロデキストリン(商品名デキシパールγ−100、塩水港精糖製)1.0gとイオン交換水2.0ml及びエタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液2.0mlを加え、乳棒で40分間よく混練し、ペースト状とした。最終段階で添加した溶媒を殆ど揮発させ、残分(湿った粉体状物)を真空乾燥機で1晩乾燥した。
【0039】
(実施例2) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0gと粉末状のβ−シクロデキストリン(商品名セルデックスB−100、日本食品化工製)1.5g、エタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液1.5ml、イオン交換水1.5mlを乳鉢に加え、乳棒で20分間混練したのち、γ−シクロデキストリン(商品名デキシパールγ−100、塩水港精糖製)0.5gとイオン交換水0.5ml及びエタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液2.0mlを加え、さらに20分間よく混練し、ペースト状とした。最終段階で添加した溶媒を殆ど揮発させ、残分(湿った粉体状物)を真空乾燥機で1晩乾燥した。
【0040】
(実施例3〜4) 前記β−シクロデキストリンと前記γ−シクロデキストリンとの添加量を下記表の様にした以外は実施例1と同様にして実施例3〜5の包接化合物を調製した。
【0041】
(実施例5) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0gと粉末状のβ−シクロデキストリン(商品名セルデックスB−100、日本食品化工製)2.0g、エタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液3.0ml、イオン交換水3.0mlを三角フラスコに入れ、60℃で攪拌しながら1時間還流したのち、γ−シクロデキストリン(商品名デキシパールγ−100、塩水港精糖製)1.0gとイオン交換水1.0ml及びエタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液2.0mlを加え、さらに60℃で攪拌しながら2時間還流した。エタノール20mlと水10mlで2回遠心分離して洗浄した後、残分を真空乾燥機で1晩乾燥した。水10mlで遠心分離を行って2回洗浄し、残分を真空乾燥機で1晩乾燥した。
【0042】
(比較例1) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0g、粉末状の前記β−シクロデキストリン1.5g及び前記γ−シクロデキストリン0.5gを乳鉢に入れ、乳棒でよく混合した。
【0043】
(比較例2) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0g、粉末状の前記β−シクロデキストリン1.5g及び前記γ−シクロデキストリン0.5gをイオン交換水2.0gを加えてよく混練したのち、真空乾燥機で1晩乾燥し粉末を調製した。
【0044】
(比較例3) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0g、前述のβ−シクロデキストリン2.0g、エタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液2ml及びイオン交換水2mlを乳鉢に入れ、乳棒で40分間よく混合し、ペースト状とした。最終段階で添加した溶媒を殆ど揮発させ、残分(湿った粉体状物)を真空乾燥機で1晩乾燥した。
【0045】
(比較例4) 参考例1で得られたアスタキサンチンオイル1.0g、前述のγ−シクロデキストリン2.0g、エタノール−ジクロロメタン(容量比=1:1)混合溶液2ml及びイオン交換水2mlを乳鉢に入れ、乳棒でよく混合し、ペースト状とした。最終段階で添加した溶媒を殆ど揮発させ、残分(湿った粉体状物)を真空乾燥機で1晩乾燥した。
【0046】
包接化合物の形成はX線回折スペクトルにて確認した。
【0047】
上記実施例1〜5のアスタキサンチンに対するシクロデキストリンの種類とその配合量との関係並びに得られる粉体の安定性試験の結果を表1に示す。
【0048】
なお、表中、AXはアスタキサンチンオイル、β−CDはβ−シクロデキストリン、γ−CDはγ−シクロデキストリンを意味し、添加量は重量で示す。 包接化合物中のアスタキサンチンの含量はクロロホルムで抽出後、吸光度法(測定波長485nm;溶媒クロロホルム)にて測定した。
【0049】
各粉体の安定性比較試験は酸素置換下80℃で加熱する試験方法で行った。
【0050】
【表1】
Figure 0004859006
【0051】
試験例1〜5、8、9のアスタキサンチン残存量は、70%以上あり安定であるのに対して、試験例7、8では20%と低く不安定であった。従来の方法でアスタキサンチンとシクロデキストリンを配合してもアスタキサンチンを安定化することはできない。
【0052】
