JP4853875B2 - 湯沸器 - Google Patents

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Description

本発明は、湯沸器に関する。
従来、この種の湯沸器は、バーナと、該バーナにより加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された出湯管と、使用者が所望の湯沸かし運転を得るための操作を行う操作つまみとを備えている。この操作つまみは、押圧操作により運転・停止を行う運転スイッチと、回転操作により出湯管から出る水と湯との何れか一方を選択する選択スイッチとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、この種の湯沸器は、長期間使用して耐用限度に近づくと、部品の劣化等により湯沸かし能力が低下して使用者にとって使い勝手が悪くなる場合がある。また、使用者が耐用限度を超えて湯沸器を使い続けて故障した場合、湯沸器の修理や交換にある程度の日数を要する。そのため、使用者は数日間に亘って湯を使うことができなくなり、非常に不便である。
そこで、湯沸器の耐用限度までの使用時間や使用回数を監視し、耐用限度が近づいたときには、使用者に対してブザーやランプ等による報知を行うことが考えられる。これによれば、耐用限度を迎える前に、使用者に湯沸器の点検・修理や交換を促すことができる。
しかし、耐用限度が近づいた旨の報知が開始されると、使用者が湯沸器の点検・修理や交換の準備を行った後にも、点検・修理や交換が完了するまでは報知状態が継続して行われ、使用者にとって煩わしい。また、湯沸器の駆動電源として電池が用いられている場合には、報知を行っている間に電池が消耗し、電池寿命が短かくなるおそれがある。このため、湯沸器の点検・修理や交換の準備を行った時点から、点検・修理や交換が完了するまでの間は、耐用限度が近づいた旨の報知を行う機能を所定の操作により無効としてその報知を停止させるようにすることが望ましい。しかし、当該報知機能を無効とする操作を容易に行えるようにすると、使用者が他の操作を行う際の誤操作によって不用意に報知機能が無効となってしまうおそれがあり、それを回避するために操作手順を複雑にすると、使用者による円滑な操作が望めず報知機能を無効とすることが困難となるおそれがある。
特開平9−280649号公報
本発明は、上記背景に鑑み、耐用限度を監視する際に、耐用限度が近づいた旨を報知する機能を無効とすることができ、更に、誤操作を確実に防止して報知機能を無効とする操作が容易に行える湯沸器を提供することを課題とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、バーナと、該バーナにより加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された出湯管と、該出湯管より吐水する水又は湯を選択する選択スイッチと、出湯管より吐水の開始及び停止の操作を行う運転スイッチとを備え、該運転スイッチの入力が有る毎に前記吐水の開始と停止とを切換えるようにした湯沸器において、該湯沸器の使用時間又は使用回数に基づいて耐用限度を監視し、該湯沸器が所定の使用時間又は所定の使用回数を越えたとき、耐用限度が近づいた旨を報知する報知機能を有する監視手段を備え、該監視手段は、前記選択スイッチにより水が選択された状態で、少なくとも前記運転スイッチの入力が有る状態を所定時間継続したとき、前記報知機能を無効として耐用限度が近づいた旨の報知を停止することを特徴とする。
本発明によれば、前記報知機能を有する監視手段を設けたことにより、湯沸器が所定の使用時間又は所定の使用回数を越えたとき、耐用限度が近づいた旨を使用者に対して報知することができ、耐用限度を迎える前に、使用者に対して湯沸器の点検・修理や交換を促すことができる。
そして、使用者は、運転スイッチと選択スイッチとを操作して前記監視手段の報知機能を無効とすることができる。これにより、使用者が湯沸器の点検・修理や交換の準備を行った際に耐用限度が近づいた旨の報知を停止させることができ、また、湯沸器の駆動電源として電池が用いられている場合には、耐用限度が近づいた旨の報知による電池の消耗を抑えて電池寿命の短縮を防止することができる。
