JP4856907B2 - オイルポンプ - Google Patents

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本発明は、エンジン駆動されるオイルポンプに関し、とりわけ、吐出部で発生するポンプ脈圧に起因した振動を低減することができるオイルポンプに関する。
この種のオイルポンプとしては、例えば以下の特許文献1に記載されるようなものが知られている。
このオイルポンプは、トロコイド形のポンプであり、インナロータとアウタロータの間の複数のポンプ室がエンジンの駆動力を受けて連続的に容積を増減変化させ、吸入ポートで吸い込んだオイルをポンプ室で加圧して吐出ポートに吐出する基本構成となっている。そして、吐出ポートの上部には閉溝が形成され、その閉溝の上部が空気を溜めるエアーチャンバとなっている。
このオイルポンプは、吐出ポートに閉溝によるエアーチャンバが形成されているため、複数のポンプ室が吐出ポートに順次開口しオイルを吐き出すことによって発生する脈圧(脈圧)はエアーチャンバによるダンピング作用によって吸収することができる。
実開平2−43482号公報(第2図)
しかし、この従来のオイルポンプの場合、吐出ポートの脈圧周波数とエアチャンバの共振周波数が一致したときにエアチャンバ内の振動が大きくなり、チャンバ内部のエアが吐出ポートに急激に吐出されてしまうことがある。
そして、このようにエアチャンバの共振によってエアが抜けると、脈圧低減性能が急激に低下するため、吐出されたオイルによって駆動されるアクチュエータ等に悪影響を与えると共に、騒音レベルの急変によって乗員に違和感を与える。
つまり、ポンプ騒音のレベルは、エンジン回転数の上昇にほぼ比例してリニアに上昇する分には乗員にさして違和感を与えることがないが、回転数の上昇途中で急変すると、乗員には耳障りな音として聞こえる。
そこで本発明は、エンジン回転数の変動に拘らず常時安定して吐出部の脈圧による各チャンバ内のそれぞれの共振周波数が互いに打ち消して合って、振動を低減することのできるオイルポンプを提供しようとするものである。
請求項1に記載の発明は、エンジンによる駆動によって複数のポンプ室が連続的に容積を増減変化させ、吸入部で吸い込んだオイルを加圧して吐出部から吐出するオイルポンプにおいて、それぞれ容積の異なる複数のチャンバを、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けると共に、前記複数のチャンバと前記吐出部を連通させる少なくとも各1つの連通部を、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けたことを特徴としている。
オイルは、非圧縮性流体であるものの、オイル内には若干の空気が混入している。このため、各チャンバを吐出部に連通させるだけで充分な脈圧低減効果を得ることができる。
しかも、容積の異なる複数のチャンバを設けたため、この各チャンバで異なる共振周波数を互いに打ち消し合わせることが可能になる。すなわち、前記各チャンバは、前記ポンプ内で発生したポンプ脈圧による振動を受けるが、それぞれの容積の相違によって各々の共振周波数が異なることから、異なる共振周波数が互いに打ち消し合って、振動や振動騒音を効果的に低減させることが可能になる。
請求項2に記載の発明は、とりわけ、それぞれ共振周波数の異なる複数のチャンバを、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けると共に、前記複数のチャンバと前記吐出部を連通させる少なくとも各1つの連通部を、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けたことを特徴としている。
したがって、この発明も前記請求項1の発明と同様な作用効果が得られる。
請求項3に記載の発明は、とりわけ、ポンプ内で発生する脈圧をそれぞれ互いに打ち消し合うように作用する複数のチャンバを、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けると共に、前記複数のチャンバと前記吐出部を連通させる少なくとも各1つの連通部を、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けたことを特徴としている。
したがって、この発明も前記請求項1の発明と同様な作用効果が得られる。
以下、本発明にかかるオイルポンプの実施形態を図面に基づいて説明する。
この実施形態のオイルポンプ1は、図1に示すように、トロコイド型に適用されたもので、車両用エンジンのバランサ装置2に取付けられている。
