JP2010181709A - 光拡散フィルムとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックライト光源に対して良好な光拡散性を発揮しつつ、優れた光透過性により高輝度の画像表示性能を実現することが可能な光拡散性フィルムとその製造方法を提供する。
【解決手段】
基材フィルム10の内部に対し楕円体微粒子20が、各々の長径がTD方向に向くように配設して光拡散フィルム1を構成する。楕円体微粒子20は、製造時の延伸処理によって球状微粒子を当該延伸方向に延伸し、楕円体状に変形させて形成する。基材フィルム10を(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体で構成し、かつ、楕円体微粒子20のTg以上の温度でTD方向に前記延伸処理することで、光拡散フィルム1を作製する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光拡散フィルムとその製造方法に関し、特に当該フィルム組成の改良技術に関する。
PCモニタ、テレビジョン装置、PDA、携帯電話等のディスプレイとして、液晶ディスプレイ(LCD)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)が幅広く用いられている。
LCDは、一般的には液晶層の裏面に、光拡散フィルム及びバックライト光源等を順次積層して構成される。液晶層は非自発光型であるため、蛍光体ランプ等のバックライト光源が不可欠となる。
バックライト光源の主な取付形態として、液晶層直下にスペースを設け、蛍光管を単数又は複数配設する直下型と、透明な導光板を液晶層下に配設し、当該導光板の側面に蛍光管を配設するサイドライト型とが存在する。
このうち直下型は、大型モニタやTV、公共表示装置等の大画面用途として普及している。サイドライト型の導光板主面には、側面から入射された光を前面方向に出射するようにドット状やストライプ状のパターンが形成されており、薄型・小型ディスプレイに適している。
バックライト光源と液晶層との間には、光源の位置によって液晶層の表示面に発光ムラが生じないように、光源からの出射光をディスプレイ全面にわたり均一に発光させる手段を設ける必要がある。光拡散フィルムは、このような均一な発光を行うための手段として用いられる。
光拡散フィルムとして、例えば特許文献1には、透明熱可塑性樹脂をシート状に成形後、表面に物理的に凹凸をつける加工を施して得られた構成が記載されている。また特許文献2には、ポリエステル樹脂等の透明基材フィルム上に、微粒子を含有した透明樹脂からなる光拡散層をコーティングして得られた光拡散性フィルムが記載されている。特許文献3には、透明樹脂中に光拡散成分としてビーズ等の無機系微粒子を分散させ、シート状に成形した光拡散フィルムが記載されている。さらに特許文献4〜6には、少なくとも2種類の透明熱可塑性樹脂を溶融混練してなる海島構造を有する光拡散性フィルムが記載されている。
ここで、光拡散フィルムには高い光透過性を有することが要求される。これによりバックライト光源からの発光を画面表示に有効利用でき、高輝度による画像表示性能を実現できる。また、透過性が良好であるとバックライト光源をそれほど強めなくても所定の輝度が得られるので、ディスプレイ全体での低電力駆動化が臨める。
一方、光拡散フィルム固有の要求として、前述したようにディスプレイ全体にわたり均一な発光を行うため、高い光拡散性(異方性)を備えることも要求される。例えば前記した直下型の場合、光拡散性が弱いとバックライト光源の蛍光管像が画像表示面に現れることがあるので、良好な画像表示を保つため、蛍光管像を適切に遮蔽して光線の出射分布を均一化する必要がある。このため、場合によっては蛍光管の形状に合わせた拡散ドット印刷をフィルム表面に行う場合もある。
特開平4−275501号公報 特開平6−59108号公報 特開平6−123802号公報 特開平9−311205号公報 特開2001−272511号公報 特開2002−182013号公報 特開2004−354558号公報
このように光拡散フィルムには、高い光拡散性だけではなく、同時に高い光透過性も要求されるが、これらの性能は互いに相反する性質を有しており、上記したいずれの従来技術においても光拡散性と光透過性(ディスプレイにおいては高輝度の画像表示性能)を十分に両立することは困難な現状にある。
また、この問題は、直下型又はサイドライト型のいずれのバックライト光源においても重要な課題となっている。
このように光拡散フィルムの分野においては、未だ解決すべき余地が残されている。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、バックライト光源に対して良好な光拡散性を発揮しつつ、優れた光透過性により高輝度の画像表示性能を実現することが可能な光拡散性フィルムとその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、基材フィルムの中に微粒子が分散されてなる光拡散フィルムであって、前記微粒子には楕円体微粒子が含まれ、基材フィルムは(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体で構成され、各々の楕円体微粒子は有機系材料で構成され、基材フィルムの表面に沿った一方向に長径を揃えた状態で配設されており、楕円体微粒子のガラス転移点以上の温度での延伸処理を経た構成とした。
