JP4838568B2 - 固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池 - Google Patents

固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池に関する。
固体高分子電解質形燃料電池は、プロトン(H+)伝導性を有する固体高分子電解質膜を燃料極膜及び酸化極膜で挟んだ固体高分子電解質膜電極接合体(セル)を複数積層してスタックを構成し、水素(H2)を含有する燃料ガスを燃料極膜側に供給すると共に、酸素(O2)を含有する酸化ガスを酸化極膜側に供給し、上記固体高分子電解質膜を介して水素及び酸素を電気化学的に反応させることにより、電力を得ることができるようになっている。
このような固体高分子電解質形燃料電池においては、固体高分子電解質膜が乾燥状態になると、当該膜のプロトン伝導性が低下してしまうため、当該膜が乾燥状態に陥らないように当該膜の加湿を行っている。このとき、加湿による水が電池反応に伴って生じる水と共にスタックやセル内に滞留すると、燃料ガスや酸化ガスの流れが妨げられて発電出力の不安定化を引き起こす虞があると共に、燃料電池システムの発電効率をできるだけ高めるように上記膜の加湿に必要な補機動力をできるだけ最小化することが望まれていることから、上記加湿をできるだけ最小限に抑えるようにしている。
特開2004−018573号公報
ところで、前述したような従来の固体高分子電解質形燃料電池においては、水素と酸素とをセル内に供給した際や、上述した反応の際などに過酸化水素(H22)等の副反応物質が生成する。このとき、スタックやセル内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入して当該過酸化水素と接触すると、当該鉄イオン等の不純物が触媒となって過酸化水素からヒドロキシラジカル(・OH)等のラジカルが生成し、当該ヒドロキシラジカルが固体高分子電解質膜と反応して、当該固体高分子電解質膜を分解し劣化させてしまうという問題があった。
このような問題は、固体高分子電解質膜の加湿が抑制され過ぎるときに起こりやすいため、前述したような従来の固体高分子電解質形燃料電池においては、所定の加湿条件が常に維持されるように、細心の運転管理を行う必要があった。
また、毎日の運転起動停止の際の発電開始前や発電停止中又は負荷追従運転中に、固体高分子電解質膜が乾燥状態に陥ると、当該膜が上述したような劣化を生じて長期的な耐久性の低下を引き起こす虞が強かった。
このようなことから、本発明は、固体高分子電解質膜の加湿に係る運転管理を容易に行うことができると共に、毎日の運転起動停止や負荷追従運転を行ったときでも、固体高分子電解質膜の劣化を抑えることにより長期耐久性を向上させて、交換等のメンテナンス頻度の低減を図ることができる固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための、第一番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、固体高分子電解質膜の一方面に燃料極膜を配設されると共に他方面に酸化極膜を配設される固体高分子電解質膜電極接合体において、Tl,Ybのうちの少なくとも一種の金属のイオンを含有していることを特徴とする。
第二番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、第一番目の発明において、前記金属のイオンが、前記固体高分子電解質膜に含有されていることを特徴とする。
第三番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、第二番目の発明において、前記固体高分子電解質膜が、0.007〜1.65mmol/gのプロトン伝導性置換基を前記金属のイオンで置換されたものであることを特徴とする。
第四番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、第一番目の発明において、前記金属のイオンが、前記燃料極膜及び前記酸化極膜の少なくとも一方に含有されていることを特徴とする。
第五番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、第四番目の発明において、前記燃料極膜及び前記酸化極膜の少なくとも一方が、前記金属を0.1nmol/cm2〜500μmol/cm2の範囲で含むように当該金属のイオンを生じる化合物を含有しているものであることを特徴とする。
第六番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、第一番目の発明において、前記金属イオンを含有する金属イオン含有膜を、前記固体高分子電解質膜と前記燃料極膜との間及び前記固体高分子電解質膜と前記酸化極膜との間の少なくとも一方に配設していることを特徴とする。
第七番目の発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、第六番目の発明において、前記金属イオン含有膜が、前記金属を0.1nmol/cm2〜500μmol/cm2の範囲で含むように当該金属のイオンを生じる化合物を含有しているものであることを特徴とする。
また、前述した課題を解決するための、第八番目の発明に係る固体高分子電解質形燃料電池は、第一番目から第七番目の発明のいずれかの膜電極接合体を複数積層したスタックを備えていることを特徴とする。
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体によれば、固体高分子電解質膜の加湿を大きく抑制しても、ヒドロキシラジカルの発生を抑制することができると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜の劣化を抑制することができるので、長期耐久性を向上させることができる。