また、本発明における運転スイッチは、使用者の操作によって出湯管からの吐水を開始させたり停止させたりするためのものであり、運転スイッチの入力が有る毎に出湯管からの吐水開始と吐水停止とに切換えられるようになっている。運転スイッチの入力が有るときとは、スイッチ接点が電気的に導通(ON)したときであり、運転スイッチの入力がないときとは、スイッチ接点が電気的に遮断(OFF)したときである。具体的には、例えば、運転スイッチの入力が有ると(ONされると)出湯管からの吐水を開始する。吐水が開始されると、運転スイッチの入力がなくなっても(OFFとなっても)出湯管からの吐水状態が継続される。その後、出湯管から吐水しているとき、運転スイッチの入力が有ると(ONされると)、出湯管からの吐水が停止される。
そして、本発明においては、報知機能を無効として報知を停止するとき、前記選択スイッチにより水を選択された状態で、前記運転スイッチの入力が有る状態を所定時間継続するといった、通常では行うことのない操作を採用したので、不用意に報知機能が無効とされることを防止することができる。
これによれば、極めて簡単な操作により、監視手段の報知機能を有効から無効に切換えることができる。更に、選択スイッチが水を選択した状態にない場合には、運転スイッチによる操作を行っても報知機能が無効とならないので、使用者の誤操作によって報知機能が無効とされることを防止することができる。
更にこのとき、前記監視手段は、前記選択スイッチが水を選択された状態で、且つ、前記運転スイッチの入力が有る状態を第1の所定時間以上継続し、更に、第1の所定時間から第2の所定時間までの間に前記運転スイッチの入力がない状態となったとき、前記報知機能を無効として耐用限度が近づいた旨の報知を停止することが好ましい。
これによれば、使用者の誤操作によって報知機能が無効とされることを確実に防止することができる。また、運転スイッチが所定の操作(例えば、押圧操作)を維持している間のみ入力が有る状態となるものであるとき、長期間使用して耐用期限に近づくと、運転スイッチへの塵埃等の付着や侵入により運転スイッチが導通状態に固定される故障が生じることがある。そこで、使用者が第1の所定時間経過時から第2の所定時間が経過するまでの間に運転スイッチの入力がない状態とする操作をしたにもかかわらず、運転スイッチの入力が有る状態となっていれば、運転スイッチが故障であることが容易に検出できる。そして、本発明においては、第2の所定時間が経過した時点で運転スイッチの故障がわかるので、報知機能を無効とすることなく、この故障に伴う誤動作を防止することができる。
なお、具体的な一例として、前記監視手段の報知機能は、湯沸器が新たに設置され最初の湯沸かし運転が行われたときから有効とする。そして、使用者は報知機能が有効であることを全く意識せずに湯沸器を使用する。この時点では、使用者によって安易に報知機能が無効とされないように、報知機能を無効とするための操作は使用者に知られない状態とする。一方、耐用限度が近づいた旨の報知が開始されると、使用者は湯沸器の耐用限度に気付き、湯沸器の点検・修理や交換の準備としてガス事業者等に連絡する。このとき、使用者から連絡を受けたガス事業者等は湯沸器の使用状況が把握できるので、湯沸器の継続使用が支障なく行えると判断できれば、報知機能を無効とする操作がガス事業者等から使用者に伝えられる。本発明によれば、前述の通り報知機能を無効とする操作が簡単であるため、例えば口頭で容易に使用者に伝えることができる利点がある。そして、点検・修理や交換を行うまでの間に限り、耐用限度が近づいた旨の報知を停止した状態で使用者に湯沸器を使用させることができる。
また、本発明において、前記監視手段の報知機能が有効であるときと無効であるときとで異なる表示を行う報知状態表示手段を設けたことを特徴とする。
該報知状態表示手段の表示により、報知機能が有効であるか無効であるかを容易に確認することができ、また、報知機能が無効とされたことを確実に確認することができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の湯沸器の正面図、図2は本実施形態の湯沸器の概略構成を示す説明図、図3は操作手段の運転スイッチを示す説明図、図4は操作手段の選択スイッチを示す説明図、図5は監視手段における報知機能の切換え作動を示すフローチャートである。