ここで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体の少なくともいずれかを用いることができる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチルの少なくともいずれかが好適である。
前記ジエン系としては、1、3−ブタジエン、2−メチル−1、3−ブタジエン(イソプレン)、2、3−ジメチル−1、3−ブタジエン、1、3−ペンタジエン、2−メチル−1、3−ペンタジエン、1、3−ヘキサジエンの少なくともいずれかが望ましい。
また前記スチレン系は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1、1−ジフェニルエチレン、N、N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N、N−ジエチル−p−アミノエチルスチレンの少なくともいずれかが望ましい。
ここで、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が40重量%以上60重量%以下で含まれ、スチレン系単量体が40重量%以上60重量%以下で含まれる構成とすることもできる。
或いは前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が50重量%以上60重量%以下、スチレン系単量体が40重量%以上50重量%以下でそれぞれ含まれる構成とすることもできる。
或いは、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が30重量%以上62重量%以下、ジエン系単量体が3重量%以上35%重量以下、スチレン系単量体が35重量%以上67%以下でそれぞれ含まれている構成とすることも可能である。
或いは、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が30重量%以上40重量%以下、ジエン系単量体が10重量%以上20%重量以下、スチレン系単量体が40重量%以上60%以下でそれぞれ含まれている構成とすることもできる。
或いは、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が20重量%以上40重量%以下、ジエン系単量体が5重量%以上15%重量以下、スチレン系単量体が30重量%以上70%以下、アクリロニトリル系単量体が5重量%以上15重量%以下でそれぞれ含まれている構成とすることもできる。
或いは、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が20重量%以上30重量%以下、ジエン系単量体が5重量%以上10%重量以下、スチレン系単量体が50重量%以上70%以下、アクリロニトリル系単量体が5重量%以上10重量%以下でそれぞれ含まれている構成とすることもできる。
ここで、前記有機系材料としてはシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂の少なくともいずれかが好適である。
このうち、前記アクリル樹脂は、メチルメタクリレートを主成分とするメタクリレート系重合体、メチルメタクリレートおよびスチレンを主成分とするメタクリル−スチレン系共重合体、フッ素とアクリレートを主成分とするフッ素−アクリレート共重合体の少なくともいずれかが望ましい。
また、前記楕円体微粒子は、0.5重量%以上30重量%以下の範囲で含まれている構成が好適である。
前記楕円体微粒子は、長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲とすることができる。
また、前記楕円体微粒子の長径における平均粒径は、1μm以上100μm以下の範囲とすることもできる。
また、前記一方向を、フィルム平面方向の中のTD方向とすることもできる。
本願発明者らが鋭意検討したところ、光拡散フィルムの主体をなす基材フィルムの有機材料として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体を用い、かつ、フィルム中に含まれる楕円体微粒子のTg以上の温度下で延伸処理を施せば、良好な光拡散性と光透過性とを併せ持つ光拡散フィルムが実現できることを見出した。
また、本発明の光拡散フィルムでは、楕円体微粒子が当該フィルム平面方向の一方向に沿って長径方向を平行に配列された状態で分散させているため、光拡散フィルム全体では、楕円体微粒子の長径方向と短径方向とで異方性を有する。これにより、効果的な光拡散性を発揮することができる。
実施の形態の光拡散フィルムの模式的な構成を示す部分斜視図である。 光拡散フィルムの部分拡大図である。 光拡散フィルムのベースフィルム成形ステップと延伸ステップの様子を示す図である。 実施例及び比較例のサンプルの輝度測定方法を説明するための図である。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、当然ながら本発明はこれらの形式に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
<光拡散フィルムの構成>
図1は実施の形態にかかる光拡散フィルム1の構成を示す模式図である。
光拡散フィルム1は、その特徴として、主体をなす基材フィルム10に対し、その中に有機系材料からなる楕円体微粒子20が分散された、異方性フィルムの構成を有する。
