JP4839819B2 - プラスチックシート - Google Patents

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Description

本発明は、リアプロジェクションテレビのレンチキュラーレンズシートに利用される高拡散プラスチックシートに関するものである。
近年、リアプロジェクションテレビには液晶やDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などを投射像源に使用した、投射瞳の小さい光源が使用されるようになってきている。このような投射瞳の小さい光源を使用したリアプロジェクションテレビは、シンチレーションと呼ばれる画質の低下が起きやすい。シンチレーションはギラツキやチラツキとも呼ばれ、小さい光源から出射された光が十分に拡散しきれていないために生じる。一般的にこのシンチレーションを抑えるためには、フレネルレンズシートやレンチキュラーレンズシートなどのリアプロジェクションテレビのスクリーンに光拡散性微粒子を添加することが有効であり、光拡散性微粒子と基材との屈折率差をできるだけ少なくするとともに、粒子径を小さくして単位面積あたりの光拡散性微粒子密度を増加させる方法が有効と考えられている(特開昭55-12980号公報)。他にも、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシート両者のヘーズ、平行光線透過率、半値角αなどを規定する方法(特許第2933248号公報)、透明樹脂中に球状結晶性高分子ポリマー0.01〜30重量%を均一分散させる方法(特開平10-246916号公報)などの手段によってシンチレーションを低減する方法が提案されている。
特開昭55-12980号公報 特許第2933248号公報 特開平10-246916号公報
本発明の目的は、より効果的にシンチレーションを低減するための高拡散プラスチックシートを提供することにある。
発明者らは、プラスチックシート中に複数の特定の拡散層を有することによって、効果的に拡散効果を高め、高いゲインを得、かつシンチレーションが低減できることを見いだした。すなわち本発明は、
(1)少なくとも一層の拡散層(A)および二層以上の拡散層(B)からなり、更に任意に拡散剤を含まない層(C)を含む、厚さ1〜5mm、ヘーズ80%以上、全光線透過率80%以上であるプラスチックシートであって、該拡散層(A)が第1基材プラスチック100重量部、および平均粒子径が2〜6μmであり屈折率がX−0.02〜X+0.02(Xは該第1基材プラスチックの屈折率)である第1光拡散性微粒子0.2〜1.5重量部を含み、該拡散層(B)が第2基材プラスチック100重量部、および平均粒子径が10〜18μmであり屈折率がY−0.03〜Y+0.03(Yは該第2基材プラスチックの屈折率)である第2光拡散性微粒子10〜30重量部を含み、かつ、2層の拡散層(B)の層間の少なくとも1つには拡散層(A)または拡散剤を含まない層(C)が介在するプラスチックシート
に関する。さらに、(2)〜(9)のプラスチックシートに関する。
(2)第1および第2基材プラスチックが、それぞれ、ポリカーボネート、メチルメタアクリル樹脂、ポリスチレン、メタアクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂、およびアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂からなる群から選ばれる一種以上の樹脂である(1)記載のプラスチックシート。
(3)各拡散層(B)の厚さが0.1〜0.3mmである(1)又は(2)に記載のプラスチックシート。
(4)2層の拡散層(B)の間隔が0.5〜2.0mmである(1)〜(3)のいずれかに記載のプラスチックシート。
(5)拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)の3層構成、または拡散層(A)/拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)/拡散層(A)の5層構成である、(1)〜(4)のいずれかに記載のプラスチックシート
(6)拡散剤を含まない層(C)/拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)/拡散剤を含まない層(C)の5層構成である、(1)〜(4)のいずれかに記載のプラスチックシート。
(7)染料または顔料を含む着色層(E)をさらに含む(1)〜(4)のいずれかに記載のプラスチックシート。
(8)着色層(E)/拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)/着色層(E)の5層構成である、(7)に記載のプラスチックシート。
(9)拡散層(A)/拡散層(B)/拡散剤を含まない層(C)/拡散層(B)/拡散層(A)の5層構成である、(1)〜(4)のいずれかに記載のプラスチックシート
(10)Tダイスを用いた押出成形法によって製造された、(1)〜(9)のいずれかに記載のプラスチックシート。
本発明のプラスチックシートをリアプロジェクションテレビに利用することにより、シンチレーションの少ない、良好な画像の得られるリアプロジェクションテレビを提供できる。また該プラスチックシートは、その他、高拡散性、高防眩性が要求される用途にも適用可能である。
本発明のプラスチックシートは、複数の特定の拡散層を有し、厚さ1〜5mm、ヘーズ80%以上、全光線透過率80%以上であることを特徴とする。拡散層を複数設けることによって、高い全光線透過率を維持しつつ高い拡散効果やシンチレーション低減効果が得られる。