上記実施例1〜5で得られた 包接化合物及び比較例1〜3で得られた混合物の水への溶解性を各試料20mgを水50mlに溶解させ試験した。その結果を表2に示す。表中、溶解性は、◎は均一且つ透明な状態。×は沈殿が生じること、××は油状物質が浮上することを示す。
【0053】
【表2】
Figure 0004859006
【0054】
試験例1〜5は、アスタキサンチン−シクロデキストリン包接物粉末が完全に溶解し、溶液の透明性も良いのに対して、試験例6、7、8はアスタキサンチンオイルが浮上し、γ−シクロデキストリンを単独で用いた試験例9は一部沈殿が生じた。アスタキサンチンオイルとγ−シクロデキストリンは包接化合物を形成することができる。一方、アスタキサンチンオイルとβ−シクロデキストリンの場合は包接化が充分ではなかった。アスタキサンチンオイル中のトリグリセリド等の夾雑物がβ−シクロデキストリンと包接化するが、アスタキサンチンとβ−シクロデキストリンは包接化しないためと考えられる。
【0055】
【発明が解決しようとする課題】
以上の結果から本発明のアスタキサンチンに対し、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンを特定の割合で配合することを特徴とするアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物は熱に対し比較的安定であり、また水に対する溶解性が優れていることがわかる。これらの溶液を直射日光の当たらない室内に室温で1週間放置したが褪色は見られなかった。
【0056】
本発明の包接化合物を用いた、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、クリーム、清涼飲料水、菓子(クッキー)及びニワトリ飼料の製造例を以下に示す。
【0057】
製造例1 錠剤
実施例6の包接化合物 15g
アビセル 35g
還元麦芽糖水飴 15g
部分α化デンプン 10g
軽質無水ケイ酸 2g
噴霧乳糖 20g
ショ糖脂肪酸エステル 3g
を均一に混合し、1粒300mgの錠剤とした。
【0058】
製造例2 カプセル剤
ゼラチン 70g
グリセリン 23g
パラオキシ安息香酸プロピル 1g
水 6g
上記成分からなるソフトカプセル剤皮の中に、実施例6の包接化合物30重量%、ヤシ油70重量%からなる内容物充填し300mgのカプセル剤とした。
【0059】
製造例3 ドリンク剤
実施例6の包接化合物 0.2g
DL−酒石酸ナトリウム 0.01g
液糖 80g
クエン酸 1.2g
ビタミンC 1g
ビタミンE 3g
香料 1.5g
塩化カリウム 0.01g
硫酸マグネシウム 0.05g
上記の成分を配合し、水を加えて1Lとし、常法に従ってドリンク剤を調製した。
【0060】
製造例4 クリーム
実施例6の包接化合物 1g
グリセリンモノステリン酸 7g
プロピレングリコール 5g
スクワラン 15g
dl−α−トコフェロール 0.1g
メチルパラオキシベンゼン 0.1g
プロピルパラオキシベンゼン 0.1g
上記の成分に水を加えて100gになるように配合し、常法に従って、クリームを調製した。
【0061】
製造例5 清涼飲料水
実施例6の包接化合物 0.2g
液糖 102g
クエン酸 1.6g
アスコルビン酸 0.2g
香料 0.1g
上記の成分に水1Lを配合し、常法に従って、清涼飲料水を調製した。
【0062】
製造例6 クッキー
実施例6の包接化合物 0.2g
牛乳 63g
砂糖 13g
コーンスターチ 13g
食塩 1g
上記の成分を配合し、常法に従って、クッキーを焼いた。
【0063】
製造例7 ニワトリ飼料
実施例6の包接化合物 0.2g
トウモロコシ粉 30g
小麦粉 30g
魚粉 5g
アルファルファミール 5g
キャッサバミール 5g
フスマ 5g
大豆粉 20g
上記の成分を配合し、常法に従って、ペレット状にしニワトリ用飼料とした。
【0064】
【発明の効果】
本発明により安定なアスタキサンチンとシクロデキストリンとの包接化合物を提供できた。このものは取扱性、加工性に優れ、飲食物、動物飼料、医薬品、健康食品、化粧品等の分野での利用に有用である。また、本発明の包接化合物は水に容易に溶け易く且つ均一な溶液とすることができるので摂取又は服用する時に用事溶解して利用することはできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図中、(A)はアスタキサンチンオイル、(B)はγ−シクロデキストリン、(C)はアスタキサンチンオイルとγ−シクロデキストリンとの混練処理粉末、(D)はβ−シクロデキストリン、(E)はアスタキサンチンオイルとβ−シクロデキストリンとの混練処理粉末のXRDスペクトル図である。
【図2】 図中、(A)はアスタキサンチンオイル、(F)はアスタキサンチンオイル、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンとの混合物、(G)はアスタキサンチンオイル、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンとの混練処理した粉末のXRDスペクトル図である。上記(G)の混練処理した粉末は、包接化合物を形成している。