楕円体微粒子20は、長径方向をフィルム表面に沿ってTD方向(図1ではy方向)に向けて揃えられた状態で配設されている。
基材フィルム10の厚みは、約50μm以上500μm以下の範囲であればよく、さらに80μm以上400μm以下の範囲が好適である。
基材フィルム10は、機械的強度、耐熱性、透明性、及び平坦性に優れる有機材料で構成される。本発明では、この基材フィルム10を構成する有機材料として、(メタ)アクリル酸アクリルエステル系重合体をベースとし、所定の温度下で延伸処理した点に主な特徴を有する。
ここで言う「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体(MS2元共重合体)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体(MBS3元共重合体)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体(MABS4元共重合体)の少なくともいずれか(1種以上)を用いることができる。このうち特にMBS3元共重合体が好適である。
ここで、MS2元共重合体の市販品としては、電気化学工業株式会社製「TXポリマー」が例示できる。
MBS3元共重合体の市販品としては、電気化学工業株式会社製「THポリマー」が例示できる。
さらにMABS4元共重合体の市販品としては、電気化学工業株式会社製「CLポリマー」を例示することができる。
ここで、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体としては、一般に炭素数1〜5のアルキル(特に、メチル、エチル等)を含む(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。このアルキルエステル中のアルキルの炭素数が大きくなる程、重合体としての硬度が低下する傾向があり、基材フィルム10の硬度に影響しうる点に留意する。(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル等が挙げられるが、これに限られない。
ジエン系単量体としては、1対の共役二重結合を有するジオレフィンが挙げられる。このジオレフィンの例としては、1、3−ブタジエン、2−メチル−1、3−ブタジエン(イソプレン)、2、3−ジメチル−1、3−ブタジエン、1、3−ペンタジエン、2−メチル−1、3−ペンタジエン、1、3−ヘキサジエンなどが挙げられる。このうち特に一般的なものとしては1、3−ブタジエン、イソプレンである。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。このうち特にブタジエンが好適である。
スチレン系単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1、1−ジフェニルエチレン、N、N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N、N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等が挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。このうち特にスチレンが好適である。
具体的なメタアクリル酸アルキルエステル系重合体としては、例えば、メタアクリル酸アルキルエステル系単量体単位と、スチレン系単量体単位とからなる共重合体(MS2元共重合体)が挙げられる。この場合、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体単位40〜60重量%(特に50〜60重量%が好適)と、スチレン系単量体単位40〜60重量%(特に40〜50重量%が好適)とからなる共重合体が挙げられる。
MS2元共重合体は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメータータイプD)は、70〜90程度、好ましくは、80〜90である。その比重(ASTM D297)は1.10〜1.12程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は1.0〜5.0g/10min程度である。ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で85〜105℃程度であるが、好ましくは90〜100℃程度である。また、MS2元樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体単位と、ジエン系単量体単位と、スチレン系単量体単位とからなる共重合体(MBS3元共重合体)を用いることもできる。この場合、好ましくは(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体単位30〜62重量%(特に30〜40重量%が好適)と、ジエン系単量体単位3〜35重量%(特に10〜20重量%が好適)と、スチレン系単量体単位35〜67重量%(特に40〜60重量%が好適)とからなる共重合体が挙げられる。