プラスチックシートの厚さは1mm未満になると強度が不足し、リアプロジェクションテレビへ装着したときに自立が困難となるので好ましくない。厚さが5mmを越えるとリアプロジェクションテレビの重量が増加し、好ましくない。近年のリアプロジェクションテレビの大型化に対応するためには、1〜3mmの厚さがより好ましい。
プラスチックシートのヘーズが80%未満の場合、投射光が一部抜けてしまい、画像がぼやけるなどの不具合が生じる。また、光線透過率は高いほうが好まれる。全光線透過率が80%未満の場合画面が暗くなり好ましくない。すなわちシートの全光線透過率が高くかつヘーズが高いことが、拡散性、シンチレーション低減効果から理想的である。さらに、該ヘーズは85%以上であるとより好ましい。ただし、画像の明るさを維持させるためには該ヘーズはおよそ88%程度以下が好適である。
本発明のプラスチックシートは、少なくとも一層の拡散層(A)および二層以上の拡散層(B)からなる。
拡散層(A)は第1基材プラスチック100重量部、および平均粒子径が2〜6μmであり、屈折率がX−0.02〜X+0.02(Xは該第1基材プラスチックの屈折率)である第1光拡散性微粒子0.2〜1.5重量部を含む。拡散層(A)はシンチレーション低減効果を有し、該拡散層(A)に含まれる第1光拡散性微粒子は平均粒子径が2〜6μmのものがシンチレーション低減に効果的であり、かつ安価で入手容易なため好ましい。第1光拡散性微粒子として、MMA架橋微粒子、スチレン架橋微粒子、MMA−スチレン共重合体架橋微粒子などが挙げられるが、これらに限定される物ではない。拡散層(A)中の第1光拡散性微粒子の添加量は、第1基材プラスチック100重量部に対して、0.2〜1.5重量部であり、好ましくは0.7〜1.2重量部である。添加量が0.2重量部未満の場合シンチレーション低減効果が不十分であり、1.5重量部を越えるとヘーズが高くなりすぎ、画面の輝度低下を生じる。拡散層(A)は、必要に応じて、帯電防止剤、染料、滑剤、紫外線吸収剤などを含んでいてもよい。
拡散層(B)は第2基材プラスチック100重量部、および平均粒子径が10〜18μmであり、屈折率がY−0.03〜Y+0.03(Yは該第2基材プラスチックの屈折率)である第2光拡散性微粒子10〜30重量部を含む。拡散層(B)はシンチレーションを低減させつつ画像を結像させるものである。画像が結像するために、該拡散層(B)は高いヘーズである必要がある。高いヘーズを得るために第2光拡散性微粒子は平均粒子径が10〜18μmのものが、安価で入手容易なため好ましい。平均粒子径が10μm未満の場合十分なヘーズが得られず、18μmを超えると押出成形時にスジ状の欠陥等が発生しやすくなり好ましくない。第2光拡散性微粒子として、MMA架橋微粒子、スチレン架橋微粒子、MMA−スチレン共重合体架橋微粒子などが挙げられるが、これらに限定される物ではない。また拡散層(B)中の第2光拡散性微粒子の添加量は、第2基材プラスチック100重量部に対して、10〜30重量部であり、好ましくは20〜30重量部である。添加量が10重量部未満の場合ヘーズ、シンチレーション低減効果のいずれも不十分であり、添加量が30重量部を越えるとヘーズが高くなりすぎ、画面の輝度低下を生じる。拡散層(B)は、必要に応じて、帯電防止剤、染料、滑剤、紫外線吸収剤などを含んでいてもよい。なお、本発明における平均粒子径とは重量平均粒子径を指す。
本発明のプラスチックシートは任意に拡散剤を含まない層(C)を含む。該拡散剤とは、第1光拡散性微粒子、第2光拡散性微粒子、およびその他の光を拡散する効果や散乱する効果のある微粒子をいう。拡散剤を含まない層(C)は第3基材プラスチックおよび紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、顔料などの任意に使用される添加剤を含む。
本発明のプラスチックシートは更に、第4基材プラスチックならびに染料または顔料を含む着色層(E)を任意に含んでもよい。ブルー、グレー、バイオレット等の色が適しており、コントラスト向上、色調コントロールの効果を有する。染料または顔料の濃度は、プラスチックシート全体に対して0.01〜0.1重量%が好ましい。0.01重量%未満になると十分なコントラスト向上が得られず、0.1重量%以上になると画像が暗くなりすぎ実用的でない。本発明で用いる染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、ニトロ系染料、ベンゾキノン系染料等が挙げられるが、これらは特に限定されるものではない。また、着色層(E)中には紫外線吸収剤、帯電防止剤、拡散剤を添加しても良い。
第1〜第4基材プラスチックは同一でも異なっていてもよく、それぞれ、ポリカーボネート、メチルメタアクリル樹脂、ポリスチレン、メタアクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(MMA−スチレン共重合樹脂)、およびアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂からなる群から選ばれる一種以上である。中でも、MMA−スチレン共重合樹脂、およびアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂が好ましく、MMA−スチレン共重合樹脂、およびアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂の共重合組成比は、剛性、吸水性、衝撃強度の点から、いずれもスチレン比40〜80重量%であることがより好ましいが、これらに限定される物ではない。
本発明のプラスチックシートの例を図1〜2及び5〜7に比較シートの例を図3及び4に示す。図中、(A1)、(A2)、(A3)は前記拡散層(A)に、(B1)、(B2)は前記拡散層(B)に、(C1)、(C2)、(C3)は拡散剤を含まない層(C)に、(E1)、(E2)は着色層(E)に相当する。図4は、比較例3で製造した、拡散層D1のみからなる単層シートである。
