JP5157293B2 - 燃料電池用ガスの加湿装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に高分子電解質型燃料電池を駆動するための燃料電池用ガスの加湿装置の構造に関する。
高分子電解質形燃料電池は、水素リッチな燃料ガスと空気など酸素を含有する酸化剤ガスを電気化学的に反応させることで、電力と熱を発生させる装置である。この燃料電池に使用される高分子電解質膜は、電解質(水素イオン)のイオン導伝性を保つために、燃料ガス及び酸化剤ガス(これらを反応ガスという)の少なくとも一方を加湿して供給することが必要である。一般的な燃料電池システムでは、スタックから排出される高湿度のオフガスや排冷却水を熱源および水源として、全熱交換型加湿装置により反応ガスの加湿を行っている。
このような加湿装置として、一方の主面に加湿される反応ガスが通流する流路溝が形成され、他方の主面に排冷却水又はオフガスが通流する流路溝が形成されたセパレータと、水蒸気透過膜と、を積層し、この積層体を締結した加湿装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1又は特許文献2に開示されている加湿装置では、特に寒冷地での使用に際し、停止時の凍結によって内部残留水が膨張し、特に反応ガスが通流する流路溝の間に位置する部分で、水蒸気透過膜が一方のセパレータ側に偏り、水蒸気透過膜が破損するという問題があった。
そこで、水蒸気透過膜の機械的強度が低く、破損し易いことを鑑みて、機械的強度が高い水蒸気透過膜を用いる加湿装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、機械的強度が低い水蒸気透過膜の破損を防止することを意図して、網目状又は多数の透孔を有し、水蒸気透過膜の撓みを抑制する膜ガイド部材を設けることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−7621号公報 特開2001−23662号公報 特開2000−348747号公報
しかしながら、特に寒冷地において経済効果が高い定置用コージェネレーションシステムにおいては、その耐用期間(10年以上)を考慮して、数百回の凍結融解を想定する必要がある。
このとき、特許文献3に開示されている形態の補強部材を併用した場合においても耐久性が不足する恐れがある。この抜本的な解決策は、運転停止時に加湿装置から水抜きを行い、かつ局部的に流路溝に滞留する水を、少なくとも加湿膜に当接しないレベルまで下げる(=均す、ないし平準化するか、完全に排除する)ことであるが、この観点から設計された加湿装置はこれまでになく、改善の余地の大きいものであった。
本発明は、以上の課題を鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、凍結時に内部水蒸気透過膜の破損を充分に防止することができる加湿装置の構造および構成を提供することにより、特に寒冷地における信頼性を高めることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、水蒸気透過膜と、その水蒸気透過膜の一方の面側に形成される被加湿流体流路を形成する第1のセパレータと、前記水蒸気透過膜の他方の面側に形成される加湿流体流路を形成する第2のセパレータとを有し、前記第1のセパレータの前記被加湿流体流路内および前記第2のセパレータの前記加湿流体流路内にはそれぞれ複数の支柱が前記水蒸気透過膜と対向して形成され、かつ前記被加湿流体流路内の支柱と前記加湿流体流路内の支柱とは対向しないように配設した加湿セルを有するものである。
これにより、運転停止時に加湿装置から水抜きを行ったあともなお加湿流体流路に局部的に残り得る水が支柱に残った場合であって、凍結時にその水が氷となって水蒸気透過膜に接触した場合であっても、加湿流体流路の支柱と対向する位置に被加湿流体流路の支柱が形成されていないため、氷と接触した水蒸気透過膜には成長する氷(凍結時の水の体積膨張率10%)から逃げるスペースが後方にあり、破損を回避することが可能となる。
すなわち本発明の燃料電池用ガスの加湿装置によれば、きわめて簡単な構成により、凍結による水蒸気透過膜の物理的損傷を防止することが可能であり、燃料電池システムの信頼性向上が図れるとともに、凍結による水蒸気透過膜の物理的損傷を防止することが可能であることから設置場所での周囲温度範囲の拡大を図ることが可能となる。
