JPH09124470A - 抗ストレス組成物 - Google Patents

抗ストレス組成物

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JPH09124470A
JPH09124470A JP7279225A JP27922595A JPH09124470A JP H09124470 A JPH09124470 A JP H09124470A JP 7279225 A JP7279225 A JP 7279225A JP 27922595 A JP27922595 A JP 27922595A JP H09124470 A JPH09124470 A JP H09124470A
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astaxanthin
stress
ester
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active ingredient
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Sumio Asami
純生 浅見
Shihaku You
志博 楊
Hayao Otsuse
速雄 乙瀬
Eiji Yamashita
栄次 山下
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ITANO REITOU KK
Suntory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な抗ストレス組成物の提供。 【解決手段】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
ルを有効成分とする抗ストレス組成物。この組成物は医
薬、機能性食品、飲食品等の形態であることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスタキサンチン
及び/又はそのエステルを有効成分とする抗ストレス組
成物、並びにこれを添加してなる飲食品に関するもので
ある。より詳細には、アスタキサンチン及び/又はその
エステルを有効成分とするストレスに起因する免疫機能
低下、肝機能低下、疲労症状、並びに癌転移等のストレ
スによる免疫機能の低下に起因する医学的症状を予防又
は改善するための組成物、並びにアスタキサンチン及び
/又はそのエステルを実質上含有しない飲食物に、該組
成物を添加してなる飲食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現代はストレスの時代とも言われ、スト
レスに起因する病気、すなわち心身症をはじめ、神経
症、うつ病などのストレス病が増加している。ストレス
病をはじめとする健康障害は、ストレスによって生体の
恒常性の保持が崩された状態と考えられ、このような健
康障害の改善、治療には、各症状や疾患ごとに対処的に
治療が行われているのが実情である。
【0003】またストレスにさらされたときの心身の反
応を一時的に緩和するために抗不安薬のような薬物が、
また睡眠薬のような薬物がストレスに対処するための有
効な手段と考えられている。しかしながらストレスを根
本的に抑制または軽減するものは知られていない。さら
にストレスによって生体の恒常性の保持が崩れされない
よう、ストレスをうまくコントロールするための方法と
して、さまざまな心と身体のリラックス法が提案されて
いる。しかしながら個人差があり長期的な取り組みが必
要である。
【0004】またストレスあるいは疲労を予防・軽減す
る目的で多種多様な薬剤や食品が開発されている。その
代表的なものとしてスポーツドリンクと強壮強精剤が挙
げられる。スポーツドリンクは、水分の吸収速度が早
く、発汗で失われたビタミン、アミノ酸およびミネラル
を速やかに補給することを主眼とし、ストレス及び疲労
を直接予防・軽減するものではない。一方、強壮強精剤
には、ビタミンやアミノ酸の他に、高麗人参、鹿茸、マ
ムシといった生薬エキスが配合されており、中枢興奮、
血流増加、強心および内分泌賦活等の生理効果が期待で
きる。しかしながら、これらの生薬の生理効果は古来よ
りの伝承によるものが多く、ストレスを科学的に予防・
軽減するものは知られていない。
【0005】また近頃では、ストレス、苦悩、そして多
くの精神的疾患はいずれも顕著な情動障害であり、生体
の免疫機能の低下と密接に結びついているという研究成
果が多数報告されている。精神的苦悩が病気の素因とな
るという概念そのものは古く、1世紀以上も前からあっ
たが、最近になり初めて科学の分野でも注目を集め、特
にストレスと癌との関係が免疫学的に研究されるように
なってきた。しかしながらストレスに起因する癌の発症
や転移を抑制する具体的な化合物は知られていない。
【0006】一方、カロテノイド(カロチノイド)は、
天然有機化合物の0.1%を占めるほど動物、植物、微
生物界に広く分布し、その数約600種におよぶ黄〜橙
〜赤色を呈する脂溶性生体色素である。アスタキサンチ
ンもその一種であり、オキアミ、エビ、カニなどの甲殻
類、サケ・マスの筋肉・卵(イクラなど)やタイ・コイ
・金魚などの体表など、動物界で特にその存在が認めら
れている。
【0007】現在、このアスタキサンチンは、タイ、サ
ケ、マス、ハマチなどの養殖魚の色揚げ剤として使用さ
れているが、最近の研究によりプロビタミンAとなりう
ることや、顕著な抗酸化作用を有することが明らかとな
り、天然着色料や、酸化防止剤、健康食品、化粧品、医
薬品への利用が期待されている[山下栄次:食品と開発
vol.27 No.3 (通巻409 号) p38 〜40 (1992) ]。また
特開昭63−83017号公報には日焼け防止化粧料へ
の配合が、特開平2−49091号公報にはアスタキサ
ンチンを有効成分とする酸化防止剤や生体の酸化的組織
障害を防御するための医薬品、抗炎症剤が開示されてい
る。
【0008】またアスタキサンチンの癌細胞増殖抑制活
性[海洋生物のカロテノイド(幹渉編),P105−1
13,恒星社厚生閣(1993.4)]や、抗体産生活
性[H.Jyonouchi et al., Nutrition and Cancer, Vol.