このため、本発明に係る固体高分子電解質形燃料電池によれば、固体高分子電解質膜の加湿量の低減による燃料電池システムの発電効率の向上及び安定運転性の向上を図ることができると同時に、固体高分子電解質膜の加湿に係る運転条件の自由度を大幅に拡大することができ、当該加湿に係る運転管理を容易に行うことができると共に、毎日の運転起動停止や負荷追従運転を行ったときでも、長期耐久性を向上させることができ、交換等のメンテナンス頻度の低減を図り、ランニングコストを低減することができる。
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池の実施形態を図面に基づいて以下に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[第一番目の実施形態]
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池の第一番目の実施形態を図1,2に基づいて説明する。図1は、固体高分子電解質膜電極接合体の概略構成図、図2は、固体高分子電解質形燃料電池のスタックの概略構成図である。
本実施形態に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、図1に示すように、固体高分子電解質膜11の一方面に燃料極膜12を配設されると共に他方面に酸化極膜13を配設される固体高分子電解質膜電極接合体(以下「セル」という。)10において、Ce,Tl,Mn,Ag,Ybのうちの少なくとも一種の金属のイオンを前記セル10内の前記固体高分子電解質膜11に含有しているものである。
前記固体高分子電解質膜11は、プロトン(H+)伝導性基(例えばスルホン酸基(SO3 -)等)を備えた陽イオン交換体高分子であり(例えば、デュポン社製「ナフィオン(登録商標)」等)、当該プロトン伝導性基の一部に上記金属のイオンが配位しているものである。
上記固体高分子電解質膜11は、上記金属のイオンを含有する溶液中に上記陽イオン交換体高分子を浸漬することにより、容易に得ることができ、規定濃度の上記金属のイオンを含有する上記溶液中に規定時間浸漬することにより、上記プロトン伝導性基に配位する上記金属のイオンを所望の量に調整することが容易にできる。
なお、上記陽イオン交換体高分子としては、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルスルホン(PEES)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンスルホキシド(PPSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンスルフィドスルホン(PPS/SO2)、ポリパラフェニレン(PPP)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリイミド(PI)等の高分子の一部をスルホン化してイオン交換体としたものや、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルオキシベンゼンスルホン酸等を挙げることができ、これらの単独使用や、これらの複数種の共重合物又は混合物を使用することができる。特に、PPSO、PPS、PPS/SO2の一部をスルホン化した陽イオン交換体高分子を適用したものであると、その熱的や機械的な特性や、汎用性等の観点から好ましく、さらに、PPSの一部をスルホン化した陽イオン交換体高分子を適用するとより好ましい。他方、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸を適用したものであると、低コストなモノマーを原料にして製造することができるので、コスト的な観点から好ましい。
前記燃料極膜12は、Pt−Ru系の触媒を担持させたカーボン粉末を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものである。当該燃料極膜12は、上記触媒を担持させたカーボン粉末と上記バインダとを溶媒(例えばエタノール等)中に分散させてスラリ化させ、このスラリを上記固体高分子電解質膜11の一方面に噴霧や塗布等して乾燥させることにより、当該固体高分子電解質膜11の一方面に配設することが容易にできる。
前記酸化極膜13は、Pt系の触媒を担持させたカーボン粉末を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものである。当該酸化極膜13は、上記燃料極12の場合と同様に、上記触媒を担持させたカーボン粉末と上記バインダとを溶媒(例えばエタノール等)中に分散させてスラリ化させ、このスラリを上記固体高分子電解質膜11の他方面に噴霧や塗布等して乾燥させることにより、当該固体高分子電解質膜11の他方面に配設することが容易にできる。
このようにして構成されるセル10を、ガス拡散性及び導電性を有するガス拡散層であるカーボンクロス又はカーボンペーパで挟持し、さらに、図2に示すように、燃料ガス供給マニホールド101a,酸化ガス供給マニホールド101b,燃料ガス排出マニホールド101c,酸化ガス排出マニホールド101dをそれぞれ形成され且つ一方面に燃料ガス流路101eを形成されると共に他方面に酸化ガス流路101fを形成された導電性を有するセパレータ101及びガスケット102を介して複数積層し、積層方向両端側に集電プレート103及びフランジ104を配設して締結ボルト105で締結することにより、スタック100が構成される。なお、図2中、101gはセパレータ101の内部に形成された冷却水流通路に冷却水を供給する冷却水供給マニホールド、101hは前記冷却水流通路を流通した冷却水を排出する冷却水排出マニホールドである。
