JP7221895B2 - 膜電極接合体の検査方法および検査装置 - Google Patents

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Description

本開示は、膜電極接合体の検査方法および検査装置に関する。
膜電極接合体に関し、例えば、特許文献1には、酸化セリウムを膜電極接合体に含有させることにより、過酸化物ラジカルを無害化して、電解質膜の耐久性を向上させることが開示されている。
特開2009-170202号公報
膜電極接合体には、製造設備から粒子状の鉄やSUSなどの鉄系異物が混入する場合があり、こうした鉄系異物の混入をX線透過像を用いて検出することが考えられる。しかし、酸化セリウムもX線を吸収する特性を有するため、膜電極接合体のX線透過像から酸化セリウムと区別して鉄系異物を検出することは困難であった。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
本開示の第1の形態によれば、酸化セリウムを含有する膜電極接合体の検査方法が提供される。この検査方法は、前記膜電極接合体にX線を照射してX線透過像を取得する第1工程と、膜電極接合体中の酸化セリウムによってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも大きな値であり、かつ、膜電極接合体中の鉄系異物によってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも小さな値である第1閾値と、前記第1工程において取得されたX線透過像中の画素の輝度低下量とを比較する第2工程と、前記第1閾値よりも前記画素の輝度低下量が大きい場合に、検出しようとする鉄系異物の大きさに応じて定められた第2閾値であって前記第1閾値よりも小さい第2閾値よりも、輝度低下量が大きい画素の範囲の大きさを前記第1工程において取得されたX線透過像から求める第3工程と、前記範囲の大きさが予め定めた値よりも大きい場合に、前記膜電極接合体に鉄系異物が含まれると判定する第4工程と、を備える。
このような形態によれば、上述した第1閾値と第2閾値とを段階的に用いることによって、膜電極接合体のX線透過像から鉄系異物を酸化セリウムと区別して検出することができる。
本開示は、上述した膜電極接合体の検査方法としての形態以外にも、膜電極接合体の検査システムや検査装置、膜電強接合体の製造方法など、種々の形態で実現することが可能である。
膜電極接合体の検査に用いる検査システムの説明図。 検出カメラによって撮像されたX線透過像の例を示す図。 X線透過像中の鉄異物による輝度低下の例を示す説明図。 鉄異物と酸化セリウムとによる輝度低下の例を示す説明図。 第2閾値を用いて鉄異物の大きさを測定する方法を示す説明図。 第1閾値の設定方法の例を示す工程図。 第2閾値の設定方法の例を示す工程図。 膜電極接合体の検査方法を示すフローチャート。 第1比較例における検査方法を示す説明図。 第2比較例における検査方法を示す説明図。 異物の大きさの測定結果を示す図。
A.第1実施形態:
図1は、膜電極接合体の検査に用いる検査システム100の説明図である。検査システム100は、X線源10と、検出カメラ20と、ステージ30と、制御装置40とを備える。ステージ30には、膜電極接合体50が載置される。図1には、それぞれ直交するX,Y,Z方向が示されている。Z方向は、膜電極接合体50の厚み方向である。Y方向は、ステージ30の搬送方向である。X方向は、Y方向およびZ方向に直交する方向である。X方向およびY方向は、膜電極接合体50の面方向であり、本実施形態では水平方向である。図2以降に示す各方向は、図1に示す各方向に対応する。検査システム100のことを、「検査装置」と呼ぶこともできる。
X線源10は、ステージ30に載置された膜電極接合体50に向けてX線を照射する。本実施形態では、ステージ30に開口部60が設けられている。X線源10は、開口部60を通じて下方から膜電極接合体50にX線を照射する。X線源10としては、例えば、水冷式又は空冷式X線管球を用いることができ、管電圧は15~50kV、管電流は0.1~35mAとすることができる。