19, No.3, P269-280 (1993)]が知られている。しかし
ながら、アスタキサンチンが抗ストレス作用を有し、免
疫機能低下や肝機能低下、疲労症状の予防又は改善に有
効であることは知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、安全
性が高く、かつストレスに伴う諸症状、特にストレスに
起因する免疫機能低下、肝機能低下、疲労症状、並びに
癌転移や癌プロモーションのようなストレスによる免疫
機能の低下に起因する医学的症状等を予防又は改善する
ことを目的とする組成物及びこれを添加してなる飲食品
を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、アスタキサンチ
ン及び/又はそのエステルが、ストレスに伴う諸症状、
特にストレスに起因する免疫機能低下、肝機能低下又は
疲労症状、さらには癌転移等のストレスによる免疫機能
の低下に起因する医学的症状等に対し予防又は改善効果
を有することを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0011】従って本発明は、アスタキサンチン及び/
又はそのエステルを有効成分とする、抗ストレス組成物
を提供しようとするものである。本発明はまた、アスタ
キサンチン及び/又はそのエステルを有効成分とする、
ストレスに起因する免疫機能低下、肝機能低下、疲労症
状あるいは癌転移や感染症等のストレスによる免疫機能
の低下に起因する医学的症状を予防又は改善するための
医薬品又は機能性食品に関する。
【0012】さらに本発明は、アスタキサンチン及び/
又はそのエステルを実質上含有しない飲食物に、アスタ
キサンチン及び/又はそのエステルを有効成分とする抗
ストレス組成物又は、ストレスに起因する免疫機能低下
等の諸症状を予防又は改善するための組成物を添加して
なる飲食品を提供しようとするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】ストレスとは、生体内のひずみの
状態であり、体外から加えられた有害因子(ストレス因
子)と、それによって生じた防御反応の両方が含まれ
る。ストレス学説(stress theory )はカナダのセリエ
(Selye )によって提唱されたものであるが、ストレス
因子としては、物理的(寒冷、放射線、騒音など)、化
学的(薬物、ビタミン不足、酸素欠乏など)、生物的
(細菌感染など)なもの以外に、精神的(受験、手術、
試合など)なもの、いわゆる情動ストレスも含まれてい
る。
【0014】生体にストレス因子が加わると、自律神経
系、内分泌系を介した生体反応が起きることが知られて
おり、特に後者の内分泌系においては下垂体から副腎皮
質刺激ホルモン(ACTH)が分泌され、その作用によ
って副腎皮質ホルモンが分泌され、これが全身に働いて
一連の反応(全身適応症候群)が起こる。
【0015】その第1期は警告反応期であり、ストレス
にさらされた際の受身の障害あるいはショックの徴候
と、これに対する積極的な防御の症候がある。第2期は
抵抗期であり、副腎皮質の重量を増し、ストレス作因に
対する抵抗力は最も強く安定した状態になる。しかし他
のストレス作因に対する抵抗力はかえって減少してい
る。第3期は疲憊期であり、ストレス作因が強く長く続
くと、ついには生体の能力が疲れきって適応力を失って
しまう(南山堂 医学大辞典 1990.2.1 発行 1041ペ
ージ)。
【0016】このように、ストレス反応は、生体にとっ
て防御反応という有用な役割を担っているが、反応時に
コルチゾールやアドレナリンが過剰に分泌されるため、
特に過度のストレスが負荷された場合には多くの生体組
織に対し有害に作用し、生体の恒常性が維持できなくな
ってストレスに起因する種々の疾患が引き起こされると
考えられている。すなわちコルチゾールの過剰により、
筋肉組織などにおける蛋白質、脂質の大量消費が引き起
こされるため疲労が生じたり、また胃や十二指腸の粘膜
が破壊されて胃・十二指腸潰瘍が引き起こされる。また
アドレナリンの過剰は、高血圧や循環器系の疾患を引き
起こし易くなる。
【0017】さらにストレスと免疫と発癌の関連性が知
られている(井村裕夫:神経内分泌免疫学、朝倉書房、
pp.299-305, 1993)。すなわちストレスは、ほとんどす
べての神経内分泌機能に影響を及ぼすが、交感神経・副
腎軸及び視床下部・下垂体軸の双方がストレスによる影
響を受け、複雑な過程を経て免疫系の機能低下をもたら
すものである。このストレス作用は神経系、内分泌系、
免疫系の相互作用が修飾される結果であり、双方向性で
ある。
【0018】従ってストレスが腫瘍に対する免疫防御機
構で重要な役割を演じているNK細胞や細胞傷害性T細
胞の機能を低下させ、結果として発癌や癌の進行に密接
に関わっていると考えられている。そして生体応答修飾
物質が、免疫系を修飾し、神経内分泌免疫系の相互作用
を変化させ、ストレス負荷に対する応答性を変えること
が明らかとなり、癌の転移を防御する可能性が示唆され
ている。さらにストレスは免疫機能を抑制するので、感
染症が起こり易くなる。
【0019】本発明の有効成分であるアスタキサンチン
及び/又はそのエステルは、エビの卵[Kuhn et al. ;
Angew. Chem., 51, 465 (1938)、又は Ber., 71, 1879
(1938)]、動物の臓器[Kuhn et al., Ber., 72, 1688
(1939)]、植物[Tischer etal., Z.Physiol.Chem., 26
7, 281 (1941)]、福寿草や金鳳花の花弁[Seyboldet a
l., Nature., 184, 1714 (1959) ]、鳥の赤い羽根[Z.