このバランサ装置2は、図外の同期ギヤで噛合って相反方向に同期回転する一対のバランサシャフトを有し、一方のシャフト2aがエンジンのクランクシャフトにチェーン(図示せず)を介して連係され、図外の他方のシャフトがオイルポンプ1を駆動するようになっている。このバランサ装置2の両シャフトは、クランクシャフトの2倍の速度で回転し、両シャフトに設けられたウェイトの回転によってエンジンの2次振動を低減する。なお、このバランサ装置2は、前記オイルポンプ1も含め全体がエンジン底部の図示しないオイルパンの内部に配置されている。
前記オイルポンプ1は、図1及び図2に示すように、ポンプハウジング3がバランサ装置2の支持フレームの前端部に一体に形成されたほぼ矩形状のベースブロック4と、このベースブロック4の前面に取付けられたカバーブロック5とからなり、両ブロック4,5の外周縁部が図外の複数のボルト…によって結合されている。
このオイルポンプ1は、駆動軸6に一体回転可能に取付けられたインナロータ7と、前記カバーブロック5の凹部5aに回転可能に収容されたアウタロータ8とを備えている。インナロータ7は、トロコイド曲線から成る複数の外歯を有し、アウタロータ8は、同様にトロコイド曲線からなり、インナロータ7の外歯よりも一つ分歯数の多い内歯を有している。
インナロータ7は、アウタロータ8の内周側に偏心して配置され、外歯が最偏心位置でアウタロータ8の内側に噛合されると共に、残余の部分が円周方向の複数個所で内歯に対して滑り接触するようになっている。そして、インナロータ7とアウタロータ8の接触部間に形成された複数の空間部はポンプ室9をなし、これらのポンプ室9がインナロータ7の回転に伴なって容積を連続的に増減変化させるようになっている。
また、前記インナーロータ7とアウターロータ8は、図1に示すように、横長のポンプハウジング3の一端側上部に偏寄して配置されており、ポンプハウジング3内の下方側には、オイルパン内のオイルを、インナーロータ7とアウターロータ8の吸入領域で吸入する吸入部である吸入ポート10が形成されている。
また、ポンプハウジング3には、インナーロータ7とアウターロータ8の吐出領域から吐出されたオイルを吐出通路12に誘導する吐出部である吐出ポート11が形成されている。この吐出ポート11は、インナーロータ7とアウターロータ8から一方のバランサシャフト3の突出端を略V字状に迂回して斜め上方に延出し、その延出端が吐出通路12に接続されている。
また、ポンプハウジング3には、図1に示すように、オイル流入口をなす連通部である第1連通孔13を介して吐出ポート11に連通する第1オイルチャンバ14が形成されていると共に、前記吐出ポート11の下流側延出領域11aを挟んだ第1オイルチャンバ14と反対側の位置には、オイル流入口をなす連通部である第2連通孔15を介して吐出ポート11に連通する第2オイルチャンバ16が形成されている。
この第1オイルチャンバ14は、吐出ポート11の下流側延出領域11aの下方側に、該下流側延出領域11aに沿って平面長方形状に延設されている。また、前記第1連通孔13は、第1オイルチャンバ14の重力方向の最上方位置に形成されて、前記吐出ポート11の下流側延出領域11aに対してほぼ鉛直方向から連通している。
一方、前記第2オイルチャンバ16は、前記下流側延出領域11aの上方側に内部一側面16aが該下流側延出領域11aに沿った平面ほぼ三角形状に形成されている。また、前記第2連通孔15は、第2オイルチャンバ16の重力方向の最上方位置に形成されて、他側面16bとほぼ同一平面上に形成され、前記下流側延出領域11aに対してほぼ鋭角な方向から連通している。
また、前記吐出ポート11と第1、第2オイルチャンバ14、16は、図2に示すように、ベースブロック4とカバーブロック5の接合部間に半割り状に形成されていると共に、該両ブロック4,5に一体に形成されたそれぞれ第1、第2隔壁17、18によって互いに隔成されている。
そして、吐出ポート11及び第1、第2オイルチャンバ14、16は、図2に示すように、それぞれ上下方向に長い横断面ほぼ矩形状に形成されており、カバーブロック5側のそれぞれの高さは均一に形成されているが、底部側の長さ(深さ)がそれぞれ異なっている。
すなわち、ベースブロック4側の底部は、第1オイルチャンバ14の底部14aが最も深く形成されて断面積が最大に形成されている一方、第2オイルチャンバ16の底部16cはそれよりも浅く形成されて断面積が小さく形成され、吐出ポート11ではさらに浅く形成されて、第2オイルチャンバ16よりもさらに小さな断面積になっている。そして、各オイルチャンバ14,16の容積は、第1オイルチャンバ14が大きく設定されて、ポンプ吐出時に発生する共振周波数の主として低周波数領域に対応して形成されている。一方、第2オイルチャンバ16は、その容積が第1オイルチャンバ14よりも小さく設定されて、共振周波数の主として高周波数領域に対応して形成されている。また、第1、第2オイルチャンバ14、16の共振周波数は、吐出ポート11の共振周波数と合致しないようにずらしてある。