図1記載のシートは、(B1)/(A2)/(B2)の2種3層構成である。図2記載のシートは、(A1)/(B1)/(A2)/(B2)/(A3)の2種5層構成である。図3記載のシートは、(C1)/(B1)/(C2)/(B2)/(C3)の2種5層構成である。図5記載のシートは、(C1)/(B1)/(A2)/(B2)/(C3)の3種5層構成である。図6記載のシートは、(E1)/(B1)/(A2)/(B2)/(E2)の3種5層構成である。図7記載のシートは、(A1)/(B1)/(C2)/(B2)/(A3)の3種5層構成である。図から明らかなように、2層の拡散層(B)の層間には、拡散層(A)または拡散剤を含まない層(C)が介在している。
本発明のプラスチックシートはシンチレーション低減効果の観点からは、1層の拡散層Aと2層の拡散層Bからなる2種3層構成が好ましい。2種3層構成のシートは、拡散層(B)に多量添加されている第2光拡散性微粒子が表面に出ることからシート表面が凹凸となる。この凹凸がシンチレーション低減に高い効果を有する。しかしながら、該プラスチックシートを基板としてレンチキュラーレンズシートを得るためには、該プラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせる必要がある。該プラスチックシート表面が凹凸であると、該レンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせたとき貼り合わせ面が密着しにくくなり歩留まりが低下する。そのため、上記貼り合わせ時の不具合が生じやすい場合は、2つの最外層が拡散層Aである2種5層構成が望ましい。拡散層(A)に添加されている第1光拡散性微粒子の添加量が小さく平均粒子径も小さいことから、表面の凹凸が著しく小さい。そのため該レンチキュラーレンズフィルムの該プラスチックシートへの貼り合わせは不具合なく可能となる。
本発明のプラスチックシートは、少なくとも1層、好ましくは1〜4層の拡散層(A)を含む。拡散層(A)は、2層の拡散層(B)の層間の少なくとも1つに介在するか、及び/又はプラスチックシートの最外層を形成するのが好ましい。拡散層(A)の厚さは、最外層を形成する場合0.05〜0.3mmであるのが好ましく、2層の拡散層(B)の層間に介在する場合0.4〜2mmであるのが好ましい。複数の拡散層(A)の厚さは同一でも異なっていてもよい。
拡散層(B)は、2層以上、好ましくは2〜3層存在する。各拡散層(B)の厚さは0.1〜0.3mmであることが望ましい。厚さが上記範囲であると、解像度が良好であり、また、厚みのバラツキが少なく、均一な厚さの層を製造することができる。また、2層の拡散層(B)の間隔が0.5〜2mmであるとさらに効果的であり、1〜2mmであることがさらに好ましい。2層の拡散層(B)の間隔が上記範囲内であると、良好なシンチレーション低減効果と解像度が得られる。
拡散剤を含まない層(C)を使用する場合、1〜4層使用するのが好ましい。拡散剤を含まない層(C)は、2層の拡散層(B)の層間の少なくとも1つに介在するか、及び/又はプラスチックシートの最外層を形成するのが好ましい。拡散剤を含まない層(C)の厚さは
最外層を形成する場合0.05〜0.3mmであるのが好ましく、2層の拡散層(B)の間に介在する場合0.4〜2mmであるのが好ましい。複数の拡散剤を含まない層(C)の厚さは同一でも異なっていてもよい。
着色層(E)を使用する場合、1〜2層使用するのが好ましい。着色層(E)は、プラスチックシートの最外層を形成するのが好ましい。着色層(E)の厚さは0.05〜0.3mmであるのが好ましく、複数の着色層(E)の厚さは同一でも異なっていてもよい。
本発明のプラスチックシートは、Tダイスを用いた共押出成形法によって製造される。まず、各層の構成原料を混合し、これをスクリュー押出機の各ホッパーへ投入する。各スクリュー押出機にて溶融混練された構成原料をTダイスから平板状に共押出し、2つのポリッシングロール間を通過させて表面を平滑にする。
本発明のプラスチックシートは、リアプロジェクションテレビへ応用される場合、レンチキュラーレンズシートとして使用される。リアプロジェクションテレビは、一般的に光源側からフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート、前面パネルの順に重ねられた物がスクリーンとして使用される。レンチキュラーレンズシートとは、プラスチックシートの少なくとも一方の面にシリンドリカル形状をしたレンズが平行に並んでいるものであり、光を水平方向もしくは垂直方向の一方に拡散する働きを持つ。厚みは一般的に0.5mm〜2mm程度である。製造方法は、プラスチックシートを押出成形する際、レンチキュラーレンズの逆形状を有した金属ロールなどを使用してレンチキュラーレンズを表面に形成したり、レンチキュラーレンズが成形されたフィルムをプラスチックシートに貼り合わせたりして得られる。フレネルレンズシートは、プラスチックシートの表面にUV硬化型樹脂などからなるフレネルレンズが貼り合わされたり、フレネルレンズが成形されたフィルムをプラスチックシートに貼り合わせたりして得られる。フレネルレンズとはレンズを同心円上に輪切りにして並べたものであり、光を集光する働きがある。前面パネルは、レンチキュラーレンズシートを保護する目的で使用されるものであり、一般的にハードコート処理されたプラスチックシートが用いられている。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明する。プラスチックシートおよびレンチキュラーレンズシートの評価方法を下記に示す。
(1)プラスチック基材の屈折率