Physiol.Chem., 288, 20 (1951) ]等より発見されてい
るもので、その構造は決定され[Grangaud.,Comt.Ren
d., 242, 1767 (1956)、又は Andrews et al., Acta.Ch
em.Scand, B28,730 (1974) ]、合成法も確立されてお
り[Cooper et al., J.Chem.Soc.PerkinTrans.I, 1975,
2195、Kienzle et al., Helv.Chim.Acta, 61, 2609 (1
978) 、Widmer et al., Helv.Chim.Acta, 64, 2405 (19
81)、Mayer et al., Helv.Chim.Acta, 64, 2419 (1981)
]、化学合成品としても、入手は容易である。
【0020】本発明における該有効成分は、化学的に合
成されたアスタキサンチンでも、またアスタキサンチン
及び/又はそのエステルを含有する赤色酵母、ティグリ
オパス(赤ミジンコ)、オキアミ等の甲殻類の殻、緑藻
類、微細藻類よりの抽出物(溶媒抽出エキスの状態であ
っても、また必要により適宜精製したものであってもよ
い)であっても、またアスタキサンチン及び/又はその
エステルを含有する甲殻類やヘマトコッカス属の緑藻類
を粉砕処理した粉体であっても使用することができる。
【0021】例えば、特開昭58−88353号公報に
は甲殻類の殻からカルボン酸アルキルエステルを用いて
抽出する方法が、特開平1−187082号公報にはク
ラミドモナス、ヘマトコッカス、アンキストロデスム
ス、クロレラ、クロロコツクム、ケラスルム、クルシゲ
ニア、デイクテイオコッカス、セネデスムス、スコテイ
エラ、プロトシフオン等のアスタキサンチンを生合成す
る緑藻類を、Na塩、K塩及びRb塩を含む培地中で培
養することによって生産する方法が、また特表平2−5
04101号公報にはファフィア属等のアスタキサンチ
ン生産性酵母細胞を変異系で処理した後、特定の条件下
でデイフコYM培地で培養することによって生産する方
法が記載されている。
【0022】特表平2−501189号公報にはミクロ
藻類の成長相の末期における培養基中のC/Nの濃度比
を調整してヘマトコッカス・プルビアリスによるアスタ
キサンチンの生成を増加させる方法が、また特開平3−
206880号公報には高収量のアスタキサンチン生産
能を有する酵母の突然変異株が、また特開平4−228
064号公報にはファフィア・ロドジーマの突然変異株
によるアスタキサンチンを高レベルで製造する方法が記
載されている。
【0023】また、特開平5−68585号公報にはヘ
マトコッカス・プルビアリスを暗所で好気的に培養後、
特定の方法で該藻類のシスト化を誘発することにより、
アスタキサンチンを大量に得る方法が、また特表平5−
509227号公報にはアドニス(adonis)属植物から
アスタキサンチンを抽出する方法が開示されているが、
本発明においては、いずれの方法によって得られるアス
タキサンチン及び/又はそのエステルを含有する抽出物
(溶媒抽出エキスの状態であっても、また必要により適
宜精製したものであってもよい)をも使用することがで
きる。またこれら以外の方法であっても本発明の有効成
分の特性を有効に利用できるものであれば適宜使用する
ことができる。
【0024】さらに特開平1−186860号公報には
生の甲殻類を低温乾燥、粉砕処理することによって得ら
れるアスタキサンチン含有粉体が、また特開平3−83
577号公報にはヘマトコッカス属の緑藻体を粉砕処理
することによって得られる破砕藻体組成物が開示されて
いるが、本発明においては、いずれのアスタキサンチン
及び/又はそのエステルを含有する粉体であっても使用
することができる。またこれら以外の方法であっても本
発明の有効成分の特性を有効に利用できるものであれば
適宜使用することができる。
【0025】また特開平4−225933号公報には特
定の第三アルコールとトリフルオロ酢酸を反応させ新規
な中間体を経て低温でかつ過剰の試薬を使用せずにアス
タキサンチンを合成する方法が開示されているが、本発
明においてはこれを含め、いずれの方法によって化学合
成されたアスタキサンチン及び/又はそのエステルをも
使用することができる。
【0026】さらに特開昭60−4558号公報にはオ
キアミの生体またはそれらの乾燥体を、アセトン、n−
ヘキサン、酢酸エチル等の有機溶剤で浸漬し、色素を溶
出した溶剤抽出液について、そのpHを中性にした後、
リパーゼあるいはアルカリを添加して脂肪酸その他のき
ょう雑物を分解して液系としこれを超臨界ガス抽出ある
いは分子蒸留し、又は希アルカリを用いて洗浄すること
を特徴とする黄色〜赤橙色素アスタキサンチンの製造方
法が記載されている。
【0027】また、特開昭61−281159号公報に
はオキアミの乾燥体から、アセトン、n−ヘキサン等の
有機溶剤で抽出された粗色素液について、色素以外の不
飽和脂質を触媒で選択的に水素添加した後、リパーゼを
添加して脂質を加水分解し、遊離した脂肪酸を尿素付加
及び/又は分子蒸留で除去し、必要であればさらにカラ