このようなスタック100を備えた本実施形態に係る固体高分子電解質形燃料電池においては、水素(H2)を含有する燃料ガスを各セパレータ101の燃料ガス供給マニホールド101aから燃料ガス流路101eに送給して各セル10の燃料極膜12に前記ガス拡散層を介してそれぞれ供給すると共に、酸素(O2)を含有する酸化ガスを各セパレータ101の酸化ガス供給マニホールド101bから酸化ガス流路101fに送給して各セル10の酸化極膜13に前記ガス拡散層を介してそれぞれ供給すると、各セル10において、水素と酸素とが電気化学的に反応することにより、前記集電プレート103から電気を取り出すことができる。
なお、反応に供された使用済みの燃料ガスは、各セパレータ101の燃料ガス排出マニホールド101cを流通してスタック100の外部へ排出され、反応に供された使用済みの酸化ガスは、各セパレータ101の燃料ガス排出マニホールド101dを流通してスタック100の外部へ排出される。
ここで、水素と酸素とがセル10内に供給された際や、上述した反応の際などに過酸化水素(H22)等の副反応物質が生成し、さらに、上記スタック100やセル10内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入すると、当該鉄イオン等の不純物が触媒となって過酸化水素からヒドロキシラジカル(・OH)等のラジカルが生成し、当該ヒドロキシラジカルが固体高分子電解質膜11と反応して、当該固体高分子電解質膜11の分解を促進させようとするものの、当該固体高分子電解質膜11が上述した金属のイオンを含有しているので、当該固体高分子電解質膜11は、分解せずに劣化が抑制されるようになる。この理由は定かではないが、以下のような機構によるものと推察される。
前記スタック100やセル10内において、過酸化水素が生成すると共に、不純物(例えば鉄イオン)が混入すると、固体高分子電解質膜11中の前記金属のイオン(例えばCeイオン)と、当該不純物と、過酸化水素とは、以下のような反応を生じると推察される。
2Ce3++H22+2H+→2Ce4++2H2O (1)
Ce4++Fe2+→Ce3++Fe3+ (2)
Fe2++H22→Fe3++・OH+OH- (3)
Ce3++・OH→Ce4++OH- (4)
すなわち、セリウムイオンは、Ce3+が過酸化水素と反応してCe4+となって過酸化水素を水に還元する一方(上記(1)式)、Ce4+がFe2+と反応してCe3+となってFe2+をFe3+に酸化すると共に(上記(2)式)、Fe2+と過酸化水素との反応により生じたヒドロキシラジカル(上記(3)式)とCe3+が反応してCe4+となってヒドロキシラジカルを化学的に安定な水酸化イオンにする(上記(4)式)と推察される。
つまり、セリウムイオン等の上記金属のイオンは、ヒドロキシラジカルの発生源となる過酸化水素を水に変化させると共に、過酸化水素からヒドロキシラジカルを発生させてしまうFe2+をFe3+に変化させると同時に、生成してしまったヒドロキシラジカルを水酸化イオンに変化させると考えられるのである。
端的に言えば、上記金属のイオンは、(1)スタック内に混入した鉄イオン(Fe2+)等の不純物の触媒作用を停止させる、(2)ヒドロキシラジカルの生成前に過酸化水素を水に戻す、(3)固体高分子電解質膜11との反応前にヒドロキシラジカルを水酸化イオンする、という機能を発現すると考えられる。
このために、スタック100やセル10内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入したとしても、ヒドロキシラジカルの発生が抑制されると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜11の劣化が抑制されているのではないかと思われる。
したがって、本実施形態に係るセル10によれば、固体高分子電解質膜11の加湿を大きく抑制しても、鉄イオン(Fe2+)等の不純物の混入によるヒドロキシラジカルの発生を抑制することができると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜11の劣化を抑制することができるので、長期耐久性を向上させることができる。
このため、本実施形態に係る固体高分子電解質形燃料電池によれば、固体高分子電解質膜11の加湿量の低減による燃料電池システムの発電効率の向上及び安定運転性の向上を図ることができると同時に、固体高分子電解質膜11の加湿に係る運転条件の自由度を大幅に拡大することができ、当該加湿に係る運転管理を容易に行うことができると共に、毎日の運転起動停止や負荷追従運転を行ったときでも、長期耐久性を向上させることができ、交換等のメンテナンス頻度の低減を図り、ランニングコストを低減することができる。
なお、前記固体高分子電解質膜11は、そのプロトン伝導性置換基の0.007〜1.65mmol/gが前記金属のイオンで置換されていると好ましい(特に、0.03〜0.82mmol/gであるとより好ましく、0.06〜0.5mmol/gであるとさらに好ましい)。なぜなら、上記置換量が0.007mmol/g未満であると、前記金属のイオンによる上述した機能が十分に発現されず、上記置換量が1.65mmol/gを超えると、十分な発電性能を得ることが困難となってしまうからである。
また、固体高分子電解質膜11のプロトン伝導基の一部に配位させる金属のイオンとして、CoやAl等のイオンを適用することも可能である。
[第二番目の実施形態]
