JP4854747B2 - 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム - Google Patents

加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP4854747B2
JP4854747B2 JP2008549333A JP2008549333A JP4854747B2 JP 4854747 B2 JP4854747 B2 JP 4854747B2 JP 2008549333 A JP2008549333 A JP 2008549333A JP 2008549333 A JP2008549333 A JP 2008549333A JP 4854747 B2 JP4854747 B2 JP 4854747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidifier
separator
water vapor
elastic layer
vapor permeable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008549333A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008072657A1 (ja
Inventor
晋 小林
進 波多野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008549333A priority Critical patent/JP4854747B2/ja
Publication of JPWO2008072657A1 publication Critical patent/JPWO2008072657A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4854747B2 publication Critical patent/JP4854747B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04089Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants
    • H01M8/04119Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants with simultaneous supply or evacuation of electrolyte; Humidifying or dehumidifying
    • H01M8/04126Humidifying
    • H01M8/04149Humidifying by diffusion, e.g. making use of membranes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
    • F24F3/14Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
    • F24F2003/1435Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification comprising semi-permeable membrane
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Air Humidification (AREA)

Description

本発明は、加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム、特にセパレータの構造に関する。
高分子電解質形燃料電池は、水素リッチな燃料ガスと空気など酸素を含有する酸化剤ガスを電気化学的に反応させることで、電力と熱を発生させる装置である。この燃料電池に使用される高分子電解質膜は、電解質(水素イオン)のイオン導伝性を保つために、燃料ガス及び酸化剤ガス(これらを反応ガスという)の少なくとも一方を加湿して供給することが必要である。一般的な燃料電池システムでは、スタックから排出される高湿度のオフガスや排冷却水を熱源および水源として、全熱交換型加湿器により反応ガスの加湿を行っている。
このような加湿器として、一方の主面に加湿される反応ガスが通流する流路溝が形成され、他方の主面に排冷却水又はオフガスが通流する流路溝が形成されたセパレータと、水蒸気透過膜と、を積層し、この積層体を締結した加湿器が知られている(例えば、特許文献1、又は特許文献2参照)。
特許文献1、又は特許文献2に開示されている加湿器では、セパレータの水蒸気透過膜を支持する部分、特に、反応ガスが通流する流路溝の間に位置する部分で、反応ガスとオフガスとの間の圧力の差や排冷却水の凍結による膨張等によって、水蒸気透過膜が一方のセパレータ側に偏り、水蒸気透過膜が破損するという問題があった。即ち、被加湿ガスである反応ガス(二次流体)、及び加湿ガスであるオフガス(一次流体)を用いる加湿器の場合、両ガス間の圧力差が大きいと圧力の低い側に水蒸気透過膜が撓む場合があった。また、被加湿ガスである反応ガス(二次流体)、及び加湿流体である排冷却水(一次流体)を用いる加湿器の場合、排冷却水の凍結による膨張によって反応ガス側に水蒸気透過膜が撓む場合があった。そのため、水蒸気透過膜を支持する部分(凸部)と反応ガス又は排冷却水が通流する流路溝(凹部)に位置する部分とで、水蒸気透過膜にかかる応力の差が生じ、この応力の差が局所的に作用し続けると、水蒸気透過膜が破損するという課題があった。
そこで、水蒸気透過膜の機械的強度が低く、破損し易いことを鑑みて、機械的強度が高い水蒸気透過膜を用いる加湿装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、機械的強度が低い水蒸気透過膜の破損を防止することを意図して、網目状又は多数の透孔を有し、水蒸気透過膜の撓みを抑制する膜ガイド部材を設けることが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平9−7621号公報 特開2001−23662号公報 特開2000−348747号公報 特開2006−210150号公報
しかしながら、加湿器の加湿性能は、一般的に式(1)で示される。式(1)に示すように、単位時間当たりの水からガスへ移動可能な水蒸気量は、使用される水蒸気透過膜の水蒸気透過係数、膜面積、水蒸気透過膜の両側の水蒸気差圧に比例する。なお、熱交換型加湿器の場合には、加湿領域の水蒸気差圧の算術平均として、式(2)による対数平均水蒸気差圧が用いられている。
加湿能力(kg/sec)=水蒸気透過係数(kg/sec/m2/Pa)×膜面積(m2)×水蒸気差圧(Pa)・・・(1)
対数平均水蒸気差圧={(Psat1−Psat3)−(Psat2−Psat4)}/LN{(Psat1−Psat3)/(Psat2−Psat4)}・・・(2)
ここで、Psat1:入加湿流体(温水)の温度から計算される飽和水蒸気圧
Psat2:出加湿流体(温水)の温度から計算される飽和水蒸気圧
Psat3:入被加湿流体(乾燥ガス)の露点から計算される飽和水蒸気圧
Psat4:出被加湿流体(加湿ガス)の露点から計算される飽和水蒸気圧
従って、特許文献4に開示されている加湿装置では、膜支持部材である金属板に設けられた多孔(開口)の開口率に応じて、実効的な膜面積が低下する等、膜支持部材が水透過抵抗となるために、単位面積当たりの加湿能力が低下することとなる。このため、これを補償するために膜面積、すなわち、積層段数を増加させる必要が生じ、製造コストが増加することになり、未だ改善の余地があった。
本発明は、以上の課題を鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、水蒸気透過膜の破損を充分に抑制することができる加湿器用のセパレータ、及び、このようなセパレータを備えることにより、安全に運転することが可能で、加湿能力が優れた加湿器及びそれを備える燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る加湿器用のセパレータは、水蒸気透過膜と当接する主面と、前記主面に形成された凸凹の凹部からなる流体の流路と、前記凸凹の凸部の先端から少なくとも一定の深さに亘るように形成された弾性層と、剛性層と、で構成され、前記弾性層は、一方の前記主面に設けられた第1弾性層と、他方の前記主面に設けられた第2弾性層と、を備え、前記第1弾性層及び前記第2弾性層は、前記剛性層に設けられた貫通孔を通じて接続される。
これにより、水蒸気透過膜に加えられる外力を緩衝、吸収することが可能となり、水蒸気透過膜の破損を充分に抑制することが可能となる。また、これにより、セパレータが薄い場合であっても十分な強度を有することが可能である。
本発明に係るセパレータでは、前記弾性層の厚みは前記水蒸気透過膜の厚みの1.66倍以上であってもよい。
本発明に係るセパレータでは、前記剛性層の表面に前記弾性層からなる壁部が突設され、前記壁部が前記凸凹の凸部を構成し、前記壁部の間の空間が前記凸凹の凹部としての流路を構成していてもよい。