JIS K7142の方法に従って測定した。
(2)微粒子の平均粒径
JIS Z8823の方法に従って測定した。
(3)微粒子の屈折率
微粒子を屈折率が異なる液体に浸し、顕微鏡下でベッケ線を観察する液浸法により測定した。
(4)ヘーズ、全光線透過率
日本電色(株)製ヘイズメーターCOH−300Aを用いて、JIS K7105の方法に従って測定した。
(5)レンチキュラーレンズシートのシンチレーション
市販のリアプロジェクションテレビの筐体を分解し、装着されているスクリーンを取り外し、光源側からフレネルレンズシート、実施例で得たレンチキュラーレンズシート、前面パネルの順で重ね合わせ、リアプロジェクションテレビへ再度固定した。このリアプロジェクションテレビに画像を表示させ、目視による官能評価を行った。シンチレーションは数値化することが困難であると同時に、最終的に人間の目でどう見えるかが重要である。目視により、シンチレーションがほぼ認識できないものを「A」、弱く見えるものを「B」、強く見えるものを「C」とした。
<実施例1>
MMA−スチレン共重合樹脂(メタアクリル酸メチル60重量%、スチレン40重量%からなる単量体混合物を共重合して得た重量平均分子量150000のペレット、屈折率は1.53)100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径6μm、屈折率1.54)1.5重量部からなる拡散層(A1)、(A2)、(A3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)25重量部からなる拡散層(B1)、(B2)とを、共押出成形により2種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図2に示す。このときの各層の厚みは(A1)層、(A3)層がそれぞれ約0.1mm、(A2)層が約1.4mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
<実施例2>
上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径6μm、屈折率1.55)1.0重量部からなる拡散層(A1)、(A2)、(A3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)25重量部からなる拡散層(B1)、(B2)とを、共押出成形により2種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図2に示す。このときの各層の厚みは(A1)層、(A3)層がそれぞれ約0.1mm、(A2)層が約1.4mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
上記MMA−スチレン共重合樹脂のみからなる拡散剤を含まない層(C1)、(C2)、(C3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)25重量部からなる拡散層(B1)、(B2)とを、共押出成形により2種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図3に示す。このときの各層の厚みは(C1)層、(C3)層がそれぞれ約0.1mm、(C2)層が約1.4mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
<比較例2>
上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径6μm、屈折率1.57)0.5重量部からなる拡散層(D1)、(D2)、(D3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)25重量部からなる拡散層(B1)、(B2)とを、共押出成形により2種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図8に示す。このときの各層の厚みは(D1)層、(D3)層がそれぞれ約0.1mm、(D2)層が約1.4mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
<比較例3>
上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)3.0重量部からなる単層(拡散層(B3))を、押出成形により単層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図4に示す。このプラスチックシートの厚みは約2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
<実施例3>
上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部からなる拡散剤を含まない層(C1)、(C3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)25重量部からなる拡散層(B1)、(B2)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径6μm、屈折率1.55)1.0重量部からなる拡散層(A2)とを、共押出成形により3種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図5に示す。このときの各層の厚みは(C1)層、(C3)層がそれぞれ約0.1mm、(A2)層が約1.4mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
<実施例4>