MBS3元共重合体は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメータータイプD)は、20〜50程度、好ましくは、30〜40である。その比重(ASTM D297)は1.09〜1.11程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は2.0〜6.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で80〜95℃程度、好ましくは、85〜90℃程度である。また、MBS3元樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体単位と、アクリロニトリル系単量体単位と、ジエン系単量体単位と、スチレン系単量体単位とからなる共重合体(MABS4元共重合体)を用いることもできる。この場合、好ましくは(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体単位20〜40重量%(特に20〜30重量%が好適)と、アクリロニトリル系単量体単位5〜15重量%(特に5〜10重量%が好適)と、ジエン系単量体単位5〜15重量%(特に5〜10重量%が好適)と、スチレン系単量体単位30〜70重量%(特に50〜70重量%が好適)とからなる共重合体が挙げられる。
MABS4元共重合体は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメータータイプD)は、20〜50程度、好ましくは、30〜40である。その比重(ASTM D297)は1.09〜1.11程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は1.0〜5.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で80〜95℃程度、好ましくは、85〜90℃程度である。また、MABS4元樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
なお、上記した各共重合体における各単量体単位の重合態様としては、ブロック重合、ランダム重合、グラフト重合のいずれでもよい。また、これらの重合態様を組み合わせてもよい。
ここで、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体のビカット軟化点(ISO 306;50N荷重)は80〜110℃である。
次に示す図2は、図1における領域Pを拡大したものであって、楕円体微粒子20とその周辺を示す部分拡大図である。
当図に示される楕円体微粒子20は、製造時の延伸処理によって、ベースフィルムに含まれる球状微粒子(不図示)を当該延伸方向に延伸し、楕円体状に変形させたものである。このような球状微粒子は、所定の加熱温度(基材フィルム10のビカット軟化点より15℃〜70℃高い温度)で適度な熱可塑性を有する有機系材料(シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂等の少なくともいずれかの樹脂)から構成されている。
なお、球状微粒子は、理想的にはすべて製造時の延伸処理によって楕円体状に変形される。従って、球状微粒子を設計する際にはガラス転移温度(Tg)を基材フィルムが好適に延伸できる温度範囲(基材フィルムのビカット軟化点より15℃〜70℃程度高い温度)内に調節し、延伸処理によって変形しやすくすることが好適である。
当該楕円体微粒子20のサイズは、長径D2における平均粒径が1μm以上100μm以下の範囲であればよく、5μm以上70μm以下の範囲が好適である。さらには10μm以上50μm以下の範囲が好適である。この範囲であれば、光拡散フィルム1において、光拡散性と光透過性の両方を効果的に両立させることができ、優れた特性が得られる。
楕円体微粒子20の形状は、長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲にあることが好適である。例えば製造工程において、平均粒径が8μmの球状のPMMA微粒子を用い、これを延伸して、長径方向の平均粒径が約24μmの楕円体微粒子20とする例が挙げられる。
なお、本発明における楕円体微粒子20の「楕円体」とは、数学的には平面上の固定された二点からの直線の和が一定となる閉曲線を回転させた回転楕円体として定義されるが、ここでは実際上の問題を考慮し、球状微粒子が一方向に延伸されることで変形した形状を言う。従って数学上定義される回転楕円体に比べ、楕円体微粒子20では若干の形状の歪みが生ずる場合もある。
すなわち、ここで言う「楕円体微粒子」には、フィルム平面方向に垂直な方向から見てやや扁平な形状を有する微粒子も含まれ、互いの長径方向が揃うように分散配置された構成も含まれる。
また、光拡散フィルム1に含まれる微粒子は、基本的には全て楕円体微粒子20であることが望ましいが、実際製品の公差として、図1のように、当該楕円体微粒子20の材料である球状微粒子が製造後もそのままの形で残留する場合もある。この場合、残留量は多くて全微粒子中の1.0%程度である。従って本発明では、光拡散フィルムの単位体積当たりに含まれる微粒子の内、99%以上が楕円体微粒子20とするのが好適である。
光拡散フィルム1中において、楕円体微粒子20は0.5〜30重量%の範囲で含まれる。このうち、さらに2重量%以上10重量%以下が好ましい。0.5重量%未満であると光拡散性が十分に得られない。また、30重量%を上回るとフィルム強度が脆くなり、取り扱い性が悪くなるので好ましくない。
光拡散性フィルム1中では、各々の楕円体微粒子20の長径(D2)方向がy方向に平行になるように揃えられて配設されている。なお、楕円体微粒子20は基材フィルム10中において、そのフィルム平面方向に沿った一方向に長径が平行になるように配列していればよい。実際上は光拡散フィルム1のベースフィルムをMD(Machine Direcion)方向やTD(Transverse Directon)方向に延伸させることで、楕円体微粒子20の長径方向をベースフィルムの主延伸軸方向に対して平行に配列させることができる。