ムクロマトグラフィーにより濃縮、精製することを特徴
とする橙色色素アスタキサンチンの製造方法が開示さ
れ、さらに、山下栄次:食品と開発 vol.27 No.3(通巻4
09 号) p38 〜40 (1992) には、オキアミの有機溶剤抽
出物または超臨界抽出物について高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)を行うことによって、アスタキサン
チンジエステル、モノエステル及び遊離のアスタキサン
チンを分離することができることが記載されている。
【0028】特開平5−155736号公報には、HP
LCを行うことによってトリグリセリドや極性脂質など
が除去でき、色素濃度を飛躍的に上げることができ、ま
た海産物特有の臭いの元となる物質も除去されること、
そしてカラムに充填する固定相となる吸着剤は例えばシ
リカゲル、ケイ酸、活性アルミナなどがあり、移動相と
なる低極性溶剤としては例えばn−ヘキサン、シクロヘ
キサン、石油エーテルなどがあり、極性溶剤としては例
えばアセトン、酢酸エチル、メタノールなどがあり、色
素の精製には、まずn−ヘキサンでトリグリセリドなど
の低極性脂質を溶出させ、次にn−ヘキサン中のアセト
ンの含有を増す(アセトン含量は約0.1〜20%アセ
トン/n−ヘキサンの範囲)ことにより色素を溶出回収
することが記載されている。
【0029】本発明においては、このようないずれの方
法で精製されたアスタキサンチン及び/又はそのエステ
ルを含有する抽出物をも使用することができる。またこ
れら以外の方法であっても本発明の有効成分の特性を有
効に利用できるものであれば適宜使用することができ
る。本発明においては、前述のアスタキサンチン及び/
又はそのエステルを含有する粗抽出物や破砕粉体物、あ
るいは必要により適宜精製されたもの、化学合成された
もの等を、単独で又は適宜組み合わせて用いることがで
きる。
【0030】本発明においてアスタキサンチンのエステ
ルとしては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸等の飽
和脂肪酸、あるいはオレイン酸、リノール酸、α−リノ
レン酸、γ−リノレン酸、ビスホモ−γ−リノレン酸、
アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエ
ン酸等の不飽和脂肪酸のモノエステル又はジエステルが
挙げられ、これらは単独で又は適宜組み合わせて用いる
ことができる。アスタキサンチンは、その両端に、β−
カロチンの骨格にオキソ基とヒドロキシ基が余分につい
た構造であるため、β−カロチンとは異なり、フリーの
分子の安定性が低いのに対し、両端のヒドロキシ基が不
飽和脂肪酸等でエステル化されたもの(例えばオキアミ
抽出物)はより安定である。
【0031】アスタキサンチン及び/又はその粗抽出物
はエタノールに溶解し、水で希釈した後これを直接使用
することができるが、必要に応じて乳液状製剤を調製す
ることができる。乳液状製剤を調製するにあたっては水
相部に没食子酸、L−アスコルビン酸(あるいはそのエ
ステルまたは塩)、ガム質(例えばローカストビーンガ
ム、グァーガム、又はゼラチン等)、さらにビタミンP
(例えばヘスペリジン、ルチン、ケルセチン、カテキ
ン、チアニジン、エリオジクチン等のフラボノイドある
いはその混合物)などを、また油相部にはアスタキサン
チンあるいはアスタキサンチン粗抽出液、またはその混
合物を添加し、さらにグリセリン脂肪酸エステル又は油
脂、例えば採種油、大豆油、コーン油等の通常の液状油
を加えて乳化することにより容易に調製することが可能
である。乳化するには高速撹拌器、ホモジナイザー等を
用いて混合乳化すればよい。
【0032】本発明のアスタキサンチンは元来天然に存
在する物質であり食経験もあることから、低毒性で安全
性も高いことが容易に考えられ、抗ストレス組成物とし
ての意義も大きい。実際、4週令のICR雄性マウスに
対し、オキアミ殻から溶媒抽出しHPLCにて精製した
アスタキサンチン含有エキスであるASTAX1700
(イタノ冷凍(株)製、アスタキサンチン1.7重量%
含有油脂)2g/kgを、単回投与(経口投与)し、急
性毒性試験を行ったところ、症状、外観、体重推移、剖
検所見に何ら異常は認められなかった。本発明のアスタ
キサンチン及び/又はそのエステルは、医薬品、医薬部
外品、化粧品、機能性食品、栄養補助剤、飲食品として
使用することができる。
【0033】本発明の組成物は、ストレスによる種々の
健康障害を予防または改善することができる。従って本
発明の組成物は、精神及び肉体又はいずれかをリラック
スするために、また精神安定のためにも利用することが
できる。また本発明の組成物は、ストレス、例えば拘
束、騒音、外科手術、火傷等の物理的ストレスや、生体
のリズムの乱れや社会的ストレス、さらにはconditioni
ngやpassive avoidance などの精神的ストレス等による
免疫機能の低下を予防または改善することができる。従
って本発明の組成物は、ストレスによる免疫機能の低下
に起因する医学的症状、例えば感染症、癌転移、癌プロ
モーション等の予防又は改善に用いることができる。な