検出カメラ20は、ステージ30を挟むようにX線源10に対向して配置されている。本実施形態では、検出カメラ20は、ステージ30の上側に下方を向けて配置される。検出カメラ20は、X線の照射された膜電極接合体50を撮像し、X線透過像を生成する。検出カメラ20の画素分解能(1画素当たりの寸法)は、例えば、数十μm/画素である。また、検出カメラ20の輝度分解能は、例えば、8~32bit階調である。検出カメラ20としては、CCD(電荷結合素子)方式またはCMOS(相補型MOS)方式のリニアイメージセンサあるいはエリアイメージセンサを用いることができる。イメージセンサはTDI(Time Delay Integration)方式のセンサであってもよい。
ステージ30は、X線源10と検出カメラ20との間を水平方向に移動可能に構成されている。ステージ30は、膜電極接合体50をステージ30上に固定するための図示していない固定治具を備えている。ステージ30は、図示していないリニアアクチュエータまたはベルトコンベアなどの移動装置によって水平方向に搬送され移動する。ステージ30の移動速度は、例えば、40mm/秒以上である。ステージ30は、複数用意され、ステージ30が次々にX線源10と検出カメラ20との間を移動することにより、複数の膜電極接合体50に対する検査が連続的に行われてもよい。
制御装置40は、CPUおよびメモリを備えるコンピュータによって構成されており、X線源10、検出カメラ20およびステージ30の制御を行う。制御装置40は、検出カメラ20によって撮像されたX線透過像を取得して、膜電極接合体50に対する異物混入の検査を行う。制御装置40は、検査装置の「取得部」および「判定部」に相当する。
膜電極接合体50は、電解質膜の両面に触媒電極層が形成された部材である。電解質膜は、例えば、フッ素系スルホン酸ポリマにより形成された固体高分子膜である。触媒電極層は、例えば、白金等の触媒粒子を担持した触媒担持カーボンと電解質樹脂とにより構成される。本実施形態では、膜電極接合体50の一方あるいは両方の面にカーボンペーパーやカーボン不織布等によって構成されたガス拡散層が配置され、膜電極接合体50の周囲に樹脂製のフレーム部材が接着剤によって固定された状態で検査が行われる。検査後、異物が検出されなかった膜電極接合体50とフレーム部材とを挟持するように一対のガスセパレータが配置されることで、燃料電池が完成する。なお、膜電極接合体50の検査は、フレーム部材やガス拡散層が配置されていない状態で行われてもよい。
本実施形態の膜電極接合体50は、酸化セリウム(CeO)を含有している。酸化セリウムは、燃料電池の発電中に膜電極接合体50において発生する過酸化水素ラジカルを無害化し、過酸化水素ラジカルによる電解質膜の劣化を抑制する特性を有する。
図2は、検出カメラ20によって撮像されたX線透過像の例を示す図である。図3は、X線透過像中の鉄異物による輝度低下の例を示す説明図である。X線源10の出力を適宜調整し、X線を膜電極接合体50に照射すると、膜電極接合体50中に粒子状の鉄異物が存在する場合、その膜電極接合体50のX線透過像では、鉄異物が存在する部分が暗く撮像され、輝度値が小さくなる。X線透過像の最大輝度から輝度値が小さくなる程度のことを、「輝度低下量」という。輝度低下量は、X線の吸収量を表しているといえる。
図4は、鉄異物と酸化セリウムとによる輝度低下の例を示す説明図である。上記のとおり、本実施形態では、膜電極接合体50には酸化セリウムが含有されている。酸化セリウムはX線を吸収する性質を有するため、X線を膜電極接合体50に照射すると、酸化セリウムが存在する部分と鉄異物が存在する部分との両方の輝度低下量が大きくなる。ただし、鉄異物と酸化セリウムとは、X線吸収量が異なるため、X線透過像における輝度低下量がそれぞれ異なる。そこで、本実施形態では、鉄異物と酸化セリウムとのそれぞれによる輝度低下量の相違に着目し、2つの閾値を用いて膜電極接合体50に混入した異物の検出を行う。