本発明に係るセパレータでは、前記凸部全体が前記弾性層で構成されていてもよい。
本発明に係るセパレータでは、前記セパレータの全体が前記弾性層で構成されていてもよい。
本発明に係るセパレータでは、前記弾性層は硫黄を含有しないフッ素ゴム又はEPDMを含むように構成されていることが好ましい。
本発明に係るセパレータでは、前記弾性層の硬度はJIS K6200に定めるDUROMETER硬度でAスケール30〜100であることが好ましい。
これにより、セパレータを流体シール用のシール部材と兼用することができ、加湿器をさらに簡易な構成にすることが可能となる。
また、本発明に係る加湿器は、セパレータと、水蒸気透過膜と、を備え、前記弾性層が設けられたセパレータの前記主面で前記水蒸気透過膜を挟むようにして、前記セパレータ及び前記水蒸気透過膜が積層されて締結されており、前記水蒸気透過膜に当接する一方の主面上の第1流路に一次流体が通流し、前記水蒸気透過膜に当接する他方の主面上の第2流路に二次流体が通流することにより、前記一次流体に含まれる水分が前記水蒸気透過膜を透過して前記二次流体が加湿される
これにより、本発明に係る加湿器では、簡易な構成で、水蒸気透過膜の破損を充分に抑制することが可能となり、また、加湿能力に優れ、安全に運転することが可能となる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスの少なくともいずれか一方のガスの供給経路に設けられた上記加湿器と、を備える。
これにより、加湿器における水蒸気透過膜の差圧、凍結等の理由による物理的損傷を抑制することができることから、燃料電池システムの信頼性が向上する。
本発明の加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システムによれば、きわめて簡単な構成により、差圧、凍結等の理由による水蒸気透過膜の物理的損傷を抑制することが可能であり、また、従来に比して高性能の加湿器を構成することが可能となる。さらに、本発明の加湿器を燃料電池システムに搭載すれことにより、差圧、凍結等の問題に対して燃料電池システムの信頼性向上が可能となる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係る加湿器について説明する。
[加湿器]
図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿器の概略構成を示す模式図である。なお、図1においては、加湿器における上下方向を、図における上下方向として表している。
図1に示すように、本実施の形態1に係る加湿器100は、加湿セルスタック51を有している。加湿セルスタック51は、板状の全体形状を有する加湿セル11がその厚み方向に積層されてなる加湿セル積層体50と、加湿セル積層体50の両端に配置された第1及び第2の端板41a、41bと、加湿セル積層体50と第1及び第2の端板41a、41bとを加湿セル11の積層方向において締結する図示されない締結具と、を有している。なお、板状の加湿セル11は、鉛直面に平行に延在しており、加湿セル11の積層方向は水平方向となっている。
加湿セル積層体50の一方の側部(以下、第1の側部という)の上部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように二次流体供給用マニホールド21が形成されている。二次流体供給用マニホールド21の一端は、第1の端板41aに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には二次流体供給用配管31が接続されている。二次流体供給用マニホールド21の他端は、第2の端板41bによって閉鎖されている。
また、加湿セル積層体50の他方の側部(以下、第2の側部という)の下部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように二次流体排出用マニホールド22が形成されている。二次流体排出用マニホールド22の一端は、第2の端板41bに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には二次流体排出用配管34が接続されている。二次流体排出用マニホールド22の他端は、第1の端板41aによって閉鎖されている。
加湿セル積層体50の第1の側部の下部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように一次流体供給用マニホールド23が形成されている。一次流体供給用マニホールド23の一端は、第2の端板41bに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には一次流体供給用配管33が接続されている。一次流体供給用マニホールド23の他端は、第1の端板41aによって閉鎖されている。
また、加湿セル積層体50の第2の側部の上部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように一次流体排出用マニホールド24が形成されている。一次流体排出用マニホールド24の一端は、第1の端板41aに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には一次流体排出用配管34が接続されている。一次流体排出用マニホールド24の他端は、第2の端板41bによって閉鎖されている。
次に、本実施の形態1に係る加湿器100の加湿セル11について説明する。
図2は、図1に示す加湿器100の加湿セル積層体50の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、図2においては、その一部を省略している。
図2に示すように、加湿セル11は、板状の一対のセパレータ1と片状の水蒸気透過膜2を有している。水蒸気透過膜2の周縁部には、厚み方向に貫通する二次流体供給用マニホールド孔71や一次流体供給用マニホールド孔73等のマニホールド孔が設けられている。なお、水蒸気透過膜2は、水蒸気を透過させる、厚み方向に貫通する微小な孔が多数設けられている膜(例えば、旭化成社製 商品名ハイポア7025)や水蒸気透過能力を有する膜(例えば、パーフルオロスルホン酸樹脂(Du Pond社製 商品名Nafion)で構成することができ、水蒸気を透過することができれば、特に限定されない。
そして、水蒸気透過膜2を挟むようにして一対のセパレータ1が配設されている。セパレータ1は、一対の第1弾性層1a及び第2弾性層1cと、板状の剛性層1bと、を有しており、剛性層1bの両主面に第1弾性層1a及び第2弾性層1cが形成されている。セパレータ1の一方の主面(第1弾性層1aの外面)には、二次流体を通流させるための第2流路4が設けられており、他方の主面(第2弾性層1cの外面)には、一次流体を通流させるための第1流路3が設けられている。また、セパレータ1の周縁部には、厚み方向に貫通する二次流体供給用マニホールド孔61や一次流体供給用マニホールド孔63等のマニホールド孔が設けられている。
このように形成された加湿セル11をその厚み方向に積層することにより、加湿セル積層体50が形成されている。セパレータ1及び水蒸気透過膜2に設けられた二次流体供給用マニホールド孔61等のマニホールド孔は、加湿セル11を積層したときに厚み方向にそれぞれつながって、二次流体供給用マニホールド21等のマニホールドがそれぞれ形成される。そして、各加湿セル11に設けられた第1流路3に一次流体を通流させ、第2流路4に二次流体を通流させることにより、一次流体に含まれる水分が、水蒸気透過膜2を透過して二次流体が加湿される。
次に、セパレータ1の構成について、図3を参照しながら詳細に説明する。
図3(a)は、図2におけるセパレータ1を構成する剛性層1bの概略構成を示し、図2のIIIa−IIIa線に沿った断面図である。図3(b)は、図2におけるセパレータ1の正面図である。図3(c)は、図2におけるセパレータ1の背面図である。なお、図3(a)乃至図3(c)においては、セパレータ1の剛性層1b、第1弾性層1a、又は第2弾性層1cにおける上下方向を、図における上下方向として表している。
図3(a)に示すように、剛性層1bの周縁部には、厚み方向に貫通する二次流体供給用マニホールド孔61、二次流体排出用マニホールド孔62、一次流体供給用マニホールド孔63、及び一次流体排出用マニホールド孔64が設けられている。また、剛性層1bには、前記各マニホールド孔が設けられている部分以外の部分に、厚み方向に貫通する貫通孔65が設けられている。該貫通孔65には、第1弾性層1a及び第2弾性層1cを構成する弾性体と同じ弾性体1dが、第1弾性層1aと第2弾性層1cを接続するように埋められている(図2参照)。これにより、剛性層1cの両主面と、第1弾性層1a、及び第2弾性層1cの内面との密着性が確保されている。
