JP4845562B2 - レンジ式変速機のシフト機構 - Google Patents

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Description

本発明は、主変速機の主軸の回転速度を副変速機により高速又は低速の2段階に変速できるレンジ式の変速機のシフト機構に関するものである。
従来、この種のレンジ式変速機のシフト機構として、メイン・ギヤ・ボックスに配置される複数のギヤ・シフト・シャフトに複数のギヤ・シフト・フォークが保持され、ギヤ・セレクト・アンド・シフト・レバーの操作に応動してギヤ・シフト・シャフトとともに複数のギヤ・シフト・フォークを選択的にシフトするように長さ方向に所定の間隔で突出された少なくとも2つのセレクト・レバーとを有するセレクト・アンド・シフト・シャフトがメイン・ギヤ・ボックスに配置され、セレクト・アンド・シフト・シャフトに低速側及び高速側レンジ切換えカムが配置され、更にオーギジリアリ・ギヤ・ボックスにギヤ・シフト・フォークが配置されたトランスミッションに使用される変速機構が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この変速機構では、オーギジリアリ・ギヤ・ボックスのギヤ・シフト・フォークが流体圧型アクチュエータによりシフト動作され、流体圧配管に配置された方向制御電磁弁が流体圧型アクチュエータを流体圧源に接続するように構成される。またレンジ切換えカムで開閉される低速側及び高速側レンジ・リミット・スイッチが方向制御電磁弁の電気回路に接続され、方向制御電磁弁の方向制御動作と低速側及び高速側レンジ・リミット・スイッチの開閉動作のいずれかに応じてセレクト・アンド・シフト・シャフトの軸線方向に移動されるディテント・デバイスがセレクト・アンド・シフト・シャフトの端面を臨むようにメイン・ギヤ・ボックスに配置される。更にセレクト・アンド・シフト・シャフトに圧縮スプリングが配置され、ディテント・デバイスによりセレクト・アンド・シフト・シャフト上に抑止力が生じて、上記圧縮スプリングにより急激で明瞭な変化が起り得るように構成される。
このように構成されたトランスミッションに使用される変速機構では、圧縮スプリング及びディテント・デバイスによりセレクト・アンド・シフト・シャフト上に抑止力が生じ、この抑止力がギヤ・セレクト・アンド・シフト・レバーによって感じられるので、このレバーに急激で明瞭な変化を与えることができる。また常に所定値以上の抑止力をセレクト・アンド・シフト・シャフト上に加えることができるので、トランスミッションのギヤ側から伝達される振動に拘らず、セレクト・アンド・シフト・シャフトをセレクト位置に維持できる。この結果、低速側レンジから高速側レンジに、或いは高速側レンジから低速側レンジに確実にレンジシフトされたことが、セレクト・アンド・シフト・シャフト上に生じる抑止力の急激で明瞭な変化によって確認することができるので、大きな減速比を得るための操作、即ち非常に多くの段に変速するための操作を極めて簡単に行うことができ、運転者の高度の操作技術に依存せずに、変速誤りを阻止できるようになっている。
特開昭59−118532号公報(請求項1、明細書第8頁左上欄第5行目〜同頁左上欄第10行目、明細書第8頁右下欄第17行目〜第9頁左上欄第2行目、明細書第10頁右下欄第14行目〜第11頁左上欄第3行目、明細書第11頁左下欄第10行目〜同頁左下欄第19行目、第5図)
しかし、上記従来の特許文献1に示されたトランスミッションに使用される変速機構では、ギヤ・シフト・シャフトにシフト・ヘッドがそれぞれ嵌着され、これらのシフト・ヘッドから上方に向って一対の角がそれぞれ突設され、これらの角に選択に係合する2本のセレクト・レバーがセレクト・アンド・シフト・シャフトに嵌着されたボスからそれぞれ垂下されるため、ギヤ・シフト・シャフトとセレクト・アンド・シフト・シャフトとの間隔を比較的大きく確保しなければならない。このため、トランスミッションの高さが増大するので、このトランスミッションをトラック等に搭載したときに、トラック等の荷室等を狭めてしまう不具合があった。
本発明の目的は、ギヤシフト軸と変速ギヤの外周面の間隔が若干広がるけれども、ギヤシフト軸とセレクトシフト軸との間隔を大幅に狭めることにより、変速機の高さを低減できる、レンジ式変速機のシフト機構を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、セレクトシフトレバーの移動範囲を規制するストッパを設けなくても、セレクトシフトレバーの移動範囲を確実に規制できる、レンジ式変速機のシフト機構を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1、図4及び図8に示すように、主変速機11と、この主変速機11の主軸17の回転速度を少なくとも高速又は低速の2段階に変速できる副変速機13と、主変速機11の変速ギヤ41〜46の上方に設けられシフトフォーク61〜63がそれぞれ嵌着された少なくとも3本のギヤシフト軸51〜53と、ギヤシフト軸51〜53の上方でギヤシフト軸51〜53に対して立体交差するセレクトシフト軸66に取付けられセレクトシフト軸66の軸方向に移動しかつ回転方向に回転するセレクトシフトレバー67と、ギヤシフト軸51〜53にそれぞれ取付けられセレクトシフトレバー67がセレクトシフト軸66の軸方向に移動して選択的に係合するようにセレクトシフト軸66の軸方向に所定の間隔をあけて配設された複数の係合片71〜80とを備えたレンジ式変速機の改良である。