図4には、2つの閾値を、それぞれ、「第1閾値」、「第2閾値」として示している。第1閾値は、鉄異物と酸化セリウムとを区別するための閾値であり、第2閾値は、異物の大きさを測定するための閾値である。より具体的には、第1閾値は、膜電極接合体50中の酸化セリウムによってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも大きな値であり、かつ、膜電極接合体50中の鉄異物によってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも小さな値である。第2閾値は、第1閾値よりも小さな値であって、検出しようとする鉄異物の大きさに応じて定められた値である。
図5は、第2閾値を用いて鉄異物の大きさを測定する方法を示す説明図である。本実施形態では、第2閾値よりも大きな輝度低下量を示す画素の連続した範囲をX線透過像から特定する。図5には、X方向およびY方向において、第2閾値よりも大きな輝度低下量を示す画素の範囲を矢印によって示している。そして、この範囲と、1画素あたりの分解能(以下、Aμmとする)とを乗算した値が、鉄異物の大きさとなる。図5に示した例では、X方向およびY方向ともに8画素の範囲の輝度低下量が、第2閾値よりも大きい。そのため、鉄異物のX方向およびY方向のそれぞれの大きさは、8Aμm(=8×Aμm)と算出される。なお、鉄異物の大きさは、画素数によって表すものとしてもよい。この場合、画素数と画素分解能との乗算は不要である。
図6は、第1閾値の設定方法の例を示す工程図である。まず、ステップS110において、検出しようとする大きさの鉄異物が検出可能な輝度低下量の最大値を、その大きさの鉄異物を含む複数回のX線透過像の撮像結果から取得する。
ステップS120において、ステップS110で取得された輝度低下量の-3σ(σは標準偏差)の値を、第1最大輝度低下量として決定する。
ステップS130において、膜電極接合体50に添加されている酸化セリウムの粒径分布から+3σの粒径を求め、その粒径を有する酸化セリウムのX線透過像における輝度低下量を確認する。そして、その輝度低下量を、第2最大輝度低下量として決定する。
ステップS140において、上述した第1最大輝度低下量と第2最大輝度低下量とを比較し、第1最大輝度低下量が第2最大輝度低下量よりも大きいか否かを判定する。
ステップS140において、第1最大輝度低下量が第2最大輝度低下量よりも大きいと判定された場合には、ステップS150において、第1最大輝度低下量と第2最大輝度低下量との間の値に、第1閾値を設定する。例えば、第1最大輝度低下量と第2最大輝度低下量との平均値を第1閾値に設定することができる。
ステップS140において、第1最大輝度低下量が第2最大輝度低下量以下であると判定された場合には、ステップS160において、検出しようとする鉄異物の大きさまたは酸化セリウムの粒径分布の見直しを行い、ステップS140において、第1最大輝度低下量が第2最大輝度低下量よりも大きいと判定されるまで、上述したステップS110~S130の工程を繰り返す。
以上で説明した一連の工程により、図4に示した第1閾値を設定できる。なお、本実施形態では、第1最大輝度低下量および第2最大輝度低下量を決定する際に、3σの値を用いたが、2σや6σの値を用いてもよい。
図7は、第2閾値の設定方法の例を示す工程図である。まず、ステップS210において、検出しようとする大きさの鉄異物のサンプル、すなわち大きさが既知のサンプルを用意し、そのサンプルを含む膜電極接合体50のX線透過像を取得する。サンプルの大きさは、例えば、直径100μmである。
ステップS220では、上記ステップS210で取得されたX線透過像の中から、周囲の領域と一定以上の輝度差を有する領域であって、画素数に画素分解能を乗算して得られる大きさが上述したサンプルの大きさに最も近くなる領域を特定する。
ステップS230において、ステップS220において特定された領域の各画素の輝度低下量の中から、最も大きい輝度低下量の値を第2閾値として設定する。以上で説明した一連の工程により、図4に示した第2閾値を設定できる。なお、第2閾値は、ステップS210~S230を複数回繰り返し実行して得られた値に対して平均化等の統計処理を施すことによって求めてもよい。