お本発明における症状の改善とは疾患の治療をも含んで
いる。
【0034】また本発明の組成物は、ストレスにより胃
や十二指腸の粘膜が破壊されて引き起こされる胃・十二
指腸潰瘍や、ストレスによる肝臓等の臓器の機能低下
や、高血圧、循環器系の疾患等を予防又は改善すること
ができる。さらに本発明の組成物は、肉体的ストレスお
よび精神的ストレス又はいずれかに起因する種々の疲労
症状を抑制することができるため、肉体労働、精神作業
又はスポーツ等の前、中及び後に用いられる。なお本発
明において症状の改善には疾患の治療も含まれる。
【0035】本発明の有効成分を医薬品として用いる場
合、投与形態は、経口投与または非経口投与が都合よく
行われるものであればどのような剤形のものであっても
よく、例えば注射液、輸液、散剤、顆粒剤、錠剤、カプ
セル剤、丸剤、腸溶剤、トローチ、内用液剤、懸濁剤、
乳剤、シロップ剤、外用液剤、湿布剤、点鼻剤、点耳
剤、点眼剤、吸入剤、軟膏剤、ローション剤、坐剤、経
腸栄養剤等を挙げることができ、これらを症状に応じて
それぞれ単独で、又は組み合わせて使用することができ
る。 これら各種製剤は、常法に従って目的に応じて主
薬に賦形剤、結合剤、防腐剤、酸化安定剤、崩壊剤、滑
沢剤、矯味剤などの医薬の製剤技術分野において通常使
用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができ
る。
【0036】またその投与量は、投与の目的や投与対象
者の状況(性別、年齢、体重等)により異なるが、通
常、成人に対してアスタキサンチンとして、経口投与の
場合、1日あたり0.1mg〜10g 、好ましくは0.1
mg〜1g 、予防効果としては0.1mg〜100mgの範囲
で、また非経口投与の場合、1日あたり0.01mg〜1
g 、好ましくは0.01mg〜100mg、予防効果として
は0.01mg〜10mgの範囲で投与することができる。
【0037】アスタキサンチン及び/又はそのエステル
を実質上含有しない飲食物に、アスタキサンチン及び/
又はそのエステルを有効成分とする本発明の組成物を添
加してなる本発明の飲食品において、アスタキサンチン
及び/又はそのエステルを実質上含有しない飲食物とし
ては、アスタキサンチン及び/又はそのエステルの製品
含量が極微量であるため、1日摂取量あたりのアスタキ
サンチン及び/又はそのエステルの総合量が0.1mg未
満のものは、本発明のアスタキサンチン及び/又はその
エステルを実質上含有しない飲食物に含まれる。
【0038】本発明の飲食品は、所定量のアスタキサン
チン及び/又はそのエステル、もしくはこれを主成分と
する抽出物を、飲食品原料ととも配合し、通常の方法に
より加工製造することができる。その配合濃度は剤形、
食品の形態性状により異なるが、一般には0.001〜
10% が好ましいが特に限定されるものではない。ただ
し最終製品の1日摂取量あたり、本発明の有効成分が、
抗ストレス作用を、あるいはストレスによる免疫機能低
下、肝機能低下、疲労症状又は癌転移や癌プロモーショ
ンのようなストレスによる免疫機能低下に起因する医学
的症状の予防又は改善作用を発揮するのに必要な量だけ
含まれているように調製する。
【0039】本発明の飲食品において、その形態として
は、固形、あるいは液状の食品ないしは嗜好品のいずれ
であってもよい。例えば、マーガリン、バター、バター
ソース、チーズ(ナチュラル、プロセス)、生クリー
ム、ショートニング、ラード、アイスクリーム、ヨーグ
ルト、コーヒー用ミルク、乳製品、ソース、スープ、肉
製品、魚製品、ポップコーン、フライドポテト、ポテト
チップ、ふりかけ、だて巻き、和菓子類(せいべい
等)、
【0040】洋菓子類(プリン、ゼリー、グミキャンデ
ィー、キャンディー、ドロップ、キャラメル、チョコレ
ート、チューインガム、ペストリー等)、焼き菓子類
(カステラ、ケーキ、ドーナッツ、ビスケット、クッキ
ー、クラッカー等)、マカロニ、パスタ、サラダ油、イ
ンスタントスープ、ドレッシング、卵、マヨネーズ、み
そ、炭酸系飲料、非炭酸系飲料(果汁飲料、ネクター飲
料等)、清涼飲料、スポーツ飲料、茶、コーヒー、ココ
アなどの非アルコール飲料、リキュール、薬用酒等のア
ルコール飲料等を挙げることができる。
【0041】本発明の有効成分を機能性食品、栄養補助
食品として用いる場合、形態としてはカプセル剤や顆粒
剤、経腸栄養剤等の上記医薬製剤の形態であっても、ま
た例えば蛋白質(蛋白質源としてはアミノ酸バランスの
とれた栄養価の高い乳蛋白質、大豆蛋白質、卵アルブミ
ン等の蛋白質が最も広く使用されるが、これらの分解
物、卵白のオリゴペプチド、大豆加水分解物等の他、ア
ミノ酸単体の混合物も使用される)、糖類、脂肪、微量
元素、ビタミン類、乳化剤、香料等が配合された自然流
動食、半消化態栄養食および成分栄養食や、ドリンク剤
等の加工形態をあげることができるが、一般食品の形態
であれば特に限定されない。
【0042】スポーツドリンクあるいは栄養ドリンクと
して提供する場合は、栄養バランスを整え、かつ摂取時
の風味を一層よくするため、易消化性の含水炭素、アミ
ノ酸、ビタミン類、ミネラル類等の栄養的添加物や甘味