その特徴ある構成は、少なくとも3本の第1、第2及び第3ギヤシフト軸51〜53が変速ギヤ41〜46の周囲に円周方向に所定の間隔をあけかつ主軸17に平行にそれぞれ設けられ、少なくとも3本の第1、第2及び第3ギヤシフト軸51〜53のうち隣り合う所定の2本の第1及び第3ギヤシフト軸51,53の外側に他の第2ギヤシフト軸52が設けられ、係合片71〜80の全てが上記隣り合う所定の2本の第1及び第3ギヤシフト軸51,53の間に配設され、他の第2ギヤシフト軸52の係合片72,73,76,77が第3又は第1ギヤシフト軸53,51と主軸17との間を通る腕部84を介して他の第2ギヤシフト軸52に取付けられ、腕部84の高さが他の第2ギヤシフト軸52の直径より小さく形成され、第3又は第1ギヤシフト軸53,51と主軸17との間に腕部84を遊挿可能な間隔が設けられたところにある。
この請求項1に記載されたレンジ式変速機のシフト機構では、第3又は第1ギヤシフト軸53,51と主軸17との間、即ち第3又は第1ギヤシフト軸53,51と変速ギヤ41〜46の外周面との間に他の第2ギヤシフト軸52の直径より高さの小さい腕部84を遊挿するための間隔を設けたので、第3又は第1ギヤシフト軸53,51と変速ギヤ41〜46の外周面との間隔が若干広がるけれども、ギヤシフト軸51〜53とセレクトシフト軸66との間隔を大幅に狭めることができる。
なお、本明細書において、ギヤシフト軸51〜53を変速ギヤ41〜46の上方に設けるとは、ギヤシフト軸51〜53を、主軸17を中心とするこの主軸の半径方向外側であって変速ギヤ41〜46の外周面から所定の間隔をあけた位置に設けることを意味する。即ち、ギヤシフト軸51〜53を変速ギヤ41〜46の上方だけでなく、変速ギヤ41〜46の側方や下方に設けてもよいことを意味する。
また、本明細書において、セレクトシフト軸66を、ギヤシフト軸51〜53の上方でギヤシフト軸51〜53に対して立体交差するとは、セレクトシフト軸66を、主軸17を中心とするこの主軸の半径方向外側であってギヤシフト軸51〜53の外周面から所定の間隔をあけた外方でギヤシフト軸51〜53に対して立体交差することを意味する。即ち、ギヤシフト軸51〜53を変速ギヤ41〜46の側方又は下方に設けた場合、セレクトシフト軸66をギヤシフト軸51〜53の側方又は下方でギヤシフト軸51〜53に対して立体交差してもよいことを意味する。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図2に示すように、セレクトシフトレバー67の少なくとも先端部が所定の2本の第1及び第3ギヤシフト軸51,53の間に進入するように構成されたことを特徴とする。
この請求項2に記載されたレンジ式変速機のシフト機構では、セレクトシフトレバー67の先端部の移動範囲が第1及び第3ギヤシフト軸51,53により確実に規制されるので、セレクトシフトレバー67の先端部が上記範囲外に移動することはない。
以上述べたように、本発明によれば、係合片の全てを、隣り合う第1及び第3ギヤシフト軸の間に配設し、他の第2ギヤシフト軸の係合片を第3又は第1ギヤシフト軸と主軸との間を通る腕部を介して他の第2ギヤシフト軸に取付けたので、第3又は第1ギヤシフト軸と変速ギヤの外周面との間隔が若干広がるけれども、ギヤシフト軸とセレクトシフト軸との間隔を大幅に狭めることができる。この結果、変速機の高さを低減できるので、この変速機をトラック等の車両に搭載すれば、変速機の上方に設けられるトラック等の荷室等の高さを高くすることができ、荷室等を広くすることができる。
またセレトシフトレバーの少なくとも先端部が第1及び第3ギヤシフト軸の間に進入するように構成すれば、セレクトシフトレバーの先端部の移動範囲が第1及び第3ギヤシフト軸により確実に規制されるので、セレクトシフトレバーの先端部が上記範囲外に移動しない。この結果、セレクトシフトレバーの移動範囲を規制するストッパを新たに設けなくても済むので、部品点数を低減できる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図8に示すように、トラックに搭載されたレンジ式変速機10は、主変速機11のクラッチ12とは反対側の面に設けられた副変速機13により、主変速機11の変速段数の2倍の段数で変速可能に構成された多段変速装置である。主変速機11は前進5速段と後進1速段とに変速可能に構成され、副変速機13は少なくとも高速又は低速の2速段に変速可能に構成される。これによりレンジ式変速機10は前進9速段と後進1速段とに変速できるようになっている。クラッチケース12aには入力軸14が第1軸受21を介して回転可能に挿入され、主変速ケース16には主軸17が第2及び第3軸受22,23を介して回転可能に挿入され、更に副変速ケース18には出力軸19が第4及び第5軸受24,25を介して回転可能に挿入される。入力軸14の前端は図示しないがクラッチを介してクランク軸に接続される。主軸17の前端は入力軸14の後端に遊挿されて第2軸受22により保持され、出力軸19の前端は主軸17の後端に遊嵌されて第4軸受24により保持される。これにより主軸17は入力軸14に対して、出力軸19は主軸17に対してそれぞれ相対回転可能に構成される。また主変速ケース16には上記主軸17に平行にカウンタ軸33が第6及び第7軸受26,27を介して回転可能に挿入される。
一方、主変速機11の変速ギヤ41〜46の上方には、第1〜第3ギヤシフト軸51〜53が変速ギヤ41〜46の周囲に円周方向に所定の間隔をあけかつ主軸17に平行にそれぞれ設けられる(図1〜図4)。これらのギヤシフト軸51〜53は右側から第1ギヤシフト軸51、第3ギヤシフト軸53及び第2ギヤシフト軸52の順に配設され(図1、図3及び図4)、第1〜第3ギヤシフト軸51〜53には第1〜第3シフトフォーク61〜63がそれぞれ嵌着される(図4)。互いに隣り合う第1ギヤシフト軸51と第3ギヤシフト軸53との間隔は比較的広く形成され、互いに隣り合う第3ギヤシフト軸53と第2ギヤシフト軸52との間隔は比較的狭く形成される(図1、図3、図4及び図7)、即ち第2ギヤシフト軸52は第3ギヤシフト軸53の外側に第3ギヤシフト軸53に近接して設けられる。また第1〜第3ギヤシフト軸51〜53の上方には、これらのギヤシフト軸51〜53に対して直角に立体交差するセレクトシフト軸66が設けられ、このセレクトシフト軸66にはセレクトシフトレバー67が取付けられる(図1及び図2)。セレクトシフトレバー67は、セレクトシフト軸66に嵌着されて、セレクトシフト軸66とともにこの軸方向に移動しかつこの軸線を中心に回動するように構成される。またセレクトシフトレバー67は、セレクトシフト軸66の所定の位置に嵌着された嵌着部67aと、この嵌着部67aから垂下された単一の突起67bとを有する。この突起67bの先端部は第1及び第3ギヤシフト軸51,53の間に進入するように構成される。なお、セレクトシフト軸はギヤシフト軸に対して立体交差すれば、直角でない角度で立体交差してもよい。