第1の発明は、水蒸気透過膜と、その水蒸気透過膜の一方の面側に形成される被加湿流体流路を形成する第1のセパレータと、水蒸気透過膜の他方の面側に形成される加湿流体流路を形成する第2のセパレータとを有し、第1のセパレータの被加湿流体流路内および第2のセパレータの加湿流体流路内にはそれぞれ複数の支柱が水蒸気透過膜と対向して形成され、かつ被加湿流体流路内の支柱と加湿流体流路内の支柱とは対向しないように配設した加湿セルを有するものである。
これにより、運転停止時に加湿装置から水抜きを行ったあともなお加湿流体流路に局部的に残り得る水が支柱に残った場合であって、凍結時にその水が氷となって水蒸気透過膜に接触した場合であっても、加湿流体流路の支柱と対向する位置に被加湿流体流路の支柱が形成されていないため、氷と接触した水蒸気透過膜には成長する氷(凍結時の水の体積膨張率10%)から逃げるスペースが後方にあり、破損を回避することが可能となる。
第2の発明は、特に第1の発明において、第1のセパレータおよび第2のセパレータに形成する支柱を、いずれも縦方向に並ぶように配置したものであり、一部の支柱で氷が成長し、水蒸気透過膜に接触した場合であっても水蒸気透過膜は縦方向に並んだ支柱に沿って波打つので、凍っていない水の落下を妨げることがなく、氷の成長を極力抑え、水蒸気透過膜の破損を未然に防ぐことが可能となる。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係る燃料電池用ガスの加湿装置を用いた燃料電池システムについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るものを含む、基本的な燃料電池システム600の系統構成図である。なお、図1においては、一部を省略している。
図1に示すように、燃料電池システム600は、燃料電池スタック500と、空気供給装置300と、加湿装置100と、改質装置200と、冷却水タンク410、ポンプ420および外部放熱装置430を有する冷却系統400を有している。なお、燃料電池システム600を構成する個々の機器は、加湿装置100を除いて公知のものを使用しているため、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック500に対し、改質装置200から水蒸気改質された改質ガス(水素濃度75〜80%)が、空気供給装置300から空気が供給されて、燃料電池システム600が発電を行う。このとき、燃料電池スタック500を所定の温度条件に保つために冷却水タンク410、ポンプ420、外部放熱装置430を有する冷却系統400が、所定温度、所定水量の冷却水で燃料電池スタック500を冷却する。
加湿装置100はスタックから排出される温冷却水を水源および熱源として、供給される空気を加湿する。ここに、加湿装置の動作にける、水を供給する側の流体(ここでは、排冷却水)を加湿流体と定義し、水を受け取る側の流体(ここでは、空気)を被加湿流体と定義する。
上記の説明では、排冷却水をもって空気を加湿する加湿装置のみを有する燃料電池システムについて説明したが、燃料ガスを被加湿流体として加湿する加湿装置(アノード加湿装置)、あるいは加湿流体にスタックから排出される湿潤空気を用いて、スタックに供給される空気を加湿する加湿装置(全熱交換器)が併用されることもある。ただ、これら加湿装置も同様の構成をしており、これらについての詳細な説明は省略する。
次に、本発明の実施の形態1に係る燃料電池用ガスの加湿装置について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るものを含む、積層型加湿装置の概観構成を示す模式図である。なお、図2においては、加湿装置における上下方向を、図における上下方向として表している。
図2に示すように、本実施の形態1に係る加湿装置100は、加湿セルスタック51を有している。加湿セルスタック51は、板状の全体形状を有する加湿セル11がその厚み方向に積層されてなる加湿セル積層体50と、加湿セル積層体50の両端に配置された第1及び第2の端板41a、41bと、加湿セル積層体50と第1及び第2の端板41a、41bとを加湿セル11の積層方向において締結する図示されない締結具と、を有している。なお、板状の加湿セル11は、鉛直面に平行に延在しており、加湿セル11の積層方向は水平方向となっている。