本実施形態の湯沸器1は、図1に示すように、筐体2の前面パネル3に操作手段である操作ボタン4と、警告用LED5とを備えている。また、湯沸器1は、図2に概略の構成を示すように、水道と連通した給水管7、終端から水又は湯が吐出する出湯管8、給水管7及び出湯管8に連通した熱交換器9、熱交換器9を加熱するバーナ10、バーナ10に燃料ガスを供給するガス供給管11、及び湯沸器1の作動を制御するコントローラ12を備えている。
図1に示す操作ボタン4は、押圧操作と回転操作とが行えるものであり、図2においては分割して模式的に示されているが、回転操作に応じて回転する操作回転軸13と、押圧すると電気的に導通(ON)し押圧解除で電気的に遮断(OFF)する運転スイッチ14と、所定の回転位置でOFFとなる選択スイッチ15とを一体に備えている。運転スイッチ14は、出湯管8からの吐水開始及び吐水停止を指示するものであり、選択スイッチ15は、出湯管8からの吐水を水とするか湯とするかを選択するものである。
更に、湯沸器1は、バーナ10に点火するイグナイタ16、バーナ10の燃焼炎の有無を検出するフレームロッド17、バーナ10の燃焼状態を検出する熱電対18を備えている。
給水管7には、電動可変弁19、水ガバナ弁20、及び水量調節弁21が設けられている。電動可変弁19は、モータ22により駆動されて全開位置から全閉位置の間で給水管7の開度を変更する。水ガバナ弁20は、水の供給流量を一定にするものである。水量調節弁21は、操作ボタン4(図1参照)の操作回転軸13に連結され、その回転に応じて給水管7の開度を変更するものである。
ガス供給管11には、電磁開閉弁23、水圧応動弁24、ガスガバナ弁25、及びガス量調節弁26が備えられている。水圧応動弁24は、水ガバナ弁20と一体的に形成されており、水ガバナ弁20に通水されるとそれに連動して開弁する。また、水圧応動弁24には、水流スイッチ27が接続されている。
水流スイッチ27は、水圧応動弁24が開弁したときに連動してONとなり、閉弁したときにOFFとなる。ガスガバナ弁25は、2次側のガス圧を一定にするものである。ガス量調節弁26は、操作ボタン4に連結され、操作ボタン4の回転操作に応じてガス供給管11の開度を変更するものである。なお、操作ボタン4(図1参照)を高温側に回転操作するほど、給水流量が減少して燃料ガスの供給流量が増加する。
コントローラ12は、マイクロコンピュータ等により構成された電子ユニットであり、電池28から供給される電力により作動する。電池28の電圧が低下したときには、コントローラ12は、警告用LED5を緑色点灯させ、使用者に電池28の交換を促す。
コントローラ12には、熱電対18、フレームロッド17、及び水流スイッチ27の検出信号と、操作ボタン4の運転スイッチ14のON信号及び選択スイッチ15のON信号が入力される。また、コントローラ12から出力される制御信号により、イグナイタ16、電動可変弁19のモータ22、及び電磁開閉弁23の作動が制御される。
コントローラ12は、バーナ10を燃焼させて、給水管7から熱交換器9を介して出湯管8に供給される水を加熱する湯沸かし運転を実行する運転制御手段29と、湯沸器1の耐用限度を監視する監視手段30と、メモリ31とを備え、更に、ブザー32が接続されている。
運転制御手段29は、湯沸かし運転が停止中(電動可変弁19が閉弁して、バーナ10が消火した状態)であるときに、使用者の操作ボタン4の操作により運転スイッチ14がONされると(運転スイッチ14の入力が有ると)作動を開始し、更に電動可変弁19を全開する。そして、電動可変弁19を全開とすることによって、水道から給水管7への給水が開始され、水圧応動弁24が開弁して水流スイッチ27がOFFからONに切り換わる。
運転制御手段29は、選択スイッチ15がONとなっていて(湯が選択され)、且つ、水流スイッチ27がOFFからONに切り換わって給水管7への給水開始を検出したときに、イグナイタ16に通電して火花放電を生じさせた状態で、電磁開閉弁23を開弁することによりバーナ10の点火処理を行う。また、運転制御手段29は、フレームロッド17の検出信号によりバーナ10の点火を検知し、その後は、熱電対18の検出信号によりバーナ10の燃焼状態を監視して、バーナ10の失火や燃焼異常を検出したときに電磁開閉弁23を閉弁する。一方、選択スイッチ15がOFFとなっている(水が選択されている)ときには、電磁開閉弁23を閉弁状態としてバーナ10の点火動作を行わない。これによって、出湯管8からは水が吐出される。
また、運転制御手段29は、湯沸かし運転中に使用者の操作ボタン4の操作により運転スイッチ14が再びONされると(運転スイッチ14の入力が有ると)、OFFからONとなる際のエッジを検出して湯沸かし運転を停止させる(電動可変弁19を閉弁させ、バーナ10を消火させる)。
監視手段30は、湯沸かし運転の実行回数(使用回数)をカウントしてメモリ31に保持する。そして、湯沸かし運転が予め設定された実行回数となったとき(例えば、実行回数が10万回以上となったとき)、警告用LED5を緑色点滅させて報知する報知機能を有し、これによって使用者に対して湯沸器1の使用停止、或いは点検・修理や交換を促す。
なお、監視手段30は、湯沸かし運転の実行回数(使用回数)に替えて、湯沸かし運転の実行時間(使用時間)を累積してメモリ31に保持してもよい。この場合には、湯沸かし運転を実行した累積時間と、予め設定された湯沸器1の耐用限度時間とから湯沸器1の耐用限度までの残時間を算出し、耐用限度までの残時間が所定の残時間となったとき、警告用LED5を緑色点滅させる。
また、監視手段30による報知機能は、操作ボタン4による所定の操作により、有効から無効へ、或いは、無効から有効へ切換えることができるようになっている。また、警告用LED5は、監視手段30の制御により報知機能が有効であるか無効であるかによって異なる表示(本発明の監視状態表示手段としての作動)を行うことができるようになっている。
ここで、操作ボタン4について説明する。操作ボタン4は、図3(a)及び図3(b)に模式的に示すように、つまみ部材33と、つまみ部材33が連結された操作回転軸13とを備えている。操作回転軸13は、つまみ部材33が先端部に取付けられた第1軸34と、第1軸34を軸線方向に摺動自在に保持する筒状の第2軸35と、第2軸35の外周に昇降自在に装着された筒部材36とを備えている。第1軸34は第2軸35に内蔵された図示しないバネ部材により図中上方に付勢され、第1軸34、第2軸35、及び筒部材36はつまみ部材33の回転操作により一体に回転する。また、第2軸35に隣接して、案内ロッド37により昇降自在に支持されたカム部材38が設けられており、カム部材38に隣接して運転スイッチ14が設けられている。筒部材36は連結部材39を介して第1軸34に連結されている。連結部材39は、第2軸35に軸線方向に形成された図示しないスリットに沿って昇降自在となっており、筒部材36の鍔部40を係止している。更に、筒部材36の鍔部40にはカム部材38が係止されている。これにより、カム部材38は、第1軸34の摺動に伴って連結部材39及び筒部材36を介して昇降される。図3(a)に示す状態から、つまみ部材33を押圧すると、図3(b)に示すように、カム部材38が下降して運転スイッチ14をONする。つまみ部材33の押圧を解除すると、第2軸35に内蔵された図示しないバネ部材の付勢によりカム部材38が上昇して運転スイッチ14がOFFとなる。
また、操作ボタン4は、図4(a)及び図4(b)に模式的に示すように、筒部材36に隣接して選択スイッチ15を備えている。選択スイッチ15は、図4(a)に示すように、操作回転軸13の筒部材36の鍔部40に形成された凹部41によりOFFとなる。このとき、つまみ部材33の指針位置は、水を選択する位置とされている。また、つまみ部材33をその指針位置が湯を指す方向に回転させると筒部材36の鍔部40の凹部41が回転して、図4(b)に示すように、選択スイッチ15がONとなる。そしてこのとき、つまみ部材33の指針位置は、湯を選択する位置とされ、つまみ部材33の更なる回転により、選択スイッチ15がONとなった状態が維持されて高温側に移行する。
次に、監視手段30における報知機能の有効・無効の切換え作動を図5を参照して説明する。使用者による切換え操作は、操作ボタン4を出湯管8から水を出す位置(以下、水位置という)に回転させ、更に、操作ボタン4を押圧(運転スイッチ14がON)してその状態を維持させることにより開始される。監視手段30は、STEP1で運転スイッチ14がONされると、STEP2及びSTEP3へ進み、運転スイッチ14のON状態が4秒継続されている場合にSTEP4へ進む。STEP4では、選択スイッチ15がOFFであるか否かが判断される。使用者による切換え操作において、前記のように操作ボタン4は水位置とされる。そしてこの状態では、選択スイッチ15はOFFとなる。しかし、操作ボタン4が水位置とされているにもかかわらず、選択スイッチ15がONである場合には、ON状態に固定される故障(ON故障)が選択スイッチ15に生じていると考えられる。湯沸器1が長期間使用されて耐用限度に近づくと、選択スイッチ15への塵埃等の付着や侵入により選択スイッチ15にON故障が生じる場合がある。そこで、STEP4で選択スイッチ15がONであるときには、STEP19へ進んで切換え動作を中止し、湯沸器1の動作を停止させる。
一方、STEP4で選択スイッチ15がOFFであるときには、選択スイッチ15が水位置にあり、その作動も正常であることにより、STEP5へ進み、現在の報知機能の状態が有効であればSTEP6へ進んで、報知機能が有効である旨を警告用LED5により表示し、無効であったときにはSTEP7へ進んで報知機能が無効である旨を警告用LED5により表示する。例えば、監視手段30は、報知機能が有効であるとき、警告用LED5を緑色点滅(報知状態と同じ表示)させ、報知機能が無効であるとき、警告用LED5を赤色点灯させる。これにより、使用者は、このときの警告用LED5の表示状態から現在の報知機能が有効であるか無効であるかを確認することができ、切換え操作が正常に進行していること(誤操作をしていないこと)も同時に確認できる。
次いで、STEP8において、運転スイッチ14のON状態(運転スイッチ14の入力が有る状態)が10秒(第1の所定時間)継続されていた場合にSTEP9へ進んでブザー32による報知を行う。STEP8における計時は切換え操作での操作ボタン4の押圧状態が維持されていることを確実に判断するためのものである。また、STEP9における報知により使用者は切換え動作開始から10秒(第1の所定時間)が経過したことを容易に知ることができる。
その後、STEP10へ進み、運転スイッチ14のON状態が20秒(第2の所定時間)継続されたか否かが判断される。このとき20秒(第2の所定時間)経過するまでに使用者による操作ボタン4の押圧解除が行われると、STEP11において運転スイッチ14がOFF(運転スイッチ14の入力がない状態)であると判断してSTEP12へ進む。
なお、STEP10で運転スイッチ14のON状態が20秒(第2の所定時間)継続されると、STEP19へ進んで切換え動作を中止し、湯沸器1の動作を停止させるようになっている。これは、使用者により操作ボタン4の押圧が解除された場合には同時に運転スイッチ14はONからOFFになるはずであるにもかかわらず、運転スイッチ14がON状態に維持されている状態であり、運転スイッチ14への塵埃等の付着や侵入によりON状態に固定される故障(ON故障)が運転スイッチ14に生じていると考えられるからである。一方、運転スイッチ14がOFFとなれば、運転スイッチ14にON故障が生じていず、且つ正常に操作されているとしてSTEP12へ進む。
そして、STEP12において現在の報知機能の状態が有効であるとき、STEP13へ進んで報知機能を無効に切換え、更にSTEP14へ進んで報知機能が無効である旨を警告用LED5により表示する。STEP12において現在の報知機能の状態が無効であるときには、STEP15へ進んで報知機能を有効に切換え、更にSTEP16へ進んで報知機能が有効である旨を警告用LED5により表示する。例えば、監視手段30は、報知機能が無効に切り換わったとき警告用LED5を赤色点灯させ、報知機能が有効に切り換わったとき警告用LED5を緑色点滅(報知状態と同じ表示)させる。これにより、使用者は、このときの警告用LED5の表示状態から切り換わった後の報知機能が有効であるか無効であるかを確認することができ、切換え操作が正常に進行していること(誤操作をしていないこと)も同時に確認できる。
続いて、STEP17へ進み、STEP14又はSTEP16による表示後から5秒経過したとき、警告用LED5を消灯して切換え動作を終了する。
このように、使用者による操作ボタン4の操作によって監視手段30の報知機能の切替が行われるが、このとき使用者は、操作ボタン4を水位置にして押圧状態を所定の時間だけ維持(所謂、長押し)すればよく、その操作方法は極めて簡単である。また、使用者は、STEP6,7で切換え前の報知機能の状態が、STEP14,16で切換え後の報知機能の状態が夫々確認できるで、誤操作が行われることが確実に防止できる。
そして、切換え操作開始時に報知機能が有効であって、且つ、この報知機能により監視手段30が警告用LED5を赤色点灯させて湯沸器1が耐用限度に近づいた旨の報知を行っていた場合には、STEP15において報知機能が無効に切り換わった時点で、湯沸器1が耐用限度に近づいた旨の報知が停止される。また、切換え操作開始時に報知機能が無効とされていて、且つ、湯沸器1が耐用限度に近づいていた場合には、STEP15で切換え処理が終了した後には報知機能が有効となるので、監視手段30は、警告用LED5により湯沸器1が耐用限度に近づいた旨の報知を開始する。
また、本実施形態においては、警告用LED5の表示状態として、緑色点滅、緑色点灯、及び赤色点灯を採用した例を示したがこれに限るものではない。また、本実施形態においては、湯沸器1が耐用限度に近づいたときの報知と、切換え動作における報知機能の状態の表示(本発明の監視状態表示手段としての作動)とを、単一の警告用LED5により行うようにしたが、警告用LEDを複数設けてそれらを各別に表示させるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、上述した切換え操作によって監視手段30の報知機能を有効と無効とで何れにも切換えられるようになっているが、有効とされている報知機能を無効に切換えることのみが行えるようにしてもよい。また、監視手段30は、報知機能が無効とされているときであっても、湯沸器1の使用時間又は使用回数に基づく耐用限度の監視を継続して行っていることは言うまでもない。
本発明の一実施形態の湯沸器の正面図。 本実施形態の湯沸器の概略構成を示す説明図。 操作手段の運転スイッチを示す説明図。 操作手段の選択スイッチを示す説明図。 監視手段における監視機能の切換え作動を示すフローチャート。
符号の説明
1…湯沸器、5…警告用LED(監視状態表示手段)、8…出湯管、9…熱交換器、10…バーナ、14…運転スイッチ、15…選択スイッチ、30…監視手段。

Claims (3)

  1. バーナと、該バーナにより加熱される熱交換器と、該熱交換器に接続された出湯管と、該出湯管より吐水する水又は湯を選択する選択スイッチと、出湯管より吐水の開始及び停止の操作を行う運転スイッチとを備え、該運転スイッチの入力が有る毎に前記吐水の開始と停止とを切換えるようにした湯沸器において、
    該湯沸器の使用時間又は使用回数に基づいて耐用限度を監視し、該湯沸器が所定の使用時間又は所定の使用回数を越えたとき、耐用限度が近づいた旨を報知する報知機能を有する監視手段を備え、
    該監視手段は、前記選択スイッチにより水が選択された状態で、少なくとも前記運転スイッチの入力が有る状態を所定時間継続したとき、前記報知機能を無効として耐用限度が近づいた旨の報知を停止することを特徴とする湯沸器。
  2. 前記監視手段は、前記選択スイッチが水を選択された状態で、且つ、前記運転スイッチの入力が有る状態を第1の所定時間以上継続し、更に、第1の所定時間から第2の所定時間までの間に前記運転スイッチの入力がない状態となったとき、前記報知機能を無効として耐用限度が近づいた旨の報知を停止することを特徴とする請求項1記載の湯沸器。
  3. 前記監視手段の報知機能が有効であるときと無効であるときとで異なる表示を行う報知状態表示手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の湯沸器。
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