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池の第二番目の実施形態を図3に基づいて説明する。図3は、固体高分子電解質膜電極接合体の概略構成図である。なお、前述した第一番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、前述した第一番目の実施形態で説明した事項と重複する説明を省略する。
本実施形態に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、図3に示すように、固体高分子電解質膜21の一方面に燃料極膜22を配設されると共に他方面に酸化極膜23を配設される固体高分子電解質膜電極接合体(セル)20において、Ce,Tl,Mn,Ag,Ybのうちの少なくとも一種の金属のイオンを前記セル20内の前記燃料極膜22及び前記酸化極膜23に含有しているものである。
前記固体高分子電解質膜21は、プロトン(H+)伝導性基(例えばスルホン酸基(SO3 -)等)を備えた陽イオン交換体高分子である(例えば、デュポン社製「ナフィオン(登録商標)」等)。
前記燃料極膜22は、Pt−Ru系の触媒を担持させたカーボン粉末を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものであり、当該バインダのプロトン伝導性基の一部に上記金属のイオンが配位しているものである。
上記燃料極膜22は、上記触媒を担持させたカーボン粉末と上記バインダと上記金属のイオンを生じる化合物(例えば、上記金属の酸化物(例えば、酸化セリウム等)や水酸化物(例えば、水酸化セリウム等)やハロゲン化物(塩化物、弗化物(例えば、弗化セリウム、弗化第一セリウム等)等)や無機酸塩類化合物(硫酸塩(例えば、硫酸セリウム(III)五水和物、硫酸セリウム(IV)四水和物等)、炭酸塩(例えば、炭酸セリウム(III)八水和物等)、硝酸塩(例えば、硝酸セリウム(III)六水和物等)、リン酸塩(例えば、リン酸セリウム(III)水和物)等)や有機酸塩類化合物(酢酸塩、シュウ酸塩(例えば、シュウ酸セリウム等)等)等)とを溶媒(例えば、エタノール等)中に分散させてスラリ化させ、このスラリを上記固体高分子電解質膜21の一方面に噴霧や塗布等して乾燥させることにより、当該固体高分子電解質膜21の一方面に配設することができる。
前記酸化極膜23は、Pt系の触媒を担持させたカーボン粉末を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものであり、当該バインダのプロトン伝導性基の一部に上記金属のイオンが配位しているものである。
上記酸化極膜23は、上記燃料極22の場合と同様に、上記触媒を担持させたカーボン粉末と上記バインダと上記金属のイオンを生じる化合物(例えば、上記金属の酸化物(例えば、酸化セリウム等)や水酸化物(例えば、水酸化セリウム等)やハロゲン化物(塩化物、弗化物(例えば、弗化セリウム、弗化第一セリウム等)等)や無機酸塩類化合物(硫酸塩(例えば、硫酸セリウム(III)五水和物、硫酸セリウム(IV)四水和物等)、炭酸塩(例えば、炭酸セリウム(III)八水和物等)、硝酸塩(例えば、硝酸セリウム(III)六水和物等)、リン酸塩(例えば、リン酸セリウム(III)水和物)等)や有機酸塩類化合物(酢酸塩、シュウ酸塩(例えば、シュウ酸セリウム等)等)等)とを溶媒(例えば、エタノール等)中に分散させてスラリ化させ、このスラリを上記固体高分子電解質膜21の他方面に噴霧や塗布等して乾燥させることにより、当該固体高分子電解質膜21の他方面に配設することができる。
つまり、前述した第一番目の実施形態は、前記金属のイオンを含有する固体高分子電解質膜11を備えたセル10であったが、本実施形態は、前記金属のイオンを含有する燃料極膜22及び酸化極膜23を備えたセル20なのである。
このようにして構成されるセル20を用いて前述した第一番目の実施形態の場合と同様にして構成されたスタックを備えた本実施形態に係る固体高分子電解質形燃料電池においては、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に運転することにより、電力を得ることができる。
ここで、水素と酸素とがセル20内に供給された際や、上述した反応の際などに過酸化水素(H22)等の副反応物質が生成すると共に、前記スタックやセル20内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入した場合においても、燃料極膜22及び酸化極膜23が前記金属のイオンを含有しているので、当該固体高分子電解質膜21は、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、分解せずに劣化が抑制されるようになる。
この理由は前述した第一番目の実施形態の場合と同様に定かではないが、セル20の燃料極膜22及び酸化極膜23中の前記金属のイオン(例えばCeイオン)と、不純物(例えば鉄イオン)と、過酸化水素とが、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に反応、すなわち、燃料極膜22及び酸化極膜23中のセリウムイオン等の上記金属のイオンが、ヒドロキシラジカルの発生源となる過酸化水素を水に変化させると共に、過酸化水素からヒドロキシラジカルを発生させるFe2+をFe3+に変化させると同時に、生成してしまったヒドロキシラジカルを水酸化イオンに変化させると考えられる。