図8は、制御装置40において実行される膜電極接合体の検査方法を示すフローチャートである。まず、ステップS310において、制御装置40は、X線源10、検出カメラ20、ステージ30を制御し、膜電極接合体50にX線を照射してX線透過像を取得する。ステップS110の工程のことを、第1工程という。
ステップS320において、制御装置40は、X線透過像における各画素の輝度低下量と、第1閾値とを比較し、輝度低下量が第1閾値よりも大きい画素が存在するか否かを判定する。ステップS320の処理を、第2工程という。
ステップS320において、輝度低下量が第1閾値よりも大きい画素が存在しない、すなわち、すべての画素の輝度低下量が第1閾値以下であると判定された場合、制御装置40は、ステップS330において、「検査OK」、すなわち、その膜電極接合体50には鉄異物が含まれていないと判断する。
ステップS320において、輝度低下量が第1閾値よりも大きい画素が存在すると判定された場合、膜電極接合体50には、何らかの異物が存在することになる。そこで、制御装置40は、ステップS340において、図5を用いて説明した方法により、第2閾値よりも輝度低下量が大きいX線透過像中の画素の範囲の大きさを求める。ステップS340の処理を、第3工程という。
ステップS350において、制御装置40は、ステップS340おいて求めた画素範囲の大きさが、検出しようとする鉄異物の大きさに応じて予め定めた値よりも大きいか否かを判定する。この値は、第2閾値を設定する際に用いたサンプルの大きさと同一である。ただし、この値と第2閾値を設定する際に用いたサンプルの大きさとは異なっていてもよい。
ステップS350において、画素範囲の大きさが、予め定めた値よりも大きいと判断された場合、制御装置40は、ステップS360において、「検査NG」、すなわち、膜電極接合体50に鉄異物が含まれると判定する。ステップS350およびステップS360の処理を、第4工程という。
ステップS350において、画素範囲の大きさが、予め定めた値以下であると判定された場合、制御装置40は、ステップS370において、「検査OK」、すなわち、膜電極接合体50に鉄異物は含まれないと判定する。制御装置40は、上述した判定結果を、制御装置40に接続された表示装置等の出力装置によって出力してもよい。
制御装置40は、以上で説明した一連の処理を繰り返し実行することによって、複数の膜電極接合体50について連続的に検査を行うことができる。
図9は、第1比較例における検査方法を示す説明図である。図10は、第2比較例における検査方法を示す説明図である。図11は、第1比較例、第2比較例、第1実施形態のそれぞれにおける異物の大きさの測定結果を示す図である。図11に示した各値は、10回の測定結果の平均値を示している。
図9に示す第1比較例は、図4に示した第1閾値のみによって異物を検出する検査方法である。図11に示すように、第1比較例では、酸化セリウムが異物として検出することはない。しかし、第1閾値は、異物の大きさを測定するための第2閾値よりも大きく設定されている。そのため、図11に示すように、検出される異物の大きさとしては、実際に検出しようとしている異物の大きさ(100μm)よりも小さい測定結果(28μm)となった。
図10に示す第2比較例は、図4に示した第2閾値のみによって鉄異物を検出する検査方法である。図4に示すように、第2閾値は、酸化セリウムの最大輝度低下量よりも小さな値に設定されている。そのため、この第2閾値を用いると、図11に示すように、鉄異物と酸化セリウムの両方が検出され、それぞれについて、第2閾値を用いて大きさが測定される。しかし、第2閾値は、鉄異物の大きさを測定するための閾値であるため、算出される酸化セリウムの大きさは、実際の大きさと異なる可能性が高い。
第1実施形態では、第1閾値、あるいは、第2閾値を単体で用いるのではなく、これらを段階的に用いることにより、酸化セリウムと鉄異物とを区別しつつ、鉄異物の大きさのみを測定することができる。従って、酸化セリウムがX線を吸収することによる誤判定を抑制することができ、酸化セリウムを含有する膜電極接合体のX線透過像から、図11に示すように、酸化セリウムと区別して鉄異物のみを検出することができる。