一方、第1〜第3ギヤシフト軸51〜53には第1〜第10係合片71〜80がそれぞれ取付けられ、これらの係合片71〜80は全て第1及び第3ギヤシフト軸51,53の間に配設される(図1〜図3及び図7)。即ち、第1〜第10係合片71〜80は、ギヤシフト軸51〜53の軸方向に第1の所定の間隔をあけて2列に、セレクトシフト軸66の軸方向に第1の所定の間隔より狭い第2の所定の間隔をあけかつセレクトシフト軸66の軸方向に並んで配設される。第1及び第10係合片71,80は第1ギヤシフト軸51に取付けられ、第2、第3、第6及び第7係合片72,73,76,77は第2ギヤシフト軸52に取付けられ、第4、第5、第8及び第9係合片74,75,78,79は第3ギヤシフト軸53に取付けられる。具体的には、第1及び第10係合片71,80は、第1ギヤシフト軸51に嵌着された第1ボス部81に設けられ、第1ギヤシフト軸51の軸方向に所定の間隔をあけかつ第3ギヤシフト軸53に向ってそれぞれ突出するように構成される。また第2及び第3係合片72,73は、第2ギヤシフト軸52に嵌着された第2ボス部82に一対の直線状腕部84を介して設けられ、第2ギヤシフト軸52の軸方向に所定の間隔をあけかつ第10及び第1係合片80,71にそれぞれ隣接するように構成される。一対の直線状腕部84は、第3ギヤシフト軸53と主軸17との間、即ち第3ギヤシフト軸53と変速ギヤ41〜46の外周面との間を通るように構成され、第2及び第3係合片72,73は一対の直線状腕部84の先端部から上方にそれぞれ突設される。また第4及び第5係合片74,75は第3ギヤシフト軸53に嵌着された第3ボス部83に一対の屈曲腕部86を介して設けられ、第3ギヤシフト軸53の軸方向に所定の間隔をあけかつ第2及び第3係合片72,73にそれぞれ隣接するように構成される。一対の屈曲腕部86は第3ボス部83の両端から第1及び第3ボス部81,83間に臨むようにそれぞれ屈曲して形成され、第4及び第5係合片74,75は一対の屈曲腕部86の先端部から上方にそれぞれ突設される。また第6及び第7係合片76,77は、一対の直線状腕部84の中央部から上方にそれぞれ突設され、かつ第4及び第5係合片74,75にそれぞれ隣接するように構成される。更に第8及び第9係合片78,79は第3ボス部83に設けられ、第3ギヤシフト軸53の軸方向に所定の間隔をあけかつ第1ギヤシフト軸51に向ってそれぞれ突出するように構成される。
即ち、第1及び第9係合片71,79は互いに対向するように第1及び第3ギヤシフト軸51,53から横向きにそれぞれ突設され、第1及び第9係合片71,79の間に、第3、第5及び第7係合片73,75,77が右側からこの順にセレクトシフト軸66の軸方向に並んで設けられる(図1、図2、図5及び図6)。また、第10及び第8係合片80,78は互いに対向するように第1及び第3ギヤシフト軸51,53から横向きにそれぞれ突設され、第10及び第8係合片80,78の間に、第2、第4及び第6係合片72,74,76が右側からこの順にセレクトシフト軸66の軸方向に並んで設けられる。更に第10及び第1係合片80,71の間隔、第2及び第3係合片72,73の間隔、第4及び第5係合片74,75の間隔、第6及び第7係合片76,77の間隔、第8及び第9係合片78,79の間隔は、セレクトシフトレバー67の突起67bの先端部をそれぞれ遊挿できる間隔であり、セレクトシフトレバー67がセレクトシフト軸66の軸方向に移動して突起67bの先端部が第1〜第10係合片71〜80に選択的に係合するように構成される。
図8に戻って、主変速機11は主軸17に回転可能に嵌入された第1〜第4変速ギヤ41〜44及びバック用変速ギヤ46と、主軸11の後端に固着された第5変速ギヤ45と、カウンタ軸33に固着された第1〜第5カウンタギヤ91〜95及びバック用カウンタギヤ96と、第1変速ギヤ41及びバック用変速ギヤ46間に設けられた第1シンクロ機構101と、第2変速ギヤ42及び第3変速ギヤ43間に設けられた第2シンクロ機構102と、第4変速ギヤ44及び第5変速ギヤ45間に設けられた第3シンクロ機構103とを有する。第1〜第4変速ギヤ41〜44は第8〜第11軸受28〜31を介して、バック用変速ギヤ46は第12軸受32を介してそれぞれ主軸17に回転可能に嵌入される。第1〜第5変速ギヤ41〜45は第1〜第5カウンタギヤ91〜95にそれぞれ噛合し、バック用変速ギヤ46とバック用カウンタギヤ96とはアイドル軸に固着されたアイドルギヤ(図示せず)を介して噛合するように構成される。また第1〜第3シンクロ機構101〜103は略同一に構成されるので、第1シンクロ機構101を代表して説明し、第2及び第3シンクロ機構102,103の説明は省略する。第1シンクロ機構101は、主軸17の後部に嵌着され外周面に外スプラインが形成されたクラッチハブ101aと、第1変速ギヤ41に固着され外周面に上記ハブ101aの外スプラインと同一の外スプラインが形成された第1クラッチギヤ101bと、バック用変速ギヤ46に固着され上記ハブ101aの外スプラインと同一の外スプラインが形成されたバック用クラッチギヤ101cと、上記ハブ101aの外スプラインに噛合する内スプラインが形成され上記ハブ101aに主軸17の軸方向に移動可能にかつ上記ハブ101aに対して相対回転不能に遊嵌されたスリーブ101dと、このスリーブ101dを主軸17の軸方向に移動させて上記スリーブ101dの内スプラインを第1クラッチギヤ101b又はバック用クラッチギヤ101cの外スプラインに噛合可能な第1シフトフォーク61とを有する。クラッチハブ101aと第1クラッチギヤ101bとの間や、クラッチハブ101aとバック用クラッチギヤ101cとの間には、スリーブ101dと第1クラッチギヤ101b又はバック用クラッチギヤ101cとの噛合をスムーズに行うための、公知のシンクロナイザリング(図示せず)がそれぞれ設けられる。