なお、光拡散性フィルム1は実質的にボイドを含有しないことが好ましい。多量のボイドが生成した場合、全光線透過率を低下させるなど、光学特性に不要な影響を与えることがあるため好ましくない。ここで言う「ボイド」とは、主として成形直後のベースフィルム(後述のフィルムの製造方法を参照)を延伸処理する際に、楕円体微粒子20の周囲に形成される微細な気泡のことを指す。基材フィルム10の内部のボイドの有無を確認する方法としては、光拡散フィルム1を作製した後に当該フィルム1の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察する方法が挙げられる。
ボイドの発生を抑制するために、光拡散フィルム1ではその製造工程において、楕円体微粒子20の有機系材料のガラス転移点(Tg)以上の温度において、TD方向に延伸処理を施すように工夫している。このような工夫により、フィルム内のボイド発生を抑制できることが発明者らの検討により明らかにされている。
具体的には、前記延伸処理時の加熱温度としては、下限は楕円体微粒子20のTgと同じ温度であり、上限はTgよりも50℃程度高い温度範囲が好適である。前記有機系材料として、フッ素アクリレート共重合体を用いる場合は、そのTgが120℃であるので、延伸処理時の加熱温度(延伸温度)は120℃以上170℃以下が適当である。あるいは前記有機系材料としてPMMAを用いる場合、そのTgは70℃であるため、延伸処理時の加熱温度は70℃以上120℃以下が適当である。この温度範囲を外れると、ボイドの発生率が高くなるので注意が必要である。
光拡散フィルム1の構成は、光学顕微鏡(例えばキーエンス社製VHX100とVH−Z450の組み合わせ)等を用いて確認できる。この場合、光拡散フィルム1中における楕円体微粒子20がその長径方向を光拡散フィルム1のフィルム平面方向に沿った一方向に揃えられた状態で配列されていることが確認できる。TEMを用いても同様に確認できるが、この場合は前述の如くボイドの有無も合わせて確認することができる。
以上の構成を有する本発明の光拡散フィルムでは、基材フィルム10中において、楕円体微粒子20が当該フィルム10の平面方向の一方向に沿って長径方向を平行に配列された状態で分散されている。このため、光拡散フィルム1全体で見ると楕円体微粒子20の長径方向と短径方向とで異方性を有する効果的な光拡散性を発揮させることが可能になっている。
この特性によって、製品のバラツキが極力低減され、均一な品質が保たれるほか、例えば比較的大画面のLCD等のFPDに本発明の光拡散フィルム1を適用する場合であっても、その画面全体において均一な光拡散性が発揮されることとなり、優れた画像表示性能の発揮を期待できるものである。
なお、特許文献7には、異なる樹脂材料をブレンドしてなる海島構造を持つ光拡散フィルムにおいて、島構造をなすフィルム材料により複数の棒状粒子を形成し、これをフィルム平面に配設した構成が開示されているが、本発明では主として上記の通り、粒径が比較的揃えられた球状微粒子を用いて楕円体微粒子20を形成している点や、その粒子のサイズが異なる点、及び光拡散性と光透過性についてフィルム全体で均一な特性が得られる点等において、両者は大きく異なるものである。
一方、楕円体微粒子20の分散量は、従来の球状微粒子の分散量より少量であっても、上記のようにフィルム1中の楕円体微粒子20を配列させることで、効果的な光拡散性が発揮される。よって、光拡散フィルム1中の楕円体微粒子20の分散密度が従来の光拡散フィルムよりも低くて済み、その分、フィルム1に入射された透過光が遮断作用を受けにくくなっている。従って本発明によれば、上記光拡散性とともに、良好な光透過性も同時に実現されるようになっている。
また、基材フィルム10に分散させる微粒子量を比較的少量にできるため、基材フィルム10自体が有する機械的強度が損なわれることが少ない。従って、当該光拡散フィルムの製造工程やFPDの組立時において、光拡散フィルム1の取り回しが容易になり、当該フィルムが破損するのを抑制して、高い製造効率を実現することが可能となっている。
なお、光拡散フィルム1における光異方性は、楕円体微粒子20を光拡散フィルム平面の一方向に配列させて得られるものであるから、当該楕円体微粒子20がランダムな方向で光拡散フィルム中に含まれると、異方性を有する効果的な光拡散性を示さなくなるので留意する。しかしながら、実際の製造工程における延伸処理の誤差等によって生じうる多少の配列誤差を含んだ構成は、実質的に本発明の効果を得られるため、このような構成も本発明に含まれるものとする。配列誤差を生じた楕円体微粒子の比率と長径方向の配列誤差角度の大きさは、それぞれ当該光拡散性に影響を与える為に一概には決定できないが、一つの目安として、配列誤差を生じた楕円体微粒子が光拡散フィルム1中の楕円体微粒子20の内の10重量%未満であり、且つ、前記一方向に対する楕円体微粒子の長径方向の間の配列誤差角度が45°未満であるとすることが好ましい。
<光拡散フィルムの製造方法>
以下、本発明の光拡散フィルムの製造方法について例示する。ここでは溶融押出成形法を利用した製造方法について説明する。
図3は、フィルム製造装置の構成とその製造過程を示す模式図である。当該装置は押出機本体、それに連結されたTダイ110及び図示しない横延伸機で構成される。