加湿セル積層体50の一方の側部(以下、第1の側部という)の上部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように被加湿流体供給用マニホールド21が形成されている。被加湿流体供給用マニホールド21の一端は、第1の端板41aに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には被加湿流体供給用配管31が接続されている。被加湿流体供給用マニホールド21の他端は、第2の端板41bによって閉鎖されている。
また、加湿セル積層体50の他方の側部(以下、第2の側部という)の下部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように被加湿流体排出用マニホールド22が形成されている。被加湿流体排出用マニホールド22の一端は、第2の端板41bに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には被加湿流体排出用配管34が接続されている。被加湿流体排出用マニホールド22の他端は、第1の端板41aによって閉鎖されている。
加湿セル積層体50の第1の側部の下部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように加湿流体供給用マニホールド23が形成されている。加湿流体供給用マニホールド23の一端は、第2の端板41bに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には加湿流体供給用配管33が接続されている。加湿流体供給用マニホールド23の他端は、第1の端板41aによって閉鎖されている。
また、加湿セル積層体50の第2の側部の上部には、該加湿セル積層体50の積層方向に貫通するように加湿流体排出用マニホールド24が形成されている。加湿流体排出用マニホールド24の一端は、第1の端板41aに形成された貫通孔に連通し、この貫通孔には加湿流体排出用配管34が接続されている。加湿流体排出用マニホールド24の他端は、第2の端板41bによって閉鎖されている。
次に、本発明の実施の形態1に係る加湿装置100の加湿セル11およびこれに用いるセパレータ1の構成について説明する。
図4は、図3に示す加湿装置100の加湿セル11の内部構成を模式的に示す断面図である。なお、図4においては、その一部を省略している。
図3に示すように、加湿セル11は、板状の一対のセパレータ1と片状の水蒸気透過膜2を有している。水蒸気透過膜2の周縁部には、厚み方向に貫通する被加湿流体供給用マニホールド孔71や加湿流体供給用マニホールド孔73等のマニホールド孔が設けられている。
なお、水蒸気透過膜2は、水蒸気を透過させる、厚み方向に貫通する微小な孔が多数設けられている膜(例えば、商品名ハイポア7025(旭化成社製))や水蒸気透過能力を有する膜(例えば、パーフルオロスルホン酸樹脂(商品名Nafion(DuPond社製))で構成することができ、水蒸気を透過することができれば、特に限定されない。
そして、水蒸気透過膜2を挟むようにして一対のセパレータ1が配設されている。
セパレータ1の一方の主面(水蒸気透過膜2に当接する部位)には、この主面から掘り下げるように加湿流体を通流させるための加湿流体流路3が設けられており、他方の主面には、同様に被加湿流体を通流させるための被加湿流体流路4が設けられている。また、セパレータ1の周縁部には、厚み方向に貫通する被加湿流体供給用マニホールド孔61や加湿流体供給用マニホールド孔63等のマニホールド孔が設けられている。
このように形成された加湿セル11をその厚み方向に積層することにより、加湿セル積層体50が形成されている。セパレータ1及び水蒸気透過膜2に設けられた被加湿流体供給用マニホールド孔61等のマニホールド孔は、加湿セル11を積層したときに厚み方向にそれぞれつながって、被加湿流体供給用マニホールド21等のマニホールドがそれぞれ形成される。