Claims (12)

  1. アスタキサンチン及び/又はそのエステルに対し、β−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンを配合し、安定性と水への溶解性が高いことを特徴とするアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物。
  2. アスタキサンチン及び/又はそのエステル1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部とγ−シクロデキストリン0.1〜50重量部を配合することを特徴とする請求項1に記載の包接化合物。
  3. アスタキサンチンのエステルが、アスタキサンチン脂肪酸モノエステル、アスタキサンチン脂肪酸ジエステルから選ばれる少なくとも1種である請求項1または記載の包接化合物。
  4. アスタキサンチン及び/又はそのエステルがヘマトコッカス藻体からの抽出アスタキサンチンオイルである請求項1〜3のいずれか1項に記載の包接化合物。
  5. アスタキサンチン及び/又はそのエステル1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部とγ−シクロデキストリン0.1〜50重量部の混合物に、β−シクロデキストリンとγ−シクロデキストリンの合計した1重量部に対して、アルコール類、アセトン、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、エーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒0.5〜10重量部と水0.5〜20重量部の存在下で、混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアスタキサンチンとシクロデキストリン包接化合物の製造方法。
  6. アスタキサンチン及び/又はそのエステル1重量部に対し、β−シクロデキストリン0.5〜100重量部の混合物に、β−シクロデキストリン1重量部に対して、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒0.5〜10重量部と水1〜20重量部の存在下で混合したのちに、アスタキサンチン1重量部に対し、γ−シクロデキストリン0.1〜50重量部を加え、γ−シクロデキストリンの合計した1重量部に対して、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒0.5〜10重量部と水1〜20重量部の存在下で混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアスタキサンチンとシクロデキストリン包接化合物の製造方法。
  7. 上記アスタキサンチン及び/又はそのエステル−シクロデキストリン包接化合物生成後に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機溶媒で洗浄し、乾燥後、少量の水で洗浄し、再び乾燥することを特徴とする請求項5または6に記載の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接化合物を含有する液剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接化合物を含有する飲食物。
  10. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接化合物を含有する動物飼料
  11. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接化合物を含有する医薬品。
  12. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の包接化合物を含有する化粧品。
JP2001157754A 2001-05-25 2001-05-25 安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品 Expired - Lifetime JP4859006B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157754A JP4859006B2 (ja) 2001-05-25 2001-05-25 安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157754A JP4859006B2 (ja) 2001-05-25 2001-05-25 安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002348276A JP2002348276A (ja) 2002-12-04
JP4859006B2 true JP4859006B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=19001568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001157754A Expired - Lifetime JP4859006B2 (ja) 2001-05-25 2001-05-25 安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4859006B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2003258890A1 (en) * 2002-07-04 2004-01-23 Poltec As Complexes of cyclodextrins and carotenoids
JP4666932B2 (ja) * 2004-02-27 2011-04-06 株式会社スギヨ 糖質−カロテノイド系色素脂溶体および/または固溶体の製造法
KR100708386B1 (ko) * 2006-02-21 2007-04-18 성균관대학교산학협력단 녹조류에서 프리 아스타잔틴의 선택적 분리 방법
DE102006014390A1 (de) 2006-03-29 2007-10-04 Biosphings Ag Assoziate von Xanthogenaten mit Cyclodextrinen und ihre Verwendung
US7435846B2 (en) * 2006-08-18 2008-10-14 Industrial Organica, S.A. De C.V. Absorption and bioavailability of carotenoids, formulations and applications
CN101583286B (zh) * 2007-01-16 2013-08-21 巴斯夫欧洲公司 含有类胡萝卜素的液体配制剂
JP2008291150A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Cyclochem:Kk アスタキサンチンーシクロデキストリン包接化合物
FR2918564B1 (fr) * 2007-07-13 2017-09-29 Pacific Creation Utilisation d'un extrait lipophile d'odontella aurita pour la restructuration de la peau,compositions utilisees et procede cosmetique mettant en oeuvre un tel extrait
WO2009048120A1 (ja) * 2007-10-11 2009-04-16 Nisshin Pharma Inc. アスタキサンチン含有水溶性組成物
JP2009183205A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Asuka Corporation:Kk 健康食品
CN102892310B (zh) * 2010-03-13 2016-07-06 伊斯顿庞德实验室有限公司 结合脂肪的组合物
KR20130106441A (ko) * 2011-01-31 2013-09-27 와커 헤미 아게 지용성 물질을 포함하는 수용액의 제조방법
JP2015062398A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 サンデン商事株式会社 酸化防止されたクリルオイルを含むサプリメント
CN110024968B (zh) * 2019-06-05 2022-10-04 文大鹏 一种熟食料包及应用方法
CN110447806A (zh) * 2019-09-03 2019-11-15 昆明理工大学 一种利用虾青素油延长核桃油货架期的方法
CN111518659A (zh) * 2020-04-10 2020-08-11 云南爱尔康生物技术有限公司 一种虾青素酒及其制备方法
CN112089848A (zh) * 2020-10-27 2020-12-18 浙江诺得药业有限公司 叶酸的环糊精包合物及其制备方法
CN115428942A (zh) * 2022-08-12 2022-12-06 大连工业大学 一种肝靶向型虾青素复合物及其制备方法和应用