図3(b)に示すように、第1弾性層1aの周縁部には、厚み方向に貫通する二次流体供給用マニホールド孔61、二次流体排出用マニホールド孔62、一次流体供給用マニホールド孔63、及び一次流体排出用マニホールド孔64が設けられている。また、第1弾性層1aの外面には、第1凹部66が形成されている。第1凹部66は、ここでは、正面視にて(厚み方向から見て)略4角形状を有しており、その角部が丸みを帯びるように形成されている。また、第1凹部66には、その底面から厚み方向に突出した多数の第1凸部67が設けられている。そして、第1凹部66と第1凸部67から第1凸凹が構成され、第1凹部66の第1凸部67が設けられていない部分が、第2流路4を構成している。さらに、第2流路4の上端部4aは、第1凹部66の上端から上方に延びて至っており、また、第2流路4の下端部4bは、第1凹部66の下端から下方に延びている。
また、図3(c)に示すように、第2弾性層1cの周縁部には、第1弾性層1aと同様に、厚み方向に貫通する二次流体供給用マニホールド孔61、二次流体排出用マニホールド孔62、一次流体供給用マニホールド孔63、及び一次流体排出用マニホールド孔64が設けられている。また、第2弾性層1cの外面には、第2凹部81が形成されている。第2凹部81は、ここでは、背面視にて(厚み方向から見て)略4角形状を有しており、その角部が丸みを帯びるように形成されている。また、第2凹部81には、その底面から厚み方向に突出した多数の第2凸部82が設けられている。そして、第2凹部81と第2凸部82から第2凸凹が構成され、第2凹部81の第2凸部82が設けられていない部分が、第1流路3を構成している。さらに、第1流路3の上端部3aは、第2凹部81の上端から上方に延びて至っており、また、第1流路3の下端部3bは、第2凹部81の下端から下方に延びている。
なお、第2流路4、ここでは、第1凹部66の第1凸部67が設けられていない部分で構成したが、これに限定されず、第1弾性層1aの主面のほぼ全域を二次流体が通流し、該主面から窪むように形成されていれば、例えば、複数の溝で形成してもよい。また、第1流路3についても同様に、第2弾性層1cの主面のほぼ全域を一次流体が通流し、該主面から窪むように形成されていれば、例えば、複数の溝で形成してもよい。
次に、このように構成された本実施の形態1に係る加湿器100における水蒸気透過膜2の厚みとセパレータ1の第1及び第2弾性層1a、1cの厚みとの関係について、説明する。
まず、水蒸気透過膜2が破損する理由について、図2及び図9を参照しながら説明する。図9は、水蒸気透過膜2を支持する第1凸部67と第1凹部66とで、水蒸気透過膜2にかかる応力の差が生じたときの加湿器セル11の状態を模式的に示す断面図である。なお、図9においては、一部を省略し、また、ハッチングを省略している。
図2及び図9に示すように、第1弾性層1aの厚みT(第1弾性層1aの水蒸気透過膜2と当接する表面(第1弾性層1aの外面)からの深さ)は、第1弾性層1aの外面と内面との間の距離となる。
また、図9に示すように、一次流体と二次流体との間の圧力差が大きい場合(ここでは、二次流体のほうが一次流体よりも圧力が高いとする)、第1凸部67の角部68に局所的に圧力Pがかかる(応力が集中する)。すると、本実施の形態1に係るセパレータ1では、第1凸部67は、弾性体(第1弾性層1a)で構成されているため、第1凸部67における角部68が弾性変形をする。このとき、角部68の弾性変形量(第1弾性層1aの圧縮された厚み)ΔTは、角部68の曲率半径Rと同じとなる(ΔT=R・・・(5))。
そして、図9に示すように、水蒸気透過膜2の膜厚t、又は曲率半径Rが小さい場合に水蒸気透過膜2が破損する。したがって、セパレータ1の第1弾性層1aにおける第1凸部67の角部68の弾性変形したときに、所定の曲率半径Rを有すれば水蒸気透過膜2が破損しないことがわかる。
次に、水蒸気透過膜2の厚みとセパレータ1の第1及び第2弾性層1a、1cの厚みとの関係について、説明する。なお、ここでは、第1弾性層1aと第2弾性層1cは同様の構成をしているため、第1弾性層1aの厚みと水蒸気透過膜2の厚みとの関係について説明し、第2弾性層1cについては、その説明を省略する。
図10は、図9に示す曲率半径R、水蒸気透過膜2の膜厚t、及び応力集中の度合い(すなわち、応力集中係数)との関係を示したグラフである。図10に示すように、応力集中係数が1.5以下では、応力集中係数の値はほとんど変化しない。このため、応力集中係数が1.5以下となるように、換言すると、曲率半径R/膜厚tが0.5以上(R/t≧0.5・・・(6))となるように、水蒸気透過膜2の膜厚とセパレータ1の第1凸部67における角部68の曲率半径Rを調整すれば、水蒸気透過膜2にかかる応力の集中が緩和され、水蒸気透過膜2の破損を抑制することができる。
ところで、第1弾性層1aを構成する弾性体の一般的な限界圧縮率(弾性破壊を起こさない圧縮率)は、30%であり、第1弾性層1aの圧縮された厚みをΔTとすると、ΔT/T≦0.3・・・(7)が成立する。ここで、式(7)において、第1凸部67(第1弾性層1a)が最も圧縮されたときの厚みTは、T=0.3×ΔT・・・(8)となる。そして、上述したように、第1凸部67(第1弾性層1a)が最も圧縮されたときに、水蒸気透過膜2が破損しないようにするためには、第1凸部67の角部68が所定の曲率半径Rを有している必要がある。
したがって、式(6)に、式(5)及び式(8)を代入して、整理すると、T≧1.66×t・・・(9)となり、第1弾性層1aの厚みTは、水蒸気透過膜2の厚みtの1.66倍以上であることが好ましい。
なお、上述のように第1弾性層1aの厚みTが、水蒸気透過膜2の厚みtの1.66倍以上であることが好ましいとしたが、第1弾性層1aの厚みT=t×1.66は水蒸気透過膜の破損抑制のための理論下限値であるため第1弾性層1aの厚みTは、信頼性の向上のため少なくとも水蒸気透過膜厚みtの2倍以上であることがより好ましい。
このように、セパレータ1の水蒸気透過膜2と当接する主面の全体に亘ってその表層部を弾性体で構成された第1弾性層1a、又は第2弾性層1cで構成することにより、一次流体と二次流体との圧力の差、排冷却水の凍結等による水蒸気透過膜2に加えられる外力を緩衝、吸収することができ、水蒸気透過膜2の物理的損傷をより抑制することができる。
次に、セパレータ1の各構成要素について説明する。
セパレータ1の第1及び第2弾性層1a、1cを構成する弾性体は、ここでは、有機高分子の弾性体であり、具体的には、エラストマー及び/又はプラスチックフォームから構成されている。エラストマーとしては、ゴムや熱可塑性エラストマーが挙げられ、プラスチックフォームとしては、連続気泡、又は軟質のものが好ましい。また、セパレータ1の第1及び第2弾性層1a、1cを構成する弾性体としては、燃料電池で白金触媒を使用するような場合、触媒の活性を維持する観点から、硫黄が含有していないフッ素ゴム、又は過酸化物架橋EPDMを使用することが好ましく、また、セパレータの製造の容易さや低コスト化の観点から、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(例えば、エクソン社製 商品名サントプレーン)を使用することが好ましい。
また、弾性体(第1及び第2弾性層1a、1c)の硬度としては、第1凸部67、81の形状を維持する観点から、JIS K6200に定めるDUROMETER硬度でAスケール30以上であることが好ましく、水蒸気透過膜2の物理的損傷を抑制する観点から、JIS K6200に定めるDUROMETER硬度でAスケール100以下であることが好ましい。また、このような構成にすると、通常、セパレータの周縁部に配置されるシール部材の硬度(例えば、Oリングでは、JIS K6200に定めるDUROMETER硬度でAスケール60)と同程度の硬度となるため、シール部材を配置しなくても、二次流体等が加湿器の外部にリークされることを防止することができ、より簡易な構成で、かつ、低コストで加湿器を製造することができる。
セパレータ1の剛性層1bを構成する部材としては、セパレータ1の外形を保つことができれば、アルミ、銅、鉄、ステンレス等の金属や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホン等の熱可塑性樹脂を使用することができ、特に限定はされない。
剛性層を有することにより、セパレータを十分な強度にすることができる。
このように、本実施の形態1に係る加湿器100では、加湿器100を構成するセパレータ1の両主面の該主面から一定の深さに亘る部分を弾性体(第1弾性層1a、又は第2弾性層1c)で形成することにより、一次流体と二次流体との圧力の差、排冷却水の凍結等によって水蒸気透過膜2にかかる圧力を弾性体によって緩衝、吸収して、水蒸気透過膜2の破損を防止することが可能となる。また、セパレータ1の主面の硬度を、通常配置されるシール部材の硬度と同様に構成することにより、シール部材を配置しなくても、二次流体等がリークされるのを防止することができ、より簡易な構成で、かつ、低コストで加湿器を製造することが可能となる。
なお、このような構造を有するセパレータ1の製造方法としては、例えば、適切な位置に複数の貫通孔が設けられた金属板で剛性層1bを形成し、これにフッ素ゴムを投錨成形することにより、第1弾性層1a及び第2弾性層1cを形成して製造してもよく、また、剛性層1bをポリプロピレンで形成し、第1弾性層1a及び第2弾性層1cをポリオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成するようにして、二色成形することによって製造してもよい。