そして、各加湿セル11に設けられた加湿流体流路3に加湿流体を通流させ、被加湿流体流路4に被加湿流体を通流させることにより、加湿流体に含まれる水分が、水蒸気透過膜2を透過して被加湿流体が加湿される。
さらに、セパレータの加湿流体側には、その流路内に膜を支持する複数の平面状の第1の支柱88a,第2の支柱88bが配設されており、その第1の支柱88a,第2の支柱88bはその下部方向に傾斜を持たせている。
第1の支柱88a,第2の支柱88bは運転停止時に下側の加湿流体マニホールドから水抜きを行った後も、なお流路内に部分的に残留する水滴が表面張力で前記第1の支柱88a間または前記第2の支柱88b間に滞留しないようにし、流路から排除するものである。
この機構によって特に寒冷地において、運転停止時に流路に滞留した水が凍結し、氷の膨張によって水蒸気透過膜が被加湿流体側の主面に押し付けられて破損する事故を防止することが可能となる。
次に、セパレータ1の構成について、図4〜図6の三面図(第三角法による)を参照しながら詳細に説明する。
図4は、図3におけるセパレータ1においてその加湿流体が流れる面を示す正面概略図であって、このX−X線に沿った断面図を図5に示す。図6は、背面外略図であって、被加湿流体の流れる面を示している。なお、図4〜図6においては、セパレータ1の上下方向は図2および図3の上下方向と一致している。
図4に示すように、セパレータ1の周縁部には、厚み方向に貫通する被加湿流体供給用マニホールド孔61、被加湿流体排出用マニホールド孔62、加湿流体供給用マニホールド孔63、及び加湿流体排出用マニホールド孔64および各加湿セルを重層して締結し、加湿装置を組み立てるために必要なボルト孔65が設けられている。
また図4および図5に示すように、セパレータ1の加湿流体側には水蒸気膜透過膜に当接する部位(主面)と、この主面から掘り下げるように設けられた加湿流体を通流させるための加湿流体流路3が設けられており、加湿流体供給用マニホールド孔63より供給された加湿流体が加湿流体流路3を経て加湿流体排出用マニホールド孔64へ排出される構造となっている。
また同様に、図6および図5に示すように、セパレータ1の被加湿流体側には水蒸気膜透過膜に当接する部位(主面)と、この主面から掘り下げるように設けられた被加湿流体を通流させるための被加湿流体流路4が設けられており、被加湿流体供給用マニホールド孔61より供給された被加湿流体が当該被加湿流体流路4を経て被加湿流体供給用マニホールド孔62へ排出される構造となっている。
次に、セパレータ1の加湿流体流路3に配設される第1の支柱88aと第2の支柱88bの位置関係は、図示するように水抜き後に第1の支柱88a,第2の支柱88bの間に、表面張力で落下しない水が残って滞留した水滴が支柱の間で氷結しても、第1の支柱88aと第2の支柱88bは水蒸気透過膜2を介して対向しないように互い違いに配置して挟み込んでいるため、氷で水蒸気透過膜2を傷つけることがない様に設計されている。
このように本実施の形態1に係る加湿装置100では、非常に簡易な構成で、かつ、低コストで、寒冷地において、運転停止時に流路に滞留した水が凍結し、その膨張によって水蒸気透過膜が被加湿流体側の主面に押し付けられて破損する事故を防止することが可能となる。
なお、第1の支柱88aおよび第2の支柱88bは、図4および図6に示すように、縦方向に並ぶように配置するのが望ましい。この構成により一部の第1の支柱88aまたは第2の支柱88bで氷が成長し、水蒸気透過膜2に接触した場合であっても水蒸気透過膜2は縦方向に並んだ第1の支柱88a,第2の支柱88bに沿って波打つので、凍っていない水の落下を妨げることがなく、氷の成長を極力抑え、水蒸気透過膜2の破損を未然に防ぐことが可能となる。
次に、本実施の形態1に係る加湿装置100の性能評価試験について、実施例とともに説明する。なお、以下の説明では、加湿流体として冷却水を使用し、被加湿流体として乾燥空気を使用している。
(実施例1)
実施例1の加湿装置は、本実施の形態1に係る加湿装置100の構成となるように作成した。
セパレータ1は、ガラスフィラー入りのPPS(FZ2140(大日本インキ製))を用いて、射出成形により作成した。
このとき、セパレータ1の加湿流体流路3及び被加湿流体流路4を構成する凹部66の長手方向の長さ寸法を100mm、短手方向の幅寸法を50mmとし(実効加湿面積は0.03m)、深さ寸法を2mmとなるように形成した。支柱88aと88bはそれぞれの4本の支柱の中央に相手側の支柱を配置して作成した。