当該光拡散フィルムは、フィルム材料の混合ステップと、ベースフィルムの成形ステップ、延伸ステップとを順次経ることで形成できる。
(フィルム材料の混合ステップ)
まず、基材フィルム材料となる所定の有機材料(一例として、前記したMBS3元共重合体を用いる)からなるペレットと、楕円体微粒子20の材料となる球状微粒子(例えば平均粒径7μm〜8μmのシリコーン樹脂粒子)とを一定比率で混合する。基材フィルム材料と球状微粒子の比率は、基材フィルム材料が70〜99.5重量%、球状微粒子が0.5〜30重量%とするのが好ましい。この混合は、タンブラー混合機等を用いたドライブレンド法で混合し、押出機のホッパーへ投入する。
或いは、基材フィルム材料となるペレットと球状微粒子とを二軸押出機を用いて溶融混練後、ペレット化したものを基材フィルム材料となるペレットとドライブレンド法にて混合し、ホッパーへ投入することもできる。
また、基材フィルム材料となるペレットを二軸押出機を用いて溶融混練し、球状微粒子を押出機へサイドフィードして基材フィルム材料となる樹脂に微粒子を分散させても良い。この場合、フィルム材料の混合ステップとベースフィルム成形ステップとは同時に実施することになる。
(ベースフィルム成形ステップ)
次にフィルムをTダイ法に基づいて成形する。単軸、または二軸押出機に投入された材料を加熱して溶融材料を得る。そして、この溶融材料を押出機からの導入管120を通じて連続的にTダイ本体110に導入する。加熱溶融する温度は基材フィルムの材料に応じて適宜調整することが好ましい。
次に溶融材料を、TダイのギャップGに通し、リップエッジ113からシート状に押し出す。そして、循環冷却水により表面温度が10〜70℃に冷却されたチルロールR1とその周面に近接配置されたエアーナイフ114との間において冷却固化させる。或いは静電印加法、ポリシングロール法、タッチロール法等を用いて冷却固化しても良い。これにより、所定のフィルム形状に成形された帯状の未延伸のベースフィルム1Xが得られる。ベースフィルム1Xはこの時点で一旦ワインダーで巻き取ってロール状にしても良いし、巻き取らずにそのまま連続的に次の延伸ステップへ導入しても良い。
(延伸ステップ)
上記成形したベースフィルム1Xを、所定の温度(ここでは楕円体微粒子20のTg〜Tg+50℃の温度)に加熱しつつ、公知の横延伸機を用いて幅方向に延伸する。具体的には図3に示すように、シート状に成形されているベースフィルム1Xを所定の延伸温度において、幅方向(TD方向)両端部を図示しないクリップ等で挟み、これを同方向に沿って外部に引っ張って延伸する。このとき、球状微粒子をフィルムとともに同方向に変形させることによって楕円体微粒子20を形成する。
各延伸処理後は、ベースフィルム1Xをワインダーで巻き取る。或いは枚葉処理して、所定のサイズに切断加工すると、光拡散フィルム1が得られる。
<性能確認実験>
本発明の効果を確認するため、実施例の光拡散フィルムを作製し、全光線透過率、輝度、ボイドの有無等の特性を評価した。
作製したサンプルの構成は以下の通りとした。
基材フィルムの有機系材料としては、実施例1から9及び比較例1、2のすべてで3元MBS共重合体(電気化学工業株式会社製のTHポリマー「TH−23T」、ビカット軟化点 84℃)を用いて共通させた。
実施例1から5、比較例2では、微粒子としてフッ素アクリレート系樹脂微粒子(屈折率:1.46、平均粒子径:5μm、Tg:120℃)を用いた(表1中の「微粒子1」)。
ベースフィルムの延伸処理時の温度は、前記球状微粒子のTgよりも高い温度の125℃で統一し、比較例2のみ当該Tgよりも低い温度の100℃とした。またベースフィルムの延伸倍率(TD方向への延伸倍率)はいずれも3.5倍で統一した。
実施例6から9では、微粒子として架橋PMMA(屈折率:1.49、平均粒子径:7.4μm、Tg:70℃)を用いた(表1中の「微粒子2」)。
ベースフィルムの延伸処理時の温度は前記球状微粒子のTgよりも高い温度の115℃で統一した。またベースフィルムの延伸倍率(TD方向への延伸倍率)は、実施例6、7で3.5倍とし、実施例8、9で4.5倍とした。
なお、比較例1は球状微粒子を用いず、延伸処理を施さない以外は実施例1の構成と共通させて作製した。
比較例2は、実施例3の構成と共通させ、延伸温度を100℃に設定した点のみが異なるサンプルとして作製した。
楕円体微粒子(球状微粒子)を含有させたサンプル(実施例1から9、比較例2)では、その含有率(重量%)を1、3、5、8、10重量%のいずれかに設定した。
次に、サンプルの輝度測定方法を説明する。図4は、サンプルの輝度測定時の様子を示す模式図である。
図4に示すように、まずサンプルとなる実施例1から9または比較例1、2の光拡散フィルムを、厚み3mmの透明なポリカーボネート板の表面に密に載置する。そして、ポリカーボネート板の裏面から一定距離(3cm)をおいて、所定の光源(株式会社旭製作所製リフレクターランプ 100V・1kW)をサンプルに照射する。この状態で、サンプルの表面に対して垂直方向に一定距離(23.5cm)をおいて、この垂直方向を測定方向と一致させるように、輝度測定機(株式会社トプコン製「LUMINANCE METER BM−3」を配置する。
以上の状態を初期状態とする。
そして、前記一定距離を保ち、前記垂直方向に沿ったサンプルに対する輝度測定機の位置を固定しつつ、サンプルに対する測定方向を前記垂直方向から角度θの範囲で変化させ、そのときの輝度変化を測定する。角度θの範囲で輝度測定機を振って傾斜させる方向としては、サンプルの光拡散フィルムのTD方向(表1中、「縦方向」と表記する)、またはTD方向に直交する方向(表1中、「横方向」と表記する)のそれぞれに平行になるように設定する。