一方、副変速機13は遊星歯車機構104と副シンクロ機構106とを備える(図8)。遊星歯車機構104は、主軸17の後端部に嵌着された太陽歯車104aと、出力軸19に回転可能に嵌入された大径の略椀状の内部ケース104bと、内部ケース104bの大径部の内面に挿着された大径の内歯歯車104cと、出力軸19の前端部に設けられた略円板状の保持部104dと、この保持部104dに円周方向に所定の間隔をあけて突設された複数のピン104eにそれぞれ回転可能に嵌入された複数の遊星歯車104fとを有する。また副シンクロ機構106は、上記第1〜第3シンクロ機構101〜103と略同様に構成され、内部ケース104bの小径部に嵌着され外周面に外スプラインが形成されたクラッチハブ106aと、出力軸19に固着され外周面に上記ハブ106aの外スプラインと同一の外スプラインが形成された高速側クラッチギヤ106bと、副変速ケース18に固着され上記ハブ106aの外スプラインと同一の外スプラインが形成された低速側クラッチギヤ106cと、上記ハブ106aの外スプラインに噛合する内スプラインが形成され上記ハブ106aに主軸17の軸方向に移動可能にかつ上記ハブ106aに対して相対回転不能に遊嵌されたスリーブ106dと、このスリーブ106dを出力軸19の軸方向に移動させて上記スリーブ106dの内スプラインを低速側クラッチギヤ106b又は高速側クラッチギヤ106cの外スプラインに噛合可能な副シフトフォーク106eとを有する。
図1中の符号107は主軸17の回転速度を高速又は低速の2段階に変速して出力軸19に伝達するための切換スイッチである。この切換スイッチ107はリミットスイッチであり、スイッチ本体107aと、このスイッチ本体107aに出没可能に設けられたプランジャ107bとを有する。プランジャ107bはセレクトシフトレバー67の嵌着部67aの上面に向って突設され、セレクトシフトレバー67の嵌着部67aの上面右半分には突出部67cが突設される。上記プランジャ107bは、セレクトシフトレバー67の突起67bが第1係合片71と第10係合片80との間の第1係合部(凹部)に位置するか、第2係合片72と第3係合片73との間の第2係合部(凹部)に位置するか、或いは第4係合片74と第5係合片75との間の第3係合部(凹部)に位置するときにスイッチ本体107aから突出してオフとなり(図1(a))、セレクトシフトレバー67の突起67bが第6係合片76と第7係合片77との間の第4係合部(凹部)に位置するか、或いは第8係合片78と第9係合片79との間の第5係合部(凹部)に位置するときに突出部67cに当接してスイッチ本体107aに押込められオンとなるように構成される(図1(b))。上記切換スイッチ107がオフのとき、副シンクロ機構106のスリーブ106dがクラッチハブ106aと低速側クラッチギヤ106bとを接続することにより内部ケース104b及び内歯歯車104cが副変速ケース18に固定されるので、主軸17の回転速度が所定の減速比(Z1/(Z1+Z2)、Z1:太陽歯車104aの歯数、Z2:内歯歯車104cの歯数)で減速されて出力軸19に伝達されるように構成される。また切換スイッチ107がオンになると、副シンクロ機構106のスリーブ106dがクラッチハブ106aと高速側クラッチギヤ106cとを接続することにより、内部ケース104b及び出力軸19が互いに固定されて同一の回転速度で回転するので、主軸17の回転速度が同一に保たれたまま出力軸19に伝達されるように構成される。更にトラックの運転席には運転者が操作する操作レバー(図示せず)が設けられ、この操作レバーは前進9速段位置及び後進位置に切換えられるようになっている。
このように構成されたレンジ式変速機10のシフト機構では、第1〜第10係合片71〜80の全てを第1及び第3ギヤシフト軸51,53の間に配設し、第2ギヤシフト軸52を第3ギヤシフト軸53の外側に設け、更に第2ギヤシフト軸52の係合片72,73,76,77を、第3ギヤシフト軸53と主軸17との間、即ち第3ギヤシフト軸53と変速ギヤ41〜46の外周面との間を通る直線状腕部84を介して第2ギヤシフト軸52に取付けたので、第3ギヤシフト軸53と変速ギヤ41〜46の外周面との間に第2ギヤシフト軸52の直径より高さの小さい直線状腕部84を遊挿するための間隔を設けたので、第3ギヤシフト軸53と変速ギヤ41〜46の外周面との間隔が若干広がるけれども、ギヤシフト軸51〜53とセレクトシフト軸66との間隔を大幅に狭めることができる。この結果、変速機10の高さを低減できるので、変速機10の上方に設けられるトラックの荷室の高さを高くすることができ、荷室を広くすることができる。
またセレクトシフトレバー67の突起67bの先端部を、図7の実線で示すように第1及び第10係合片71,80の間の第1係合部に位置させた状態から実線矢印で示す方向に移動させて、突起67bの先端部が破線で示すように第8及び第9係合片78,79の間の第5係合部に位置したとき、第8及び第9係合片78,79の間の第3ボス部83に形成された凹面に当接する。またセレクトシフトレバー67の突起67bの先端部を、図7の破線で示すように第8及び第9係合片78,79の間の第5係合部に位置させた状態から破線矢印で示す方向に移動させて、突起67bの先端部が実線で示すように第1及び第10係合片71,80の間の第1係合部に位置したとき、第1及び第10係合片71,80の間の第1ボス部81に形成された凹面に当接する。この結果、セレクトシフトレバー67の移動範囲を規制するストッパを新たに設けなくても、セレクトシフトレバー67の移動範囲を上記凹面により確実に規制できる。