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62267261A (ja) * 1986-05-14 1987-11-19 Ichimaru Pharcos Co Ltd β−カロチン包接物
JPH02135070A (ja) * 1988-11-15 1990-05-23 San Ei Chem Ind Ltd カロチノイド色素の安定化法
US5221735A (en) * 1991-02-25 1993-06-22 Hoffmann-La Roche Inc. Cyclodextrin-polyene inclusion complexes
JPH0625156A (ja) * 1991-03-19 1994-02-01 Meiji Milk Prod Co Ltd β−カロチンの無彩色物及びその製造方法
JP2838051B2 (ja) * 1995-03-27 1998-12-16 カゴメ株式会社 水溶性リコピン製剤
JPH09124470A (ja) * 1995-10-26 1997-05-13 Suntory Ltd 抗ストレス組成物
JP2001002569A (ja) * 1999-06-18 2001-01-09 Itano Refrigerated Food Co Ltd 記憶力改善組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002348276A (ja) 2002-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4859006B2 (ja) 安定なアスタキサンチン−シクロデキストリン包接化合物及びその製造方法、並びに該包接化合物を含有する液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品
JP5147239B2 (ja) コエンザイムq10含有乳化組成物
US11382980B2 (en) Oil/fat composition containing polyunsaturated fatty acid
JP4887499B2 (ja) 野生種スイカ抽出物を含有する活性酸素消去剤ならびに保湿剤
JP5334492B2 (ja) 高濃度アスタキサンチン抽出物
JPWO2006022187A1 (ja) コエンザイムq10含有組成物
JPWO2006030850A1 (ja) 脂溶性成分の可溶化物の調製方法
JP2015073464A (ja) 多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物
JP2008179619A (ja) アスタキサンチン含有組成物
JP2001200250A (ja) 抗酸化剤
JPWO2009048120A1 (ja) アスタキサンチン含有水溶性組成物
JP2014019660A (ja) 活性酸素抑制剤
JP2007277183A (ja) イチョウ葉エキスナノ微粒子による脳細胞活性効果を有する組成物
JP4363841B2 (ja) ポリフェノールの水に対する溶解性の改善方法ならびにポリフェノール高含有水溶液
JP5041565B2 (ja) 安定なアスタキサンチンとγ−シクロデキストリンとの包接化合物及びその製造方法、並びに液剤、飲食物、飼料、医薬品及び化粧品用途
JPWO2015083554A1 (ja) 4G−O−α−D−グルコピラノシルルチンの結晶とその用途
WO2012157290A1 (ja) 非アルコール性脂肪性肝炎の予防改善剤
JP4934272B2 (ja) アスタキサンチン含有抽出物の製法およびその製法によって得られたアスタキサンチン含有抽出物
JP2010105972A (ja) 水溶性カロテノイド組成物
JP2005029483A (ja) 活性酸素消去剤、並びに化粧料及び飲食物
JP2012077087A (ja) 安定なアスタキサンチンとγ−シクロデキストリンとの包接化合物、並びにそれを含む飲食物、飼料及び医薬品
JP2004331543A (ja) 線維芽細胞増殖促進剤及び皮膚化粧料並びに美容用飲食物
JP6518744B2 (ja) 経口用組成物
JP2009062347A (ja) 粉末製剤並びにそれを用いた食品素材及び化粧品素材
JP2001098264A (ja) 抗酸化剤及び活性酸素消去剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110429

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110429

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111027

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4859006

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141111

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term