また、セパレータ1を、ここでは、一対の第1及び第2弾性層1a、1cと剛性層1bとから構成したが、これに限定されない。即ち、水蒸気透過膜2と当接する部分が、弾性体で構成されていればよい。特に、第1流路3又は第2流路4を構成し、水蒸気透過膜2と当接する第1凸部67は、水蒸気透過膜2の損傷が生じやすい部分であるため、この第1凸部67の水蒸気透過膜と接する部分が、弾性体で構成されていればよい。また、セパレータ1全体を弾性体で構成してもよい。
次に、本実施の形態1に係る加湿器を用いた燃料電池システムについて説明する。
[燃料電池システム]
図7及び図16は、本実施の形態1に係る加湿器を用いた燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。なお、図7及び図16においては、一部を省略している。
図7に示すように、燃料電池システム200は、PEFC101と、酸化剤ガス供給装置102と、全熱交換器103と、加湿器100と、冷却水供給装置104と、を有している。なお、燃料電池システム200を構成する個々の機器は、加湿器100を除いて公知のものを使用しているため、その詳細な説明は省略する。
以下に、一次流体(ここでは、排冷却水)と二次流体(ここでは、酸化剤ガス)の流れについて、燃料電池システム200の構成の説明を兼ねて説明する。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給装置102から全熱交換器103に供給される。また、全熱交換器103には、PEFC101から未反応の酸化剤ガスがオフガスとして供給される。全熱交換器103は、ここでは、全熱交換率が50%のものを使用し、供給された酸化剤ガスとオフガスとの間で熱交換が行われ、また、酸化剤ガスは加湿される。次に、加湿された酸化剤ガスは、加湿器100に供給され、供給された酸化剤ガスは、上述したように加湿器100内でさらに加湿される。そして、加湿器100で加湿された酸化剤ガスは、PEFC101に供給される。PEFC101では、酸化剤ガスと別途供給された燃料ガスが、反応して電気を発生し、未反応の酸化剤ガスは、全熱交換器103に供給される。
一方、冷却水は、冷却水供給装置104内で適度な温度に冷却、又は加熱され、PEFC101に供給される。PEFC101に供給された冷却水は、PEFC101を構成するセルスタックと熱交換を行い、PEFC101から排出される。PEFC101から排出された冷却水(以下、排冷却水という)は、加湿器100に供給される。加湿器100に供給された排冷却水は、酸化剤ガスと熱交換を行い、冷却水供給装置104に供給される。
なお、ここでは、二段階で酸化剤ガス(二次流体)を加湿したが、これに限定されず、本実施の形態1に係る加湿器100のみで、酸化剤ガスを加湿してもよく、また、酸化剤ガスを加湿する一次流体として、燃料電池から排出されるオフガスを使用してもよい。また、全熱交換器103を本実施の形態1に係る加湿器100で構成してもよい。
また、図16に示すように、燃料ガス供給装置105からPEFC101に供給される燃料ガスを本実施の形態1に係る加湿器を全熱交換器103に適用する構成としてもよい。具体的には、燃料ガス供給装置105で生成された燃料ガスが、二次流体として全熱交換器103に供給される。一方、PEFC101で使用されなかった未使用の燃料ガス(以下、排燃料ガスという)が、一次流体として全熱交換器103に供給されるため、全熱交換器103では、燃料ガスが加湿される。そして、加湿された燃料ガスは、PEFC101に供給される。一方、燃料ガスと水分交換を行った排燃料ガスは、燃料供給装置105の図示されないバーナに燃焼用燃料として供給される。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2に係る加湿器におけるセパレータの概略構成を模式的に示す正面図である。
図11に示すように、本発明の実施の形態2に係るセパレータ1は、実施の形態1のセパレータ1と基本的構成は同じであるが、第1凸部67の構成が異なる。具体的には、実施の形態1においては、第1凸部67は、正面視にて(セパレータ1の厚み方向から見て)、その形状が略円状に形成されているが(図3(b)参照)、本実施の形態2においては、セパレータ1の厚み方向から見て、セパレータ1の上下方向に延びるように帯状に形成されている。なお、セパレータ1の背面は、セパレータ1の正面と同様に構成されている(第2凸部82は、第1凸部67と同様に構成されている)ため、セパレータ1の背面の詳細な説明を省略する。
このように構成された本実施の形態2に係るセパレータ1を用いた加湿器であっても、実施の形態1に係る加湿器100と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3に係る加湿器におけるセパレータの概略構成を示す模式図である。
図12に示すように、本発明の実施の形態3に係るセパレータ1は、実施の形態1のセパレータ1と基本的構成は同じであるが、第1凹部66及び第1凸部67の構成が異なる。具体的には、セパレータ1の上部及び下部のそれぞれに第1凹部66a、66bが形成されている。第1凹部66a、66bは、正面視にて、略4角形状を有しており、その角部が丸みを帯びるように形成されている。また、第1凹部66a、66bには、その底面から厚み方向に突出した多数の第1凸部67a、67bがそれぞれ設けられている。そして、第1凹部66aの下端の一方の側部側と、第1凹部66bの上端の他方の側部側と、を連通するように溝状の流路69が形成されている。この第1凹部66a、66bの第1凸部67a、67bが設けられていない部分と流路69から第2流路4が構成される。なお、セパレータ1の背面は、セパレータ1の正面と同様に構成されているため、セパレータ1の背面の詳細な説明を省略する。
このように構成された本実施の形態3に係るセパレータ1を用いた加湿器であっても、実施の形態1に係る加湿器100と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、図13においては、その一部を省略している。
図13に示すように、本発明の実施の形態4に係る加湿器の加湿セル11では、実施の形態1に係る加湿器100の加湿セル11と基本的構成は同じであるが、第1凹部66の底面を剛性層1bが形成するように構成されている点が異なる。すなわち、剛性層1bの表面に第1及び第2弾性層1a、1cが突設されている。そして、この剛性層1bの表面における第1及び第2弾性層1a、1cが設けられていない部分が、第1凹部66及び第2凹部81の底面を構成する。また、第1及び第2弾性層1a、1cの剛性層1bの表面から突出した部分のうち周縁部以外の部分が、それぞれ、第1凸部67及び第2凸部82の壁部を構成する。
このような構成とすることにより、実施の形態1の作用効果を維持した上で、第1、又は第2弾性層1a、1cの体積を小さくすることができ、第1及び第2弾性層1a、1cを高価な弾性体で構成したときに、セパレータ1の低コスト化、ひいては、燃料電池システムの低コスト化を図ることができる。
(実施の形態5)
図14は、本発明の実施の形態5に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図であり、図17は、図14に示す加湿セル積層体50のセパレータ1を構成する剛性層1bの概略構成を示す模式図である。なお、図14においては、その一部を省略している。
図14及び図17に示すように、本発明の実施の形態5に係る加湿器の加湿セル11では、実施の形態1に係る加湿器100の加湿セル11と基本的構成は同じであるが、以下の点で異なる。すなわち、剛性層1bの主面には、正面視にて、略4角形状の凹部69が形成されており、剛性層1bの該凹部69の底面には、厚み方向に突出する複数の凸部70が設けられている(図17参照)。凸部70には、厚み方向に貫通する貫通孔65が設けられている。
また、凸部70の主面(表面)及び剛性層1bの主面の周縁部(凹部69が設けられていない部分)から突出するように、第1及び第2弾性層1a、1cが設けられている。そして、剛性層1bの凹部69が、第1凹部66又は第2凹部81を構成し、凸部70及び該凸部70の表面から突設された第1及び第2弾性層1a、1cが、第1凸部67及び第2凸部82の壁部をそれぞれ構成する。なお、第1及び第2弾性層1a、1cの厚みTが、水蒸気透過膜2の厚みtの1.66倍以上(ここでは、1.67倍)となるように構成されている。
このような構成とすることにより、実施の形態1の作用効果を維持した上で、第1、又は第2弾性層1a、1cの体積をより小さくすることができ、第1及び第2弾性層1a、1cを高価な弾性体で構成したときに、セパレータ1の低コスト化、ひいては、燃料電池システムの低コスト化を図ることができる。
また、剛性層1bが芯材として機能することで、第1凸部67又は第2凸部82の形状を長期に亘って安定して保持されるため、第1凸部67又は第2凸部82の型崩れにより、第2流路4又は第1流路3が閉塞する等の問題を抑制することができる。
(実施の形態6)
図15は、本発明の実施の形態6に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、図15においては、その一部を省略している。