上記レンジ式変速機10のシフト機構の動作を説明する。
先ず運転者は操作レバーをニュートラル位置に維持した状態でエンジンを始動する。次に運転者が操作レバーを第1速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図5(a)で示すように第1及び第10係合片71,80の間の第1係合部に位置した後に、図5(b)に示すように第1ギヤシフト軸51をその軸方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しておらず、切換スイッチ107はオフの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと低速側クラッチギヤ106bとが接続された状態で、第1シフトフォーク61が第1シンクロ機構101のクラッチハブ101aと第1変速ギヤ41とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第1カウンタギヤ91及び第1変速ギヤ41により比較的大きな減速比で減速されて主軸17に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速されて出力軸19に伝達される。
運転者が操作レバーを第2速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(a)で示すように第2及び第3係合片72,73の間の第2係合部に位置した後に第2ギヤシフト軸52をその軸方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しておらず、切換スイッチ107はオフの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと低速側クラッチギヤ106bとが接続された状態で、第2シフトフォーク62が第2シンクロ機構102のクラッチハブ102aと第2変速ギヤ42とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第2カウンタギヤ92及び第2変速ギヤ42により比較的小さい減速比で減速されて主軸17に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速されて出力軸19に伝達される。運転者が操作レバーを第3速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(b)で示すように第2及び第3係合片72,73の間の第2係合部に位置した後に第2ギヤシフト軸52をその軸方向に上記とは反対方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しておらず、切換スイッチ107はオフの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと低速側クラッチギヤ106bとが接続された状態で、第2シフトフォーク62が第2シンクロ機構102のクラッチハブ102aと第3変速ギヤ43とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第3カウンタギヤ93及び第3変速ギヤ43により殆ど減速されずに主軸17に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速されて出力軸19に伝達される。
運転者が操作レバーを第4速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(c)で示すように第4及び第5係合片74,75の間の第3係合部に位置した後に第3ギヤシフト軸53をその軸方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しておらず、切換スイッチ107はオフの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと低速側クラッチギヤ106bとが接続された状態で、第3シフトフォーク63が第3シンクロ機構103のクラッチハブ103aと第4変速ギヤ44とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第4カウンタギヤ94及び第4変速ギヤ44により比較的小さい増速比で増速されて主軸14に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速されて出力軸19に伝達される。運転者が操作レバーを第5速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(d)で示すように第4及び第5係合片74,75の間の第3係合部に位置した後に第3ギヤシフト軸53をその軸方向に上記とは反対方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67bに当接しておらず、切換スイッチ107はオフの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと低速側クラッチギヤ106bとが接続された状態で、第3シフトフォーク63が第3シンクロ機構103のクラッチハブ103aと第5変速ギヤ45とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は減速も増速もされずに主軸17に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速されて出力軸19に伝達される。