このために、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、前記スタックやセル20内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入したとしても、ヒドロキシラジカルの発生が抑制されると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜21の劣化が抑制されていると思われる。
したがって、本実施形態に係るセル20によれば、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、固体高分子電解質膜21の加湿を大きく抑制しても、鉄イオン(Fe2+)等の不純物の混入によるヒドロキシラジカルの発生を抑制することができると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜21の劣化を抑制することができるので、長期耐久性を向上させることができる。
このため、本実施形態に係る固体高分子電解質形燃料電池によれば、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、固体高分子電解質膜21の加湿量の低減による燃料電池システムの発電効率の向上及び安定運転性の向上を図ることができると同時に、固体高分子電解質膜21の加湿に係る運転条件の自由度を大幅に拡大することができ、当該加湿に係る運転管理を容易に行うことができると共に、毎日の運転起動停止や負荷追従運転を行ったときでも、長期耐久性を向上させることができ、交換等のメンテナンス頻度の低減を図り、ランニングコストを低減することができる。
なお、前記燃料極膜22及び前記酸化極膜23は、前記金属を0.1nmol/cm2〜500μmol/cm2の範囲で含むように当該金属のイオンを生じる化合物を含有していると好ましい(特に、0.1〜100μmol/cm2であるとより好ましく、0.3〜5μmol/cm2であるとさらに好ましい)。なぜなら、上記含有量が0.1nmol/cm2未満であると、前記金属のイオンによる前述した機能が十分に発現されず、上記含有量が500μmol/cm2を超えると、十分な発電性能を得ることが困難となってしまうからである。
また、本実施形態においては、前記燃料極膜22及び前記酸化極膜23の両方が前記金属のイオンを含有している場合について説明したが、各種条件によっては、燃料極膜及び酸化極膜の少なくとも一方の全体又は一部が前記金属のイオンを含有しているだけでよい。
また、燃料極膜22や酸化極膜23のバインダのプロトン伝導基の一部に配位させる金属のイオンとして、CoやAl等のイオンを適用することも可能である。
[第三番目の実施形態]
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池の第三番目の実施形態を図4に基づいて説明する。図4は、固体高分子電解質膜電極接合体の概略構成図である。なお、前述した第一,二番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一,二番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、前述した第一,二番目の実施形態で説明した事項と重複する説明を省略する。
本実施形態に係る固体高分子電解質膜電極接合体は、図4に示すように、固体高分子電解質膜21の一方面に燃料極膜12を配設されると共に他方面に酸化極膜13を配設される固体高分子電解質膜電極接合体(セル)30において、Ce,Tl,Mn,Ag,Ybのうちの少なくとも一種の金属のイオンを含有する金属イオン含有膜34を、前記固体高分子電解質膜21と前記燃料極膜12との間及び前記固体高分子電解質膜21と前記酸化極膜13との間にそれぞれ配設しているものである。
前記固体高分子電解質膜21は、前述した第二番目の実施形態で説明したように、プロトン(H+)伝導性基(例えばスルホン酸基(SO3 -)等)を備えた陽イオン交換体高分子である(例えば、デュポン社製「ナフィオン(登録商標)」等)。
前記燃料極膜12は、前述した第一番目の実施形態で説明したように、Pt−Ru系の触媒を担持させたカーボン粉末を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものである。
前記酸化極膜13は、前述した第一番目の実施形態で説明したように、Pt系の触媒を担持させたカーボン粉末を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものである。
前記金属イオン含有膜34は、前記金属のイオンを生じる化合物(例えば、上記金属の酸化物(例えば、酸化セリウム等)や水酸化物(例えば、水酸化セリウム等)やハロゲン化物(塩化物、弗化物(例えば、弗化セリウム、弗化第一セリウム等)等)や無機酸塩類化合物(硫酸塩(例えば、硫酸セリウム(III)五水和物、硫酸セリウム(IV)四水和物等)、炭酸塩(例えば、炭酸セリウム(III)八水和物等)、硝酸塩(例えば、硝酸セリウム(III)六水和物等)、リン酸塩(例えば、リン酸セリウム(III)水和物)等)や有機酸塩類化合物(酢酸塩、シュウ酸塩(例えば、シュウ酸セリウム等)等)等)を陽イオン交換体高分子等の高分子電解質からなるバインダで膜状に結着したものである。
このような金属イオン含有膜34は、上記バインダと上記化合物とを溶媒(例えばエタノール等)中に分散させてスラリ化させ、前記燃料極膜12及び前記酸化極膜13を前記固体高分子電解質膜21に形成する前に、当該スラリを当該固体高分子電解質膜21の一方面及び他方面に噴霧や塗布等して乾燥させることにより、当該固体高分子電解質膜21の両方面にそれぞれ配設することが容易にできる。