図15に示すように、本発明の実施の形態6に係る加湿器の加湿セル11では、実施の形態1に係る加湿器100の加湿セル11と基本的構成は同じであるが、剛性層1bに貫通孔65を設けずに、かつ、第1凹部66又は第2凹部81の底面を剛性層1bで構成し、第1凸部67及び第2凸部82が剛性層1bの主面から突設されている点が異なる。なお、本実施の形態6に係る加湿器11のセパレータ1は、剛性層1bと第1及び第2弾性層1a、1cを、同じオレフィン系の材料(例えば、剛性層1bをポリプロピレンで形成し、第1弾性層1a及び第2弾性層1cをポリオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成する)を用いて、二色成形することによって製造することができる。
このような構成とすることにより、実施の形態1の作用効果を維持した上で、第1、又は第2弾性層1a、1cの体積をより小さくすることができ、第1及び第2弾性層1a、1cを高価な弾性体で構成したときに、セパレータ1の低コスト化、ひいては、燃料電池システムの低コスト化を図ることができる。
(実施の形態7)
図18は、本発明の実施の形態7に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、図18においては、その一部を省略している。
図18に示すように、本発明の実施の形態7に係る加湿器の加湿セル11では、実施の形態6に係る加湿器100の加湿セル11と基本的構成は同じであるが、剛性層1bの主面に剛性層1bが厚み方向に突出する複数の突起部7が設けられ、第1及び第2弾性層1a、1cが、該突起部7を覆うように形成されている点が異なる。
このような構成とすることにより、実施の形態1の作用効果を維持した上で、第1、又は第2弾性層1a、1cの体積をより小さくすることができ、第1及び第2弾性層1a、1cを高価な弾性体で構成したときに、セパレータ1の低コスト化、ひいては、燃料電池システムの低コスト化を図ることができる。
また、剛性層1bが芯材として機能することで、第1凸部67又は第2凸部82の形状を長期に亘って安定して保持されるため、第1凸部67又は第2凸部82の型崩れにより、第2流路4又は第1流路3が閉塞する等の問題を抑制することができる。
なお、上記実施の形態1〜4、6においては、セパレータ1の一次流体又は二次流体が通流する第1流路3又は第2流路4を形成する第1凸部67又は第2凸部82を弾性体で形成されている構成としたが、これに限定されず、実施の形態5または7に示されるように第1凸部67又は第2凸部82の水蒸気透過膜2と当接する表面から所定の範囲(水蒸気透過膜2の厚みtの1.66倍以上)を弾性体で形成し、第1凸部67又は第2凸部82の芯材として剛性層1bが形成される構成としてもよい。また、上記実施の形態1〜7においては、セパレータ1の主面の周縁部が弾性体で形成される構成としたが、これに限定されず、セパレータ1の主面の周縁部は、剛性層1bで形成する構成としてもよい。
次に、本実施の形態1に係る加湿器100の性能評価試験について、実施例とともに説明する。なお、以下の説明では、一次流体として冷却水を使用し、二次流体として酸化剤ガスを使用している。
(実施例1)
実施例1の加湿器は、本実施の形態1に係る加湿器100の構成となるように作成した。
セパレータ1は、ガラスフィラー入りのポリプロピレン(プライムポリマー社 商品名R350G)と、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(エクソン社製 商品名サントプレーン8260 硬度 Aスケール60)と、を用いて、二色成形により作成した。このとき、セパレータ1の第1流路(以下、冷却水流路)3及び第2流路(以下、酸化剤ガス流路)4を構成する第1凹部66の長手方向の長さ寸法を100mm、短手方向の幅寸法を50mmとし(実効加湿面積は0.03m2)、深さ寸法を1mmとなるように形成した。
水蒸気透過膜2として、パーフルオロスルホン酸膜(Du Pond社製 商品名Nafion117)を使用し、所定の位置に酸化剤ガス供給用マニホールド孔71等のマニホールド孔を形成した。
このように作成したセパレータ1と水蒸気透過膜2を必要な数だけ積層して加湿セル積層体51を作成し、該加湿セル積層体51の両端を締結板で挟んで、締結し、加湿器100を作成した。
(比較例1)
図4(a)は、比較例1の加湿器100aにおける加湿セル積層体50の概略構成を模式的に示す断面図である。図4(b)は、図4(a)に示す加湿セル11のセパレータ1の概略構成を示す模式図である。なお、図4(a)において、一部を省略している。
比較例1で使用したセパレータ1は、基本的構成は実施例1のセパレータ1と同じであるが、以下の点が異なるように作成した。
図4(b)に示すように、比較例1で使用したセパレータ1は、その主面の周縁部にガスケット(流体シール)5を配置するための溝6を、冷却水流路3(又は、酸化剤ガス流路4)や酸化剤ガス供給用マニホールド孔61等のマニホールド孔を囲むように設けた。また、図4(a)に示すように、比較例1のセパレータ1は、第1弾性層1a及び第2弾性層1cを構成せず、ガラスフィラー入りのポリプロピレンのみ(即ち、剛性層1bのみ)で作成した。
水蒸気透過膜2は、実施例1と同様のものを使用した。また、ガスケット5は、過酸化物架橋EPDMを適宜な形状に切断して使用した。
そして、溝6にガスケット5を配置したセパレータ1と水蒸気透過膜2を必要な数だけ積層して加湿セル積層体51を作成し、該加湿セル積層体51の両端を締結板で挟んで、締結し、加湿器100aを作成した。
(比較例2)
図5(a)は、比較例2の加湿器100bにおける加湿セル積層体50の概略構成を模式的に示す断面図である。図5(b)は、図5(a)に示す加湿セル11のセパレータ1の概略構成を示す模式図である。なお、図5(a)において、一部を省略している。
比較例2の加湿器100bは、特許文献3に開示されている膜支持部として、図5(a)及び図5(b)に示すような膜保護部材7を有する構成とした。なお、比較例2では、実施例1や比較例1との対比を容易にするために、比較例2のセパレータ1は、基本的構成は比較例1のセパレータ1と同じであるが、以下の点が異なるように作成した。
図5(a)に示すように、比較例2のセパレータ1は、両主面の周縁部が、膜保護部材7を酸化剤ガス流路4(又は、冷却水流路3)に配置できるように、第1凸部67の上端面の位置から厚み方向に膜保護部材7の厚み寸法だけ突出するように作成した。
膜保護部材7は、ここでは、60メッシュのポリプロピレンメッシュ(開口率60%)を使用し、第1凹部66に丁度収容できるように切断して使用した。また、水蒸気透過膜2は、実施例1及び比較例2と同じものを使用した。
そして、セパレータ1の溝6にガスケット5を配置し、また、膜保護部材7を第1凹部66に配置し、これらを配置したセパレータ1と水蒸気透過膜2を必要な数だけ積層して加湿セル積層体51を作成し、該加湿セル積層体51の両端を締結板で挟んで、締結し、加湿器100bを作成した。
次に、これらの加湿器を用いて、性能評価試験を行った。
[性能評価試験1]
性能評価試験1では、一対のセパレータ1で水蒸気透過膜2を挟んで積層した(これを単段という)実施例1の加湿器100と単段の比較例2の加湿器100bを用いて行った。試験方法としては、冷却水流路3に70℃の冷却水を3.3m/secの流量で通流させ、一方、酸化剤ガス流路4に露点換算温度(気体中の全水分量を露点に換算した温度)が10℃以下である乾燥空気(酸化剤ガス)を30m/secの流量で通流させ、それぞれの加湿器から排出された酸化剤ガスの水蒸気量(露点)を測定した。そして、測定した露点と上述の式1及び式2から水蒸気透過係数を算出し、酸化剤ガスの流速とともにプロットした。その結果を示したのが、図6である。
図6に示すように、実施例1の加湿器100における水蒸気透過係数の近似曲線は、式(3)に示すようになり、一方、比較例2の加湿器100bにおける水蒸気透過係数の近似曲線は、式(4)に示すようになった。
y=1.43×10-7Ln(x)+2.86×10-7・・・(3)
y=1.08×10-7Ln(x)+2.25×10-7・・・(4)
ここで、yは、水蒸気透過係数であり、xは、酸化剤ガスの流速である。
これにより、比較例2の加湿器100bでは、膜保護部材7の開口率によって、水蒸気透過膜2の実質的な膜面積が低下し、水蒸気透過膜2の単位面積当たりの加湿性能が約20%低下したことがわかった。
次に、この加湿性能の差異が、実際の燃料電池システムにどのような影響を及ぼすかを試験した。
[性能評価試験2]
性能評価試験2では、図7に示した燃料電池システム200を構築し、PEFC101は、出力電力が4.8kWのものを使用した。
そして、このように構成した燃料電池システム200では、PEFC101は、上記出力を得るために、燃料ガス利用率75%、酸化剤ガス利用率50%の余剰反応ガス条件において、63℃で飽和状態までに加湿された燃料ガスが、59.4L/min、同じく、63℃で飽和状態までに加湿された酸化剤ガスが、212.2L/min必要となる。また、PEFC101のセルスタックには、60℃に保たれた冷却水が、5.8L/min供給されて、セルスタック内で熱交換を行い、71.5℃の排冷却水として排出される。