本実験においては、サンプルの異方性の発現の有無は、上記した縦方向と横方向のそれぞれに沿って測定した輝度測定値の平均値の差が、10cd/m以上に達した場合に発現しているものと評価するものとした。全光線透過率については、85%以下の場合にNGとして評価するものとした。
測定に供したサンプルの詳細と測定結果を表1に示す。
Figure 2010181709
表1に示す結果をみると、まず比較例1は、前記輝度の平均値の差が10cd/m未満であり、光拡散フィルムとして備えるべき異方性が発現していないことが分かった。前記輝度の平均値の差が10cd/m未満であると、バックライト光源の蛍光管像が画像表示面に現れるおそれがあり、良好な画像表示性能を発揮することができないため、光拡散フィルムとして適していないと評価される。
一方、比較例2では、異方性は発現しているものの、全光線透過率が85%以下であり、輝度が大きく低下することが分かった。この原因として、比較例2ではフィルム中にボイドが発生しており、これによって透過率が減少したものと考えられる。ボイドが発生した理由は、比較例2では延伸温度を球状微粒子のTgよりも低い温度に設定しており、微粒子が延伸に追従できなかったことが考えられる。なお実施例3は比較例2と同様の構成でありながら、延伸温度が球状微粒子のTgよりも高い温度に設定しているため、ボイドは確認されなかった。このように全光線透過率が優れないと、バックライト光源の発光を画像表示に有効利用できず、暗い画像表示しかできない。したがって、この比較例2も光拡散フィルムとしては適していないと評価される。
このような性能を持つ比較例1、2に対し、実施例1から9のサンプルは、いずれも全光透過率がほぼ90%以上で良好な輝度を有していることを確認できた。さらに、異方性についても良好な値を示しており、優れた光拡散性を兼ね備えることが確認できる。また、いずれの実施例もボイドの発生は確認されなかった。
以上の実験から、本発明の光拡散フィルムは従来構成に対して十分な光透過性と光拡散性を両立していることが明らかにされ、その優位性を確認することができた。
<その他の事項>
本発明の光拡散フィルムは、LCDに限定するものではなく、各種非自発光型ディスプレイに適用できるほか、光源を均一的に面状に照射する照射装置にも適用することができる。
また、光拡散フィルムは一枚だけでなく、複数枚を重ねて使用することもできる。この場合、互いのフィルムにおける楕円体微粒子の長径方向がフィルム同士で同方向、或いは交差するように配設することによって、所望の光拡散性を得るようにしてもよい。
また、ベースフィルムの製造方法は、上記したTダイ法に限定するものではなく、例えばインフレーション法、カレンダー法等、その他公知の溶融押出成形法を適用することができる。但し、楕円体微粒子20は球状微粒子を含むベースフィルムを延伸して形成するため、このような延伸を行わないキャスト法は不適である。
また、本発明の光拡散フィルムには、その表面を粗面化処理等で処理することにより凹凸面とし、これにより別途光拡散効果を発揮できるように工夫しても良い。
上記実施の形態では、光拡散フィルムの構成を例示したが、本発明における「フィルム」には、さらに若干の厚みを持つシート状、或いは板状のものも含まれるものとする。
本発明の光拡散フィルムは、例えばテレビジョン装置、PCディスプレイ、公共表示手段等に使用されるLCDにおいて、直下型又はサイドライト型のいずれかのバックライト光源の光拡散手段として、利用が可能である。
1 光拡散フィルム
1X ベースフィルム
10 基材フィルム
20 楕円体微粒子
100 ロール延伸機
110(111、112) Tダイ本体
113 リップエッジ
114 エアーナイフ
120 導入管
R1 チルロール

Claims (17)

  1. 基材フィルムの中に微粒子が分散されてなる光拡散フィルムであって、
    前記微粒子には楕円体微粒子が含まれ、
    基材フィルムは(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体で構成され、
    各々の楕円体微粒子は有機系材料で構成され、基材フィルムの表面に沿った一方向に長径を揃えた状態で配設されており、
    楕円体微粒子のガラス転移点以上の温度での延伸処理を経たものである
    ことを特徴とする光拡散フィルム。
  2. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体の少なくともいずれかである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  3. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチルの少なくともいずれかである
    ことを特徴とする請求項2に記載の光拡散フィルム。
  4. 前記ジエン系は、1、3−ブタジエン、2−メチル−1、3−ブタジエン(イソプレン)、2、3−ジメチル−1、3−ブタジエン、1、3−ペンタジエン、2−メチル−1、3−ペンタジエン、1、3−ヘキサジエンの少なくともいずれかである
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の光拡散フィルム。