つまり、前述した第一番目の実施形態では、固体高分子電解質膜11が前記金属のイオンを含有するセル10とし、前述した第二番目の実施形態では、前記電極膜22,23が前記金属のイオンを含有するセル20としたが、本実施形態では、前記金属のイオンを含有する金属イオン含有膜34を固体高分子電解質膜21と前記電極膜12,13との間に新たに設けたセル30としたのである。
このようにして構成されるセル30を用いて前述した第一、二番目の実施形態の場合と同様にして構成されたスタックを備えた本実施形態に係る固体高分子電解質形燃料電池においては、前述した第一、二番目の実施形態の場合と同様に運転することにより、電力を得ることができる。
ここで、水素と酸素とがセル30内に供給された際や、上述した反応の際などに過酸化水素(H22)等の副反応物質が生成すると共に、前記スタックやセル30内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入した場合においても、前記金属イオン含有膜34が固体高分子電解質膜21と前記電極膜12,13との間に設けられているので、当該固体高分子電解質膜21は、前述した第一,二番目の実施形態の場合と同様に、分解せずに劣化が抑制されるようになる。
この理由は前述した第一,二番目の実施形態の場合と同様に定かではないが、セル30の金属イオン含有膜34中の前記金属のイオン(例えばCeイオン)と、不純物(例えば鉄イオン)と、過酸化水素とが、前述した第一,二番目の実施形態の場合と同様に反応、すなわち、金属イオン含有膜34中のセリウムイオン等の上記金属のイオンが、ヒドロキシラジカルの発生源となる過酸化水素を水に変化させると共に、過酸化水素からヒドロキシラジカルを発生させるFe2+をFe3+に変化させると同時に、生成したヒドロキシラジカルを水酸化イオンに変化させると考えられる。
このために、前述した第一,二番目の実施形態の場合と同様に、前記スタックやセル30内に鉄イオン(Fe2+)等の不純物が混入したとしても、ヒドロキシラジカルの発生が抑制されると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜21の劣化が抑制されていると思われる。
したがって、本実施形態に係るセル30によれば、前述した第一、二番目の実施形態の場合と同様に、固体高分子電解質膜21の加湿を大きく抑制しても、鉄イオン(Fe2+)等の不純物の混入によるヒドロキシラジカルの発生を抑制することができると共に、発生してしまったヒドロキシラジカルによる固体高分子電解質膜21の劣化を抑制することができるので、長期耐久性を向上させることができる。
このため、本実施形態に係る固体高分子電解質形燃料電池によれば、前述した第一、二番目の実施形態の場合と同様に、固体高分子電解質膜21の加湿量の低減による燃料電池システムの発電効率の向上及び安定運転性の向上を図ることができると同時に、固体高分子電解質膜21の加湿に係る運転条件の自由度を大幅に拡大することができ、当該加湿に係る運転管理を容易に行うことができると共に、毎日の運転起動停止や負荷追従運転を行ったときでも、長期耐久性を向上させることができ、交換等のメンテナンス頻度の低減を図り、ランニングコストを低減することができる。
なお、前記金属イオン含有膜34は、前記金属を0.1nmol/cm2〜500μmol/cm2の範囲で含むように当該金属のイオンを生じる化合物を含有していると好ましい(特に、0.1〜100μmol/cm2であるとより好ましく、0.3〜5μmol/cm2であるとさらに好ましい)。なぜなら、上記含有量が0.1nmol/cm2未満であると、前記金属のイオンによる前述した機能が十分に発現されず、上記含有量が500μmol/cm2を超えると、十分な発電性能を得ることが困難となってしまうからである。
また、本実施形態においては、前記固体高分子電解質膜21と前記燃料極膜12との間及び前記固体高分子電解質膜21と前記酸化極膜13との間の両方に前記金属イオン含有膜34をそれぞれ配設した場合について説明したが、各種条件によっては、前記固体高分子電解質膜21と前記燃料極膜12との間及び前記固体高分子電解質膜21と前記酸化極膜13との間のいずれか一方の全体又は一部に前記金属イオン含有膜34を配設するだけでもよい。
[他の実施形態]
なお、他の実施形態として、前述した第一〜三番目の実施形態の特徴を必要に応じて適宜組み合わせることも可能である。
また、前述した第一〜三番目の実施形態においては、セル10,20,30を複数積層したスタックを固体高分子電解質形燃料電池に利用した場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、セル10,20,30を複数積層して構成されるスタックに原料水を供給して当該セルで当該原料水を電気分解させることにより、オゾンを含む酸素と水素とを発生させるオゾン発生装置に利用することも可能である。
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池の効果を確認するために行った確認試験を以下に説明する。
[試験A]
まず、前述した前記金属のイオンを生じる下記の表1に記載の化合物とFeSO4・7H2Oとをモル比で2:1の割合に混合して含有するすべての金属のイオン濃度を1mol/リットルとした水溶液中に、重量を予め計測した固体高分子電解質膜(デュポン社製「ナフィオン112(商品名)」)を浸漬して、プロトン伝導性基(スルホン酸基)の水素イオンサイトを上記金属のイオン(鉄イオンを含む)に置換することにより、試験体A1〜A5を作製した。
続いて、上記試験体A1〜A5を30%過酸化水素水溶液中に浸漬して強制劣化させた後(70℃×10時間)、当該試験体1〜5を当該水溶液から取り出して、当該試験体A1〜A5を希塩酸水溶液中に浸漬し、前記プロトン伝導性基(スルホン酸基)に置換した上記金属のイオン(鉄イオンを含む)を水素に再び置換して、水洗、乾燥後、当該試験体A1〜A5の重量を計測し、予め測定した当初の固体高分子電解質膜の重量に対する減少割合を算出することにより、試験体A1〜A5の劣化具合を求めた。