運転者が操作レバーを第6速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(e)で示すように第6及び第7係合片76,77の間の第4係合部に位置した後に第2ギヤシフト軸52をその軸方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接し、切換スイッチ107はオンになる。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと高速側クラッチギヤ106cとが接続された状態で、第2シフトフォーク62が第2シンクロ機構102のクラッチハブ102aと第2変速ギヤ42とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第2カウンタギヤ92及び第2変速ギヤ42により比較的小さい減速比で減速されて主軸14に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速も増速もされずに出力軸19に伝達される。運転者が操作レバーを第7速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(f)で示すように第6及び第7係合片76,77の間の第4係合部に位置した後に第2ギヤシフト軸52をその軸方向に上記とは反対方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しており、切換スイッチ107はオンの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと高速側クラッチギヤ106cとが接続された状態で、第2シフトフォーク62が第2シンクロ機構102のクラッチハブ102aと第3変速ギヤ43とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第3カウンタギヤ93及び第3変速ギヤ43により殆ど減速されずに主軸14に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速も増速もされずに出力軸19に伝達される。
運転者が操作レバーを第8速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(g)で示すように第8及び第9係合片78,79の間の第5係合部に位置した後に第3ギヤシフト軸53をその軸方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しており、切換スイッチ107はオンの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと高速側クラッチギヤ106cとが接続された状態で、第3シフトフォーク63が第3シンクロ機構103のクラッチハブ103aと第4変速ギヤ44とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は第5変速ギヤ45及び第5カウンタギヤ95により減速された後に、第4カウンタギヤ94及び第4変速ギヤ44により比較的小さい増速比で増速されて主軸14に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速も増速もされずに出力軸19に伝達される。運転者が操作レバーを第9速段位置に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図6(h)で示すように第8及び第9係合片78,79の間の第5係合部に位置した後に第3ギヤシフト軸53をその軸方向に上記とは反対方向に移動させる。このとき切換スイッチ107のプランジャ107bはセレクトシフトレバー67の突出部67cに当接しており、切換スイッチ107はオンの状態である。これにより副変速機13の副シンクロ機構106のクラッチハブ106aと高速側クラッチギヤ106cとが接続された状態で、第3シフトフォーク63が第3シンクロ機構103のクラッチハブ103aと第5変速ギヤ45とを接続する。この結果、入力軸14の回転力は減速も増速もされずに主軸17に伝達されるとともに、副変速機13の遊星歯車機構104により減速も増速もされずに出力軸19に伝達される。このように運転者が操作レバーを第1〜第9速段位置まで順に操作すると、セレクトシフトレバー67の突起67bが図5及び図6に示すように最小限のストロークで移動するので、トラックをスムーズに加速(変速)できる。
なお、運転者が操作レバーを後進位置に操作すると、セレクトシフトレバーの突起が第1及び第10係合片の間の第1係合部に位置した後に第1ギヤシフト軸をその軸方向に上記第1段速とは反対方向に移動させる。このとき切換スイッチのプランジャはセレクトシフトレバーの突出部に当接しておらず、切換スイッチはオフの状態である。これにより副変速機の副シンクロ機構のクラッチハブと低速側クラッチギヤとが接続された状態で、第1シフトフォークが第1シンクロ機構のクラッチハブとバック用変速ギヤとを接続する。この結果、入力軸の回転力は第5変速ギヤ及び第5カウンタギヤにより減速された後に、バック用カウンタギヤ、アイドルギヤ及びバック用変速ギヤにより比較的大きな減速比で減速されかつ回転方向が逆方向にされて主軸に伝達されるとともに、副変速機の遊星歯車機構により減速されて出力軸に伝達される。
<第2の実施の形態>
図9は本発明の第2の実施の形態を示す。図9において図7と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、主変速機が前進7速段と後進1速段とに変速可能に構成され、副変速機が少なくとも高速又は低速の2速段に変速可能に構成される。これによりレンジ式変速機は前進13速段と後進1速段とに変速できるようになっている。主変速機の変速ギヤの上方には、第1〜第4ギヤシフト軸151〜154が変速ギヤの周囲に円周方向に所定の間隔をあけかつ主軸(図示せず)に平行にそれぞれ設けられる。これらのギヤシフト軸151〜154は右側から第1ギヤシフト軸151、第4ギヤシフト軸154、第2ギヤシフト軸152及び第3ギヤシフト軸153の順に配設され、第1〜第4ギヤシフト軸151〜154には第1〜第4シフトフォーク(図示せず)がそれぞれ嵌着される。互いに隣り合う第1ギヤシフト軸151と第4ギヤシフト軸154との間隔は比較的広く形成され、互いに隣り合う第4ギヤシフト軸154と第2ギヤシフト軸152との間隔や、互いに隣り合う第2ギヤシフト軸152と第3ギヤシフト軸153との間隔は、それぞれ比較的狭く形成される、即ち第2及び第3ギヤシフト軸152,153は第4ギヤシフト軸154の外側に第4ギヤシフト軸154に近接してそれぞれ設けられる。また第1〜第4ギヤシフト軸151〜154の上方には、これらのギヤシフト軸151〜154に対して直角に立体交差するセレクトシフト軸(図示せず)が設けられ、このセレクトシフト軸にはセレクトシフトレバー157が取付けられる。セレクトシフトレバー157の突起157bの先端部は第1及び第4ギヤシフト軸151,154の間に進入するように構成される。
一方、第1〜第4ギヤシフト軸151〜154には第1〜第14係合片161〜174がそれぞれ取付けられ、これらの係合片161〜174は全て第1及び第4ギヤシフト軸151,154の間に配設される。即ち、第1〜第14係合片161〜174は、ギヤシフト軸151〜154の軸方向に第1の所定の間隔をあけて2列に、セレクトシフト軸の軸方向に第1の所定の間隔より狭い第2の所定の間隔をあけかつセレクトシフト軸の軸方向に並んで配設される。第1及び第14係合片161,174は第1ギヤシフト軸151に取付けられ、第2、第3、第8及び第9係合片162,163,168,169は第2ギヤシフト軸152に取付けられる。また第4、第5、第10及び第11係合片164,165,170,171は第3ギヤシフト軸153に取付けられ、第6、第7、第12及び第13係合片166,167,172,173は第4ギヤシフト軸154に取付けられる。具体的には、第1及び第14係合片161,174は、第1ギヤシフト軸151に嵌着された第1ボス部181に設けられ、第1ギヤシフト軸151の軸方向に所定の間隔をあけかつ第4ギヤシフト軸154に向ってそれぞれ突出するように構成される。また第2及び第3係合片162,163は、第2ギヤシフト軸152に嵌着された第2ボス部182に一対の第1腕部191を介して設けられ、第2ギヤシフト軸152の軸方向に所定の間隔をあけかつ第14及び第1係合片174,161にそれぞれ隣接するように構成される。一対の第1腕部191は、第4ギヤシフト軸154と主軸との間、即ち第4ギヤシフト軸154と変速ギヤの外周面との間を通るように構成され、第2及び第3係合片162,163は一対の第1腕部191の先端部から上方にそれぞれ突設される。
また第4及び第5係合片164,165は、第3ギヤシフト軸153に嵌着された第3ボス部183に一対の第2腕部192を介して設けられ、第3ギヤシフト軸153の軸方向に所定の間隔をあけかつ第2及び第3係合片162,163にそれぞれ隣接するように構成される。一対の第2腕部192は、第2及び第4ギヤシフト軸152,154と主軸との間、即ち第2及び第4ギヤシフト軸152,154と変速ギヤの外周面との間を通るように構成され、第4及び第5係合片164,165は一対の第2腕部192の先端部から上方にそれぞれ突設される。第6及び第7係合片166,167は第4ギヤシフト軸154に嵌着された第4ボス部184に一対の第3腕部193を介して設けられ、第4ギヤシフト軸154の軸方向に所定の間隔をあけかつ第4及び第5係合片164,165にそれぞれ隣接するように構成される。一対の第3腕部193は第3ボス部183の両端から第1及び第4ボス部181,184間に臨むようにそれぞれ屈曲して形成され、第6及び第7係合片166,167は一対の第3腕部193の先端部から上方にそれぞれ突設される。また第8及び第9係合片168,169は、一対の第1腕部191の中央部から上方にそれぞれ突設され、かつ第6及び第7係合片166,167にそれぞれ隣接するように構成される。第10及び第11係合片170,171は、一対の第2腕部192の中央部から分岐する一対の第4腕部194の先端に上方に向ってそれぞれ突設され、かつ第8及び第9係合片168,169にそれぞれ隣接するように構成される。更に第12及び第13係合片172,173は第4ボス部184に設けられ、第4ギヤシフト軸154の軸方向に所定の間隔をあけかつ第1ギヤシフト軸151に向ってそれぞれ突出するように構成される。
換言すれば、第1及び第13係合片161,173は互いに対向するように第1及び第4ギヤシフト軸151,154から横向きにそれぞれ突設され、第1及び第13係合片161,173の間に、第1、第3、第5、第7及び第9係合片161,163,165,167,169が右側からこの順にセレクトシフト軸の軸方向に並んで設けられる。また第14及び第12係合片174,172は互いに対向するように第1及び第4ギヤシフト軸151,154から横向きにそれぞれ突設され、第14及び第12係合片174,172の間に、第2、第4、第6、第8及び第10係合片162,164,166,168,170が右側からこの順にセレクトシフト軸の軸方向に並んで設けられる。なお、図示しないが、主軸には第1〜第7変速ギヤとバック用変速ギヤとが取付けられ、カウンタ軸には第1〜第7カウンタギヤとバック用カウンタギヤとが取付けられる。また第1変速ギヤ及びバックギヤ間に第1シンクロ機構が、第2変速ギヤ及び第3変速ギヤ間に第2シンクロ機構が、第4変速ギヤ及び第5変速ギヤ間に第3シンクロ機構が、第6変速ギヤ及び第7変速ギヤ間に第4シンクロ機構がそれぞれ設けられる。