上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とグレー染料0.5重量部からなる層(E1)、(E3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)25重量部からなる拡散層(B1)、(B2)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径6μm、屈折率1.55)1.0重量部からなる拡散層(A2)とを、共押出成形により3種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図6に示す。このときの各層の厚みは(E1)層、(E3)層がそれぞれ約0.1mm、(A2)層が約1.4mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
参考例1
上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径6μm、屈折率1.55)1.5重量部からなる拡散層(A1)、(A3)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂100重量部とMMA−スチレン共重合体架橋微粒子(平均粒径12μm、屈折率1.55)26重量部からなる拡散層(B1)、(B2)と、上記MMA−スチレン共重合樹脂のみからなる拡散剤を含まない層(C2)とを、共押出成形により3種5層の多層プラスチックシートとして得た。シートの構成を図7に示す。このときの各層の厚みは(A1)層、(A3)層がそれぞれ約0.1mm、(B1)層、(B2)層がそれぞれ約0.2mm、(C2)層が約1.4mm、総厚み2.0mmであった。ヘーズと全光線透過率を測定した。このプラスチックシートにレンチキュラーレンズフィルムを貼り合わせ、レンチキュラーレンズシートを得て、シンチレーションを評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004839819
2種3層プラスチックシートの例 2種5層プラスチックシートの例1 2種5層プラスチックシートの例2 単層プラスチックシートの例 3種5層プラスチックシートの例1 3種5層プラスチックシートの例2 3種5層プラスチックシートの例3 2種5層プラスチックシートの例4
符号の説明
(A1)、(A2)、(A3)・・・拡散層(A)
(B1) 、(B2)、(B3)・・・拡散層(B)
(C1)、(C2)、(C3)・・・拡散要素のないクリアな層
(D1)、(D2)、(D3)・・・拡散層(D)
(E1)、(E3)・・・着色層

Claims (9)

  1. 少なくとも1層の拡散層(A)および2層以上の拡散層(B)からなり、更に拡散剤を含まない層(C)を任意に含む、厚さ1〜5mm、ヘーズ80%以上、全光線透過率80%以上であるプラスチックシートであって、該拡散層(A)が第1基材プラスチック100重量部、および平均粒子径が2〜6μmであり屈折率がX−0.02〜X+0.02(Xは該第1基材プラスチックの屈折率)である第1光拡散性微粒子0.2〜1.5重量部を含み、該拡散層(B)が第2基材プラスチック100重量部、および平均粒子径が10〜18μmであり屈折率がY−0.03〜Y+0.03(Yは該第2基材プラスチックの屈折率)である第2光拡散性微粒子10〜30重量部を含み、かつ、2層の拡散層(B)の層間の少なくとも1つには拡散層(A)が介在するプラスチックシート。
  2. 第1および第2基材プラスチックが、それぞれ、ポリカーボネート、メチルメタアクリル樹脂、ポリスチレン、メタアクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂、およびアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂からなる群から選ばれる一種以上の樹脂である請求項1記載のプラスチックシート。
  3. 各拡散層(B)の厚さが0.1〜0.3mmである請求項1又は2に記載のプラスチックシート。
  4. 2層の拡散層(B)の間隔が0.5〜2.0mmである請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチックシート。
  5. 拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)の3層構成、または拡散層(A)/拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)/拡散層(A)の5層構成である、請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチックシート
  6. 拡散剤を含まない層(C)/拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)/拡散剤を含まない層(C)の5層構成である、請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチックシート。
  7. 染料または顔料を含む着色層(E)をさらに含む請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチックシート。
  8. 着色層(E)/拡散層(B)/拡散層(A)/拡散層(B)/着色層(E)の5層構成である、請求項7に記載のプラスチックシート。
  9. Tダイスを用いた押出成形法によって製造された、請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックシート。
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