つまり、劣化が進行している場合には、固体高分子電解質膜を構成する高分子が断裂して生じた低分子部分が本体部分から離脱して水溶液中に分散することにより、水溶液から取り出した本体部分の重量が低下する現象を利用しているのである。
なお、比較のため、前記金属のイオンを用いることなく鉄イオンのみで固体高分子電解質膜のプロトン伝導性基(スルホン酸基)の水素イオンサイトを置換した比較体A1についても試験を行った。その結果を下記の表1に示す。
Figure 0004838568
表1からわかるように、試験体A1〜A5は、比較体A1に比べて、重量減少率が小さかった。なかでも、試験体A1(Ce)、試験体A3(Mn)、試験体A4(Ag)は、重量減少率が非常に小さく、特に、試験体A1(Ce)及び試験体A4(Ag)は、重量減少率が著しく小さいことが明らかとなった。
[試験B]
CeCO3・8H2O粉末と陽イオン交換高分子液(デュポン社製ナフィオン(商品名)5%液、)とを乾燥時の固形分の体積比が1:1となるように溶媒(エタノール)に混合し、セリウムを含有する層の乾燥時の厚さが15μmとなるように当該混合液を固体高分子電解質膜であるパーフルオロスルホン酸樹脂膜(デュポン社製「ナフィオン112(商品名)」)の一方の面に塗布することにより、固体高分子電解質膜の一方の表面に金属イオン含有膜(セリウム含有量:約3μmol/cm2)を形成した。
他方、白金系触媒粒子(平均粒径3nm)を担持(45重量%)させたカーボンブラックとパーフルオロスルホン酸樹脂溶液(デュポン社製「SE−5112(商品名)」)とを乾燥時の重量比が1:1となるように窒素雰囲気下で混合してからエタノールを添加した後、超音波洗浄装置にて氷冷下(0℃)で分散させて酸化極膜用スラリを調製した。
また、白金ルテニウム系触媒粒子(平均粒径3nm)を担持(54重量%)させたカーボンブラックとパーフルオロスルホン酸樹脂溶液(デュポン社製「SE−5112(商品名)」)とを乾燥時の重量比が1.0:0.8となるように窒素雰囲気下で混合してからエタノールを添加した後、超音波洗浄装置にて氷冷下(0℃)で分散させて燃料極膜用スラリを調製した。
次に、前記金属イオン含有膜を形成した上記固体高分子電解質膜を所定の温度(60℃)に保持し、当該固体高分子電解質膜の当該金属イオン含有膜側の面に上記酸化極膜用スラリを塗布して酸化極膜を形成し、当該固体高分子電解質膜の残りの面に上記燃料極膜用スラリを塗布して燃料極膜を形成し、これを乾燥させることによりセル(試験体B1)を作製した。なお、上記スラリは、0.5mg/cm2Ptとなるように塗布した。
続いて、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水化剤により撥水されたカーボンペーパを上面に配置したステンレス製のセパレータにより上記セル(試験体B1)を挟持し、燃料極膜側に75%水素ガス(25%窒素ガス)を供給し、酸化極膜側に空気を供給することにより発電を行った。なお、上記各ガスは、温度調節装置及び加湿器で湿度を調整した。このときの、各ガスの供給時の相対湿度は13%、セルの温度は85℃であった。
そして、酸化極膜側に所定時間ごとに空気に代えて窒素ガスを供給し、セルの酸化極膜側から排出される窒素ガス中の水素ガス濃度を経時的に測定することにより、耐久性の評価を行った(固体高分子電解質膜が劣化して破損すると、燃料極膜側の水素ガスの酸化極膜側への漏れ量が増加するため)。
また、比較のため、上記試験体B1における金属イオン含有膜を省いたセル(比較体B1)も作製し、試験体B1の場合と同様に耐久性の評価を行った。その結果を図5に示す。なお、図5において、横軸は、上記比較体B1における酸化極膜側からの排ガス中の水素量が3%になった時間を1とした場合の相対的な時間で表わしている。
図5からわかるように、試験体B1は、比較体B1に比べて、ガスリークを長期にわたって抑制できることが明らかとなった。よって、本発明に係る固体高分子電解質形燃料電池において、固体高分子電解質膜の劣化による破損が大幅に抑制され、耐久性が大幅に向上することが確認できた。
[試験C]
Ce(NO33・6H2O粉末と陽イオン交換高分子液(デュポン社製ナフィオン(商品名)5%液、)とを乾燥時の固形分の体積比が1:1となるように溶媒(エタノール)に混合し、セリウムを含有する層の乾燥時の厚さが約6μmとなるように当該混合液を固体高分子電解質膜であるパーフルオロスルホン酸樹脂膜(デュポン社製「ナフィオン112(商品名)」)の一方の面に塗布することにより、固体高分子電解質膜の一方の表面に金属イオン含有膜(セリウム含有量:約1.0μmol/cm2)を形成した。
そして、前述した試験Bの場合と同様に、酸化極膜用スラリ及び燃料極膜用スラリを調製して、上記固体高分子電解質膜の上記金属イオン含有膜側の面に上記酸化極膜用スラリを塗布して酸化極膜を形成し、上記固体高分子電解質膜の残りの面に上記燃料極膜用スラリを塗布して燃料極膜を形成し、これを乾燥させることによりセル(試験体C1)を作製した。
また、Ce(NO33・6H2O粉末と陽イオン交換高分子液(デュポン社製ナフィオン(商品名)5%液、)とを乾燥時の固形分の体積比が1:1となるように溶媒(エタノール)に混合し、セリウムを含有する層の乾燥時の厚さがそれぞれ約3μmとなるように、当該混合液を固体高分子電解質膜であるパーフルオロスルホン酸樹脂膜(デュポン社製「ナフィオン112(商品名)」)の両方の面にそれぞれ塗布することにより、固体高分子電解質膜の両方の表面に金属イオン含有膜(セリウム含有量:約0.5μmol/cm2)を形成した。