水蒸気透過膜2として、パーフルオロスルホン酸膜(商品名Nafion117(DuPond社製))を使用し、所定の位置に酸化剤ガス供給用マニホールド孔71等のマニホールド孔を形成した。
このように作成したセパレータ1と水蒸気透過膜2を10段積層して加湿セル積層体51を作成し、該加湿セル積層体51の両端を締結板で挟んで、締結し、加湿装置100を作成した。なお、締結時に必要なシール部材はフッ素ゴム製の試作品である。(材質F201(NOK株式会社試作品))
また比較実験に資するために、支柱88aと88bの配置はお互いに前記水蒸気透過膜2を介して先端同士をつき合わせて組み立てた点のみが異なる、図7に示す断面形状を有する加湿セル11aを有する加湿装置を別途組み立てた。
次に、それぞれの加湿装置の凍結信頼性を確認するために、以下に述べる方法による繰り返し凍結試験を行った。
(繰り返し凍結試験)
常温においてそれぞれの加湿装置の加湿流体流路3に所定量の水を一分間流し、その後、冷却水の下側のマニホールドを開放して、3分間水抜きを行う。その後これを恒温槽内に保持した。
そして、加湿装置を−20℃で、6時間冷却してその内部を凍結し、その後、庫内を20度に戻して6時間保持して凍結水を融解するサイクルを1サイクルとした。20サイクルを1クールとし、1クール終了時点で加湿流体流路3と被加湿流体流路4との両流路間のリーク(クロスリーク)を差圧0.5kPaにて測定した。酸化剤ガスが、2cc/min以下の漏れ量であれば1クール合格とした。合格した加湿装置は再び次のクールの試験を行い、これを10クール繰り返して最終的な合否を判定した。
本試験の結果、実施例1の加湿装置100は10クールにおいてもクロスリークが発生しなかった。一方、比較例1の加湿装置では、2クール目にクロスリークが発生していた。
なお、比較例1の加湿装置については、試験不合格時点で原因解析のため分解したところ、水蒸気透過膜2にセパレータ1の加湿流体流路3、又は被加湿流体流路4に設けられた第1の支柱88aと第2の支柱88bの凸部との接触によると見られるピンホールが確認された。
一方、実施例1の加湿装置100については、10クール終了時点での分解検査によっても水蒸気透過膜2に損傷がないことが確認され、本実施例1の加湿装置100が、従来例の加湿装置に比して凍結信頼性が高いことが認められた。
本発明の加湿装置によれば、きわめて簡単な構成により凍結による物理損傷を防止することが可能であり、燃料電池システムの信頼性向上と設置可能地域の拡大に有用である。
本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの概略構成を示す模式図 本発明の実施の形態1に係る加湿装置の概略構成を示す模式図 図1に示す実施例の加湿装置の加湿セルの概略構成を模式的に示す断面図 図3におけるセパレータの正面図 図4のX−X線に沿った断面図 図3におけるセパレータの背面図 比較例の加湿装置の加湿セルの概略構成を模式的に示す断面図
符号の説明
1 セパレータ
2 水蒸気透過膜
3 加湿流体流路
4 被加湿流体流路
88a 第1の支柱
88b 第2の支柱
100 加湿装置
500 燃料電池スタック
600 燃料電池システム

Claims (2)

  1. 燃料電池の発電部に供給されるガスを加湿するための加湿装置であって、水蒸気透過膜と、その水蒸気透過膜の一方の面側に形成される被加湿流体流路を形成する第1のセパレータと、前記水蒸気透過膜の他方の面側に形成される加湿流体流路を形成する第2のセパレータとを有し、前記第1のセパレータの前記被加湿流体流路内および前記第2のセパレータの前記加湿流体流路内にはそれぞれ複数の支柱が前記水蒸気透過膜と対向して形成され、かつ前記被加湿流体流路内の支柱と前記加湿流体流路内の支柱とは対向しないように配設した加湿セルを有する燃料電池用ガスの加湿装置。
  2. 前記第1のセパレータおよび前記第2のセパレータに形成する前記支柱を、いずれも縦方向に並ぶように配置する請求項1記載の燃料電池用ガスの加湿装置。
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