また、本実施形態では、第1閾値を用いることで、鉄異物を酸化セリウムと区別して検出できるので、鉄異物の大きさを第2閾値を用いて定量的に測定することができる。そのため、鉄異物の検出精度を高めることが可能である。
また、本実施形態では、X線透過像のみを用いて鉄異物を検出できるので、他に蛍光X線分析など成分分析等の手法を用いることなく、簡便に検査を行うことができる。従って、膜電極接合体50の検査に要するサイクルタイムが短縮され、燃料電池を効率的に製造することが可能になる。
B.他の実施形態:
(B-1)上記実施形態では、撮像されたX線透過像の最大輝度からの輝度低下量を閾値として用いている。これに対して、輝度値のとり得る範囲の最大値からの輝度低下量を閾値として用いてもよい。また、輝度低下量として、輝度値をそのまま用いてもよい。この場合、輝度値が小さいほど輝度低下量が大きいことを表す。
(B-2)上記実施形態における第1閾値の設定方法は、図6に示した方法に限らず、種々の方法を適用できる。例えば、鉄異物と酸化セリウムのそれぞれの輝度低下量の統計値を有意なサンプル数に基づき求め、それらの統計値を所定の確率以上で弁別可能な閾値を統計的に求めることで設定してもよい。また、第1閾値および第2閾値は上記実施形態において説明した方法に限らず、シミュレーションや機械学習の手法を用いて設定してもよい。
(B-3)異物混入の判定基準である異物の「大きさ」は、X方向あるいはY方向の大きさに限らず、例えば、面方向(X方向およびY方向)における最大寸法、面積、直径など、様々な指標を用いることが可能である。
(B-4)上記実施形態では、鉄異物の検出を行っているが、SUSなどの鉄系異物の検出も同様に可能である。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…X線源、20…検出カメラ、30…ステージ、40…制御装置、50…膜電極接合体、60…開口部、100…検査システム

Claims (2)

  1. 酸化セリウムを含有する膜電極接合体の検査方法であって、
    前記膜電極接合体にX線を照射してX線透過像を取得する第1工程と、
    膜電極接合体中の酸化セリウムによってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも大きな値であり、かつ、膜電極接合体中の鉄系異物によってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも小さな値である第1閾値と、前記第1工程において取得されたX線透過像中の画素の輝度低下量とを比較する第2工程と、
    前記第1閾値よりも前記画素の輝度低下量が大きい場合に、検出しようとする鉄系異物の大きさに応じて定められた第2閾値であって前記第1閾値よりも小さい第2閾値よりも、輝度低下量が大きい画素の範囲の大きさを前記第1工程において取得されたX線透過像から求める第3工程と、
    前記範囲の大きさが予め定めた値よりも大きい場合に、前記膜電極接合体に鉄系異物が含まれると判定する第4工程と、
    を備える膜電極接合体の検査方法。
  2. 酸化セリウムを含有する膜電極接合体の検査装置であって、
    前記膜電極接合体にX線を照射してX線透過像を取得する取得部と、
    膜電極接合体中の酸化セリウムによってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも大きな値であり、かつ、膜電極接合体中の鉄系異物によってX線透過像の輝度が低下する輝度低下量よりも小さな値である第1閾値と、前記取得部によって取得されたX線透過像中の画素の輝度低下量とを比較し、
    前記第1閾値よりも前記画素の輝度低下量が大きい場合に、検出しようとする鉄系異物の大きさに応じて定められた第2閾値であって前記第1閾値よりも小さい第2閾値よりも、輝度低下量が大きい画素の範囲の大きさを前記取得部によって取得されたX線透過像から求め、
    前記範囲の大きさが予め定めた値よりも大きい場合に、前記膜電極接合体に鉄系異物が含まれると判定する、
    判定部と、
    を備える検査装置。
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