次に、加湿器で酸化剤ガスを加湿するために必要な加湿器の設計について説明する。
図8は、実施例1の加湿器100及び比較例2の加湿器100bにおける設計条件を示す表である。
上述したように、酸化剤ガスは、全熱交換器103で加湿されるが、このとき、酸化剤ガスは、露点が58℃になるまで加熱及び加湿される。この加湿された酸化剤ガスを露点が63℃になるまで加湿されるためには、図8に示すように、加湿器の加湿能力が12.50g/min必要である。
そこで、図6に示した実施例1の加湿器100及び比較例2の加湿器100bにおける水蒸気透過係数の近似曲線(式(3)及び式(4))から、それぞれの水蒸気透過係数を算出し、加湿器の加湿能力を算出した。その結果、図8に示すように、実施例1の加湿器100では、加湿セル11を6段(水蒸気透過膜2が6積層された状態)積層すると加湿能力が13.71g/minとなり、酸化剤ガスを露点が63℃になるまで加湿できることがわかった。一方、比較例2の加湿器100bでは、図8の比較例2−1に示すように、加湿セル11を6段積層しても、必要な加湿能力が得られず、8段積層する必要があることがわかった。これは、積層段数が増加することによって、空気(酸化剤ガス)流速が低下し、より多くの加湿面積を必要とするためである。
そして、これら3種類の加湿器(図8に示す加湿器)を上記燃料電池システムに搭載して運転を行い、それぞれの加湿器から排出される酸化剤ガスの露点を測定したところ、それぞれの加湿器の加湿能力から算出される設計値の±0.5℃の範囲に収まっており、よく設計値と一致した。
このように、実施例1の加湿器100では、比較例2の加湿器100bよりも、加湿セル11の積層段数がより少ない状態で、加湿性能が高いことが示された。このため、実施例1の加湿器100を搭載した燃料電池システムでは、より省スペース及び低コストにすることができる。
次に、それぞれの加湿器の機械耐久性を確認するための試験を行った。なお、以下の試験では、実施例1の加湿器100、比較例1の加湿器100a、及び比較例2の加湿器100bともに、セル11を10段積層して締結したものを使用した。
[性能評価試験3]
性能評価試験3では、以下の試験を行った。
(試験1)繰り返し差圧試験
繰り返し差圧試験では、まず、それぞれの加湿器の冷却水流路3及び酸化剤ガス流路4を大気圧開放し、ついで、酸化剤ガス流路4を大気圧開放から一分間0.5kPaに保ち、その後、酸化剤ガス流路4を大気圧開放するサイクルを1サイクルとした。そして、500サイクルを1クールとし、1クール終了時点で冷却水流路3と酸化剤ガス流路4との間でリーク(クロスリーク)が発生しているかを、両流路間を差圧0.5kPaにて測定した。酸化剤ガスが、2cc/min以下の漏れ量であれば1クール合格とし、合格した加湿器は再び次のクールの試験を行い、これを10クール繰り返して最終的な合否を判定した。
(試験2)繰り返し凍結試験
繰り返し凍結試験では、まず、それぞれの加湿器の酸化剤ガス流路4を密閉し、また、冷却水流路3を水封して、恒温槽内に保持した。そして、加湿器を−10℃で、6時間冷却して、その内部を凍結し、その後、加湿器を+10℃で6時間インキュベートし、凍結水を融解するサイクルを1サイクルとした。20サイクルを1クールとし、1クール終了時点で冷却水流路3と酸化剤ガス流路4との両流路間のリーク(クロスリーク)を差圧0.5kPaにて測定した。酸化剤ガスが、2cc/min以下の漏れ量であれば1クール合格とした。合格した加湿器は再び次のクールの試験を行い、これを10クール繰り返して最終的な合否を判定した。
繰り返し差圧試験の結果、実施例1の加湿器100及び比較例2の加湿器100bは、最終合格、すなわち、冷却水流路3と酸化剤ガス流路4との間で、クロスリークが発生しなかった。一方、比較例1の加湿器100aでは、4クール目にクロスリークが発生していた。
また、繰り返し凍結試験の結果、実施例1の加湿器100及び比較例2の加湿器100bは、最終合格、すなわち、冷却水流路3と酸化剤ガス流路4との間で、クロスリークが発生しなかった。一方、比較例1の加湿器100aでは、6クール目にクロスリークが発生していた。
なお、比較例1の加湿器100aについては、試験不合格時点で原因解析のため分解したところ、水蒸気透過膜2にセパレータ1の冷却水流路3(第1凹部66)、又は酸化剤ガス流路4(第2凹部81)に設けられた第1凸部67、又は第2凸部82との接触によると見られるピンホールが確認された。一方、実施例1の加湿器100及び比較例2の加湿器100bについては、最終合格時点での分解検査によっても水蒸気透過膜2に損傷がないことが確認され、本実施例1の加湿器100が、従来例の加湿器と同等の機械耐久性能を有していることが認められた。
本発明の加湿器用セパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システムによれば、きわめて簡単な構成により、差圧、凍結その他の理由による物理損傷を防止することが可能であり、かつ、従来に比して高性能の加湿器を構成することが可能となり、有用である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿器の概略構成を示す模式図である。 図2は、図1に示す加湿器の加湿セルの概略構成を模式的に示す断面図である。 図3(a)は、図2におけるセパレータを構成する剛性層の概略構成を示し、図2のIIIa−IIIa線に沿った断面図である。 図3(b)は、図2におけるセパレータの正面図である。 図3(c)は、図2におけるセパレータの背面図である。 図4(a)は、比較例1の加湿器における加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図4(b)は、図4(a)に示す加湿セルのセパレータの概略構成を示す模式図である。 図5(a)は、比較例2の加湿器における加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図5(b)は、図5(a)に示す加湿セルのセパレータの概略構成を示す模式図である。 図6は、実施例1の加湿器及び比較例2の加湿器から排出された酸化剤ガスの露点と水蒸気透過係数をプロットしたグラフである。 図7は、本実施の形態1に係る加湿器を用いた燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 図8は、実施例1の加湿器及び比較例2の加湿器における設計条件を示す表である。 図9は、水蒸気透過膜を支持する凸部と凹部とで、水蒸気透過膜にかかる応力の差が生じたときの加湿器セルの状態を模式的に示す断面図である。 図10は、図9に示す曲率半径R、水蒸気透過膜の膜厚t、及び応力集中の度合い(すなわち、応力集中係数)との関係を示したグラフである。 図11は、本発明の実施の形態2に係る加湿器におけるセパレータの概略構成を模式的に示す正面図である。 図12は、本発明の実施の形態3に係る加湿器におけるセパレータの概略構成を示す模式図である。 図13は、本発明の実施の形態4に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図14は、本発明の実施の形態5に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図15は、本発明の実施の形態6に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。 図16は、本実施の形態1に係る加湿器を用いた燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 図17は、図14に示す加湿セル積層体のセパレータを構成する剛性層の概略構成を示す模式図である。 図18は、本発明の実施の形態7に係る加湿器の加湿セル積層体の概略構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 セパレータ
1a 弾性層
1b 剛性層
1c 弾性層
1d 弾性体
2 水蒸気透過膜
3 第1流路(冷却水流路)
4 第2流路(酸化剤ガス流路)
5 ガスケット(流体シール)
6 溝
7 突起部
11 加湿セル
21 二次流体供給用マニホールド
22 二次流体排出用マニホールド
23 一次流体供給用マニホールド
24 一次流体排出用マニホールド
31 二次流体供給用配管
32 二次流体排出用配管
33 一次流体供給用配管
34 一次流体排出用配管
41a 第1の端板
41b 第2の端板
50 加湿セル積層体
51 加湿セルスタック
61 二次流体供給用マニホールド孔
62 二次流体排出用マニホールド孔
63 一次流体供給用マニホールド孔
64 一次流体排出用マニホールド孔
65 貫通孔
66 第1凹部
67 第1凸部
68 角部
69 凹部
70 凸部
71 二次流体供給用マニホールド孔
73 一次流体供給用マニホールド孔
81 第2凹部
82 第2凸部
100 加湿器
100a 加湿器
100b 加湿器
101 高分子電解質形燃料電池(PEFC)
102 酸化剤ガス供給装置
103 全熱交換器
104 冷却水供給装置

Claims (9)