更にトラックの運転席に設けられた操作レバーは前進13速段位置及び後進位置に切換えられるようになっている。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたレンジ式変速機では、運転者が操作レバーを第1〜第13速段位置まで順に操作すると、更にきめ細かでスムーズなトラックの加速(変速)を実現できる。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、本発明のレンジ式変速機を搭載した車両としてトラックを挙げたが、バス又はその他の車両でもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、セレクトシフトレバーをセレクトシフト軸に嵌着し、セレクトシフト軸とともにこの軸方向に移動しかつこの軸線を中心に回動するように構成したが、セレクトシフトレバーをセレクトシフト軸にスプライン嵌合し、セレクトシフト軸に対してこの軸方向に相対移動しかつセレクトシフト軸とともにこの軸線を中心に回動するように構成してもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、副変速機を主変速機のクラッチとは反対側の面に設けたが、副変速機をクラッチと主変速機との間に設けてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、副変速機を遊星歯車機構と副シンクロ機構とにより構成したが、カウンタ軸を後方に延びて設け、このカウンタ軸の後部と出力軸にそれぞれ歯車を取付けて所定の減速比を得る歯車機構と副シンクロ機構とにより構成してもよい。
更に、上記第1の実施の形態では、変速機を前進9速段及び後進1速段に変速可能に構成し、上記第2の実施の形態では、変速機を前進13速段及び後進1速段に変速可能に構成したが、変速機を前進8速段及び後進2速段に構成したり、或いは変速機を前進12速段及び後進2速段に構成してもよく、更にギヤシフト軸を5本設けて変速機を前進16速段及び後進2速段に構成したり、或いはギヤシフト軸を6本以上設けて変速機の段数を更に増やしてもよい。
(a)は本発明第1実施形態のレンジ式変速機のシフト機構を示す図2(a)のA−A線断面図であり、(b)は図2(b)のB−B線断面図である。 (a)は図1(a)のC−C線断面図であり、(b)は図1(b)のD−D線断面図である。 第1〜第10係合片と第1〜第3ギヤシフト軸との配列を示す要部斜視図である。 第1〜第10係合片と第1〜第3ギヤシフト軸と第1〜第3シフトフォークの配列を示す要部斜視図である。 セレクトシフトレバーの突起の先端部が第1及び第10係合片の間の第1係合部に位置した状態で、第1ギヤシフト軸をその軸方向に移動させて、変速ギヤを第1速段にシフトした状態を示す模式図である。 セレクトシフトレバーの先端部を第2〜第9係合片に係合させて、変速ギヤを第2速段〜第9速段まで順にシフトする手順を示す模式図である。 図3のE矢視図である。 主変速機及び副変速機の縦断面構成図である。 本発明の第2実施形態を示す図7に対応する図である。
符号の説明
10 レンジ式変速機
11 主変速機
13 副変速機
17 主軸
41〜46 変速ギヤ
51〜53,151〜154 ギヤシフト軸
61〜63 シフトフォーク
66 セレクトシフト軸
67,157 セレクトシフトレバー
71〜80,161〜174 係合片
84,191,192 腕部

Claims (2)

  1. 主変速機(11)と、この主変速機(11)の主軸(17)の回転速度を少なくとも高速又は低速の2段階に変速できる副変速機(13)と、前記主変速機(11)の変速ギヤ(41〜46)の上方に設けられシフトフォーク(61〜63)がそれぞれ嵌着された少なくとも3本のギヤシフト軸(51〜53)と、前記ギヤシフト軸(51〜53)の上方で前記ギヤシフト軸(51〜53)に対して立体交差するセレクトシフト軸(66)に取付けられ前記セレクトシフト軸(66)の軸方向に移動しかつ回転方向に回転するセレクトシフトレバー(67)と、前記ギヤシフト軸(51〜53)にそれぞれ取付けられ前記セレクトシフトレバー(67)が前記セレクトシフト軸(66)の軸方向に移動して選択的に係合するように前記セレクトシフト軸(66)の軸方向に所定の間隔をあけて配設された複数の係合片(71〜80)とを備えたレンジ式変速機において、
    前記少なくとも3本の第1、第2及び第3ギヤシフト軸(51〜53)が前記変速ギヤ(41〜46)の周囲に円周方向に所定の間隔をあけかつ前記主軸(17)に平行にそれぞれ設けられ、
    前記少なくとも3本の第1、第2及び第3ギヤシフト軸(51〜53)のうち隣り合う所定の2本の第1及び第3ギヤシフト軸(51,53)の外側に他の第2ギヤシフト軸(52)が設けられ、
    前記係合片(71〜80)の全てが前記隣り合う所定の2本の第1及び第3ギヤシフト軸(51,53)の間に配設され、
    前記他の第2ギヤシフト軸(52)の係合片(72,73,76,77)が前記第3又は第1ギヤシフト軸(53,51)と前記主軸(17)との間を通る腕部(84)を介して前記他の第2ギヤシフト軸(52)に取付けられ
    前記腕部(84)の高さが前記他の第2ギヤシフト軸(52)の直径より小さく形成され、
    前記第3又は第1ギヤシフト軸(53,51)と前記主軸(17)との間に前記腕部(84)を遊挿可能な間隔が設けられ
    ことを特徴とするレンジ式変速機のシフト機構。
  2. セレクトシフトレバー(67)の少なくとも先端部が所定の2本の第1及び第3ギヤシフト軸(51,53)の間に進入するように構成された請求項1記載のレンジ式変速機のシフト機構。
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