前記第1、第2連通孔13は、各オイルチャンバ14、16の断面よりも小さなオリフィス状に形成され、各連通孔13、15の吐出ポート11に臨む側の開口端は、表面張力によってオイルが保持され得る開口面積となっている。
なお、図1中19は、吐出ポート11と吸入ポート15を連通する戻し通路19aに介装されたリリフー弁である。
以下、本実施形態におけるオイルポンプ1の作用について説明する。エンジンの始動に伴なって各バランサシャフトが回転すると、インナロータ7の回転によって複数のポンプ室9の容積が連続的に変化し、吸入ポート10から吸い上げたオイルを吐出ポート11に連続的に吐出する。このとき、吐出されたオイルは脈圧を含むが、この脈圧は第1、第2連通孔13、15を介して第1、第2の両方のオイルチャンバ14、16に入り込んで効果的に減衰される。
つまり、各オイルチャンバ14、16内に導入されているオイルには若干の空気が含まれているため、各連通孔13、15に作用する吐出ポート11の脈圧は各オイルチャンバ14、16内のオイルの若干の容積変化によって減衰される。
しかも、容積の異なる複数のオイルチャンバ14、16を設けたため、この各チャンバ14,16で異なる共振周波数を互いに打ち消し合わせることが可能になる。
すなわち、前記各オイルチャンバ14,16は、前記ポンプ内で発生したポンプ脈圧による振動を受けるが、それぞれの容積の相違によって各々の共振周波数が異なることから、異なる共振周波数が互いに打ち消し合って(干渉し合って)、振動や振動騒音を効果的に低減させることが可能になる。
なお、前記吐出ポート11内の脈圧と前記各オイルチャンバ14,16の脈圧もそれぞれ異なることから、異なる各共振周波数が互いに打ち消し合うため、振動などの発生をさらに抑制することが可能になる。
このため、このオイルポンプ1にあっては、高周波から低周波まで広範囲の周波数域において吐出ポート11の脈圧を効果的に低減することができる。
さらに、この実施形態では、各オイルチャンバ14,16が、各連通孔13,15を介して重力方向の最上方位置で前記吐出ポート11に連通し、しかも、各連通孔13、15が各チャンバ14,16の上壁面に対して上方に傾斜あるいは平行に形成されているため、各オイルチャンバ14、16内部に入り込んだ気泡状の空気を各連通孔13,15から効率良く吐出ポート11側に排出することができる。このため、脈圧低減効果を低下させることがなくなる。
つまり、各オイルチャンバ14,16内にオイルではなく空気が多く滞留していると、前記吐出ポート11で生じる脈圧との共振が発生して空気が抜け、この抜けた際に脈圧が急変してしまう。
しかし、本実施形態では、各オイルチャンバ14,16内に混入した空気を効率良く排出することができることから、該各オイルチャンバ14,16内に空気が多く溜まることがなく、したがって、前記吐出ポート11で発生する脈圧との共振によって空気が抜けて、脈圧の急変による騒音や振動の急変を効果的に低減させることができる。
また、エンジン停止時に吐出ポート11のオイルが完全に抜け落ちたときにあっても、径の小さい連通孔13の上端部にオイルが表面張力によって保持されるため、連通孔13の液面が落ち込むことがない。したがって、エンジンの再始動によって吐出ポート11にオイルが導入されたときに、各連通孔13、15の上部にあった空気が各オイルチャンバ14、16内に流入する不具合は生じない。
図3はエンジン回転数と吐出ポート11内の脈圧との関係を示し、オイルチャンバを全く設けなかった場合(破線)と、第1の1つのオイルチャンバのみ設けた場合(実線)と、本実施形態のように2つのオイルチャンバ14、16を設けた場合(一点鎖線)と、従来のように、エアーチャンバのみを設けた場合(2点鎖線)におけるそれぞれの脈圧特性を比較して示したものである。
この特性図から明らかなように、この実施形態のようにオイルチャンバ14,16を2つ設けた場合には、オイルチャンバを1つ設けた場合やオイルチャンバをまったく設けないものに対して全回転域において確実に脈圧レベルを低減することができる。
しかも、2つのオイルチャンバ14、16を設けた本実施形態では、前記エアーチャンバを設けたものの場合のように、回転数の上昇中に脈圧レベルが急増することがないばかりか、1つだけオイルチャンバを設けた場合によりも、エンジン回転数の増加に脈圧レベルがほぼ比例するリニアな脈圧特性を得ることができる。