料、香辛料、香料、色素等を配合することもできる。ま
た医師の指示に基づく栄養士の管理下に、病院給食の調
理の際に任意の食品に本発明の有効成分を加え、その場
で調製した食事を患者に与えることもできる。
【0043】アスタキサンチン及び/又はそのエステル
は水に不溶のため、直接あるいはさらに乳化剤を用いて
油脂に懸濁し、カプセル等に供したり、またアスタキサ
ンチン及び/又はそのエステルを油脂に溶解し、さらに
界面活性剤や高分子物質等を含む水溶液で乳化し、得ら
れた乳剤を、水に分散したり、スプレードライして、液
状または粉末状にすることができる。アスタキサンチン
は油脂に対する溶解度も非常に低いため、アスタキサン
チンの結晶を油に溶かすにはかなり時間がかかるが、結
晶を細かくすると溶解速度を早くすることができ、アス
タキサンチンの溶解度も100℃以上に加熱すると非常
に大きくなる。
【0044】一方、アスタキサンチンのエステルは油脂
に対する溶解度が高く、油脂に容易に溶解させることが
できる。油脂としては大豆油、トウモロコシ油、ナタネ
油、パーム油、オリーブ油、サフラワー油、レモン油、
オレンジ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油などの植物油
や、これらに水素添加した硬化油や、ラノリン、鯨ロ
ウ、ミツロウなどの天然ロウや、牛脂、豚脂、バターな
どの動物脂や、小麦胚芽油、ビタミンE濃縮油などが用
いられる。また乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エス
テル、しょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、大豆リン脂質、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、ステアリン酸ジグリセリドなどが用いられる。
【0045】またアスタキサンチン及び/又はそのエス
テルを、環状デキストリン(α- シクロデキストリン、
β- シクロデキストリン、γ- シクロデキストリン)を
用いて包接することにより、水に可溶な粉末状の包接物
を得ることができる。なお、アスタキサンチン及び/又
はそのエステルは酸化されやすく、空気中では比較的容
易に分解するので、本発明の有効成分にビタミンE、ビ
タミンC、グルタチオン、フィチン酸、カテキン類、フ
ラボノイド類、β−カロチンなどの抗酸化剤を添加して
分解を抑制することが好ましい。
【0046】本発明の飲食品、機能性食品、栄養補助剤
は、ストレス症状に対する予防改善や健康維持を目的と
して、目安として1日あたりアスタキサンチンとして
0.1mg〜10g 、好ましくは0.1mg〜1g 、予防効
果としては0.1mg〜100mgの範囲で摂取されること
が望ましい。次に実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0047】
【実施例】実施例1拘束ストレスによる胸腺重量低下に対する影
6週令のC57BL/6雄性マウスを日本クレア(株)
より購入し、SPF(specific pathogen free)の環境
下で一週間予備飼育後、7週令で実験に供した。マウス
を拘束群(16匹)及び非拘束群(5匹)の2群に分
け、非拘束群は非拘束対照群とした。拘束群はさらに1
群4匹で4群に分け、それぞれ拘束対照群、ビタミンE
投与郡、β−カロチン投与群、アスタキサンチン投与群
とした。拘束群は金網拘束ゲージにて最低限の体移動と
飲水可能な条件下で実験マウスを20時間拘束し、拘束
ストレスを負荷した。
【0048】アスタキサンチンとしてはオキアミから抽
出精製されたイタノ冷凍(株)の「ASTAX500
0」(アスタキサンチンジエステル3.57%、アスタ
キサンチンモノエステル1.53%を含有)を用いた。
ASTAX5000を100mg/10mlの濃度にな
るよう中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)に溶解し
(アスタキサンチン含量として5.1mg/10m
l)、被験物質溶液とした。β−カロチンはMCTに溶
解し、対照群はMCTのみ使用した。被験物質は各10
0mg/10ml/kg/dayの用量で、拘束前日、
拘束開放直後および翌日の3日間の連続経口投与を行っ
た。
【0049】拘束開放から48時間後にマウスを頚椎脱
臼により屠殺し、胸腺を摘出し重量を測定した。結果を
図1に示す。拘束ストレス負荷により胸腺重量が有意に
低下し、免疫機能の低下が示唆された。これに対しアス
タキサンチンを投与することによりこの重量低下を有意
に抑制し、ストレス抑制効果を示すことが確認された。
【0050】実施例2拘束ストレスによる脾臓リンパ
球数減少およびNK細胞活性低下に対する影響 実施例1の拘束開放から48時間後に屠殺したマウスか
ら脾臓を摘出し、この脾臓をルーズフィッティングガラ
スホモジナイザーで細かく刻んで遊離細胞浮遊液を作成
した。そしてこれらの細胞を低張処理し、赤血球を除出
し、洗浄後、10%牛胎児血清(FCS)を添加したR
PMI1640培地に浮遊させ、脾臓あたりのリンパ球