  1. 水蒸気透過膜と当接する主面と、前記主面に形成された凸凹の凹部からなる流体の流路と、前記凸凹の凸部の先端から少なくとも一定の深さに亘るように形成された弾性層と、剛性層と、で構成され、
    前記弾性層は、一方の前記主面に設けられた第1弾性層と、他方の前記主面に設けられた第2弾性層と、を備え、
    前記第1弾性層及び前記第2弾性層は、前記剛性層に設けられた貫通孔を通じて接続される、加湿器用のセパレータ。
  2. 前記弾性層の厚みは前記水蒸気透過膜の厚みの1.66倍以上である、請求項1に記載の加湿器用セパレータ。
  3. 前記剛性層の表面に前記弾性層からなる壁部が突設され、前記壁部が前記凸凹の凸部を構成し、前記壁部の間の空間が前記凸凹の凹部を構成する、請求項1又は2に記載の加湿器用セパレータ。
  4. 前記凸部全体が前記弾性層で構成されている、請求項1に記載の加湿器用のセパレータ。
  5. 前記セパレータの全体が前記弾性層で構成されている、請求項1に記載の加湿器用のセパレータ。
  6. 前記弾性層は硫黄を含有しないフッ素ゴム又はEPDMを含むように構成されている、請求項1に記載の加湿器用のセパレータ
  7. 前記弾性層の硬度はJIS K6200に定めるDUROMETER硬度でAスケール30〜100である、請求項1に記載の加湿器用のセパレータ。
  8. 請求項1〜7に記載のいずれかのセパレータと、
    水蒸気透過膜と、を備え、
    前記弾性層が設けられたセパレータの前記主面で前記水蒸気透過膜を挟むようにして、前記セパレータ及び前記水蒸気透過膜が積層されて締結されており、前記水蒸気透過膜に当接する一方の主面上の第1流路に一次流体が通流し、前記水蒸気透過膜に当接する他方の主面上の第2流路に二次流体が通流することにより、前記一次流体に含まれる水分が前記水蒸気透過膜を透過して前記二次流体が加湿される、加湿器。
  9. 燃料ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスの少なくともいずれか一方のガスの供給経路に設けられた請求項に記載の加湿器と、を備える、燃料電池システム。
JP2008549333A 2006-12-14 2007-12-12 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム Expired - Fee Related JP4854747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008549333A JP4854747B2 (ja) 2006-12-14 2007-12-12 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006337014 2006-12-14
JP2006337014 2006-12-14
JP2008549333A JP4854747B2 (ja) 2006-12-14 2007-12-12 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム
PCT/JP2007/073939 WO2008072657A1 (ja) 2006-12-14 2007-12-12 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008072657A1 JPWO2008072657A1 (ja) 2010-04-02
JP4854747B2 true JP4854747B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=39511674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008549333A Expired - Fee Related JP4854747B2 (ja) 2006-12-14 2007-12-12 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8277985B2 (ja)
EP (1) EP2053316A4 (ja)
JP (1) JP4854747B2 (ja)
CN (1) CN101506591B (ja)
WO (1) WO2008072657A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010044989A (ja) * 2008-08-18 2010-02-25 Panasonic Corp 燃料電池用ガスの加湿装置
DE102012218303A1 (de) * 2011-10-08 2013-04-11 Volkswagen Ag Verfahren zur Herstellung einer Befeuchtungseinrichtung zur Befeuchtung von Prozessgasen sowie Befeuchtungseinrichtung
CN103022535B (zh) * 2012-12-20 2016-03-09 上海交通大学 一种焓轮增湿器的制造方法
WO2014138585A2 (en) * 2013-03-08 2014-09-12 Mosi Chu Heat exchangers, boilers, and systems incorporating the same
FR3024533B1 (fr) * 2014-07-31 2016-08-26 Commissariat Energie Atomique Echangeur enthalpique ameliore
DE202016105307U1 (de) * 2016-09-23 2018-01-09 Reinz-Dichtungs-Gmbh Strömungsplatte für einen Befeuchter
US20200280109A1 (en) * 2019-03-01 2020-09-03 Ses Holdings Pte. Ltd. Rechargeable Battery
CN114747056A (zh) * 2019-11-29 2022-07-12 可隆工业株式会社 燃料电池用加湿器

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58161268A (ja) * 1982-03-19 1983-09-24 Fuji Electric Corp Res & Dev Ltd 燃料電池のセルスタツク
JPS59188673A (ja) * 1983-04-12 1984-10-26 Canon Inc 定着装置
JPH10172591A (ja) * 1996-12-11 1998-06-26 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用ガスの加湿装置
JPH10172592A (ja) * 1996-12-16 1998-06-26 Honda Motor Co Ltd ガスの加湿装置
JP2002117872A (ja) * 2000-08-01 2002-04-19 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用シール
JP2005183072A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Nissan Motor Co Ltd 高分子電解質型燃料電池
JP2006236780A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Aisin Seiki Co Ltd 積層型ガス流路形成装置の組付方法
JP2006286411A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Toyota Motor Corp 燃料電池用加湿装置及びこれを備えた燃料電池システム
JP2006336941A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Toyota Motor Corp 加湿器とセパレータ
JP2007163035A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Mitsubishi Electric Corp 加湿器

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55137007A (en) 1979-04-14 1980-10-25 Horiba Ltd Semipermeable membrane dehumidifier
JPS59188673U (ja) * 1983-06-01 1984-12-14 工業技術院長 燃料電池
JPH07174373A (ja) * 1993-12-16 1995-07-14 Nitto Denko Corp 加湿器およびそれに用いる高分子複合膜
JPH097621A (ja) 1995-06-23 1997-01-10 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk Pem型燃料電池のガス加湿方法、ガス加湿器及びガス加湿プレート
