JP3842518B2 - 自動変速機の変速装置 - Google Patents

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    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/02Final output mechanisms therefor; Actuating means for the final output mechanisms
    • F16H63/30Constructional features of the final output mechanisms
    • F16H2063/3086Shift head arrangements, e.g. forms or arrangements of shift heads for preselection or shifting

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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等で使用される自動変速機の変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動変速機の変速装置にあっては、図10に示すように表面にガイド溝(22A,22B,22C,22D) を設けたドラム(21)を使用し、該ドラム(21)のガイド溝(22A,22B,22C,22D) にシャフトフォークから一体的に差出されているピンが嵌入されている。
この構成では、ドラムの回転によってピンがガイド溝(22A,22B,22C,22D) に沿って動き、該ピンを介してシフトフォークがカップリングを動かす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のドラム方式では、例えば5速から2速へ段跳びシフトをしようとした際、5速→4速→3速→2速と変速を順に行なわければならない。したがってシンクロ機構を4速、3速、2速と順番に同期させることになり、変速時間が長くなりかつシンクロ機構に負担がかかる。
【0004】
更に前進5段、後進1段の場合にはシフトフォークが3〜4個備えられており、それに対応してガイド溝も3〜4條設けなければならず、そのためにドラム軸方向の寸法が長くなり、ひいて変速機が大きくなるという問題点がある。
【0005】
上記問題を解決するためにはドラムを2個使用し、フォークの操作を分担させ、各々を独立した2つの機構を用いてシフト操作を行なうことが考えられるが、 2つのドラムを適切に動かすために制御を備えたアクチュエータを用いる場合、大きなトルクを有するドラムを2個回転させるため、2個の大型アクチュエータが必要であり、その結果変速機が大きくなり、車載性能が著しく悪化し、重量も増加し、更にはコストアップにつながるという問題点がある。
【0006】
セレクトアンドシフト機構を使用して小型化を図ろうとすると、従来は1シフトした後次のシフトをさせる場合、前のシフトを元に戻して総てのポジションがニュートラルになってから次のシフトを行わなくてはならず、2つまたはそれ以上のシフトブラケットがシフトされた状態にすることが出来ないので、少ない部品点数で多段化を実現するために2つ以上のシフトブラケットがシフトされた状態を必要とする変速機や2つのクラッチディスクと2つの入力軸を備えて入力を切換えていくことで変速を行なうツインクラッチ式変速機の場合、セレクトアンドシフト機構を採用出来ないと言う問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、複数個配列されているシフトブラケット(9) の各シフトブラケット(9) 上には左右一対の爪部が差出され、該シフトブラケット(9) をシフトさせるシフター(7) は該シフトブラケット(9) の爪部間に嵌入するように配置されており、該シフトブラケット(9) の1個または2個以上がシフター(7) によって右側または左側にシフトされた状態でかつ該シフター(7) がニュートラル状態において、該シフター(7) がシフトブラケット(9) の爪部に干渉されることなく複数個配列されている該シフトブラケット(9) 上を摺動することが可能に各シフトブラケット(9) の左右の爪部間隔を確保した変速装置を提供するものである。
該変速装置は、該シフター(7) を左右にシフトおよび、該シフトブラケット(9) 上を摺動させる機構としてアクチュエータ(15 、16) を用いるものであり、また周囲にねじ溝(1A)が切られているセレクトシャフト(1) と、該セレクトシャフト(1) に螺合するボス(5) から差出されているセレクトフォーク(4) と、周囲にスプライン溝(6A)が切られているシャフトシフト(6) と、該シャフトシフト(6) のスプライン溝(6A)に噛合することによって回転を固定されかつ該シフトシャフト(6) に沿って摺動自在にされているボス(8) から差出されているシフター(7) と、ロッド(10)に摺動可能に嵌合されている複数個の配列された該シフトブラケット(9) からなり、該セレクトフォーク(4) は該シフター(7) のボス(8) に回転方向には自在にボス摺動方向には固定されて連結し、セレクトシャフト(1) とシフトシャフト(6) をアクチュエータ(15,16) を使って回転させることによってシフター(7) を左右にシフトおよび複数個配列されているシフトブラケット上(9) を摺動させるものである。