数を算出した。結果を図2に示す。ストレス負荷により
脾臓のリンパ球数は有意に減少するが、アスタキサンチ
ンの投与はこのリンパ球数の減少を有意に抑制すること
が確認された。
【0051】次に、上記の脾臓リンパ球のNK細胞活性
を以下の方法により算出した。すなわち96ウエルの丸
底マイクロプレートの各ウエルに脾臓リンパ細胞を2×
106 、1×106 、5×105 cell /well に分注
し、51Cr sodium chromate にて標識したターゲット
細胞であるYAC−1を1×104 cell /well 加
え、37℃で6時間培養後、上清0.1ml中に遊離す
る放射活性を測定し、細胞障害を評価した。NK細胞活
性は次の式により、ターゲット細胞の30%に細胞障害
を与える細胞数(LU30)として求めた。 % Cytolysis =(Exprimental cpm − Spontanaeous
cpm)/(Maximum cpm − Spontanaeous cpm)×100 結果を図3に示す。脾臓リンパ細胞あたりのNK細胞活
性は、ストレスにより低下するが、アスタキサンチンの
投与によりNK細胞の細胞障害活性の低下が抑制され、
ストレスに起因する免疫機能低下に対し抑制効果を示す
ことが確認された。
【0052】実施例3拘束ストレスによる肝臓過酸化
脂質上昇に対する影響 実施例1の拘束開放から48時間後に屠殺したマウスか
ら肝臓を摘出し、肝臓組織に含まれる過酸化脂質を、内
山と三原の方法(uchiyama et al.: Anal. Biochem. 8
6, 271 )に従って、2−チオバルビツール酸(TB
A)反応・生成物として求めた。すなわち、各実験群マ
ウスから摘出した各肝臓に9倍溶の1.15%冷KCl 溶
液を添加し、テフロホモジナイズした。このホモジネー
トの5倍希釈液の0.5mlをキャップつきパイレック
ス試験管に移し、さらに0.3mlの1%リン酸溶液、
1.0mlの0.67%TBA溶液を添加し、密封後4
5分間煮沸した。
【0053】速やかに冷却させた後に、4.0mlのn
−ブタノールを加え、振とうし、3000rpmで10
分間、遠心分離を行った。得られたブタノール層におけ
る吸光度の差(A535-520 )を測定した。TBA反応生
成物量は1,1,3,3-テトラエトキシプロパンを標準化合物
として用い、μmoles /g肝組織湿重量として算出し
た。結果を図4に示す。図4に示されるように、拘束ス
トレスによって肝臓の過酸化脂質は有意に上昇するが、
アスタキサンチン投与はこの上昇を有意に抑制したこと
から、ストレスに起因する肝臓機能低下に対し抑制効果
を示すことが確認された。
【0054】実施例4アスタキサンチン抗ストレス作
用の最小有効量の検討 アスタキサンチンは astaxanthin (ロッシュ)を用
い、アスタキサンチン濃度が0.04mg/10ml/
kg、0.2mg/10ml/kg、1.0mg/10
ml/kg、5.0mg/10ml/kgとなるように
MCTに溶解し被検物質溶液とした。実施例1及び2と
同様の操作を行い、胸腺重量と脾臓由来NK細胞活性を
測定した。結果を図5及び図6に示す。アスタキサンチ
ン投与群は、ストレス負荷による胸腺重量の有意な減少
に対し、用量依存的に抑制効果を示し、1.0mg/k
g以上の用量域で有意であった。またNK細胞活性につ
いては、ストレスによる活性低下に対し0.04mg/
kg以上の用量域で抑制傾向が認められた。このことか
ら、アスタキサンチンの最小有効濃度は1.0mg/k
gあたりと考えられる。
【0055】実施例5拘束ストレスによる癌転移促進
に対する影響 7週令のDBA/2雄性マウスを日本クレア(株)より
購入し、SPF(specific pathogen free)の環境下で
一週間予備飼育後、8週令で実験に供した。実験マウス
を、拘束ストレス非負荷対照群(8匹)、拘束ストレス
負荷対照群(8匹)、拘束ストレス負荷アスタキサンチ
ン投与群(9匹)の3群にわけて実験を行った。アスタ
キサンチンは1mg/kg/day(MCT溶液)ず
つ、拘束前日、拘束開放直後と翌日の3回強制経口投与
した。アスタキサンチンとして合成品である(株)ロッ
シュの astaxanthin を使用し、対照群にはMCTのみ
を同様に3回強制経口投与した。拘束ストレス負荷は、
実施例1と同様の条件で行った。
【0056】P815(DBA/2 mouse cutaneous m
astocytoma )肥満細胞腫は、当研究室でDBA/2マ
ウスの腹腔内で継代培養しているものを用い、1×10
4細胞/匹づつを尾静脈内より移植した。なお拘束スト
レス群はストレス開放24時間後に肥満細胞腫を移植し
た。移植後16日に肝臓を摘出し、ブーアン固定後、肝
表面の転移結節数を測定した。結果を図7に示す。図7
に示されるように、ストレス負荷によって免疫活性(N
K細胞活性など)の低下が起きると、これにより移植し
た肝癌の移転が有意に促進される。アスタキサンチン投
与により、ストレスに起因する免疫機能低下による癌転
移促進が顕著に抑制されることが確認された。