そして、上記固体高分子電解質膜の一方の上記金属イオン含有膜上に上記酸化極膜用スラリを塗布して酸化極膜を形成し、上記固体高分子電解質膜の他方の上記金属イオン含有膜上に上記燃料極膜用スラリを塗布して燃料極膜を形成し、これを乾燥させることによりセル(試験体C2)を作製した。
続いて、前述した試験Bの場合と同様にして、前記カーボンペーパを上面に配置した前記セパレータにより上記各セル(試験体C1,C2)をそれぞれ挟持し、燃料極膜側に75%水素ガス(25%窒素ガス)をそれぞれ供給し、酸化極膜側に空気をそれぞれ供給することにより各々発電を行い、前述した試験Bの場合と同様にして、酸化極膜側に所定時間ごとに空気に代えて窒素ガスをそれぞれ供給し、セルの酸化極膜側から排出される窒素ガス中の水素ガス濃度を経時的に各々測定することにより、耐久性の評価を各々行った。
その結果を図6に示す。なお、図6において、横軸は、上記試験体C1における酸化極膜側からの排ガス中の水素量が3%になった時間を1としたときの相対的な時間で表わしている。
図6からわかるように、試験体C2(金属イオン含有膜両側設置)は、試験体C1(金属イオン含有膜酸化極膜側のみ設置)に比べて、ガスリークをさらに長期にわたって抑制できることが明らかとなった。よって、本発明に係る固体高分子電解質形燃料電池において、金属イオン含有膜を両電極膜側に配設すると、金属イオン含有膜を一方の電極膜側のみに配設する場合よりも、固体高分子電解質膜の劣化による破損をさらに大幅に抑制でき、耐久性をさらに大幅に向上できることが確認された。
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体及びこれを利用する固体高分子電解質形燃料電池は、各種産業において、極めて有効に利用することができる。
本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体の第一番目の実施形態の概略構成図である。 本発明に係る固体高分子電解質形燃料電池の第一番目の実施形態のスタックの概略構成図である。 本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体の第二番目の実施形態の概略構成図である。 本発明に係る固体高分子電解質膜電極接合体の第三番目の実施形態の概略構成図である。 試験体B1及び比較体B1の燃料極膜側から酸化極膜側にリークした水素の経時変化量を表わすグラフである。 試験体C1,C2の燃料極膜側から酸化極膜側にリークした水素の経時変化量を表わすグラフである。
符号の説明
10,20,30 セル
11,21 固体高分子電解質膜
12,22 燃料極膜
13,23 酸化極膜
34 金属イオン含有膜
100 スタック
101 セパレータ
101a 燃料ガス供給マニホールド
101b 酸化ガス供給マニホールド
101c 燃料ガス排出マニホールド
101d 酸化ガス排出マニホールド
101e 燃料ガス流通路
101f 酸化ガス流通路
101g 冷却水供給マニホールド
101h 冷却水排出マニホールド
102 ガスケット
103 集電プレート
104 フランジ
105 締結ボルト

Claims (8)

  1. 固体高分子電解質膜の一方面に燃料極膜を配設されると共に他方面に酸化極膜を配設される固体高分子電解質膜電極接合体において、
    Tl,Ybのうちの少なくとも一種の金属のイオンを含有している
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  2. 請求項1において、
    前記金属のイオンが、前記固体高分子電解質膜に含有されている
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  3. 請求項2において、
    前記固体高分子電解質膜が、0.007〜1.65mmol/gのプロトン伝導性置換基を前記金属のイオンで置換されたものである
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  4. 請求項1において、
    前記金属のイオンが、前記燃料極膜及び前記酸化極膜の少なくとも一方に含有されている
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  5. 請求項4において、
    前記燃料極膜及び前記酸化極膜の少なくとも一方が、前記金属を0.1nmol/cm2〜500μmol/cm2の範囲で含むように当該金属のイオンを生じる化合物を含有しているものである
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  6. 請求項1において、
    前記金属のイオンを含有する金属イオン含有膜を、前記固体高分子電解質膜と前記燃料極膜との間及び前記固体高分子電解質膜と前記酸化極膜との間の少なくとも一方に配設している
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  7. 請求項6において、
    前記金属イオン含有膜が、前記金属を0.1nmol/cm2〜500μmol/cm2の範囲で含むように当該金属のイオンを生じる化合物を含有しているものである
    ことを特徴とする固体高分子電解質膜電極接合体。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかの固体高分子電解質膜電極接合体を複数積層したスタックを備えている
    ことを特徴とする固体高分子電解質形燃料電池。
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