図4A、B及び図5A、Bは、オイルポンプ1がエンジン回転数の倍の速度で回転することから、ポンプ1倍次数成分と2倍次数成分、3倍次数成分及び4倍次数成分にそれぞれ分けて脈圧特性を実験によって検証した特性図である。
この特性図では、一点鎖線(a)がオイルチャンバを有しない場合、実線(b)がオイルチャンバを1つだけ設けた場合、破線(c)が本実施形態のような2つのオイルチャンバを設けた場合を示しており、この各特性図からも明らかなように、いずれの次数成分の場合でもエンジンの回転数が低回転域の場合は脈圧の大きな差は発生しないが、エンジン回転数が上昇するに連れてオイルチャンバを有しないものや1つのみの場合に比較して、本実施形態のように、2つ設けた場合の方が脈圧低減効果が大きくなることが明らかになった。特に、脈圧低減効果が大きいのは、ポンプ1倍次数成分時と2倍次数成分時に顕著である。
これは、容積の異なる2つのオイルチャンバ14,16によって互いの共振周波数が打ち消し合ったためである。
したがって、共振周波数の異なるオイルチャンバ14,16を複数設けることによってより、脈圧低減効果が大きくなることが明らかである。
また、この実施形態では、第1、第2オイルチャンバ14,16を、吐出ポート11(下流側延出領域11a)の両側にバランス良く配置形成したため、吐出ポート11の側部の一方側が大きく突出することがなく、この結果、オイルポンプ1の大型化を防止できる。
図6は本発明の第2の実施形態を示し、前記各オイルチャンバ14,15の第1、第2連通孔13,15よりも上流側に、第3、第4の連通孔20,21をそれぞれ設けたものである。
前記第1オイルチャンバ14は、その容積が第1の実施形態のものよりも大きく形成されている一方、第2オイルチャンバ16は、その容積が第1の実施形態のものよりも小さく形成されており、これによって互いの共振周波数帯域が大きく異なっている。
また、前記第1連通孔13は、第1オイルチャンバ14から上端側からほぼ垂直に近い角度で上方に指向しており、したがって、第1オイルチャンバ14内のオイルに混入した空気を第1連通孔13から効果的に排出することが可能になる。
そして、前記第3、第4連通孔20は、各チャンバ14,16の重力方向の最下方付近において前記吐出ポート11とそれぞれ連通するように形成されている。
前記第3連通孔20は、第1オイルチャンバ14の図中下側に近い位置にほぼ水平に形成されて吐出ポート11に連通していると共に、底面が第1オイルチャンバ14の底面とほぼ同一面に形成されている。また第3連通孔20の一端開口20aは、前記吐出ポート11の途中に形成された凹溝11b内に臨んでいると共に、その孔縁が特に凹溝11b側へなだらかな円弧状に形成されている。
第4連通孔21は、第2オイルチャンバ16の図中下端側から吐出ポート11へほぼ垂直方向に沿って形成されて、その一端開口21aが吐出ポート11の下流側方向(凹溝11b方向)へほぼ指向している。
前記吐出ポート11に吐出されたオイルは、その内部に金属粉などのコンタミが混入しており、これらのコンタミが前記各オイルチャンバ14,16内に流入すると、該各チャンバ14,16内に滞留し易くなるが、この第2の実施形態によれば、第1、第2連通孔13,15から内部に流入したコンタミは、第3、第4連通孔20,21から一旦、吐出ポート11に排出されてそのまま凹溝11b内に排出される。したがって、各チャンバ14,16内からコンタミを速やかに排出することが可能になる。
特に、各連通孔20,21は、その各一端開口20a、21aが凹溝11b内に指向しかつ円弧状に形成されていることから、コンタミをより速やかに凹溝11b内に排出することが可能になる。
なお、この発明の実施形態は以上で説明したものに限るものでなく、例えば、以上の実施形態ではポンプ本体をトロコイド形のポンプで構成したが、複数のポンプ室が連続的に容積を増減変化させるものであれば、ベーン形やギア形などの各種のポンプに適用することが可能である。
また、オイルポンプの駆動は、必ずしもバランサシャフトに直結して行う必要はないが、この実施形態のように高速回転するバランサシャフトで駆動されるものにあっては、高周波の脈圧が発生し易いため、本発明のオイルチャンバによる対策は特に有効となる。
さらに、前記オイルチャンバを、容積の異なるものを2つ以上設けることも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1) 前記各チャンバを、少なくとも重力方向の最上方位置付近で前記吐出部と連通するように形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のオイルポンプ。