  5. 前記スチレン系は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1、1−ジフェニルエチレン、N、N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N、N−ジエチル−p−アミノエチルスチレンの少なくともいずれかである
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  6. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体であって、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が40重量%以上60重量%以下で含まれ、スチレン系単量体が40重量%以上60重量%以下で含まれる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  7. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系共重合体であって、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が50重量%以上60重量%以下、スチレン系単量体が40重量%以上50重量%以下でそれぞれ含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  8. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体であって、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が30重量%以上62重量%以下、ジエン系単量体が3重量%以上35%重量以下、スチレン系単量体が35重量%以上67%以下でそれぞれ含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  9. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系共重合体であって、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が30重量%以上40重量%以下、ジエン系単量体が10重量%以上20%重量以下、スチレン系単量体が40重量%以上60%以下でそれぞれ含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  10. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体であって、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が20重量%以上40重量%以下、ジエン系単量体が5重量%以上15%重量以下、スチレン系単量体が30重量%以上70%以下、アクリロニトリル系単量体が5重量%以上15重量%以下でそれぞれ含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  11. 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系−スチレン系−ジエン系−アクリロニトリル系共重合体であって、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が20重量%以上30重量%以下、ジエン系単量体が5重量%以上10%重量以下、スチレン系単量体が50重量%以上70%以下、アクリロニトリル系単量体が5重量%以上10重量%以下でそれぞれ含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。
  12. 前記有機系材料はシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂の少なくともいずれかである
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  13. 前記アクリル樹脂は、メチルメタクリレートを主成分とするメタクリレート系重合体、メチルメタクリレートおよびスチレンを主成分とするメタクリル−スチレン系共重合体、フッ素とアクリレートを主成分とするフッ素−アクリレート共重合体の少なくともいずれかである
    ことを特徴とする請求項12に記載の光拡散フィルム。
  14. 前記楕円体微粒子が0.5重量%以上30重量%以下の範囲で含まれている
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  15. 楕円体微粒子は長径D2と短径D1との比D2/D1が1.1以上7.0以下の範囲である
    ことを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  16. 楕円体微粒子の長径における平均粒径が1μm以上100μm以下の範囲である
    ことを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  17. 前記一方向が、フィルム平面方向の中のTD方向である
    ことを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載の光拡散フィルム。
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