JP2000348747A (ja) 1999-06-03 2000-12-15 Isuzu Motors Ltd 燃料電池
JP2001023662A (ja) 1999-07-09 2001-01-26 Fuji Electric Co Ltd 加湿器部材、ならびに該加湿器部材を備えた固体高分子電解質型燃料電池および燃料電池システム
JP4892770B2 (ja) * 1999-12-28 2012-03-07 ダイキン工業株式会社 燃料電池用加湿装置
US6921598B2 (en) * 2000-03-07 2005-07-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Polymer electrolyte fuel cell and method of manufacturing the same
JP3505708B2 (ja) * 2000-06-12 2004-03-15 本田技研工業株式会社 固体高分子型燃料電池用の単セル、その製造方法、固体高分子型燃料電池及びその再生方法
JP2002110189A (ja) 2000-09-29 2002-04-12 Toshiba Corp 燃料電池用セパレータ及びその製造方法並びに該セパレータを用いた固体高分子型燃料電池
US6953635B2 (en) * 2000-10-04 2005-10-11 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Humidifier for fuel cell
JP4801261B2 (ja) 2001-01-23 2011-10-26 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
US7141323B2 (en) * 2002-08-07 2006-11-28 Plug Power Inc. Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
JP2005032473A (ja) 2003-07-08 2005-02-03 Mitsubishi Materials Corp 固体高分子型燃料電池のガス加湿器及びこれに用いられる金属多孔質体−樹脂複合体
CN100440598C (zh) * 2003-08-25 2008-12-03 松下电器产业株式会社 燃料电池系统、燃料电池系统的起动方法
JP4887600B2 (ja) * 2003-11-10 2012-02-29 トヨタ自動車株式会社 燃料電池、その分解方法およびそのセパレータ
JP3799038B2 (ja) 2003-11-11 2006-07-19 ニッタ株式会社 固体高分子型燃料電池用セパレータ
TW200522425A (en) 2003-12-24 2005-07-01 Showa Denko Kk Separator for fuel cell and its manufacturing method
JP4779346B2 (ja) * 2004-02-05 2011-09-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池解体方法
JP2005276519A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Nissan Motor Co Ltd 固体高分子型燃料電池
KR101246524B1 (ko) * 2004-12-28 2013-03-26 파나소닉 주식회사 고분자 전해질형 연료 전지 발전 시스템
JP2006210150A (ja) 2005-01-28 2006-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池システム
CN101322274B (zh) * 2005-12-02 2010-11-10 松下电器产业株式会社 燃料电池系统

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58161268A (ja) * 1982-03-19 1983-09-24 Fuji Electric Corp Res & Dev Ltd 燃料電池のセルスタツク
JPS59188673A (ja) * 1983-04-12 1984-10-26 Canon Inc 定着装置
JPH10172591A (ja) * 1996-12-11 1998-06-26 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用ガスの加湿装置
JPH10172592A (ja) * 1996-12-16 1998-06-26 Honda Motor Co Ltd ガスの加湿装置
JP2002117872A (ja) * 2000-08-01 2002-04-19 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用シール
JP2005183072A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Nissan Motor Co Ltd 高分子電解質型燃料電池
JP2006236780A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Aisin Seiki Co Ltd 積層型ガス流路形成装置の組付方法
JP2006286411A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Toyota Motor Corp 燃料電池用加湿装置及びこれを備えた燃料電池システム
JP2006336941A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Toyota Motor Corp 加湿器とセパレータ
JP2007163035A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Mitsubishi Electric Corp 加湿器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008072657A1 (ja) 2008-06-19
CN101506591A (zh) 2009-08-12
CN101506591B (zh) 2011-10-05
JPWO2008072657A1 (ja) 2010-04-02
EP2053316A1 (en) 2009-04-29
US8277985B2 (en) 2012-10-02
EP2053316A4 (en) 2012-01-04
US20090325034A1 (en) 2009-12-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4854747B2 (ja) 加湿器用のセパレータ、加湿器、及びそれを備える燃料電池システム
JP6211789B2 (ja) 燃料電池
US20210226233A1 (en) Membrane humidifier for fuel cell
US11539060B2 (en) Membrane humidifier for fuel cell
US10026977B2 (en) Humidification device for humidifying process gases and fuel cell arrangement comprising same
JP3029419B2 (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法及び燃料電池用セパレータ
JP6308575B2 (ja) 燃料電池
JP6280531B2 (ja) 燃料電池
JP4957091B2 (ja) 燃料電池
JP2007141599A (ja) 燃料電池および燃料電池システム
JP3752994B2 (ja) 燃料電池
JP2014160628A (ja) 燃料電池スタック
JP3292670B2 (ja) 燃料電池
JP5439212B2 (ja) 燃料電池
JP2006196284A (ja) 燃料電池システム
JP5137478B2 (ja) 燃料電池
JP4896813B2 (ja) 燃料電池用加湿装置
JP2015173093A (ja) 燃料電池スタック
JP6748451B2 (ja) 燃料電池スタック
JP2015115304A (ja) 燃料電池スタック
JP5157293B2 (ja) 燃料電池用ガスの加湿装置
JP2009252668A (ja) 燃料電池
JP2017126449A (ja) 燃料電池システム
JP2014063583A (ja) 燃料電池スタック
JP2015076234A (ja) 燃料電池スタック

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111004

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111025

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees