JP4848508B2 - 通信ケーブル用抗張力体および通信ケーブル - Google Patents
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前記合成樹脂モノフィラメントが、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、弗素系樹脂およびポリフェニレンサルファイドから選ばれた少なくとも一種からなること、
前記合成樹脂モノフィラメントが、エチレン−2,6−ナフタレート単位を85モル%以上含有するポリエステル系樹脂からなること、および
前記合成樹脂モノフィラメントのJIS L1013−1999の8.18.2のB法に準じて測定した140℃における乾熱収縮率が5.0%以下であること
が、いずれも好ましい条件として挙げられ、これらの条件をさらに満たすことで、より優れた効果を取得することができる。
JIS L1013−1999の8.10に準じ、(株)オリエンテック社製“テンシロン”UTM−4−100型引張試験機を使用して、合成樹脂モノフィラメントの荷重−伸度曲線を得た。その後、得られた荷重−伸度曲線からヤング率(N/mm2)を求めた。なお、引張速度は300mm/分で行い、10回の平均値で評価した。
JIS L1013−1999の8.18.2に準じ、合成樹脂モノフィラメントを500mmに切断し、140℃のギア・オーブン内で30分間放置した。その後、再び合成樹脂モノフィラメントの長さを測定し、収縮率(%)を算出した。なお、測定は5回行い、その平均値で評価した。
実施例で得られた2本の抗張力体を、図1に示すように配置して通信ケーブルを作成し、以下の性能評価に使用した。なお、光心線には直径0.3mmのものを、シースにはポリエチレン樹脂(ユニチカ製、9739)を使用し、通信ケーブルの断面の大きさは縦3.0mm×横2.0mmとした。
7月から9月までの3ヶ月間、屋外の電柱間に通信ケーブルを10m張設して実際にクマゼミによる被害を調査し、次の基準で評価を行った。
○:クマゼミの産卵による光心線への損傷は全く見られず、至って良好であった、
△:クマゼミの産卵による光心線への損傷が1〜2箇所見られたが、実用上問題はなかった、
×:クマゼミの産卵による光心線への損傷が至るところで見られ、使えない状態となっていた。
得られた抗張力体がその機能を果たすか否かについて、次の基準で評価を行った。
○:通信ケーブルを張設する際に破断がなく、加工の際にも蛇行が生じなかった、
△:加工の際、多少蛇行が生じたが、問題となるものではなかった、
×:通信ケーブルを張設する際に破断したり、加工の際に蛇行が生じたりするなど、抗張力体として十分に機能を果たさなかった。
実際に張設・接続作業を行い、通信ケーブルの取り扱い易さについて、次の基準で評価を行った。
○:従来の通信ケーブルと同等の可撓性を持つとともに、容易に光心線を露出することができるなど、極めて取り扱いがしやすかった、
△:従来の通信ケーブルよりも多少可撓性に欠け、容易に光心線を露出しにくいが、取り扱い上、特に問題はなかった、
×:可撓性が悪く、容易に光心線を露出しにくいなど、従来の通信ケーブルよりも取り扱いが難しいものであった。
通信ケーブルへの加工性およびコストについて、図3に示す従来の通信ケーブルの加工と比較して次の基準で評価を行った。
○:従来よりも加工しやすく、低コストであった、
×:従来と同等以下の加工性、または同等以上のコストであった。
エチレン−2,6−ナフタレート単位を92モル%含有する共重合ポリエステル系樹脂(東洋紡社製 PN640。以下、PENという)をエクストルーダー型溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練された共重合ポリエステル系樹脂の溶融物をH型状断面形状に相当する紡糸口金から押出し、直ちに冷却浴内に導いて、冷却固化した。
V型、U型、Y型、T型、X型及びL型断面形状に相当する紡糸口金をそれぞれ使用して溶融紡糸したこと以外は、実施例1と同じ条件でV型、U型、Y型、T型X型およびL型断面合成樹脂モノフィラメントを得た。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(東レ社製 T701T。以下、PETという)をエクストルーダー型溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練された共重合ポリエステル系樹脂の溶融物をH型状断面形状に相当する紡糸口金から押出し、直ちに冷却浴内に導いて、冷却固化した。
610ナイロン樹脂(東レ社製 M2001C。以下、N610という)をエクストルーダー型溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練された共重合ポリエステル系樹脂の溶融物をH型状断面形状に相当する紡糸口金から押出し、直ちに冷却浴内に導いて、冷却固化した。
エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体樹脂(旭硝子社製 フルオロンETFE C−88AXMP。以下、ETFEという)をエクストルーダー型溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練された共重合ポリエステル系樹脂の溶融物をH型状断面形状に相当する紡糸口金から押出し、直ちに冷却浴内に導いて、冷却固化した。
ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ社製 E2080。以下、PPSという)をエクストルーダー型溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸機内で溶融混練された共重合ポリエステル系樹脂の溶融物をH型状断面形状に相当する紡糸口金から押出し、直ちに冷却浴内に導いて、冷却固化した。
円形断面に相当する紡糸口金を使用して溶融紡糸したこと以外は、実施例1と同じ条件で直径0.8mmの円形断面合成樹脂モノフィラメントを得た。
楕円形断面に相当する紡糸口金を使用して溶融紡糸したこと以外は、実施例1と同じ条件で長径1.0mm、短径0.5mmの楕円断面合成樹脂モノフィラメントを得た。
延伸倍率を下げて7.5倍から5.0倍に変更したこと以外は、実施例1と同じ条件でH型断面合成樹脂モノフィラメントを得た。
2 光心線
3 抗張力体
4 シース
5 ノッチ
6 凹状部
Claims (5)
- 通信ケーブルに内設された光心線の周囲に併設し、前記光心線を保護するために使用する合成樹脂モノフィラメントからなる抗張力体であって、前記合成樹脂モノフィラメントは、前記光心線の少なくとも一部を囲んで保護するための凹状部を一つ以上有するV型、U型、H型、Y型、T型、X型およびL型から選ばれたいずれかの異形断面形状に形成されており、且つJIS L1013−1999の8.10に準じて測定したヤング率が12000N/mm2以上であることを特徴とする通信ケーブル用抗張力体。
- 前記合成樹脂モノフィラメントが、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、弗素系樹脂およびポリフェニレンサルファイドから選ばれた少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1に記載の通信ケーブル用抗張力体。
- 前記合成樹脂モノフィラメントが、エチレン−2,6−ナフタレート単位を85モル%以上含有するポリエステル系樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載の通信ケーブル用抗張力体。
- 前記合成樹脂モノフィラメントのJIS L1013−1999の8.18.2のB法に準じて測定した140℃における乾熱収縮率が5.0%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信ケーブル用抗張力体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信ケーブル用抗張力体を複数本使用し、これら抗張力体をその凹状部でもって光心線の少なくとも一部を囲むように、前記光心線の周囲に併設すると共に、これら光心線と通信ケーブル用抗張力体との周囲にシースを被覆形成したことを特徴とする通信ケーブル。
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