【0008】
【作用】
セレクトシャフト(1) を正方向または逆方向に回転させるとセレクトフォーク(4) がボス(5) を介してセレクトシャフト軸(1) に沿って正方向または逆方向に摺動し、該セレクトフォーク(4) はシフトシャフト(6) に支持されているシフター(7) のボス(8) に連結しているから、該シフター(7) も該ボス(8) を介してセレクトフォーク(4) に押されシフトシャフト(6) に沿って正方向または逆方向に摺動する。該シフター(7) が所定のシフトブラケット(9) 上まで到達したらセレクトシャフト(1) の回転を止め、シフトシャフト(6) を正方向または逆方向に回転させる。該シフトシャフト(6) の回転にともないシフター(7) がニュートラル位置から左方向または右方向に回転してシフトブラケット(9) の一方の爪部(91 または92) に当り、該シフトブラケット(9) はロッド(10)に沿って左方向または右方向に摺動してカップリングを動かしシフトが行われる。シフト後はシフトシャフト(6) を回転させてシフター(7) をシフトブラケット(9) の爪部(91,92) 間のニュートラル位置に戻し、更にセレクトシャフト(1) を正方向または逆方向に回転させてセレクトフォーク(4) によってシフター(7) をシフトシャフト(6) に沿って正方向または逆方向に摺動させ、該シフター(7) を別の所定のシフトブラケット(9) 上に到達させ、同様にしてシフトを行なう。
この場合には該シフター(7) の摺動は、シフトブラケット(9) の爪部(91,92) には干渉されない。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図1〜図9に示す。図において、(1) はセレクトシャフトであり、該セレクトシャフト(1) の周面にはねじ溝(1A)が設けられ、両端はブラケット(2,3) には回転可能に支持されており、該セレクトシャフト(1) にはセレクトフォーク(4) が差出されているボス(5) が螺着されている。
【0010】
(6) はシフトシャフトであり、該シフトシャフト(6) の周面にはスプライン溝(6A)が設けられており、両端はブラケット(2,3) に回転可能に支持されており、該シフトシャフト(6) にはシフター(7) を差出したボス(8) が回転を固定されかつシフトシャフト(6) に沿って摺動可能に噛合している。
【0011】
該セレクトシャフト(1) に取付けられているセレクトフォーク(4) は該シフトシャフト(6) に取付けられているシフター(7) のボス(8) に連結されているが、該セレクトフォーク(4) は該シフター(7) のボス(8) の溝(8A)に摺動可能に嵌着されており、したがって該セレクトフォーク(4) はセレクトシャフト(1) に対して回転を固定され、更にシフター(7) のボス(8) の回転方向に対しては自在にかつボス(8) のシフトシャフト(6) に沿う摺動方向に対しては固定されている。
【0012】
該シフトシャフト(6) の近傍には該シフトシャフト(6) に沿って複数個 (4個)のシフトブラケット(9A,9B,9C,9D) が配列されており,該シフトブラケット(9A,9B,9C,9D) の両側には爪部(91A,92A,91B,92B,91C,92C,91D,92D) が突設されており、各シフトブラケット(9A,9B,9C,9D) はロッド(10A,10B,10C,10D) にそれぞれ摺動可能に支持されている。
【0013】
上記セレクトシャフト(1) およびシフトシャフト(6) はそれぞれ減速歯車(11,12,13,14) を介してアクチュエータ(15,16) によって正方向および逆方向に回転せしめられる。セレクト用アクチュエータ(15)はセレクトシャフト(1) の回転負荷が小さいので、シフト用アクチュエータ(16)に比較して低トルクの小型モーターを使用することが出来る。
【0014】
上記構成にあってはセレクト用アクチュエータ(15)によってセレクトシャフト(1) を正方向あるいは逆方向に回転させるとセレクトフォーク(4) はボス(5) を介してセレクトシャフト(1) に沿って正方向あるいは逆方向に摺動する。上記セレクトフォーク(4) の摺動にともなってシフトシャフト(6) 上に取付けられているシフター(7) がボス(8) を介して正方向あるいは逆方向に摺動する。このようにしてシフター(7) をセレクトしたシフトブラケット(9A,9B,9C,9D) のいづれかの上に位置せしめることが出来る。
【0015】
シフター(7) がセレクトしたシフトブラケット(9) 上に到達したらアクチュエータ(15)の作動を停止し、次いでシフト用アクチュエータ(16)によってシフトシャフト(6) を正方向または逆方向に回転せしめれば、シフター(7) はニュートラル位置から左方向または右方向に回動し、該シフトブラケット(9) の爪部(91,92) のいずれか一方をシフター(7) によって押して該シフトブラケット(9) をロッド(10)に沿って左方向または右方向へ摺動させ、図示しないカップリングを介してシフトを行なう。
【0016】
他のシフトを行なう場合には、アクチュエータ(16)を作動させてシフター(7) をニュートラル位置に戻し、アクチュエータ(15)を作動させてシフター(7) を他のシフトブラケット(9) 上に移動させ、そしてアクチュエータ(16)を作動させてシフター(7) によってシフトブラケット(9) を左方向または右方向に摺動させ他のシフトを行なう。
【0017】