前記チャンバ内に空気が滞留していると、前記吐出部で生じる脈圧との共振が発生して空気が抜け、抜けた際に脈圧が急変してしまうが、チャンバ内に、空気が混入したオイルが充満している場合には、吐出部で発生する脈圧の低減効果が大きく変化してしまうことがない。
請求項(2)前記各チャンバには、重力方向の最上方位置付近で前記吐出部に連通する前記連通部よりも上流側でかつ前記チャンバの重力方向の最下方付近で前記吐出部と連通する第2の連通部を設けたことを特徴とする請求項(1)に記載のオイルポンプ。
吐出部から吐出されたポンプ流体に混入した金属粉などのコンタミが前記連通部を介してチャンバ内に滞留し易くなるが、この発明では、重力方向の最下方付近で前記吐出部と連通する第2の連通部を設けたことから、前記チャンバ内に滞留したコンタミを、脈圧を利用して第2の連通部から外部へ効果的に排出することができる。
請求項(3)前記各チャンバを、前記吐出部を隔てて両側にそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1〜(2)のいずれかに記載のオイルポンプ。
各チャンバを吐出部の両側にそれぞれバランス良く配置したため、吐出部の側部の一方側が大きく突出することはない。この結果、オイルポンプの大型化が抑制できる。
請求項(4)外周にトロコイド曲線形状の複数の外歯が設けられ、駆動軸によって回転駆動されるインナロータと、該インナロータの外周側に偏心して配置され、内周に前記インナロータが噛合するトロコイド曲線形状の複数の内歯が設けられたアウタロータと、を備えたトロコイド形のポンプであることを特徴とする請求項1〜(3)のいずれかに記載のオイルポンプ。
本発明のオイルポンプの第1の実施形態におけるカバーブロックを取り外した状態を示す正面図である。 同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面図である。 同実施形態と従来のエアーチャンバ及び単一オイルチャンバとの吐出脈圧−エンジン回転数特性を比較して示す線図である。 Aはポンプ1倍次数成分時、Bはポンプ2倍次数成分時における吐出脈圧−エンジン回転数特性を比較して示す線図である。 Aはポンプ3倍次数成分時、Bはポンプ4倍次数成分時における吐出脈圧−エンジン回転数特性を比較して示す線図である。 本発明の第2の実施形態におけるカバーブロックを取り外した状態を示す正面図である。
符号の説明
1…オイルポンプ
9…ポンプ室
10…吸入ポート
11…吐出ポート
13…第1連通孔(連通部)
14…第1オイルチャンバ
15…第2連通孔(連通部)
16…第2オイルチャンバ

Claims (3)

  1. エンジンによる駆動によって複数のポンプ室が連続的に容積を増減変化させ、吸入部で吸い込んだオイルを加圧して吐出部から吐出するオイルポンプにおいて、
    それぞれ容積の異なる複数のチャンバを、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けると共に、
    前記複数のチャンバと前記吐出部を連通させる少なくとも各1つの連通部を、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けたことを特徴とするオイルポンプ。
  2. エンジンによる駆動によって複数のポンプ室が連続的に容積を増減変化させ、吸入部で吸い込んだオイルを加圧して吐出部から吐出するオイルポンプにおいて、
    それぞれ共振周波数の異なる複数のチャンバを、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けると共に、
    前記複数のチャンバと前記吐出部を連通させる少なくとも各1つの連通部を、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けたことを特徴とするオイルポンプ。
  3. エンジンによる駆動によって複数のポンプ室が連続的に容積を増減変化させ、吸入部で吸い込んだオイルを加圧して吐出部から吐出するオイルポンプにおいて、
    ポンプ内で発生する脈圧をそれぞれ互いに打ち消し合うように作用する複数のチャンバを、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けると共に、
    前記複数のチャンバと前記吐出部を連通させる少なくとも各1つの連通部を、前記吐出部を挟んだ両側に対向して設けたことを特徴とするオイルポンプ。
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