【0057】製剤例1(カプセル剤) ゼラチン 70.0% グリセリン 22.9% パラオキシ安息香酸メチル 0.15% パラオキシ安息香酸プロピル 0.51% 水 適量 計 100% 上記成分からなるソフトカプセル剤皮の中に、オキアミ
抽出油脂(アスタキサンチンジエステル3.57%、ア
スタキサンチンモノエステル1.53%含有)を常法に
より充填し、1粒180mgのソフトカプセルを得た。
【0058】 製剤例2(ドリンク剤) 呈味:DL−酒石酸ナトリウム 1g コハク酸 0.09g 甘味:液糖 8Kg 酸味:クエン酸 120g ビタミン:ビタミンC 100g アスタキサンチンエチルエステル 30g ビタミンE 300g シクロデキストリン 50g 香料 150ml 塩化カリウム 10g 硫酸マグネシウム 5g 上記の成分を配合し、水を加えて100リットルとし
た。このドリンク剤は、1回あたり約100mlを飲用す
る。
【0059】 製剤例3(滋養強壮強精剤) 呈味:DL−酒石酸ナトリウム 1g コハク酸 0.09g 甘味:液糖 8Kg 酸味:クエン酸 120g ビタミン:ビタミンC 100g ビタミンB1 20g ビタミンB2 20g ビタミンB6 20g ビタミンB12 20g 葉酸 10g ニコチン酸 20g ビタミンE 300g シクロデキストリン 50g アスタキサンチンエチルエステル 30g 香料 150ml 塩化カリウム 10g 硫酸マグネシウム 5g 上記の成分を配合し、水を加えて100リットルとし
た。この滋養強壮強精剤は、1回あたり約100mlを飲
用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、拘束ストレスによる胸腺重量の減少に
対するアスタキサンチンの重量増加効果を示すグラフで
ある。
【図2】図2は、ストレスによるリンパ球の減少に対す
るアスタキサンチンの減少抑制効果を示すグラフであ
る。
【図3】図3は、ストレスによるNK細胞活性の低下に
対するアスタキサンチンの低下抑制効果を示すグラフで
ある。
【図4】図4は、ストレスによる肝臓脂質過酸化に対す
るアスタキサンチンの過酸化度低下効果を示すグラフで
ある。
【図5】図5は、拘束ストレスによる胸腺重量の減少に
対するアスタキサンチンの重量増加効果を示すグラフで
ある。
【図6】図6は、ストレスによる脾臓由来NK細胞活性
の低下に対するアスタキサンチンの低下抑制効果を示す
グラフである。
【図7】図7は、ストレスによる免疫活性の低下に基く
転移結節の増加に対するアスタキサンチンの抑制効果を
示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/30 A23L 1/30 A 2/52 A61K 31/215 ABD A61K 31/215 ABD A23L 2/00 F (72)発明者 楊 志博 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社研究センター内 (72)発明者 乙瀬 速雄 徳島県鳴門市瀬戸町明神字弐軒家33番地の 2 イタノ冷凍株式会社本社工場内 (72)発明者 山下 栄次 徳島県名西郡石井町高原字平島678−1 イタノ冷凍株式会社徳島工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
    ルを有効成分とする、抗ストレス組成物。
  2. 【請求項2】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
    ルを有効成分とする、ストレスに起因する免疫機能の低
    下を予防又は改善するための組成物。
  3. 【請求項3】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
    ルを有効成分とする、ストレスによる免疫機能の低下に
    起因する医学的症状を予防又は改善するための組成物。
  4. 【請求項4】 前記ストレスによる免疫機能の低下に起
    因する医学的症状が、癌転移又は癌プロモーションであ
    ることを特徴とする請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
    ルを有効成分とする、ストレスに起因する肝機能低下を
    予防又は改善するための組成物。
  6. 【請求項6】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
    ルを有効成分とする、ストレスに起因する疲労症状を予
    防又は改善するための組成物。
  7. 【請求項7】 前記組成物が医薬品である、請求項1乃
    至6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記組成物が機能性食品である、請求項
    1乃至6に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 アスタキサンチン及び/又はそのエステ
    ルを実質上含有しない飲食物に、請求項1乃至5に記載
    の組成物を添加してなる飲食品。
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