上記セレクト−シフトの動作は図4〜図9に詳記される。
図4に示す状態はシフター(7) のシフトブラケット(9A)上におけるニュートラル状態である。このニュートラル状態から図5に示すようにシフター(7) を矢印イ方向に回動させ爪部(92A) を押してシフトブラケット(9A)を右方向へ摺動させてシフトを行なう。
【0018】
次いで図6に示すようにシフター(7) を矢印ロ方向に回動させてニュートラル位置に戻し、シフトブラケット(9A)はシフトさせたまま、シフター(7) を矢印ハ方向へ移動させ、シフトブラケット(9D)上に到達せしめる。このようなシフター(7) のセレクト移動の際、シフトブラケット(9A)あるいは他のシフトブラケットが左方あるいは右方にシフトしたままでも、該シフトブラケット(9) の爪部(91,92) によってシフター(7) のセレクト移動が干渉されないように爪部間隔を確保する。
【0019】
シフター(7) がシフトブラケット上(9D)に到達したら図7に示すようにシフター(7) を矢印ニ方向に回動させてシフトブラケット(9D)を左方向に摺動させる。
【0020】
その後図8に示すようにシフター(7) を矢印ホ方向に回動させてニュートラル位置に戻し、更に該シフター(7) を矢印ヘ方向に移動させてシフトブラケット(9A)上に到達させ、そして図9に示すように該シフター(7) を矢印ト方向へ回動させてシフトブラケット(9A)をニュートラル位置に戻す。該シフターを矢印ヘ方向へセレクト移動する場合においても、シフトブラケット(9D)あるいは他のシフトブラケットがシフトしたままでも、該シフター(7) のセレクト移動は該シフトブラケットの爪部に干渉されない。
【0021】
【発明の効果】
上記したように本発明ではいずれかのシフトブラケットをシフトさせたままでシフターを他のシフトブラケットにセレクト移動させる場合に、シフトブラケットの爪部がシフターに干渉しないように爪部間隔を確保したので、1つまたはそれ以上の任意のシフトブラケットを各々任意の方向にシフトさせておくこと出来る。したがって、少ない部品点数で多段化を実現するために2つ以上のシフトブラケットがシフトされた状態を必要とする変速機や、二つのクラッチディスクと二つの入力軸を備えて入力軸を選択的に切り替えることで変速を行なうツインクラッチ式変速機の場合、ドラム方式に比べて変速装置を小型化でき、アクチュエータを使用する場合においてはシフト用アクチュエータ1つ以外には比較的小型のセレクト用アクチュエータを追加するだけで済む。段とび操作においてもドラム方式のように順番にシフトさせる必要がなく、一気にシフトさせたいシフトブラケットをシフトさせることが出来る。
【図面の簡単な説明】
図1〜図9は本発明の一実施例を示すものである。
【図1】側面図
【図2】平面図
【図3】シフトブラケット部分の断面図
図4〜図9は変速装置の動作を示す。
【図4】イ ニュートラル状態正面説明図
ロ ニュートラル状態平面説明図
【図5】イ 右方シフト状態正面説明図
ロ 右方シフト状態平面説明図
【図6】イ 他のシフトブラケットへの移動状態の正面説明図
ロ 他のシフトブラケットへの移動状態の平面説明図
【図7】イ 他のシフトブラケット左方シフト状態の正面説明図
ロ 他のシフトブラケット左方シフト状態の平面説明図
【図8】イ 前のシフトブラケットへの移動状態の正面説明図
ロ 前のシフトブラケットへの移動状態の平面説明図
【図9】イ 前のシフトブラケットをニュートラル位置に戻した状態の正面説明図
ロ 前のシフトブラケットをニュートラル位置に戻した状態の平面説明図
【図10】従来例の説明図
【符号の説明】
1 セレクトシャフト
1A ねじ溝
4 セレクトフォーク
5 ボス
6 シフトシャフト
6A スプライン溝
7 シフター
8 ボス
9 シフトブラケット
10 ロッド
15, 16 アクチュエータ
91, 92 爪部

Claims (3)

  1. 複数個配列されているシフトブラケットの各シフトブラケット上には左右一対の爪部が差出され、該シフトブラケットをシフトさせるシフターは該シフトブラケットの爪部間に嵌入するように配置されており、該シフトブラケットの1個または2個以上がシフターによって右側または左側にシフトされた状態でかつ該シフターがニュートラル状態において、該シフターがシフトブラケットの爪部に干渉されることなく複数個配列されている該シフトブラケット上を摺動することが可能なように各シフトブラケットの左右の爪部間隔を確保したことを特徴とする自動変速機の変速装置
  2. 該シフターを左右にシフトおよび、該シフトブラケット上を摺動させる機構としてアクチュエータを用いる請求項1に記載の自動変速機の変速装置
  3. 周囲にねじ溝が切られているセレクトシャフトと、該セレクトシャフトに螺合するボスから差出されているセレクトフォークと、周囲にスプライン溝が切られているシフトシャフトと、該シフトシャフトのスプライン溝に噛合することによって回転を固定されかつ該シフトシャフトに沿って摺動自在にされているボスから差出されているシフターと、ロッドに摺動可能に嵌合されている複数個の配列された該シフトブラケットとからなり、該セレクトフォークは該シフターのボスに回転方向には自在にボス摺動方向には固定されて連結し、セレクトシャフトとシフトシャフトをアクチュエータを使って回転させることによってシフターを左右にシフトおよび複数個配列されているシフトブラケット上を摺動させる請求項1に記載の自動変速機の変速装置
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